JP2008237969A - 浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気ガス中の、特に、ディーゼルエンジンから排出される粒子状物質やNOを効率よく浄化する浄化装置を提供する。
【解決手段】浄化装置20は、O2−を伝導するO2−伝導部31と電子を伝導する電子伝導部32とを有するイオン電子伝導層21と、そのイオン電子伝導層21の一方側の第1面に、粒子状炭素質物質(PM)を酸化するPM酸化層22と、イオン電子伝導層21の第1面とは反対の他方側の第2面に、NOを還元するNO還元層23とを含んで構成される。イオン電子伝導層21のO2−伝導部31は、PM酸化層22の電子をNO還元層23へと伝達する。また、イオン電子伝導層21の電子伝導部32は、NO還元層23のO2−をPM酸化層22へと伝達する。PM酸化層22側で、PMをCOへ変換し、NO還元層23で、NOを還元する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ディーゼルエンジン等から排出される粒子状物質(パティキュレートマター、Particulate Matter、PM)とNO(窒素酸化物)を浄化する浄化装置に関する。
各種の内燃機関等から排出される排気ガス中の微粒子や有害物質は、人体、環境への影響が大きく、これらの大気への放出を防止する必要性が高まっている。特に、ディーゼルエンジンから排出される粒子状物質(パティキュレートマター、Particulate Matter、PM)やNO(窒素酸化物)等は影響が甚大であり、それらにかかる規制は世界的に強化されている。そこで、PMを除去するためのフィルタ(Diesel Particulate Filter、DPF)やNOを窒素と水に還元するために有用な触媒を備えた排気ガス浄化装置の研究・開発が進められている。
DPFは、捕捉したPMを除去しなければ、フィルタが最終的に目詰りしてしまうため、フィルタの再生が必要である。フィルタの再生は、一般的にはDPFを加熱してPMを燃焼させることにより可能であるが、例えば、DPFに触媒を担持し、ディーゼル機関の高温排ガスにより効率的にPMを燃焼させる方法がある。このように、触媒を担持したDPFに捕集されたPMを排ガスにより燃焼除去する場合、別途NOを処理する必要がある。
ところで、排出ガスに含まれるディーゼル微粒子の浄化が可能であり、その浄化を効率良く行わせることのできる浄化装置として、酸素イオン導電性を有する固体電解質と、固体電解質の両面間に電圧を印加させる印加手段とを備えた浄化装置が提案されている(特許文献1)。また、イオン伝導性セラミックス材料と、電気化学的に固体カーボン(PM)を直接酸化除去できる触媒電極からなる化学反応機構とを有する化学反応装置が提案されている(特許文献2)。これらの装置によれば、PMの酸化除去とNOの還元除去を同時に行うことが可能である。
特開2006−200520号公報 特開2006−198563号公報
しかしながら、特許文献1の電気化学セル(浄化装置)をDPFに拡張して適用するには、次のような問題点がある。すなわち、広面積に渡って隔壁に形成された固体電解質全面に外部より電流を均一に供給する必要がある。このためには、固体電解質両面に形成する電極の電気抵抗をほぼ0(出来る限り小さく)とすると供に、これらの電極に電圧を印加する外部電源との接触電気抵抗もほぼ0(出来る限り小さく)とする必要があり、実質的に極めて困難となる。更に、この装置では、基本的に外部から電力を供給する必要もある。また、特許文献2の化学反応装置も同様の問題点がある。
本発明の課題は、排気ガス中の、特に、ディーゼルエンジンから排出される粒子状物質(パティキュレートマター、Particulate Matter、PM)やNO(窒素酸化物)を効率よく浄化する浄化装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、O2−伝導部と電子伝導部とを有するイオン電子伝導層と、その一方の面にPM酸化層と他方の面にNO還元層とを有する浄化装置により、上記課題を解決できることを見出した。すなわち、本発明によれば、以下の浄化装置が提供される。
