JP2008235752A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】ドレインリーク電流の抑制された、カーボンナノチューブをチャネル領域とする高性能な半導体装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】カーボンナノチューブ(CNT)104で形成されたチャネル領域101と、チャネル領域101上にゲート絶縁膜106を介して形成されたゲート電極108と、チャネル領域101を挟んで形成されたソース、ドレイン領域112、114とを有し、ソース、ドレイン領域112、114のチャネル領域101と接合する部分が、チャネル領域101よりもバンドギャップの広い半導体材料で形成されている素子を有することを特徴とする半導体装置およびその製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置およびその製造方法に関し、特にチャネル領域がカーボンナノチューブで形成されている素子を具備する半導体装置およびその製造方法に関する。
シリコン超集積回路(LSI)は、将来の高度情報化社会を支える基盤技術の一つである。集積回路の高機能化には、その構成要素であるMIS型電界効果トランジスタの高性能化が必要である。素子の高性能化は基本的には比例縮小則(スケーリング)により行われてきたが、近年、種々の物性的限界により素子の超微細化による高性能化だけでなく、素子そのものの動作も困難な状況にある。このような状況を打破するために、シリコンに変わる材料を使ってチャネル領域を形成することにより高性能トランジスタを実現しようという試みが世界中でなされている。
たとえば、ゲルマニウム(Ge)によってp型電界効果トランジスタのチャネル領域を形成しようとする試み、ガリウム砒素(GaAs)やインジウム砒素(InP)などの化合物半導体によってn型電界効果トランジスタのチャネル領域を形成しようとする試み、カーボンナノチューブ(CNT)によってチャネル領域を形成しようとする試みなどがある(以下、カーボンナノチューブトランジスタともいう)。なかでも、カーボンナノチューブでチャネル領域を形成する方法は、微細なゲート長の電界効果トランジスタを実現することが容易であること、n型とp型双方の電界効果トランジスタのチャネル領域をひとつの材料で形成できることなどから極めて有望視されている。このため、チャネル領域をカーボンナノチューブで形成し、金属とカーボンナノチューブ(半導体)のショットキー接合をソースおよびドレイン接合とするショットキートランジスタ、また、カリウムをドープすることでn型層を作り、pn接合をソースおよびドレイン接合とするトランジスタなどが精力的に研究されている。
また、量産に適したカーボンナノチューブトランジスタの提案も行われている(例えば、特許文献1)
特開2004−165297号公報
もっとも、カーボンナノチューブは、バンドギャップが0.6eV程度と半導体の中では比較的狭いバンドギャップを有している。このため、チャネル領域がカーボンナノチューブで形成され、金属とカーボンナノチューブ(半導体)の接合をソースおよびドレイン接合とするショットキートランジスタにおいては、ドレイン側からキャリアがチャネル領域側にトンネルすることにより、ドレインリーク電流が増大するという問題があった。すなわち、ショットキートランジスタにおいては金属が電子と正孔両方の供給源となる。このため、n型チャネルトランジスタにおいては正孔が、p型チャネルトランジスタにおいては電子がドレイン側からチャネルへと低いショットキー障壁高さゆえにトンネルしてしまうのである。
一方、pn接合をソースおよびドレイン接合とするカーボンナノチューブトランジスタの場合には、ショットキートランジスタの場合のようにドレインからのショットキー障壁のトンネルは生じない。しかし、微細なチャネルを有する場合には、バンドを直接トンネルすることによりドレインリーク電流が増大するという問題が生ずる。
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、ドレインリーク電流の抑制された、カーボンナノチューブをチャネル領域とする高性能な半導体装置およびその製造方法を提供することにある。
本発明の第1の態様の半導体装置は、カーボンナノチューブ(CNT)で形成されたチャネル領域と、前記チャネル領域上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記チャネル領域を挟んで形成されたソース領域およびドレイン領域と、を有し、前記ソース領域およびドレイン領域の前記チャネル領域と接合する部分が、前記チャネル領域よりもバンドギャップの広い半導体材料で形成されている素子を具備することを特徴とする。
ここで、前記半導体材料が、前記カーボンナノチューブよりも状態密度が高いことが望ましい。
ここで、前記半導体材料が、シリコン(Si)であることが望ましい。
ここで、前記半導体材料が、シリコンカーバイド(SiC)であることが望ましい。
ここで、前記半導体材料が、ボロンナイトライドナノチューブ(BNNT)であることが望ましい。
ここで、前記半導体材料が、前記カーボンナノチューブよりも直径の小さいカーボンナノチューブであることが望ましい。
ここで、前記ソース領域およびドレイン領域が、不純物偏析半導体層と金属シリサイドによって構成されていることが望ましい。
ここで、前記半導体材料が単結晶であることが望ましい。
そして、前記カーボンナノチューブの前記ソース領域およびドレイン領域側に金属として、アルカリ金属が充填されていることが望ましい。
