JP2008242343A - ベルト寄り検知装置、ベルト装置、及び、画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】所定方向に走行するベルト部材8の幅方向の変位を検知するベルト寄り検知装置80であって、ベルト部材8の幅方向端部に当接する当接部82a1を具備するとともにベルト部材8の幅方向の変位に追従して揺動する揺動部材82と、揺動部材82の変位を検知する検知部81と、を備える。そして、当接部82a1は、曲面形状に形成される。
【選択図】図5
Description
詳しくは、4つの感光体ドラム(像担持体)が中間転写ベルト(ベルト部材)に対向するように並設されている。これらの4つの感光体ドラムでは、それぞれ、ブラック(黒色)、イエロー、マゼンタ、シアンのトナー像が形成される。そして、各感光体ドラムで形成された各色のトナー像が、中間転写ベルト上に重ねて転写される。さらに、中間転写ベルト上に担持された複数色のトナー像は、カラー画像として記録媒体上に転写される。
詳しくは、従来のものは、揺動部材(接触子)がベルト部材に面接触していて、ベルト部材との接触面積が大きかった。そのため、ベルト部材が幅方向に直交する方向(ベルト部材の走行方向ではない上下方向である。)に変位した(振れた)ときに、揺動部材がその直交方向の振れに追従して揺動してしまうことがあり、ベルト部材の幅方向の変位を精度よく検知することができなかった。また、ベルト部材に対する揺動部材(接触子)の取り付け精度(取り付け角度)のバラツキによって、ベルト部材の幅方向変位の検知結果にバラツキが生じ易かった。さらに、揺動部材(接触子)とベルト部材との長時間の摺接により双方の部材が大きく磨耗してしまい、経時におけるベルト部材の幅方向変位の検知結果に誤差が生じていた。
また、このような問題は、ベルト部材として中間転写ベルトを用いたベルト装置に限定されることなく、ベルト部材の変位の検知・補正をおこなうベルト装置であれば、ベルト部材として転写搬送ベルトを用いたベルト装置や、ベルト部材として感光体ベルトを用いたベルト装置でも共通するものである。
図1〜図5にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
まず、図1及び図2にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1は画像形成装置としてのプリンタを示す構成図であり、図2はその作像部を示す拡大図である。
図1に示すように、画像形成装置本体100の中央には、ベルト装置としての中間転写ベルト装置15が設置されている。また、中間転写ベルト装置15の中間転写ベルト8(ベルト部材)に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部6Y、6M、6C、6Kが並設されている。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、露光部7から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によってイエローに対応した静電潜像が形成される(露光工程である。)。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、中間転写ベルト8(ベルト部材)及び転写ローラ9Yとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1Y上のトナー像が中間転写ベルト8上に転写される(1次転写工程である。)。このとき、感光体ドラム1Y上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
最後に、感光体ドラム1Yの表面は、不図示の除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム1Y上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
その後、現像工程を経て各感光体ドラム上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト8上に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト8上にカラー画像が形成される。
そして、中間転写ベルト8は、矢印方向に走行して、転写ローラ9Y、9M、9C、9Kの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム1Y 、1M 、1C 、1K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト8上に重ねて1次転写される。