[1] O2−を伝導するO2−伝導部と、電子を伝導する電子伝導部とを有するイオン電子伝導層と、そのイオン電子伝導層の一方側に、粒子状炭素質物質を酸化するPM酸化層と、前記イオン電子伝導層の他方側に、NOを還元するNO還元層と、を含む浄化装置。
[2] 前記イオン電子伝導層の前記O2−伝導部は、固体電解質によって形成され、前記電子伝導部は、導電体によって形成された前記[1]に記載の浄化装置。
[3] 前記固体電解質は、ジルコニアまたはセリアを主成分とする前記[2]に記載の浄化装置。
[4] 前記イオン電子伝導層の前記O2−伝導部及び前記電子伝導部は、混合伝導体によって形成された前記[1]に記載の浄化装置。
[5] 前記イオン電子伝導層の前記O2−伝導部は、前記一方側から前記他方側へ連なって形成されており、前記PM酸化層の電子を前記NO還元層へと伝達し、前記イオン電子伝導層の前記電子伝導部は、前記他方側から前記一方側へ連なって形成されており、前記NO還元層のO2−を前記PM酸化層へと伝達する前記[1]〜[4]のいずれかに記載の浄化装置。
[6] 前記PM酸化層は、PM分解触媒と導電体とを含む前記[1]〜[5]のいずれかに記載の浄化装置。
[7] 前記PM分解触媒は、Pt、Ag、CeO、カルシウムアルミネイト、ランタンクロマイトのいずれかを1つ以上含む前記[6]に記載の浄化装置。
[8] 前記NO還元層は、NO吸蔵物質と導電体とを含む前記[1]〜[7]のいずれかに記載の浄化装置。
[9] 前記NO還元層中の前記導電体が、NO還元触媒作用を有する前記[8]に記載の浄化装置。
[10] 前記NO吸蔵物質は、アルカリ又はアルカリ土類金属酸化物のいずれかである前記[8]または[9]に記載の浄化装置。
[11] 流体の流路となる複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁を備え、一方の端部が開口され且つ他方の端部が目封じされた第1のセルと、前記一方の端部が目封じされ且つ前記他方の端部が開口された第2のセルとが交互に配設されて、前記第1のセルが開口する前記一方の端部から流入した前記流体を、前記隔壁を透過させて前記第2のセル内に透過流体として流出させ、前記透過流体を前記第2のセルが開口する前記他方の端部から流出させることができるように構成されたハニカムフィルタの前記セル内の隔壁上又は隔壁内に、前記NO還元層、前記イオン電子伝導層、及び前記PM酸化層が、この順に形成された前記[1]〜[10]のいずれかに記載の浄化装置。
[12] 前記ハニカムフィルタがコージェライトを主成分とする前記[11]に記載の浄化装置。
[13] 前記ハニカムフィルタがチタン酸アルミニウムを主成分とする前記[11]に記載の浄化装置。
[14] 前記イオン電子伝導層が粒子状炭素質物質を酸化するPM酸化機能を有し、前記イオン電子伝導層がPM酸化層ともされた前記[1]〜[13]のいずれかに記載の浄化装置。
本発明の浄化装置は、PM酸化層で、PMをCOへ変換し、NO還元層で、NOを還元することができる。特に350℃〜500℃の間でPM酸化とNO浄化を効率よく行うことができ、外部電源等を必要としない自己完結型の電気化学セルとして構成されており、PMとNOを含む排ガス等の処理に適応することができる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、変更、修正、改良を加え得るものである。
図1に、本発明の浄化装置の模式図を示す。浄化装置20は、O2−を伝導するO2−伝導部31と電子を伝導する電子伝導部32とを有するイオン電子伝導層21と、そのイオン電子伝導層21の一方側の第1面に、粒子状炭素質物質(PM)を酸化するPM酸化層22と、イオン電子伝導層21の第1面とは反対の他方側の第2面に、NOを還元するNO還元層23とを含んで構成される。イオン電子伝導層21のO2−伝導部31は、第1面から第2面へ連なって形成されており、PM酸化層22の電子をNO還元層23へと伝達する。また、イオン電子伝導層21の電子伝導部32は、第2面から第1面へ連なって形成されており、NO還元層23のO2−をPM酸化層22へと伝達する。
