JP2008224439A - 分析装置および異常特定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】正確かつ簡易に分析装置内で使用する液体に関する異常を特定することができる分析装置および異常特定方法を提供すること。
【解決手段】本発明にかかる分析装置1は、検体と試薬との反応物の作用により発光する発光基質の発光量をもとに検体を分析する分析装置であって、当該分析装置1において使用するBF液を調製する調製機構と、調製機構によって調製されたBF液をキュベット内に注入するBF洗浄部251と、発光基質注入後に該発光基質が発光可能となる分析処理を経たキュベット内の発光基質の発光量を測定する測光部31と、測光部31によって測定された発光量が予め求められたBF液濃度と発光基質の発光量との関係をもとに設定された基準範囲内にあるか否かをもとに、調製機構および/またはBF洗浄部251の異常の有無を判定する判定部42と、を備える。
【選択図】 図1

Description

この発明は、検体と試薬との反応液内に注入された発光基質の発光量をもとに前記検体を分析する分析装置および該分析装置の異常を特定する異常特定方法に関する。
分析装置は、多数の検体に対する分析処理を同時に行ない、さらに、多成分を迅速に、かつ、高精度で分析できるため、免疫検査、生化学検査、輸血検査などさまざまな分野での検査に用いられている。たとえば、免疫検査を行なう分析装置は、反応容器内で検体と試薬とを反応させる反応機構、反応容器内への緩衝液の吐出・吸引による反応容器内の未反応物質を除去する除去機構、各試薬と検体とが反応して生成される免疫複合体の作用による発光基質の発光量を測定する測光部をそれぞれ複数のターンテーブル上に配置し、さらに検体、試薬および反応液を各機構に分注または移送する複数の分注部を備え、様々な分析内容の免疫検査を行っている(たとえば特許文献1参照)。
特開2003−83988号公報
ところで、従来においては、既知の分析結果を有する標準検体に対し、実際に通常の検体と同様の一連の分析処理を行って得られた分析結果が既知の分析結果と一致するか否かをもとに、分析装置に異常があるか否かを検証していた。言い換えると、従来においては、分析装置の操作者は、標準検体を実際に分析して得られた分析結果が既知の分析結果と一致する場合には、分析装置は異常なく正常に動作し、標準検体を実際に分析して得られた分析結果が既知の分析結果と一致しない場合には、分析装置に異常があると判断していた。
しかしながら、従来の標準検体を用いる方法においては、操作者は、分析装置に異常があることは認識できるものの、分析装置のいずれの処理およびいずれの機構において異常が発生しているかを正確に特定することは困難であった。特に、免疫検査を行なう分析装置は、反応時間、使用する試薬、使用する機構、機構の使用タイミングなどがそれぞれ異なる様々な内容の分析処理を行なうために複雑な装置構成を有している。このため、操作者が、このような複雑な構成を有する分析装置内の異常を正確に特定することは、たいへん困難であった。さらに、従来においては、分析装置内で濃度を調製されているBF液、ノズル洗浄液は、ほぼ全検体の分析処理において使用されるにもかかわらず、緩衝液として使用されているBF液、ノズル洗浄液に関する異常を直接検証できる方法が提案されていなかった。
本発明は、上述した従来技術の欠点に鑑みてなされたものであり、正確かつ簡易に分析装置内で使用する液体に関する異常を特定することができる分析装置および異常特定方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明にかかる分析装置は、検体と試薬との反応液内に注入された発光基質の発光量をもとに前記検体を分析する分析装置において、当該分析装置において使用する使用液体を反応容器内に注入する注入手段と、前記発光基質注入後に該発光基質が発光可能となる分析処理を経た前記使用液体内の発光基質の発光量を測定する測定手段と、前記測定手段によって測定された発光量が予め求められた前記使用液体の濃度と前記発光基質