JP2008228110A - ファクシミリ装置、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

ファクシミリ装置、プログラム及び記録媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP2008228110A
JP2008228110A JP2007065878A JP2007065878A JP2008228110A JP 2008228110 A JP2008228110 A JP 2008228110A JP 2007065878 A JP2007065878 A JP 2007065878A JP 2007065878 A JP2007065878 A JP 2007065878A JP 2008228110 A JP2008228110 A JP 2008228110A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
communication
unit
communication unit
facsimile
reception
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007065878A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeki Nakahara
茂樹 中原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2007065878A priority Critical patent/JP2008228110A/ja
Publication of JP2008228110A publication Critical patent/JP2008228110A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Facsimiles In General (AREA)
  • Facsimile Transmission Control (AREA)
  • Telephonic Communication Services (AREA)

Abstract

【課題】設置担当者の知識に関係なく設置環境に応じた設定を容易に行うことができるファクシミリ装置を実現する。
【解決手段】複合機100は、外部の交換機を介してファクシミリ通信可能な2つの第1・第2回線部121・122と、第1・第2回線部121・122のうちの一方を送信側の端末とするとともに、他方を受信側の端末とし、交換機を介したテストファクシミリ通信を実行させるテスト送信制御部131と、テストファクシミリ通信において、第1・第2回線部121・122が受信した通信信号を検出する通信信号検知部132とを備えている。そして、設定処理部134は、通信信号検知部132によって検出された通信信号に基づいて、第1・第2回線部121・122の少なくとも一方の通信状況を示す情報、または、通信事業者によって設定されている通信サービスの設定状況を示す情報を通知する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ファクシミリ装置に関するものである。
ファクシミリ機能を有する画像形成装置では、当該ファクシミリ機能に関して様々な機能・サービスが存在する。例えば、TEL/FAX自動切換えや、通信事業者による転送サービスなどである。このようなファクシミリ機能を有する画像形成装置を新たに設置する場合、当該設置される環境に応じて、TEL/FAX自動切換えや転送サービスなどの機能・サービスが適切に実行されるためには、当該機能・サービスの詳細条件を適切に設定することが望まれる。このような適切な設定を行うためには、設置される環境における現状の不良(エラー)を把握する必要がある。ファクシミリによる画像送受信における不良には、送信側のファクシミリ装置と受信側のファクシミリ装置との間の通信経路上の不良と、ファクシミリ装置自体の不良とに大別される。このようなファクシミリ装置の外部通信環境の不良及びファクシミリ装置事態の不良の有無を診断するための方法が特許文献1に開示されている。
特許文献1に記載の方法は、モデムと、モデムと外部のラインとを接続するラインインターフェイス部とを有するファクシミリの自己診断方法であって、(a)外部から与えられる発信音を検出したか否かに基づいて、外部とファクシミリとの交信経路の異常の有無を決定する段階と、(b)モデムが自ら送出した診断用トーン信号を正常に受信したか否かに基づいて、モデムの異常の有無を決定する段階とを含んでいる。
特開2004−15811(2004年1月15日公開)
しかしながら、上記特許文献1の構成では、診断用に設定した帰還経路を用いて診断用トーン信号の送受信を行っている。そのため、当該診断用トーン信号による診断では、交換器を介した実際のファクシミリの送受信の際に生じるファクシミリ装置における不良を検知することができない。例えば、転送サービスやTEL/FAX自動切換えの設定が適切でないために、所望のFAX受信ができないというようなことを検知することができない。
また、外部から与えられる発信音の検出による診断の場合、送信側で送信処理を行ってからの応答時間等が不明であり、当該応答時間に適した設定がされているかどうかは不明である。また、送信する際の交換機までの信号線の不良を検知することもできない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、設置担当者の知識に関係なく設置環境に応じた設定を容易に行うことができるファクシミリ装置を実現することにある。
本発明に係るファクシミリ装置は、上記課題を解決するために、各々が独立して公衆電話網と接続され、外部の交換機を介してファクシミリ通信可能な2つの通信部と、上記2つの通信部のうちの一方を送信側の通信部とするとともに、他方を受信側の通信部とし、当該送信側の通信部から当該受信側の通信部を送信先として交換機を介したテストファクシミリ通信を実行させるテスト送信処理手段と、上記テスト送信処理手段によって実行されたテストファクシミリ通信において、上記送信側の通信部および上記受信側の通信部が受信した通信信号を検出する検出手段と、上記検出手段によって検出された通信信号に基づいて、上記2つの通信部の少なくとも一方の通信状況を示す情報、または、通信事業者によって上記受信側の通信部に対して設定されている通信サービスの設定状況を示す情報を通知する通知手段と、を備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、ファクシミリ装置は、2つの独立した通信部を備える。すなわち、各通信部には異なるFAX番号が割り与えられている。そして、これら通信部のうちの一方を送信側の通信部、他方を受信側の通信部とし、当該送信側の通信部から当該受信側の通信部を送信先として交換機を介したテストファクシミリ通信を実行させる。つまり、一方の通信部から、自装置内に設けられている他方の通信部に対して、公衆電話網を介したFAX通信を実行させる。その後、各通信部で検出された通信信号に基づいて、2つの通信部の少なくとも一方の通信状況を示す情報、または、通信事業者によって上記受信側の通信部に対して設定されている通信サービスの設定状況を示す情報を通知する。
実際の公衆電話網を用いたテストファクシミリ通信を行うことにより、公衆電話網に依存した通信状況や、通信事業部が提供している通信サービスの設定状況に関する情報を検出することができ、当該情報をユーザに通知することができる。当該情報としては、例えば、通信部で設定されている自動受信コール数や、通信事業者が提供している転送サービスの有無などである。
これにより、ユーザは、通知された情報に基づいて、公衆電話網に依存した通信状況や通信事業者が提供している通信サービスなどの設置環境に応じて、通信部における通信機能の詳細条件に対する適切な設定を行うことができる。
例えば、上記検出手段は、上記送信側の通信部が受信端末から受信した、当該受信端末の番号を示す受信側識別信号を検出し、上記通知手段は、上記検出手段によって検出された受信側識別信号で示される番号が上記受信側の通信部の番号と異なる場合に、通信事業者によって上記受信側の通信部に対して転送サービスが設定されている旨を示す情報を通知する。
通信事業者が提供するサービスの中に転送サービスがある。これは、特定の番号の端末に電話またはFAXをかけた場合に、予め設定されている転送先の端末に転送させるサービスである。仮に受信側の通信部において転送サービスが設定されている場合、テストファクシミリ通信において、受信側識別信号で示される番号は上記受信側の通信部の番号と異なることとなる。そのため、上記構成のように、通知手段は、上記検出手段によって検出された受信側識別信号で示される番号が上記受信側の通信部の番号と異なる場合に、通信事業者によって上記受信側の通信部に対して転送サービスが設定されている旨を示す情報を通知する。
これにより、ユーザは、受信側の通信部において転送サービスが設定されていることを知ることができ、当該転送サービスの設定をなくしたり、当該転送サービスが設定されていることによる不具合を避けるように通信部の通信機能の詳細条件の設定変更を容易に行うことができる。
例えば、予め設定された自動受信コール数だけコールがあった後に受信処理を開始する自動受信モードが通信部において設定されており、かつ、予め設定された転送コール数だけ応答がない場合に転送を行う無応答時転送サービスである場合、ユーザは、当該自動受信コール数を転送コール数よりも小さく設定することができる。これにより、転送される前に通信部が受信することが可能となる。
