JP2008254201A - ノズルプレートおよびインク吐出ヘッド、画像形成装置 - Google Patents

ノズルプレートおよびインク吐出ヘッド、画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008254201A
JP2008254201A JP2007095515A JP2007095515A JP2008254201A JP 2008254201 A JP2008254201 A JP 2008254201A JP 2007095515 A JP2007095515 A JP 2007095515A JP 2007095515 A JP2007095515 A JP 2007095515A JP 2008254201 A JP2008254201 A JP 2008254201A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzle
ink
layer
nozzle plate
type impurity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2007095515A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008254201A5 (ja
Inventor
Hiroshi Ota
浩史 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2007095515A priority Critical patent/JP2008254201A/ja
Priority to US12/056,830 priority patent/US7946681B2/en
Publication of JP2008254201A publication Critical patent/JP2008254201A/ja
Publication of JP2008254201A5 publication Critical patent/JP2008254201A5/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/1433Structure of nozzle plates
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/16Production of nozzles
    • B41J2/1606Coating the nozzle area or the ink chamber
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/16Production of nozzles
    • B41J2/162Manufacturing of the nozzle plates
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/16Production of nozzles
    • B41J2/1621Manufacturing processes
    • B41J2/1626Manufacturing processes etching
    • B41J2/1628Manufacturing processes etching dry etching
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/16Production of nozzles
    • B41J2/1621Manufacturing processes
    • B41J2/1626Manufacturing processes etching
    • B41J2/1629Manufacturing processes etching wet etching
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/16Production of nozzles
    • B41J2/1621Manufacturing processes
    • B41J2/1631Manufacturing processes photolithography

