JP2008246786A - インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】洗浄液に対して再分散性が良好な液体セットを備えた2液反応系のインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】溶媒不溶性材料を含有する複数の第1の液体、及び前記溶媒不溶性材料を凝集させる第2の液体から成る液体セットと、前記複数の第1の液体、及び前記第2の液体をそれぞれ異なる吐出口から吐出する液体吐出手段と、前記溶媒不溶性材料の凝集物を再分散させる洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、を備え、前記複数の第1の液体に含有される溶媒不溶性材料の平均粒子径のうち、最大となる粒子径をDmax、最小となる粒子径をDminとしたとき、次式 Dmax/Dmin≦2.6 を満足することを特徴とするインクジェット記録装置を提供することにより、前記課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

本発明はインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法に係り、特に、溶媒不溶性材料を含有する第1の液体と、溶媒不溶性材料を凝集させる第2の液体とをそれぞれ異なる吐出口から吐出することにより記録を行う2液反応系のインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法に関する。
インクジェット記録方式を利用した記録装置(インクジェット記録装置)は、記録ヘッドの吐出面に設けられる複数のノズル(吐出口)から記録媒体に向かってインク滴を吐出することにより記録を行うものであり、低騒音、低ランニングコスト、装置小型化の容易性などの観点から、家庭用から業務用まで幅広い分野で使用されている。このような記録装置において、特に普通紙のような耐水性の低い記録媒体が用いられる場合には、カラーブリーディング、フェザリング、濃度不足などが生じやすく良好な画像を得られないという問題がある。長期的に安定吐出を実現するためには、インク中に含まれる色材の濃度をそれ程高く設定することはできないことによる。
インクジェット記録装置では画像品質の向上を図る手段の一つとして、インク吸収層を備えた専用紙(インクジェット専用紙)が用いられている。しかし、専用紙を用いる場合には、コストアップとなるのでユーザー負担が大きくなり、また、インク吸収層の分だけ厚くなるので風合いも普通紙とは異なり、全てのユーザーにとって好ましい解決手段ではない。
インクジェット記録装置として、色材を含有するインクと、色材を不溶化又は凝集させる処理液とを異なる吐出口(ノズル)からそれぞれ吐出する2液反応系の記録装置が知られている。記録媒体上でインクと処理液を反応させることにより、色材を不溶化又は凝集させて画像の定着性を向上し、カラーブリーディングやフェザリングのない良好な画像品質を得ることができる。例えば、特許文献1には、染料を不溶化する無色インク(処理液に相当)を記録ヘッドによって記録媒体上に付着させる技術が開示されている。また、特許文献2には、カルボキシル基を有する化学染料を含むインクを使用し、記録媒体上に多価金属塩溶液(処理液に相当)を一度付与し、その後インクを付与して、カラーブリードのない、耐水性の良好な画像を得る技術が開示されている。更に、特許文献3には、記録性向上液(処理液に相当)とカチオン性樹脂微粒子と有機顔料を組み合せたインクでより耐光性良好なインクジェット記録技術が開示されている。
インクジェット記録装置において、記録ヘッドの吐出面上でインクのコンタミーネーション(以下、略して「インクコンタミ」という。)は比較的よく見られる現象である。例えば、インク吐出時に発生するインク滴のサテライトが吐出面に付着したり、ノズル吸引やワイピングといったヘッドメンテナンス時にインクが吐出面に付着したり、搬送中の記録媒体が吐出面に付着して記録媒体上のインクが吐出面に付着したりすることなどによってインクコンタミが発生する。一般的なインクジェット記録装置では、予備吐出、ノズル吸引、ワイピングなどにより吐出面上のインクコンタミを解消できるが、2液反応系のインクジェット記録装置ではインクコンタミは非常に深刻な問題となる。処理液は記録媒体上でインクと反応させることを目的として用いられるものであるが、吐出面上でインクコンタミが発生すると不必要な反応が起こり、不溶化又は凝集した色材によってノズルの開口部分の一部又は全部が塞がれ、不吐出などの吐出不良が多発しやすい。
従来、装置の信頼性を保つために、複数のワイピング部を備える、ワイピング方向を制限するなど、不要反応を防ぐ手段がとられている(例えば、特許文献4参照)。
また、反応性インクとその反応を抑制する洗浄剤のセットを備え、記録ヘッドを洗浄液で洗浄する方法がとられるようになり、1度不必要に反応して記録ヘッドが吐出不能となった際の対応がとられるようになった(例えば、特許文献5、6参照)。また、吐出前に洗浄剤を吐出面に付与し、率先して不必要なインク反応を防止する対応もとられるようになった(例えば、特許文献7参照)。
一方で、インクに樹脂成分を添加し、機能を向上させることがある。その機能として代表的なものはインクに定着性樹脂を添加する方式であり、高分子ラテックスを添加したインクを用い、記録媒体にそのインクを付与した後、高分子ラテックスのガラス転移点以上に加熱すると、記録媒体上での画像の定着性向上、耐擦性向上、更には画像に光沢性、透明感を持たせることができる(例えば、特許文献8、9参照)。
特開昭64−63185号公報 特開平5−202328号公報 特開2003−34070号公報 特開平8−281968号公報 特開2004−98684号公報 特開2004−115553号公報 特開2005−254599号公報 特開2000−85238号公報 特開2003−171588号公報
しかしながら、特許文献4に記載された発明では、不要反応をある程度防止することはできても、1度固着した反応物に対する対応はなされていない。特に、顔料インクが用いられる場合には、処理液との反応によって顔料の凝集物が吐出面に固着し、元の状態に回復不能となり、最悪の場合には記録ヘッドに深刻なダメージを与えてしまう恐れがある。
また、特許文献5〜7に記載された発明では、色再現性を向上させるためインク種を増やすと、同じ洗浄剤を用いても分散性の異なる現象があり、十分な洗浄効果を得られないことがあることが分かった。