また、上記のファクシミリ装置において、上記受信側の通信部は、外部電話機と1つの電話回線を共用するものであり、上記受信側の通信部は、予め設定されたTEL/FAX自動切換コール数だけ呼び出しを受けた後に受信処理を開始するTEL/FAX自動切換モードを有しており、上記テスト送信処理手段は、受信側の通信部がTEL/FAX自動切換モードのときに上記テストファクシミリ通信を実行させ、上記検出手段は、受信側が回線接続するまでの間に上記送信側の通信部が受信した、受信側において呼び出しを行っている旨を示すリングバックトーン信号を検出し、上記通知手段は、上記検出手段によって検出されたリングバックトーン信号の数が上記TEL/FAX自動切換コール数よりも少ない場合、上記外部電話機において留守番電話の機能がオンになっている旨を通知してもよい。
ここで、TEL/FAX自動切換モードの際に、検出手段によって検出されたリングバックトーン信号の数が上記TEL/FAX自動切換コール数よりも少ない場合とは、外部電話機が先に回線接続した場合である。このように外部電話機が先に回線接続してしまう不具合は、外部電話機において留守番電話の機能がオンになっており、かつ、当該留守番電話の機能が開始するコール数(留守番電話開始コール数)がTEL/FAX自動切換コール数よりも小さく設定されている場合である。この場合、通信部ではファクシミリ受信を行うことができなくなってしまう。
しかしながら、上記の構成によれば、検出手段によって検出されたリングバックトーン信号の数が上記TEL/FAX自動切換コール数よりも少ない場合に、外部電話機において留守番電話の機能がオンになっている旨が通知される。これにより、ユーザは、留守番電話の機能のオン/オフ、留守番電話開始コール数、または、TEL/FAX自動切換コール数を適宜設定し直す必要があることに気付くことができる。その結果、設置担当者の知識に関係なく設置環境に応じた設定を容易に行うことができる
また、本発明のファクシミリ装置は、各々が独立して公衆電話網と接続され、外部の交換機を介してファクシミリ通信可能な2つの通信部と、上記2つの通信部のうちの一方を送信側の通信部とするとともに、他方を受信側の通信部とし、当該送信側の通信部から当該受信側の通信部を送信先として、交換機を介してテストファクシミリ通信を実行させるテスト送信処理手段と、上記テスト送信処理手段によって実行されたテストファクシミリ通信において、上記送信側の通信部および上記受信側の通信部が受信した通信信号を検出する検出手段と、上記検出手段によって検出された通信信号に基づいて、上記2つの通信部の少なくとも一方の通信機能の設定を更新する設定処理手段と、を備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、ファクシミリ装置は、2つの独立した通信部を備える。すなわち、各通信部には異なるFAX番号が割り与えられている。そして、これら通信部のうちの一方を送信側の通信部、他方を受信側の通信部とし、当該送信側の通信部から当該受信側の通信部を送信先として交換機を介したテストファクシミリ通信を実行させる。つまり、一方の通信部から、自装置内に設けられている他方の通信部に対して、公衆電話網を介したFAX通信を実行させる。その後、各通信部で検出された通信信号に基づいて、上記2つの通信部の少なくとも一方の通信機能の設定条件を更新する。
実際の公衆電話網を用いたテストファクシミリ通信を行うことにより、当該テストファクシミリ通信の際の通信部が受信する通信信号から、公衆電話網に依存した通信状況や、通信事業部が提供している通信サービスの設定状況に関する情報を検出することができる。当該情報としては、例えば、通信部で設定されている自動受信コール数や、通信事業者が提供している転送サービスの有無などである。
そのため、公衆電話網に依存した通信状況や、通信事業部が提供している通信サービスの設定状況に応じて、通信部が正常にFAXを送受信できるように通信機能の設定を更新することができる。その結果、テストファクシミリ通信より後に実行されるファクシミリ通信において正常にFAXの送受信を行うことができる。このように、設置担当者の知識に関係なく設置環境に応じた設定を容易に行うことができる。
例えば、本発明のファクシミリ装置において、上記通信部は、予め設定された自動受信コール数の呼び出しを確認した後に受信処理を開始する自動受信モードを有しており、上記検出手段は、上記受信側の通信部が受信した、回線接続を要求するリング信号を検出するとともに、上記送信側の通信部が受信端末から受信した、当該受信端末の番号を示す受信側識別信号を検出し、上記設定処理手段は、上記検出手段によって検出された受信側識別信号で示される番号が上記受信側の通信部の番号と異なる場合に、上記受信側の通信部における上記自動受信コール数を、上記検出手段によって検出された上記リング信号の回数よりも少なくなるように設定してもよい。
上述したように、仮に受信側の通信部において転送サービスが設定されている場合、テストファクシミリ通信において、受信側識別信号で示される番号は上記受信側の通信部の番号と異なることとなる。よって、検出手段によって検出された受信側識別信号で示される番号が上記受信側の通信部の番号と異なる場合とは、受信側の通信部において転送サービスが設定されていることを示している。また、転送サービスが設定されているとともに、受信側の通信部が回線接続を要求するリング信号を受信する場合とは、無応答時転送サービスが設定されている場合では、無応答時転送サービスとは、予め設定された転送コール数だけ応答がない場合に転送を行うものである。
上記の構成によれば、検出手段によって検出された受信側識別信号で示される番号が上記受信側の通信部の番号と異なる場合に、上記受信側の通信部における上記自動受信コール数を、上記検出手段によって検出された上記リング信号の回数よりも少なくなるように設定する。そのため、無応答時設定サービスが設定されていたとしても、転送コール数よりも自動受信コール数が少なくなる。この結果、受信側の通信部において、無応答時転送サービスにより転送される前に、FAXの自動受信を開始することができる。
また、本発明のファクシミリ装置において、上記通信部が有する機能が動作可能な状態で通電されている通常モードと、当該通常モードよりも消費電力を低減させた省電力モードとを切り替えるためのものであり、省電力モードのときに回線接続の呼び出しを受けたときに通常モードに復帰させる電源制御手段を備えており、上記通信部は、予め設定された自動受信コール数の呼び出しを確認した後に受信処理を開始する自動受信モードを有しており、上記テスト送信処理手段は、省電力モードのときに上記テストファクシミリ通信を実行させ、上記検出手段は、省電力モードから通常モードへ復帰する間に上記送信側の通信部が受信した、受信側において呼び出しを行っている旨を示すリングバックトーン信号を検出し、上記設定処理手段は、上記受信側の通信部における上記自動受信コール数を、上記検出手段によって検出されたリングバックトーン信号の回数よりも多くなるように設定してもよい。
上記の構成によれば、受信側の通信部における上記自動受信コール数を、検出手段によって検出されたリングバックトーン信号の回数よりも多くなるように設定される。ここで、検出手段によって検出されたリングバックトーン信号は、省電力モードから通常モードへ復帰する間に上記送信側の通信部が受信したものである。つまり、検出手段によって検出されたリングバックトーン信号の回数は、省電力モードから通常モードへの復帰時間の間のコール数に対応するものである。そのため、自動受信コール数をリングバックトーン信号の回数よりも多くなるように設定することにより、省電力モードから通常モードに復帰した後に通信部はファクシミリの受信処理を開始することとなる。この結果、省電力モードであることによって受信が正常にできなかったという事態を避けることができる。
また、本発明のファクシミリ装置において、上記通信部は、回線接続された相手側の端末との間で通信速度を決定するためのトレーニング信号および当該トレーニング信号に対する失敗または成功を示す確認信号を通信し、当該確認信号が成功を示すまで通信速度を順次低くすることにより通信可能な通信速度を決定するフォールバック機能を、ファクシミリ通信を行う毎に実行するものであり、上記フォールバック機能において、上記通信部は、予め設定された初期通信速度のトレーニング信号を最初に送信し、上記設定処理手段は、上記送信側の通信部が上記受信側の通信部から成功を示す上記確認信号を受けたことを上記検出手段が検出したときに用いられた通信速度を、上記通信部における上記初期通信速度として設定してもよい。
ファクシミリ通信において上記のようなフォールバック機能が知られている。ただし、フォールバック機能は、ファクシミリ通信を行う度に実行されるものである。そのため、通信環境が悪い場所に設置されると、ファクシミリ通信を行う度に通信速度の決定のための処理に時間がかかってしまう。
しかしながら、上記の構成によれば、テストファクシミリ通信の際のフォールバック機能において決定された通信速度を初期通信速度として設定する。そのため、テストファクシミリ通信より後に実行されるファクシミリ通信では、テストファクシミリ通信で通信可能であることが確認された通信速度のトレーニング信号を最初に送信する。そのため、最初のトレーニング信号とその確認信号とのやり取りにより通信速度が決定される可能性が高くなる。すなわち、トレーニング信号とその確認信号との通信を複数回行う機会が少なくなり、通信確立のための時間を短縮することができる。
また、本発明のファクシミリ装置において、上記受信側の通信部は、外部電話機と1つの電話回線を共用するものであり、上記受信側の通信部は、予め設定されたTEL/FAX自動切換コール数だけ呼び出しを受けた後に受信処理を開始するTEL/FAX自動切換モードを有しており、上記テスト送信処理手段は、受信側の通信部がTEL/FAX自動切換モードのときに上記テストファクシミリ通信を実行させ、上記検出手段は、受信側が回線接続するまでの間に上記送信側の通信部が受信した、受信側において呼び出しを行っている旨を示すリングバックトーン信号を検出し、上記設定処理手段は、上記検出手段によって検出されたリングバックトーン信号の数が上記TEL/FAX自動切換コール数よりも少ない場合、当該リングバックトーン信号の数よりも少なくなるようにTEL/FAX自動切換コール数を設定してもよい。