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

【課題】ノズルプレートのノズルの吐出口周辺について耐インク性を有することにより形状および寸法精度の維持を図れ、かつ、ノズルプレートの吐出面に形成される撥液層の剥離を防止するノズルプレートを提供すること、を目的とする。
【解決手段】インクの吐出のためのノズルが形成されるノズルプレートにおいて、少なくとも、前記ノズルの吐出口の内周を形成するエッジ部分の全周に亘って、形成するP型不純物層を有すること、を特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明はノズルプレートおよびインク吐出ヘッド、画像形成装置に係り、特に、インクジェットプリンタにおける記録ヘッドに設けられるノズルプレートに関する。
インクジェットプリンタに使用されるインクとして、一般にアルカリ性のものを使用する。そして、記録ヘッドを構成するシリコン基板は、耐アルカリ性が低い。
そこで、特許文献1には、圧力室の内面および振動板の圧力室側面がシリコンに形成されている。そして、圧力室の内面および振動板の圧力室側面はインクに接する部分であるため、耐アルカリ性として表面にP型不純物層が形成されている。
特開2001−328263号公報
しかし、引用文献1に開示される発明では、ノズルプレートに関してはP型不純物層が形成されていない。そのため、ノズルプレートのノズルの吐出口の外周を形成するエッジ部分について耐インク性を有しないことになり、ノズルの吐出口の寸法精度の維持を図ることができない。
また、ノズルプレートにおけるノズルの吐出口が形成される面である吐出面に撥液層が形成されている場合、この撥液層はノズルプレートのプレート本体を形成するシリコン基板に酸化層が重ねて形成され、この酸化層と接合するように形成することが考えられる。この場合、酸化層と撥液層の接合部分がノズルの内面に露出しているため、接合部分にインクが侵入して、シリコン基板に重ねて形成される酸化層から撥液層が剥離してしまうおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ノズルプレートのノズルの吐出口周辺について耐インク性を有することにより形状および寸法精度の維持を図れ、かつ、ノズルプレートの吐出面に形成される撥液層の剥離を防止するノズルプレートを提供すること、を目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、インクの吐出のためのノズルが形成されるノズルプレートにおいて、少なくとも、前記ノズルの吐出口の内周を形成するエッジ部分の全周に亘って、形成するP型不純物層を有すること、を特徴とする。
本発明によれば、少なくともノズルの吐出口の内周を形成するエッジ部分の全周に亘って形成するP型不純物層を有するので、P型不純物層によりノズルのエッジ部分の耐アルカリ性が向上し、ノズルのエッジ部分の寸法精度を維持することができる。また、P型不純物層により耐磨耗性が向上するので、ノズルの吐出口におけるワイピングに対する耐久性が向上しノズルのエッジ部分の寸法精度を維持することができる。また、P型不純物層がノズルの内面も形成すれば、ノズルの内面の耐アルカリ性が向上し、ノズルの内面の寸法精度を維持することができる。
前記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、プレート基板に重ねて酸化層を配置し、前記酸化層に重ねて撥液層を配置して形成され、インクの吐出のためのノズルが前記プレート基板および前記酸化層および前記撥液層を貫通するように形成されるノズルプレートにおいて、前記撥液層における前記ノズルの吐出口の内周を形成するエッジ部分を全周に亘って形成するとともに、少なくとも前記エッジ部分から前記ノズルの内面における前記酸化層および前記撥液層の境界部分に亘って形成するP型不純物層を有すること、を特徴とする。
本発明によれば、P型不純物層がノズルの内面を形成するので、ノズルの内面の耐アルカリ性が向上し、ノズルの内面の寸法精度を維持することができる。また、P型不純物層によりノズル内面のインク濡れ性が向上し、ノズルのインクの吐出口からの気泡巻き込みが発生しにくい。また、P型不純物層は、少なくともインクの吐出口のエッジ部分からノズルの内面の酸化層と撥液層の境界部分の位置に亘る範囲を形成するので、酸化層と撥液層の境界部分はP型不純物層に覆われてノズルに直接面しないことから、酸化層と撥液層の境界部分にインクが侵入せず撥液層が酸化層から剥離するおそれがない。
前記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、請求項1または2のノズルプレートにおいて、前記P型不純物層は、前記ノズルの内面からの厚さが2μm以上10μm以下であること、を特徴とする。
本発明によれば、より確実にノズルの吐出口周辺について耐インク性を有することにより形状および寸法精度の維持を図れる。また、より確実に撥液層の剥離を防止することができる。
前記目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、インク吐出ヘッドにおいて、請求項1乃至3のいずれか1つのノズルプレートを有すること、を特徴とする。
前記目的を達成するために、請求項5に記載の発明は、画像形成装置において、請求項4のインク吐出ヘッドを有すること、を特徴とする。
本発明によれば、ノズルプレートのノズルの吐出口周辺について耐インク性を有することにより形状および寸法精度の維持を図れ、かつ、ノズルプレートの吐出面に形成される撥液層の剥離を防止することができる。
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
〔ノズルプレートの説明〕
図1(a)は、本発明のノズルプレートについてノズル付近のインクの吐出方向における断面図である。図1(b)は、撥液膜と酸化層の接合部分の拡大図である。
図1(a)に示すように、ノズルプレート11は、プレート基板21、ノズル22、撥液層23、酸化層24、P型不純物層27などにより形成される。プレート基板21は、板状のシリコン基板である。ノズル22は、インクの吐出方向に向かって内径が狭まるように形成され、インクの吐出方向の断面について見たときにテーパ形状をなしている。そして、テーパ形状の先端部にあるインクの吐出口の内周のエッジ部分22Aを形成している。
本発明の特徴として、このエッジ部分22Aは全周に亘って後述するP方不純物総27により形成している。なお、ノズル22はインクの吐出方向の断面について見たときにテーパ形状に限らず、平行な形状であってもよい。
撥液層23は、一方の面がプレート基板21に重ねて形成される酸化層24に接合し、他方の面が後述するP型不純物層27とともにインク吐出面26を形成している。撥液層23と酸化層24の境界部分である接合部分23Aを拡大すると、図1(b)に示すように、酸化層24に撥液層23の多くの分子が接合している状態となっている。なお、酸化層24は、プレート基板21の表面を酸化させた膜による層である。
本発明の特徴として、ノズル22の内面にP型不純物層27が形成されている。そのため、ノズル22の内面の耐アルカリ性が向上し、ノズル22の内面の寸法精度を維持することができる。また、P型不純物層27によりノズル22の内面のインク濡れ性が向上し、ノズル22のインクの吐出口からの気泡巻き込みが発生しにくい。