また、特許文献8、9に記載された発明では、樹脂添加インクを用いることで滲みのない画像記録が可能であるが、ラテックスが不要反応すると、通常はガラス転移点以上に加熱しないと融着しないものが比較的低温でも融着してしまい、記録ヘッドに樹脂成分が固着し、吐出不良になる問題が発生することが分かった。更に、このような状態でいくら洗浄剤を用いて記録ヘッドの洗浄を行っても、回復不能であり、致命的な問題が発生することが分かった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、洗浄液に対して再分散性が良好な液体セットを備えた2液反応系のインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、溶媒不溶性材料を含有する複数の第1の液体、及び前記溶媒不溶性材料を凝集させる第2の液体から成る液体セットと、前記複数の第1の液体、及び前記第2の液体をそれぞれ異なる吐出口から吐出する液体吐出手段と、前記溶媒不溶性材料の凝集物を再分散させる洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、を備え、前記複数の第1の液体に含有される溶媒不溶性材料の平均粒子径のうち、最大となる粒子径をDmax、最小となる粒子径をDminとしたとき、次式 Dmax/Dmin≦2.6 を満足することを特徴とするインクジェット記録装置を提供する。
本発明によれば、第1の液体に含有される溶媒不溶性材料の平均粒子径を所定範囲に制限することにより、洗浄液に対して再分散性が良好な液体セットを提供することができる。従って、例えば液体吐出手段の吐出口が開口する面(吐出面)で溶媒不溶性材料が凝集して固化しても、洗浄手段による洗浄によって元の状態に回復可能であり、吐出不良のない、高品位な画像記録を実現することができる。
本発明は、液体吐出手段の吐出面の洗浄に限らず、紙搬送部の洗浄、その他中間転写型インクジェット記録装置での転写体表面の洗浄などにも適用することができる。
本発明において、次式 Dmax/Dmin≦2.6、より好ましくは、次式 Dmax/Dmin≦2.0を満足することにより、液体吐出手段の吐出面に対する洗浄性が良好となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェット記録装置であって、前記複数の第1の液体に含有される溶媒不溶性材料の平均粒子径はいずれも50nm以上であることを特徴とする。
請求項2の態様によれば、高密な凝集物の形成を防止することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録装置であって、前記第1の液体は、溶媒不溶性材料として少なくとも1種類のラテックスを含有することを特徴とする。
請求項3の態様によれば、記録媒体上での画像定着性が向上する。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のインクジェット記録装置であって、前記ラテックスのガラス転移点は45℃以上であることを特徴とする。
請求項4の態様によれば、凝集後の融着を防止することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置であって、前記洗浄液供給手段から供給される洗浄液により前記液体吐出手段の吐出口が開口する面を洗浄する洗浄手段を更に備えたことを特徴とする。
本発明は、液体吐出手段の吐出面の洗浄に特に好適であり、不必要な凝集物の形成による性能劣化を効果的に防止することができる。
また前記目的を達成するために、請求項6に記載の発明は、溶媒不溶性材料を含有する複数の第1の液体、及び前記溶媒不溶性材料を凝集させる第2の液体を液体吐出手段のそれぞれ異なる吐出口から吐出する液体吐出工程と、前記溶媒不溶性材料の凝集物を再分散させる洗浄液を供給する洗浄液供給工程と、を有し、前記複数の第1の液体に含有される溶媒不溶性材料の平均粒子径のうち、最大となる粒子径をDmax、最小となる粒子径をDminとしたとき、次式 Dmax/Dmin≦2.6 を満足することを特徴とするインクジェット記録方法を提供する。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のインクジェット記録方法であって、前記複数の第1の液体に含有される溶媒不溶性材料の平均粒子径はいずれも50nm以上であることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項6又は請求項7に記載のインクジェット記録方法であって、前記第1の液体は、溶媒不溶性材料として少なくとも1種類のラテックスを含有することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のインクジェット記録方法であって、前記ラテックスのガラス転移点は45℃以上であることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項6乃至請求項9のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法であって、前記洗浄液供給工程により供給される洗浄液により前記液体吐出手段の吐出口が開口する面を洗浄する洗浄工程を更に有することを特徴とする。
本発明によれば、第1の液体に含有される溶媒不溶性材料の平均粒子径を所定範囲に制限することにより、洗浄液に対して再分散性が良好な液体セットを提供することができる。従って、例えば液体吐出手段の吐出口が開口する面(吐出面)で溶媒不溶性材料が凝集して固化しても、洗浄手段による洗浄によって元の状態に回復可能であり、吐出不良のない、高品位な画像記録を実現することができる。
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
〔インクジェット記録装置の説明〕
本発明に係る画像形成装置の一実施形態としてのインクジェット記録装置は、記録ヘッドを記録媒体の搬送方向(副走査方向)に対して垂直な方向、即ち、記録媒体の幅方向(主走査方向)に往復移動させながら、記録ヘッドの吐出面(ノズル面)に設けられる複数のノズルから液滴をそれぞれ吐出するシリアル型であって、その中でも特に、溶媒不溶性材料として色材(顔料)を含有する各色インクと、各色インクと反応して色材を凝集させる処理液を別々に吐出して、記録媒体上で混合し反応させる2液反応系の記録装置である。以下、本実施形態のインクジェット記録装置について詳説する。
図1は、本実施形態のインクジェット記録装置の概略構成を示す模式的斜視図である。図1において、10は記録ヘッド、12はカートリッジ、14はキャリッジ、16はガイドレール、18は紙などの記録媒体である。