こうして、中間転写ベルト8上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。なお、ベルト装置としての中間転写ベルト装置15の構成・動作については、後で図3〜図5を用いてさらに詳しく説明する。
詳しくは、給紙部26には、転写紙等の記録媒体Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ27が図1中の反時計方向に回転駆動されると、一番上の記録媒体Pがレジストローラ対28のローラ間に向けて給送される。
その後、記録媒体Pは、排紙ローラ対(不図示である。)によって装置外へと排出される。排紙ローラ対によって装置外に排出された被転写Pは、出力画像として、スタック部上に順次スタックされる。
こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセスが完了する。
現像部5Yは、感光体ドラム1Yに対向する現像ローラ51Yと、現像ローラ51Yに対向するドクターブレード52Yと、現像剤収容部内に配設された2つの搬送スクリュ55Yと、現像剤収容部に開口を介して連通するトナー補給経路43Yと、現像剤中のトナー濃度を検知する濃度検知センサ56Yと、等で構成される。現像ローラ51Yは、内部に固設されたマグネットや、マグネットの周囲を回転するスリーブ等で構成される。現像剤収容部内には、キャリアとトナーとからなる2成分現像剤が収容されている。
現像ローラ51Yのスリーブは、図2の矢印方向に回転している。そして、マグネットにより形成された磁界によって現像ローラ51Y上に担持された現像剤は、スリーブの回転にともない現像ローラ51Y上を移動する。ここで、現像装置5Y内の現像剤は、現像剤中のトナーの割合(トナー濃度)が所定の範囲内になるように調整される。
その後、現像剤収容部内に補給されたトナーは、2つの搬送スクリュ55Yによって、現像剤とともに混合・撹拌されながら、隔絶された2つの現像剤収容部を循環する(図2の紙面垂直方向の移動である。)。そして、現像剤中のトナーは、キャリアとの摩擦帯電によりキャリアに吸着して、現像ローラ51Y上に形成された磁力によりキャリアとともに現像ローラ51Y上に担持される。
図3は、ベルト装置としての中間転写ベルト装置15を示す構成図である。図4は、中間転写ベルト装置15の一部を幅方向にみた概略図である。図5は、ベルト寄り検知装置80を示す斜視図である。
図3及び図4を参照して、中間転写ベルト装置15(ベルト装置)は、ベルト部材としての中間転写ベルト8、4つの転写ローラ9Y、9M、9C、9K 、駆動ローラ12A、対向ローラ12B、テンションローラ12C、補正手段としての補正ローラ13、可動ローラ11、ローラ部材14、ベルト寄り検知装置80、フォトセンサ90、中間転写クリーニング部10、異常検知センサ88、等で構成される。
なお、必要に応じて中間転写ベルト8の表面に離型層をコートすることもできる。その際、コートに用いる材料として、ETFE(エチレン−四フッ化エチレン共重合体)、PTFE(ポリ四フッ化エチレン)、PVDF(フッ化ビニルデン)、PEA(パーフルオロアルコキシフッ素樹脂)、FEP(四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体)、PVF(フッ化ビニル)、等のフッ素樹脂を使用できるが、これに限定されるものではない。
また、中間転写ベルト8の製造方法としては、注型法、遠心成形法、等があり、必要に応じてその表面を研磨する工程がおこなわれる。
具体的に、可動ローラ11が図3中の破線の位置に移動することで、4つの転写ローラ9Y、9M、9C、9Kも下方に移動して、中間転写ベルト8が感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kから離間する(破線位置への移動である。)。このような中間転写ベルト8を感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kから離間させる動作は、中間転写ベルト8の磨耗劣化を軽減するためにおこなわれるものであって、非画像形成時等におこなわれる。
対向ローラ12Bは、中間転写ベルト8を介して2次転写ローラ19に当接している。テンションローラ12Cは、中間転写ベルト8の外周面に当接している。双方のローラ部材12B、12Cの間に、中間転写クリーニング部10(クリーニングブレード)が設置されている。
詳しくは、図5を参照して、ベルト寄り検知装置80は、中間転写ベルト8の幅方向端部に当接する揺動部材82、揺動部材82の変位を検知する検知部としての測距センサ81、揺動部材82を中間転写ベルト8に当接させる方向に付勢するスプリング83、等で構成されている。