イオン電子伝導層21のO2−伝導部31は、酸素イオンの伝導体である固体電解質によって形成されており、固体電解質としては、例えば、ジルコニア、セリアが挙げられる。ジルコニアまたはセリアのどちらか一方を主成分として形成されてもよいし、ジルコニア及びセリアの混合体を主成分として形成されてもよい(主成分とは、主成分材料の特性を維持できる割合以上を意味し、通常、70%以上含まれることを指す。)。これらに酸素イオン伝導率を上げるため、添加物を加えても良い。また、電子伝導部32は、導電体によって形成されている。導電体としては、自動車排ガス雰囲気及び温度の耐性を有するものであれば特に制限は無いが、例えば、ペロブスカイト、スピネル等の酸化物やPt、Agなどの貴金属、Ni等の遷移金属が挙げられる。
或いは、イオン電子伝導層21のO2−伝導部31及び電子伝導部32は、混合伝導体によって形成されていてもよい。混合伝導体とは、2種類以上の導電種を有する固体であり、本実施形態では、酸素イオンと電子の両者が伝導される。混合伝導体としては、例えば、ランタンマンガナイト、ランタンコバルタイト、ランタンフェライト等のペロブスカイト酸化物を利用することができる。
PM酸化層22は、PM分解触媒34と導電体33とを含んで構成されている。PM分解触媒は、PMを酸化する機能を有するもので、例えば、Pt、CeO等を利用することができる。また、導電体としては、ペロブスカイト、スピネル等の酸化物やPt、Agなどの金属を利用することができる。上記のイオン電子伝導層がPM分解触媒機能を有する場合、イオン電子伝導層がPM酸化層を兼ねることができる。
NO還元層23は、NO吸蔵物質36と導電体35とを含んで構成されている。NO吸蔵物質36は、NOを吸蔵する物質であり、例えば、BaO、KO等のアルカリ又はアルカリ土類金属酸化物等を利用することができる。また、導電体としては、自動車排ガス雰囲気及び温度の耐性を有するものであれば特に制限は無いが、例えばペロブスカイト、スピネル等の酸化物やPt、Agなどの貴金属、Ni等の遷移金属を利用することができる。導電体がNO還元触媒機能を有することが好ましく、Rh(ロジウム)であることが更に好ましい。
イオン電子伝導層21、PM酸化層22及びNO還元層23は、ガスの透過性を有するように、多孔質とされている。
以上のように構成することにより、PM酸化層22側を流通するPMが、PM酸化層22のPM分解触媒34上で以下のように酸化されて、酸素分圧が低下する。
C(s)+2O2−→CO+4e
そして、酸素分圧を保つために、イオン電子伝導層21の固体電解質で形成されたO2−伝導部31をO2−がPM酸化層22側へと移動する。一方、PM酸化層22の電子は、イオン電子伝導層21の電子伝導部32をNO還元層23へと移動する。こうして、PM酸化層22は、PM酸化電極、すなわちカソード、NO還元層23は、還元電極、すなわちアノードとして機能する。
PM酸化層22から電子伝導部32を移動した電子は、NO還元層23において、以下のようにNO吸蔵物質36に吸蔵されたNOを還元する(以下の式は、NO吸蔵物質36が、BaOの場合である)。
Ba(NO+2e→BaO+O2−+1/2N+NO+O
上記の反応が、PM酸化層22、NO還元層23でそれぞれ発生することにより、PM酸化層22側で、PMがCOへ変換され、NO還元層23で、NOが還元される。本発明の浄化装置20は、特に350℃〜500℃の間でPM酸化とNO浄化を行うことができ、外部電源等を必要としない自己完結型の電気化学セルとして構成されており、PMとNOを含む排ガス等の処理に適応することができる。つまり、排ガス中のNOを還元分解処理するとともに、その還元分解処理において生じる酸素イオンを利用して、PMを酸化除去することが可能である。また、PMの酸化によって生じる電子をNOの還元分解処理に利用することが可能である。このため外部電源等を必要とせずに、処理を行うことができる。
