JP2008225082A - カラーフィルタ用基板、およびその製造方法 - Google Patents

カラーフィルタ用基板、およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、セルギャップが均一な液晶表示装置を形成可能なカラーフィルタ用基板や、その製造方法を提供することを主目的としている。
【解決手段】上記目的を達成するために、本発明は、透明基板と、前記透明基板の画素表示領域上にパターン状に形成された遮光部と、前記遮光部により区画された開口部に形成された着色層と、前記遮光部上に形成された画素表示領域用スペーサと、前記透明基板の前記画素表示領域の外側に形成され、ビーズおよびバインダを含有する外側用ビーズスペーサとを有することを特徴とするカラーフィルタ用基板を提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、液晶表示装置の製造に用いられるカラーフィルタ用基板、およびその製造方法に関するものである。
液晶表示装置は、カラーフィルタと液晶駆動側基板とを対向させ、両者の間に液晶化合物を封入して薄い液晶層を形成し、液晶駆動側基板により液晶層内の液晶配列を電気的に制御してカラーフィルタの透過光または反射光の量を選択的に変化させることによって表示を行う。
このような液晶表示装置には、スタティック駆動方式、単純マトリックス方式、アクティブマトリックス方式など種々の駆動方式があるが、近年、パーソナルコンピューターや携帯情報端末などのフラットディスプレーとして、アクティブマトリックス方式又は単純マトリックス方式の液晶パネルを用いたカラー液晶表示装置が急速に普及してきている。
図6は、アクティブマトリックス方式の液晶表示装置パネルの一例である。液晶表示装置101は、カラーフィルタ11と液晶駆動側基板であるTFTアレイ基板12とを対向させて1μm〜10μm程度の間隙部13を設け、この間隙部13内に液晶Lを充填し、その周囲をシール材14で密封した構造をとっている(例えば特許文献1等)。カラーフィルタ11は、透明基板15上に、着色層17間の境界部を遮光するために所定のパターンに形成された遮光部16と、複数の色(通常、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色)を所定順序に配列した着色層17と、オーバーコート層18と、透明電極膜19とが、透明基板に近い側からこの順に積層された構造をとっている。
一方、TFTアレイ基板12は、透明基板上にTFT素子を配列し、透明電極膜を設けた構造をとっている(図示せず)。また、カラーフィルタ11及びこれと対向するTFTアレイ基板12の内面側には配向膜20が設けられる。そして、着色層の背後にある液晶層の光透過率を制御することによってカラー画像が得られる。
ここで、間隙部13の厚さ、すなわちセルギャップ(カラーフィルタと液晶駆動側基板の間隙距離)は液晶層の厚さそのものであり、色ムラやコントラストムラといった表示ムラを防止し、均一な表示、高速応答性、高コントラスト比、広視野角等の良好な表示性能をカラー液晶表示装置に付与するためには、セルギャップを一定且つ均一に維持する必要がある。
セルギャップを維持する方法としては、例えば図6に示すように、間隙部13内にスペーサ部としてガラス、アルミナ又はプラスチック等からなる一定サイズの球状又は棒状粒子のビーズスペーサ部21を多数散在させ、カラーフィルタ11とTFTアレイ基板12とを貼り合わせ、液晶を注入する方法がある。この方法においては、ビーズスペーサ部の大きさをもってセルギャップが決定され、維持される。
また、例えば図7に示すように、カラーフィルタ11の内面側であって遮光部16上(非表示領域)に、セルギャップに対応する高さを有する柱状スペーサ部22を形成する方法も一般的に行われている(例えば特許文献2等)。このような柱状スペーサ部22は、カラーフィルタの透明基板上に光硬化性樹脂を均一な厚みに塗布し、得られた塗膜をフォトリソグラフィーによってパターン露光して硬化させることにより、遮光部上等に形成される。
またビーズおよびバインダを含有するビーズスペーサ形成用塗工液を、インクジェット方式により、カラーフィルタ用基板の遮光部上に塗布し、遮光部上のみにビーズスペーサを形成する方法も考えられている。
ここで、近年、液晶表示装置の大面積化が求められており、カラーフィルタに用いられる基板等の大面積化が図られている。また同時に、液晶表示装置の製造効率向上が求められており、例えば、一つの基板に複数のカラーフィルタが多面付けされたカラーフィルタ用基板と、一つの基板に、複数の液晶駆動用配線が多面付けされた液晶駆動側基板とを、各カラーフィルタと各液晶駆動用配線とが対向するように配置してセル組みを行い、その後、セル組みされた多面付け液晶表示装置を切断して各液晶表示装置を製造する方法も用いられる。このように、用いられる基板が大面積化された場合等には、上記いずれの方法を用いた場合であっても、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とを貼り合わせ、液晶を封入するセル組みを行う際に、均一なギャップを保持することができず、製造された液晶表示装置に表示ムラが生じたり、表示不良が発生する場合があった。これは、カラーフィルタ形成用基板等の画素表示領域の外側では上記スペーサ部が形成されていないことから、例えば図8に示すように、カラーフィルタ用基板9と液晶駆動側基板12とのギャップを所定の範囲内とすることができず、基板が撓んでしまうことによるものである。