の発光量との関係をもとに設定された基準範囲を満たさない場合、前記使用液体の濃度と前記使用液体の注入量との少なくともいずれか一方が不適正であることを判定する判定手段と、を備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかる分析装置は、前記使用液体を調製する調製手段をさらに備え、前記注入手段は、前記調製手段によって調製された使用液体を反応容器内に注入し、前記判定手段は、前記測定手段によって測定された発光量が、前記予め求められた使用液体の濃度と発光基質の発光量との関係における前記使用液体の適正濃度範囲に対応する発光量範囲内にあると判断した場合、前記調製手段および前記注入手段は正常であると判定し、前記測定手段によって測定された発光量が前記発光量範囲外であると判断した場合、前記調製手段および/または前記注入手段に異常があると判定することを特徴とする。
また、この発明にかかる分析装置は、前記注入手段は、前記検体に対する分析開始前、所定数の前記検体の分析処理終了ごと、または、前記検体に対する分析処理終了後に前記使用液体を前記反応容器内に注入し、前記測定手段は、前記検体に対する分析開始前、所定数の前記検体の分析処理終了ごと、または、前記検体に対する分析処理終了後に前記反応容器内の液体の発光量を測定し、前記判定手段は、前記検体に対する分析開始前、所定数の前記検体の分析処理終了ごと、または、前記検体に対する分析処理終了後に前記調製手段および/または前記注入手段の異常の有無を判定し、前記測定手段によって測定された発光量が前記発光量範囲外であると判断した場合、前回の判定から本判定までの間に分析された検体の分析結果に前記調製手段および/または前記注入手段に関する異常が含まれていると判定することを特徴とする。
また、この発明にかかる分析装置は、前記注入手段は、前記反応容器内に前記使用液体を注入するノズルを複数有し、各ノズルは、各ノズルに応じた前記反応容器内にそれぞれ前記使用液体を注入し、前記測定手段は、各反応容器における前記使用液体内の発光基質の発光量を測定し、前記判定手段は、前記測定手段によって測定された発光量が前記発光量範囲外であるか否かを各反応容器ごとにそれぞれ判断し、前記発光量が前記発光量範囲外である前記反応容器があった場合、該反応容器に使用液体を注入した前記ノズルに異常があると判定することを特徴とする。
また、この発明にかかる分析装置は、前記使用液体は、緩衝液、前記試薬の分注ノズル洗浄液、または、前記試薬であることを特徴とする。
また、この発明にかかる異常特定方法は、検体と試薬との反応液内に注入された発光基質の発光量をもとに前記検体を分析する分析装置の異常を特定する異常特定方法において、前記分析装置において使用する使用液体と前記発光基質を含む基質液とを反応容器内に注入する注入ステップと、前記発光基質が発光可能となる分析処理を経た前記使用液体内の発光基質の発光量を測定する測定ステップと、前記測定ステップにおいて測定された発光量が予め求められた前記使用液体の濃度と前記発光基質の発光量との関係をもとに設定された基準範囲を満たさない場合、前記使用液体の濃度と前記使用液体の注入量との少なくともいずれか一方が不適正であることを判定する判定ステップと、を含むことを特徴とする。
また、この発明にかかる異常特定方法は、前記使用液体を調製する調製ステップをさらに含み、前記注入ステップは、前記調製手段によって調製された使用液体を反応容器内に注入し、前記判定ステップは、前記測定ステップにおいて測定された発光量が、前記予め求められた使用液体の濃度と発光基質の発光量との関係における前記使用液体の適正濃度範囲に対応する発光量範囲内にあると判断した場合、前記調製ステップにおける調整処理および前記注入ステップにおける注入処理は正常であると判定し、前記測定ステップにおいて測定された発光量が前記発光量範囲外であると判断した場合、前記調製ステップにおける調整処理および/または前記注入ステップにおける注入処理に異常があると判定することを特徴とする。
