JP2008240210A - 情報記録用紙 - Google Patents

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Koichi Yanagiuchi
晃一 柳内
Yasunobu Ooka
康伸 大岡
Masaki Ito
真記 伊藤
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Abstract

【課題】 低密度で、かつ良好なサイズ度を有するため良好な画質性を有し、かつ良好な紙送りが可能な情報記録用紙を提供することにある。
【解決手段】 紙用嵩高剤を含有し、ステキヒトサイズ度が5秒以上であり、用紙表面にスチレン系防滑剤を塗布し、密度が0.40〜0.69g/cm3である情報記録用紙。紙用嵩高剤は、紙中含有率が0.1〜2.0固形分重量%であることが好ましい。また、スチレン系防滑剤の塗布量は0.01〜1.0g/mであることが好ましい。また、情報記録用紙の離解濾水度は、350〜500mlであることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

情報記録用紙は、電子写真方式、インクジェット記録方式、熱転写方式などで印字される。電子写真方式においては、文字や画像は感光体表面に暗所中にてコロナ放電により電荷を貯蔵した後、原稿に対応した光像を照射し形成された電荷潜像に逆極性のトナーを選択的に付着させ、付着トナーを記録媒体である紙面に転写した後に圧力ロール/加熱ロール間での熱圧力定着の工程を経て紙面上に記録保持される。
トナー定着時に必要な加熱ロールの温度は通常180℃であるため、紙の内部にある水分は急激に加熱蒸発する。紙はこの水分変化に伴い収縮しカールを生じるが、カールの程度が大きくなると、複写機やプリンター内での走行トラブルが発生しやすく、ソーターでの集積性が悪化すると同時に後工程での作業性にも問題が生じる。近年は、複写機の小型化やフロントローディング給紙、あるいは両面コピーの多用などにより紙の走行経路が複雑になっており、わずかなカールが走行上のトラブルとなるケースが増加している。また、電子写真方式によって大量に印刷を行うレーザービームプリンターの普及が著しく、高速にて1000枚以上のプリントを連続で行うため、これまで以上にカールの小さい紙が要求されている。
また、前述のように複写機やプリンターの高速化が進み、大量の印刷を行う機会が増加している。このため、用紙の摩擦係数が低いことで紙と送りロールが滑って給紙できない、あるいは用紙の摩擦係数が高すぎて複数の用紙を搬送してしまう、など、紙の摩擦係数に由来する給紙部のトラブルも増加する傾向にあり、適正な摩擦係数を要求されている。
また、インクジェット記録方式においては、個々の機構によりインクノズルからインクの微小滴を吐出し、記録用紙上に付着させることにより、ドットを形成し紙面上に記録保持される。インクジェット記録方式では、インクを素早く吸収し、印字濃度の低下、及びドットの広がりやにじみ等を起こさない紙が、要求されている。
また、近年の環境問題の取り組みとして、情報記録用紙にも古紙パルプを配合した製品が数多く製造されている。一般的に古紙パルプは、脱墨工程において長繊維がフィブリル化したり、微細繊維が増加することにより寸法安定性が悪化する。従って、古紙パルプを多く配合した情報記録用紙を電子写真方式で印字した場合、コピー後カールが大きく、吸湿によるコピー後のしわの発生が顕著となり、大きな問題となる。更に、古紙パルプの微細繊維は、抄紙原料に含まれるサイズ剤、紙力剤の効果を抑制する。そのため、古紙パルプを多く配合した情報記録用紙をインクジェット記録方式で印字した場合、用紙のサイズ性が低下し、ドットの広がりにじみであるフェザーリング等の印字画質の低下といった問題が生じ易い。