なお、図1では、イオン電子伝導層21と、そのイオン電子伝導層21の第1面にPM酸化層22と、イオン電子伝導層21の第2面にNO還元層23とが三層に分離して形成されたように描かれているが、これら三層が傾斜的に混合されて形成されていてもよい。すなわち、明確に分離した三層構造とされる必要はなく、イオン電子伝導層21がPM酸化触媒機能を有する場合は、PM酸化層を兼ねることも可能であるため、この場合は、特に明確に分離した三層構造を有するわけではない。
この浄化装置20は、ディーゼル機関から排出される排ガスの流路上に設けることができる。本発明の浄化装置20を形成したハニカムフィルタ1について説明する。図2はハニカムフィルタ1を模式的に示す斜視図である。図3は、図2のハニカムフィルタ1を構成するハニカムセグメント2を示す斜視図である。さらに、図4は、図3のハニカムセグメント2のA−A断面図である。
流体の流路となる複数のセル5を区画形成する多孔質の隔壁6を備え、一方の端部が開口され且つ他方の端部が目封じされた第1のセル5aと、一方の端部が目封じされ且つ他方の端部が開口された第2のセル5bとが交互に配設されて、第1のセル5aが開口する一方の端部から流入した流体を、隔壁6を透過させて第2のセル5b内に透過流体として流出させ、透過流体を第2のセル5bが開口する他方の端部から流出させることができるように構成されたハニカムフィルタ1のセル内の隔壁6上又は隔壁6内に、本発明の浄化装置20、つまりNO還元層23、イオン電子伝導層21、及びPM酸化層22が、この順に形成されている。
ここで、本発明のハニカムセグメント2は、図2及び図3に示すように、ハニカムフィルタ1(ハニカムセグメント接合体)の全体構造の一部を構成する形状を有し、ハニカムフィルタ1の中心軸(長手方向)に対して垂直な方向に組み付けられることによってハニカムフィルタ1を構成する。セル5はハニカムフィルタ1の中心軸方向に互いに並行するように配設されており、隣接しているセル5におけるそれぞれの端部が交互に充填材7によって目封止されている。
さらに具体的に説明すると、ハニカムセグメント2は、断面が四角形状の柱状に形成されており、流体の流路となる複数のセル5を区画形成する多孔質の隔壁6を備え、セル5の長手方向に垂直な平面で切断した断面における断面積が異なる2種類のセル5a,5bが形成されている。第1のセル(大セル)5aは、セルの長手方向に垂直な平面で切断した断面における断面積が第2のセル(小セル)5bの断面積よりも大きく、角部に相当する部分が切り落とされた八角形状または角部に相当する部分が円弧状の四角形状に形成されており、第2のセル(小セル)5bは、四角形状に形成されている。また、角部とは、断面形状が、相当する多角形(直線部分を延長して形成される多角形)であるとした場合の頂点及びその周辺に相当する部分である。
これら第1のセル5aと第2のセル5bは、セルの長手方向に垂直な平面で切断した断面において、第1の方向と、その第1の方向に垂直な第2の方向に、交互に並んで配設されており、図4に模式的に示す断面図のように、一方の端部Aが開口され且つ他方の端部Bが目封じされた第1のセル5aと、一方の端部Aが目封じされ且つ他方の端部Bが開口された第2のセル5bとが交互に配設されて、第1のセル5aが開口する一方の端部Aから流入した流体を、隔壁6を透過させて第2のセル5b内に透過流体として流出させ、透過流体を第2のセル5bが開口する他方の端部Bから流出させることができるように構成されている。
ハニカムセグメント2の材料としては強度、耐熱性、耐熱衝撃性の観点から、炭化珪素、珪素−炭化珪素系複合材料、窒化珪素、コージェライト、ムライト、アルミナ、スピネル、炭化珪素−コージェライト系複合材、珪素−炭化珪素複合材、リチウムアルミニウムシリケート、チタン酸アルミニウム、Fe−Cr−Al系金属からなる群から選択される少なくとも一種を用いることが好ましい。中でも、コージェライト、炭化珪素又は珪素−炭化珪素系複合材料が好ましい。特に、耐熱衝撃性の観点から、コージェライトを主成分とすることが最も好ましく、チタン酸アルミニウムを主成分とすることも好ましい(主成分とは、主成分材料の特性を維持できる割合以上を意味し、通常、70%以上含まれることを指す。)。