また、エッジ部分22Aからノズル22の内面における酸化層24および撥液層23の接合部分23Aに亘る範囲にもP型不純物層27が形成されている。したがって、撥液層23と酸化層24との接合部分23AがP型不純物層27に覆われてノズル22に直接面していないことから、ノズル22の内部のインクが接合部分23Aに侵入せず、撥液層23が酸化層24から剥離するおそれがない。
後述するように、P型不純物層27がホウ素により形成される場合、厚さt=2μmで1020atm/cm程度以上の濃度でドープしていれば十分である。なお、厚さtは図1(a)に示すように、ノズル22の内面からプレート基板21や酸化層24や撥液層23との接触面までの幅である。
ここで、図2(a)は本発明のノズルプレート11をインク吐出面26側から見たときの外観図である。図2(a)に示すように、本実施形態では一例として、複数のノズル22の吐出口がマトリクス状に配列された場合を示している。
そして、図2(b)は、図2(a)の点線で囲んだ1つのノズル22付近の拡大図である。図2(b)に示すように、インク吐出面26は、ノズル22の吐出口の周囲にP型不純物層27が形成され、その周囲に撥液層23が形成されている。
次に、本発明のノズルプレートの製造方法について説明する。図3は、本発明のノズルプレートの製造方法の工程図である。
図3(a)に示すように、製造後のノズルプレート11においてプレート基板21を構成することとなるシリコン基板31の両面に、マスク層32、33を形成する。ここでは、製造後のノズルプレート11においてインク吐出面26を形成しない側にマスク層32、インク吐出面26を形成する側にマスク層33を形成する。シリコン基板31の厚さは、50μm〜100μmである。マスク層32は後工程のドーピングの際のマスクを兼ねるため、温度上昇に耐えられ、イオンがシリコン基板31まで通過することなく、パーティクルを出さないことが必要となる。そのため、マスク層32,33としてはシリコン酸化層が望ましい。
次に、図3(b)に示すように、マスク層32に重ねて間欠部34Aが形成されるレジストパターン34を配置する。間欠部34Aの内径は、製造後のノズルプレート11においてノズル22の吐出口とは反対にある供給口の内径に相当する内径としておく。
次に、図3(c)に示すように、マスク層32についてノズル22の供給口の内径に相当する内径からなるマスク開口部36を形成し、レジストパターン34を除去する。
次に、図3(d)に示すように、マスク開口部36を介してシリコン基板31をエッチングし、ノズル22用の孔を形成する。エッチングとしては、ドライエッチングであってもウェットエッチングであってもよい。本実施形態では、一例として、水酸化カリウム(KOH)による異方性エッチングを行うこととする。この場合、シリコン基板としては、(100)面方位のものを使用する。そして、インク吐出面26側のマスク層33に達したところでエッチングを終了する。
次に、図3(e)に示すように、エッチング時のマスク開口部36をそのまま利用し、P型不純物をシリコン基板31に形成される孔の内面にドープして、P型不純物層27を形成する。P型不純物としては、例えばホウ素(B)が挙げられる。
ここで、P型不純物層27の厚さt(図1参照)と濃度について説明する。シリコンへのホウ素のドープ量と耐アルカリ性の関係は、強アルカリ液の一例として水酸化カリウムを一例に示すと、図4のようになる。この図は横軸にホウ素のドープ量(atm/cm)、縦軸に水酸化カリウムでのエッチング速度を示している。そして、水酸化カリウムの濃度として、10%、24%、42%、57%の場合を示している。全体的に、エッチング速度はホウ素のドープ量が1019atm/cmを過ぎてから低下し始め、特に水酸化カリウムの濃度が10%の液については、ホウ素のドープ量が1020atm/cmの時に1017atm/cmの時の1/100のエッチング速度(つまり100倍のアルカリ耐性)となっている。
通常のインクは水酸化カリウムほど強いアルカリ性ではないため、より低いホウ素の濃度でもインクに対して十分な耐アルカリ性が期待できる。そのため、本発明の目的であるノズル22の耐アルカリインク性向上のためには、P型不純物層27をホウ素により形成する場合、例えば、厚さt=2μmで1020atm/cm程度以上の濃度でドープできれば十分である。なお、P型不純物層27の濃度はその厚さ(深さ)方向に進むに連れて徐々に低下していく。そのため、厚さt=2μmの位置で1020atm/cm程度以上の高濃度でドープする場合、可能な限り厚さt=10μmまで耐アルカリ性が期待できる濃度のP型不純物層27を形成しておくことが望ましい。そのため、P型不純物層27について耐アルカリ性が期待できる濃度である限り、その推奨する厚さtは2μm以上10μm以下とする。
ドープ方法としては、熱拡散法、イオン注入法等が挙げられるが、インクに接する最表面の不純物濃度が最も高くなる熱拡散法が最も好ましい。熱拡散法による不純物濃度の模式図を図5に示す。不純物濃度は、表面が最も高く、シリコン表面からの深さが増すにつれて、不純物濃度は低下する。
例えば、固体熱拡散法で1150℃で1時間の拡散を行えば、表面部分で濃度が2×1020atm/cm、厚さt=2μmの部分で濃度が1×1020atm/cmの不純物ドープ層が得られる。これによりノズル22の内面に、厚さ2μm程度のP型不純物によるドープ層(不純物濃度が1020atm/cm以上)が形成される。なお、流路部材と接合した後、流路部材内面すべてにドープ層を形成しても良い。
次に、図3(f)に示すように、インク吐出面26側のマスク層33にレジストパターン37を形成する。レジストパターン37の幅は、製造後のノズルプレート11においてインク吐出面26のP型不純物層27の外径に相当するものとする。
次に、図3(g)に示すように、レジストパターン37に覆われた部分以外のマスク層33をエッチング除去する。
次に、図3(h)に示すように、シリコン基板31について、マスク層33が配置される側の面からマスク層32が配置される側の面へ向かってエッチングする。エッチング量は0.1μmとする。これにより、マスク層33が配置される側の面について、P型不純物層27とシリコン基板31との間に0.1μmの段差を形成する。
次に、図3(i)に示すように、レジストパターン37とマスク層32,33を除去し、ノズル22を形成する。
次に、図3(j)に示すように、段差を形成したことにより一段下がったところにあるシリコン基板31の表面を酸化させてシリコン酸化層24を形成し、重ねて撥液層23を形成する。撥液層23の形成方法としては、フロロアルキルシランのシランカップリングなどが挙げられ、これには、MVD法や液相法が挙げられる。なお、シリコン基板31がプレート基板21となる。
以上のような本発明のノズルプレート11により、以下の効果を得ることができる。
まず、ノズル22が形成されるノズルプレート11において、少なくともノズル22の吐出口の内周を形成するエッジ部分22Aを全周に亘って形成するP型不純物層27を有するので、ノズル22のエッジ部分22Aの耐アルカリ性が向上し、アルカリ性のインクによる腐食を防止して、ノズル22のエッジ部分22Aにおける鋭角な形状および内径の寸法精度を維持することができる。そのため、安定した吐出状態を実現することができる。
また、ノズル22のエッジ部分22Aの耐磨耗性が向上し、メンテナンス時などに行うインク吐出面26のワイピングに対する耐久性が向上し、ノズル22のエッジ部分22Aにおける鋭角な形状および内径の寸法精度を維持することができる。そのため、安定した 吐出状態を実現することができる。
なお、本実施形態では、ノズル22の吐出口がインク吐出面26に形成されているが、これに限定されない。例えば、インク吐出面26に対してザグリを介してノズル22の吐出口が形成している場合も考えられる。