第1アーム部82aには、中間転写ベルト8の幅方向端部に当接する当接部としての円筒体82a1が設置されている。第1アーム部82aは、一端が回転支軸82bに固設されている。回転支軸82bは、中間転写ベルト装置15の筐体(不図示である。)に回転自在に支持されている。第2アーム部82cは、一端が回転支軸82bに固設されている。第2アーム部82cの中央には、スプリング83の一端が接続されている。スプリング83の他端は筐体に接続されている。
このような構成により、揺動部材82は、中間転写ベルト8の幅方向の変位(図5中の破線両矢印方向のベルト寄りである。)に追従して揺動することになる(図5中の実線両矢印方向の揺動である。)。
また、スプリング83による付勢力は、揺動部材82の当接力によって中間転写ベルト8が変形しない程度に弱く、揺動部材82が中間転写ベルト8の幅方向変位に対して振動(チャタリング)なく追従する程度に強く設定されている。具体的に、本実施の形態1では、中間転写ベルト8に対する揺動部材82の当接部(円筒体82a1)の当接力が70g程度に設定されている。
これにより、揺動部材82が中間転写ベルト8に線接触(巨視的には点接触である。)することになり、中間転写ベルト8に当接する当接部の接触面積を小さくすることができる。したがって、中間転写ベルト8が幅方向に直交する方向(図4の紙面垂直方向である。)に振れても、その直交方向の振れによって揺動部材82が揺動しにくくなる。また、中間転写ベルト8に対する揺動部材82の取り付け精度(取り付け角度)にバラツキが生じても、測距センサ81の検知結果にバラツキが生じにくくなる。さらに、揺動部材82(円筒体82a1)と中間転写ベルト8との摺接による磨耗が低減される。よって、経時においても中間転写ベルト8の幅方向の変位を高精度に検知することができる。
さらに、本実施の形態1では、円筒体82a1(当接部)が中間転写ベルト8の走行(図5の実線片矢印方向の走行である。)に従動して回転するように構成している。これにより、中間転写ベルト8との当接による円筒体82a1の磨耗が軽減されて、測距センサ81の検知精度が経時で低下する不具合が軽減される。なお、円筒体82a1の中心軸が第1アーム部82aに保持されているために、円筒体82a1が回転しても中間転写ベルト8のベルト寄りが生じなければ揺動部材82は揺動しない。
このような構成により、ベルト寄り検知装置80(当接部82a1)における、中間転写ベルト8の直交方向(図4の紙面垂直方向である。)の変位(振れ)が軽減される。すなわち、中間転写ベルト8は、ローラ部材14によってベルト張力が高められるために、ベルト寄り検知装置80の位置の直交方向の変位が規制される。したがって、ベルト寄り検知装置80によって、本来的に検知されるべき検知成分(幅方向の検知成分である。)の他に、幅方向及び走行方向とは異なる方向の変位成分も検知されてしまう不具合が軽減される。したがって、ベルト寄り検知装置80による、中間転写ベルト8のベルト寄りに対する検知精度がさらに向上する。
ここで、補正ローラ13は、図3を参照して、感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kに対して中間転写ベルト8の走行方向上流側であって、中間転写ベルト8の内周面に接するように配設されている。そして、補正ローラ13は、図4を参照して、不図示の駆動カムが所定角度動作することにより、揺動中心13aを中心にしてX1、X2方向に揺動するように構成されている。
このような構成により、図4において、中間転写ベルト8が右側に変位(ベルト寄り)したときには、その検知結果に基いて、補正ローラ13がX2方向に揺動されて中間転写ベルト8の変位補正がおこなわれる。これに対して、中間転写ベルト8が左側に変位したときには、その検知結果に基いて、補正ローラ13がX1方向に揺動されて中間転写ベルト8の変位補正がおこなわれる。これにより、中間転写ベルト8が蛇行走行する不具合や、中間転写ベルト8が幅方向に大きく変位(ベルト寄り)して他の部材に接触して中間転写ベルト8が破損する不具合、等が抑止される。
このように、ベルト寄り検知装置80を補正ローラ13から離れた位置に配設することで、補正ローラ13による揺動(補正動作)をおこなってもローラ部材14による中間転写ベルト8に対する規制力(直交方向変位の拘束力)が低下することなくベルト寄り検知装置80の検知精度が向上する。
図示は省略するが、異常検知センサ88は、大きくベルト寄りした中間転写ベルト8に接触するアーム部材、中間転写ベルト8の接触によるアーム部材の回転支軸を中心にした移動を光学的に検知する光学センサ、等で構成されている。