ハニカムセグメント2の作製は、例えば、上述の材料から適宜選択したものに、メチルセルロース、ヒドロキシプロポキシルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール等のバインダー、界面活性剤、溶媒としての水等を添加して、可塑性の坏土とし、この坏土を上述の形状となるように押出成形し、次いで、マイクロ波、熱風等によって乾燥した後、焼結することにより行うことができる。
そして、図5に示すように、ハニカムセグメント2のセル5内の隔壁6上又は隔壁6内に、NO還元層23、イオン電子伝導層21、及びPM酸化層22が、この順に形成される。
セル5の目封止に用いる充填材7としては、ハニカムセグメント2と同様な材料を用いることができる。
以上のようなハニカムセグメント2の作製の後、ハニカムセグメント2の外周面にスラリー状の接合材層(部分接合材層)9を塗布し、所定の立体形状(ハニカムフィルタ1の全体構造)となるように複数のハニカムセグメント2を組み付け、この組み付けた状態で圧着した後、加熱乾燥する。このようにして、複数のハニカムセグメント2が一体的に接合された接合体を作製する。
本発明で得られるハニカムフィルタ1は、例えば、図2に示すように、複数のハニカムセグメント2が接合材層を介して互いの接合面で一体的に接合されたハニカムセグメント接合体と、ハニカムセグメント接合体の外周面を被覆する外周コート層4とを備え、流体の流路となる複数のセル5が中心軸方向に互いに並行するように配設された構造を有する。外周コート層4は、ハニカムセグメント2の接合体の外周面に塗布されて、ハニカムセグメント2の接合体の外周面を保護するように機能する。
以上のように形成されたハニカムフィルタ1は、第1のセル(流入セル)5aにおいては、図4に示すように、左端部側が開口している一方、右端部側が充填材7によって目封止されており、これと隣接する他のセル(流出セル)5bにおいては、左端部側が充填材7によって目封止されているが、右端部側が開口している。このような目封止により、図3に示すように、ハニカムセグメント2の端面が市松模様状を呈するようになる。このような複数のハニカムセグメント2が接合されたハニカムフィルタ1を排ガスの排気系内に配置した場合、排ガスが図4における左側から各ハニカムセグメント2のセル5内に流入して右側に移動する。このとき、図5に示すように、隔壁6上に形成された浄化装置20により、排ガス中の粒子状炭素質物質が酸化されるとともに、NOが還元されて排ガスが浄化される。そして浄化されたガス(CO,N,HO)が隔壁6を通過してハニカムフィルタ1から排出される。
このようなハニカムフィルタ1は、ディーゼルエンジンから排出される粒子状物質やNOを特に350℃〜500℃の間で効率よく浄化することができるとともに、車両使用時における比較的頻度の高い中負荷(2000rpm)の低温時(150℃〜200℃)においても、浄化性能が高い。
なお、第1のセル5a及び第2のセル5bがハニカムセグメント2に形成され、そのハニカムセグメント2を接合してハニカムフィルタ1を形成する場合について説明したが、一体として成形されたハニカムフィルタに第1のセル5a及び第2のセル5bが形成されていてもよい。また、第1のセル5aと第2のセル5bの異なる大きさのセル5が形成された場合について説明したが、1種類の大きさのセル5が形成された場合にも適用できる。
本発明の浄化装置は、排ガス用の捕集フィルタとして、例えば、ディーゼルエンジン等からの排ガスに含まれている粒子状物質(パティキュレート)を捕捉して除去するためのディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)に適用することができる。