記録ヘッド10は、記録媒体18に対向する吐出面10aに複数のノズル(図1中不図示、図2中符号30として記載)が設けられており、各ノズルから所定の液体(色インク又は処理液)を液滴として記録媒体18に向かって吐出する液体吐出手段である。
カートリッジ12は、前記所定の液体を貯蔵するタンクを構成する液体貯蔵部であり、記録ヘッド10内部に形成される液体流路と連通しており、記録ヘッド10の液体消費に伴ってカートリッジ12内の液体が記録ヘッド10に対して順次供給される。本実施形態では、カートリッジ12内の液体の残量が少なくなった場合にカートリッジごと交換可能な方式(カートリッジ方式)が採用される。もちろん、不図示のメインタンク内にインクを保管し、不図示の補充口から液体を補充するインクタンク方式でもよい。
キャリッジ14は、記録媒体の幅方向(主走査方向)に延在する2本のガイドレール16、16に沿って主走査方向に往復移動可能に構成される。キャリッジ14には、記録ヘッド10及びカートリッジ12がそれぞれ所定位置に位置決めされた状態で搭載される。図示の例では、キャリッジ14の下面に記録ヘッド10が取り付けられ、記録ヘッド10上部に黒(K)、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)の各色インクと処理液(S)にそれぞれ対応する5個のカートリッジ12K、12C、12M、12Y、12Sが配置される。ここでは記録ヘッドが主走査方向に移動するシリアルスキャン型の記録方式を採用しているが、記録ヘッドを固定して記録を行うワンパス記録方式でもよい。
インクジェット記録装置は、不図示の媒体搬送手段によって記録媒体18を副走査方向(紙搬送方向)に搬送しつつ、記録ヘッド10とともにキャリッジ14を主走査方向に往復移動させながら、記録ヘッド10の吐出面10aに形成される複数のノズルからそれぞれ所定の液体(色インク又は処理液)を記録媒体18に向かって吐出する。記録媒体18上では、各色インクと処理液が混合して反応し、インク中に含有される色材(顔料)が凝集するので画像定着性が向上し、高品質な画像記録が行われる。
図2は、記録ヘッド10の吐出面10aを示した平面図である。図2において、記録ヘッド10の吐出面10aは、各色インク(K、C、M、Y)及び処理液(S)にそれぞれ対応する複数のノズル領域20(20K、20C、20M、20Y、20S)が設けられており、各ノズル領域20にはそれぞれ対応する色インク又は処理液を吐出する複数のノズル30(30K、30C、30M、30Y、30S)が2列の千鳥状に配列形成されている。例えば、ノズル領域20Kのノズル30Kは黒インクを吐出し、ノズル領域20Sのノズル30Sは処理液を吐出する。
各色インクに対応するノズル領域20K、20C、20M、20Yと処理液に対応するノズル領域20Sはできるだけ離れて形成されていることが好ましい。即ち、インク吐出用ノズル30(30K、30C、30M、又は30Y)と処理液吐出用ノズル30(30S)の最短距離Lをできるだけ大きく構成する。後述する実施例では、最短距離Lは55mmに設定される。記録ヘッド10の吐出面10a上で各色インクと処理液が混合するのを防止することができる。
図3は、記録ヘッド10及びカートリッジ12の要部構成を示した部分断面図である。図3に示すように、記録ヘッド10には、ノズル30毎に圧力室32がそれぞれ設けられる。圧力室32は所定の液体(各色インク又は処理液)が充填される空間部であり、該ノズル30と連通している。また、圧力室32に隣接する位置には圧電素子34が配置される。具体的には、圧力室32のノズル30側とは反対側の壁面(図3の上面)を構成する振動板36上の圧力室32に対応する位置(即ち、振動板36を挟んで圧力室32に対向する位置)に、薄膜状の圧電体の両面に電極が形成された圧電素子34が配置される。
共通流路38は各圧力室32に供給する所定の液体(色インク又は処理液)を貯留する空間部であり、圧力室32の一端に形成される供給口40を介して各圧力室32とそれぞれ連通している。また、共通流路38は、記録ヘッド10上部に配置されるカートリッジ12と供給流路42を介して連通している。
かかる構成により、圧電素子34に対して所定の駆動信号が供給されると、圧電素子34の変位に伴う振動板36の変形によって、圧力室32の容積が変化し、これにより、圧力室32内の液体は加圧され、ノズル30から液滴が吐出される。液体吐出後、共通流路38から圧力室32に液体補充(リフィル)が行われる。また、記録ヘッド10による液体消費に伴って、カートリッジ12内の液体が記録ヘッド10の共通流路38に対して順次供給される。
図1に示したインクジェット記録装置には、記録媒体18外側の記録領域外に設定されたメンテナンスポジションの近傍に、メンテナンスユニットとして、ヘッドワイピング部50(本発明の洗浄手段に相当)と洗浄液供給部52(本発明の洗浄液供給手段に相当)が設けられている。不図示の検出手段によりノズル詰まりが検出された場合や不図示のノズル吸引手段でノズル吸引を行った後など、記録ヘッド10の吐出面10aに付着した液体(各色インク又は処理液)を除去する必要が生じた場合には、図1に示すようなメンテナンスポジションにキャリッジ14を移動させ、ヘッドワイピング部50と洗浄液供給部52を利用して、記録ヘッド10の吐出面10aに対してワイピング動作を行う。
ヘッドワイピング部50は、記録ヘッド10の吐出面10aのうち、各色インクに対応するノズル領域20K、20C、20M、20Yに対してワイピングを行う長尺のインクワイパー54と、処理液に対応するノズル領域20Sに対してワイピングを行う短尺の処理液ワイパー56とから構成される。図示の例では、4つのノズル領域20K、20C、20M、20Yに対応して、1つのインクワイパー54が設けられているが、複数のインクワイパー54が設けられていても本発明は適用可能である。
インクワイパー54と処理液ワイパー56の構成は、ワイピング対象とするノズル領域20が異なる点以外は共通することから、以下では、これらを代表してインクワイパー54の構成について説明する。
インクワイパー54は、記録ヘッド10側の先端が突起状に構成される突起部58と、インクの受け皿となる溝部60aが形成される本体部60とから構成される。
突起部58は弾性材料で構成され、特にインク固着がないように撥液性でインクに腐食されない耐インク性を有する材料が好ましく、例えば、フッ素ゴム、シリコーンゴム、二トリルゴム、クロロプレンゴム、エチレン・プロピレンゴム、ウレタンゴムなどがある。これらの中でも、撥液性が特に高いフッ素ゴムがより好ましい。また、このような非吸収性の部材に限らず、吸収性の部材により突起部58が構成されていても本発明は適用可能である。