また、この発明にかかる異常特定方法は、前記注入ステップ、前記測定ステップおよび前記判定ステップは、前記検体に対する分析開始前、所定数の前記検体の分析処理終了ごと、または、前記検体に対する分析処理終了後に行なわれ、前記判定ステップは、前記測定ステップにおいて測定された発光量が前記発光量範囲外であると判断した場合、前回の判定ステップから本判定ステップまでの間に分析された検体の分析結果に前記使用液体の調製機構および/または前記使用液体の注入機構に関する異常が含まれていると判定することを特徴とする。
また、この発明にかかる異常特定方法は、前記注入ステップは、前記反応容器内に前記使用液体を注入するノズルが複数ある場合に、各ノズルに対して各ノズルに応じた前記反応容器内にそれぞれ前記使用液体を注入させ、前記測定ステップは、各反応容器における前記使用液体内の発光基質の発光量を測定し、前記判定ステップは、前記測定ステップにおいて測定された発光量が前記発光量範囲外であるか否かを各反応容器ごとにそれぞれ判断し、前記発光量が前記発光量範囲外である前記反応容器があった場合、該反応容器に使用液体を注入した前記ノズルに異常があると判定することを特徴とする。
また、この発明にかかる異常特定方法は、前記使用液体は、緩衝液、前記試薬の分注ノズル洗浄液、または、前記試薬であることを特徴とする。
本発明によれば、当該分析装置において使用する使用液体内に注入された発光基質の発光量が予め求められた使用液体の濃度と発光基質の発光量との関係をもとに設定された基準範囲を満たさない場合、使用液体の濃度と使用液体の注入量との少なくともいずれか一方が不適正であることを判定するため、正確かつ簡易に分析装置の異常を特定することができる。
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態である分析装置について、生化学検査、輸血検査などの各分野のうち、被検血液の抗原抗体反応などの免疫検査を行なう分析装置を例に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付している。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1について説明する。実施の形態1においては、反応容器内の未反応物質を除去するBF洗浄処理で使用するBF液に関する異常を特定する場合について説明する。
図1は、本実施の形態1にかかる分析装置の構成を示す模式図である。図1に示すように、実施の形態1にかかる分析装置1は、検体と試薬との間の反応物の作用による発光基質の発光量を測定する測定機構2と、測定機構2を含む分析装置1全体の制御を行なうとともに測定機構2における測定結果の分析を行なう制御機構4とを備える。分析装置1は、これらの二つの機構が連携することによって複数の検体の免疫学的な分析を自動的に行なう。
まず、測定機構2について説明する。測定機構2は、大別して検体移送部21、チップ格納部22、検体分注部23、免疫反応テーブル24、BFテーブル25、第1試薬庫26、第2試薬庫27、第1試薬分注部28、第2試薬分注部29、酵素反応テーブル30、測光部31、第1キュベット移送部32および第2キュベット移送部33を備える。測定機構2の各構成部位は、所定の動作処理を行なう単数または複数のユニットを備える。
検体移送部21は、検体を収容した複数の検体容器21aを保持し、図中の矢印方向に順次移送される複数の検体ラック21bを備える。検体容器21aに収容された検体は、検体の提供者から採取した血液または尿などである。
チップ格納部22は、複数のチップを整列したチップケースを設置しており、このケースからチップを供給される。このチップは、感染症項目測定時のキャリーオーバー防止のため、検体分注部23のノズル先端に装着され、検体分注ごとに交換されるディスポーザブルのサンプルチップである。
検体分注部23は、検体の吸引および吐出を行なうプローブが先端部に取り付けられ鉛直方向への昇降および自身の基端部を通過する鉛直線を中心軸とする回転を自在に行なうアームを備える。検体分注部23は、検体移送部21によって所定位置に移動された検体容器21a内の検体をプローブによって吸引し、アームを旋回させ、BFテーブル25によって所定位置に搬送されたキュベットに分注して検体を所定タイミングでBFテーブル25上のキュベット内に移送する。