本発明の浄化装置を示す模式図である。 本発明の浄化装置を形成したハニカムフィルタの一の実施の形態(中心軸に対して垂直な平面で切断した全体の断面形状が円形)を模式的に示す斜視図である。 ハニカムフィルタに用いられるハニカムセグメントを模式的に示す斜視図である。 図3におけるA−A断面図である。 ハニカムフィルタの隔壁上に形成された浄化装置を示す模式図である。
符号の説明
1:ハニカムフィルタ、2:ハニカムセグメント、4:外周コート層、5:セル、5a:第1のセル(大セル)、5b:第2のセル(小セル)、6:隔壁、7:充填材、9:接合材層、20:浄化装置、21:イオン電子伝導層、22:PM酸化層、23:NO還元層、31:O2−伝導部、32:電子伝導部、33:(PM酸化層の)導電体、34:PM分解触媒、35:(NO還元層の)導電体、36:NO吸蔵物質。

Claims (14)

  1. 2−を伝導するO2−伝導部と、電子を伝導する電子伝導部とを有するイオン電子伝導層と、
    そのイオン電子伝導層の一方側に、粒子状炭素質物質を酸化するPM酸化層と、
    前記イオン電子伝導層の他方側に、NOを還元するNO還元層と、
    を含む浄化装置。
  2. 前記イオン電子伝導層の前記O2−伝導部は、固体電解質によって形成され、前記電子伝導部は、導電体によって形成された請求項1に記載の浄化装置。
  3. 前記固体電解質は、ジルコニアまたはセリアを主成分とする請求項2に記載の浄化装置。
  4. 前記イオン電子伝導層の前記O2−伝導部及び前記電子伝導部は、混合伝導体によって形成された請求項1に記載の浄化装置。
  5. 前記イオン電子伝導層の前記O2−伝導部は、前記一方側から前記他方側へ連なって形成されており、前記PM酸化層の電子を前記NO還元層へと伝達し、
    前記イオン電子伝導層の前記電子伝導部は、前記他方側から前記一方側へ連なって形成されており、前記NO還元層のO2−を前記PM酸化層へと伝達する請求項1〜4のいずれか1項に記載の浄化装置。
  6. 前記PM酸化層は、PM分解触媒と導電体とを含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の浄化装置。
  7. 前記PM分解触媒は、Pt、Ag、CeO、カルシウムアルミネイト、ランタンクロマイトのいずれかを1つ以上含む請求項6に記載の浄化装置。
  8. 前記NO還元層は、NO吸蔵物質と導電体とを含む請求項1〜7のいずれか1項に記載の浄化装置。
  9. 前記NO還元層中の前記導電体が、NO還元触媒作用を有する請求項8に記載の浄化装置。
  10. 前記NO吸蔵物質は、アルカリ又はアルカリ土類金属酸化物のいずれかである請求項8または9に記載の浄化装置。
  11. 流体の流路となる複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁を備え、一方の端部が開口され且つ他方の端部が目封じされた第1のセルと、前記一方の端部が目封じされ且つ前記他方の端部が開口された第2のセルとが交互に配設されて、前記第1のセルが開口する前記一方の端部から流入した前記流体を、前記隔壁を透過させて前記第2のセル内に透過流体として流出させ、前記透過流体を前記第2のセルが開口する前記他方の端部から流出させることができるように構成されたハニカムフィルタの前記セル内の隔壁上又は隔壁内に、前記NO還元層、前記イオン電子伝導層、及び前記PM酸化層が、この順に形成された請求項1〜10のいずれか1項に記載の浄化装置。
  12. 前記ハニカムフィルタがコージェライトを主成分とする請求項11に記載の浄化装置。
  13. 前記ハニカムフィルタがチタン酸アルミニウムを主成分とする請求項11に記載の浄化装置。
  14. 前記イオン電子伝導層が粒子状炭素質物質を酸化するPM酸化機能を有し、前記イオン電子伝導層がPM酸化層ともされた請求項1〜13のいずれか1項に記載の浄化装置。
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