本体部60に形成される溝部60aの底面は、突起部58側に比べてその反対側が低くなるように傾斜しており、溝部60a内のインクが突起部58から離れた端部側に集まりやすく、不図示の廃液チューブを用いて溝部60a内のインクを回収しやすい構成となっている。
インクワイパー54は、不図示の駆動手段によってワイパー移動方向(図1参照)に沿って移動可能に構成される。なお、インクワイパー54と処理液ワイパー56は、それぞれワイパー移動方向に沿って別々に移動可能に構成されている。
洗浄液供給部52は、その上部に洗浄液タンク62が一体的に構成された交換可能なカートリッジとして構成されており、メンテナンスポジションに移動したキャリッジ14の副走査方向下流側に並ぶ位置に配置される。
洗浄液供給部52には、その下側(記録媒体18側)に開口する供給口52aが形成されており、その供給口52aをほぼ塞ぐようにローラー64が設けられる。洗浄液供給部52内部には所定の洗浄液が貯蔵されており、ローラー64の回転に応じて洗浄液供給部52内部の洗浄液がローラー64表面に接触する部材に供給される構成となっている。
図4は、ワイピング動作の様子を示した説明図である。図4(a)は、ワイピング動作が開始される前の状態を表している。記録ヘッド10の吐出面10aに対してワイピングを行う場合には、まず、図4(b)に示すように、インクワイパー54を洗浄液供給部52側にスライドさせ、洗浄液供給部52の略真下を通過した付近で停止させる。インクワイパー54を移動させる駆動手段として、例えば、図示するような無端状ベルト66とモーター(不図示)を利用する方法があるが、もちろん、これに限定されるものではない。
続いて、インクワイパー54が停止した状態において、記録ヘッド10と洗浄液供給部52を所定位置に下降させる。具体的には、インクワイパー54を元の位置に向かってスライドさせる際、洗浄液供給部52及び記録ヘッド10の下側を通過するインクワイパー54の突起部58がそれら(52、10)に接触する位置まで下降させる。なお、図示の例では、キャリッジ14の位置を変えることで、記録ヘッド10の位置を下降させている。また、記録ヘッド10や洗浄液供給部52を下降させる代わりに、インクワイパー54を所定位置まで上昇させてもよい。これらの昇降手段については公知のものを適用すればよいため説明を省略する。
続いて、図4(c)に示すように、インクワイパー54を元の位置に向かってゆっくりスライドさせる。このとき、まず、洗浄液供給部52の略真下をインクワイパー54の突起部58が通過する際、突起部58の接触によってローラー64は従動回転し、洗浄液供給部52内の洗浄液が突起部58に付着する。続いて、記録ヘッド10の略真下をインクワイパー54の突起部58が通過する際、図4(d)に示すように、記録ヘッド10の吐出面10aにインクワイパー54の突起部58を摺動させながらワイピングが行われ、吐出面10aに付着した液体(色インク又は処理液)を拭き取る。このとき、突起部58に付着した洗浄液によって吐出面10aの洗浄が行われるので、各色インクと処理液が反応して色材の凝集物が吐出面10aに固着していても、洗浄液によりその凝集物は再分散され除去される。突起部58によって拭き取られたインクはインクワイパー54の本体部60に形成される溝部60aに回収される。インクワイパー54が元の位置に戻ったら、記録ヘッド10と洗浄液供給部52を元の位置(高さ)に戻す。
その後、インクワイパー54と同様にして、処理液ワイパー56を洗浄液供給部52の略真下を通過するまで移動させた後、記録ヘッド10と洗浄液供給部52を所定位置に下降させ、処理液ワイパー56を元の位置に向かってゆっくりスライドさせ、記録ヘッド10の吐出面10aに処理液ワイパー56の突起部58を摺動させながらワイピングを行う。そして最後に、処理液ワイパー56が元の位置に戻った後、記録ヘッド10と洗浄液供給部52を元の位置(高さ)に戻す。このようにして、記録ヘッド10の吐出面10aに対するワイピング動作が完了する。
本実施形態では、インクワイパー54と処理液ワイパー56を同じタイミングで駆動せず、異なるタイミングで駆動し、まず、記録ヘッド10の吐出面10aのうち、各色インクに対応するノズル領域20K、20C、20M、20Yに付着したインクをインクワイパー54で取り除いてから、記録ヘッド12の吐出面10aに付着した処理液を処理液ワイパー56で取り除く。各ワイパー54、56は独立駆動可能に構成されていてもよいし、いずれか一方が他方に所定の時間差をおいて連動して駆動するような構成でもよい。また、先に処理液ワイパー56を駆動してから、インクワイパー54を駆動してもよい。インクワイパー54と処理液ワイパー56を一体的に構成した場合やインクワイパー54と処理液ワイパー56を同時に駆動する場合に比べて、記録ヘッド10の吐出面10aで各色インクと処理液が混合するのを防止することができる。
また、記録ヘッド10の吐出面10a上で各色インクと処理液が反応して色材(顔料)の凝集物が固着しても、ワイピング動作時に洗浄液供給部52より供給される洗浄液によってその凝集物は再分散され除去されるので、吐出不良のない、良好な画像記録を実現することができる。
本実施形態のインクジェット記録装置は、短尺の記録ヘッド10を記録媒体18の紙幅方向(主走査方向)に往復移動しながら記録を行うシリアル型の記録装置を一例として示したが、記録媒体18の紙幅に対応する長尺のラインヘッドを記録媒体18の紙搬送方向(副走査方向)に1回走査するだけで記録を行うフルライン型の記録装置に対しても本発明は適用可能である。
また、本実施形態の記録ヘッド10は、圧電素子の変位を利用して吐出を行う圧電方式のものであるが、本発明は他の吐出方式でも適用可能である。例えば、吐出素子としてヒーターなどの発熱素子で生じる熱エネルギーを利用して吐出を行うサーマル方式や、静電誘導を利用して吐出を行う静電方式などでもよい。
また、本実施形態では、各色インクとして、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態には限定されず、必要に応じて淡インク、濃インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタ等のライト系インクを吐出する記録ヘッドを追加する構成も可能である。
〔インクの説明〕
本実施形態で用いられる各色インク(K、C、M、Y)は、溶媒不溶性材料として、色材(着色剤)である顔料やアクリル系ラテックスなどを含有する水性顔料インクが用いられる。
溶媒不溶性材料の濃度は、吐出に適切な粘度20mPa・s以下を考慮して1wt%以上20wt%以下であることが好ましい。より好ましくは画像の光学濃度を得るために4wt%以上の顔料濃度である。
インクの表面張力は、吐出安定性を考慮して20mN/m以上40mN/mであることが好ましい。