最近は、これらの品質に加えて、両面印字で使用することが増えていることから、画像が反対面から透けて見える現象、いわゆる裏抜けについては年々要求レベルが高くなっている。電子写真用転写紙の裏抜けを少なくするためには、紙の不透明度を上げることが効果的であることが知られている。紙の不透明度を上げる方法としては、比散乱係数が高く不透明度の上昇効果が大きい填料を配合し、紙中灰分を上昇させることが有効である。このため、近年の電子写真用転写紙の紙中填料は増加する傾向にある。
以上、情報用紙に求められる重要な品質として情報記録機器中での用紙走行性、環境変化にする寸法安定性、安定した給紙を実現できる適正な摩擦係数、インクジェット記録方式で印字する場合のサイズ性、少ない裏抜け等が挙げられる。
また、複写機、プリンター、ファクシミリの小型化・低価格化、カラー化・高画質化に向けて、記録方式の開発が活発に行われているので、その記録方式に対応するために、記録用紙への要求も変化している。このため、電子写真とインクジェット共用紙、あるいは、電子写真、インクジェット、熱転写共用のマルチ記録用紙が求められている。
また、最近では、オフィス用紙消費の環境負荷を大きく低減することを目的とし、オフィスで広く使用される記録用紙のリサイクル化に加えて、さらに新しい環境負荷低減のための新規な手段が求められており、嵩高による軽量化が注目されている。
紙を嵩高にする従来の技術としては、パルプと疎水性繊維の混合物に架橋剤を反応させて得られる嵩高性パルプ組成物を使用する方法がある(特許文献1参照)。また、セルロースパルプ、特定形態のポリエステル複合繊維、及び熱融着性バインダーとを混抄し、嵩高パルプシートを製造する方法がある(特許文献2参照)。しかし、架橋パルプや合成繊維等の使用は紙のリサイクルを不可能にしてしまうという問題がある。また、中空球状バテライト型炭酸カルシウムを充填して嵩高中性紙を製造する技術がある(特許文献3参照)が、特殊な填料であるという問題がある。また、パルプと加熱発泡性粒子とを抄紙して低密度の嵩高紙を製造する方法がある(特許文献4参照)。発泡性粒子を用いる方法では、紙力が著しく低下するという問題がある。また、バクテリアセルロースと発泡性粒子を用いる方法(特許文献5参照)があるが、バクテリアセルロースという特殊なセルロースを使用しなければならなく、実用的ではない。
また、それらの方法以外に紙用嵩高剤を添加することにより、用紙の密度を低下させる方法がある(特許文献6〜9参照)。しかしながら、紙用嵩高剤の多くは、アルケニル無水コハク酸(ASA)、中性ロジン、アルキルケテンダイマー(AKD)などの中性サイズ剤と併用した場合、サイズ度が著しく低下または発現しなくなる、あるいはある程度サイズ性を有していても摩擦係数が大きく低下してしまい紙送りなどの走行性に問題があった。
以上の状況により、低密度(嵩高)で、良好なサイズ度を有するため良好な画質性を有し、紙送りなどの走行性が良好であり、電子写真適性やインクジェット記録適性等を有する情報記録用紙が求められていた。
特許第2903256号明細書 特許第2591685号明細書 特許第1755152号明細書 特開平5−230798号公報 特開平11−200282号公報 特開平11−200283号公報 特開平12−313167号公報 特開2005−200810公報 特開2005−54330公報
以上のような状況に鑑み、本発明の課題は、低密度で、かつ良好なサイズ度を有するため良好な画質性を有し、かつ良好な紙送りが可能な情報記録用紙を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、紙用嵩高剤を含有し、ステキヒトサイズ度が5秒以上であり、用紙表面にスチレン系防滑剤を塗布し、密度が0.40〜0.69g/cm3である情報記録用紙を得ることにより、本発明を完成するに至った。紙用嵩高剤は、紙中含有率が0.1〜2.0固形分重量%であることが好ましい。また、スチレン系防滑剤の塗布量は0.01〜1.0g/mであることが好ましい。また、情報記録用紙の離解濾水度は、350〜500mlであることが好ましい。
