JP2008231768A - 構造物の地震・津波対策構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】地震や津波による構造物の地盤の液状化、構造物の他の構造物への衝突、漂流物の構造物への衝突、および構造物内の液体のスロッシングを防ぐことが可能な、構造物の地震・津波対策構造を提供する。
【解決手段】タンク3の周囲の地盤2には、複数の矢板5および鋼管矢板が打設されており、鋼管矢板の端部は地上に露出している。
地震の際には、矢板5と鋼管矢板が地盤の液状化を防止する。
また、鋼管矢板の剛性は鋼矢板よりも大きいため、タンク3内の液体の振動の固有周期の振動を軽減し、液体のスロッシングを緩和することができる。
また、タンク3が津波により漂流した場合でも、鋼管矢板の地上に露出した部分にタンクが接触し、タンク3の移動が阻止される。
さらに、漂流物が流れてきても、鋼管矢板の地上に露出した部分に衝突するので、漂流物がタンク3に衝突するのを防ぐことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、海岸線近くに位置する石油貯蔵タンク等の構造物の地震・津波対策構造に関するものである。
海岸線近くに位置する石油等の貯蔵タンクは、地震とそれに伴う津波により各種の被害を生じるおそれがある。
例えば、地震によりタンク設置地盤が液状化すると、不等沈下によりタンクの底面が破損し、内部に貯蔵する液体が流出するおそれがある。
また、タンク自体が遡上してきた津波による水位上昇による浮遊・漂流し、他の構造物に衝突して2次災害を巻き起こすおそれもある。
さらに、船舶等の津波による漂流物がタンクに衝突してタンクが破損し、内部に貯蔵する液体が流出するおそれがある。
また、地震によりタンク内部の液体にスロッシング現象が発生し、浮屋根の振動によってタンクが破損し、内部に貯蔵する液体が流出するおそれがある。
従ってこれらの被害に対する対策を講じる必要がある。
対策としては、まず液状化の対策として、タンク基礎の外側近傍に鋼矢板を打設し、鋼矢板の頭部にコンクリートを円周状に打設することにより、矢板で囲んだ地盤の流動性を抑える対策が知られている(特許文献1)。
また、タンク自体の漂流による他の構造物への衝突の対策および他の漂流物のタンクへの衝突の対策としては、タンクの周囲に壁体を構築する対策が知られている(非特許文献1)。
さらに、スロッシングの対策としては、タンクの内部にスロッシングを防止する構造を設ける対策が知られている(特許文献2)
特開平6-212616号公報 高橋、竹田、谷本、都司、嘉宣、磯崎、「沿岸災害の予知と防災−津波・高潮にどう備えるか」、白亜書房、1998年6月3日、p.118〜119 特開2006-36248号公報
しかしながら、鋼矢板を用いた対策の場合は、タンク自体の漂流による他の構造物への衝突や、漂流物のタンクへの衝突を防ぐことができない。
また、鋼矢板の剛性は、地震による振動を抑制するには不十分であるため、地震による低周波の振動を抑えることができず、低周波の振動数がタンクの固有振動数と一致する場合は、スロッシング現象が発生する恐れがあるという問題がある。
また、タンクの周囲に壁体を構築する対策の場合は、地震や津波により、壁体自体が壊れてタンクに被害を与える恐れがある。
これを防ぐためには壁体の壁厚をできるだけ厚くする必要があり、壁体の大型化による敷地の制約とコストの増大を招くという問題がある。
一方、タンクの内部にスロッシングを防止する構造を設ける対策の場合は、タンクに付加的な構造が必要となり、タンクの構造に負荷がかかり、その管理、メンテナンスを伴うなどの問題がある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的は地震による地盤の液状化、津波により漂流したタンク構造物の他の構造物への衝突、漂流物のタンク構造物への衝突、および長周期地震による構造物内の石油などの液体のスロッシングによる流出事故を防ぐことが可能な構造物の地震・津波対策構造を提供することにある。
前述した目的を達成するために、第1の発明は、構造物の周囲の地盤に打設され、前記構造物を囲むようにリング状に連結された複数の矢板を有し、複数の前記矢板のうち、少なくとも一部の前記矢板は端部が地上に露出させていることを特徴とする構造物の地震・津波対策構造である。
複数の前記矢板のうち、端部が地上に露出させている前記矢板は、鋼管矢板からなる。
あるいは、全ての前記矢板は鋼管矢板からなってもよい。
また、前記地震・津波対策構造は、前記矢板の地上に露出させている部分を連結するように設けられた漂流防止桁をさらに有してもよく、津波の流れが大きく、構造物周辺に先掘が発生することが想定される場合には、前記矢板と前記構造物の間の前記地盤の表面には洗掘防止用被覆部材として、例えばアスファルトマット等が設けられていてもよい。