そこで、例えば液晶表示装置の画素表示領域の外側に、光硬化性樹脂を用いて柱状スペーサを形成し、上記セル組みの際に基板が撓んでしまうことを防止する方法が提案されている。しかしながら、上記光硬化性樹脂を用いて柱状スペーサを形成した場合、柱状スペーサが形成される領域の台座の形状等によって、柱状スペーサを目的とする高さに形成することができず、また柱状スペーサは圧力による変形性が少ないことから、液晶表示装置内でセルギャップを均一なものとすることが難しいという問題があった。これは、例えば画素表示領域と外側領域とに一括して柱状スペーサを形成する場合等において、図9に示すように、大面積の台座30a等が形成されている領域上に形成される光硬化性樹脂31の膜厚と、小面積の台座30b等の上に形成される光硬化性樹脂31の膜厚とが異なるものとなってしまう。したがって、この光硬化性樹脂をパターニングして形成される柱状スペーサの高さにばらつきが生じるためであった。
特開平8−194216号公報 特開2001−159707号公報
そこで、セルギャップが均一な液晶表示装置を形成可能なカラーフィルタ用基板や、その製造方法の提供が望まれている。
本発明は、透明基板と、上記透明基板の画素表示領域上にパターン状に形成された遮光部と、上記遮光部により区画された開口部に形成された着色層と、上記遮光部上に形成された画素表示領域用スペーサと、上記透明基板の上記画素表示領域の外側に形成され、ビーズおよびバインダを含有する外側用ビーズスペーサとを有することを特徴とするカラーフィルタ用基板を提供する。
本発明によれば、外側用ビーズスペーサが形成されていることから、セル組みの際に、画素表示領域の外側でも、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板との距離が一定の範囲内となるものとすることができ、基板が撓んでしまうこと等の少ないものとすることができる。また、上記外側用ビーズスペーサは、通常、弾性を有しており、圧力をかけた際に変形するものとすることができることから、外側用ビーズスペーサの高さに多少のばらつきがある場合であっても、上記セル組みの際に圧力をかけることによって、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とのギャップを、液晶表示装置全面で均一なものとすることが可能となる。
上記発明においては、上記画素表示領域用スペーサが、ビーズおよびバインダを含有しており、上記画素表示領域用スペーサ中に含有されるビーズの平均粒径より、上記外側用ビーズスペーサに含有されるビーズの平均粒径のほうが大きいことが好ましい。上記画素表示領域用スペーサは遮光部上に形成されており、外側用ビーズスペーサは透明基板上に形成されていることから、上記外側用ビーズスペーサ中に含有されているビーズの平均粒径を、画素表示領域用スペーサ中に含有されているビーズの平均粒径より大きいものとすることにより、透明基板表面から外側用ビーズスペーサ表面までの距離と、透明基板表面から画素表示領域用スペーサ表面までの距離とを等しいものとすることができるからである。
上記発明においては、上記透明基板の、少なくとも上記外側用ビーズスペーサが形成されている領域では、表面が撥液性とされていることが好ましい。これにより、上記外側用ビーズスペーサを形成する際に、外側用ビーズスペーサ形成用塗工液がぬれ広がってしまい、高さが低くなること等を防ぐことが可能となり、目的とする領域に外側用ビーズスペーサが形成されたものとすることができるからである。
また本発明においては、上記外側用ビーズスペーサに含有される上記ビーズが、プラスチックビーズであることが好ましい。これにより、上記外側用ビーズスペーサが弾性を有するものとすることができ、目的とするセルギャップを実現可能なものとすることができるからである。
上記発明においては、上記プラスチックビーズがジビニルベンゼンポリマーを含有していることが好ましい。ジビニルベンゼンポリマーは、外側用ビーズスペーサを形成するための外側用ビーズスペーサ形成用塗工液内で好適な比重を有しており、また真球性が高いことから、外側用ビーズスペーサの高さにばらつきが少ないものとすることができるからである。
また本発明は透明基板と、上記透明基板の画素表示領域上にパターン状に形成された遮光部と、上記遮光部により区画された開口部に形成された着色層と、上記遮光部上に形成された画素表示領域用スペーサと、上記透明基板の上記画素表示領域の外側に形成され、ビーズおよびバインダを含有する外側用ビーズスペーサとを有するカラーフィルタ用基板の製造方法であって、上記外側用ビーズスペーサを上記遮光部および/または着色層を形成した後に形成する外側用ビーズスペーサ形成工程を有することを特徴とするカラーフィルタ用基板の製造方法を提供する。
本発明によれば、上記外側用ビーズスペーサを形成する外側用ビーズスペーサ形成工程を有することから、本発明により製造されたカラーフィルタ用基板を用いて液晶表示装置を製造する際、上記外側領域においてもカラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板との距離を一定に保つことが可能となり、表示ムラ等のない、高品質な液晶表示装置を製造することが可能となる。
上記発明においては、上記外側用ビーズスペーサ形成工程が、吐出法により行われることが好ましい。これにより、効率よくカラーフィルタ用基板を製造することが可能となるからである。
また本発明は、上記カラーフィルタ用基板を用いたことを特徴とする液晶表示装置を提供する。本発明によれば、上記カラーフィルタ用基板を用いていることから、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とのセルギャップが均一な液晶表示装置とすることができる。
本発明によれば、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とのギャップを、液晶表示装置全面で均一なものとすることが可能なカラーフィルタ用基板とすることができるという効果を奏する。
本発明は、液晶表示装置の形成に用いられるカラーフィルタ用基板、およびその製造方法に関する。以下、それぞれについてわけて説明する。
A.カラーフィルタ用基板