外部電話機とファクシミリ用の通信部とが1つの電話回線を共用し、予め設定されたTEL/FAX自動切換コール数だけ呼び出しを受けた後にファクシミリ用の通信部が受信処理を開始するTEL/FAX自動切換モードが知られている。
一方、外部電話機には、予め設定されたコール数だけリング信号を受けるとオフフックして回線接続し、録音を開始する留守番電話機能を有しているものが多い。
仮に、TEL/FAX自動切換コール数の呼び出しを受けている間に外部電話機において留守番電話の機能が起動し、外部電話機がオフフックされた場合、ファクシミリを受信していたとしても、そのまま電話機がオフフックのままとなり、ファクシミリ受信ができなくなる。
しかしながら、上記の構成によれば、検出手段によって検出されたリングバックトーン信号の数が上記TEL/FAX自動切換コール数よりも少ない場合、当該リングバックトーン信号の数よりも少なくなるようにTEL/FAX自動切換コール数を設定する。
ここで、検出手段によって検出されたリングバックトーン信号の数は、受信側でのコール数と同じである。当該コール数がTEL/FAX自動切換コール数よりも少ないということは、外部電話機において留守番電話の機能が起動され、外部電話機が回線接続したことを意味する。このような場合に、リングバックトーン信号の数よりも少なくなるようにTEL/FAX自動切換コール数を設定することにより、留守番電話の機能が起動される前に上記通信部が回線接続することができ、ファクシミリ受信を正常に行うことができる。このように、上記構成によれば、外部電話機において留守番電話の機能がオンになっていても、当該留守番電話の機能によってファクシミリ受信ができなくなるという事態を避けるようにファクシミリ装置が自動的にTEL/FAX自動切換コール数を設定する。そのため、設置担当者の知識に関係なく設置環境に応じた設定を容易に行うことができる。
また、本発明のファクシミリ装置において、上記通信部はダイヤル式信号で通信を行うものであり、上記テスト送信処理手段は、複数のダイヤルパルスのうちの高い方のダイヤルパルスから順次用いて、上記テストファクシミリ通信を実行させ、上記検出手段は、上記受信側の通信部が受信した、回線接続を要求するリング信号を検出し、上記設定処理手段は、上記検出手段によって上記リング信号が検出されたときのダイヤルパルスを、常時使用するものとして設定してもよい。
上記の構成によれば、リング信号を検出することができたダイヤルパルスに設定される。そのため、ダイヤルパルスによる通信不良を避けることができる。なお、ダイヤルパスるの設定は、通信事業者のサービスマンがおこなっていた。しかしながら、上記の構成によれば、このような人手が不要となる。
ところで、上記ファクシミリ装置の各手段は、ハードウェアで実現してもよいし、プログラムをコンピュータに実行させることによって実現してもよい。具体的には、本発明に係る制御プログラムは、上記ファクシミリ装置の各手段としてコンピュータを動作させるプログラムであり、本発明に係る記録媒体には、当該制御プログラムが記録されている。これらの制御プログラムがコンピュータによって実行されると、当該コンピュータは、上記ファクシミリ装置の各手段として動作する。
本発明に係るファクシミリ装置は、上記課題を解決するために、各々が独立して公衆電話網と接続され、外部の交換機を介してファクシミリ通信可能な2つの通信部と、上記2つの通信部のうちの一方を送信側の通信部とするとともに、他方を受信側の通信部とし、当該送信側の通信部から当該受信側の通信部を送信先として交換機を介したテストファクシミリ通信を実行させるテスト送信処理手段と、上記テスト送信処理手段によって実行されたテストファクシミリ通信において、上記送信側の通信部および上記受信側の通信部が受信した通信信号を検出する検出手段と、上記検出手段によって検出された通信信号に基づいて、上記2つの通信部の少なくとも一方の通信状況を示す情報、または、通信事業者によって上記受信側の通信部に対して設定されている通信サービスの設定状況を示す情報を通知する通知手段と、を備える。
また、本発明のファクシミリ装置は、各々が独立して公衆電話網と接続され、外部の交換機を介してファクシミリ通信可能な2つの通信部と、上記2つの通信部のうちの一方を送信側の通信部とするとともに、他方を受信側の通信部とし、当該送信側の通信部から当該受信側の通信部を送信先として、交換機を介してテストファクシミリ通信を実行させるテスト送信処理手段と、上記テスト送信処理手段によって実行されたテストファクシミリ通信において、上記送信側の通信部および上記受信側の通信部が受信した通信信号を検出する検出手段と、上記検出手段によって検出された通信信号に基づいて、上記2つの通信部の少なくとも一方の通信機能の設定を更新する設定処理手段と、を備える。
上記の構成によれば、設置担当者の知識に関係なく設置環境に応じた設定を容易に行うことができる。
本発明のファクシミリ機能を有する画像形成装置(ファクシミリ装置)に関する実施の一形態について図1〜図8に基づいて説明すれば以下のとおりである。なお、ファクシミリ装置としては、ファクシミリ機能のみを有する装置だけでなく、プリンタ機能やコピー機能も備えた複合機なども含まれる。すなわち、ファクシミリ機能を有していれば良い。本実施形態では複合機を例として説明する。
図2は、ファクシミリ機能を有する画像形成装置(ファクシミリ装置)を含むファクシミリ通信システムの全体を示す図である。図2に示されるように、ファクシミリ通信システムは、複合機100・300と公衆網交換局とを備えており、各複合機100・300と公衆網交換局とは電話回線を介して接続されている。なお、公衆網交換局には、複合機100・300以外にもファクシミリ機能を有する複合機や、他のファクシミリ機能を有する装置、電話機が接続されている。
複合機100は、本発明のファクシミリ装置に相当するものである。複合機100は、電話回線を介して公衆網交換局と通信可能な2つのファクシミリ通信ユニット(第1回線部121および第2回線部122)を備えている。当該2つのファクシミリ通信ユニットは、予め異なる回線番号が付与されており、異なる回線を用いて公衆網交換局と接続されている。2つのファクシミリ通信ユニットの各々は、独立してファクシミリ通信を行うことができる。つまり、同時にファクシミリ送信またはファクシミリ受信を行うことができる。
さらに、複合機100には外部電話機400が接続されている。当該外部電話機400は、第1回線部121と同じ電話回線を共用する。そして、ファクシミリ送受信の場合には第1回線部121が回線接続し、通話の場合には外部電話機400が回線接続するように、公衆網交換局との回線接続が切り換えられる。
なお、外部電話機400には、留守番電話の機能が搭載されている。すなわち、留守番電話の機能がオンに設定されている場合、外部電話機400は、予め設定されたコール数だけリング信号を受けるとオフフックして回線接続し、録音を開始する。
公衆網交換局は、複数の交換機を備えている。送信側の端末(複合機、ファクシミリ装置または電話機)に接続された送信側交換機と、受信側の端末に接続された受信側交換機と、これらの交換機との間の通信を中継する中継交換機とにより、当該端末同士が通信可能となる。
(複合機の構成)
図3は、複合機100の構成を示すブロック図である。図3に示されるように、複合機100は、操作パネル107と、原稿読取部108と、符号/復号部109と、印字部110と、タイマー制御部116と、電源制御部117と、第1回線部121と、第2回線部122と、制御部130とを備えている。
操作パネル107は、ファクシミリ送受信に関する情報を表示したり、ユーザが各種の設定やデータの入力を行うためのものである。操作パネル107は、表示部171と操作部172とを備えている。表示部171は、相手先番号や各種の情報を表示するためのものであり、例えば、液晶パネルである。また、操作部172は、例えば、テンキーなどである。
原稿読取部108は、例えばCCD(Charge Coupled Device)を備えたスキャナ部より構成され、ファクシミリ送信する原稿を読み取るためのものである。
符号/復号部109は、原稿読取部108によって読み取られた画像データを圧縮符号化するとともに、外部から受信した画像データの復号を行うものである。
印字部110は、符号/復号部109によって復号された画像データに対応する画像を印刷するものである。
タイマー制御部116は、通信信号を監視し、制御のタイミングを決定するものである。
電源制御部117は、省エネモードと通常モードとを切り換えるものである。電源制御部117は、図示しないメイン電源部およびサブ電源部と接続されており、メイン電源部からの通電を制御する。メイン電源部は、NCU101・111および電源制御部117を除く全てのブロックに通電を行うものである。一方、サブ電源部は、NCU101・111および電源制御部117に通電を行うものである。電源制御部117は、通常モードの際にはメイン電源部およびサブ電源部からの通電をONとし、省エネモードの際にはメイン電源部からの通電をOFFとし、サブ電源部からの通電をONのままとする。省エネモードにおいてNCU101・111に電話回線を介しリング信号が入力されると、電源制御部117は、リレー等をONにすることで、メイン電源部からの通電をONとし、複合機100全体を起動させる。
電源制御部117は、省エネ/通常モード自動切換えの設定がオンになっている場合、複合機100に対してユーザからの入力および外部からの呼び出しのない期間が所定時間以上になったときに、通常モードから省エネモードに移行させる。なお、省エネモードにおいてユーザからの入力または外部からの呼び出しを受けたときに、電源制御部117は、省エネモードから通常モードに切り換え、各部への通電を開始する。一方、電源制御部117は、省エネ/通常モード自動切換えの設定がオフになっている場合、省エネモードへの移行を行わない。