第2の発明は、構造物の周囲の地盤に打設され、前記構造物を囲むようにリング状に連結された複数の矢板と、前記矢板に連結され、端部が地上に露出して設けられた鋼管杭と、を有することを特徴とする構造物の地震・津波対策構造である。
第1の発明では、構造物の地震・津波対策構造が、構造物を囲むようにリング状に連結された複数の矢板を有しており、一部の矢板は端部が地上に露出している。
従って、構造物の設けられた地盤の液状化防止、構造物の、他の構造物への衝突防止、漂流物の構造物への衝突防止を同時に実現できる。
また、第1の発明では矢板が鋼管矢板であるため、地震の際の低周波振動を低減させることができ、構造物の内部の液体のスロッシングを緩和することができる。
また、第1の発明では、構造物の地震・津波対策構造が、矢板の地上に露出している部分を連結するように設けられた漂流防止桁を有しているため、漂流物の構造物への衝突をさらに確実に防止できる。
一方、第2の発明では、構造物の地震・津波対策構造が、構造物を囲むようにリング状に連結された複数の矢板と、矢板に連結され、端部が地上に露出して設けられた鋼管杭を有している。
従って、地盤の液状化防止、構造物の、他の構造物への接触・衝突防止、漂流物の構造物への衝突防止およびスロッシングの緩和を同時に実現できる。
本発明によれば、地震による地盤の液状化、津波により漂流したタンク構造物の他の構造物への衝突、漂流物のタンク構造物への衝突の防止、および地震による構造物内の液体のスロッシングを緩和することが可能な構造物の地震・津波対策構造を提供することができる。
以下、図面に基づいて本発明に好適な実施形態を詳細に説明する。
図1(a)は第1の実施形態に係る地震・津波対策構造1を示す斜視図であって、図1(b)は側面図である。
また図2は図1(a)のA方向矢視図であって、図3(a)は矢板5を示す図、図3(b)は鋼管矢板7aを示す図である。
さらに図4は鋼管矢板7aの地上に露出している部分の高さを示す図である。
図1および図2に示すように、地盤2上には、内部に石油等の液体を貯蔵するタンク3が設けられている。
タンク3の周囲の地盤2には、複数の矢板5および鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hが打設されており、鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hの端部は地上に露出している。
矢板5および鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hはタンク3を囲むようにリング状に連結されている。
また、矢板5および鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hとタンク3の間の地盤2の表面には、洗掘防止用被覆部材11が敷設されている。
そして、矢板5、鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hおよび洗掘防止用被覆部材11で地震・津波対策構造1を構成している。
鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hは、一定間隔おきに矢板5に連結される。
矢板5は地震の際のタンク3の周囲の地盤2の液状化を防止する部材であり、図3(a)に示すように、板状の本体13を有し、本体13の両端には連結部15a、15bが設けられている。
そして、連結部15a、15bが、隣接する矢板5の連結部15b、15aと連結される。
なお、矢板5は鋼矢板である。
鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hは地震の際のタンク3の周囲の地盤2の液状化と、タンク3のスロッシングを防止するとともに、地上に露出した部分が、タンク3の、他の構造物への衝突および他の漂流物のタンク3への衝突を防ぐ。
図3(b)に示すように、鋼管矢板7aは管状の本体18を有し、本体18の側面には連結部16a、16bが設けられている。
そして、連結部16a、16bが、隣接する矢板5の連結部15b、15aに連結される。
なお、鋼管矢板7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hの構造は鋼管矢板7aの構造と同様であるため、説明を省略する。
洗掘防止用被覆部材11は、津波による地盤2の洗掘を防止する部材であり、アスファルトマット等が用いられる。
地震の際には、矢板5、鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hが地盤2の液状化を緩和する。
ここで、鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hの剛性は鋼矢板である矢板5よりも大きいため、地震による振動の周期を短くすることができる。