本発明により、低密度で、かつ十分なサイズ度を有するため良好な画質性を有し、かつ摩擦係数が低下せず、良好な紙送りができ、電子写真適性やインクジェット記録適性に優れる情報記録用紙を得ることができる。
本発明においては、紙用嵩高剤を使用することにより、記録用紙の低密度化をするものであるが、紙用嵩高剤を使用すると、紙が嵩高になるものの、サイズ度が著しく低下する場合があり、インクジェット適性を持たせるためには問題が生じるため、アルキルケテンダイマー(AKD)などの中性サイズ剤を加えてサイズを良好にする必要があった。ところが、嵩高剤と中性サイズ剤、あるいは自己サイズ性を有する嵩高剤で、低密度で良好なサイズ度を有していても、摩擦係数を低下させ、走行性に劣るという問題があった。
本発明においては、嵩高剤、あるいは嵩高剤とアルキルケテンダイマー(AKD)などの中性サイズ剤の併用により低下する摩擦係数を補うために、スチレン系の防滑剤を塗布することにより、摩擦係数の低下が抑えられ良好である情報記録用紙が得られるものである。
本発明の記録用紙に使用するパルプ原料としては、特に限定されるものではなく、広葉樹クラフトパルプ(LKP)、針葉樹クラフトパルプ(NKP)、脱墨パルプ(DIP)、グランドパルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、など、記録用紙の抄紙原料として一般的に使用されているものであればよい。また、パルプの濾水度は特に限定されるものではないが、カナダ標準ろ水度で350ml〜500mlに調整することが望ましい。記録用紙の離解濾水度が低すぎると繊維間結合が強くなり、密度が低くしにくくなり、寸法安定性が劣るためコピー後カールが問題となる場合がある。また、離解濾水度が高くなると、繊維間結合が減少し、強度低下、抄紙上の歩留低下などに操業性が困難になる場合がある。より望ましくは400ml〜480mlに調整することである。本発明において、離解濾水度とは、用紙をJIS P 8120に従って離解し、JIS P 8121に従って測定したカナダ標準ろ水度の値である。
本発明で使用する紙用嵩高剤については、特許第3128248号公報記載の紙用嵩高剤、特許第3453505号公報記載の紙用嵩高剤、特許第3482336号公報記載の紙用嵩高剤、特許第3537692号公報記載の紙用嵩高剤、特許第3482337号公報記載の紙用嵩高剤、特許第2971447号公報記載の紙用嵩高剤、特許第3283248号公報記載の抄紙用紙質向上剤、特許第3387033号公報記載の乾燥効率向上剤、特許第3387036号公報記載の平滑性及び透気性向上剤、特許第3517200号公報記載の抄紙用添加剤、特開2001-248100号公報記載の抄紙用紙質向上剤、特開2003-336196号公報記載の紙質向上剤、特開2000-273792号公報記載の紙用不透明化剤、特開2002-129497号公報記載の古紙再生用添加剤、特開2002-275786号公報記載の古紙再生用添加剤、特開2002-294586号公報記載の古紙再生用添加剤、特開2002-294594号公報記載の嵩高剤、特開2003-96692号公報記載の紙用嵩高剤、特開2003-96693号記載の嵩高剤、特開2003-96694号公報記載の古紙再生用添加剤、特開2003-96695号公報記載の古紙再生用添加剤、特開2003-171897号公報記載の紙厚向上剤、特開2003-247197号公報記載の紙用嵩高剤、特開2003-253588号公報記載の紙用嵩高剤、特開2003-253589号公報記載の紙用嵩高剤、特開2003-253590号公報の紙用嵩高剤、特開2003-328297号公報記載の紙用低密度化剤、特開2003-313799号公報記載の紙用低密度化剤、特開2004-11058号公報記載の抄紙用添加剤、特開2004-27401号公報記載の紙用低密度化剤、特開2004-115935号公報記載の紙用低密度化剤、特開2004-76244号公報記載の紙用嵩高剤、特開2004-176213号公報記載の紙用改質剤、特許第3521422号公報記載の紙用柔軟化剤、特開2002-275792号公報記載の嵩高柔軟化剤、特開2002-275792号公報記載の製紙用嵩高サイズ剤、特開2003-286692号公報記載の紙用嵩高剤、特開2004-270074号公報記載の製紙用嵩高剤組成物、特開2004-285490号公報記載の製紙用嵩高剤。特開2004−339629号公報記載の紙用嵩高剤、2005−54330号公報記載の嵩高剤、特開2005−68592号公報記載の嵩高剤等が使用できる。