第1回線部121および第2回線部122のそれぞれは、ファクシミリの送受信処理を行うものである。
第1回線部121は、NCU(Network Control Unit)101と、モデム102と、画像メモリ103と、RAM104と、ROM105とを備えている。また、第2回線部122も、NCU111と、モデム112と、画像メモリ113と、RAM114と、ROM115とを備えている。
NCU101・111は、電話回線に接続するための通信ユニットであり、電話回線にダイアル信号を送り出したり、呼び出しがあったときにオフフックするなどの制御を行う。
モデム(FAXモデム)102・112は、当該ファクシミリ装置の通信規約(G3,スーパーG3等)のモデム機能を実現するためのものである。本実施形態では、モデムは、G3の通信規約に対応しており、伝送手順信号をやり取りするための高速モデム機能(V.33モデム、V.29モデム、V.27terモデムなど)を備えて構成されている。
画像メモリ103・113は、外部から受信した、圧縮符号化されている画像データを記憶するためのものである。
RAM104・114は、CPU(図示せず)のワークメモリとして使用されるものである。また、ROM105・115は、様々な制御を行うためのプログラムを記憶するものである。
第1回線部121および第2回線部122は、自動受信モードと手動受信モードとをユーザ入力に基づいて切換可能である。
自動受信モードとは、予め設定された自動受信コール数だけ回線接続を要求するリング信号を受けたときに、回線接続し、ファクシミリ受信処理を開始するものである。当該自動受信コール数はユーザにより設定可能である。
一方、手動受信モードとは、リング信号に応じて呼び出し音を鳴らし、ユーザによって受信ボタンが押されたことを検知して、ファクシミリ受信処理を開始するものである。
なお、上記自動受信モードおよび手動受信モードについては、従来の装置で実施されているものであるため、ここでは詳細な説明を省略する。
また、第1回線部121には、上述したように外部電話機400が接続されており、外部電話機400と第1回線部121とは同じ電話回線を共用する。そのため、第1回線部121は、以下のようなモードを有している。
・TEL/FAX自動切換えモード
予め設定されたTEL/FAX自動切換コール数だけリング信号を受けたとき、第1回線部121が当該リング信号に応答して回線接続する。
・FAX優先モード
共用している電話回線に対して呼び出しがあった場合、外部電話機400で呼び出し音が鳴らないように制御し、第1回線部121が応答して回線接続する。ただし、受信信号がFAX信号ではない場合、外部電話機400の呼び出しを行う。
・TEL優先モード
共用している電話回線に対して呼び出しがあった場合、外部電話機400のみ呼び出し音を鳴らすように制御する。そして、ユーザにより外部電話機400がオフフックされると、外部電話機400が回線接続する。ただし、ユーザが受話器からの音がFAX受信であることを示すピープ音であることを確認すると、ユーザは、複合機100に対して、第1ファクシミリ通信ユニットを回線接続させるように指示入力することができる。これにより、第1ファクシミリ通信ユニットが回線接続してFAX受信を行うことができる。
ユーザは、上記各モードのいずれかを選択することができる。なお、上記各モードは、従来の装置で実施されている。
回線I/F制御部106は、操作パネル107、原稿読取部108、符号/復号部109および印字部110とデータのやり取りを行うユニットを、第1回線部121および第2回線部122のどちらにするかを制御するものである。第1回線部121および第2回線部122は、独立してファクシミリ送信/受信を行うことができる。ただし、原稿読取部108や印字部110については1つのみである。そのため、操作パネル107、原稿読取部108、符号/復号部109および印字部110とやり取りを行うユニットを決定する必要がある。回線I/F制御部106は、例えば、第1回線部121を優先して他のブロックとのやり取りを行わせるようにする。
制御部130は、各ブロックの制御を行うものである。
(初期設定機能に関する構成)
本実施形態の複合機100は、購入後に設置される際に、第1・第2回線部121・122における通信機能および公衆電話網における通信サービスに関する適切な詳細条件を設置環境に応じて容易に初期設定できる構成(以下、初期設定機能に関する構成、という)を備えている。図1は、複合機100が備える当該初期設定機能に関する構成を示すブロック図である。なお、図1では、初期設定機能に関する構成のみを図示し、その他の構成の図示を省略している。
図1に示されるように、複合機100は、初期設定機能に関する構成として、テスト送信制御部131、通信信号検知部132、カウント部133、および設定処理部134を備えている。
なお、テスト送信制御部131、通信信号検知部132、カウント部133および設定処理部134は、上記制御部130に含まれる機能ブロックである。
テスト送信制御部131は、第1回線部121から第2回線部122を送信先として、あるいは、第2回線部122から第1回線部121を送信先として、設置環境を検査するためのテストファクシミリ通信を実行させるものである。テスト送信制御部131は、予めテスト用の画像データを記憶しており、当該画像データをファクシミリ送信させる。
本実施形態では、テスト送信制御部131は、購入後初めて起動し、所定の回線番号の設定入力操作が終了した後に、テストファクシミリ通信を実行する。なお、テスト送信制御部131は、操作部172へのユーザ入力(テストファクシミリ通信の実行指示入力)に基づいてテストファクシミリ通信を行ってもよい。また、テスト送信制御部131は、テストファクシミリ通信を実行する際、テストファクシミリ通信を行っているため操作しないように警告する旨の画面を表示部171に表示させてもよい。
通信信号検知部132は、テスト送信制御部131がテストファクシミリ通信を実行させたときに、第1回線部121および第2回線部122が受信する通信信号を検出するものである。
カウント部133は、第1回線部121または第2回線部122が受信するリング信号(CNG(CalliNG tone)信号)またはリングバックトーン(Ring Back Tone)信号(RBT信号)の回数をカウントするものである。以下、カウントされたリング信号の回数をカウントコール回数、カウントされたリングバックトーン信号の回数をカウントリングバックトーン回数という。
ここで、リング信号とは、受信側の端末を呼び出すための信号であり、当該リング信号により第1・第2回線部121・122および外部電話機400は、呼び出し音を発生させる。一方、リングバックトーン信号とは、送信側の端末に送信されるものであり、受信側の端末で呼び出しを行っている旨を示す信号である。
設定処理部134は、通信信号検知部132によって検知された通信信号に基づいて、第1・第2回線部121・122における通信機能および通信事業者による通信サービスに関する適切な詳細条件の設定処理、および、当該通信機能および通信サービスの現在の設定状況をユーザに通知する通知処理のうちの少なくとも一方を行うものである。
以上のように、本実施形態の複合機100は、各々が独立して公衆電話網と接続され、外部の交換機を介してファクシミリ通信可能な2つの第1・第2回線部(通信部)121・122と、第1・第2回線部121・122のうちの一方を送信側の端末とするとともに、他方を受信側の端末とし、当該送信側の端末から当該受信側の端末を送信先として交換機を介したテストファクシミリ通信を実行させるテスト送信制御部(テスト送信処理手段)131と、テストファクシミリ通信において、第1・第2回線部121・122が受信した通信信号を検出する通信信号検知部(検出手段)132とを備えている。そして、設定処理部(通知手段、設定処理手段)134は、通信信号検知部132によって検出された通信信号に基づいて、上記2つの通信部の少なくとも一方の通信状況を示す情報、または、通信事業者によって上記受信側の通信部に対して設定されている通信サービスの設定状況を示す情報を通知する。もしくは、設定処理部134は、通信信号検知部132によって検出された通信信号に基づいて、第1・第2回線部121・122の少なくとも一方の通信機能の設定を更新する。
上記の構成によれば、複合機100は、2つの独立した第1・第2回線部121・122を備える。すなわち、各回線部には異なる回線番号が割り与えられている。そして、これら第1・第2回線部121・122の間で交換機を介したテストファクシミリ通信が実行される。つまり、公衆電話網を介したファクシミリ通信が実行される。
その後、第1・第2回線部121・122で検出された通信信号に基づいて、第1・第2回線部121・122の少なくとも一方の通信状況を示す情報、または、通信事業者によって上記受信側の通信部に対して設定されている通信サービスの設定状況を示す情報が通知される。これにより、ユーザは、通知された情報に基づいて、公衆電話網に依存した通信状況や通信事業者が提供している通信サービスなどの設置環境に応じて、通信部における通信機能の詳細条件に対する適切な設定を行うことができる。
もしくは、第1・第2回線部121・122で検出された通信信号に基づいて、第1・第2回線部121・122の少なくとも一方の通信機能の設定条件が更新される。そのため、公衆電話網に依存した通信状況や、通信事業部が提供している通信サービスの設定状況に応じて、通信部が正常にFAXを送受信できるように通信機能の設定を更新することができる。その結果、テストファクシミリ通信より後に実行されるファクシミリ通信において正常にFAXの送受信を行うことができる。このように、設置担当者の知識に関係なく設置環境に応じた設定を容易に行うことができる。