従って、タンク3内の液体の振動の固有周期に相当する振動が軽減され、タンク3内のスロッシングを緩和できる。
また、鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hの端部は地上に露出しているため、タンク3が津波により地盤2から浮遊して漂流した場合は、地上に露出した部分にタンク3が接触する。
従って、タンク3は鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hで囲まれた領域外に移動することができず、タンク3が他の構造物に衝突し、2次災害を発生させるのを防ぐことができる。
また、船舶等の他の漂流物がタンク3に向かって流れてきても、漂流物は鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hの地上に露出した部分に衝突する。
従って、漂流物は鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hで囲まれた領域内に移動することができないので、漂流物がタンク3に衝突し、タンク3が破損するのを防ぐことができる。
なお、漂流物がタンク3に衝突するのを防ぐためには、図2に示すように、鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7h同士の間隔17が、想定される漂流物の幅よりも小さい必要がある。ここで漂流物の主要なものは船舶であり、想定される漂流物の幅は、石油タンク周りの海域を航行する船舶の大きさから推定することができる。
一方、鋼管矢板7aの地上に露出した部分の高さは、図4(a)に示すように、想定される津波遡上水深23と漂流物(船舶)21の乾舷25を足した高さ20以下で、かつ図4(b)に示すように、想定される津波遡上水深23から漂流物(船舶)21の喫水27を引いた高さ22以上であることが望ましい。
このような高さに設定することにより、タンク3に向かって流れてきた漂流物(船舶)21は確実に鋼管矢板7aに衝突するため、漂流物がタンク3に衝突し、タンク3が破損するのを防ぐことができる。
なお、鋼管矢板7b、7c、7d、7e、7f、7gの地上に露出した部分の高さも鋼管矢板7aの地上に露出した部分の高さと同様であるため、説明を省略する。
また、鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hは地盤2の比較的固い層まで達する程度の長さが必要である。
これは、鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hが地盤2の比較的固い層に達していない場合、矢板5ごと地盤2の振動に追従して動いてしまい、地震により発生した長周期の振動も小さくならないからである。
また、矢板5として鋼管矢板を用いてもよい。このような構成にすることにより、矢板の全てが鋼管矢板となるため、地震により発生した長周期の振動を減少させ、さらにタンク3内のスロッシング防止効果が高まる。
一方、地震発生後に陸上に遡上してきた津波の流れに対しては、洗掘防止用被覆部材11が、津波による地盤2の洗掘を防止する。
従って、地盤2が砂地盤の場合であっても、津波による洗掘を防止することができ、タンク3の傾きによる損傷や倒壊を防ぐことができる。
このように、第1の実施形態によれば、地震・津波対策構造1はリング状に連結された矢板5および鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hを有している。
従って、地震の際に、タンク3の周囲の地盤2の液状化を防止できる。
また、第1の実施形態によれば、地震・津波対策構造1が鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hを有しており、鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hが地震による振動の周期を短くする。
従って、タンク3内の液体の振動の固有周期に相当する振動が軽減され、タンク3内のスロッシングを緩和できる。
さらに、第1の実施形態によれば、鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hの端部は地上に露出している。
従って、タンク3が他の構造物に衝突し、2次災害を発生させるのを防ぐことができ、また、漂流物がタンク3に衝突し、タンク3が破損するのを防ぐことができる。
また、第1の実施形態によれば、矢板5および鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hとタンク3の間の地盤2の表面には洗掘防止用被覆部材11が敷設されている。