免疫反応テーブル24は、それぞれ配置されたキュベット内で検体と分析項目に対応する所定の試薬とを反応させるための反応ラインを有する。免疫反応テーブル24は、免疫反応テーブル24の中心を通る鉛直線を回転軸として反応ラインごとに回動自在であり、免疫反応テーブル24に配置されたキュベットを所定タイミングで所定位置に移送する。免疫反応テーブル24においては、図1に示すように、前処理、前希釈用の外周ライン24a、検体と固相担体試薬との免疫反応用の中周ライン24bおよび検体と標識試薬との免疫反応用の内周ライン24cを有する3重の反応ライン構造を形成してもよい。
BFテーブル25は、所定の洗浄液を吸引吐出して検体または試薬における未反応物質を分離するBF(bound−free)分離を実施するBF洗浄処理を行なう。BFテーブル25は、BFテーブル25の中心を通る鉛直線を回転軸として反応ラインごとに回動自在であり、BFテーブル25に配置されたキュベットを所定タイミングで所定位置に移送する。BFテーブル25は、BF分離に必要な磁性粒子を集磁する集磁機構と、緩衝液であるBF液をキュベット内に吐出・吸引してBF分離を実施するBF洗浄ノズルを有するBF洗浄部251と、BF洗浄ノズルを洗浄するBFノズル洗浄槽25bと、集磁された磁性粒子を分散させる攪拌機構を有する。このBFテーブル25におけるBF洗浄処理として、第1BF洗浄処理および第2BF洗浄処理が行われる。なお、BF洗浄部251は、複数のBF液吐出ノズルと、各BF液吐出ノズルに対応する複数のBF液吸引ノズルとを有し、第1BF洗浄処理と第2BF洗浄処理においては、異なるBF洗浄ノズルおよび異なる集磁機構が用いられる場合がある。
第1BF洗浄処理および第2BF洗浄処理において緩衝液として使用されるBF液は、分析装置1内でBF原液を希釈したものである。図2を参照して、BF液を調製する調製機構について説明する。図2に示すように、BF液を調製する調製機構は、BF液の原液を収容するBF原液タンク253と、BF液を希釈するBF液希釈タンク254と、BF原液タンク253とBF液希釈タンク254とを接続するチューブ255と、純水を収容する純水タンク256と、純水タンク256とBF液希釈タンク254とを接続するチューブ257と、BF液希釈タンク254とBF洗浄部251とを接続する管258とを有する。チューブ255のBF原液タンク253側の先端には、異物を除去するフィルター255aが設けられている。チューブ255には、BF原液タンク253内のBF原液のBF液希釈タンク254内への注入および注入量を制御する原液用ポンプ255bが設けられている。チューブ257には、純水タンク256内の純水のBF液希釈タンク254内への注入および注入量を制御する純水用ポンプ257aが設けられている。原液用ポンプ255bおよび純水用ポンプ257aの注入処理によって、所定量のBF原液および所定量の純水がBF液希釈タンク254内に注入され、設定された濃度のBF液に調製される。そして、BF洗浄処理においては、BF液希釈タンク254内のBF液は、管258を介してBF洗浄部251に供給され、BF液吐出ノズル251aからキュベット10内に吐出された後、BF液吸引ノズル251bから吸引され廃棄される。
第1試薬庫26は、BFテーブル25に配置されたキュベット内に分注される第1試薬が収容された第1試薬容器26aを複数収納できる。第2試薬庫27は、BFテーブル25に配置されたキュベット内に分注される第2試薬が収容された第2試薬容器27aを複数収納できる。第1試薬庫26および第2試薬庫27は、図示しない駆動機構が駆動することによって、時計回りまたは反時計回りに回動自在であり、所望の試薬容器を第1試薬分注部28または第2試薬分注部29による試薬吸引位置まで移送する。第1試薬は、分析対象である検体内の抗原または抗体と特異的に結合する反応物質を固相した不溶性担体である磁性粒子を含む試薬である。第2試薬は、磁性粒子と結合した抗原または抗体と特異的に結合する標識物質(たとえば酵素)を含む試薬である。また、第2試薬庫27は、標識物質との酵素反応によって発光する基質を含む基質液が収容された基質液容器27bを収納し、時計回りまたは反時計回りに回動して所定の基質液容器27bを第1試薬分注部28による基質液吸引位置まで搬送する。