なお、テスト送信制御部131、通信信号検知部132、カウント部133および設定処理部134は、設定対象となる通信機能・通信サービスに応じて異なる処理を実行する。以下に、当該処理の具体例について説明する。
(転送サービスの設定について)
通信事業者が提供する通信サービスとして転送サービスが知られている。転送サービスとは、かかってきた電話またはファクシミリを予め設定しておいた回線番号の端末に転送するサービスである。
この転送サービスの1つとして、転送元の端末を呼び出し、予め設定された転送コール数(M回とする)だけリング信号を送信しても応答がない場合に、予め設定された番号の端末に転送する無応答時転送サービスがある。
一方、上述したように、第1回線部121及び第2回線部122では、ファクシミリの自動受信モードの機能を有している。上述したように、自動受信モードとは、所定の自動受信コール数(N回とする)だけリング信号を受けたときに、回線接続し、ファクシミリ受信処理を開始するものである。
ここで、新たに複合機100を設置する際、ユーザが無応答時転送サービスの有無や当該無応答時転送サービスで設定されている転送コール数(M回)を把握していない場合がありうる。仮に、第1回線部121及び第2回線部122において自動受信モードが設定されており、かつ、上記自動受信コール数(N回)が転送コール数(M回)よりも大きい場合、FAX受信処理が開始される前に、無応答時転送サービスが起動され転送されてしまうこととなる。その結果、複合機100でファクシミリを自動受信することができなくなってしまう。
また、転送サービスとしては、転送元の呼び出しを行うことなく直接予め設定されている回線番号の端末に転送する無条件転送もある。この無条件転送が設定されていることを知らずにユーザが新たな複合機100を設置する際にも、当該複合機100でファクシミリを受信できなくなってしまう。そして、初心者のユーザは、その原因を容易に突き止めることができない。
しかしながら、本実施形態によれば下記の具体例のように、このような場合であっても適切な設定が可能となる。
図4は、転送サービスの有無を検知するとともに、その最適な設定を可能とする処理を示すフローチャートである。
まず、テスト送信制御部131は、第1回線部121を送信端末とし、第2回線部122を受信端末として、第1回線部121から第2回線部122の呼び出しを行う(S1)。このとき、テスト送信制御部131は、第2回線部122を自動受信モードに設定する。なお、自動受信コール数はデフォルトで設定された値とする。
次に、通信信号検知部132は、第2回線部122がリング信号(CNG信号)を受けたか否かを確認する(S2)。第2回線部122がリング信号を受けたことを検出すると(S3でYes)、カウント部133は、当該リング信号の回数をカウントする(S4)。通信信号検知部132は、第1回線部121が受信側からCED(Called Terminal Identification)信号を受けたことを検知して、受信側の端末と回線接続されたことを確認する(S5)。そして、カウント部133は、カウントコール回数を記憶する(S6)。その後、S10の処理に移行する。
一方、第2回線部122がリング信号(CNG信号)を受けていない場合(S3でNo)、通信信号検知部132は、第1回線部121がリングバックトーン信号を受けているか否かを確認する(S7)。
第1回線部121がリングバックトーン信号を受けていない場合(S8でNo)、テスト送信制御部131は、第1回線部121からのテストFAX送信が開始されていなかったものと判断し、S1の処理に戻り、再度テストファクシミリ通信を実行させる。
第1回線部121がリングバックトーン信号を受けている場合(S8でYes)、通信信号検知部132は、第1回線部121が受信側からCED信号を受けたことを検知して、他の装置と回線接続されたことを検出する(S9)。なお、このように他の装置と回線接続される場合とは、第2回線部122宛の電話及びファクシミリを転送する設定がされている場合である。そして、S10の処理に移行する。
次にS10において、第1回線部121は、通常のファクシミリ送信処理と同様に、自装置の送信能力と、受信側の受信能力とを確認し、当該能力に基づいて通信速度を決定する。なお、受信側の受信能力については、受信側から送信される、G3プロトコルのDIS(Digital Identification Signal)信号により確認することができる。
その後、通信信号検知部132は、第1回線部121が受信側の端末から受信した、当該受信側の端末の回線番号を示すCSI(Called Subscriber Identification)信号を確認する。なお、CSI信号は、DIS信号のオプション信号である。そして、通信信号検知部132は、当該CSI信号で示される番号が第2回線部122の回線番号と同一であるか否かを確認する(S11)。
受信側の端末から受信したCSI信号で示される回線番号が第2回線部122の回線番号と同一である場合(S12でYes)、第2回線部122は、ファクシミリ受信処理を開始し(S13)、処理を終了する。
一方、第2回線部122を送信先としてテストファクシミリ通信を開始したにも関わらず、受信側の端末から受信したCSI信号で示される回線番号が第2回線部122の回線番号と異なる場合(S12でNo)、転送サービスが設定されていることを意味している。そのため、S12でNoの場合、設定処理部134は、第2回線部122において転送サービスの設定がされていることを示す画面を表示させる(S14)。そして、S6においてカウント部133がカウントコール回数を記憶している場合、設定処理部134は、第2回線部122における自動受信モードの自動受信コール数を、当該カウントコール回数よりも小さい値(例えば、カウントコール回数から1減算した値)に設定する(S15)。
S6においてカウントコール回数が記憶されているにも関わらず、CSI信号で示される番号が第2回線部122の番号と異なる場合とは、第2回線部122に一旦呼び出しがあったものの、無応答時転送サービスが起動し、転送コール数だけの呼び出しの後、他の装置に転送されたケースである。そのため、第2回線部122における自動受信モードの自動受信コール数をカウントコール数よりも小さい値に設定することにより、第2回線部122において転送される前にFAXの自動受信が開始されることとなる。
なお、S15において、設定処理部134は、第2回線部122をFAX優先モードに設定してもよい。これにより、第2回線部122はリング信号を受けるとファクシミリ受信処理を開始することとなる。そのため、無応答時転送サービスが設定されていたとしても転送される前にファクシミリ受信処理が開始されることとなる。
なお、本実施例では、S14およびS15の処理の両方を行うものとした。しかしながら、どちらか一方のみでもよい。S14の処理のみの場合、通知を受けたユーザは、転送サービスが設定されていることを認識でき、転送サービスによる悪影響がないように適切な対応を取ることができる。一方、S15の処理のみの場合、転送サービスによる悪影響がないように複合機100で自動的に自動受信コール数が設定されるため、ユーザの手間をなくすことができる。
また、上記説明では、第1回線部121を送信側とし、第2回線部122を受信側として説明した。テスト送信制御部131は、第2回線部122を送信側とし、第1回線部121を受信側としてテストファクシミリ通信も上記と同様に行う。そして、設定処理部134は、、第1回線部121における転送サービスの有無を確認し、第1回線部121の自動受信コール数の設定を行う。
(省エネモード復帰時における自動受信コール数の設定)
上述したように本実施形態の複合機100は、省エネモードを有している。省エネモードであるときに外部からFAX受信のための呼び出しがあった場合、ファクシミリ受信を行うために通常モードに復帰する必要がある。通常モードに復帰するためにはある程度の時間(復帰時間)を要する。そのため、自動受信モードに設定されており、かつ、自動受信コール数だけ呼び出し音を鳴らす時間が復帰時間よりも短い場合、ファクシミリ受信できなくなるおそれがある。
しかしながら、本実施形態によれば、下記の具体例のように、このような場合を避ける適切な設定を容易に行うことができる。
図5は、省エネモードに移行していたとしても自動受信を可能とする設定処理の手順を示すフローチャートである。
まず、テスト送信制御部131は、電力制御部に対して複合機100を省エネモードに移行させる指示を行う(S21)。そして、テスト送信制御部131は、第2回線部122の受信モードを手動受信モードに設定する。
次に、テスト送信制御部131は、第1回線部121を送信端末とし、第2回線部122を受信端末として、第1回線部121から第2回線部122の呼び出しを行う(S22)。そして、交換機は、第2回線部122にリング信号を送るとともに、第1回線部121にリングバックトーン信号を送る。
通信信号検知部132は、第2回線部122がリング信号を受信したか否かを確認する(S23)。第2回線部122がリング信号を受信したことを検知した場合(S24でYes)、通信信号検知部132は、電源制御部117に対して通常モードへの復帰を指示する。そして、電源制御部117は、通常モードへの復帰処理を開始する(S25)。
また、通信信号検知部132は、第1回線部121がリングバックトーンを受信しているか否かを確認する(S26)。第1回線部121がリングバックトーンを受信していることを検知すると(S27でYes)、カウント部133は、リングバックトーン信号の回数をカウントする(S28)。
その後、第2回線部122は、各部への通電が完了し、ファクシミリ受信可能な状態か否かを確認する(S29)。受信可能である場合(S30でYes)、設定処理部134は、第2回線部122に対して回線接続を指示する。すなわち、第2回線部122は、呼び出しに対する応答を行う。これにより、第1回線部121と第2回線部122とは交換機を介して回線接続される(S31)。