従って、地盤2が砂地盤の場合であっても、津波による洗掘を防止することができ、洗掘によるタンク3の傾きの発生、損傷、倒壊を防ぐことができる。
即ち、第1の実施形態に係る地震・津波対策構造1は、地震や津波による地盤2の液状化の防止、タンク3の他の構造物への衝突の防止、漂流物のタンク3への衝突の防止、タンク3内の液体のスロッシングの緩和等を同時に実現できる。
次に第2の実施形態について説明する。
図5(a)は第2の実施形態に係る地震・津波対策構造1aを示す斜視図であって、図5(b)は図5(a)の側面図である。
また図6は図1(a)のB方向矢視図である。
なお、第2の実施形態において第1の実施形態に係る地震・津波対策構造1と同様の機能を果たす要素には同一の番号を付し、説明を省略する。
第2の実施形態に係る地震・津波対策構造1aは第1の実施形態に係る地震・津波対策構造1において、鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hの地上に露出した部分を連結するように漂流防止桁9をさらに設けたものである。
図5(a)、図5(b)および図6に示すように、地震・津波対策構造1aは鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hの地上に露出した部分を連結するように設けられた漂流防止桁9をさらに有している。
漂流防止桁9は鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hを連結するとともに漂流物のタンク3への衝突を防ぐ部材であり、H形鋼等が用いられる。
なお、漂流防止桁9は図5(a)、図5(b)および図6に示すようなリング状に一体に形成されたものであってもよいし、鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7h同士を連結する複数の直線状の部材からなってもよい。
また図5(a)、図5(b)および図6では、漂流防止桁9は1段のみであるが、複数段設けてもよい。
ここで、鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hは漂流防止桁9により、互いに連結されている。
従って、タンク3や漂流物が鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hのいずれかに衝突した場合に、他の鋼管矢板と衝突力を分担するので、鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hの耐久性を向上させることができる。
また、漂流防止桁9は鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hの間を埋めるため、漂流物の幅が間隔17以下の場合でも、漂流物が漂流防止桁9に衝突してタンク3に衝突するのを防ぐ。
従って、漂流物の大きさによらず、タンク3への衝突を防止することができる。
このように、第2の実施形態によれば、地震・津波対策構造1aは矢板5、鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hおよび洗掘防止用被覆部材11を有している。
従って、第1の実施形態と同様の効果を奏する。
また、第2の実施形態によれば、地震・津波対策構造1aは鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hの地上に露出した部分を連結するようにして設けられた漂流防止桁9を有している。
従ってタンク3や漂流物が鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hのいずれかに衝突した場合に、他の鋼管矢板と衝突力を分担するので、鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hの耐久性を向上させることができる。
さらに、漂流防止桁9は鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hの間を埋めるため、漂流物の幅が間隔17以下の場合でも、漂流物が漂流防止桁9に衝突してタンク3に衝突するのを防ぐ。
従って、漂流物の大きさによらず、タンク3への衝突を防止することができる。
次に第3の実施形態について説明する。
図7は第3の実施形態に係る地震・津波対策構造1bに用いられる矢板37と鋼管杭31を示す図である。
なお、第3の実施形態において第1の実施形態に係る地震・津波対策構造1と同様の機能を果たす要素には同一の番号を付し、説明を省略する。
また、地震・津波対策構造1bの外観は地震・津波対策構造1と同様であるため、説明を省略する。
第3の実施形態に係る地震・津波対策構造1bは第1の実施形態に係る地震・津波対策構造1において、矢板を全て鋼矢板で構成し、鋼矢板に鋼管杭を連結したものである。