第1試薬分注部28は、第1試薬の吸引および吐出を行なうプローブが先端部に取り付けられ鉛直方向への昇降および自身の基端部を通過する鉛直線を中心軸とする回転を自在に行なうアームを備える。第1試薬分注部28は、第1試薬庫26によって所定位置に移動された第1試薬容器26a内の試薬をプローブによって吸引し、アームを旋回させ、BFテーブル25によって第1試薬吐出位置に搬送されたキュベットに分注する。また、第1試薬分注部28は、第2試薬庫27によって所定位置に移動された基質液容器27b内の基質液をプローブによって吸引し、アームを旋回させ、BFテーブル25によって基質液吐出位置に搬送されたキュベットに分注する。第1試薬分注部28は、プローブを構成するノズルを洗浄する洗浄液で満たされた第1試薬ノズル洗浄槽28aを有する。第1試薬分注部28においては、試薬と接触したノズル先端は、試薬を分注するごとに第1試薬ノズル洗浄槽28aにおいて洗浄される。第1試薬ノズル洗浄槽28a内の洗浄液は、分析装置1内で洗浄液原液を希釈したものである。なお、第1試薬分注部28は、制御部41の制御のもと、第1試薬ノズル洗浄槽28a内の洗浄液を吸引し、BFテーブル25上のキュベット内に注入することも可能である。
第2試薬分注部29は、第1試薬分注部と同様の構成を有し、第2試薬庫27によって所定位置に移動された試薬容器内の試薬をプローブによって吸引し、アームを旋回させ、BFテーブル25によって所定位置に搬送されたキュベットに分注する。第2試薬分注部29は、プローブを構成するノズルを洗浄する洗浄液で満たされた第2試薬ノズル洗浄槽29aを有する。第2試薬分注部29においては、試薬と接触したノズル先端は、試薬を分注するごとに第2試薬ノズル洗浄槽29aにおいて洗浄される。第2試薬ノズル洗浄槽29a内の洗浄液は、分析装置1内で洗浄液原液を希釈したものである。なお、第2試薬分注部29は、制御部41の制御のもと、第2試薬ノズル洗浄槽29a内の洗浄液を吸引し、BFテーブル25上のキュベット内に注入することも可能である。
酵素反応テーブル30は、キュベット内に注入された基質液内の基質が発光可能となる酵素反応処理を行なうための反応ラインである。測光部31は、キュベット内の反応液内の基質から発する発光を測定する。測光部31は、たとえば、化学発光で生じた微弱な発光を検出する光電子倍増管を有し、カウント法を用いて発光量を測定する。また、測光部31は、光学フィルターを保持し、発光強度に応じて光学フィルターにより減光された測定値によって真の発光強度を算出する。
第1キュベット移送部32は、鉛直方向への昇降および自身の基端部を通過する鉛直線を中心軸とする回転を自在に行ない、液体を収容したキュベットを所定タイミングで、免疫反応テーブル24、BFテーブル25、酵素反応テーブル30、図示しないキュベット供給部および図示しないキュベット廃棄部の所定位置に移送するアームを備える。また、第2キュベット移送部33は、鉛直方向への昇降および自身の基端部を通過する鉛直線を中心軸とする回転を自在に行ない、液体を収容したキュベットを所定タイミングで、酵素反応テーブル30、測光部31、図示しないキュベット廃棄部の所定位置に移送するアームを備える。
つぎに、制御機構4について説明する。制御機構4は、制御部41、入力部43、分析部44、記憶部46、出力部47および送受信部48を備える。測定機構2および制御機構4が備えるこれらの各部は、制御部41に電気的に接続されている。制御機構4は、一または複数のコンピュータシステムを用いて実現され、測定機構2に接続する。制御機構4は、分析装置1の各処理にかかわる各種プログラムを用いて、測定機構2の動作処理の制御を行なうとともに測定機構2における測定結果の分析を行なう。
