JP2008253507A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 遊技者の技量によって獲得できる遊技球に差が生じることを防止し、もって公平感を与えることができる遊技機を提供する。
【解決手段】 大当り遊技状態に移行すると、大入賞口を開放させ、30秒を上限とするラウンド制御を開始する。ラウンド制御では、大入賞口に遊技球が10個入賞するか入賞口の開放時間が30秒に到達すると、大入賞口を閉鎖させる。大入賞口に遊技球が10個入賞して大入賞口を閉鎖させる際、ラウンド移行待機時間を設け、大当り遊技状態にかかる時間を一定とする。
【選択図】 図12
【解決手段】 大当り遊技状態に移行すると、大入賞口を開放させ、30秒を上限とするラウンド制御を開始する。ラウンド制御では、大入賞口に遊技球が10個入賞するか入賞口の開放時間が30秒に到達すると、大入賞口を閉鎖させる。大入賞口に遊技球が10個入賞して大入賞口を閉鎖させる際、ラウンド移行待機時間を設け、大当り遊技状態にかかる時間を一定とする。
【選択図】 図12
Description
本発明は、遊技機に関する。
弾球遊技機であるパチンコ機、スロットマシンなどの遊技機においては、多くの賞球を得ることができる大当り遊技状態と、賞球を得る機会の少ない通常遊技状態とを備えるものが知られている。大当り遊技状態にあるときには、賞球をより多く得やすくなることから、遊技者は、通常遊技状態から大当り遊技状態に移行することを目指して遊技を行い、興味を増大させるものである。したがって、大当り遊技状態に移行するか否かは、遊技者にとって非常に大きな興味対象となる。
また、遊技機には、大入賞口(アタッカー)が設けられており、大当り遊技状態移行した後は、大入賞口が開放することにより、遊技球が入賞しやすくなり、大入賞口へ遊技球が多くに入賞することにより、賞球を多く得ることができる。この種の遊技機では、大当り遊技状態において、大入賞口の開放が所定時間継続するか、大入賞口の開放中に所定個数の遊技球の入賞があるかのいずれかまで大入賞口の開放が継続するラウンドが所定のラウンド数作動するものが知られている(たとえば特許文献1)。
特開2006−149742号公報
しかし、上記特許文献1に開示されたパチンコ遊技機では、大入賞口に所定個数の遊技球が入賞して1ラウンドが終了すると、1ラウンドの消化に要する時間は一定でなくなる。このため、大当り遊技状態の消化にかかる時間も一定ではなくなり、その変動状況も遊技者の技量によって顕著に相違し、技量の高い遊技者は短時間で大当り遊技状態を消化できることとなる。短時間で大当り遊技状態を消化すると、それだけ通常遊技状態の時間が長くなることから、大当り遊技状態への移行のための大当り抽選を受ける機会が多くなり大当り遊技状態に移行する機会が増大する。したがって、結果的に遊技者の技量によって獲得できる遊技球の個数に差がついてしまい、遊技者の技量によって不公平となる遊技機となってしまうという問題がある。
特に、従来の遊技機では、大当り遊技状態における遊技球の払出数を安定化させるために、大入賞口の開放時間が所定時間継続するよりも、大入賞口の開放中に所定個数の遊技球の入賞があったことによって1ラウンドが終了することが多い。このため、遊技者の技量によって不公平な遊技機となるという問題が顕著なものであった。
そこで、本発明の課題は、遊技者の技量によって獲得できる遊技球に差が生じることを防止し、もって公平感を与えることができる遊技機を提供することにある。
上記課題を解決した本発明に係る遊技機は、所定の遊技状態移行条件が成立することにより通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な大当り遊技状態に移行する遊技状態制御手段と、遊技球が入賞容易となる入賞容易状態と、遊技球が入賞困難となる入賞困難状態とに変移可能な可変入賞装置と、大当り遊技状態に移行した際、可変入賞装置を入賞困難状態から入賞容易状態に変移させ、入賞困難状態から入賞容易状態に変移させてから所定の開放時間の経過があったとき、または可変入賞装置への所定個数の遊技球の入賞があったときに、入賞容易状態から入賞困難状態に変移させるラウンド制御を、所定回数を上限として繰り返して行わせるラウンド制御手段とを備えた遊技機において、可変入賞装置が入賞容易状態に変移してからの経過時間を計時する経過時間計時手段と、経過時間計時手段によって計時された経過時間が、予め所定の開放時間以上に設定された所定の判定時間に至ったことを判定する判定時間判定手段と、可変入賞装置が入賞困難状態に変移した後、判定時間判定手段により所定の判定時間となったことが判定されるまでの間、ラウンド制御手段による次に実行されるラウンド制御の実行を抑制するラウンド制御抑制手段と、を備えるものである。
本発明に係る遊技機においては、可変入賞装置が入賞困難状態に変移した後、判定時間判定手段により所定の判定時間となったことが判定されるまでの間、ラウンド制御手段による次に実行されるラウンド制御の実行を抑制している。このため、1ラウンドにかかる時間は、遊技者の技量によらず所定の判定時間で一定となり、大当り遊技状態にかかる時間は、主に所定の判定時間にラウンド数を乗じた時間で常に一定となる。したがって、通常遊技状態の時間も一定となることから、遊技者の技量によって獲得できる遊技球に差が生じることを防止し、もって公平感を与えることができる。
ここで、ラウンド制御手段によって次に実行されるラウンド制御の実行が抑制されていることを報知するラウンド制御抑制報知手段をさらに備える態様とすることができる。
このように、ラウンド制御手段によって次に実行されるラウンド制御の実行が抑制されていることを報知することにより、次に実行されるラウンド制御の実行が抑制されていることを遊技者が認識することができる。したがって、たとえば、可変入賞装置が入賞困難状態にある場合における遊技球の打ち出しを中止することができ、大当り遊技中における必要以上の遊技球の消費を抑制することができる。
また、可変入賞装置が入賞容易状態となってから、可変入賞装置に対する遊技球の入賞個数を計数する入賞個数計数手段と、入賞個数計数手段によって計数された遊技球の入賞個数が、所定個数に到達したことを検出する入賞個数検出手段と、をさらに備え、ラウンド制御手段は、入賞個数検出手段によって可変入賞装置に対する所定個数の遊技球の入賞があったと検出されたときに、可変入賞装置を入賞困難状態に変移させる制御を行い、ラウンド制御抑制報知手段は、入賞個数検出手段によって可変入賞装置に対する所定個数の遊技球の入賞があったことを検出したことによって、可変入賞装置が入賞困難状態に変移された後にラウンド制御抑制報知を実行する態様とすることもできる。
このように、可変入賞装置に対する所定個数の遊技球の入賞があったことを検出したことによって、可変入賞装置が入賞困難状態に変移された後にラウンド制御抑制報知を実行することにより、可変入賞装置が入賞困難状態となっても、いまだ次ラウンドへの移行が抑制されていることを遊技者に認識させることができる。したがって、遊技者に遊技機の遊技性を認識させやすくなり、遊技性の誤認による遊技機の稼動の低下を防止することができる。
本発明に係る遊技機によれば、遊技者の技量によって獲得できる遊技球に差が生じることを防止し、もって公平感を与えることができる。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において、同一または相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。図1は本発明の第1の実施形態に係るパチンコ遊技機を正面側から示す斜視図、図2は図1に示すパチンコ遊技機の分解斜視図、図3は図1に示すパチンコ遊技機を背面側から示す斜視図、図4は図2に示す遊技盤の正面図である。
(遊技機の構成)
図1に示すパチンコ遊技機1は、遊技場(ホール)の所定の設置枠に収容されて設置される外枠2を備えている。外枠2の正面側には、外枠2に対して回動可能に設けられたベースドア(内枠)3が配設され、ベースドア3内には、図2に示す遊技盤4が組み込まれている。また、外枠2の正面には、フロント扉5が設けられている。フロント扉5は、遊技盤4の正面を覆うとともに、ベースドア3の正面側に回動可能に設置されている。
図1に示すパチンコ遊技機1は、遊技場(ホール)の所定の設置枠に収容されて設置される外枠2を備えている。外枠2の正面側には、外枠2に対して回動可能に設けられたベースドア(内枠)3が配設され、ベースドア3内には、図2に示す遊技盤4が組み込まれている。また、外枠2の正面には、フロント扉5が設けられている。フロント扉5は、遊技盤4の正面を覆うとともに、ベースドア3の正面側に回動可能に設置されている。
また、パチンコ遊技機1には、プリペイドカードなどが挿入されると、当該プリペイドカードの残高に応じて、遊技球が貸し出されるように構成されたカードユニット84が隣接して併設されている。