顔料、ラテックス以外に1種類ないしは複数種類のポリマー粒子が混合されても良い。
本実施形態において、水性顔料インクの組成物に含まれる顔料は有機顔料が好ましい。以下に、水性顔料インクの組成物に用いられる有機顔料の具体例を示す。
シアン色の顔料としては、C.I.Pigment Blue−1、C.I.Pigment Blue−2、C.I.Pigment Blue−3、C.I.Pigment Blue−15、C.I.Pigment Blue−15:2、C.I.Pigment Blue−15:3、C.I.Pigment Blue−15:4、C.I.Pigment Blue−16、C.I.Pigment Blue−22等が挙げられるが、これらに限定されない。
マゼンタ色の顔料としては、C.I.Pigment Red−5、C.I.Pigment Red−7、C.I.Pigment Red−12、C.I.Pigment
Red−48、C.I.Pigment Red−48:1、C.I.Pigment
Red−57、C.I.Pigment Red−112、C.I.Pigment Red−122、C.I.Pigment Red−123、C.I.Pigment Red−146、C.I.Pigment Red−168、C.I.Pigment Red−184、C.I.Pigment Red−202、C.I.Pigment Red−207等が挙げられるが、これらに限定されない。
イエローの顔料としては、C.I.Pigment Yellow−12、C.I.Pigment Yellow−13、C.I.Pigment Yellow−14、C.I.Pigment Yellow−16、C.I.Pigment Yellow17、C.I.Pigment Yellow−74、C.I.Pigment Yellow−83、C.I.Pigment Yellow−93、C.I.PigmentYellow−95、C.I.Pigment Yellow−97、C.I.Pigment Yellow−98、C.I.Pigment Yellow−114、C.I.等が挙げられるが、これらに限定されない。
定着用樹脂としては、アクリル系、ウレタン系、ポリエステル系、ビニル系、スチレン系等が考えられる。定着性向上といった機能を充分に発現させるには、比較的高分子のポリマーを高濃度1重量%〜20重量%に添加することが必要である。しかし、上記材料を液体に溶解させて添加しようとすると高粘度化し、吐出性が低下する。適切な材料を高濃度に添加し、かつ粘度上昇を抑えるには、ラテックスとして添加する手段が有効である。ラテックス材料としては、アクリル酸アルキル共重合体、カルボキシ変性SBR(スチレン−ブタジエンラテックス)、SIR(スチレン−イソプレン)ラテックス、MBR(メタクリル酸メチル−ブタジエンラテックス)、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンラテックス)、等が考えられる。ラテックスのガラス転移点Tgはプロセス上、定着時に影響の強い値で、常温保存時の安定性と加熱後の転写性を両立するために、50℃以上120℃以下であることが好ましい。さらに最低造膜温度MFTはプロセス上、定着時に影響の強い値で、低温で充分な定着を得る為に100℃以下、さらに好ましくは50℃以下である。
〔洗浄液の説明〕
洗浄液としては、インク分散媒に含まれる材料を含有する洗浄液を用いることが好ましい。その中でも特に、インク分散媒に重量濃度で最も多く含まれる材料を含有する洗浄液を用いることが適切である。インク分散媒はインクを特に分散する様に設計されているからである。従って、水系インクを用いる際にはイオン交換水は洗浄液として十分な効果がある。ただし、洗浄する面には細かな凹凸がある場合には、凹部までよく洗浄液が濡れる様に界面活性剤を含む洗浄液が好ましく用いられる。界面活性剤の具体例としては、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等のアニオン系界面活性剤や、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー、等のノニオン系界面活性剤が好ましい。またオルフィンも好ましく用いることができる。また、長期保存を行なうためには防腐材料を含有することが適切で、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、等の有機溶剤を含むものがより好ましい。
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔インク〕
本実施例では、各色インクとして、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)の顔料インクを用いる。また、更にアクリル系ラテックスを含有したアクリル系ラテックス含有顔料インクも用いる。以下、本実施例で用いたインクの詳細な作製法を説明する.
まず、インクを分散する方法としてはボールミル、サンドミル、ビーズミル、高圧ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー等があるが、微細な粒子を比較的単分散できる方法として超音波ホモジナイザーを用いる方法が適切である。超音波ホモジナイザーは超音波による溶液中にキャビテーション現象で気泡を発生、消滅させ、その際の衝撃で溶液中の粗大粒子を粉砕することができる。超音波照射時間、又は照射エネルギー、又はその両方を調整することで、平均粒子径と粗大粒子の含有率を調整することができる。分散剤として、メタクリル酸(A)、ベンジルメタクリレート(B)、エトキシトリエチレングリコールメタクリレート(C)のABC型のブロックポリマー(A:B:C=13:4:10モル比)として使用した。ポリマー30g、水酸化カリウム45%の水溶液9g、脱イオン水261gとして均一になるまで混合を行った。該ポリマーに、C.I.Pigment Red-122を150g,及び脱イオン水550gを加えて混合し、ディスパー分散機で30分攪拌して予備混合を行なった。次いでこの予備混合物を内容量2リットルの2重タンクに入れ、18℃の冷水で冷却しながらディスパー羽根にて攪拌しつつ、超音波ホモジナイザーUS-1200T型((株)日本精機製作所)で36mmのチップを用いて30分バッチ照射を行なった。この時の振動振幅は28μm(マイクロメートル)、超音波照射エネルギー密度は110W/cmであった。
前記方法では超音波ホモジナイザー照射時間を30分、超音波照射エネルギー密度を110W/cmとしたが、照射時間と照射エネルギーを変えてインク101〜105という粒径分布違いの顔料分散物を5種類用意した。