制御部41は、制御機能を有するCPU等を用いて構成され、分析装置1の各構成部位の処理および動作を制御する。制御部41は、これらの各構成部位に入出力される情報について所定の入出力制御を行ない、かつ、この情報に対して所定の情報処理を行なう。制御部41は、記憶部46が記憶するプログラムをメモリから読み出すことにより分析装置1の制御を実行する。制御部41は、判定部42を備える。
ここで、分析装置1は、基質が注入された液体のpHによって基質の発光量が変化すること、および、BF液のpHは各濃度によって対応して変化することを利用し、所定量のBF液内に基質を注入し、その発光量を測定することによって、キュベット内に注入されたBF液の濃度が適正である濃度範囲内にあるか否かを特定している。すなわち、分析装置1は、BF液内に注入された基質の発光量をもとに、BF液の調製機構、BF液の注入機構のいずれかに異常があるか否かを特定している。
このため、異常特定処理においては、制御部41の制御のもと、BF液を注入・吐出するBF液吐出ノズル251aは、BFテーブル25上の所定位置に位置するキュベット内に所定量のBF液を吐出し、第1試薬分注部28は、BF液が注入されたキュベットに対して、所定量の基質液を注入する。そして、測光部31は、制御部41の制御のもと、基質が発光可能となる酵素反応テーブル30における酵素反応処理を経たBF液内の基質の発光量を測定し、測定結果を制御部41に出力する。
そして、判定部42は、測光部31によって測定された発光量が予め求められたBF液の濃度と基質の発光量との関係をもとに設定された基準範囲を満たさない場合、BF液の濃度とBF液の注入量との少なくともいずれか一方が不適正であることを判定する。判定部42は、測光部41によって測定された発光量が、予め求められたBF液の濃度と基質の発光量との関係におけるBF液の適正濃度範囲に対応する発光量範囲内にあると判断した場合、BF液の調製機構およびBF洗浄部251は正常であると判定する。また、判定部42は、測光部31によって測定された発光量が発光量範囲外であると判断した場合、BF液の調製機構および/またはBF洗浄部251に異常があると判定する。
入力部43は、種々の情報を入力するためのキーボード、出力部47を構成するディスプレイの表示画面上における任意の位置を指定するためのマウス等を用いて構成され、検体の分析に必要な諸情報や分析動作の指示情報等を外部から取得する。また、入力部43は、異常特定処理の開始を指示する指示情報を制御部41に入力する。分析部44は、測定機構2から取得した測定結果に基づいて検体に対する分析処理等を行なう。
記憶部46は、情報を磁気的に記憶するハードディスクと、分析装置1が処理を実行する際にその処理にかかわる各種プログラムをハードディスクからロードして電気的に記憶するメモリとを用いて構成され、検体の分析結果等を含む諸情報を記憶する。記憶部46は、予め求められたBF液の濃度と発光基質の発光量との関係、および、予め求められたBF液の濃度と発光基質の発光量との関係におけるBF液の適正濃度範囲に対応する発光量範囲を記憶する。記憶部46は、判定部42における判定処理のもととなる判定テーブルを記憶してもよい。記憶部46は、CD−ROM、DVD−ROM、PCカード等の記憶媒体に記憶された情報を読み取ることができる補助記憶装置を備えてもよい。
出力部47は、ディスプレイ、プリンタ、スピーカー等を用いて構成され、制御部41の制御のもと、分析に関する諸情報を出力する。出力部47は、判定部42による判定結果を出力する。送受信部48は、図示しない通信ネットワークを介して所定の形式にしたがった情報の送受信を行なうインターフェースとしての機能を有する。
つぎに、図3を参照して、分析装置1による異常特定処理の処理手順について説明するこの図3においては、本実施の形態1にかかる異常特定処理とともに検体に対して通常行われるヘテロジニアスな酵素免疫測定法を用いる通常分析についても示している。また、図4は、図3に示す通常分析を説明する図である。