フロント扉5は、その中央の略全域にガラス板5aを備え、その内側の遊技盤4が視認可能な構成とされている。フロント扉5の下部には、カードユニット84のカード返却操作や遊技球の貸し出し(玉貸し)操作等を行う玉貸し操作関連ボタンを有する玉貸し操作パネル28が設けられている。また、この玉貸し操作パネル28には、球貸し操作ボタン28aおよびカード取り出しボタン28bが設けられている。さらに、玉貸し操作パネル28には、キャラクタ選択などの際に用いる選択ボタン20a,20bが設けられている。
また、フロント扉5の下側には、外枠2に対して開閉可能な皿パネル6が設置されている。この皿パネル6の正面側には、カードユニット84により貸し出された遊技球および後述する入賞口に入球した場合に払い出される遊技球を受け止める上皿6aと、この上皿6aの満杯時に球出口6dの内方で溢れた遊技球を受け止める下皿6bと、この下皿6bの右側に設けられた発射ハンドル6cと、が配置されている。
発射ハンドル6cは、上皿6aに受け止められている遊技球を発射するためのもので、皿パネル6に対して回動自在に設けられ、遊技者は発射ハンドル6cを操作することによりパチンコ遊技を進めることができる。この発射ハンドル6cが遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときに、その回動角度に応じて、発射ハンドル6cの背面側に設けられた発射モータに電力が供給され、遊技球が遊技盤4に順次発射される。
図4に示すように、遊技盤4の左側にはガイドレール7が設けられており、ガイドレール7の先端には、遊技球の戻りを防止するストッパ7Aが取り付けられている。また、遊技盤4の前面には、図示しない多数の遊技釘が打ち込まれている。発射ハンドル6cを操作して発射された遊技球は、ガイドレール7により案内され、遊技盤4の上部に移動し、その後、遊技釘等との衝突によりその進行方向を変えながら遊技盤4の下方に向かって流下する。
遊技盤4には、遊技球が転動可能であり、遊技球が流下する領域となる遊技領域4a(図2参照)が形成されており、この遊技領域4a内に、遊技球の流下方向を変更させる多数の遊技釘が設けられている。また、図4に示すように、遊技領域4a上において、遊技盤面を左右に仕切る中心線上であって、高さ方向の中央部には遊技球が通過かつ入球可能である始動入賞口8が設けられている。また、その中心線の左側であって高さ方向の中央部には、それぞれ普通図柄作動ゲート10が設けられている。
さらに、始動入賞口8の下側位置に可変入賞装置である大入賞口11が設けられ、始動入賞口8の側方には、一般入賞口12a〜12dが設けられている。また、遊技領域4aの中央部下端部には、アウト口13が設けられている。
始動入賞口8は、いわゆるチャッカーと、一対の羽根8a,8aを具備するいわゆる電動役物(電動チューリップ)とを備えている。一対の羽根8a,8aが閉鎖した状態では、遊技球が入賞困難となり、電動役物が開放することによって遊技球が入賞容易となる。ただし、一対の羽根8a,8aが閉鎖した状態で入賞不能となり、電動役物が開放することによって遊技球が入賞可能となる態様とすることもできる。
始動入賞口8には、始動入賞口スイッチ8S(図5)が設けられており、始動入賞口8に遊技球が入賞することにより、始動入賞口スイッチ8Sが遊技球を検出する。始動入賞口スイッチ8Sが遊技球を検出すると、主制御回路30におけるメインCPU31では、大当り判定を行うための大当り判定用乱数等の抽出を行う。
普通図柄作動ゲート10は、遊技球が通過可能とされたいわゆる通過ゲートからなる。普通図柄作動ゲート10には、普通領域通過検出手段である作動ゲートスイッチ10S(図5)が設けられており、普通図柄作動ゲート10を遊技球が通過することにより、作動ゲートスイッチ10Sが遊技球を検出する。作動ゲートスイッチ10Sが遊技球を検出すると、主制御回路30におけるメインCPU31では、普通図柄当り判定用乱数の抽出を行う。このように、普通図柄作動ゲート10は、普通図柄当り判定用乱数を抽出するトリガーとなる通過ゲートとされている。メインCPU31は、普通図柄当り判定用乱数の抽出により普通図柄の当り判定を行い、当り判定に当選した場合に、普通図柄表示部Nに当り普通図柄を表示するとともに、始動入賞口8に具備されている1対の羽根8a,8aが所定秒数の間開放する。また、始動入賞口8の羽根8aが開放した状態が、遊技球が入球容易となる入球容易状態となり、羽根8aが閉鎖した状態が、遊技球が入球困難となる入球困難状態となる。
大入賞口11は、いわゆるアタッカー式の開閉装置であり、上述した大当り乱数に基づいて大当り判定を行い、特別図柄が大当りの表示結果となり、遊技状態が大当り遊技状態となったときに、閉じているシャッタが所定の態様で開閉する。このシャッタが開いている状態が遊技球を受け入れやすい開状態(入賞容易状態)となり、シャッタが閉じている状態が遊技球を受け入れ難い閉状態(入賞困難状態)となる。大入賞口11は、遊技球が入球(入賞)すると、所定数の遊技球(例えば15個)が賞球として払出されるトリガーとなる入賞口とされている。また、大入賞口11は、開状態と閉状態との一回の開閉動作を1ラウンドとした開閉動作を行う。ここでの1ラウンド中における開状態としては、1ラウンド中大入賞口11が開放し続ける状態のほか、1ラウンド中に開閉を断続的または間欠的に継続して、結果として遊技球を受け入れやすくする状態も含むものである。
一般入賞口12a〜12dは、遊技球が入球(入賞)すると、所定数の遊技球(たとえば10個)が賞球として払出されるトリガーとなる入賞口とされている。これらの一般入賞口12a〜12dは、透光性基板15に設けられている。一般入賞口12a〜12dは、遊技球が入球(入賞)すると、所定数の遊技球(たとえば10個)が賞球として払出されるトリガーとなる入賞口とされている。
アウト口13は、始動入賞口8、大入賞口11、一般入賞口12a〜12dなどの何れにも入球しなかった遊技球を受け入れるものである。
さらに、遊技領域4aの中央位置であり、始動入賞口8のやや上方位置には、ステージ14が設けられている。さらに、ステージ14の左上部には、ステージ誘導穴14aが設けられている。ステージ誘導穴14aに入球した遊技球は、遊技盤4の裏面に形成されたステージ誘導ルートを介してステージ14上に案内される。
ステージ誘導穴14aに入球しステージ誘導ルートを介して、またはステージ14の下方に設けられた遊技釘にあたって跳ね上がるなどしてステージ14上に乗った遊技球は、ステージ14上において不安定な状態で揺れ、最終的にステージ14から始動入賞口8の近辺に向けて落下する。こうして、ステージ14を経由した遊技球は、ステージ14を経由しない遊技球よりも始動入賞口8に入賞し易くされている。
また、遊技盤4は、透光性を有する透光性基板15からなっている。この透光性基板15は、たとえばポリカーボネートなどの合成樹脂あるいはその他の透明な部材(透光性部材)で形成された透明部を有している。ここで、「透明な部材」とは、その部材を通して対象を視認可能な程度に光透過率が高いものをいう。本実施形態の遊技領域4aはその大半が透明遊技領域となっている。この透光性基板15には、遊技釘が少なくともその先端部を埋設されて固定され、この透光性基板15とフロント扉5のガラス板5aにより形成された領域が遊技領域4aとなっている。
また、始動入賞口8の側方であって、透光性基板15の裏面側には、遊技球排出路13Aが設けられている。遊技球排出路13Aは、始動入賞口8が設けられた中央を頂点として、その側方にいくほど下降する斜面をなしている。始動入賞口8に入球した遊技球は、遊技球排出路13Aが設けられた盤面左側に誘導され、遊技球排出路13Aを通って盤面の外側に排出される。遊技球排出路13Aは透光性基板15の裏面側に設けられており、遊技球排出路13Aを通過する遊技球は透光性基板15を介して視認可能とされている。このため、始動入賞口8に入球した遊技球の遊技球排出路13Aの通過を視認させることにより、演出効果を高めている。
また、図2に示すように、この透光性基板15の背面側に各種の画像を表示する大画面の表示領域16aを備えた表示装置である液晶表示装置16が配置されている。液晶表示装置16に表示された画像は、透光性基板15の略中央の遊技釘が設けられていない部分と、その周辺の遊技釘が設けられている部分を通して、遊技者がパチンコ遊技機1の正面側から視認できるようになっている。液晶表示装置16は、装飾図柄Dとして大当り遊技状態への移行を示す大当り図柄を表示することにより、大当り遊技状態への移行を遊技者に報知する。