また、P型不純物層27がノズル22の内面を形成するので、ノズル22の内面のインクの濡れ性が向上し、ノズル22の吐出口からの気泡の巻き込みが発生しない。
また、図1に示すように、プレート基板21に重ねて酸化層24を配置し、酸化層24に重ねて撥液層23を配置して形成され、インクの吐出のためのノズル22がプレート基板21および酸化層24および撥液層23を貫通するように形成されるノズルプレート11において、撥液層23におけるノズル22の吐出口の内周を形成するエッジ部分22Aを全周に亘って形成するとともに、少なくともエッジ部分22Aからノズル22の内面における酸化層24および撥液層23の境界部分23Aに亘って形成するP型不純物層27を有するので、撥液層23と酸化層24との接合部分23AがP型不純物層27に覆われてノズル22に直接面していないことから、ノズル22の内部のインクが接合部分23Aに侵入せず、撥液層23が酸化層24から剥離するおそれがない。
また、P型不純物層27の厚さtを2μm以上10μm以下とすることにより、より確実にノズル22の吐出口周辺について耐アルカリ性を有することにより形状および寸法精度の維持を図れる。また、より確実に撥液層23の剥離を防止することができる。
〔ヘッドの構造〕
次に、本発明のノズルプレートを有するインク吐出ヘッド(以下、ヘッドという)の構造について説明する。後述する色別の各ヘッド112K,112C,112M,112Yの構造は共通している。そのため、以下、これらを代表して説明する場合には、符号50によってヘッドを示すものとする。
図6(a)はヘッド50の構造例を示す平面透視図であり、図6(b) はその一部の拡大図である。また、図6(c) はヘッド50の他の構造例を示す平面透視図、図7は1つの液滴吐出素子(1つのノズル22に対応したインク室ユニット)の立体的構成を示す断面図(図6(a) 中の7−7線に沿う断面図)である。
記録紙上に印字されるドットピッチを高密度化するためには、ヘッド50におけるノズルピッチを高密度化する必要がある。本例のヘッド50は、図6(a),(b) に示したように、インク吐出口であるノズル22と、各ノズル22に対応する圧力室52等からなる複数のインク室ユニット(液滴吐出素子)53を千鳥でマトリクス状に(2次元的に)配置させた構造を有し、これにより、ヘッド長手方向(紙送り方向と直交する方向)に沿って並ぶように投影される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。
記録紙の送り方向と略直交する方向に記録紙の全幅に対応する長さにわたり1列以上のノズル列を構成する形態は本例に限定されない。例えば、図6(a) の構成に代えて、図6(c) に示すように、複数のノズル22が2次元に配列された短尺のヘッドモジュール50’を千鳥状に配列して繋ぎ合わせることで記録紙の全幅に対応する長さのノズル列を有するラインヘッドを構成してもよい。
各ノズル22に対応して設けられている圧力室52は、その平面形状が概略正方形となっており(図6(a),(b) 参照)、対角線上の両隅部の一方にノズル22への流出口が設けられ、他方に供給インクの流入口(供給口)54が設けられている。なお、圧力室52の形状は、本例に限定されず、平面形状が四角形(菱形、長方形など)、五角形、六角形その他の多角形、円形、楕円形など、多様な形態があり得る。
図7に示したように、ヘッド50はノズルプレート11と流路基板59とから形成されている。そして、流路基板59には圧力室52、供給口54、共通流路55などが形成されている。各圧力室52は供給口54を介して共通流路55と連通されている。共通流路55はインク供給源たるインクタンク(不図示)と連通しており、インクタンクから供給されるインクは共通流路55を介して各圧力室52に分配供給される。
圧力室52の一部の面(図7において天面)を構成している加圧板(共通電極と兼用される振動板)56には個別電極57を備えたアクチュエータ58が接合されている。個別電極57と共通電極間に駆動電圧を印加することによってアクチュエータ58が変形して圧力室52の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル22からインクが吐出される。なお、アクチュエータ58には、チタン酸ジルコン酸鉛やチタン酸バリウムなどの圧電体を用いた圧電素子が好適に用いられる。インク吐出後、アクチュエータ58の変位が元に戻る際に、共通流路55から供給口54を通って新しいインクが圧力室52に再充填される。
上述した構造を有するインク室ユニット53を図8に示す如く主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜めの列方向とに沿って一定の配列パターンで格子状に多数配列させることにより、本例の高密度ノズルヘッドが実現されている。
すなわち、主走査方向に対してある角度θの方向に沿ってインク室ユニット53を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向に並ぶように投影されたノズルのピッチPはd× cosθとなり、主走査方向については、各ノズル22が一定のピッチPで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。このような構成により、主走査方向に並ぶように投影されるノズル列が1インチ当たり2400個(2400ノズル/インチ)におよぶ高密度のノズル構成を実現することが可能になる。
なお、印字可能幅の全幅に対応した長さのノズル列を有するフルラインヘッドで、ノズルを駆動する時には、(1)全ノズルを同時に駆動する、(2)ノズルを片方から他方に向かって順次駆動する、(3)ノズルをブロックに分割して、ブロックごとに片方から他方に向かって順次駆動する等が行われ、用紙の幅方向(用紙の搬送方向と直交する方向)に1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)を印字するようなノズルの駆動を主走査と定義する。
特に、図8に示すようなマトリクス状に配置されたノズル22を駆動する場合は、上記(3)のような主走査が好ましい。すなわち、ノズル22−11 、22−12 、22−13 、22−14 、22−15 、22−16 を1つのブロックとし(他にはノズル22−21、…、22−26を1つのブロック、ノズル22−31、…、22−36を1つのブロック、…として)、記録紙の搬送速度に応じてノズル22−11、22−12、…、22−16を順次駆動することで記録紙の幅方向に1ラインを印字する。
一方、上述したフルラインヘッドと用紙とを相対移動することによって、上述した主走査で形成された1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)の印字を繰り返し行うことを副走査と定義する。
そして、上述の主走査によって記録される1ライン(或いは帯状領域の長手方向)の示す方向を主走査方向といい、上述の副走査を行う方向を副走査方向という。すなわち、本実施形態では、記録紙の搬送方向が副走査方向であり、それに直交する方向が主走査方向ということになる。
本発明の実施に際してノズルの配置構造は図示の例に限定されない。また、本実施形態では、ピエゾ素子(圧電素子)に代表されるアクチュエータ58の変形によってインク滴を飛ばす方式が採用されているが、本発明の実施に際して、インクを吐出させる方式は特に限定されず、ピエゾジェット方式に代えて、ヒータなどの発熱体によってインクを加熱して気泡を発生させ、その圧力でインク滴を飛ばすサーマルジェット方式など、各種方式を適用できる。
〔インクジェット記録装置の構成〕
