JP2008244189A - 回路基板および半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明の回路基板は、シート状基材のコア層と、前記コア層の一方面側に形成される第1樹脂層および他方面側に形成される第2樹脂層とを有するプリプレグと、回路配線が形成された基板とが積層されてなる回路基板であって、前記プリプレグの第1樹脂層は、前記基板の回路配線が形成された面に接合されており、前記第1樹脂層の厚さが前記第2樹脂層の厚さよりも厚く、かつ前記第1樹脂層の厚さをB1[μm]とし、第1樹脂層に接する回路配線の厚さをt1[μm]およびその回路配線の残銅率をS[%]とし、回路配線部の上端面からコア層までの厚さをt2[μm]としたとき、B1=t2+t1×(1−S/100)である関係を満たす。
【選択図】図3
Description
しかし、近年の電子部品・電子機器等の小型化・薄膜化等に伴って、それに用いられる回路基板等にも小型化・薄膜化が要求される。それに伴い、回路基板には、より高密度の回路配線パターンを形成することが必要となってきている。
(1)シート状基材のコア層と、前記コア層の一方面側に形成される第1樹脂層および他方面側に形成される第2樹脂層とを有するプリプレグと、回路配線が形成された基板とが積層されてなる回路基板であって、前記プリプレグの第1樹脂層は、前記基板の回路配線が形成された面に接合されており、前記第1樹脂層の厚さが前記第2樹脂層の厚さよりも厚く、かつ前記第1樹脂層の厚さをB1[μm]とし、第1樹脂層に接する回路配線の厚さをt1[μm]およびその回路配線の残銅率をS[%]とし、回路配線部の上端面からコア層までの厚さをt2[μm]としたとき、B1=t2+t1×(1−S/100)である関係を満たすことを特徴とする回路基板。
(2)前記シート状基材の厚さは、5〜25μmである上記(1)に記載の回路基板。
(3)前記プリプレグの硬化後の面方向の熱膨張係数は、20ppm/℃以下である上記(1)または(2)に記載の回路基板。
(4)前記第1樹脂層の厚さと、前記第2樹脂層の厚さとの比(第2樹脂層/第1樹脂層)、0.1〜1である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の回路基板。
(5)前記第2樹脂層の厚さは、5〜15μmである上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の回路基板。
(6)前述のシート状基材が、誘電率7以下、熱膨張係数6ppm/℃以下である上記(1)〜(5)いずれかに記載の回路基板。
(7)上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の回路基板に半導体素子が搭載されてなることを特徴とする半導体装置。
また、本発明によれば上記回路基板を有する半導体装置を提供することができ、それによって厚みの薄いの半導体装置を得ることができる。
本発明の回路基板は、シート状基材のコア層と、前記コア層の一方面側に形成される第1樹脂層および他方面側に形成される第2樹脂層とを有するプリプレグと、回路配線が形成された基板とが積層されてなる回路基板であって、前記プリプレグの第1樹脂層は、前記基板の回路配線が形成された面に接合されており、前記第1樹脂層の厚さが前記第2樹脂層の厚さよりも厚く、かつ前記第1樹脂層の厚さをB1[μm]とし、第1樹脂層に接する回路配線の厚さをt1[μm]およびその回路配線の残銅率をS[%]とし、回路配線部の上端面からコア層までの厚さをt2[μm]としたとき、B1=t2+t1×(1−S/100)である関係を満たすことを特徴とする。
また、本発明の半導体装置は、上記に記載の回路基板に半導体素子が搭載されてなることを特徴とする。
回路基板は、図1に示すようなプリプレグ10と、図2に示すような基板30とで構成されている。
プリプレグ10は、シート状基材のコア層11と、コア層11の一方の面側(図1中の上側)に形成される第1樹脂層1と、他方の面側(図1中の下側)に形成される第2樹脂層2とを有している。
基板30には、コア材4の両表面から突出するように回路配線部5が形成されている。回路配線5同士の間には、空間部51が形成されている。プリプレグ10と基板30とが接合された際に、空間部51に、第2樹脂層2が埋め込まれることになる。
そして、第1樹脂層1の厚さをB1[μm]とし、回路配線部5の厚さをt1[μm]およびその残銅率をS[%]とし、回路配線部5の上端面(図3中上側)からコア層11までの厚さをt2[μm]としたとき、B1=t2+t1×(1−S/100)である関係を満たす。これにより、回路配線のパターンに最適な樹脂層厚さを設定することができ、最終的に得られる回路基板の厚さを薄くすることができる。