この表示領域16aには、図4に示すように、装飾図柄Dが表示される。装飾図柄Dは、左右中の3桁の数字列によって構成されており、左中右図柄要素DL,DC,DRを備えている。この装飾図柄Dの表示態様により、大当り判定の結果、大当り遊技状態に移行するか否か、さらには確変大当り遊技状態に移行するか通常大当り遊技状態に移行するかを報知する。また、表示領域16aには、装飾図柄Dの他、特別図柄保留図柄H1〜H4等が表示される。さらに、大当り遊技状態の際には、後に説明するラウンド数表示、大入賞口11に入賞した遊技球のカウント数を表示するカウント表示、大当りインターバル中の待機表示等がなされる。
さらに、パチンコ遊技機1は、図2に示すように、液晶表示装置16の上方に、所定の遊技状態となったことを遊技者に報知する効果音や音声などを出力するスピーカ18L,18R、図4に示すように、遊技盤4の下部に、所定の遊技状態となったことを所定のパターンで点灯・消灯することによって報知する装飾ランプ19L,19R、上述したカードユニット84により貸し出された遊技球および始動入賞口8、大入賞口11、一般入賞口12a〜12dにより賞球された遊技球を上皿6aに払い出す払出装置81(図5参照)等を具備している。
また、パチンコ遊技機1の背面側には、図3に示すように、大当り遊技状態に移行するか否かを判定する主制御回路30を備える主制御基板21、映像および音声等の演出を制御する副制御回路40を備える副制御基板22、遊技球の払出・発射を制御する払出・発射制御回路80を備える払出・発射制御基板23、電源を供給する電源供給ユニット24、電源スイッチ25、およびバックアップクリアスイッチ26が、それぞれ配置されている。
さらに、遊技領域4aの左下部には、図柄表示装置16bが設けられている。図柄表示装置16bには、始動入賞口8に入球した遊技球を始動入賞口スイッチ8Sが検出して特別図柄を変動表示させる保留球数を報知する2つの特別図柄保留ランプR1,R2が設けられている。また、普通図柄作動ゲート10を遊技球が通過して普通図柄を変動表示させる保留球数を報知する2つの普通図柄保留ランプr1,r2が設けられている。
また、図柄表示装置16bには、始動入賞口8に入球した遊技球を始動入賞口スイッチ8Sが検出することによって変動表示される特別図柄を表示する特別図柄表示部Jが設けられている。さらに、普通図柄作動ゲート10を遊技球が通過することによって変動表示される普通図柄表示部Nが設けられている。
特別図柄表示部Jに表示される特別図柄は、大当りか否かの判定の結果を示す図柄であり、2桁の数字を表示する7セグメントを備えるセグメント表示装置によって構成される。特別図柄表示部Jに表示される特別図柄としては、「7」、「3」、「4」、「−」の4種類の図柄が設定されている。また、普通図柄表示装置は、特別図柄表示部Jの表示位置の右下方に配置された2つのLEDランプからなる。これらのLEDランプは異なる色で点灯および点滅し、最終的に点灯されたLEDによって普通図柄を表示する。
これら特別図柄表示部Jに表示される特別図柄のうち、「7」、「3」、「4」が大当り特別図柄となる。特に、「7」は、15R継続確変大当り特別図柄、「3」は、2R継続確変大当り特別図柄、「4」は、15R継続通常大当り特別図柄となる。また、「−」ははずれ特別図柄となる。さらに、普通図柄表示部Nでは、左側のLEDランプが赤く点灯したときにはずれ普通図柄となり、右側のLEDランプが緑色に点灯したときに当り普通図柄となる。
表示領域16aに停止表示される装飾図柄Dは、特別図柄表示部Jに停止表示された特別図柄に対応して停止表示され、その表示態様によって大当り抽選の結果を報知する。特別図柄表示部Jに停止表示された特別図柄が「7」である場合には、確変大当り装飾図柄が停止表示される。確変大当り装飾図柄を構成する3つの図柄要素は、いずれも互いに同一種類の奇数とされる。また、特別図柄表示部Jに停止表示された特別図柄が「4」である場合には、通常大当り装飾図柄停止表示される。通常大当り装飾図柄を構成する3つの図柄要素は、いずれも互いに同一種類の偶数とされる。さらに、特別図柄表示部Jに停止表示された特別図柄が「3」または「−」である場合には、通常装飾図柄として、上記以外大当り図柄以外の装飾図柄が停止表示される。
図5は、図1〜図4に示すパチンコ遊技機1の内部の構成を中心に示すブロック構成図である。パチンコ遊技機1は、上述した主制御回路30、副制御回路40、払出・発射制御回路80、電源供給ユニット24を中心に複数の構成要素を有し、この電源供給ユニット24は、主制御回路30、副制御回路40および払出・発射制御回路80にそれぞれ接続され各々への電力供給が可能とされている。主制御回路30は、1チップマイコンより構成されているメインCPU(Central Processing Unit)31、メインROM(Read Only Memory)32およびメインRAM(Random Access Memory)33を有し、他に初期リセット回路34とコマンド出力ポート35を有している。
メインCPU31は、後述するカウントスイッチ11CSなどから遊技球の検出信号を入力する一方、メインROM32に記憶されている制御プログラムにしたがい作動して、パチンコ遊技機1における大当り抽選や、賞球排出といったパチンコ遊技機1全体の動作制御を司り、コマンド出力ポート35を介して副制御回路40に各種のコマンドを送信する。メインCPU31は、大当り抽選の結果や遊技状態の消化などにより、通常遊技状態と通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な大当り遊技状態との間を移行制御している。メインCPU31は、遊技状態制御手段を構成する。また、メインCPU31は、大当り判定手段を構成し、始動入賞口スイッチ8Sによって遊技球が検出されたことに基づいて、大当り遊技状態に移行するか否かを判定しており、大当り抽選に当選することが、通常遊技状態から大当り遊技状態への移行を行う移行条件となる。
また、遊技状態としては、通常遊技状態および大当り遊技状態のほか、通常遊技状態よりも大当り遊技状態に移行しやすい特定遊技状態が設定されている。特定遊技状態としては、確変遊技状態と、突然確変遊技状態と、時短遊技状態とが設定されている。確変遊技状態は、高確率遊技状態および変動短縮遊技状態によって構成され、突然確変遊技状態は、高確率遊技状態および非変動短縮遊技状態によって構成される。ただし、突然確変遊技状態は、高確率遊技状態および変動短縮遊技状態によって構成される態様としてもよい。時短遊技状態は、低確率遊技状態および変動短縮遊技状態によって構成される。また、通常遊技状態は、低確率遊技状態および非変動短縮遊技状態によって構成される。
高確率遊技状態は、通常遊技状態(低確率遊技状態)よりも、メインCPU31における大当り抽選の当選確率を高く設定して、大当り遊技状態に移行しやすくしている。また、変動短縮遊技状態では、通常遊技状態(非変動短縮遊技状態)よりも普通図柄の変動時間を短縮する。こうして、始動入賞口8の羽根8aを開きやすくし、場合によっては普通図柄の当選確率を高く設定して、さらに始動入賞口8の羽根8aを開きやすくして始動入賞口8への入賞割合を高めている。こうして、短時間で多くの大当り抽選を行うことを可能とすることにより、結果として大当り遊技状態に移行しやすくしている。
メインCPU31は、確変大当り遊技状態が終了した後は遊技状態を確変遊技状態に移行させ、突然確変大当りが終了した後は遊技状態を突然確変遊技状態に移行させる。また、通常大当り遊技状態が終了した後は遊技状態を時短遊技状態へと移行させる。確変遊技状態および突然確変遊技状態は、次に大当り抽選に当選するまで継続する。時短遊技状態は、次に大当り抽選に当選するか、所定回数、たとえば100回の特別図柄の変動表示が終了するまで継続する。このように、メインCPU31では、各遊技状態のいずれに移行するかを制御している。さらに、メインCPU31は、確変遊技状態および時短遊技状態に移行すると、特別図柄の変動表示時間を短縮する制御を行う。
また、メインROM32には、メインCPU31が実行する制御プログラムと、恒久的なデータとして、特別図柄決定テーブル、変動パターンテーブル等が記憶されている。メインRAM33は、メインCPU31が作動する際に用いるデータやプログラムが一時的に記憶されるようになっている。このために、メインRAM33には、特別図柄記憶領域および始動記憶領域が設けられている。特別図柄記憶領域および始動記憶領域には、それぞれ大当り抽選、大当り特別図柄決定抽選、変動パターン決定抽選によって抽出された乱数等のデータが記憶される。この特別図柄記憶領域に記憶されたデータに基づいて、大当り判定などが行われる。また、始動記憶領域として、第1始動記憶領域〜第4始動記憶領域の4つのものが設けられており、特別図柄記憶領域に記憶されたデータに基づく大当り抽選が終了した後、特別図柄記憶領域に記憶されたデータが消去され、第1始動記憶領域に記憶されたデータが特別図柄記憶領域に転送され、その他の始動記憶領域に記憶されたデータが、それぞれ1つ若い番号を始動記憶領域に転送される。さらに、メインRAM33には、図柄指定コマンドおよび変動パターンコマンドなどの各種コマンドを副制御回路40に送信するための送信バッファが設けられている。