本発明の第1の態様の半導体装置の製造方法は、半導体基板上に絶縁層を形成し、前記半導体基板上に、チャネル領域となるカーボンナノチューブを形成し、前記カーボンナノチューブ上にゲート絶縁膜を形成し、前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成し、前記ゲート電極の両側面に側壁絶縁膜を形成し、前記ゲート電極および前記側壁絶縁膜をマスクに前記絶縁層をエッチングすることによって、前記半導体基板を露出させ、前記半導体基板上に、ソース領域およびドレイン領域の一部となる半導体層をエピタキシャル成長により形成し、前記半導体層を前記カーボンナノチューブに接合させることを特徴とする。
ここで、第1の態様の半導体装置の製造方法において、前記半導体層がシリコン層であることが望ましい。
ここで、第1の態様の半導体装置の製造方法において、前記半導体層がシリコンカーバイド層であることが望ましい。
ここで、第1の態様の半導体装置の製造方法において、前記絶縁層をエッチングする前に、前記ゲート電極および前記側壁絶縁膜をマスクに前記カーボンナノチューブをエッチングすることが望ましい。
そして、第1の態様の半導体装置の製造方法において、前記絶縁層をエッチングする前に、前記ゲート電極および前記側壁絶縁膜をマスクに前記カーボンナノチューブをエッチングし、前記カーボンナノチューブをエッチングした後に、前記カーボンナノチューブ内に金属を充填することが望ましい。
本発明の第2の態様の半導体装置の製造方法は、半導体基板上に絶縁層を形成し、前記半導体基板上に、チャネル領域となるカーボンナノチューブを形成し、前記カーボンナノチューブ上にゲート絶縁膜を形成し、前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成し、前記ゲート電極の両側面に側壁絶縁膜を形成し、前記ゲート電極および前記側壁絶縁膜をマスクに前記カーボンナノチューブを、ボロンナイトライドナノチューブへ置換することを特徴とする。
ここで、第2の態様の半導体装置の製造方法において、前記ボロンナイトライドナノチューブへの置換は、BガスおよびNガスと前記カーボンナノチューブを反応させることによって行うことが望ましい。
本発明によれば、ドレインリーク電流の抑制された、カーボンナノチューブをチャネル領域とする高性能な半導体装置およびその製造方法を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
(第1の実施の形態)
本発明に関する第1の実施の形態の半導体装置は、電子をキャリアとするn型電界効果トランジスタを有する半導体装置である。そして、カーボンナノチューブ(CNT)で形成された電界効果トランジスタのチャネル領域と、このチャネル領域上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、チャネル領域を挟んで形成されたソース領域およびドレイン領域を備えている。さらに、ソース領域およびドレイン領域のチャネル領域と接合する部分が、チャネル領域よりもバンドギャップの広い半導体材料で形成されている。
また、本実施の形態の半導体装置は、ソース領域およびドレイン領域のチャネル領域と接合する部分の半導体材料が、チャネル部分のカーボンナノチューブよりも状態密度が高く、バンドギャップの広い例えば、シリコン(Si)で形成されている。カーボンナノチューブのバンドギャップは直径依存性があるが、直径1nm程度では、約0.6eVである。これに対し、シリコンのバンドギャップは、約1.12eVと広くなっている。
図1は、本実施の形態の半導体装置の素子構造を示す図である。図1(a)は平面図、図1(b)は、図1(a)のA−A’断面図、図1(c)は、図1(a)のB−B’断面図である。
まず、本実施の形態の半導体装置は、図1に示すように、カーボンナノチューブ(CNT)104で形成されたチャネル領域101を有する電界効果トランジスタである。このカーボンナノチューブ104は、例えば、直径1.5nmの半導体としての特性を有するカーボンナノチューブである。そして、図1(b)に示すように、チャネル領域101上には、例えば、HfOからなるゲート絶縁膜106を介して形成されたゲート電極108を有している。このゲート電極108は、例えば、ニッケルシリサイド(NiSi)等の金属シリサイドで形成することが可能である。ここで、図1(c)で示すように、ゲート絶縁膜106とゲート電極108は、チャネル領域101のカーボンナノチューブ104を取り囲むように形成されている。そして、ゲート電極の両側面には、図1(b)に示すように、例えば、シリコン窒化膜で形成される側壁絶縁膜110が形成されている。
さらに、例えば、ヒ素(As)等の不純物でn型にドープされたシリコンからなるソース領域112およびドレイン領域114が、チャネル領域101を挟んで形成されている。したがって、ソース領域112およびドレイン領域114のチャネル領域101と接合する部分、すなわち、ソース領域112およびドレイン領域114の側壁絶縁膜110近傍の部分が、チャネル領域101よりもバンドギャップの広い半導体材料である単結晶シリコンで形成される構造となっている。
ここで、チャネル領域101が形成されるカーボンナノチューブ104は、図1(b)、図1(c)に示すように、半導体基板100の上に形成された絶縁層102上に形成されている。ここで、半導体基板100は、例えば、単結晶シリコンであり、絶縁層102は、例えば、シリコン酸化膜で形成される。