次に、カウント部133は、カウントリングバックトーン回数を記憶する(S32)。その後、設定処理部134は、第1回線部121および第2回線部122における自動受信モードの自動受信コール数を、カウントリングバックトーン回数よりも多くなるように設定する(例えば、カウントリングバックトーン回数に1加算した値に設定する)(S33)。ただし、カウントリングバックトーン回数が15回よりも多い場合、設定処理部134は、電源制御部117における省エネ/通常モード自動切換えの設定をオフに設定する。
これにより、第1回線部121および第2回線部122において自動受信モードが設定されたとしても、自動受信コール数が省エネモードから通常モードへの復帰時間よりも長くなるため、省エネモードからの復帰が間に合わず、ファクシミリ受信ができなくなるという事態を避けることができる。
(通信速度の最適設定)
通信状態が悪い場合、回線を切断するのではなく、通信速度を低下させて通信を維持させるフォールバック機能が知られており、多くのファクシミリ装置に搭載されている。本実施形態の複合機100の第1・第2回線部122についても従来と同様のフォールバック機能が搭載されている。フォールバック機能では、回線接続された相手側の端末との間で通信速度を決定するためのトレーニング信号(TCF信号)および当該トレーニング信号に対する失敗または成功を示す確認信号(FTT信号またはCFR信号)を通信し、当該確認信号が成功を示すまで通信速度を順次低くすることにより通信可能な通信速度を決定する。なお、フォールバック機能は、ファクシミリ通信を行う度に実行される。なお、フォールバック機能は公知技術のため、その詳細な説明については省略する。
このようなフォールバック機能により通信速度を低下させる回数が多くなると通信確立に要する時間が長くなってしまう。フォールバック機能が頻繁に作動する設置環境では、そもそも通信状態が悪く、デフォルトの通信速度を低く設定しておくことが好ましい。ただし、初心者のユーザにとっては、最適な通信速度に設定することは困難である。
しかしながら、本実施形態によれば、下記の具体例のように、通信速度の適切な設定が自動的に行われる。
図6は、通信速度の設定処理の手順を示すフローチャートである。
まず、テスト送信制御部131は、第1回線部121を送信端末とし、第2回線部122を受信端末として、第1回線部121から第2回線部122の呼び出しを行う(S41)。
次に、第2回線部122は、外部からの呼び出し要求に応じて回線接続を行う(S42)。回線接続されると、各種の信号のやり取りが行われる。当該信号には、送信側の回線番号を示すTSI信号が送信側から受信側に送信される。
そして、通信信号検知部132は、第2回線部122が受信したTSI(Transmitting Subscribe Identification)信号を解析して、当該TSI信号で示される回線番号が第1回線部121の回線番号であるか否かを確認する(S43)。
TSI信号で示される番号が第1回線部121の番号ではない場合(S44でNo)、第2回線部122は、通常のファクシミリ受信処理を行う(S45)。その後、S41の処理に戻る。なお、TSI信号で示される番号が第1回線部121の番号ではない場合とは、第1回線部121からテストFAX送信を行う直前に、他のファクシミリ装置から第2回線部122宛にFAX送信された場合である。この場合、第2回線部122は、第1回線部121からではなく、当該他のファクシミリ装置からの呼び出しを受ける。
一方、TSI信号で示される番号が第1回線部121の番号である場合(S44でYes)、つまり、第1回線部121と第2回線部122とが交換機を介して回線接続されている場合、設定処理部134は、通信速度自動設定のフラグを「1」に設定する(S46)。
次に、第2回線部122は、画像データ受信のための前処理を行う(S47)。また、第1回線部121は、画像データ送信のための前処理を行う(S48)。この前処理では、相手側の通信能力の確認などが行われる。
続いて、第1回線部121は、通常のFAX送信と同様にG3プロトコルに従って、トレーニング確認を行うためのTCF(Training Check)信号を送信し(S49)、第2回線部122が当該TCF信号を受信する(S50)。
そして、第2回線部122はTCF信号にエラーがあるか否かを判断する(S51)。TCF信号にエラーがある場合(S51でNo)、第2回線部122は、トレーニングに失敗したことを示すFTT(Failure To Train)信号を送信する(S52)。一方、第1回線部121では、当該FTT信号を受信すると、フォールバック機能により通信速度を低く設定する(S53)。そして、再度S49の処理に戻る。
その後、第2回線部122は、トレーニングに成功すると、その旨を示すCFR(ConFirmation to Receive)信号を第1回線部121に送信する(S51でYes)。第1回線部121がCFR信号を受信したことを通信信号検知部132が検知すると、設定処理部134は、第1回線部121で最終的に設定された通信速度をメモリに記憶する(S54)。
次に、設定処理部134は、通信速度自動設定のフラグを確認する(S55)。フラグが「1」である場合(S56でYes)、設定処理部134は、最終的に設定された第1回線部121の通信速度をデフォルトとして設定する(S57)。
これにより、第1回線部121は、次からのファクシミリ送信の際に、変更されたデフォルトの通信速度で通信を行う。その結果、ファクシミリ通信においてフォールバック機能により通信速度が変更される回数が減り、結果として通信時間の短縮を図ることができる。
なお、上記説明では、第1回線部121を送信側とし、第2回線部122を受信側として説明した。テスト送信制御部131は、第2回線部122を送信側とし、第1回線部121を受信側としてテストファクシミリ通信も上記と同様に行い、第2回線部122の通信速度のデフォルトを設定する。
(留守番電話の設定について)
第1回線部121のように外部電話機400と1つの電話回線を共用する場合、上述したTEL/FAX自動切換モードが通常選択される。TEL/FAX自動切換モードは、予め設定されたTEL/FAX自動切換コール数だけコール信号を受けたとき、第1回線部121が当該コール信号に応答して回線接続するものである。
一方、TEL/FAX自動切換コール数の呼び出し音がなっている間に外部電話機400がオフフックされた場合、外部電話機400が交換機と回線接続することになる。このとき、外部電話機400をオフフックさせたユーザは、受話器からの音を確認してピープ音である場合、FAX受信であると判断することができる。この場合、ユーザは、複合機100を操作して、第1回線部121と交換機とを回線接続させ、第1回線部121がFAX受信できるようにすることができる。
ただし、外部電話機400において留守番電話の機能がオンに設定されているときに外部電話機400がオフフックされた場合、通常ユーザが不在であるため、FAXを受信していたとしても、そのまま外部電話機400がオフフックのままとなり、FAX受信ができなくなる。
しかしながら、本実施形態によれば、下記の具体例のように、このような場合を避ける適切な設定を容易に行うことができる。
図7は、外部電話機400において留守番電話の機能がオンに設定されていてもFAX自動受信を可能とする設定処理の手順を示すフローチャートである。
まず、テスト送信制御部131は、第2回線部122を送信端末とし、第1回線部121を受信端末として、第2回線部122から第1回線部121の呼び出しを行う(S61)。このとき、テスト送信制御部131は、第1回線部121をTEL/FAX自動切換モードに設定する。なお、TEL/FAX自動切換コール数は、購入時に設定されている値である。ただし、当該テストFAX送信の前にユーザが誤ってTEL/FAX自動切換コール数を設定してしまった場合は、その値である。そして、第2回線部122はリング信号を送信する(S62)。
次に、通信信号検知部132は、第2回線部122がリングバックトーン信号を受けていることを確認する(S63)。第2回線部122がリングバックトーン信号を受けていることが確認された場合(S64でYes)、カウント部133は、当該リングバックトーン信号のカウントを開始する(S65)。
その後、受信側では、自動受信モードに従い第1回線部121が回線接続するか、ユーザ操作または留守番電話の機能により外部電話機400が回線接続する(S66)。そして、カウント部133は、カウントリングバックトーン回数を記憶する(S67)。
次に、通信信号検知部132は、当該カウントリングバックトーン回数がTEL/FAX自動切換コール数よりも少ないか否かを判断する。そして、通信信号検知部132は、当該カウントリングバックトーン回数がTEL/FAX自動切換コール数よりも少ない場合に、外部電話機400が回線接続したものと判断し、当該カウントリングバックトーン回数がTEL/FAX自動切換コール数と同じである場合に、第1回線部121が回線接続したものと判断する(S68)。
第1回線部121が回線接続している場合(S69でYes)、複合機100は、そのままテストファクシミリ送受信の処理を続け、テストファクシミリ通信の処理を終了する(S70)。すなわち、この場合、設定処理部134は、留守番電話の設定により不都合が生じないものと判断し、設定変更を行わない。
一方、外部電話機400が回線接続された場合、通信信号検知部132は、第2回線部122がテストファクシミリ送信を完了したか否かを確認する(S71)。当該確認は、画像データを正常に受信したことを示すMCF(Message ConFirmation)信号を第1回線部121から第2回線部122が受信したか否かにより行われる。