メインCPU31は、大当り抽選および大当り特別図柄抽選を行い、これらの抽選結果を特別図柄決定テーブルに参照することにより、大当り遊技状態に移行するか否かを決定する。また、特別図柄抽選の結果決定された特別図柄の種類によって、確変大当り遊技状態、通常大当り遊技状態、突然確変大当り遊技状態のいずれに移行するかを決定する。また、メインCPU31は、特別図柄抽選の結果に応じて図柄指定コマンドを決定するとともに、変動パターン決定抽選を行う。ここで決定した図柄指定コマンドおよび変動パターン決定抽選によって抽出された変動パターン決定用乱数を変動パターン決定テーブルに参照することにより、特別図柄の変動パターンを決定する。メインCPU31は、特別図柄の種類に応じて、特別図柄表示部Jに停止表示する特別図柄を決定するとともに、変動パターンに応じて特別図柄表示部Jに表示する特別図柄の変動パターンを決定する。
また、メインCPU31は、特別図柄表示部Jにおける特別図柄および普通図柄表示部Nにおける普通図柄を変動表示させる。さらに、メインCPU31は、決定した図柄指定コマンドおよび決定した変動パターンに対応する変動パターンコマンドをメインRAM33における送信バッファに格納する。
メインRAM33は、送信バッファにセットされている図柄指定コマンドや変動パターンコマンドなどの各種コマンドをコマンド出力ポート35より、副制御回路40に送信する。初期リセット回路34は、電源投入時にリセット信号をメインCPU31に出力する。このリセット信号により、メインCPU31は制御プログラムの先頭から処理を実行する。
また、主制御回路30には、カウントスイッチ11CSをはじめとする各スイッチ等が接続されている。カウントスイッチ11CSは大入賞口11に入賞した遊技球を検出し、検出結果を示す検出信号を主制御回路30に出力する。主制御回路30におけるメインCPU31では、カウントスイッチ11CSから送信された検出信号をカウントし、大入賞口11へ入賞した遊技球の数をカウントする。メインCPU31は、本発明の入賞個数計数手段を構成する。一般入賞口スイッチ12Sは各一般入賞口12a〜12dに入賞した遊技球の検出信号を主制御回路30に出力する。作動ゲートスイッチ10Sは普通図柄作動ゲート10を通過する遊技球の検出信号を主制御回路30に出力する。始動入賞口スイッチ8Sは始動入賞口8に入賞した遊技球の検出信号を主制御回路30に出力する。
始動口ソレノイド9Lは始動入賞口8に設けられた一対の羽根8a,8aを開閉させ、大入賞口ソレノイド11Lは大入賞口11に設けられたシャッタを開閉させる。バックアップクリアスイッチ26は、電断時等におけるバックアップデータを操作者の操作に応じてクリアする。
また、パチンコ遊技機1では、始動入賞口スイッチ8Sが遊技球の入賞を検出して検出信号を送信し、主制御回路30がその検出信号を受信したときに、主制御回路30におけるメインCPU31は、上記の大当り抽選および大当り特別図柄抽選を行う。大当り抽選および大当り特別図柄抽選の結果、通常大当りまたは確変大当りが決定された場合には、遊技状態は通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な大当り遊技状態に移行させる。
メインCPU31は、遊技状態を大当り遊技状態に移行させた際に、大入賞口11を閉鎖状態から開放状態に変移させる。また、大入賞口11を開放状態に変移させてから所定の開放時間、たとえば30秒の経過があったとき、または大入賞口11への所定個数、たとえば10個の遊技球の入賞があったときに、大入賞口11を閉鎖させるラウンド制御を行う。メインCPU31は、このラウンド制御を、特別図柄の種類に応じた所定回数を上限として繰り返して行わせる。具体的に、特別図柄が「7」「4」の場合には、所定の開放時間が30秒である15ラウンドのラウンド制御を行い、特別図柄が「3」の場合には、所定の開放時間が0.5秒である2ラウンドのラウンド制御を行う。メインCPU31は、ラウンド制御手段を構成する。
また、メインCPU31は、15R継続大当り中、大入賞口11が開放しているときに、遊技球が10個入賞して大入賞口11が閉鎖した場合、または大入賞口11が開放してから30秒が経過した場合に、大入賞口11が次に開放する前のインターバルに至るまで大入賞口11を閉鎖した待機状態に制御する。ここで、大入賞口11に遊技球が10個入賞して大入賞口11が閉鎖した場合には、ラウンド移行待機状態フラグを成立させる。また、大入賞口11が開放してから30が経過して閉鎖し、または待機状態が終了した後、大入賞口11が次に開放するまでの間、大入賞口11を閉鎖したインターバル状態に制御する。さらに、メインCPU31は、大当り遊技状態の制御を行っている際、現在のラウンド数に応じたラウンド数コマンド、大入賞口11への遊技球の入賞個数に応じたカウント数コマンド、大入賞口11が待機状態にある場合のラウンド移行待機コマンド、およびラウンド間のインターバル状態にある場合のラウンド間表示コマンド、大当り遊技状態が終了した後の遊技状態を示す大当り終了表示コマンドをメインRAM33における送信バッファにセットする。大当り終了表示コマンドとしては、確変コマンド、通常コマンド、突確コマンドが設定されている。
また、始動入賞口スイッチ8Sから送信された検出信号に基づく大当り抽選および大当り特別図柄抽選の結果を報知する装飾図柄Dの変動表示が行われている最中には、検出信号を最大4つ保留し、その保留個数に応じて特別図柄保留ランプR1,R2を点灯・点滅させる。保留個数が0の場合には、特別図柄保留第1ランプR1および特別図柄保留第2ランプR2を消灯させる。保留個数が1の場合には、特別図柄保留第1ランプR1を点灯させるとともに、特別図柄保留第2ランプR2を消灯させる。保留個数が2の場合には、特別図柄保留第1ランプR1および特別図柄保留第2ランプR2を点灯させる。また、保留個数が3の場合には、特別図柄保留第1ランプR1を点滅させるとともに特別図柄保留第2ランプR2を点灯させ、保留個数が4の場合には、特別図柄保留第1ランプR1および特別図柄保留第2ランプR2を点滅させる。また、特別図柄保留ランプR1,R2を点灯・点滅させる際には、その点灯・点滅態様に応じた個数に対応する特別図柄保留個数コマンドをメインRAM33における送信バッファにセットする。
さらに、大当り抽選の結果がはずれとなった場合には、大入賞口11の開閉制御を行うことはないが、大当りとなった場合には、大入賞口11を開閉制御する。大入賞口11の開閉制御では、大入賞口11の開状態と閉状態との1回の開閉動作を1ラウンドとして、大当り特別図柄に基づいて決定されたラウンド数まで大入賞口11の開閉動作の駆動制御を行う。
副制御回路40は、主制御回路30からコマンドを入力し、その入力したコマンドにしたがい、液晶表示装置16を用いた装飾図柄の可変表示、リーチ演出、予告演出といった演出に必要な制御を行う一方、所定の画像を液晶表示装置16に表示させる。また、副制御回路40は、スピーカ18L、18Rを用いた音声出力による演出や装飾ランプ19L、19Rを用いた点滅表示による演出を行うのに必要な制御も行う。
この副制御回路40は、サブCPU41を中心に構成され、サブROM42と、サブRAM43およびコマンド入力ポート48を有し、画像制御回路50と、音声制御回路60、およびランプ制御回路70を有している。
サブCPU41は、主制御回路30から入力したコマンドおよび選択ボタン20a,20bからの信号等にしたがいサブROM42に記憶されているプログラムに沿った処理を実行し、画像制御回路50、音声制御回路60およびランプ制御回路70を作動させる。
サブROM42には、サブCPU41が実行するプログラムと、恒久的なデータとして、装飾図柄を決定する装飾図柄決定テーブルやリーチ演出などの演出内容を決定する演出内容決定テーブル等が記憶されている。さらに、サブRAM43には、サブCPU41が作動する際に用いるデータやプログラムおよび主制御回路30から送信される図柄指定コマンドおよび変動パターンコマンドなどの各種コマンドを格納するための受信バッファが設けられている。
サブCPU41は、装飾図柄決定抽選を行って液晶図柄決定乱数を抽出するとともに、抽出した液晶図柄決定乱数と主制御回路30から送信された図柄指定コマンドを装飾図柄決定テーブルに参照し、装飾図柄Dを決定する。
主制御回路30から送信された図柄指定コマンドが特別図柄「7」に対応する場合には、装飾図柄Dにおける3つの図柄要素として互いに同一種類の奇数を決定する。また、図柄指定コマンドが「4」に対応する場合には、装飾図柄Dにおける3つの図柄要素として互いに同一種類の偶数を決定する。さらに、図柄指定コマンドが特別図柄「3」「−」に対応する場合には、装飾図柄として上記の図柄以外の図柄を決定する。
さらに、サブCPU41は、演出内容決定抽選を行って演出内容決定乱数を抽出するとともに、抽出した演出内容決定乱数と主制御回路30から送信された変動パターンコマンドを演出内容決定テーブルに参照し、リーチ演出などの演出内容を決定する。