本実施の形態の形態によれば、カーボンナノチューブトランジスタのドレインリーク電流の抑制およびオン電流の増大が可能となる。以下、本実施の形態で得られる作用、効果について図面を用いて説明する。
図2は、本実施の形態の作用、効果を説明するバンド図である。図2(a)、図2(b)および図2(c)が、それぞれ、ショットキー接合を有するソース領域およびドレイン領域の場合、不純物ドープされたカーボンナノチューブがソース領域およびドレイン領域の場合、および、本実施の形態のソース領域およびドレイン領域の場合の図である。なお、図2は、n型電界効果トランジスタの場合を前提としている。
図2(a)に示すショットキー接合の場合、カーボンナノチューブのチャネル領域は、金属のソース領域およびドレイン領域と接合している。金属は電子と正孔の両方の供給源となるため、左図で示すオフ状態の場合は、正孔がドレイン側からトンネルしてきてしまい、大きなドレインリーク電流が生じてしまうことが問題となる。一方、金属は状態密度がカーボンナノチューブに比較して大きいため、右図に示すオン状態の場合には、チャネル領域に多くのキャリア、ここでは電子を注入することが可能であり、オン電流の増大が期待できる。しかし、ソース側のショットキー障壁による寄生抵抗が、特にトランジスタが微細化してきた場合に、オン電流を制約することになり問題となる。
次に、図2(b)の場合は、カーボンナノチューブのチャネル領域と、ソース領域およびドレイン領域がカーボンナノチューブのpn接合で接合している。左図のオフ状態の場合、チャネル領域が微細になってくると、カーボンナノチューブのバンドギャップが狭いため、ドレイン領域でバンド間を電子や正孔が直接トンネリングして、ドレインリーク電流が発生するという問題が生じる。また、右図のオン状態の場合は、上述のショットキー障壁による寄生抵抗の問題は生じないが、カーボンナノチューブの状態密度が小さいためキャリア量が少なく、大きなオン電流が期待できない。
これに対し、図2(c)の本実施の形態の場合は、カーボンナノチューブよりも、バンドギャップが広く、かつ、状態密度の大きい半導体、例えば、シリコンで形成されている。したがって、左図に示すオフ状態では、ドレイン領域で電子や正孔がトンネルしづらく、オフ状態のドレインリーク電流を抑制できる。また、右図のオン状態では、ショットキー障壁による寄生抵抗もなく、状態密度も大きいためキャリア量も多く、大きなドレイン電流を流すことが可能となる。
なお、本実施の形態において、チャネル領域のカーボンナノチューブの直径は、必ずしも限定されるものではない。しかしながら、1nm以上3nm以下、より望ましくは1.5nm以上3nm以下であることが好適である。カーボンナノチューブのバンドギャップは、上述したように、カーボンナノチューブの直径に依存する。そして、直径が1.5nmを下回るとバンドギャップが広がることにより、状態密度が低いことと相まってオン電流が低下し、1nmを下回るとその低下が大きくなってトランジスタの駆動力低下が問題となり得るからである。また、3nmを超えると、カーボンナノチューブのバンドギャップが小さくなり、常温においての半導体としての機能が問題となる懸念があるからである。
そして、図1には、1本のカーボンナノチューブを適用する場合を示しているが、オン電流を増加させるために複数本のカーボンナノチューブを並行に配列させることも可能である。
また、ここでは、ソース領域およびドレイン領域のチャネル領域と接合する部分の半導体材料がシリコンである場合を例に説明した。しかしながら、チャネル領域のカーボンナノチューブよりもバンドギャップの広い半導体材料であれば、必ずしもシリコンに限定されるものではない。例えば、IV族結晶であるゲルマニウム(Ge)、シリコンゲルマニウム(SiGe1−x)、あるいはIII−V族結晶であるガリウムヒ素(GaAs)、インジウムナイトライド(InN)、アルミニウムナイトライド(AlN)等その他の半導体材料も適用することが可能である。
また、ここでは、n型電界効果トランジスタを例に説明したが、p型電界効果トランジスタについても、キャリアの電子が正孔に変わるだけであり、n型電界効果トランジスタの場合と同様の作用、効果が得られる。
そして、図1における半導体基板100、絶縁層101、ゲート絶縁膜106、ゲート電極108、ゲート側壁絶縁膜110についても、上記記載の材料に限定されることはなく、公知の材料を適宜選択して使用することが可能である。
次に、図1に示したような本実施の形態の半導体装置の製造方法について、図3−図7を用いて説明する。
まず、図3(a)の平面図、図3(a)のA−A’断面である図3(b)、図3(a)のB−B’断面である図3(c)、および、図3(a)のC−C’断面である図3(d)に示すように、例えば、シリコンからなる半導体基板100上に、例えば、シリコン酸化膜からなる絶縁層102が形成される。そして、絶縁層102上に、電界効果トランジスタのチャネル領域となるカーボンナノチューブ104が形成される。
ここで、カーボンナノチューブ104は、CVD(化学気相成長法)法、アーク放電法、レーザーアブレーション法等の公知の技術を適宜選択して形成する。そして、成長時の、温度、圧力、時間等の条件を適宜変更することによって、所望の直径、長さ、電気的特性等に形成することが可能である。また、半導体のカーボンナノチューブは、通常p型半導体の性質を有するため、n型電界効果トランジスタを形成する本実施の形態の場合には、特段のドーピングをすることなく使用することも可能である。もっとも、p型電界効果トランジスタを形成する場合には、例えば、カリウム(K)等の元素をイオン注入することによって、n型半導体に変換することも可能である。