最初に外部電話機400が回線接続した場合であっても、ユーザがオフフックし、受話器からのピープ音を確認して、FAX受信であると判断する場合がある。このとき、ユーザは、複合機100を操作して、第1回線部121と交換機とを回線接続させ、第1回線部121がファクシミリ受信できるようにすることができる。そのため、最初に外部電話機400が回線接続した場合であっても、第1回線部121と第2回線部122との間でファクシミリ送受信の処理が行われる場合がある。そのため、本実施例では、上記S71の処理を行う。
第2回線部122がテストファクシミリ送信を完了した場合(S72でYes)、複合機100は、テストファクシミリ通信の処理を終了する(S70)。すなわち、この場合、設定処理部134は、ユーザがオフフックしてしまい、留守番電話の設定の有無が確認できないものと判断し、設定変更を行わない。なお、このとき、設定処理部134は、テストファクシミリ通信のためオフフックしないように指示する旨を表示部171に表示させ、再度S1の処理に戻っても良い。
第2回線部122がテストファクシミリ送信を完了しない場合(S72でNo)、設定処理部134は、第2回線部122に対して通信切断の指示を出力する(S73)。外部電話機400の留守番電話が起動している場合、送信側の第2回線部122は、FAXの信号が返信されないため、延々とリトライ処理を繰り返すこととなる。このようなリトライ処理の繰り返しを防止するために、設定処理部134は、第2回線部122に対して通信切断の指示を出力する。その後、設定処理部134は、外部電話機400において留守番電話の機能がオンになっていることを表示部171に表示させる。さらに、設定処理部134は、S67でカウント部133が記憶したカウントリングバックトーン回数よりも、自動受信コール数を小さくなるように設定する(例えば、カウントリングバックトーン回数から1引いた値に設定する)(S74)。なお、S74において、設定処理部134は、外部電話機400に対して、留守番電話の機能が起動するコール数を、第1回線部121の自動受信コール数よりも多くするように指示してもよい。
これにより、第1回線部121における自動受信が開始する前に、留守番電話が起動することを防止することができる。
なお、外部電話機400が留守番電話モードになっていることを表示部171にて確認したユーザは、TEL/FAX自動切換えの設定を、FAXのみで受信する「FAX優先モード」に変更することもできる。もしくは、設定処理部134が、S74において、TEL/FAX自動切換えの設定を「FAX優先モード」に変更してもよい。
なお、本実施例では、S73およびS74の処理の両方を行うものとした。しかしながら、どちらか一方のみでもよい。S73の処理のみの場合、通知を受けたユーザは、留守番電話の機能がオンになっていることを認識でき、当該機能による悪影響がないように適切な対応を取ることができる。一方、S74の処理のみの場合、留守番電話の機能による悪影響がないように複合機100で自動的に自動受信コール数が設定されるため、ユーザの手間をなくすことができる。
(ダイヤルパルスの設定)
第1回線部121および第2回線部122がダイヤル式の信号を用いる場合、ダイヤルパルスとしては、20ppsと10ppsとの2パターンがある。現在では、設置時にサービスマンがダイヤル発呼信号として20ppsを選択して電話をし、繋がった場合にはそのままデフォルトとして20ppsを設定し、繋がらなければデフォルトを10ppsに設定し直していた。このように、サービスマンによる個々の対応が必要であった。
しかしながら、本実施形態の下記の実施例によれば、複合機100において、最適なダイヤルパルスの設定が自動的に行われる。
図8は、ダイヤルパルスの設定処理の手順を示すフローチャートである。
まず、設定処理部134は、第1回線部121のダイヤルパルスを20ppsに設定する(S81)。そして、テスト送信制御部131は、第1回線部121を送信端末とし、第2回線部122を受信端末として、第1回線部121から第2回線部122の呼び出しを行う(S82)。
次に、通信信号検知部132は、第2回線部122がリング信号を受信したか否かを確認する(S83)。第2回線部122がリング信号を受信したことを検知した場合(S84でYes)、第2回線部122は当該リング信号に応答して回線接続する(S85)。そして、テストFAXの送受信を行う(S86,S87)。
一方、第2回線部122がリング信号を受信したことを通信信号検知部132が検知しなかった場合(S84でNo)、テスト送信制御部131は、第1回線部121に対して回線切断を指示する。そして、第1回線部121は回線切断する(S88)。
次に、設定処理部134は、第1回線部121のダイヤルパルスを10ppsに変更する(S89)。そして、設定処理部134は、第1回線部121のダイヤルパルスのデフォルトとして10ppsを設定する(S90)。
これにより、複合機100において自動的にダイヤルパルスの設定を行うことができる。その結果、サービスマン等の処理が不要となる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
最後に、複合機100の各ブロック、特に制御部は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、複合機100は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである複合機100の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記複合機100に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、複合機100を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は、ファクシミリ機能を有するファクシミリ装置に適用できる。
本発明に係る複合機が備える初期設定機能に関する構成を示すブロック図である。 ファクシミリ通信システムの全体を示す図である。 本発明に係るファクシミリ機能を有する画像形成装置である複合機の構成を示すブロック図である。 転送サービスの有無を検知するとともに、その最適な設定を可能とする処理の手順を示すフローチャートである。 省エネモードに移行していたとしても自動受信を可能とする設定処理の手順を示すフローチャートである。 通信速度の設定処理の手順を示すフローチャートである。 外部電話機において留守番電話の機能がオンに設定されていてもFAX自動受信を可能とする設定処理の手順を示すフローチャートである。 ダイヤルパルスの設定処理の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
100 複合機(ファクシミリ装置)
171 表示部
117 電源制御部(電源制御手段)
121 第1回線部(通信部)
122 第2回線部(通信部)
130 制御部
131 テスト送信制御部(テスト送信処理部)
132 通信信号検知部(検出手段)
133 カウント部
134 設定処理部(通知手段、設定処理手段)
200 公衆網交換局
201 交換機
400 外部電話機

Claims (11)

  1. 各々が独立して公衆電話網と接続され、外部の交換機を介してファクシミリ通信可能な2つの通信部と、
    上記2つの通信部のうちの一方を送信側の通信部とするとともに、他方を受信側の通信部とし、当該送信側の通信部から当該受信側の通信部を送信先として交換機を介したテストファクシミリ通信を実行させるテスト送信処理手段と、
    上記テスト送信処理手段によって実行されたテストファクシミリ通信において、上記送信側の通信部および上記受信側の通信部が受信した通信信号を検出する検出手段と、
    上記検出手段によって検出された通信信号に基づいて、上記2つの通信部の少なくとも一方の通信状況を示す情報、または、通信事業者によって上記受信側の通信部に対して設定されている通信サービスの設定状況を示す情報を通知する通知手段と、
    を備えることを特徴とするファクシミリ装置。
  2. 各々が独立して公衆電話網と接続され、外部の交換機を介してファクシミリ通信可能な2つの通信部と、
    上記2つの通信部のうちの一方を送信側の通信部とするとともに、他方を受信側の通信部とし、当該送信側の通信部から当該受信側の通信部を送信先として、交換機を介してテストファクシミリ通信を実行させるテスト送信処理手段と、
    上記テスト送信処理手段によって実行されたテストファクシミリ通信において、上記送信側の通信部および上記受信側の通信部が受信した通信信号を検出する検出手段と、
    上記検出手段によって検出された通信信号に基づいて、上記2つの通信部の少なくとも一方の通信機能の設定を更新する設定処理手段と、
    を備えることを特徴とするファクシミリ装置。
  3. 上記検出手段は、上記送信側の通信部が受信した受信側の回線番号を示す受信側識別信号を検出し、
    上記通知手段は、上記検出手段によって検出された受信側識別信号で示される番号が上記受信側の通信部の番号と異なる場合に、通信事業者によって上記受信側の通信部に対して転送サービスが設定されている旨を示す情報を通知することを特徴とする請求項1に記載のファクシミリ装置。
  4. 上記通信部は、予め設定された自動受信コール数の呼び出しを確認した後に受信処理を開始する自動受信モードを有しており、
    上記検出手段は、上記受信側の通信部によって受信された回線接続を要求するリング信号を検出するとともに、上記送信側の通信部が受信した受信側の回線番号を示す受信側識別信号を検出し、
    上記設定処理手段は、上記検出手段によって検出された受信側識別信号で示される番号が上記受信側の通信部の番号と異なる場合に、上記受信側の通信部における上記自動受信コール数を、上記検出手段によって検出された上記リング信号の回数よりも少なくなるように設定することを特徴とする請求項2に記載のファクシミリ装置。
  5. 上記通信部が有する機能が動作可能な状態で通電されている通常モードと、当該通常モードよりも消費電力を低減させた省電力モードとを切り替えるためのものであり、省電力モードのときに回線接続の呼び出しを受けたときに通常モードに復帰させる電源制御手段を備えており、