回路基板について、図4に示すような4層の回路配線を有する回路基板に基づいて詳細に説明する。
回路基板70は、基板30の両面にプリプレグ10aおよび10bが積層されている。
基板30には、基板30を貫通するようにスルーホール41が設けられている。スルーホール41の内部は、銅メッキされており、基板30の両表面に形成されている回路配線部5と電気的に接続されている。
プリプレグ10は、図1に示すようにシート状基材のコア層11と、コア層11の一方の面側(図1中の上側)に形成される第1樹脂層1と、他方の面側(図1中の下側)に形成される第2樹脂層2とを有している。以下、それぞれについて説明する。
コア層11を構成するシート状基材としては、例えばガラス織布、ガラス不織布等のガラス繊維基材、ポリアミド樹脂繊維、芳香族ポリアミド樹脂繊維、全芳香族ポリアミド樹脂繊維等のポリアミド系樹脂繊維、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリエステル樹脂繊維、全芳香族ポリエステル樹脂繊維等のポリエステル系樹脂繊維、ポリイミド樹脂繊維、フッ素樹脂繊維等を主成分とする織布または不織布で構成される合成繊維基材、クラフト紙、コットンリンター紙、リンターとクラフトパルプの混抄紙等を主成分とする紙基材等の有機繊維基材等が挙げられる。これらの中でもガラス繊維基材が好ましい。これにより、プリプレグ10の強度を向上することができる。
また、シート状基材の誘電率は、特に限定されないが、7以下であることが好まし。
また、シート状基材の熱膨張係数は、特に限定されないが、6ppm/℃以下であることが好ましく、さらに好ましくは3ppm/℃以下であることが好ましい。
第1樹脂層1は、例えば硬化性樹脂と、硬化剤等とを含む樹脂組成物で構成されている。
硬化性樹脂としては、例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、未変性のレゾールフェノール樹脂、桐油、アマニ油、クルミ油等で変性した油変性レゾールフェノール樹脂等のレゾール型フェノール樹脂等のフェノール樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂、ビスフェノールP型エポキシ樹脂、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、アリールアルキレン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、フェノキシ型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ノルボルネン型エポキシ樹脂、アダマンタン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、ユリア(尿素)樹脂、メラミン樹脂等のトリアジン環を有する樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ベンゾオキサジン環を有する樹脂、シアネート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂等が挙げられる。 これらの中の1種類を単独で用いてもよいし、異なる重量平均分子量を有する2種類以上を併用してもよく、1種類または2種類以上と、それらのプレポリマーを併用してもよい。
これらの中でも、特に、シアネート樹脂(シアネート樹脂のプレポリマーを含む)が好ましい。これにより、プリプレグ10の熱膨張係数を小さくすることができる。さらに、プリプレグ10の電気特性(低誘電率、低誘電正接)等にも優れる。
ル型シアネート樹脂等を挙げることができる。これらの中でもノボラック型シアネート樹脂が好ましい。これにより、架橋密度増加による耐熱性向上と、樹脂組成物等の難燃性を向上することができる。ノボラック型シアネート樹脂は、硬化反応後にトリアジン環を形成するからである。さらに、ノボラック型シアネート樹脂は、その構造上ベンゼン環の割合が高く、炭化しやすいためと考えられる。さらに、プリプレグ10を薄膜化(厚さ35μm以下)した場合であってもプリプレグ10に優れた剛性を付与することができる。特に加熱時における剛性に優れるので、半導体素子実装時の信頼性にも特に優れる。
前記シアネート樹脂等の重量平均分子量は、例えばGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー、標準物質:ポリスチレン換算)で測定することができる。