次に、図4(a)の平面図、図4(a)のA−A’断面である図4(b)、図4(a)のB−B’断面である図4(c)、および、図4(a)のC−C’断面である図4(d)に示すように、例えば、MOCVD法により、例えば、HfOからなるゲート絶縁膜106をカーボンナノチューブ104上に成膜する。そして、ゲート絶縁膜106の上に、例えば、スパッタ法等により、例えば、ニッケルシリサイドからなるゲート電極108用の材料を堆積する。その後、公知のリソグラフィーおよびRIE等により、ゲート電極108およびゲート絶縁膜106をパターニングする。その後に、例えば、LPCVD法により、例えば、シリコン窒化膜を堆積し、RIE法によりエッチングすることで、ゲート電極108の両側面に側壁絶縁膜110を形成する。
次に、図5(a)の平面図、図5(a)のA−A’断面である図5(b)、図5(a)のB−B’断面である図5(c)、および、図5(a)のC−C’断面である図5(d)に示すように、リソグラフィーとRIE法を用い、ゲート電極108、側壁絶縁膜110、および、カーボンナノチューブ104をマスクに絶縁層102をエッチングする。こうして、半導体基板100が露出した開口部118を形成する。
次に、図6(a)の平面図、図6(a)のA−A’断面である図6(b)、図6(a)のB−B’断面である図6(c)、および、図6(a)のC−C’断面である図6(d)に示すように、開口部118部分で露出した半導体基板100上に、公知のエピタキシャル成長により、例えば、半導体基板と同一材料である単結晶シリコンを半導体層122、124として形成する。ここで、半導体層122、124は、後に、それぞれ、ソース領域およびドレイン領域の一部となる。そして、この半導体層122、124は、側壁絶縁膜110の両側で、カーボンナノチューブ104を包むように接合される。
次に、図7(a)の平面図、図7(a)のA−A’断面である図7(b)、図7(a)のB−B’断面である図7(c)、および、図7(a)のC−C’断面である図7(d)に示すように、例えば、イオン注入法により、例えば、ヒ素(As)を半導体層122、124に導入して、n型のソース領域112およびドレイン領域114を形成する。
なお、ここでは、イオン注入により、半導体層122、124をn型のソース領域112およびドレイン領域114にする方法を示した。しかしながら、例えば、半導体層122、124をエピタキシャル成長させる際に、不純物を導入することにより、n型のn型のソース領域112およびドレイン領域114とする方法であってもかまわない。
本実施の形態の半導体装置の製造方法により、ドレインリーク電流の抑制、オン電流の増大が可能となるカーボンナノチューブトランジスタを容易に製造することが可能となる。
(第2の実施の形態)
本発明に関する第2の実施の形態の半導体装置は、ソース領域およびドレイン領域のチャネル領域と接合する部分の半導体材料が、多結晶もしくはアモルファスであること以外は、基本的に第1の実施の形態と同様であるので記述を省略する。
図8は、本実施の形態の半導体装置の素子構造を示す図である。図8(a)は平面図、図8(b)は、図8(a)のA−A’断面図、図8(c)は、図8(a)のB−B’断面図である。
本実施の形態の半導体装置は、図8(b)に示すように、例えば、ヒ素(As)等の不純物でn型にドープされた、多結晶またはアモルファスのシリコンからなるソース領域126およびドレイン領域128が、チャネル領域101を挟んで形成されている。
第1の実施の形態で説明した単結晶半導体のソース領域およびドレイン領域は、その材料固有のバンドギャップを安定して実現できるという観点では望ましい材料である。しかし、多結晶またはアモルファスの半導体の成膜は、単結晶のように種結晶を必要とせずに、行うことが可能である。したがって、本実施の形態の半導体装置は、単結晶半導体をソース領域およびドレイン領域とする場合に比較して、より簡単に製造できるという利点がある。また、製造方法上、半導体基板とソース領域およびドレイン領域間に接合が存在する構造とならない。したがって、基板との接合容量が低減されて高速化に寄与するという利点もある。
(第3の実施の形態)
本発明に関する第3の実施の形態の半導体装置は、ソース領域およびドレイン領域のチャネル領域と接合する部分の半導体材料が、シリコンカーバイド(SiC)であること以外は、第1の実施の形態と同様であるので記述を省略する。
図9は、本実施の形態の半導体装置の素子構造を示す図である。図9(a)は平面図、図9(b)は、図9(a)のA−A’断面図、図9(c)は、図9(a)のB−B’断面図である。
本実施の形態の半導体装置は、図9(b)に示すように、ヒ素(As)等の不純物で、n型にドープされたシリコンカーバイドからなるソース領域132およびドレイン領域134が、チャネル領域101を挟んで形成されている。
シリコンカーバイドのバンドギャップは、2.36eV〜3.33eVとシリコンに対して2〜3倍と広くなっている。したがって、本実施の形態の形態によれば、カーボンナノチューブのトンネリングによるドレインリーク電流を一層抑制することが可能となる。
なお、シリコンカーバイドからなるソース領域132およびドレイン領域134の形成は、第1の実施の形態で、図6を参照して例示した、シリコンのエピタキシャル成長にかえて、シリコンカーバイドをエピタキシャル成長させることによって形成可能である。あるいは、エピタキシャル成長したシリコンに炭素(C)をイオン注入した後に熱処理を施すことによって形成することも考えられる。
(第4の実施の形態)