まず、通常分析において説明する。通常分析として、まず、図3および図4(1)に示すように、図1に図示しないキュベット供給部より、BFテーブル25の所定位置に第1キュベット移送部32によってキュベット10が移送され、このキュベット10内に磁性粒子61を含む第1試薬が第1試薬分注部28の第1試薬ノズル28bから分注される第1試薬分注処理が行われる(ステップS1)。その後、図4(2)に示すように、検体移送部21によって所定位置に移送された検体容器21a内から、チップ格納部22から供給されたチップを装着した検体分注部23によって、BFテーブル25上のキュベット10内に検体が分注される検体分注処理が行われる(ステップS2)。そして、キュベット10は、BFテーブル25の攪拌機構によって攪拌された後、第1キュベット移送部32によって、免疫反応テーブル24の中周ライン24bに移送される。この場合、一定の反応時間経過によって、検体中の抗原62と磁性粒子61とが結合した反応物64が生成する。なお、磁性粒子61は磁性粒子担体に検出対象である検体中の抗原62に対する抗体が固相されている。
そして、キュベット10は第1キュベット移送部32によってBFテーブル25に移送され、図4(3)に示すように、1回目の第1BF洗浄処理が行われる(ステップS3)。第1BF洗浄処理においては、BFテーブル25の集磁機構125aを用いて構成物として磁性体を有する反応物64を集磁させた状態で、BF液吐出ノズル251aによるBF液の注入およびBF液吸引ノズル251bによるBF液の吸引が行なわれるBF分離が実施される。この結果、図4(3)に示すように、キュベット10内の未反応物質63が除去される。
そして、図4(4)に示すように、BF分離後のキュベット10内に標識抗体65を含む標識試薬が第2試薬として第2試薬分注部29の第2試薬ノズル29bから分注され、攪拌機構によって攪拌される第2試薬分注処理が行われる(ステップS4)。この結果、反応物と標識抗体65とが結合した免疫複合体67が生成される。その後、このキュベット10は、第1キュベット移送部32によって免疫反応テーブル24の内周ライン24cに移送され、一定の反応時間が経過した後、BFテーブル25に移送される。
そして、図4(5)に示すように、キュベット10に対して、2回目の第2BF洗浄処理が行われる(ステップS5)。第2BF洗浄処理においては、BFテーブル25の集磁機構125bを用いて構成物として磁性体を有する免疫複合体67を集磁させた状態で、BF液吐出ノズル252aによるBF液の注入およびBF液吸引ノズル252bによるBF液の吸引が行なわれるBF分離が実施される。この結果、図4(5)に示すように、キュベット10から反応物64と結合していない標識抗体65が除去される。
そして、図4(6)に示すように、キュベット10には、基質66を含む基質液が分注され再度攪拌される基質液分注処理が行われる(ステップS6)。つぎに、キュベット10は、第1キュベット移送部32によって酵素反応テーブル30に移送され、酵素反応に必要な一定の反応時間が経過した後、第2キュベット移送部33によって測光部31に移送される。酵素反応を経た基質は、図4(7)に示すように、免疫複合体67の酵素作用により光Lを発する。この状態で、測光部31によって基質66から発せられる光Lが測定される測定処理が行われる(ステップS7)。通常分析においては、分析対象の抗原が検体中に含まれる量を検出するために、抗原62と磁性粒子61を結合させた後、さらに標識抗体65を結合させて免疫複合体67を生成し、この免疫複合体67による酵素作用によって基質から光を発生させ、この発生した光量を測定する。そして、分析部44は、測定された光量をもとに検出対象の抗原量を求める分析処理を行なう(ステップS8)。
このように、検体に対して行われる通常の分析処理においては、第1試薬分注処理(ステップS1)、検体分注処理(ステップS2)、第1BF洗浄処理(ステップS3)、第2試薬分注処理(ステップS4)、第2BF洗浄処理(ステップS5)、基質液分注処理(ステップS6)、測定処理(ステップS7)および分析処理(ステップS8)が行われる。