まず、本発明のカラーフィルタ用基板について説明する。本発明のカラーフィルタ用基板は、液晶表示装置の形成に用いられるものであり、一つの液晶表示装置を形成するために用いられるカラーフィルタ用基板、すなわち例えば図1(a)に示すような透明基板1上に一つの画素表示領域10のみ有するものであってもよく、また複数の液晶表示装置を一括して形成するために用いられるカラーフィルタ用基板、すなわち例えば図1(b)に示すような透明基板1上に複数の画素表示領域10が設けられている多面付け基板であってもよい。
本発明のカラーフィルタ用基板は、透明基板と、上記透明基板の画素表示領域上にパターン状に形成された遮光部と、上記遮光部により区画された開口部に形成された着色層と、上記遮光部上に形成された画素表示領域用スペーサと、上記透明基板の上記画素表示領域の外側に形成され、ビーズおよびバインダを含有する外側用ビーズスペーサとを有することを特徴とするものである。本発明のカラーフィルタ用基板は、例えば図2に示すように、透明基板1と、その透明基板1の画素表示領域(図中、aで示される領域)上に形成された遮光部2と、上記遮光部2により区画された開口部bに形成された着色層3と、上記遮光部2上に形成された画素表示領域用スペーサ4と、上記透明基板1の画素表示領域aの外側に形成された外側用ビーズスペーサ5とを有するものである。
ここで、本発明でいう画素表示領域とは、カラーフィルタ用基板のうち、液晶表示装置に用いられた際に画像を表示するために用いられる領域をいうこととし、着色層、およびその着色層を区画するための遮光部が形成されている領域をいうこととする。なお、一般的に額縁遮光部といわれる、着色層の周囲に遮光部が額縁状に形成された領域も、本発明では画素表示領域に含むものとする。また、外側用ビーズスペーサの形成されている位置は、上記画素表示領域の外側であれば特に限定されるものではなく、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とを貼り合わせてセル組みをする際に、少なくとも画素表示領域のセルギャップが均一となるような位置に形成される。なお、通常、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とを貼り合わせるためのシール材を塗布する領域以外の領域に上記外側用ビーズスペーサが形成される。
上述したように、カラーフィルタ用基板の画素表示領域内にのみ、スペーサが形成されている場合、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とを貼り合わせてセル組みをする際に、画素表示領域の外側でカラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板との距離が狭くなり、基板が撓んでしまう。そのため、液晶表示装置内でのセルギャップを均一なものとすることができない、という問題が生じていた。またこの画素表示領域の外側の領域に柱状スペーサを形成することも考案されているが、この場合、柱状スペーサを均一な高さに形成することが難しく、また柱状スペーサは一般的に圧力をかけられた場合であっても変形性が少ないことから、液晶表示装置全面でのセルギャップが均一となるようにセル組みすることが難しかった。
一方、本発明においては、上記画素表示領域の外側に、外側用ビーズスペーサが形成されていることから、セル組みの際に、画素表示領域の外側でも、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板との距離を一定の範囲内とすることができ、基板が撓んでしまうこと等の少ないものとすることができる。またさらに、上記外側用ビーズスペーサにはビーズが含有されており、このビーズは一般的に弾性を有していることから、例えば外側用ビーズスペーサと画素表示領域用スペーサとの高さに多少のばらつきが生じている場合であっても、セル組みの際にかけられる圧力にビーズが追従して変形するものとすることができ、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とのギャップが、液晶表示装置全面で均一なものとすることが可能となる。
以下、本発明のカラーフィルタ用基板について、各構成ごとに詳しく説明する。
1.外側用ビーズスペーサ
まず、本発明に用いられる外側用ビーズスペーサについて説明する。本発明に用いられる外側用ビーズスペーサは、後述する透明基板上に形成されるものであり、ビーズおよびバインダを含有するものである。上記外側用ビーズスペーサは、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とをセル組みして液晶表示装置を製造する際に、画素表示領域の外側の領域で、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板との距離が一定となるようにこれらの基板を支えるために用いられるものである。
本発明において上記外側用ビーズスペーサは、セル組みの際にカラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板との距離を一定に保つことが可能なものであれば、その形状等は特に限定されるものではない。例えば図3に示すように、円形状や矩形状等、所定の間隔をあけてドット状に上記画素表示領域10の外側に形成されているもの等とすることができる。本発明においては、外側用ビーズスペーサがインクジェット法を用いて形成されていることが好ましいことから、上記の中でも特に円形状に形成されていることが好ましい。
ここで、本発明においては、1000μm角に形成される外側用ビーズスペーサの面積の合計が2000μm〜100000μm程度、中でも5000μm〜60000μm程度となるような密度で、外側用ビーズスペーサが形成されていることが好ましい。このような密度で外側用ビーズスペーサが形成されているものとすることにより、本発明のカラーフィルタ用基板を用いて液晶表示装置を形成する際、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板との間隙を一定に保つことが可能となるからである。