    上記通信部は、予め設定された自動受信コール数の呼び出しを確認した後に受信処理を開始する自動受信モードを有しており、
    上記テスト送信処理手段は、省電力モードのときに上記テストファクシミリ通信を実行させ、
    上記検出手段は、省電力モードから通常モードへ復帰する間に上記送信側の通信部が受信した、受信側において呼び出しを行っている旨を示すリングバックトーン信号を検出し、
    上記設定処理手段は、上記受信側の通信部における上記自動受信コール数を、上記検出手段によって検出されたリングバックトーン信号の回数よりも多くなるように設定することを特徴とする請求項2に記載のファクシミリ装置。
  6. 上記通信部は、回線接続された相手側の端末との間で通信速度を決定するためのトレーニング信号および当該トレーニング信号に対する失敗または成功を示す確認信号を通信し、当該確認信号が成功を示すまで通信速度を順次低くすることにより通信可能な通信速度を決定するフォールバック機能を、ファクシミリ通信を行う毎に実行するものであり、
    上記フォールバック機能において、上記通信部は、予め設定された初期通信速度のトレーニング信号を最初に送信し、
    上記設定処理手段は、上記送信側の通信部が上記受信側の通信部から成功を示す上記確認信号を受けたことを上記検出手段が検出したときに用いられた通信速度を、上記通信部における上記初期通信速度として設定することを特徴とする請求項2に記載のファクシミリ装置。
  7. 上記受信側の通信部は、外部電話機と1つの電話回線を共用するものであり、
    上記受信側の通信部は、予め設定されたTEL/FAX自動切換コール数だけ呼び出しを受けた後に受信処理を開始するTEL/FAX自動切換モードを有しており、
    上記テスト送信処理手段は、受信側の通信部がTEL/FAX自動切換モードのときに上記テストファクシミリ通信を実行させ、
    上記検出手段は、受信側が回線接続するまでの間に上記送信側の通信部が受信した、受信側において呼び出しを行っている旨を示すリングバックトーン信号を検出し、
    上記通知手段は、上記検出手段によって検出されたリングバックトーン信号の数が上記TEL/FAX自動切換コール数よりも少ない場合、上記外部電話機において留守番電話の機能がオンになっている旨を通知することを特徴とする請求項1に記載のファクシミリ装置。
  8. 上記受信側の通信部は、外部電話機と1つの電話回線を共用するものであり、
    上記受信側の通信部は、予め設定されたTEL/FAX自動切換コール数だけ呼び出しを受けた後に受信処理を開始するTEL/FAX自動切換モードを有しており、
    上記テスト送信処理手段は、受信側の通信部がTEL/FAX自動切換モードのときに上記テストファクシミリ通信を実行させ、
    上記検出手段は、受信側が回線接続するまでの間に上記送信側の通信部が受信した、受信側において呼び出しを行っている旨を示すリングバックトーン信号を検出し、
    上記設定処理手段は、上記検出手段によって検出されたリングバックトーン信号の数が上記TEL/FAX自動切換コール数よりも少ない場合、当該リングバックトーン信号の数よりも少なくなるようにTEL/FAX自動切換コール数を設定することを特徴とする請求項2に記載のファクシミリ装置。
  9. 上記通信部はダイヤル式信号で通信を行うものであり、
    上記テスト送信処理手段は、複数のダイヤルパルスのうちの高い方のダイヤルパルスから順次用いて、上記テストファクシミリ通信を実行させ、
    上記検出手段は、上記受信側の通信部が受信した、回線接続を要求するリング信号を検出し、
    上記設定処理手段は、上記検出手段によって上記リング信号が検出されたときのダイヤルパルスを、常時使用するものとして設定することを特徴とする請求項2に記載のファクシミリ装置。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載のファクシミリ装置を動作させるプログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるためのプログラム。
  11. 請求項10に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
JP2007065878A 2007-03-14 2007-03-14 ファクシミリ装置、プログラム及び記録媒体 Pending JP2008228110A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007065878A JP2008228110A (ja) 2007-03-14 2007-03-14 ファクシミリ装置、プログラム及び記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007065878A JP2008228110A (ja) 2007-03-14 2007-03-14 ファクシミリ装置、プログラム及び記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008228110A true JP2008228110A (ja) 2008-09-25

Family

ID=39846152

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007065878A Pending JP2008228110A (ja) 2007-03-14 2007-03-14 ファクシミリ装置、プログラム及び記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008228110A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015046766A (ja) * 2013-08-28 2015-03-12 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 ファクシミリ装置
CN104427162A (zh) * 2013-08-28 2015-03-18 京瓷办公信息***株式会社 传真装置
WO2018110782A1 (en) * 2016-12-15 2018-06-21 S-Printing Solution Co., Ltd Fax function diagnosis method, and apparatus for performing the method

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015046766A (ja) * 2013-08-28 2015-03-12 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 ファクシミリ装置
CN104427162A (zh) * 2013-08-28 2015-03-18 京瓷办公信息***株式会社 传真装置
CN104427162B (zh) * 2013-08-28 2017-11-14 京瓷办公信息***株式会社 传真装置
WO2018110782A1 (en) * 2016-12-15 2018-06-21 S-Printing Solution Co., Ltd Fax function diagnosis method, and apparatus for performing the method
US10440206B2 (en) 2016-12-15 2019-10-08 Hp Printing Korea Co., Ltd. Fax function diagnosis method, and apparatus for performing the method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008228110A (ja) ファクシミリ装置、プログラム及び記録媒体
JP3861883B2 (ja) 多機能端末装置
JP2005277509A (ja) マルチファンクション装置およびその制御方法
JP5870671B2 (ja) 通信回路制御ボードを搭載した画像形成装置及び通信回路制御ボード上のリレーのon/off制御方法
JP6847809B2 (ja) 情報処理装置
JP6581692B2 (ja) 通信装置、その制御方法とプログラムと記憶媒体
JP3731498B2 (ja) ファクシミリ装置
JP2018148400A (ja) 情報処理システム
JPH10173807A (ja) 通信端末装置
JP2881048B2 (ja) ファクシミリ装置およびそのキャッチホン対応方法
JPH02185143A (ja) ファクシミリ装置
JP3682492B2 (ja) 通信端末装置
JP3698052B2 (ja) 通信端末装置
JPH10327309A (ja) ファクシミリ装置とファクシミリの通信制御方法
JP3611739B2 (ja) データ通信装置
JP2001007944A (ja) 通信装置及び通信方法並びに通信システム
JPH10173820A (ja) 通信端末装置
JP2017183965A (ja) 情報処理装置、情報処理装置の制御方法、及びプログラム
JP2013066108A (ja) ファクシミリ装置及びファクシミリ通信システム
JP2002111990A (ja) データ通信装置
JP2009225276A (ja) 通信装置
JP2010141431A (ja) ファクシミリ装置
JP2013090171A (ja) ファクシミリ装置
JPH0965011A (ja) 通信装置
JP2013066107A (ja) ファクシミリ装置及びファクシミリ通信システム