この紙用嵩高剤を具体的に化合物で例示すると、油脂系非イオン界面活性剤、糖アルコール系非イオン活性剤、糖系非イオン界面活性剤、多価アルコール型非イオン界面活性剤、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物、高級アルコールあるいは高級脂肪酸のポリオキシアルキレン付加物、高級脂肪酸エステルのポリオキシアルキレン付加物、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物のポリオキシアルキレン付加物、脂肪酸ポリアミドアミン、直鎖状脂肪酸モノアミド、脂肪酸モノアミド、脂肪酸ジアミドアミンなどが挙げられる。
本発明においては、これらの紙用嵩高剤を使用することにより、密度が0.40〜0.69g/cm3の低密度の記録用紙を得ることができ、嵩高性、操業性のバランスがより良好なものを得るためには、0.50〜0.67g/cm3が好ましい。
また、本発明においては、インクジェット記録適性を持たせるために、ステキヒトサイズ度を5秒以上にすることが必要であり、好ましくは5〜60秒、更に好ましくは10〜60秒、特に好ましくは10〜40秒の範囲にすることである。ステキヒトサイズ度を調整するためには、サイズ性を有する嵩高剤、あるいは嵩高剤に内添サイズ剤を併用することより行うことができる。使用する内添サイズとしてはアルケニル無水コハク酸(ASA)、中性ロジン、アルキルケテンダイマー(AKD)などの中性サイズ剤等を使用することができる。サイズ度が5秒未満の時は、インクがにじむなどのインクジェット記録適性に劣る。
本発明においては、紙用嵩高剤、あるいは紙用嵩高剤と中性サイズと併用した場合、サイズ度が著しく低下し、サイズ度が5秒未満になる場合があるため、紙用嵩高剤としては、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物、脂肪酸ポリアミドアミン、脂肪酸モノアミド、脂肪酸ジアミドアミンなどの脂肪酸化合物を主成分とする紙用嵩高剤を使用すると、嵩高剤自身がサイズ効果を有しているので好ましい。また、紙用嵩高剤に併用する内添サイズ剤としては、高いサイズ度が発揮できるアルキルケテンダイマー(AKD)を使用することが好ましい。本発明において使用する紙用嵩高剤の含有量は、紙中含有率が0.1〜5.0固形分重量%の程度の範囲で使用するが、低密度化の効果やコスト面を考慮すると、より好ましくは0.1〜2.0固形分重量%である。アルキルケテンダイマーなどの内添サイズ剤の含有量としては、紙中含有率が0.15固形分重量%以下が好ましい。
本発明においては、紙用嵩高剤を使用すると摩擦係数が低下する場合があり、特に脂肪酸化合物を少なくとも1種類を主成分とする紙用嵩高剤はその傾向が強い。またサイズ剤であるAKDも摩擦係数を低下させるという特性を有しており、この問題も解決することが重要である。
本発明においては、嵩高剤、あるいは嵩高剤とアルキルケテンダイマー(AKD)などの中性サイズ剤との併用により低下する摩擦係数を補うために、用紙表面に防滑剤を塗布する必要がある。一般的な防滑剤としては、スチレンアクリル、コロイダルシリカ、シリカ/アクリル酸重合物、等があるが、コロイダルシリカやシリカ/アクリル酸重合物等の防滑剤を使用すると、情報記録機器中での紙粉発生量が増加したり、抄紙機の磨耗が問題になるため、本発明ではスチレン系の防滑剤を使用する。防滑剤の塗布量は、0.01〜1.0g/mの範囲が好ましく、0.03〜0.2g/m2が望ましい。0.01%以下の塗布量であると十分な摩擦係数向上効果が得られず、1.0g/m以上になると摩擦係数の向上効果が頭打ちになり、コストの面から無駄が多い。なおスチレン系防滑剤は、モノマー単位として、スチレン及び/またはスチレン誘導体が50〜87モル%である共重合体を含有することが好ましい。スチレン量が50モル%を下回ると、摩擦係数の向上効果に劣り、87モル%を超えると、重合が困難になる。