ラテックス添加インクについては,前述の方法にて得られた顔料の分散物に,アクリル系ラテックス(平均粒径30nm、ジュリマーET-410,日本純薬製)、スチレンアクリル系ラテックス(平均粒径57nm,ジョンクリル537,ジョンソンポリマー製)(平均粒径89nm,ジョンクリル7640,ジョンソンポリマー製)、エチレンアクリル系ラテックス(平均粒径8.7nm,ザイクセンL,住友精化製)をそれぞれ添加し、グリセリン,ジエチレングリコール,オルフィンE1010(日信化学工業製)、イオン交換水を所定の所望の質量比になるように調液し、混合攪拌を行ない、それぞれインク106〜119を得た。
インクに用いた顔料,ラテックスはいずれも処理液に対して凝集反応性を示すものを用いている。
インクは調液後平均孔径0.5μmのアセチルセルロース膜フィルタ(富士写真フイルム製)で濾過し、粗大粒子を除去した。
最終的に次のような組成のインク101〜119を得た。
○インク101 顔料C.I.Pigment Yellow-74 5重量% 平均粒子径φ151nm
○インク102 顔料C.I.ピグメントレッド122 5重量% 平均粒子径φ52nm
○インク103 顔料C.I.ピグメントレッド122 5重量% 平均粒子径φ85nm
○インク104 顔料C.I.ピグメントレッド122 5重量% 平均粒子径φ125nm
○インク105 顔料C.I.Pigment blue 15:6 5重量% 平均粒子径φ76nm
○インク106 顔料C.I.Pigment Yellow-74 5重量% 平均粒子径φ151nm
アクリル系ラテックス
(平均粒径30nm,ジュリマーET-410,日本純薬製) 5重量%
○インク107 顔料C.I.ピグメントレッド122 5重量% 平均粒子径φ52nm
アクリル系ラテックス
(平均粒径30nm,ジュリマーET-410,日本純薬製) 5重量%
○インク108 顔料C.I.ピグメントレッド122 5重量% 平均粒子径φ85nm
アクリル系ラテックス
(平均粒径30nm,ジュリマーET-410,日本純薬製) 5重量%
○インク109 顔料C.I.ピグメントレッド122 5重量% 平均粒子径φ125nm
アクリル系ラテックス
(平均粒径30nm,ジュリマーET-410,日本純薬製) 5重量%
○インク110 顔料C.I.Pigment blue-15:6 5重量% 平均粒子径φ76nm
アクリル系ラテックス
(平均粒径30nm,ジュリマーET-410,日本純薬製) 5重量%
○インク111 顔料C.I.Pigment Yellow-74 5重量% 平均粒子径φ151nm
スチレンアクリル系ラテックス
(平均粒径57nm,ジョンクリル537,ジョンソンポリマー製) 5重量%
○インク112 顔料C.I.ピグメントレッド122 5重量% 平均粒子径φ85nm
スチレンアクリル系ラテックス
(平均粒径57nm,ジョンクリル537,ジョンソンポリマー製) 5重量%
○インク113 顔料C.I.Pigment blue-15:6 5重量% 平均粒子径φ76nm
スチレンアクリル系ラテックス
(平均粒径57nm,ジョンクリル537,ジョンソンポリマー製) 5重量%
○インク114 顔料C.I.Pigment Yellow-74 5重量% 平均粒子径φ151nm
スチレンアクリル系ラテックス
(平均粒径89nm,ジョンクリル7640,ジョンソンポリマー製) 5重量%
○インク115 顔料C.I.ピグメントレッド122 5重量% 平均粒子径φ85nm
スチレンアクリル系ラテックス
(平均粒径89nm,ジョンクリル7640,ジョンソンポリマー製) 5重量%
○インク116 顔料C.I.Pigment blue-15:6 5重量% 平均粒子径φ76nm
スチレンアクリル系ラテックス
(平均粒径89nm,ジョンクリル7640,ジョンソンポリマー製) 5重量%
○インク117 顔料C.I.Pigment Yellow-74 5重量% 平均粒子径φ151nm
エチレンアクリル系ラテックス
(平均粒径8.7nm,ザイクセンL,住友精化製) 5重量%
○インク118 顔料C.I.ピグメントレッド122 5重量% 平均粒子径φ85nm
エチレンアクリル系ラテックス
(平均粒径8.7nm,ザイクセンL,住友精化製) 5重量%
○インク119 顔料C.I.Pigment blue-15:6 5重量% 平均粒子径φ76nm
エチレンアクリル系ラテックス
(平均粒径8.7nm,ザイクセンL,住友精化製) 5重量%
なお、各インク101〜119の顔料及びラテックス以外の組成物は次のとおりである。
・グリセリン 20重量%
・ジエチレングリコール 10重量%
・オルフィンE1010(日信化学工業製) 2重量%
・イオン交換水 残量
〔処理液〕
本実施例では、下記組成の処理液を用いた。
・イオン交換水 69重量%
・グリセリン 20重量%
・ジエチレングリコール 10重量%
・オルフィン 1重量%
・pH調整剤 微量
〔粒径の測定〕
粒径は粒度分布計(日機装製,Nanotrac UPA-EX150)により測定を行なった.この粒度分布計は動的光散乱法という測定原理を用いている。粒子は直径数μm以下になると、溶媒分子運動の影響を受け、ブラウン運動を生じる。この運動の速さは粒子の大きさによって異なり、小さい粒子は速く、大きい粒子はゆっくり動く。これらの運動した粒子へレーザー光を照射すると、その速度に応じた位相の違う光の散乱が生じ,散乱光を分光するとドップラーシフトが得られる。動的光散乱法とはドップラーシフトされた粒子径情報を検出して粒度分布を求める方法である。インク不溶性材料の粒径分布測定では何れもインクをイオン交換水で質量として1000倍に希釈し、透過モード、非球形として計測を行なっている。
〔洗浄液〕
洗浄液としては一番簡単にはインクの分散媒を用いることができる。インク分散媒で希釈することで反応の進行を抑止することができる。本実施例でもインク分散媒を洗浄液として用いた。また、表面張力の低い洗浄液と、単純なイオン交換水を準備した。
本実施例では、下記組成の洗浄液を用いた。
○洗浄液1
・グリセリン 20重量%
・ジエチレングリコール 10重量%
・オルフィンE1010(日信化学工業製) 2重量%
・イオン交換水 残量
○洗浄液2
・グリセリン 30重量%
・オルフィンE1010(日信化学工業製) 10重量%
・イオン交換水 残量
○洗浄液3
・イオン交換水 100%
〔評価方法〕
図1に示したインクジェット記録装置と後述する複数のインクセット201〜211を用いて、評価実験を実施した。