次に、上述したヘッドを備えた画像記録装置の具体的な適用例としてのインクジェット記録装置について説明する。
図9は、本発明に係る画像記録装置の一実施形態を示すインクジェット記録装置の全体構成図である。同図に示すように、このインクジェット記録装置110は、黒(K),シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)の各インクに対応して設けられた複数のヘッド112K,112C,112M,112Yを有する印字部112と、各ヘッド112K,112C,112M,112Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部114と、被記録媒体たる記録紙116を供給する給紙部118と、記録紙116のカールを除去するデカール処理部120と、前記印字部112のインク吐出面26に対向して配置され、記録紙116の平面性を保持しながら記録紙116を搬送するベルト搬送部122と、印字部112による印字結果を読み取る印字検出部124と、記録済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部126とを備えている。
インク貯蔵/装填部114は、各ヘッド112K,112C,112M,112Yに対応する色のインクを貯蔵するインクタンクを有し、各タンクは所要の管路を介してヘッド112K,112C,112M,112Yと連通されている。
なお、不吐出時に各ヘッド112K,112C,112M,112Yに備わるノズル22からインクが漏出することを防止するために、ノズル22内部のインクに負圧を与える液体負圧装置を設けてもよい。この液体負圧装置では、負圧を与えるにあたって、ノズル22と連通するインク貯蔵/装填部114(例えば、インクカートリッジやインクタンク、サブタンクなど)において、ポンプ(不図示)により空気の供給排出による圧力調整を行い負圧を発生させる負圧発生室が設けられている。
給紙部118から送り出される記録紙116はマガジンに装填されていたことによる巻きクセが残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部120においてマガジンの巻きクセ方向と逆方向に加熱ドラム130で記録紙116に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図9ように、裁断用のカッター(第1のカッター)128が設けられており、該カッター128によってロール紙は所望のサイズにカットされる。
デカール処理後、カットされた記録紙116は、ベルト搬送部122へと送られる。ベルト搬送部122は、ローラ131、132間に無端状のベルト133が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部112のインク吐出面26及び印字検出部124のセンサ面に対向する部分が水平面(フラット面)をなすように構成されている。
ベルト133は、記録紙116の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引穴(不図示)が形成されている。図10に示したとおり、ローラ131、132間に掛け渡されたベルト133の内側において印字部112のインク吐出面26(図7参照)及び印字検出部124のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバ134が設けられており、この吸着チャンバ134をファン135で吸引して負圧にすることによって記録紙116がベルト133上に吸着保持される。
ベルト133が巻かれているローラ131、132の少なくとも一方にモータ(図11中符号88)の動力が伝達されることにより、ベルト133は図9上の時計回り方向に駆動され、ベルト133上に保持された記録紙116は図9の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト133上にもインクが付着するので、ベルト133の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部136が設けられている。
ベルト搬送部122により形成される用紙搬送路上において印字部112の上流側には、加熱ファン140が設けられている。加熱ファン140は、印字前の記録紙116に加熱空気を吹き付け、記録紙116を加熱する。印字直前に記録紙116を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
印字部112の各ヘッド112K,112C,112M,112Yは、当該インクジェット記録装置110が対象とする記録紙116の最大紙幅に対応する長さを有し、そのインク吐出面26には最大サイズの被記録媒体の少なくとも一辺を超える長さ(描画可能範囲の全幅)にわたりインク吐出用のノズルが複数配列されたフルライン型のヘッドとなっている(図10参照)。
ヘッド112K,112C,112M,112Yは、記録紙116の送り方向に沿って上流側から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の色順に配置され、それぞれのヘッド112K,112C,112M,112Yが記録紙116の搬送方向と略直交する方向に沿って延在するように固定設置される。
ベルト搬送部122により記録紙116を搬送しつつ各ヘッド112K,112C,112M,112Yからそれぞれ異色のインクを吐出することにより記録紙116上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするノズル列を有するフルライン型のヘッド112K,112C,112M,112Yを色別に設ける構成によれば、紙送り方向(副走査方向)について記録紙116と印字部112を相対的に移動させる動作を1回行うだけで(すなわち1回の副走査で)、記録紙116の全面に画像を記録することができる。これにより、記録ヘッドが紙搬送方向と直交する方向に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組合せについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよい。また、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
図9に示した印字検出部124は、印字部112の打滴結果を撮像するためのイメージセンサ(ラインセンサ又はエリアセンサ)を含み、該イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりや着弾位置誤差などの吐出特性をチェックする手段として機能する。
本例の印字検出部124には、受光面に複数の受光素子(光電変換素子)が2次元配列されてなるCCDエリアセンサを好適に用いることができる。エリアセンサは、少なくとも各ヘッド112K,112C,112M,112Yによるインク吐出幅(画像記録幅)の全域を撮像できる撮像範囲を有しているものとする。
印字検出部124の後段には後乾燥部142が設けられている。後乾燥部142は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。
後乾燥部142の後段には、加熱・加圧部144が設けられている。加熱・加圧部144は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラ145で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