られる回路基板を薄膜化(厚さ0.5mm以下)にしても強度に優れることができる。さらに、回路基板の低熱膨張化を向上することもできる。
前記無機充填材としては、例えばタルク、焼成クレー、未焼成クレー、マイカ、ガラス等のケイ酸塩、酸化チタン、アルミナ、シリカ、溶融シリカ等の酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイト等の炭酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の水酸化物、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム等の硫酸塩または亜硫酸塩、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウム等のホウ酸塩、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化炭素等の窒化物、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム等のチタン酸塩等を挙げることができる。無機充填材として、これらの中の1種類を単独で用いることもできるし、2種類以上を併用したりすることもできる。これらの中でも特に、シリカが好ましく、溶融シリカ(特に球状溶融シリカ)が低熱膨張性に優れる点で好ましい。その形状は破砕状、球状があるが、繊維基材への含浸性を確保するために樹脂組成物の溶融粘度を下げるには球状シリカを使う等、その目的にあわせた使用方法が採用される。
この平均粒子径は、例えば粒度分布計(HORIBA製、LA−500)により測定することができる。
これらエポキシ樹脂の中でも特にアリールアルキレン型エポキシ樹脂が好ましい。これにより、吸湿半田耐熱性および難燃性を向上させることができる。
前記エポキシ樹脂の重量平均分子量は、例えばGPCで測定することができる。
ェノール樹脂は、例えば式(III)で示すことができる。
前記フェノール樹脂の重量平均分子量は、例えばGPCで測定することができる。
前記カップリング剤としては、通常用いられるものなら何でも使用できるが、具体的にはエポキシシランカップリング剤、カチオニックシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤およびシリコーンオイル型カップリング剤の中から選ばれる1種以上のカップリング剤を使用することが好ましい。これにより、無機充填材の界面との濡れ性を高くすることができ、それによって耐熱性をより向上させることできる。
また、前記樹脂組成物には、必要に応じて、顔料、染料、消泡剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、発泡剤、酸化防止剤、難燃剤、イオン捕捉剤等の上記成分以外の添加物を添加しても良い。
第2樹脂層2は、第1樹脂層1と同様に例えばエポキシ樹脂、シアン酸エステル樹脂等の熱硬化性樹脂と、硬化剤等とを含む樹脂組成物で構成されている。
ここで、第2樹脂層2と第1樹脂層1とを構成する樹脂組成物は、同じであっても異なっていても良いが、異なることが好ましい。これにより、各樹脂層に対して異なる機能を付与することができる。
具体的な樹脂組成については、第1樹脂層1を構成する樹脂組成と同様のものを用いることができる。
いて樹脂ワニスを調製し、繊維基材を樹脂ワニスに浸漬する方法、各種コーターによる塗布する方法、スプレーによる吹き付ける方法、真空ラミネート法等が挙げられる。これらの中でも、真空ラミネート法が好ましい。これにより、シート状基材に対する樹脂層の偏在位置を自由にコントロールすることができ、含浸性にも優れる。
真空ラミネート法について簡単に説明すると、予めキャリアフィルム等に第1樹脂層1および第2樹脂層2を構成する樹脂組成物を、それぞれ塗布したキャリア材料を製造し、このキャリア材料をシート状基材の両面から真空中でラミネート後、真空中もしくは大気中で熱処理乾燥させる方法が挙げられる。このような方法によると、キャリア材料に塗布する第1樹脂層1および第2樹脂層2の厚さ、構成する樹脂組成を変えるだけで、プリプレグ10の両面の樹脂組成を異なるようにしたり、両面それぞれの樹脂層の厚さを調整したりすることが容易となる。
前記樹脂ワニスの固形分は、特に限定されないが、前記樹脂組成物の固形分40〜8
0重量%が好ましく、特に50〜65重量% が好ましい。これにより、樹脂ワニスの繊
維基材への含浸性を更に向上できる。前記繊維基材に前記樹脂組成物を含浸させ、所定温度、例えば80〜200℃等で乾燥させることによりプリプレグを得ることが出来る。