記録ヘッド10には、圧電方式(ピエゾ方式)のPX−G930(セイコーエプソン社製)を使用した。また、カートリッジ12としては、各インクセットのインクにそれぞれ対応するカートリッジをキャリッジ14に搭載した。本実施例では、各インクセット201〜211はそれぞれ3種類のインクから成り、これらインクに対応する3つのカートリッジ12をキャリッジ14に搭載して評価実験を行った。
まず、記録ヘッド10に駆動信号を供給し、ノズル30から吐出される液滴量(体積)が1.5plとなる吐出条件で、各色インクに対応するノズル領域20の180個のノズル30が全て正常に吐出することを確認する。
続いて、処理液を3μm厚に塗布したPETシートを記録ヘッド10の吐出面10aに1秒程度押し当てる。ここでは処理液の付着した記録媒体18が吐出面10aに接触したときの状態を擬似的に再現している。これにより、各ノズル30の開口付近でインクと処理液が反応し、インク中に含有される色材(顔料)の凝集反応が進行する。
次に、上述した洗浄液を用いて、記録ヘッド10の吐出面10aに対してワイピング動作を1回と設定して行う。なお、各ワイパー54、56の突起部58の構成材料には、撥液性が特に高いフッ素ゴムを用いている。そして最後に、180個のノズル30の吐出状況をノズルチェックパターンを描画して確認する。全ノズル吐出したものについては洗浄が問題なく行なわれ、連続吐出可能であり、装置として問題なく搭載可能である。一方、吐出しないノズルが10%未満であるものに関しては、ノズル洗浄をさらに20回、30回と行なっても、不吐出となったノズルが回復することはない。その状態においては、記録ヘッド10が保持するインクを一度抜いて、洗浄液をインク供給側から記録ヘッドに供給し、ノズルにメンテナンス部を設置して、吸引動作を行なえば全ノズル吐出可能であることを確かめた。一方、不吐出となったノズルが10%以上あったものについては、吸引動作を行なっても全く吐出回復しない。不吐出ノズルが10%以上というのは、洗浄不能となり、装置として搭載不可能な状態となっている。
全てのノズル30が吐出したものについては◎、吐出しないノズル30はあるが10%未満であるものを○、吐出しないノズル30が10%以上あったものを×とし、記録ヘッド10の吐出面10aに対する洗浄液の洗浄性の評価を実施した。
〔評価結果〕
まず、洗浄液1、洗浄液2、洗浄液3を用いて、顔料インクのインクセット201〜204を用いた場合の洗浄性評価結果を図5に示す。同図には、各インクセット201〜204を用いた場合の洗浄性の評価結果とともに、インクセットの各インクに含有される溶媒不溶性材料の最大粒子径Dmax、最小粒子径Dmin、及びこれらの粒子径の比Dmax/Dminを示している。
図5から分かるように、Dmax/Dminが2.4以下の場合には吐出面10aに対する洗浄性が良好であることを示している。特に、Dmax/Dminが2.0以下の場合には吐出面10aに対する洗浄性が更に良好となることが分かった。
次に、洗浄液1を用いて、ラテックスを含有する顔料インクのインクセット205〜208を用いた場合の洗浄性評価結果を図6に示す。図6から分かるように、アクリル系ラテックスの平均粒子径が30μmの場合はいずれも洗浄性の評価結果が×であり、この場合には十分な洗浄性が得られないことが分かった。これは、粒径比が大きいと、大きな粒子の隙間に微小な粒子が埋まり、高密度な凝集物を形成し、洗浄液に対する再分散性が低下することを示している。粒径比が高いインクセットでは洗浄液の再分散性が十分得られない。
そこで、洗浄液1を用いて、他のラテックスを含有する顔料インクのインクセット209〜211を用いて洗浄性評価結果を行った。その結果を図7に示す。図7から分かるように、Dmax/Dminが2.6以下で吐出面10aに対する洗浄性が良好であることを示している。特に、Dmax/Dminが2.0以下を満たす場合には吐出面10aに対する洗浄性が更に良好となることも分かった。
これらの評価結果から、ラテックスの材質に関わらず、顔料やラテックスなどの溶媒不溶性材料の平均粒子径比が洗浄性に関係していることが分かった。つまり、Dmax/Dminが2.6以下、好ましくは、Dmax/Dminが2.0以下を満たすインクセットを用いることにより、記録ヘッド10の吐出面10aに対する洗浄性が良好となり、各色インクと処理液が吐出面10a上で反応して色材(顔料)の凝集物が固着しても、洗浄液を用いたワイピング動作による吐出面10aの洗浄で元の状態に十分回復することができる。このため、ノズル吸引や予備吐出といった他の回復動作を行う必要がなく、吐出不良のない、良好な画像記録を実現することができる。
溶媒不溶性材料の粒子径比が洗浄性に関わる要因として,凝集物の密度と凝集力の強さにあると考えられる。大径粒子がお互いに接する様に構造を作っている場合、大径粒子の隙間を埋める様に小径粒子が配置される条件は少なくとも、粒子径比が2.6以下であることが必要であると、幾何学的にも考えられる。
さらには、粒子径比が大きくなるほど粒子間の衝突頻度が増し、凝集反応が速くなることが解析的に分かっている。粒子径比が大きくなる程、凝集速度は高く、高密度な凝集物を形成しやすく、硬い凝集物を形成してしまい、容易に凝集物が再分散し難くなる。
粒子径比と凝集物の体積の関係を調べることにした。インクセット中のインクを等質量で混合し、処理液を付与した非浸透メディア上に、前述のインクジェット記録装置で7plのドット画像を形成し、描画で得られた凝集物を水で洗浄し、高沸点溶媒を除去した後、電子顕微鏡で凝集物の構造を確認すると、Dmax/Dminが2.9であるインクセット201では、凝集物の空隙が小さいが、Dmax/Dminが2.6、2.4または2.0となり、洗浄液に対する再分散性が良好であったインクセット202、203、204、209、210においては、凝集物の空隙が大きいことが観察された。
また、レーザー顕微鏡(キーエンス社製,VK-9500)で凝集物の体積測定を行ない、Dmax/Dminが2.6、2.4または2.0となるインクセット202、203、204、209、210においては、非浸透メディアのPET上に7pl打滴で形成したドット体積が、1滴当たりそれぞれ、3000μm2であったのに対し、インクセット205、206、207、208で形成したドットの体積はいずれも1500μm2まで下がり、高密度な凝集物となっていた。
前述の様に、凝集体の密度が小さく、高密度な凝集体を形成する際には、粒子同士の接触面積が大きく、洗浄液を用いても再分散できない。
前述した様に粒径比が大きいと、大きな粒子の隙間に微小な粒子が埋まり、高密度な凝集物を形成し、洗浄液に対する再分散性が低下することを示している。粒径比が高いインクセットでは洗浄液の再分散性が十分得られない。
更に、今回洗浄性良好と判断されたインクについては、いずれの材料の平均粒子径も50nm以上であり、微小粒径粒子の含有は洗浄性に悪影響であることが分かった。