図7に示すように、地震・津波対策構造1bの矢板5および矢板37は全て板状の鋼矢板であり、矢板5の一定個数おきに矢板37が連結されている。
また、矢板37には鋼管杭31が連結されており、鋼管杭31の端部は地上に露出している。
矢板37は本体39を有し、本体39の両端には連結部41a、41bが設けられている。
連結部41a、41bはそれぞれ矢板5の連結部15b、15aに連結される。
また本体39の側面には連結部43が設けられている。
一方、鋼管杭31は管状の本体33を有し、本体33の側面には連結部35が設けられている。
そして、連結部35に矢板37の連結部43が連結されることにより、鋼管杭31と矢板37が連結される。
鋼管杭31は、第1の実施形態における鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hと同様に、地震の際にタンク3内の液体のスロッシングを緩和する。
また、鋼管杭31の端部は地上に露出しており、第1の実施形態における鋼管矢板7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hと同様に、タンク3が他の構造物に浮遊し接触するのを防ぎ、また、漂流物がタンク3に衝突するのを防ぐ。
このように、矢板の一部を鋼管矢板とするのではなく、矢板に鋼管杭を連結する構造としてもよい。
このような構造にすることにより、地震・津波対策構造1の鋼管杭と比較して、地震・津波対策構造1bの鋼管杭は、漂流物の衝突に耐えるだけの根入れ深さがあればよいため、鋼管の長さを短くすることができる。
このように、第3の実施形態によれば、地震・津波対策構造1bは矢板5、矢板37、鋼管杭31および洗掘防止用被覆部材11を有している。
従って、第1の実施形態と同様の効果を奏する。
また、第3の実施形態によれば、地震・津波対策構造1bは矢板37に鋼管杭31が連結されている。
従って、鋼矢板のみでリングを構成することができるため、リングの施工が容易となる。また、鋼矢板とT字型に接続できる鋼管杭があればよく、両端を鋼矢板に接続できるよう加工した特殊な鋼管矢板は不要となる。
なお、鋼管杭は、鋼矢板リングの内側であっても外側であっても良い。また、鋼管杭と鋼矢板を連結することで、鋼管杭の長さを短くすることができるが、鋼管杭と鋼矢板は必ずしも連結していなくても良く、この場合は、十分な鋼管杭の根入れ長さを確保すればよい。
以上、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、第1の実施形態では地震・津波対策構造1はタンク3の周囲に設けられているが、タンク以外の構造物、例えば臨海工場、倉庫、危険物保安庫の周囲に設けられていてもよい。
地震・津波対策構造1を示す図 図1(a)のA方向矢視図 矢板5および鋼管矢板7aを示す図 鋼管矢板7aの地上に露出している部分の高さを示す図 地震・津波対策構造1aを示す図 図1(a)のB方向矢視図 矢板37と鋼管杭31を示す図
符号の説明
1…………地震・津波対策構造
2…………地盤
3…………タンク
5…………矢板
7a………鋼管矢板
9…………漂流防止桁
11………洗掘防止用被覆材
13………本体
15a……連結部
16a……連結部
17………間隔
18………本体
21………漂流物(船舶)
23………津波遡上水深
25………乾舷
27………喫水
31………鋼管杭
33………本体
35………連結部
37………矢板
39………本体
41a……連結部
43………連結部

Claims (6)

  1. 構造物の周囲の地盤に打設され、前記構造物を囲むようにリング状に連結された複数の矢板を有し、
    複数の前記矢板のうち、少なくとも一部の前記矢板は端部が地上に露出していることを特徴とする構造物の地震・津波対策構造。
  2. 複数の前記矢板のうち、端部が地上に露出している前記矢板は、鋼管矢板からなることを特徴とする請求項1記載の構造物の地震・津波対策構造。
  3. 全ての前記矢板は鋼管矢板からなることを特徴とする請求項1記載の構造物の地震・津波対策構造。
  4. 前記矢板の地上に露出している部分を連結するように設けられた漂流防止桁をさらに有することを特徴とする請求項1記載の構造物の地震・津波対策構造。
  5. 前記矢板と前記構造物の間の前記地盤の表面には洗掘防止用の被覆部材が設けられていることを特徴とする請求項1記載の構造物の地震・津波対策構造。
  6. 構造物の周囲の地盤に打設され、前記構造物を囲むようにリング状に連結された複数の矢板と、
    前記矢板に連結され、端部が地上に露出して設けられた鋼管杭と、
    を有することを特徴とする構造物の地震・津波対策構造。
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