また隣接する外側用ビーズスペーサどうしの間隔は、画素表示領域内に形成されている画素表示領域用スペーサが形成されているピッチと同一とされていてもよく、また異なるピッチとされていてもよい。
また上記外側用ビーズスペーサの高さとしては、通常、含有されるビーズの粒径によって決定されることとなる。本発明においては、1μm〜10μm程度、中でも3μm〜7μm程度とされることが好ましい。これにより、セル組みの際、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とのギャップを良好に保つことが可能となるからである。
上記外側用ビーズスペーサに含有されるビーズとしては、後述するバインダと相溶性を有するものであれば、特に限定されるものではなく、一般的なカラーフィルタにビーズスペーサとして用いられるものと同様のものを用いることができる。例えば、ガラス、シリカ、金属酸化物(MgO、Al23)などの無機化合物の多孔質体や非多孔質体、中空体等や、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアクリル、ナイロン、ジビニルベンゼンポリマー、シリコーン樹脂などのプラスチック類等を用いることができる。またこのようなビーズの表面は、上記バインダとの接着性を良好なものとするため、表面処理が施されたもの等であってもよい。
本発明においては、上記の中でもプラスチックからなるビーズが用いられることがビーズの弾性等の面から好ましく、特にジビニルベンゼンポリマーを含有するビーズが用いられることが好ましい。ジビニルベンゼンポリマーは、真球性が良好であり、またバインダ中での比重を好適なものとすることができるからである。
ここで上記ビーズの形状については、特に限定されるものではなく、一般的なカラーフィルタにビーズスペーサとして用いられるものと同様の形状を有するものを用いることができるが、特に外側用ビーズスペーサの高さの制御の面から球状であることが好ましい。またこの際、通常平均粒径は1μm〜10μm程度、中でも3μm〜7μm程度であることが好ましい。なお本発明においては後述する画素表示領域用スペーサがビーズを含有するものである場合、外側用ビーズスペーサに含有されるビーズの平均粒径が、画素表示領域用スペーサ中に含有されるビーズの平均粒径より大きなものとされることが好ましい。上記画素表示領域用スペーサは遮光部上に形成されるものであり、外側用ビーズスペーサは透明基板上に形成されていることから、上記外側用ビーズスペーサ中に含有されているビーズの平均粒径を、画素表示領域用スペーサ中に含有されているビーズの平均粒径より大きいものとすることにより、透明基板表面から外側用ビーズスペーサ表面までの距離と、透明基板表面から画素表示領域用スペーサ表面までの距離とを等しいものとすることができるからである。なお、上記平均粒径は、隣接する10個の外側用ビーズスペーサ、または隣接する10個の画素表示領域用ビーズスペーサに含まれているビーズの粒径をそれぞれ走査型電子顕微鏡もしくは光学顕微鏡により拡大して測定し、ビーズの粒径を算術平均した値とされる。
また、上記バインダとしては、硬化性を有するものであり、上記ビーズを固定することが可能なものであれば特に限定されるものではなく、例えば熱硬化性樹脂であってもよく、また光硬化性樹脂であってもよい。具体的には、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。
また、本発明においては、上記外側用ビーズスペーサの固形分中に75質量%〜95質量%程度、中でも85質量%〜90質量%程度、バインダが含有されていることが好ましい。これにより、上述したような外側用ビーズスペーサを形成することが可能となるからである。
また、上記外側用ビーズスペーサの形成方法としては、上述したバインダおよびビーズを、必要に応じて適宜添加剤や溶剤等と混合した外側用ビーズスペーサ形成用塗工液を、例えばディスペンサーを用いた塗布や、インクジェット法による塗布等、吐出法により塗布する方法が挙げられる。本発明においては、吐出法の中でも特にインクジェット法が用いられることが好ましい。これにより、効率よく目的とする位置に上記外側用ビーズスペーサを形成することが可能となるからである。なお、上記外側用ビーズスペーサ形成用塗工液に用いられる溶剤や、添加剤等としては、上記バインダの種類等に合わせて適宜選択され、一般的なインクジェット用インクに用いられるものと同様とすることができる。
2.透明基板
次に、本発明に用いられる透明基板について説明する。本発明に用いられる透明基板としては、通常カラーフィルタに用いられるものであれば特に限定されるものではなく、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジッド材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。
ここで、本発明においては、上記外側用ビーズスペーサが形成されている領域の透明基板の表面が、撥液性とされていることが好ましい。これにより、上記外側用ビーズスペーサを形成する際に、外側用ビーズスペーサ形成用塗工液が濡れ広がってしまうことが少ないものとすることができ、目的とする領域に高精細に外側用ビーズスペーサが形成されたものとすることができるからである。ここで、「撥液性とされている」とは、上記外側用ビーズスペーサを形成する際に用いられるビーズスペーサ形成用塗工液に対して親液性が低いものとされていることを意味するものとする。
上記撥液性とされた透明基板の表面の液体との接触角は、40mN/mの液体との接触角が、30°以上、中でも表面張力が40mN/mの液体との接触角が、50°以上とされていることが好ましく、特に表面張力が40mN/mの液体との接触角が、70°以上とされていることが好ましい。また、純水との接触角は90°以上であることが好ましく、なかでも100°以上であることが好ましい。