また、サブCPU41は、装飾図柄D、演出内容を液晶表示装置16の表示領域16aに表示させる。その他、サブCPU41は、主制御回路30から送信された特別図柄保留個数コマンドに基づく保留個数に応じて、特別図柄保留図柄H1〜H4を液晶表示装置16の表示領域16aに表示させる。
さらに、サブCPU41は、大当り遊技状態中に主制御回路30から送信された各種コマンドに対応する表示内容を液晶表示装置16の表示領域16aに表示させる。たとえば、ラウンド数コマンドを受信した場合にはラウンド数コマンドに応じたラウンド数を表示し、カウント数コマンドを受信した場合には、カウント数コマンドに対応するカウント数を表示する。また、ラウンド移行待機コマンドを受信した場合には、ラウンド制御抑制報知として、大入賞口11が待機状態にある旨の表示を行い、ラウンド間表示コマンドを受信した場合には、インターバル状態にある旨の表示を行う。液晶表示装置16は、ラウンド制御抑制報知手段を構成する。さらに、大当り終了表示コマンドを受信した場合には、大当り遊技状態が終了した後に移行する遊技状態を報知する表示を行う。具体的に、確変コマンドを受信した場合には、「確変」の文字を表示して確変遊技状態に移行する。また、通常コマンドおよび突確コマンドを受信した場合には、特別な表示を行うことなく、通常遊技状態に移行する。
画像制御回路50は、VDP(Video Display Processor)51と、D/Aコンバータ52と、初期リセット回路53と、画像データROM(画像記憶手段)54a,54bとを有している。VDP51は、サブCPU41で決定された液晶表示装置16に表示させる内容に応じた画像を形成し、その形成された画像をD/Aコンバータ52に出力する。D/Aコンバータ52はVDP51から出力される画像データをD/A変換して、変換により得られたアナログ信号を液晶表示装置16に出力し、画像を表示させる。初期リセット回路53はサブCPU41からのリセット命令を受けて、VDP51を初期状態に戻す処理を実行する。画像データROM54aには、装飾図柄、キャラクタ、背景などを示す画像のデータ(画像データ)を記憶し、画像データROM54bには、各種画像データを液晶表示装置16に表示させるための画像データを記憶している。VDP51は、サブCPU41から出力される装飾図柄に対応する画像データ等の画像データを画像データROM54a,54bから読み出し、この画像データに基づく図柄等の画像を液晶表示装置16に表示させる。
音声制御回路60は、音源IC61と、アンプ(以下「AMP」という)62と、音声データROM63とを有している。音源IC61は、サブCPU41からの指示にしたがい、音声データROM63に記憶されている音声データを用いて音声信号を生成する。AMP62は、音源IC61により生成された音声信号を適切なレベルに増幅し、増幅した音声信号をスピーカ18L、18Rに供給して音声を出力させる。音声データROM63は予告演出、リーチ演出、大当り演出などに用いられる音楽、音声、効果音などのデータ(音声データ)を記憶している。
ランプ制御回路70は、装飾ランプ19L、19Rの点滅パターンを示す装飾データを記憶した装飾データROM71と、サブCPU41からの指示にしたがい、装飾データROM71に記憶されている装飾データを用いて装飾ランプ19L、19Rを点滅させるドライブ回路72とを有している。
払出・発射制御回路80は、主制御回路30の制御にしたがい払出装置81と、発射ハンドル6cおよび発射モータを有する発射装置82とを作動させて、所定数の遊技球を賞球として払出させるとともに、遊技球を遊技盤4上の遊技領域4aに向けて発射させる。
電源供給ユニット24は、副制御回路40、主制御回路30および払出・発射制御回路80への電力供給を行う。
(パチンコ遊技機の動作内容)
次に、パチンコ遊技機1の動作内容のうち、主制御回路30および副制御回路40による制御処理の手順について、図6〜図10までのフローチャートを参照して説明する。図6は、パチンコ遊技機1において、電源を投入したあとに主制御回路30により繰返し実行されるメイン制御処理の動作手順を示すフローチャート(メインフローチャート)である。
次に、パチンコ遊技機1の動作内容のうち、主制御回路30および副制御回路40による制御処理の手順について、図6〜図10までのフローチャートを参照して説明する。図6は、パチンコ遊技機1において、電源を投入したあとに主制御回路30により繰返し実行されるメイン制御処理の動作手順を示すフローチャート(メインフローチャート)である。
(メイン制御処理の動作手順)
図6に示すように、パチンコ遊技機1は、電源投入に伴い主制御回路30のメインCPU31がメイン制御処理を開始し、初期設定処理を行い(S1)、次に、タイマ更新処理を行う(S2)。タイマ更新処理では、待ち時間タイマなどを更新する。続いて、特別図柄制御処理を行う(S3)。
図6に示すように、パチンコ遊技機1は、電源投入に伴い主制御回路30のメインCPU31がメイン制御処理を開始し、初期設定処理を行い(S1)、次に、タイマ更新処理を行う(S2)。タイマ更新処理では、待ち時間タイマなどを更新する。続いて、特別図柄制御処理を行う(S3)。
特別図柄制御処理は、図7に示すフローチャートのようにして行われる。特別図柄制御処理を開始すると、まず、制御状態フラグをロードする(S21)。この制御状態フラグは、液晶表示装置16における図柄の可変表示画像を用いた特別図柄ゲームの状態を示すフラグであって、メインCPU31が後続の各ステップいずれを実行するかを判定するためのデータが設定されている。
次に、特別図柄記憶チェック処理(S22)が図8に示すフローチャートの手順に沿って行われる。この特別図柄記憶チェック処理を開始すると、メインCPU31は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェック処理を示すデータ“00”である否かを判断する(S31)。その結果、制御状態フラグがデータ“00”でなければ処理を終了する。また、制御状態フラグが“00”である場合には、特別図柄記憶領域にデータが記憶されている(始動記憶数>0)か否かを判断する(S32)。その結果、特別図柄記憶領域にデータが記憶されていないと判断した場合には、デモ表示処理を行い(S33)、その後、処理を終了する。特別図柄記憶領域にデータが記憶されていると判断した場合には、制御状態フラグに特別図柄変動時間管理を示すデータ“01”をセットする(S34)。
遊技状態フラグに特別図柄変動時間管理を示すデータ“01”をセットしたら、始動記憶領域における始動記憶数を1減算するとともに、もっとも若い番号の始動記憶領域におけるデータを特別図柄記憶領域に転送する(S35)。
続いて、大当り判定処理を行う(S36)。大当り判定では、大当り判定用乱数カウンタを用いて抽出され特別図柄記憶領域に記憶された大当り判定用乱数値を特別図柄決定テーブルに参照し、大当りであるか否かを判定する。
それから、大当り判定処理の結果に基づいて、特別図柄の決定処理を行う(S37)。特別図柄の決定処理では、大当り判定処理の結果が大当りである場合には、特別図柄記憶領域に記憶された大当り特別図柄決定用乱数に基づく大当り特別図柄の決定処理を行い、「7」「3」「4」のいずれかの大当り特別図柄を決定する。また、大当り判定処理の結果がはずれである場合には、特別図柄としてはずれ特別図柄「−」を決定する。メインCPU31は、特別図柄決定処理によって決定された特別図柄に対応する図柄指定コマンドを決定し、メインRAM33における送信バッファにセットする。
特別図柄決定処理が済んだら、変動パターン決定処理を行う(S38)。変動パターン決定処理では、大当り図柄決定抽選で決定された図柄指定コマンドおよび変動パターン決定抽選によって抽出された変動パターン決定用乱数を変動パターン決定テーブルに参照することにより、特別図柄の変動パターンを決定し、決定した変動パターンに対応する変動パターンコマンドをメインRAM33における送信バッファにセットする。
その後、変動パターン決定処理で決定されたで決定された変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマ(t)にセットする。それから、特別図柄記憶領域(始動領域(0))に記憶されたデータをクリアし(S39)、特別図柄記憶チェック処理が終了する。
図7に示すフローに戻り、特別図柄記憶チェック処理が済んだら、特別図柄変動時間管理処理を行う(S23)。特別図柄変動時間管理処理では、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す“01”である場合に、特別図柄記憶チェック処理で決定された変動時間の待ち時間タイマ(t)が0となったら制御状態フラグに特別図柄表示時間管理を示すデータ“02”をセットし、さらに特別図柄変動時間が確定した後の時間に対応する確定後待ち時間(たとえば1秒)を待ち時間タイマ(t)にセットする。こうして、特別図柄変動時間管理処理を終了する。