本発明に関する第4の実施の形態の半導体装置は、ソース領域およびドレイン領域のチャネル領域と接合する部分が、カーボンナノチューブの断面部分にもあり、カーボンナノチューブのソース領域およびドレイン領域側に金属が充填されていること以外は、第1の実施の形態と同様であるので記述を省略する。
図10は、本実施の形態の半導体装置の素子構造を示す図である。図10(a)は平面図、図10(b)は、図10(a)のA−A’断面図、図10(c)は、図10(a)のB−B’断面図、図10(d)は、図10(a)のD−D’断面図であるである。
本実施の形態の半導体装置は、図10(b)に示すように、例えば、ヒ素(As)等の不純物でn型にドープされた単結晶シリコンからなるソース領域112およびドレイン領域114を有している。そして、このソース領域112およびドレイン領域114がチャネル領域を形成するカーボンナノチューブ104の断面部分で接合している。さらに、図10(b)および図10(d)に示すように、その接合部分のカーボンナノチューブ104内部、いいかえれば、カーボンナノチューブ104のソース領域112およびドレイン領域114側の内部に、例えば、カリウム(K)等の金属138が充填されている。なお、図では接合部分近傍のみに金属138を充填した状態を示しているが、カーボンナノチューブ全域にわたって、内部に金属138を充填することも本発明は排除するわけではない。
本実施の形態によれば、カーボンナノチューブの、ソース領域およびドレイン領域との接合部分内部に金属を充填させることにより、カーボンナノチューブの電気伝導特性や、物性を調整することが可能になる。したがって、カーボンナノチューブのトンネル電流を抑制した上で、所望の特性に調整可能なカーボンナノチューブトランジスタを提供することが可能となる。なお、この場合の特性とは、例えば、接触抵抗低減による寄生抵抗の削減や、接合部での状態密度向上によるオン電流の増加、あるいは、耐熱性の向上などである。
また、カーボンナノチューブに充填する金属としては、例示したカリウム等アルカリ金属であることが望ましい。しかし、例えば、Fe等の遷移金属あるいはその他の金属であってもかまわない。
次に、図10に示したような本実施の形態の半導体装置の製造方法について、図11−図13を用いて説明する。ここで、図4に示す側壁絶縁膜を形成する工程までは、第1の実施の形態と同様であるので、記述を省略する。
図11(a)の平面図、図11(a)のA−A’断面である図11(b)、図11(a)のB−B’断面である図11(c)、および、図11(a)のD−D’断面である図11(d)に示すように、側壁絶縁膜110の加工後に、ゲート電極108および側壁絶縁膜110をマスクに、例えば、RIE法を用い、カーボンナノチューブ104をエッチングする。その後、例えば、カリウムからなる金属138を、例えば、CVD法により、カーボンナノチューブ104の断面部から、カーボンナノチューブ104の内部に充填する。
次に、図12(a)の平面図、図12(a)のA−A’断面である図12(b)、図12(a)のB−B’断面である図12(c)、および、図12(a)のD−D’断面である図12(d)に示すように、リソグラフィーとRIE法を用い、ゲート電極108、側壁絶縁膜110をマスクに絶縁層102をエッチングする。こうして、半導体基板100が露出した開口部118を形成する。
次に、図13(a)の平面図、図13(a)のA−A’断面である図13(b)、図13(a)のB−B’断面である図13(c)、および、図13(a)のD−D’断面である図13(d)に示すように、開口部118部分で露出した半導体基板100上に、公知のエピタキシャル成長により、例えば、半導体基板と同一材料である単結晶シリコンを半導体層122、124として形成する。ここで、半導体層122、124は、後に、それぞれ、ソース領域およびドレイン領域の一部となる。そして、この半導体層122、124は、側壁絶縁膜110の両側で、カーボンナノチューブ104の断面部と接合される。その後、例えば、イオン注入法により、例えば、ヒ素(As)を半導体層122、124に導入して、図10に示すように、n型のソース領域112およびドレイン領域114を形成する。
本実施の形態の半導体装置の製造方法により、ドレインリーク電流の抑制、オン電流の増大が可能であるとともに、所望の特性に調整可能なカーボンナノチューブトランジスタを容易に製造することができる。
また、本実施の形態においては、カーボンナノチューブの内部に金属を充填する形態について説明した。しかしながら、本発明においては、金属を充填しない場合の、上記構成および製造方法を実施の形態として除外するものではない。
(第5の実施の形態)
本発明に関する第5の実施の形態の半導体装置は、ソース領域およびドレイン領域のチャネル領域と接合する部分の半導体材料が、チャネル領域のカーボンナノチューブよりも直径の小さいカーボンナノチューブで形成されていること以外は、基本的に第1の実施の形態と同様であるので記述を省略する。
図14は、本実施の形態の半導体装置の素子構造を示す図である。図14(a)は平面図、図14(b)は、図14(a)のA−A’断面図、図14(c)は、図14(a)のB−B’断面図である。
本実施の形態の半導体装置は、図14(b)に示すように、ソース領域およびドレイン領域が、それぞれ、ソース領域のカーボンナノチューブ146とソース電極142、ドレイン領域のカーボンナノチューブ148とドレイン電極144によって形成されている。ソース領域のカーボンナノチューブ146、および、ドレイン領域のカーボンナノチューブ148は、例えば、カリウム等のアルカリ金属やFe等の遷移金属により、n型にドープされている。したがて、チャネル領域101のカーボンナノチューブと、ソース領域のカーボンナノチューブ146およびレイン領域のカーボンナノチューブ148の間にはpn接合が形成されている。