こうして生成されたプリント物は排紙部126から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置110では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部126A、126Bへと送るために排紙経路を切り換える不図示の選別手段が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)148によってテスト印字の部分を切り離す。
〔制御系の説明〕
図11は、インクジェット記録装置110のシステム構成を示すブロック図である。同図に示したように、インクジェット記録装置110は、通信インターフェース70、システムコントローラ72、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78、プリント制御部80、画像バッファメモリ82、ヘッドドライバ84等を備えている。
通信インターフェース70は、ホストコンピュータ86から送られてくる画像データを受信する画像入力手段として機能するインターフェース部(画像入力部)である。通信インターフェース70にはUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。
ホストコンピュータ86から送出された画像データは通信インターフェース70を介してインクジェット記録装置110に取り込まれ、一旦画像メモリ74に記憶される。画像メモリ74は、通信インターフェース70を介して入力された画像を格納する記憶手段であり、システムコントローラ72を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ74は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ72は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置110の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。すなわち、システムコントローラ72は、通信インターフェース70、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78等の各部を制御し、ホストコンピュータ86との間の通信制御、画像メモリ74の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ88やヒータ89を制御する制御信号を生成する。
画像メモリ74は、画像データの一時記憶領域として利用されるとともに、プログラムの展開領域及びCPUの演算作業領域としても利用される。
モータドライバ76は、システムコントローラ72からの指示に従って搬送系のモータ88を駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ78は、システムコントローラ72からの指示に従って後乾燥部142等のヒータ89を駆動するドライバである。
プリント制御部80は、システムコントローラ72の制御に従い、画像メモリ74内の画像データ(多値の入力画像のデータ) から打滴制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理手段として機能するとともに、生成したインク吐出データをヘッドドライバ84に供給してヘッド50の吐出駆動を制御する駆動制御手段として機能する。
プリント制御部80には画像バッファメモリ82が備えられており、プリント制御部80における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ82に一時的に格納される。なお、図12において画像バッファメモリ82はプリント制御部80に付随する態様で示されているが、画像メモリ74と兼用することも可能である。また、プリント制御部80とシステムコントローラ72とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
画像入力から印字出力までの処理の流れを概説すると、印刷すべき画像のデータは、通信インターフェース70を介して外部から入力され、画像メモリ74に蓄えられる。この段階では、例えば、RGBの多値の画像データが画像メモリ74に記憶される。
ヘッドドライバ84は、プリント制御部80から与えられるインク吐出データ及び駆動波形の信号に基づき、印字内容に応じてヘッド50の各ノズル22に対応するアクチュエータ58を駆動するための駆動信号を出力する。ヘッドドライバ84にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
こうして、ヘッドドライバ84から出力された駆動信号がヘッド50に加えられることによって、該当するノズル24からインクが吐出される。記録紙116の搬送速度に同期してヘッド50からのインク吐出を制御することにより、記録紙116上に画像が形成される。
上記のように、プリント制御部80における所要の信号処理を経て生成されたインク吐出データ及び駆動信号波形に基づき、ヘッドドライバ84を介して各ノズルからのインク液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
印字検出部124は、図9で説明したように、イメージセンサを含むブロックであり、記録紙116に印字された画像を読み取り、所要の信号処理などを行って印字状況(吐出の有無、打滴のばらつき、光学濃度など)を検出し、その検出結果をプリント制御部180及びシステムコントローラ72に提供する。
プリント制御部80は、必要に応じて印字検出部124から得られる情報に基づいてヘッド50に対する各種補正を行うとともに、必要に応じて予備吐出や吸引、ワイピング等のクリーニング動作(ノズル回復動作)を実施する制御を行う。
以上、本発明のノズルプレートおよびノズルプレートの製造方法、インク吐出ヘッド、画像形成装置について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
例えば、本発明のノズルプレートは、画像形成装置に限らず液体吐出装置にも使用することができる。
(a)は本発明のノズルプレートについてノズル付近のインクの吐出方向における断面図であり、(b)は撥液膜と酸化層の接合部分の拡大図である。 (a)は本発明のノズルプレートをインク吐出面側から見たときの外観図である。(b)は(a)の点線で囲んだ1つのノズル付近の拡大図である。 本発明のノズルプレートの製造方法の工程図である。 シリコンへのホウ素のドープ量と耐アルカリ性の関係図である。 熱拡散法による不純物濃度の模式図である。 (a)はヘッドの構造例を示す平面透視図であり、(b)はその一部の拡大図であり、(c)はヘッドの他の構造例を示す平面透視図である。 図6(a)中の7−7線に沿う断面図である。 図6に示した印字ヘッドの一部を拡大した詳細図である。 本発明に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置の一実施形態の概略を示す全体構成図である。 図9に示したインクジェット記録装置の印字部周辺の要部平面図である。 本実施形態に係るインクジェット記録装置のシステム構成を示す要部ブロック図である。
符号の説明
11…ノズルプレート、21…プレート基板、22…ノズル、23…撥液層、24…酸化層、26…インク吐出面、27…P型不純物層、31…シリコン基板、32…マスク層、33…マスク層、34…レジストパターン、36…ノズル開口部、37…レジストパターン