本発明では、公知の填料を添加できる。例えば炭酸カルシウム、クレー、シリカ、カオリン、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタンなどの無機填料、尿素−ホルマリン樹脂、メラミン樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂などの有機填料を単用または併用できるが、好ましい填料は炭酸カルシウムである。炭酸カルシウムは重質炭酸カルシウムも軽質炭酸カルシウムも使用可能であるが、抄紙機のワイヤー摩耗性と記録紙の品質の面から、軽質炭酸カルシウムの使用が好ましく、特に紡錘状の粒子が凝集したロゼッタ状の軽質炭酸カルシウムを使用することが、裏抜けの抑制、不透明度向上の点で好ましい。
また、本発明においては、パルプ、嵩高剤、填料、内填サイズ剤、防滑剤を使用する以外に硫酸バンド、カチオン化デンプン等のサイズ定着剤の使用、あるいはポリアクリルアミド、ポリアミド、ポリイミド、ポリエチレンイミンなどの紙力増強剤、染料、pH制御剤、消泡剤、ピッチコントロール剤等の抄紙用内添助剤を目的に応じて適宜添加することも可能である。
本発明の情報記録用紙を抄造するために用いられる抄紙機は、公知の装置であれば良く、長網抄紙機、オントップツインワイヤー抄紙機、ギャップフォーマーなどが用いられる。紙の表裏差を抑制する意味で、両面脱水機構を有している、オントップフォーマー、ギャップフォーマーなどが望ましい。抄紙条件として、ジェットワイヤー比、プロファイル、プレス、キャレンダー等の調整が行われ、また乾燥条件も抄紙機のドライヤーでの蒸気圧および通気方法等公知の方法が利用できる。本発明において、紙の密度は、主に嵩高剤を加え調節するが、必要に応じて、パルプ繊維の性質と叩解、ワイヤーパートでの紙層形成、プレスパートでの搾水、サイズプレス、乾燥、カレンダー条件等で適宜調節することもできる。本発明の情報記録用紙は、抄紙pHが酸性領域で抄紙される酸性紙、抄紙pHが疑似中性領域で抄紙される疑似中性紙、抄紙pHが中性領域で抄紙される中性紙、抄紙pHがアルカリ性領域で抄紙されるアルカリ性紙のいずれでもよい。
本発明の記録用紙の製造には、防滑剤以外に、必要に応じてサイズプレス等で表面強度の強化を目的とした表面紙力剤の外添塗工がすることができる。塗工する薬剤は、生澱粉や、酸化澱粉、エステル化澱粉、カチオン化澱粉、熱変性澱粉、酵素変性澱粉、アルデヒド化澱粉、ヒドロキシエチル化澱粉などの変性澱粉、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリビニルアルコール、カルボキシル変性ポリビニルアルコールなどの変性アルコール、スチレンブタジエン共重合体、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリルアミドなどを単独または併用する。
また、外添塗工の薬剤は前記の薬剤以外に、スチレンアクリル酸、スチレンマレイン酸、オレフィン系化合物など一般的な表面サイズ剤を併用塗工することができる。サイズ性が向上すれば、電子写真用転写紙に要求されることが多い、ペン書きサイズ度を高くできる。更に、電気抵抗性をコントロールするために、塩化ナトリウムや硫酸ナトリウム、塩化カリウムなどの無機導電剤やジメチルアミノエチルメタアクリレートなどの有機導電剤を加えて、表面塗工剤として外添で塗工するすることができるが、その場合の塗工剤や塗工量は適宜調製されるものである。通常塗工量は0.5〜4.0g/m程度である。