ここで、例えば、チャネル領域101のカーボンナノチューブの直径は1.5nm、ソース領域およびドレイン領域のカーボンナノチューブの直径は1.0nmである。また、また、ソース電極142およびドレイン電極144は、例えば、パラジウム(Pd)で形成されている。ただし、カーボンナノチューブの直径、および、ソース電極およびドレイン電極の材料は、適宜選択することが可能である。
上述のように、カーボンナノチューブのバンドギャプは、カーボンナノチューブの直径に依存し、直径が細くなるにつれ、バンドギャップが広がる傾向にある。したがって、チャネル領域のカーボンナノチューブの直径よりも、チャネル領域に接合する部分のソース領域およびドレイン領域のカーボンナノチューブの直径が細い本実施の形態によれば、カーボンナノチューブのトンネル電流を、直径が等しい場合に比べ、抑制することが可能となる。
なお、本実施の形態の半導体装置は、カーボンナノチューブを形成する際に、以下記述する方法によることで製造が可能である。
まず、生成したカーボンナノチューブを切断する。切断の方法は、例えば、高温フッ素ガスにさらして欠陥を作り、ヒドラジン(HNNH)によってフッ素を除去する。ここに硫酸+過酸化水素水で欠陥を酸化することによってカーボンナノチューブは切断される。このようにして、端に官能基(−COH)が付加して開口した短いカーボンナノチューブを得ることができる。次に、切断したカーボンナノチューブの両端に触媒となる金属微粒子を付加する。これは、例えば、[Fe(NO]を含む溶媒に溶かし、溶媒を蒸発させることで、カーボンナノチューブ両端の官能基にFeO微粒子を弱く結合させる。そして、FeO微粒子が弱く結合したカーボンナノチューブを水素雰囲気中で熱処理することにより、カーボンナノチューブの両端にFe微粒子を付加することが可能となる。
この後、上述のように、例えば、公知のCVD法によって、カーボンナノチューブ両端の触媒であるFe微粒子から、さらにカーボンナノチューブを成長させる。ここで、成長させるカーボンナノチューブの直径は、触媒粒子の大きさ、雰囲気ガス圧や温度によって制御することが可能である。例えば、触媒粒子であるFe微粒子の大きさは、[Fe(NO]の濃度によって調整することができる。
以上のようにして形成したカーボンナノチューブを、第1の実施の形態の製造方法の図3に示したと同様に、半導体基板上の絶縁層上に形成した後、第1の実施の形態の製造方法と同様の方法で本実施の形態の半導体装置を製造できる。ただし、上記のように、ソース電極およびドレイン電極に金属を形成する場合には、第1の実施の形態におけるシリコンのエピタキシャル成長にかえて、公知の金属電極形成法によればよい。
また、本実施の形態の半導体装置を製造する際、チャネル領域よりも直径の細いソース領域およびドレイン領域のカーボンナノチューブをゲート電極に対して自己整合的に製造することも可能である。
具体的には、第4の実施の形態の説明における図11で説明したように、側壁絶縁膜110の加工後に、ゲート電極108および側壁絶縁膜110をマスクに、カーボンナノチューブ104をエッチングする。
その後、上述した方法で、露出したカーボンナノチューブ104の両端にFe微粒子を付加する。そして、例えば、公知のCVD法によって、カーボンナノチューブ両端の触媒であるFe微粒子から、成長条件を制御して、チャネル領域のカーボンナノチューブよりも直径の細いカーボンナノチューブを成長させる。
その後は、例えば、第1の実施の形態の製造方法で図5〜図7を用いて説明したと同様の製造工程を経ることで本実施の形態の半導体装置を自己整合的に製造することが可能である。ここで、ソース電極およびドレイン電極に金属を形成する場合には、第1の実施の形態におけるシリコンのエピタキシャル成長にかえて、公知の金属電極形成法によればよい点については、先に記載した本実施の形態の製造方法と同様である。
(第6の実施の形態)
本発明に関する第6の実施の形態の半導体装置は、ソース領域およびドレイン領域のチャネル領域と接合する部分の半導体材料が、ボロンナイトライドナノチューブ(BNNT)であること以外は、基本的に、第1および第5の実施の形態と同様であるので記述を省略する。
図15は、本実施の形態の半導体装置の素子構造を示す図である。図15(a)は平面図、図15(b)は、図15(a)のA−A’断面図、図15(c)は、図15(a)のB−B’断面図である。
本実施の形態の半導体装置は、図15(b)に示すように、ソース領域およびドレイン領域が、ボロンナイトライドナノチューブ140とソース電極142、ボロンナイトライドナノチューブ140とドレイン電極144によって形成されている。ここで、ボロンナイトライドナノチューブ140は、例えば、カリウム等のアルカリ金属やFe等の遷移金属により、n型にドープされている。そして、ソース電極142およびドレイン電極144は、例えば、パラジウム(Pd)で形成されている。
ボロンナイトライドナノチューブのバンドギャップは、6.1eVとシリコンに対して約6倍と広くなっている。したがって、本実施の形態の形態によれば、カーボンナノチューブのトンネリングによるドレインリーク電流を一層抑制することが可能となる。