Claims (5)

  1. インクの吐出のためのノズルが形成されるノズルプレートにおいて、
    少なくとも、前記ノズルの吐出口の内周を形成するエッジ部分の全周に亘って、形成するP型不純物層を有すること、
    を特徴とするノズルプレート。
  2. プレート基板に重ねて酸化層を配置し、前記酸化層に重ねて撥液層を配置して形成され、インクの吐出のためのノズルが前記プレート基板および前記酸化層および前記撥液層を貫通するように形成されるノズルプレートにおいて、
    前記撥液層における前記ノズルの吐出口の内周を形成するエッジ部分を全周に亘って形成するとともに、少なくとも前記エッジ部分から前記ノズルの内面における前記酸化層と前記撥液層の境界部分に亘って形成するP型不純物層を有すること、
    を特徴とするノズルプレート。
  3. 請求項1または2のノズルプレートにおいて、
    前記P型不純物層は、前記ノズルの内面からの厚さが2μm以上10μm以下であること、
    を特徴とするノズルプレート。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つのノズルプレートを有すること、を特徴とするインク吐出ヘッド。
  5. 請求項4のインク吐出ヘッドを有すること、を特徴とする画像形成装置。
JP2007095515A 2007-03-30 2007-03-30 ノズルプレートおよびインク吐出ヘッド、画像形成装置 Abandoned JP2008254201A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007095515A JP2008254201A (ja) 2007-03-30 2007-03-30 ノズルプレートおよびインク吐出ヘッド、画像形成装置
US12/056,830 US7946681B2 (en) 2007-03-30 2008-03-27 Nozzle plate, ink ejection head, and image forming apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007095515A JP2008254201A (ja) 2007-03-30 2007-03-30 ノズルプレートおよびインク吐出ヘッド、画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008254201A true JP2008254201A (ja) 2008-10-23
JP2008254201A5 JP2008254201A5 (ja) 2009-11-05