そして、中間転写ベルト8が補正ローラ13によって補正可能な範囲を超えてベルト寄りした状態を、異常検知センサ88で検知する。そして、異常検知センサ88によって異常検知がされたときに、中間転写ベルト8(駆動ローラ12A)の駆動を強制的に停止して、装置本体100の表示部にサービスマン・コールの表示(サービスマンによる修理を要する旨の表示である。)をおこなう。
これにより、ベルト寄り検知装置80を中間転写ベルト8と感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kとの対向領域内に配設する場合に比べて、中間転写ベルト装置15を小型化することができるとともに、先に説明した可動ローラ11による中間転写ベルト8の接離機構が簡素化される。さらに、ベルト寄り検知装置80を上述の対向領域内に配設する場合に比べて、ベルト寄り検知装置80のメンテナンス性が向上するとともに、作像部6Y、6M、6C、6Kの近傍に配設された高圧電源(不図示である。)によるノイズによってベルト寄り検知装置80(測距センサ81)が誤動作する不具合が抑止される。
このようにローラ部材14の近傍にフォトセンサ90を設置することで、フォトセンサ90によって検知される中間転写ベルト8表面の振れが軽減される。したがって、フォトセンサ90によって検知されるトナー像との距離が安定して、トナー像の位置や濃度に対するフォトセンサ90の検知精度が向上する。
図6にて、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。
図6は、実施の形態2におけるベルト寄り検知装置を示す斜視図であって、前記実施の形態1における図5に対応する図である。本実施の形態2におけるベルト寄り検知装置は、当接部として曲面部82a2が設けられている点が、当接部として円筒体82a1が設けられている前記実施の形態1のものと相違する。
これにより、本実施の形態2においても、揺動部材82が中間転写ベルト8に線接触(巨視的には点接触である。)することになり、中間転写ベルト8に当接する当接部の接触面積が小さくなる。したがって、前記実施の形態1と同様に、中間転写ベルト8の幅方向の変位を高精度に検知することができる。
8 中間転写ベルト(ベルト部材)、
12A〜12C、14 ローラ部材、
13 補正ローラ(補正手段)、
15 中間転写ベルト装置(ベルト装置)、
80 ベルト寄り検知装置、
81 測距センサ(検知部)、
82 揺動部材、
82a 第1アーム部、
82a1 円筒体(当接部)、 82a2 曲面部(当接部)、
82b 回転支軸、 82c 第2アーム部、
83 スプリング、
88 異常検知センサ、
100 画像形成装置本体(装置本体)。
Claims (8)
- 所定方向に走行するベルト部材の幅方向の変位を検知するベルト寄り検知装置であって、
前記ベルト部材の幅方向端部に当接する当接部を具備するとともに、当該ベルト部材の幅方向の変位に追従して揺動する揺動部材と、
前記揺動部材の変位を検知する検知部と、
を備え、
前記当接部は、曲面形状に形成されたことを特徴とするベルト寄り検知装置。 - 前記当接部は、金属材料で形成されたことを特徴とする請求項1に記載のベルト寄り検知装置。
- 前記当接部は、前記ベルト部材の走行に従動して回転する円筒体であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のベルト寄り検知装置。
- 前記検知部は、前記揺動部材の変位量を検知する測距センサであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のベルト寄り検知装置。
- 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のベルト寄り検知装置と、
前記ベルト部材と、
を備えたことを特徴とするベルト装置。 - 前記ベルト部材は、複数の像担持体にそれぞれ担持されたトナー像が転写される中間転写ベルトであって、
前記ベルト寄り検知装置は、前記中間転写ベルトと前記複数の像担持体との対向領域から離れた位置に配設されたことを特徴とする請求項5に記載のベルト装置。 - 前記ベルト寄り検知装置の検知結果に基づいて前記ベルト部材の幅方向の変位を補正する補正手段を備えたことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のベルト装置。
- 請求項5〜請求項7のいずれかに記載のベルト装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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