特別図柄変動時間管理処理が済んだら、特別図柄表示時間管理処理を行う(S24)。特別図柄表示時間管理処理では、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値“02”である場合に、特別図柄変動時間管理処理(S23)で決定された確定後待ち時間タイマ(t)が0となったら、ステップS36における大当り判定処理の結果に基づく制御フラグをセットする。具体的に、大当り判定処理の結果が大当りであった場合には、制御状態フラグに大当り開始インターバル管理を示すデータ“03”をセットし、大当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマ(t)にセットする。一方、大当り判定処理の結果がはずれであった場合には、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了を示すデータ“07”をセットする。また、時短フラグがセットされている場合には、時短回数カウンタから1減算し、時短回数カウンタが0になったら、時短フラグをクリアする。その後、処理を終了する。
特別図柄表示時間管理処理が済んだら、大当り開始インターバル管理処理を行う(S25)。大当り開始インターバル管理処理では、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示すデータ“03”であるときは、特別図柄表示時間管理処理(S24)でセットされた大当り開始対応時間だけ待機し、大当り開始対応時間が経過したのち、大入賞口の開放させるため、メインROM32から読み出されたデータに基づいてメインRAM33に位置づけられた変数を更新する。
さらに、メインCPU31は大入賞口開放中処理を示すデータ“04”を制御状態フラグにセットし、開放上限時間を大入賞口開放時間タイマとしての待ち時間タイマにセットする。開放上限時間は、ステップS37で決定された特別図柄が大当り15R継続大当り特別図柄である「7」「4」の場合には30秒とする。この開放上限時間が本発明の「所定の開放時間」となる。また、ステップS37で決定された大当り特別図柄が2R継続大当り特別図柄である「3」の場合には開放上限時間を0.5秒とする。このとき、大入賞口開放時間タイマとともにラウンド移行タイマをセットする。ラウンド移行タイマは、大入賞口開放時間タイマにセットされる時間と同一となる開放上限時間にセットされる。ただし、ラウンド移行タイマにセットする時間は、開放上限時間よりも長く設定することもできる。このラウンド移行タイマにセットする時間が、本発明の判定時間となり、ラウンド移行タイマが本発明の経過時間計時手段となり、ラウンド移行タイマで計時される時間が本発明の経過時間となる。また、メインCPU31が判定時間判定手段となる。その後、高確率フラグおよび時短フラグがセットされている場合には、これらのフラグをクリアし、大当り遊技状態が開始する大当り遊技状態開始コマンドおよび大入賞口11が開放する大入賞口開放コマンドを送信バッファにセットして、大当り開始インターバル管理処理を終了する。
さらに、大入賞口開放中処理を行う(S26)。大入賞口開放中処理は、図9に示す手順に沿って行われる。大入賞口開放中処理を開始すると、メインCPU31は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示すデータ“04”であるか否かを判断する(S41)。その結果、制御フラグがデータ“04”でなければ処理を終了する。また、制御状態フラグがデータ“04”である場合には、ラウンド移行待機状態フラグが成立している(ラウンド移行待機状態フラグ=1)か否かを判断する(S42)。その結果、ラウンド移行待機状態フラグが成立していないと判断した場合には、大入賞口入賞カウンタのカウント数が10以上となっているか否かを判断する(S43)。メインCPU31は、本発明の入賞個数検出手段を構成する。その結果、大入賞口入賞カウンタのカウント数が10以上となっていないと判断した場合には、図7のステップS25またはステップS26でセットした大入賞口開放時間タイマとしての待ち時間タイマが0となっているか否かを判断する(S44)。その結果、大入賞口開放時間タイマとしての待ち時間タイマが0となっていないと判断した場合には、処理を終了する。
また、ステップS42でラウンド移行待機状態フラグが成立していると判断した場合には、そのままステップS46に進む。さらに、ステップS43で大入賞口入賞カウンタが10以上となっていると判断した場合、ステップS44で大入賞口開放時間タイマとしての待ち時間が0となっていると判断した場合には、大入賞口閉鎖データをセットして(S45)、ステップS46に進む。
続いて、ラウンド移行タイマが0となっているか否かを判断する(S46)。その結果ラウンド移行タイマが0となっていないと判断した場合には、ラウンド移行待機状態フラグが成立しているか否かを判断する(S47)。その結果、ラウンド移行待機状態フラグが成立していないと判断した場合には、ラウンド移行待機状態フラグをセットする(ラウンド移行待機状態フラグ=1)とともに、ラウンド移行待機状態の残り時間の情報を含むラウンド移行待機コマンドをメインRAM33における送信バッファにセットし(S48)、大入賞口開放中処理を終了する。また、ラウンド移行待機状態フラグが成立していると判断した場合には、そのまま大入賞口開放中処理を終了する。
また、ステップS46でラウンド移行タイマが0となっていると判断した場合には、ラウンド移行待機状態フラグをクリア(ラウンド移行待機状態フラグ=0)する(S49)。このように、ラウンド移行待機状態にある場合には、ラウンド移行タイマで計測される時間が0となるまで、次ラウンドへの移行を抑制する。メインCPU31は、ラウンド制御抑制手段を構成する。続いて、大入賞口開放回数カウンタのカウント値が大入賞口開放回数の上限値以上となっているか否かを判断する(S50)。その結果、大入賞口開放回数カウンタのカウント値が大入賞口開放回数の上限値以上となっていないと判断した場合には、ラウンド間インターバル表示時間としての待ち時間タイマを2000msにセットする(S51)。続いて、大入賞口再開放前町時間管理処理を示すデータ“04”に制御状態フラグをセットし(S52)、ラウンド間表示コマンドをメインRAM33にセットして(S53)、大入賞口開放中処理を終了する。
さらに、ステップS50において、入賞口開放回数カウンタのカウント値が大入賞口開放回数の上限値以上となっていると判断した場合には、大当り終了インターバル表示時間としての待ち時間タイマを5000msにセットする(S54)。続いて、大当り終了インターバル処理を示すデータ“06”に制御状態フラグをセットし(S55)、大当り終了表示コマンドをメインRAM33にセットして(S56)、大入賞口開放中処理を終了する。
図7に示すフローに戻り、大入賞口開放中処理が済んだら、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を行う(S27)。大入賞口再開放前待ち時間管理処理では、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示すデータ“05”であるときは、大入賞口開放中処理(S26)におけるステップS51でセットされたラウンド間インターバルに対応する時間だけ待機する。メインCPU31はラウンド間インターバルに対応する時間を経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”加算して更新し、大入賞口開放中を示すデータ“04”を制御状態フラグにセットし、開放上限時間を大入賞口開放時間タイマとしての待ち時間タイマにセットする。開放上限時間は、ステップS37で決定された特別図柄が「7」「4」である場合には30秒とし、ステップS37で決定された特別図柄が「3」である場合には0.5秒とする。このとき、大入賞口開放時間タイマとともにラウンド移行タイマをセットする。ラウンド移行タイマは、大入賞口開放時間タイマにセットされる時間と同一となる開放上限時間にセットされる。その後、大入賞口11が開放する大入賞口開放コマンドを送信バッファにセットして、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を終了する。