Family

ID=39793524

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007095515A Abandoned JP2008254201A (ja) 2007-03-30 2007-03-30 ノズルプレートおよびインク吐出ヘッド、画像形成装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7946681B2 (ja)
JP (1) JP2008254201A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8870346B2 (en) 2012-09-13 2014-10-28 Ricoh Company, Ltd. Liquid ejection head and image forming apparatus including same
WO2018179639A1 (ja) * 2017-03-29 2018-10-04 コニカミノルタ株式会社 吐出用基板、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5728795B2 (ja) 2009-04-01 2015-06-03 セイコーエプソン株式会社 ノズルプレートの製造方法、及び、液滴吐出ヘッドの製造方法
DE102018131130B4 (de) * 2018-12-06 2022-06-02 Koenig & Bauer Ag Verfahren zur Modifikation eines Behälters eines Druckkopfes

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04355151A (ja) * 1991-06-03 1992-12-09 Seiko Epson Corp インクジェット記録ヘッドおよびその製造方法
JP2001030500A (ja) * 1999-07-07 2001-02-06 Samsung Electro Mech Co Ltd シリコンプロセスを利用したノズルプレートの製造方法及びそのノズルプレートを用いたインクジェットプリンタヘッド
WO2001089843A1 (fr) * 2000-05-22 2001-11-29 Seiko Epson Corporation Element de tete et procede et dispositif de traitement du repoussement d'encre

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001328263A (ja) 2000-05-23 2001-11-27 Ricoh Co Ltd インクジェットヘッド及び該インクジェットヘッドを搭載したインクジェット記録装置
KR100579120B1 (ko) * 2001-08-10 2006-05-12 가부시끼가이샤 도시바 잉크젯 헤드의 제조방법, 잉크젯 헤드, 잉크 도포장치,잉크 도포방법, 유기전계발광 표시장치 및 그 제조방법

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04355151A (ja) * 1991-06-03 1992-12-09 Seiko Epson Corp インクジェット記録ヘッドおよびその製造方法
JP2001030500A (ja) * 1999-07-07 2001-02-06 Samsung Electro Mech Co Ltd シリコンプロセスを利用したノズルプレートの製造方法及びそのノズルプレートを用いたインクジェットプリンタヘッド
WO2001089843A1 (fr) * 2000-05-22 2001-11-29 Seiko Epson Corporation Element de tete et procede et dispositif de traitement du repoussement d'encre

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8870346B2 (en) 2012-09-13 2014-10-28 Ricoh Company, Ltd. Liquid ejection head and image forming apparatus including same
WO2018179639A1 (ja) * 2017-03-29 2018-10-04 コニカミノルタ株式会社 吐出用基板、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置
JPWO2018179639A1 (ja) * 2017-03-29 2020-02-06 コニカミノルタ株式会社 吐出用基板、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20080239000A1 (en) 2008-10-02
US7946681B2 (en) 2011-05-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3950770B2 (ja) インクジェット記録装置および予備吐出方法
JP5382905B2 (ja) 圧電素子の製造方法及び液体吐出ヘッドの製造方法
JP2008254199A (ja) インクジェット記録装置
JP2005104038A (ja) 吐出ヘッド及び液吐出装置
JP4719944B2 (ja) 液体吐出ヘッド及び画像形成装置
JP4003755B2 (ja) 画像形成装置並びにノズル回復方法
JP2008254201A (ja) ノズルプレートおよびインク吐出ヘッド、画像形成装置
JP2009231777A (ja) 圧電アクチュエータ、液体吐出ヘッド及び液体吐出装置並びに圧電アクチュエータの駆動方法
JP2009083140A (ja) 液体吐出ヘッド及びその製造方法
JP2009241443A (ja) 液滴吐出装置及び画像形成方法
JP2005313635A (ja) 打滴制御方法及び液吐出装置
JP2009218401A (ja) 圧電アクチュエータの駆動方法及び液体吐出ヘッドの駆動方法
JP2009241445A (ja) 画像記録装置および画像記録方法
US7780275B2 (en) Image forming apparatus and droplet ejection control method
JP5000903B2 (ja) 画像形成装置
JP4832325B2 (ja) ノズルプレートおよび画像形成装置
JP4257842B2 (ja) 液滴吐出ヘッド及びその製造方法
JP4939665B2 (ja) ノズルプレートの製造方法
JP2009234087A (ja) 配線構造体及び接合方法並びに液体吐出ヘッドの製造方法、液体吐出ヘッド
JP3791532B2 (ja) インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置
JP2008200950A (ja) 液体吐出ヘッドおよび画像形成装置、液体吐出方法
US7364278B2 (en) Inkjet recording apparatus
JP2010234551A (ja) 画像形成装置
JP2007283729A (ja) 液体吐出ヘッドの製造方法及び画像形成装置
JP2005289053A (ja) 液吐出装置及び打滴制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090908

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090911

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110527

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20110719