前記面方向の線膨張係数は、例えばTMA装置(TAインスツルメント社製)を用いて、10℃/分で昇温して評価することができる。
プリプレグ10の硬化後とは、例えばDSC装置で評価したときの反応率が80%以上となる状態を意味する。
基板30は、コア材4と、コア材4の両表面から突出するように回路配線5が形成されている。
コア材4は、例えば、住友ベークライト性ELC−4785GS、その他FR4やFR5等のプリント配線用基板を挙げることができる。
1)第1樹脂層の形成
(樹脂ワニスの調製)
熱硬化性樹脂としてノボラック型シアネート樹脂(ロンザジャパン社製、プリマセット
PT−30、重量平均分子量約2,600)15重量%、エポキシ樹脂としてビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂(日本化薬社製、NC−3000P、エポキシ当量275)8重量%、フェノール樹脂としてビフェニルジメチレン型フェノール樹脂(明和化成社製、MEH−7851−S、水酸基当量203)7重量%およびカップリング剤としてエポキシシラン型カップリング剤(日本ユニカー社製、A−187)を、後述する無機充填材100重量部に対して0.3重量部をメチルエチルケトンに常温で溶解し、無機充填材として球状溶融シリカSFP−10X(電気化学工業社製、平均粒径0.3μm)20重量%および球状溶融シリカSO−32R(アドマテックス社製、平均粒径1.5μm)50重量%を添加し、高速攪拌機を用いて10分間攪拌して樹脂材料ワニスを調製した。
キャリアフィルムとしてポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱化学ポリエステル社製、SFB−38、厚さ38μm、幅480m)を用い、上述の樹脂材料ワニスをコンマコーター装置で塗工し、170℃の乾燥装置で3分間乾燥させ、厚さ20μm、幅410mmの樹脂層が、キャリアフィルムの幅方向の中心に位置するように形成してキャリア材料1(最終的に第1樹脂層を形成)を得た。
(樹脂ワニスの調製)
熱硬化性樹脂としてノボラック型シアネート樹脂(ロンザジャパン社製、プリマセット
PT−30、重量平均分子量約2,600)15重量%、エポキシ樹脂としてビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂(日本化薬社製、NC−3000P、エポキシ当量275)8重量%、フェノール樹脂としてビフェニルジメチレン型フェノール樹脂(明和化成社製、MEH−7851−S、水酸基当量203)7重量%およびカップリング剤としてエポキシシラン型カップリング剤(日本ユニカー社製、A−187)を、後述する無機充填材100重量部に対して0.3重量部をメチルエチルケトンに常温で溶解し、無機充填材として球状溶融シリカSFP−10X(電気化学工業社製、平均粒径0.3μm)20重量%および球状溶融シリカSO−32R(アドマテックス社製、平均粒径1.5μm)50重量%を添加し、高速攪拌機を用いて10分間攪拌して樹脂材料ワニスを調製した。
キャリアフィルムとしてポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱化学ポリエステル社製、SFB−38、厚さ38μm、幅480m)を用い、上述の樹脂材料ワニスをコンマコーター装置で塗工し、170℃の乾燥装置で3分間乾燥させ、厚さ8μm、幅360mmの樹脂層が、キャリアフィルムの幅方向の中心に位置するように形成してキャリア材料2(最終的に第2樹脂層を形成)を得た。
繊維基材としてガラス繊維基材(クロスタイプ♯1015、幅360mm、厚さ15μm、坪量17g/m2)を用い、真空ラミネート装置および熱風乾燥装置によりプリプレグを製造した。具体的には、ガラス繊維基材の両面に前記キャリア材料1およびキャリア材料2がガラス繊維基材の幅方向の中心に位置するように、それぞれ重ね合わせ、750Torrの減圧条件下で、80℃のラミネートロールを用いて接合した。ここで、ガラス繊維基材の幅方向寸法の内側領域においては、キャリア材料1およびキャリア材料2の樹脂層を繊維布の両面側にそれぞれ接合するとともに、ガラス繊維基材の幅方向寸法の外側領域においては、キャリア材料1およびキャリア材料2の樹脂層同士を接合した。次いで、上記接合したものを、120℃に設定した横搬送型の熱風乾燥装置内を2分間通すことによって、圧力を作用させることなく加熱処理して、厚さ35μm(第1樹脂層:16μm、繊維基材:15μm、第2樹脂層:4μm)のプリプレグを得た。
表面に導体間隔50μmのくし形パターンを有し、回路厚さ18μmで残銅率50%のコア基板に、プリプレグを重ね、さらに最外層に銅箔を重ねて、加熱、加圧成形(3MPa、200℃、90分間)して多層基板を得た。