それから、大当り終了インターバル処理を行う(S28)。大当り終了インターバル処理では、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す“06”であれば以下の処理を行い、“06”でなければ以下の処理を行うことなく大当り終了インターバル処理を終了する。制御フラグが“06”である場合、大入賞口開放中処理(S26)におけるステップS54でセットされた大当り終了インターバルに対応する待ち時間タイマ(t)が“0”でなければ大当り終了インターバル処理が終了し、“0”であれば、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了を示す“07”をセットする。
次に、大当り図柄が確変大当り図柄であるか突然確変大当り図柄であるか通常大当り図柄であるかを判定する。その結果、大当り図柄が確変大当り図柄である場合には、確変遊技状態コマンドおよび時短遊技状態コマンドを送信バッファにセットし、高確率フラグおよび時短フラグをセットする。また、大当り図柄が突然確変大当り図柄である場合には、確変遊技状態コマンドを送信バッファにセットし、高確率フラグをセットする。さらに、大当り図柄が通常大当り図柄である場合には、時短フラグを送信バッファにセットし、時短フラグをセットするとともに、時短回数カウンタを所定数、たとえば100にセットする。こうして、大当り終了インターバル処理を終了する。
大当り終了インターバル処理が済んだら、特別図柄ゲーム終了処理を行う(S29)。制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示すデータ“07”であるときに以下の処理を行い、“07”でなければ行わないようになっている。ステップS29が終了すると、図6に示すステップS2の特別図柄制御処理が終了する。
こうして特別図柄制御処理が終了すると、図6に戻り、普通図柄制御処理を行う(S4)。普通図柄制御処理では、図柄表示装置16bに表示される普通図柄に関する制御を行う。普通図柄制御処理を開始すると、普通図柄制御状態フラグを読出し、そのフラグに応じて普通図柄の変動時間、停止表示された普通図柄を監視する。そして、停止表示された普通図柄が所定普通大当り図柄であるときは羽根8aの開放、閉鎖を示す変数をメインRAM33に記憶して、普通図柄制御処理を終了する。
それから、図柄表示装置制御処理を行う(S5)。図柄表示装置制御処理では、ステップS2における特別図柄制御処理およびステップS3における普通図柄制御処理の結果に基づいて、図5に示す特別図柄表示部J、普通図柄表示部Nなどの可変表示の表示制御を行う。
続いて、遊技情報データ生成処理を行う(S6)。遊技情報データ生成処理では、パチンコ遊技機1から図示しないホールコンピュータへの出力信号を生成する。その後、図柄保留個数データ生成処理を行う(S7)。図柄保留個数データ生成処理では、特別図柄制御処理制御処理(S3)および普通図柄制御処理(S4)において増減する始動記憶領域における特別図柄保留個数および普通図柄保留個数に対応するデータをそれぞれ生成する。図柄保留個数データ生成処理に続いて、ポート出力処理を行う(S8)。ポート出力処理では、特別図柄制御処理(S3)や普通図柄制御処理(S4)で決定される大入賞口11や始動入賞口8における羽根8aの開放制御を行う。
続いて、入賞口関連コマンド制御処理を行う(S9)。入賞口関連コマンド制御処理では、特別図柄制御処理でセットされる大当り遊技状態開始コマンドなどに基づく制御を行う。入賞口関連コマンド制御処理が済んだら、記憶・遊技状態コマンド制御処理を行う(S10)。記憶・遊技状態コマンド制御処理では、特別図柄制御処理でセットされる遊技状態コマンドなどに基づく制御を行う。記憶・遊技状態コマンド制御処理が済んだら、コマンド出力制御処理を行う(S11)。コマンド出力制御処理では、メインRAM33における送信バッファにセットされた各コマンドを副制御回路40に送信する。コマンド出力制御処理が済んだら、ステップS2に戻り、繰返しルーチンが繰り返し行われる。
主制御回路30では、上述したメイン制御処理とともに、割込許可フラグが設定されていることを条件に、主として、メイン制御処理で用いられる乱数を更新するため、定期的(たとえば2msごと)にメイン制御処理に割込むシステムタイマ割込処理を行う。
(副制御回路の動作手順)
次に、副制御回路40の動作について説明する。副制御回路40では、主制御回路30から送信されたコマンドを受信することにより、図柄制御、音制御、およびランプ制御等を行う。図10は、副制御回路40により繰返し実行されるサブ制御処理の手順を示すフローチャートである。
(副制御回路の動作手順)
次に、副制御回路40の動作について説明する。副制御回路40では、主制御回路30から送信されたコマンドを受信することにより、図柄制御、音制御、およびランプ制御等を行う。図10は、副制御回路40により繰返し実行されるサブ制御処理の手順を示すフローチャートである。
図10に示すように、サブCPU41では、最初に所定の初期設定処理を行い(S61)、次に乱数更新処理を行う(S62)。続いて、主制御回路30から送信され、受信バッファに格納されている各種コマンドのコマンド解析制御処理を行う(S63)。コマンド解析制御処理では、主制御回路30から図柄指定コマンドが送信された際、図柄指定コマンドを装飾図柄決定テーブルに参照することにより、大当り図柄またははずれ図柄といった装飾図柄を決定する。また、主制御回路30から変動パターンコマンドが送信された際、変動パターンコマンドを演出内容決定テーブルに参照することにより、リーチ演出などの演出内容を決定する。
また、ラウンド数コマンドが送信された際、送信されたラウンド数コマンドに対応するラウンド数を確認し、カウント数コマンドが送信された際、送信されたカウント数コマンドに対応するカウント数を確認する。さらに、ラウンド移行待機コマンドが送信された際、遊技状態がラウンド移行待機状態であることおよびラウンド移行待機状態の残り時間を確認し、ラウンド間表示コマンドが送信された際、ラウンド間のインターバル状態にあることを確認する。また、大当り終了表示コマンドが送信された際、送信された大当り終了コマンドに基づいて、大当り遊技状態が終了した後の遊技状態を確認する。コマンド解析処理では、その他主制御回路30から送信されたコマンドがある場合に、そのコマンドに応じた処理を実行する。
コマンド解析処理が済んだら、続いて表示制御処理を行う(S64)。表示制御処理では、コマンド解析処理で決定された装飾図柄および表示パターンなどに基づいて、図柄表示制御を行い、続いて背景表示制御処理を行う。
その後、音声制御処理を行う(S65)。音声制御処理では、主制御回路30からのコマンドに基づいてスピーカ18L,18Rから発生させる音声に関する音声制御処理を行う。この音声制御処理では、音源IC61は、音声データROM63から音声データを読み出し、音声データを所定の音声信号に変換して、その音声信号をAMP62に供給する。このAMP62は、音声信号を増幅して、スピーカ18L,18Rから音声を発生させる。
続いて、ランプ制御処理を行う(S66)。ランプ制御処理では、主制御回路30からのコマンドに基づいて装飾ランプ19L,19Rの点滅に関するランプ制御処理を実行する。このランプ制御処理では、サブCPU41は、装飾データROM71からランプ装飾パターンを読み出し、ドライブ回路72を介して、装飾ランプ19L,19Rを点滅させる。以降ステップS62〜ステップS66を繰り返し実行する。
以上の構成を有する本実施形態に係るパチンコ遊技機1では、始動入賞口8に遊技球が入球することによって、特別図柄表示部Jの特別図柄が変動表示された後に停止表示される。また、特別図柄表示部Jの特別図柄の変動表示および停止表示に合わせて、装飾図柄Dが変動表示および停止表示される。
また、始動入賞口8に遊技球が入賞することにより、大当り抽選および大当り特別図柄決定抽選が特別図柄として大当り特別図柄決定抽選を行い、15R継続大当り特別図柄「7」「4」が決定された場合には、15ラウンドのラウンド制御が行われる大当り遊技状態に移行する。15R継続大当り遊技状態に移行する際には、図11(a)に示すように、液晶表示装置16の表示領域16aには、装飾図柄Dとして大当り図柄が停止表示される。また、「大当り!!」の文字を表示することにより、大当り遊技状態に移行することを遊技者に報知する。
15R継続の大当り遊技状態では、ラウンド制御が行われている間、主制御回路30からラウンド数コマンド、カウント数コマンドが随時送信される。このとき、図11(b)に示すように、表示領域16aには、「大当り中」の文字が表示されるとともに、ラウンド数表示RSおよびカウント数表示CSが行われる。ラウンド数表示RSには、ラウンド数コマンドに対応して確認される現在の大当り遊技状態におけるラウンド数が表示される。また、カウント数表示CSには、カウント数コマンドに対応して確認される現在の大入賞口11に入賞した遊技球の数のカウント数が表示される。