防滑剤、表面紙力剤、表面サイズ剤を主成分とする表面塗工剤を紙に塗工する場合、表面紙力剤と表面サイズ剤の塗布量は公知の範囲で行えば良く、特に限定はない。表面塗工剤を塗工する装置は公用のものであれば良く、特に限定はないが、シムサイザーやゲートロールサイズプレス等のフィルム転写型が、好ましい。
また、本発明においては必要に応じてカレンダー処理などの平滑化処理を行うこともできる。
本発明において得られる情報記録用紙の坪量は40〜80g/m程度の範囲であり、好ましくは、40〜65g/mにおいて、更に好ましくは0〜60g/mにおいて本発明の効果をより発揮するものである。また、本発明の情報記録用紙の摩擦係数は、静摩擦係数が0.40〜0.75、動摩擦係数が0.30〜0.65程度の範囲である。また、好ましい摩擦係数は、静摩擦係数が0.50〜0.65、動摩擦係数0.40〜0.55である。
また、本発明の情報記録用紙は、電子写真用転写紙、インクジェット記録用紙、熱転写用紙、及びそれらの共用紙等として使用することができる。また、電子写真用転写紙、インクジェット記録用紙、熱転写用紙、及びそれらの共用紙等において、顔料と接着剤を含有する塗工層を設けた原紙としても使用することができる。
以下、実施例にて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれ等の実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例中の%、部は各々重量%、重量部を表す。
[紙の紙質測定方法]
(1)密度:抄紙した紙について、坪量をJIS P 8124、厚さをJIS P 8111で測定し、密度をJIS P 8118に従って測定した。
(2)摩擦係数:ISO 15359に従って静摩擦係数、動摩擦係数を測定した。
(3)サイズ度:JIS P 8122に従って、ステキヒトサイズ度を測定した。
(4)紙送り:コピー機による印字試験で、紙送り不良回数の測定を行った。紙送り不良回数の評価方法は、富士ゼロックス製複写機(Vivace555)を用い、A4横目通紙で55枚/分の速度でモノクロ印字を行い、1000枚印字した時の紙送り不良発生回数をカウントした。
(5)印字適性:キャノン製のインクジェット記録装置:PIXUS990iを用いて印字(4色)を行い、フェザーリングの目視評価を○、△、×の3段階評価で行った。
○:フェザーリングがほとんどなく良好
△:やや劣る
×:劣る
〔実施例1〕
製紙用パルプとして、広葉樹クラフトパルプ(LBKP:ろ水度450ml)80重量部、脱墨パルプ(DIP:ろ水度300ml)20重量部を混合したパルプスラリーに、嵩高剤としてKB115(花王株式会社)を対パルプ0.6%、内添サイズ剤としてAKD(アルキルケテンダイマー)を対パルプ0.13%添加し、填料としてロゼッタ状の軽質炭酸カルシウムを紙中含有率10%となるように添加したスラリーを用い、オントップフォーマー型抄紙機にて抄速1,000m/分で坪量58g/mの紙を抄造し、オンマシンのシムサイザーで、スチレン系防滑剤としてAT3852(星光PMC株式会社)を0.1g/m、表面紙力剤(デンプン)を1.5g/m、及び塩化ナトリウム(導電剤)を0.05g/m両面で塗工・乾燥した後、マシンカレンダー処理して情報記録用紙を得た。この時の離解濾水度は、470mlであった。
〔実施例2〕
実施例1において、嵩高剤としてKB115(花王株式会社)を0.6%添加し、内添サイズ剤としてAKDを0.13%添加した代わりに、嵩高剤としてPT8107(星光PMC株式会社)を0.6%添加し、AKDを添加しなかった以外は、実施例1と同様に情報記録用紙を得た。
〔実施例3〕
実施例1において、填料として軽質炭酸カルシウムを10%となるように添加した代わりに、軽質炭酸カルシウムを5%となるように添加した以外は、実施例1と同様に記録用紙を得た。
〔実施例4〕