上記透明基板を撥液処理する方法等については、後述する「B.カラーフィルタ用基板の製造方法」で詳しく説明するので、ここでの詳しい説明は省略する。
3.遮光部
次に、本発明に用いられる遮光部について説明する。本発明に用いられる遮光部は、後述する透明基板上にパターン状に形成されるものである。
上記遮光部の種類については特に限定されるものではなく、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法等により厚み1000Å〜2000Å程度のクロム等の金属薄膜を形成し、この薄膜をパターニングすることにより、上記遮光部が形成されたものであってもよい。上記パターニングの方法としては、スパッタ等の通常のパターニング方法を用いることができる。
また、樹脂バインダ中にカーボン微粒子、金属酸化物、無機顔料、有機顔料等の遮光性粒子を含有させた層をパターン状に形成する方法であってもよい。用いられる樹脂バインダとしては、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ゼラチン、カゼイン、セルロース等の樹脂を1種または2種以上混合したものや、感光性樹脂、さらにはO/Wエマルジョン型の樹脂組成物、例えば、反応性シリコーンをエマルジョン化したもの等を用いることができる。このような樹脂製遮光部の厚みとしては、0.5μm〜10μmの範囲内で設定することができる。このような樹脂製遮光部のパターニングの方法は、フォトリソ法、印刷法等一般的に用いられている方法を用いることができる。
なお、後述する「B.カラーフィルタ用基板の製造方法」で説明するように、遮光部表面を直接撥液化処理し、その遮光部上に画素表示領域用スペーサを形成する場合には、上記遮光部は樹脂製遮光部とされることが好ましい。
4.着色層
次に、本発明に用いられる着色層について説明する。本発明に用いられる着色層は、上記遮光部により区画された開口部に形成されるものである。このような着色層は、通常、赤(R)、緑(G)、および青(B)の3色で形成される。また上記着色層における着色パターン形状は、ストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等の公知の配列とすることができ、着色面積は任意に設定することができる。
ここで、本発明に用いられる着色層については、公知のカラーフィルタの着色層に用いられる材料や形成方法等により、形成することが可能であるので、ここでの詳しい説明は省略する。
5.画素表示領域用スペーサ
次に、本発明に用いられる画素表示領域用スペーサについて説明する。本発明に用いられる画素表示領域用スペーサは、上記遮光部上に形成されるものであり、液晶表示装置とされた際にカラーフィルタと液晶駆動側基板とのギャップを一定に保つことが可能なものであれば特にその種類は限定されるものではない。例えば感光性樹脂をフォトリソグラフィー法等によりパターニングして形成された柱状スペーサであってもよく、またビーズおよびバインダを含有するスペーサ形成用塗工液を吐出法等により塗布して形成されたビーズスペーサであってもよい。
本発明においては、上記の中でも特にビーズスペーサであることが好ましい。この場合、ビーズの弾性によりセル組みの際、画素表示領域内のカラーフィルタと液晶駆動側基板とのギャップを調整することが可能となるからである。
ここで、上記画素表示領域用スペーサの幅は、遮光部の幅等により適宜選択されることとなるが、例えば画素表示領域用スペーサがビーズスペーサとされる場合等には、円の直径が15μm〜50μm程度とされていることが好ましい。これにより、画素表示領域用スペーサの存在によってカラーフィルタの輝度を低下させることの少ないものとすることができ、高輝度な液晶表示装置を形成可能なカラーフィルタ用基板とすることができるからである。
また上記画素表示領域用スペーサの高さとしては、1μm〜8μm程度、中でも2μm〜6μm程度とされることが好ましい。また個々の上記画素表示領域用スペーサが形成されている領域の面積としては、500μm〜8000μm程度、中でも700μm〜2800μm程度、特に1250μm〜1600μm程度とされていることが好ましい。これにより、画素表示領域用スペーサの存在によってカラーフィルタの輝度を低下させることを少ないものとすることができ、高輝度な液晶表示装置を形成可能なカラーフィルタ用基板とすることができるからである。
また本発明においては、1000μm角に形成される画素表示領域用スペーサの面積の合計が2000μm〜96000μm程度、中でも5000μm〜60000μm程度となるように、個数が調整されて画素表示領域用スペーサが形成されていることが好ましい。このような密度で画素表示領域用スペーサが形成されているものとすることにより、本発明のカラーフィルタ用基板が液晶表示装置に用いられた際、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板との間隙を一定に保つことが可能となるからである。
なお、上記画素表示領域用スペーサは、本発明のカラーフィルタ用基板を用いて液晶表示装置が形成された際、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とのギャップを均一に保つことが可能なものであれば、その材料等は特に限定されるものではなく、上記画素表示領域用スペーサの種類に合わせて適宜選択される。画素表示領域用スペーサがビーズスペーサとされる場合には、上述した外側用ビーズスペーサと同一の材料を用い、同様の手法により形成されたものとすることができる。なお、上記画素表示領域用スペーサに含有されるビーズの平均粒径としては1μm〜8μm程度、中でも2μm〜6μm程度とされることが好ましい。これにより、透明基板表面から外側用ビーズスペーサ上面までの距離と、透明基板表面から画素表示領域用スペーサ表面までの距離とを均一なものとすることができるからである。
6.カラーフィルタ用基板