なお、ボロンナイトライドナノチューブ140の形成は、第1の実施の形態で、図4を参照して説明した側壁絶縁膜110形成の後に、ゲート電極108および側壁絶縁膜110をマスクにカーボンナノチューブ104の露出部分を、ボロンナイトライドナノチューブへ置換することによって形成可能である。より具体的には、例えば、カーボンナノチューブ104が露出した状態で、BガスおよびNガス雰囲気下で熱処理を施すことにより、BガスおよびNガスとカーボンナノチューブを反応させ、ボロンナイトライドナノチューブへと置換する。
ここで、ボロンナイトライドナノチューブのバンドギャップは、その直径に依存し、直径が細くなるほどバンドギャップが狭くなる。したがって、ボロンナイトライドナノチューブ径を調整することにより、ドレインリーク特性上およびオン電流特性上、最適な特性のカーボンナノチューブトランジスタを提供することが可能である。
そして、例えば、第5の実施の形態の製造方法で示したように、ソース領域およびドレイン領域の直径が、チャネル領域と異なるカーボンナノチューブを形成して、そのソース領域およびドレイン領域をボロンナイトライドナノチューブに置換することで、カーボンナノチューブトランジスタの特性最適化を図ることが可能となる。
(第7の実施の形態)
本発明に関する第7の実施の形態の半導体装置は、ソース領域およびドレイン領域が、不純物偏析半導体層と金属シリサイドによって構成されていること以外は、基本的に、第1の実施の形態と同様であるので記述を省略する。
図16は、本実施の形態の半導体装置の素子構造を示す図である。図16(a)は平面図、図16(b)は、図16(a)のA−A’断面図、図16(c)は、図16(a)のB−B’断面図である。
本実施の形態の半導体装置は、図16(b)に示すように、ソース領域およびドレイン領域が、不純物偏析半導体層162、164および金属シリサイド層172、174で形成されている。すなわち、本実施の形態のカーボンナノチューブトランジスタは、いわゆる、不純物偏析ショットキートランジスタとなっている。
ここで、不純物偏析半導体層162、164とは、例えば、ヒ素(As)等の不純物により高濃度にドープされた、薄い不純物層をいう。この不純物偏析半導体層は、金属シリサイド層172、174との界面におけるn型不純物濃度が8×1019atoms/cm以上5×1020atoms/cm以下であって、界面から深さ20nmにおけるn型不純物濃度が、界面におけるn型不純物濃度の1/10以下である。
不純物偏析ショットキートランジスタは、厚さの薄い高濃度の不純物偏析半導体層を金属シリサイド層の電極界面に有することにより、実効的なショットキー障壁高さを低下させ電極の寄生抵抗を低減させる。したがって、本実施の形態の形態によれば、カーボンナノチューブトランジスタのドレインリーク電流を抑制するとともに、オン電流の大きな高性能なカーボンナノチューブトランジスタを実現することが可能となる。
なお、不純物偏析半導体層162、164の不純物分布を上記のように規定する理由は、上記界面の不純物濃度範囲を、下回ると実効的なショットキー障壁高さの低下が十分に期待できないからである。また、界面における不純物濃度が1/10以下になる深さが20nmより深くなると、不純物偏析半導体層自体の寄生抵抗による特性劣化、および、ショートチャネル効果による特性劣化が懸念されるからである。
本実施の形態の半導体装置は以下のようにして製造可能である。まず、第1の実施の形態で、図6を参照して説明したように、公知のエピタキシャル成長により、半導体基板と同一材料である単結晶シリコンを半導体層122、124として形成したのちに、例えば、ヒ素(As)をイオン注入により半導体層122、124に導入する。このとき、後に形成される、例えば、ニッケルシリサイド(NiSi)からなる金属シリサイド層172、174の膜厚よりも浅い位置にpn接合ができるように設定する。そして、公知の、金属シリサイド形成法により、金属シリサイド層172、174を形成する。この際に、不純物、例えばヒ素が、金属のシリサイド化によって金属シリサイドの界面に偏析し、不純物偏析半導体層162、164が形成される。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。上記、実施の形態はあくまで、例として挙げられているだけであり、本発明を限定するものではない。また、実施の形態の説明においては、半導体装置、半導体装置の製造方法等で、本発明の説明に直接必要としない部分等については記載を省略したが、必要とされる半導体装置、半導体装置の製造方法等に関わる要素を適宜選択して用いることができる。
実施の形態においては、主に、n型電界効果トランジスタを例に説明したが、p型電界効果トランジスタについても、キャリアの電子が正孔に変わるだけであり、n型電界効果トランジスタの場合と同様の作用、効果が得られる。
また、カーボンナノチューブに関しては、単層ナノチューブまたは多層のカーボンナノチューブのいずれをも適用することも可能である。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての半導体装置、半導体装置の製造方法は、本発明の範囲に包含される。本発明の範囲は、特許請求の範囲およびその均等物の範囲によって定義されるものである。
第1の実施の形態の半導体装置の素子構造を示す図。 第1の実施の形態の作用、効果を説明するバンド図。 第1の実施の形態の半導体装置の製造方法を示す図。 第1の実施の形態の半導体装置の製造方法を示す図。 第1の実施の形態の半導体装置の製造方法を示す図。 第1の実施の形態の半導体装置の製造方法を示す図。 第1の実施の形態の半導体装置の製造方法を示す図。 第2の実施の形態の半導体装置の素子構造を示す図。 第3の実施の形態の半導体装置の素子構造を示す図。 第4の実施の形態の半導体装置の素子構造を示す図。 第4の実施の形態の半導体装置の製造方法を示す図。 第4の実施の形態の半導体装置の製造方法を示す図。 第4の実施の形態の半導体装置の製造方法を示す図。 第5の実施の形態の半導体装置の素子構造を示す図。 第6の実施の形態の半導体装置の素子構造を示す図。 第7の実施の形態の半導体装置の素子構造を示す図。