実施例1において、填料として軽質炭酸カルシウムを10%となるように添加した代わりに、軽質炭酸カルシウムを15%となるように添加した以外は、実施例1と同様に記録用紙を得た。
〔実施例5〕
実施例1において、嵩高剤としてKB115(花王株式会社)を0.6%添加した代わりに、KB115(花王株式会社)を1.5%添加した以外は実施例1と同様に情報記録用紙を得た。
〔比較例1〕
実施例1において、防滑剤を塗布しなかった以外は、実施例1と同様に情報記録用紙を得た。
〔比較例2〕
実施例1において、内添サイズ剤としてAKDを0.13%添加した代わりに、内添サイズ剤としてAKDを0.3%添加した以外は、実施例1と同様に情報記録用紙を得た。
〔比較例3〕
実施例1において、内添サイズ剤としてAKDを0.13%添加した代わりに、中性ロジンを0.5%添加した以外は、実施例1と同様に情報記録用紙を得た。
〔比較例4〕
実施例1において、内添サイズ剤としてAKDを0.13%添加した代わりに、ASAを0.15%添加した以外は、実施例1と同様に情報記録用紙を得た。
〔比較例5〕
実施例1において、嵩高剤としてKB115(花王株式会社)を0.6%添加した代わりに、KB08W(花王株式会社)を0.6%添加した以外は、実施例1と同様に情報記録用紙を得た。
〔比較例6〕
実施例1において、嵩高剤としてKB115(花王株式会社)を0.6%添加した代わりに、DZ2220(日本油脂株式会社)を0.6%添加した以外は、実施例1と同様に情報記録用紙を得た。
〔比較例7〕
実施例1において、嵩高剤を使用しない以外は、実施例1と同様に情報記録用紙を得た。

表1に密度、サイズ度、摩擦係数、搬送不良回数、IJ印字適性等の評価結果を示す。
Figure 2008240210

















実施例1〜5に示すように、ステキヒトサイズ度、摩擦係数が適正な範囲にあり、搬送性が良好であり、電子写真適性やIJ適性が良好な情報記録用紙を得ることができた。比較例1では、防滑剤を塗布していないために、摩擦係数が低くなりすぎて搬送不良が多発しており、電子写真適性に劣る。
比較例2ではAKDの添加率が多すぎるために、摩擦係数が低くなりすぎて、搬送不良が多発している。比較例3〜6では、内添サイズ剤あるいは嵩高剤が適正なものでないため、用紙のサイズ度がいずれも0秒となり、IJ適性に劣る。比較例7は、低密度にならず、嵩高について劣る。

Claims (5)

  1. 紙用嵩高剤を含有し、ステキヒトサイズ度が5秒以上であり、スチレン系防滑剤を用紙表面に塗布し、密度が0.40〜0.69g/cm3であることを特徴とする情報記録用紙。
  2. 紙用嵩高剤の紙中含有率が0.1〜2.0固形分重量%であることを特徴とする請求項1に記載の情報記録用紙。
  3. スチレン系防滑剤の塗布量が0.01〜1.0g/mであることを特徴とする請求項1または2に記載の情報記録用紙。
  4. 紙用嵩高剤が脂肪酸化合物の少なくとも1種類を主成分とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の情報記録用紙。
  5. 離解濾水度が350〜500mlであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の情報記録用紙。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010229561A (ja) * 2009-03-25 2010-10-14 Daio Paper Corp 再生粒子内添紙
RU2471032C1 (ru) * 2011-05-24 2012-12-27 Открытое акционерное общество "Троицкая бумажная фабрика" (ОАО "ТБФ") Бумажная масса для изготовления бумаги

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