粒子径については、これが小さくなる程,同じ重量濃度でインクに添加しても含有粒子密度が増える為、粒子の衝突頻度が増加する。また、増加後の凝集確率も小粒子径であるほど高いことが知られている。上記の効果により粒子径が小さくなる程凝集速度は高く、高密度な凝集物を形成しやすく、凝集後の再分散が難しくなる。
今回用いたラテックスのガラス転移点は、アクリル系ラテックス(平均粒径30nm、ジュリマーET-410,日本純薬製)が45℃、スチレンアクリル系ラテックス(平均粒径57nm,ジョンクリル537,ジョンソンポリマー製)が49℃、(平均粒径89nm,ジョンクリル7640,ジョンソンポリマー製)が85℃,エチレンアクリル系ラテックス(平均粒径8.7nm,ザイクセンL,住友精化製)が<10℃であった。必要条件として粒子のガラス転移点が45℃以上である。
ガラス転移点は粒子表面同士が融着する温度と考えてよい。一度融着された粒子は科学的な結合力で粒子同士が付着しているため、再分散することは困難である.本出願では粒子同士が分子間力で付着することを前提とし、分子間力という比較的弱い付着状態にある粒子を洗浄液で再分散することを狙っている。従って、粒子同士の融着を防ぐために、ガラス転移点は少なくとも室温以上である必要がある.装置の温度上昇や環境温度変化を考えると、ガラス転移点は少なくとも45℃以上であることが好ましい。
本出願では、溶媒不溶性材料の平均粒子径のうち、最大となる粒子径をDmax、最小となる粒子径をDminとしたとき、Dmax/Dmin≦2.6の条件として、粒子径比の上限を示したものであるが、下限値については、同一のインクだけでインクセットを形成することは当然ながら含まれるため、Dmax/Dmin≧1.0である.ただし、同一径の粒子のみで画像が形成を形成するのは困難である。イエロー顔料インクは、光学濃度を得るためには150nm以上の平均粒子径を持つことが好ましい。一方、シアン、マゼンタ、黒色顔料は粒子径を100nm以下に設定することができる。従って、2液反応性の粒子径比が、より好ましくはDmax/Dmin≧1.5である。
本発明は、記録ヘッド10(液体吐出手段)の吐出面の洗浄に限らず、記録媒体の搬送を行う紙搬送部(例えば搬送ベルトなど)や、中間転写体に画像を形成してから記録媒体に転写を行う転写型の記録装置における中間転写体の洗浄などにも適用することが可能である。
以上、本発明のインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
インクジェット記録装置の概略構成を示す模式的斜視図 記録ヘッドの吐出面を示した平面図 記録ヘッド及びカートリッジの要部構成を示した部分断面図 ワイピング動作の様子を示した説明図 インクセット201〜204を用いたときの洗浄性評価結果 インクセット205〜208を用いたときの洗浄性評価結果 インクセット209〜211を用いたときの洗浄性評価結果
符号の説明
10…記録ヘッド、10a…吐出面、12…カートリッジ、14…キャリッジ、18…記録媒体、20…ノズル領域、30…ノズル、32…圧力室、34…圧電素子、36…振動板、38…共通流路、50…ワイピング部、52…洗浄液供給部、54…インクワイパー、56…処理液ワイパー、58…突起部、60…本体部、60a…溝部、62…洗浄液タンク、64…ローラー

Claims (10)

  1. 溶媒不溶性材料を含有する複数の第1の液体、及び前記溶媒不溶性材料を凝集させる第2の液体から成る液体セットと、
    前記複数の第1の液体、及び前記第2の液体をそれぞれ異なる吐出口から吐出する液体吐出手段と、
    前記溶媒不溶性材料の凝集物を再分散させる洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、を備え、
    前記複数の第1の液体に含有される溶媒不溶性材料の平均粒子径のうち、最大となる粒子径をDmax、最小となる粒子径をDminとしたとき、次式 Dmax/Dmin≦2.6 を満足することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記複数の第1の液体に含有される溶媒不溶性材料の平均粒子径はいずれも50nm以上であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記第1の液体は、溶媒不溶性材料として少なくとも1種類のラテックスを含有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記ラテックスのガラス転移点は45℃以上であることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記洗浄液供給手段から供給される洗浄液により前記液体吐出手段の吐出口が開口する面を洗浄する洗浄手段を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 溶媒不溶性材料を含有する複数の第1の液体、及び前記溶媒不溶性材料を凝集させる第2の液体を液体吐出手段のそれぞれ異なる吐出口から吐出する液体吐出工程と、
    前記溶媒不溶性材料の凝集物を再分散させる洗浄液を供給する洗浄液供給工程と、を有し、
    前記複数の第1の液体に含有される溶媒不溶性材料の平均粒子径のうち、最大となる粒子径をDmax、最小となる粒子径をDminとしたとき、次式 Dmax/Dmin≦2.6 を満足することを特徴とするインクジェット記録方法。
  7. 前記複数の第1の液体に含有される溶媒不溶性材料の平均粒子径はいずれも50nm以上であることを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録方法。
  8. 前記第1の液体は、溶媒不溶性材料として少なくとも1種類のラテックスを含有することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のインクジェット記録方法。
  9. 前記ラテックスのガラス転移点は45℃以上であることを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録方法。
  10. 前記洗浄液供給工程により供給される洗浄液により前記液体吐出手段の吐出口が開口する面を洗浄する洗浄工程を更に有することを特徴とする請求項6乃至請求項9のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
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