次に、本発明のカラーフィルタ用基板について説明する。本発明のカラーフィルタ用基板は、上述した透明基板、遮光部、着色層、画素表示領域用スペーサ、および外側用ビーズスペーサを有するものであれば特に限定されるものではなく、必要に応じて配向膜や透明電極層等、各種部材を有するものであってもよい。このような各種部材については、一般的なカラーフィルタ用基板に用いられるものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
B.カラーフィルタ用基板の製造方法
次に、本発明のカラーフィルタ用基板の製造方法を説明する。本発明のカラーフィルタ用基板の製造方法は、透明基板と、上記透明基板の画素表示領域上にパターン状に形成された遮光部と、上記遮光部により区画された開口部に形成された着色層と、上記遮光部上に形成された画素表示領域用スペーサと、上記透明基板の上記画素表示領域の外側に形成され、ビーズおよびバインダを含有する外側用ビーズスペーサとを有するカラーフィルタ用基板の製造方法であって、上記外側用ビーズスペーサを上記遮光部および/または着色層を形成した後に形成する外側用ビーズスペーサ形成工程を有することを特徴とする方法である。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、例えば図4に示すように、透明基板1の、画素表示領域a上に遮光部2を形成した後(図4(a))、画素表示領域aの外側に外側用ビーズスペーサ5を形成する外側用ビーズスペーサ形成工程(図4(b))を有する方法であってもよく、また例えば図5に示すように、透明基板1の、画素表示領域a上に遮光部2を形成し、上記遮光部2により区画された開口部に着色層3を形成した後(図5(a))、画素表示領域aの外側に外側用ビーズスペーサ5を形成する外側用ビーズスペーサ形成工程(図5(b))を有する方法であってもよい。なお、本発明においては、上記外側用ビーズスペーサ形成工程を行なう前に、上記遮光部上に画素表示領域用スペーサを形成する工程を行なってもよい。
本発明によれば、外側用ビーズスペーサを形成する上記外側用ビーズスペーサ形成工程を有することから、本発明により製造されたカラーフィルタ用基板を用いて液晶表示装置を製造する際、上記外側領域においてもカラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板との距離を一定に保つことが可能となり、表示ムラ等のない、高品質な液晶表示装置を製造することが可能となる。
以下、上記外側用ビーズスペーサ形成工程について説明する。
a.外側用ビーズスペーサ形成工程
本発明における外側用ビーズスペーサ形成工程は、上記透明基板の画素表示領域の外側に外側用ビーズスペーサを同時に形成する工程である。ここで、本発明においては上記透明基板上に外側用ビーズスペーサを形成することが可能な方法であれば、その方法は特に限定されるものではないが、上記透明基板の画素表示領域の外側を撥液化処理した後、ビーズスペーサ形成用塗工液を塗布し、外側用ビーズスペーサを形成する工程であることが好ましい。
上記透明基板の表面を撥液化処理する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば透明基板表面に、撥液性を有する撥液層を形成する方法や、例えば樹脂製の透明基板に、フッ素化合物を導入ガスとしてプラズマ照射を行い、撥液化する方法等が挙げられる。
上記透明基板上に、撥液層を形成することにより上記透明基板表面を撥液化する方法として具体的には、撥液性の層を形成するために一般的に用いられるフッ化炭素からなる撥液層や、撥液性の有機基を有するシラン化合物を含有する撥液層等を透明基板上に形成する方法等とすることができる。上記シラン化合物としては、例えばオルガノポリシロキサン等を挙げることができ、例えば特開2001−272774号公報等に記載されたものと同様のものを用いることができる。
また上記撥液層を形成する領域としては、上記外側用ビーズスペーサが形成される領域であれば、特に限定されるものではなく、例えば透明基板全面に撥液層を形成してもよく、また透明基板のうち一部のみに撥液層を形成してもよい。また上記撥液層の形成方法についても特に限定されるものではなく、例えばスピンコート法やダイコート法等の一般的な塗布方法であってもよく、またプラズマCVD法や熱CVD法等の化学気相蒸着法(CVD)法であってもよい。また例えば上記撥液層を形成するための撥液層形成用塗工液中に、上記カラーフィルタ用基板を浸漬等させて、透明基板表面に撥液層を自己組織化させる方法等であってもよい。
なお、上記撥液層の膜厚としては、撥液層の種類等により適宜選択されるものであるが、通常0.001μm〜1.0μm程度、中でも0.001μm〜0.500μm、特に0.001μm〜0.100μm程度とされることが好ましい。
また樹脂製の透明基板表面に、プラズマを照射することによって、透明基板表面を撥液化処理する方法として具体的には、フッ素化合物を導入ガスとして用い、透明基板表面にプラズマを照射する方法とすることができる。これは、フッ素化合物を導入ガスとしてプラズマ照射をした場合、有機物にフッ素を導入することができることを利用したものである。上記プラズマ照射は、例えば真空中で行われるものであってもよく、また大気圧下で行われるものであってもよい。またプラズマ照射する領域としては、上記外側用ビーズスペーサが形成される領域に少なくとも照射するものであれば特に限定されるものではなく、例えば透明基板全面であってもよく、また透明基板のうち一部の領域のみであってもよい。
上記プラズマを照射する際に用いられる導入ガスのフッ素化合物としては、例えばフッ化炭素(CF)、窒化フッ素(NF)、フッ化硫黄(SF)、CCl、C、C等が挙げられる。また、照射されるプラズマの照射条件としては、照射装置等により適宜選択されるものである。