符号の説明
100 半導体基板
102 絶縁層
104 カーボンナノチューブ
106 ゲート絶縁膜
108 ゲート電極
110 側壁絶縁膜
112 ソース領域
114 ドレイン領域
138 金属
140 ボロンナイトライドナノチューブ
162 不純物偏析層
164 不純物偏析層
172 金属シリサイド層
174 金属シリサイド層

Claims (17)

  1. カーボンナノチューブ(CNT)で形成されたチャネル領域と、
    前記チャネル領域上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
    前記チャネル領域を挟んで形成されたソース領域およびドレイン領域と、を有し、
    前記ソース領域およびドレイン領域の前記チャネル領域と接合する部分が、前記チャネル領域よりもバンドギャップの広い半導体材料で形成されている素子を具備することを特徴とする半導体装置。
  2. 前記半導体材料が、前記カーボンナノチューブよりも状態密度が高いことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記半導体材料が、シリコン(Si)であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  4. 前記半導体材料が、シリコンカーバイド(SiC)であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  5. 前記半導体材料が、ボロンナイトライドナノチューブ(BNNT)であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  6. 前記半導体材料が、前記カーボンナノチューブよりも直径の小さいカーボンナノチューブであることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  7. 前記ソース領域およびドレイン領域が、不純物偏析半導体層と金属シリサイドによって構成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  8. 前記半導体材料が単結晶であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  9. 前記カーボンナノチューブの前記ソース領域およびドレイン領域側に金属が充填されていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  10. 前記金属がアルカリ金属であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  11. 半導体基板上に絶縁層を形成し、
    前記半導体基板上に、チャネル領域となるカーボンナノチューブを形成し、
    前記カーボンナノチューブ上にゲート絶縁膜を形成し、
    前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成し、
    前記ゲート電極の両側面に側壁絶縁膜を形成し、
    前記ゲート電極および前記側壁絶縁膜をマスクに前記絶縁層をエッチングすることによって、前記半導体基板を露出させ、
    前記半導体基板上に、ソース領域およびドレイン領域の一部となる半導体層をエピタキシャル成長により形成し、
    前記半導体層を前記カーボンナノチューブに接合させることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  12. 前記半導体層がシリコン層であることを特徴とする請求項11記載の半導体装置の製造方法。
  13. 前記半導体層がシリコンカーバイド層であることを特徴とする請求項11記載の半導体装置の製造方法。
  14. 前記絶縁層をエッチングする前に、前記ゲート電極および前記側壁絶縁膜をマスクに前記カーボンナノチューブをエッチングすることを特徴とする請求項11記載の半導体装置の製造方法。
  15. 前記カーボンナノチューブをエッチングした後に、前記カーボンナノチューブ内に金属を充填することを特徴とする請求項14記載の半導体装置の製造方法。
  16. 半導体基板上に絶縁層を形成し、
    前記半導体基板上に、チャネル領域となるカーボンナノチューブを形成し、
    前記カーボンナノチューブ上にゲート絶縁膜を形成し、
    前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成し、
    前記ゲート電極の両側面に側壁絶縁膜を形成し、
    前記ゲート電極および前記側壁絶縁膜をマスクに前記カーボンナノチューブを、ボロンナイトライドナノチューブへ置換することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  17. 前記ボロンナイトライドナノチューブへの置換は、BガスおよびNガスと前記カーボンナノチューブを反応させることによって行うことを特徴とする請求項16記載の半導体装置の製造方法。
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