最外層の銅箔(厚さ12μm)に回路形成した後に半導体素子を搭載して半導体装置を得た。
シート状基材として以下のものを用いた以外は、実施例1と同様にした。
シート状基材として、ガラス繊維基材(クロスタイプ#106、幅360mm、厚さ35μm、坪量24g/m2)を用いた。
第1樹脂層の樹脂組成を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製・「Ep5048」)100重量部、硬化剤(ジシアンジアミド)2重量部および硬化促進剤(2−エチル−4−メチルイミダゾール)0.1重量部をメチルセルソルブ100重量部に溶解させて樹脂ワニスを得た。厚さ30μm(第1樹脂層:11μm、繊維基材:15μm、第2樹脂層:4μm)のプリプレグを得た。
繊維基材およびキャリア材料1、2を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
繊維基材としてガラス繊維基材(クロスタイプ♯1080、厚さ55μm、坪量47g/m2)を用いた。なお、キャリア材料1およびキャリア材料2の樹脂層の厚さを、それぞれ20μm(キャリア材料1)および20μm(キャリア材料2)とした。
得られたプリプレグの厚さは、65μm(第1樹脂層:5μm、繊維基材:55μm、第2樹脂層:5μm)であった。そして、表面に導体間隔50μmのくし形パターンを有し、回路厚さ18μmで残銅率50%のコア基板に、プリプレグを重ね、さらに最外層に銅箔を重ねて、加熱、加圧成形(3MPa、200℃、90分間)して多層基板を得た。また、最外層の銅箔(厚さ12μm)に回路形成した後に半導体素子を搭載して半導体装置を得た。
1.回路基板厚さ
得られた回路基板の厚さを測定した。
内外層に導体間隔50μmのくし形パターンを有する、絶縁信頼性試験用の4層プリント配線板を作製し、これらの絶縁抵抗を自動超絶縁抵抗計(ADVANTEST社製)で測定した後、PCT−130℃/85%の雰囲気中で、直流電圧50Vを印加、96時間経過後の絶縁抵抗を測定した。測定時の印加電圧は100Vで1分とし、絶縁抵抗が1×109Ω以上であるものを○、絶縁抵抗が1×109Ω未満であるものを×とした。
くし形パターン部の断面を顕微鏡で観察して樹脂層の埋め込み性を評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:全てのサンプルについて埋め込み性に優れていた。
○:ガラス織布への回路配線の接触が一部有るが、実用上問題無かった。
△:ガラス織布への回路配線の接触が一部有り、実用不可であった。
×:樹脂層の埋め込みが、不十分でボイド等有った。
また、実施例1〜3の回路基板は、絶縁信頼性および埋め込み性にも優れていた。
また、実施例1〜3の半導体装置は、正常に作動することが確認された。
2 第2樹脂層
4 コア材
41 スルーホール
5 回路配線部
5a 回路配線部
5b 回路配線部
51 空間部
10 プリプレグ
10a プリプレグ
10b プリプレグ
101 スルーホール
11 コア層
30 基板
70 回路基板
Claims (7)
- シート状基材のコア層と、前記コア層の一方面側に形成される第1樹脂層および他方面側に形成される第2樹脂層とを有するプリプレグと、回路配線が形成された基板とが積層されてなる回路基板であって、
前記プリプレグの第1樹脂層は、前記基板の回路配線が形成された面に接合されており、
前記第1樹脂層の厚さが前記第2樹脂層の厚さよりも厚く、かつ前記第1樹脂層の厚さをB1[μm]とし、第1樹脂層に接する回路配線の厚さをt1[μm]およびその回路配線の残銅率をS[%]とし、回路配線部の上端面からコア層までの厚さをt2[μm]としたとき、B1=t2+t1×(1−S/100)である関係を満たすことを特徴とする回路基板。 - 前記シート状基材の厚さは、5〜25μmである請求項1に記載の回路基板。
- 前記プリプレグの硬化後の面方向の熱膨張係数は、20ppm/℃以下である請求項1または2に記載の回路基板。
- 前記第1樹脂層の厚さと、前記第2樹脂層の厚さとの比(第2樹脂層/第1樹脂層)、0.1〜1である請求項1ないし3のいずれかに記載の回路基板。
- 前記第2樹脂層の厚さは、5〜15μmである請求項1ないし4のいずれかに記載の回路基板。
- 前記シート状基材が、誘電率7以下、熱膨張係数6ppm/℃以下である請求項1〜5いずれかに記載の回路基板。
- 請求項1ないし6のいずれかに記載の回路基板に半導体素子が搭載されてなることを特徴とする半導体装置。
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