ここで、本発明においては、上記プラズマ照射が大気圧下でのプラズマ照射であることが好ましい。これにより、減圧用の装置等が必要なく、コストや製造効率等の面から好ましいものとすることができるからである。このような大気圧プラズマの照射条件としては、以下のようなものとすることができる。例えば、電源出力としては、一般的な大気圧プラズマの照射装置に用いられるものと同様とすることができる。また、この際、照射するプラズマの電極と、上記透明基板表面との距離は、0.2mm〜20mm程度、中でも1mm〜5mm程度とされることが好ましい。またさらに、上記導入ガスとして用いられるフッ素化合物の流量は1L/min〜100L/min程度、中でも5L/min〜50L/min程度であることが好ましく、この際の透明基板の搬送速度が0.1m/min〜10m/min程度、中でも0.5m/min〜5m/min程度が好ましい。
なお上記透明基板表面に導入されたフッ素の存在は、X線光電子分光分析装置(XPS:ESCALAB 220i-XL)による分析において、透明基板の表面より検出される全元素中のフッ素元素の割合を測定することにより確認することができる。また、この際上記フッ素の割合としては、10%以上とされることが好ましい。
本発明においては、上記撥液化処理によって、透明基板のうち、外側用ビーズスペーサが形成される領域が、表面張力が40mN/mの液体との接触角が、30°以上、中でも表面張力が40mN/mの液体との接触角が、50°以上とされることが好ましく、特に表面張力が40mN/mの液体との接触角が、70°以上となるように撥液化処理することが好ましい。これにより、上記外側用ビーズスペーサを形成する際、ビーズスペーサ形成用塗工液が濡れ広がってしまうことを防止することができ、均一な高さで目的とする領域に外側用ビーズスペーサを形成することが可能となるからである。なお、上記液体との接触角は、上記表面張力を有する液体との接触角を接触角測定器(協和界面科学(株)製CA−Z型)を用いて測定(マイクロシリンジから液滴を滴下して30秒後)し、その結果から、もしくはその結果をグラフにして得られるものである。
また本発明において上記ビーズスペーサを形成する方法としては、バインダおよびビーズを、必要に応じて適宜添加剤や溶剤等と混合したビーズスペーサ形成用塗工液を、ディスペンサーを用いた方法や、インクジェット法等、吐出法により塗布することにより形成することができる。本発明においては、特にインクジェット法により塗布することが、製造効率等の面から好ましいものとすることができる。
なお、上記ビーズスペーサ形成用塗工液に用いられるビーズおよびバインダについては、上述した「A.カラーフィルタ用基板」で説明したものと同様とすることができる。また溶剤や、添加剤等としては、上記バインダの種類等に合わせて適宜選択され、一般的なインクジェット用インクに用いられるものと同様とすることができる。
b.その他の工程
本発明においては上記外側用ビーズスペーサ形成工程の他に、必要に応じて遮光部形成工程や着色層形成工程、画素表示領域用スペーサ形成工程、配向膜形成工程等、種々の工程を有していてもよい。また、上記外側用ビーズスペーサ形成工程後、上記外側用ビーズスペーサが形成された領域以外の透明基板の表面を親液化処理する工程等を有していてもよい。なお、上記画素表示領域用スペーサがビーズおよびバインダを含有するビーズスペーサとされる場合には、上記遮光部の表面を撥液化処理し、画素表示領域用スペーサを形成することが好ましい。これにより、目的とする領域に高精細に画素表示領域用スペーサを形成することが可能となるからである。上記撥液処理の方法や画素表示領域用スペーサの形成方法としては、上記外側用ビーズスペーサ形成工程で行われる方法と同様とすることができる。また上記遮光部の撥液化処理は、上述した透明基板の撥液化処理と同時に行ってもよい。
なお、本発明において行われる上記遮光部形成工程や着色層形成工程、配向膜形成工程等については、一般的なカラーフィルタ用基板の製造の際に行われる各工程と同様とすることができる。
C.液晶表示装置
次に、本発明の液晶表示装置について説明する。本発明の液晶表示装置は、上述したカラーフィルタ用基板を用いたことを特徴とするものである。本発明においては、上記カラーフィルタ用基板を用いたものであれば、その構成は特に限定されるものではなく、一般的な液晶表示装置と同様とすることができる。具体的には、上記カラーフィルタ用基板と、対向して配置される液晶駆動側基板と、その対向基板との間に封入された液晶とを有するもの等とすることができる。なお、上記カラーフィルタ用基板が多面付け基板である場合には、本発明の液晶表示装置は、セル組みされた多面付け液晶表示装置を、個々の液晶表示装置に切断したものとすることができる。
本発明によれば、上記外側用ビーズスペーサを有するカラーフィルタ用基板が用いられていることから、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とをセル組みする際、画素表示領域の外側でも、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板との距離を一定の範囲内とすることができる。したがって、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とのギャップが、液晶表示装置全面で均一であり、表示ムラ等のない、高品質な液晶表示装置とすることができる。
なお、本発明に用いられる上記液晶層や液晶駆動側基板等については、一般的な液晶表示装置に用いられるものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例]
(遮光部形成工程および着色層形成工程)
ガラス基板からなる基材と、上記基材上にパターン状に形成された遮光部と、上記遮光層により区画された開口部に形成された着色層とを有するカラーフィルタ用基板を準備した。
(撥液化処理)
上記カラーフィルタ用基板の遮光部と、上記着色層とを覆うように、以下の組成の撥液層形成用塗工液を塗布した後、120℃で2分間乾燥した。次いで、このカラーフィルタ用基板を180℃で10分間加熱することにより膜厚0.04μmの撥液層を形成した。