さらに、ラウンド制御が行われている間、1ラウンドにおける大入賞口11の開放時間が30秒に達するか遊技球が大入賞口11へ入賞してカウントされるカウント数が10に達すると、大入賞口11が閉鎖する。ここで、本実施形態に係るパチンコ遊技機1では、開放時間が30秒に達して大入賞口11が閉鎖すると、大入賞口11が閉鎖してから2秒間のインターバルをおいて次のラウンドでの大入賞口11の開放が行われる。その一方、遊技球が大入賞口11へ入賞してカウントされるカウント数が10に達した場合、大入賞口11が開放を開始してから30秒が経過した後に2秒間のインターバルをおいて次のラウンドでの大入賞口11の開放が行われる。
たとえば、大入賞口11に遊技球が10個入賞した時点で2秒間のインターバルに移行する場合、図12(a)に示すように、従来の遊技機のように、第1ラウンドで10個の遊技球が大入賞口11に入賞し、カウントスイッチ11で検出されるまでの時間が10秒、第2ラウンドで10個の遊技球が大入賞口11に入賞し、カウントスイッチ11で検出されるまでの時間が17秒であったとする。この場合、第2ラウンドが終了するまでに要する時間は、2秒間のインターバル時間を除いて29秒となる。この時間は、1ラウンドで9個の遊技球が大入賞口11に入賞するまでの時間によって変動し、第15ラウンドが終了するまでの時間は、1ラウンドで10個の遊技球が大入賞口11に入賞するまでの時間によって大きく変動する。
これに対して、本実施形態に係るパチンコ遊技機1では、図12(b)に示すように、図12(a)のように、第1ラウンドで10個の遊技球が大入賞口11に入賞し、カウントスイッチ11で検出されるまでの時間が10秒、第2ラウンドで10個の遊技球が大入賞口11に入賞し、カウントスイッチ11で検出されるまでの時間が17秒であった場合でも、ラウンド移行待機状態時間がカウントされることになる。具体的には、第1ラウンドでは20秒、第2ラウンドでは13秒のラウンド移行待機時間がカウントされる。このため、1ラウンドにかかる時間は、遊技者の技量によらず所定の判定時間である30秒で一定となり、大当り遊技状態にかかる時間は、2秒間のインターバル時間を除いて所定の判定時間にラウンド数を乗じた時間で常に一定となる。したがって、通常遊技状態の時間も一定となることから、遊技者の技量によって獲得できる遊技球に差が生じることを防止し、もって公平感を与えることができる。
このように、ラウンド移行待機時間のカウントが開始されると、主制御回路30から副制御回路40にラウンド移行待機コマンドが送信される。ラウンド移行待機コマンドが送信されることにより、副制御回路40のサブCPU41は、図11(c)に示すように、表示領域16bに「次ラウンド待機中」の文字とラウンド移行待機状態の残り時間(図11(c)の例では「あと13秒」)を表示し、ラウンド移行待機状態であることおよびラウンド移行待機状態の残り時間を遊技者に報知する。このため、次に実行されるラウンド制御の実行が抑制されていることを報知することにより、次に実行されるラウンド制御の実行が抑制されていることを遊技者が認識することができる。したがって、たとえば、大入賞口11が閉鎖した状態にある場合における遊技球の打ち出しを中止することができ、大当り遊技中における必要以上の遊技球の消費を抑制することができる。
また、ラウンド移行待機状態に移行した後にラウンド移行待機状態であることおよびラウンド移行待機状態の残り時間の報知を行う。このため、大入賞口11が閉鎖状態となっても、いまだ次ラウンドへの移行が抑制されていることを遊技者に認識させることができる。したがって、遊技者に遊技機の遊技性を認識させやすくなり、遊技性の誤認による遊技機の興趣の低下を防止することができる。
そして、ラウンド移行待機状態が終了したら、主制御回路30は、ラウンド間コマンドを副制御回路40に送信する。副制御回路40のサブCPU41は、図11(d)に示すように、「インターバル中」の文字を表示し、ラウンド間のインターバル状態にあることを遊技者に報知する。このため、遊技者に対してラウンド間のインターバル状態にあることを報知することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。たとえば、上記実施形態では、1ラウンドにおける大入賞口開放時間とラウンド移行待機状態の時間を加算した時間と、ラウンド間のインターバルの時間と、を分離して計測しているが、これらの時間を一体的にして計測することもできる。この場合、たとえば大入賞口開放時間とラウンド移行待機状態の時間を加算した時間を32秒とし、ラウンド間のインターバルの時間をなくすことができる。また、上記実施形態では、ラウンド移行待機状態であることを報知するようにしているが、この報知をしないようにすることもできる。また、ラウンド移行待機状態であることを報知するが、ラウンド移行待機状態の残り時間を報知しない態様とすることもできる。
さらに、上記実施形態ではラウンド移行待機状態に移行した後、ラウンド移行待機状態の残り時間を報知するようにしているが、ラウンド制御が開始した時点からラウンド移行待機状態の残り時間を報知する態様とすることもできる。また、1ラウンドにおける大入賞口開放時間とラウンド移行待機状態の時間を加算した時間を30秒としているが、この時間よりも長くすることもできるし、逆に短くすることもできる。
また、上記実施形態では、通過領域として遊技球が入球可能な始動入賞口を設けているが、遊技球が通過可能な通過ゲートなどとすることもできる。また、表示装置として、液晶表示装置16を用いているが、表示装置としては液晶表示装置のほか、CRT、7セグメント、ドット式、EL管など種々の態様のものを用いることができる。
1…パチンコ遊技機、4…遊技盤、8…始動入賞口、8S…始動入賞口スイッチ、11…大入賞口、16…液晶表示装置、16a…表示領域、21…主制御基板、22…副制御基板、30…主制御回路、31…メインCPU、40…副制御回路、41…サブCPU、50…画像制御回路、60…音声制御回路、70…ランプ制御回路、80…払出・発射制御回路。
Claims (3)
- 所定の遊技状態移行条件が成立することにより通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な大当り遊技状態に移行する遊技状態制御手段と、
遊技球が入賞容易となる入賞容易状態と、遊技球が入賞困難となる入賞困難状態とに変移可能な可変入賞装置と、
前記大当り遊技状態に移行した際、前記可変入賞装置を前記入賞困難状態から前記入賞容易状態に変移させ、前記入賞困難状態から前記入賞容易状態に変移させてから所定の開放時間の経過があったとき、または前記可変入賞装置への所定個数の遊技球の入賞があったときに、前記入賞容易状態から前記入賞困難状態に変移させるラウンド制御を、所定回数を上限として繰り返して行わせるラウンド制御手段とを備えた遊技機において、
前記可変入賞装置が前記入賞容易状態に変移してからの経過時間を計時する経過時間計時手段と、
前記経過時間計時手段によって計時された経過時間が、予め前記所定の開放時間以上に設定された所定の判定時間に至ったことを判定する判定時間判定手段と、
前記可変入賞装置が入賞困難状態に変移した後、前記判定時間判定手段により前記所定の判定時間となったことが判定されるまでの間、前記ラウンド制御手段による次に実行されるラウンド制御の実行を抑制するラウンド制御抑制手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。 - 前記ラウンド制御手段によって次に実行されるラウンド制御の実行が抑制されていることを報知するラウンド制御抑制報知手段をさらに備える請求項1に記載の遊技機。
- 前記可変入賞装置が前記入賞容易状態となってから、前記可変入賞装置に対する遊技球の入賞個数を計数する入賞個数計数手段と、
前記入賞個数計数手段によって計数された遊技球の入賞個数が、前記所定個数に到達したことを検出する入賞個数検出手段と、をさらに備え、
前記ラウンド制御手段は、前記入賞個数検出手段によって前記可変入賞装置に対する所定個数の遊技球の入賞があったと検出されたときに、前記可変入賞装置を前記入賞困難状態に変移させる制御を行い、
前記ラウンド制御抑制報知手段は、前記入賞個数検出手段によって前記可変入賞装置に対する所定個数の遊技球の入賞があったことを検出したことによって、前記可変入賞装置が前記入賞困難状態に変移された後にラウンド制御抑制報知を実行する請求項2に記載の遊技機。
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JPH11319224A (ja) * | 1998-05-12 | 1999-11-24 | Sanyo Bussan Kk | 遊技機 |
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- 2007-04-04 JP JP2007098678A patent/JP2008253507A/ja active Pending
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