<撥液層形成用塗工液>
以下の材料を24時間常温にて攪拌した後、PGMEAで1質量%に希釈した。
・n−ヘキシルトリメトキシシラン(LS−3130 信越化学工業(株)製)
17.0質量%
・テトラメトキシシラン(TSL8114 GE東芝シリコーン(株)製)
56.3質量%
・5mM塩酸 26.7質量%
(画素表示領域用スペーサ形成工程および外側用ビーズスペーサ形成工程)
上述したカラーフィルタ用基板の画素表示領域上に、以下の組成を有するスペーサ部形成用塗工液Aを1滴ずつ(15pl)、170μmの間隔をあけて塗布し塗布した。続いて、シール部分以外の画素表示領域の外側に、以下の組成を有するスペーサ部形成用塗工液Bを1滴ずつ(15pl)、170μmの間隔をあけて塗布し、ホットプレートで80℃、10分乾燥させ、その後オーブンにて230℃、30分熱した。その結果、上記画素表示領域上に平均粒径3.5μmのビーズが平均10個含有された画素表示領域用スペーサと、上記画素表示領域の外側に平均粒径5.0μmのビーズが平均10個含有された外側用ビーズスペーサとを得た。
<スペーサ部形成用塗工液A>
・熱硬化型樹脂:アクリル樹脂(主成分グリシジルメタクリレート)5.0wt%
・希釈溶剤:ブチルカルビトールアセテート、マロン酸ジメチル、トリアセチンの混合液 94.0wt%
・ビーズ :ミクロパール(積水化学社製:平均粒径3.5μm)1.0wt%
<スペーサ部形成用塗工液B>
・熱硬化型樹脂:アクリル樹脂(主成分グリシジルメタクリレート)5.0wt%
・希釈溶剤 :ブチルカルビトールアセテート、マロン酸ジメチル、トリアセチンの混合液 92.0wt%
・ビーズ :ミクロパール(積水化学社製:平均粒径5.0μm)3.0wt%
[比較例]
外側用ビーズスペーサの代わりに、柱状スペーサを形成した以外は実施例と同様に、カラーフィルタ用基板を作製した。
[評価]
上記実施例および比較例により形成されたカラーフィルタ用基板と、液晶駆動側基板とをセル組みし、液晶表示装置を形成した。実施例により形成されたカラーフィルタ用基板では、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とのセルギャップを均一なものとすることができた。一方、比較例により形成されたカラーフィルタ用基板では、柱状スペーサの高さにバラつきがあり、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とのセルギャップを均一なものとすることができず、セル組みの際に不良が発生した。
本発明のカラーフィルタ用基板を説明するための説明図である。 本発明のカラーフィルタ用基板の一例を示す概略断面図である。 本発明のカラーフィルタ用基板を説明するための説明図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法の一例を示す工程図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法の他の例を示す工程図である。 従来のカラーフィルタ用基板を説明するための説明図である。 従来のカラーフィルタ用基板を説明するための説明図である。 従来のカラーフィルタ用基板を説明するための説明図である。 従来のカラーフィルタ用基板を説明するための説明図である。
符号の説明
1 …透明基板
2 …遮光部
3 …着色層
4 …画素表示領域用スペーサ
5 …外側用ビーズスペーサ
a …画素表示領域
b …開口部

Claims (8)

  1. 透明基板と、前記透明基板の画素表示領域上にパターン状に形成された遮光部と、前記遮光部により区画された開口部に形成された着色層と、前記遮光部上に形成された画素表示領域用スペーサと、前記透明基板の前記画素表示領域の外側に形成され、ビーズおよびバインダを含有する外側用ビーズスペーサとを有することを特徴とするカラーフィルタ用基板。
  2. 前記画素表示領域用スペーサが、ビーズおよびバインダを含有しており、前記画素表示領域用スペーサ中に含有されるビーズの平均粒径より、前記外側用ビーズスペーサに含有されるビーズの平均粒径のほうが大きいことを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ用基板。
  3. 前記透明基板の、少なくとも前記外側用ビーズスペーサが形成されている領域では、表面が撥液性とされていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカラーフィルタ用基板。
  4. 前記外側用ビーズスペーサに含有される前記ビーズが、プラスチックビーズであることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタ用基板。
  5. 前記プラスチックビーズがジビニルベンゼンポリマーを含有していることを特徴とする請求項4に記載のカラーフィルタ用基板。
  6. 透明基板と、前記透明基板の画素表示領域上にパターン状に形成された遮光部と、前記遮光部により区画された開口部に形成された着色層と、前記遮光部上に形成された画素表示領域用スペーサと、前記透明基板の前記画素表示領域の外側に形成され、ビーズおよびバインダを含有する外側用ビーズスペーサとを有するカラーフィルタ用基板の製造方法であって、
    前記外側用ビーズスペーサを前記遮光部および/または着色層を形成した後に形成する外側用ビーズスペーサ形成工程を有することを特徴とするカラーフィルタ用基板の製造方法。
  7. 前記外側用ビーズスペーサ形成工程が、吐出法により行われることを特徴とする請求項6に記載のカラーフィルタ用基板の製造方法。
  8. 請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタ用基板を用いたことを特徴とする液晶表示装置。
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