つぎに、図3および図5を参照して、異常特定処理について説明する。図5は、図3に示す異常特定処理を説明する図である。異常特定処理として、分析装置1は、まず、図3および図5(1)に示すように、異常特定処理のための空のキュベット10を用意する。そして、図3および図5(2)に示すように、分析装置1においては、異常特定対象であるBF液をキュベット10内に注入するBF液注入処理が行なわれる(ステップS13)。BF液注入処理においては、たとえばBF吐出ノズル251aが、図2に示す調製機構によって調製された所定量のBF液をキュベット10内に注入する。つぎに、異常特定処理においては、BF液が注入されたキュベット10内に所定量の基質液が分注され攪拌される基質液分注処理が行なわれる(ステップS16)。
そして、キュベット10は、第1キュベット移送部32によって酵素反応テーブル30に移送され、酵素反応に必要な一定の反応時間が経過した後、第2キュベット移送部33によって測光部31に移送される。そして、測光部31によって、図5(4)に示す基質66からの光L1が測定される測定処理が行われる(ステップS17)。測光部31は、測定処理における測定結果を制御部41に出力する。判定部42は、測定部31によって測定された基質66の発光量が所定の基準範囲内にあるか否かをもとにBF液の調製機構および/またはBF液の分注機構の異常の有無を判定する判定処理を行なう(ステップS18)。
ここで、基質66は、基質66が注入された液体のpHに応じて基質66の発光量が変化することが経験的に求められている。また、BF液は、濃度が高くなるにしたがってpHが低くなる。図6は、基質発光量のBF液濃度依存を示す図である。図6に示すBF液の濃度と基質の発光量との関係は、各濃度のBF液を各キュベット内に所定量注入した後に所定量の基質液を各キュベットに注入し、酵素反応を経て基質を発光可能とした上で、各濃度のBF内の基質発光量を測定して予め求められたものである。
図6に示すように、基質の発光量は、BF液濃度の上昇にしたがって、すなわち、BF液のpHが低くなるにしたがって、ほぼ比例的に減少している。そして、BF液の濃度が約9〜11%の適正濃度範囲Cs1内である場合、発光をカウントしたカウント数は、対応範囲Es1である約2897〜3130のいずれかの値である。ここで、基質液は、約pH10である。そして、BF液は、適正濃度に希釈された場合、約pH5〜6程度である。
このBF液が誤って適正濃度よりも高濃度に希釈されていた場合には、BF液のpHが低くなる。この高濃度に希釈されたBF液内に基質液が注入された場合、基質液とBF液とのpH差が大きくなり、基質液のpHが阻害される。この結果、図6に示すように、BF液の濃度が適正濃度範囲Cs1を超えて高くなった場合、基質66の発光量をカウントしたカウント数は、適正濃度範囲Cs1に対応した発光量の範囲である対応範囲Es1を下回る結果となる。一方、このBF液が誤って適正濃度よりも低濃度に希釈されていた場合、BF液のpHが適正濃度である場合と比較して高くなり、基質液とBF液とのpH差が小さくなるため、基質66の発光量をカウントしたカウント数は、対応範囲Es1を超えて大きくなる。
このため、基質の発光量がBF液の適正濃度範囲Cs1に対応する対応範囲Es1内にある場合、適正濃度範囲Cs1を満たす濃度のBF液が設定された吐出量どおりに正確にキュベット10内に注入されているものと考えられる。言い換えると、この場合、基質が注入されたBF液の濃度がBF液の調製機構によって適正濃度範囲Cs1内の濃度に適正に希釈されているものと考えられる。さらに、この場合、BF洗浄部251によるBF液の注入量も適正であるものと考えられる。
一方、基質の発光量がBF液の適正濃度範囲Cs1に対応する対応範囲Es1外にある場合、BF液が適正濃度範囲Cs1外の濃度に誤って希釈されているおそれがあるものと考えられる。すなわち、基質が注入されたBF液の濃度がBF液の調製機構の異常によって適正濃度範囲Cs1外の濃度に誤って希釈されているものと考えられる。具体的には、図2に示す調製機構のうち、フィルター255aの異物による目詰まり、原液用ポンプ255bの故障によるBF原液の供給量変動、純水用ポンプ257aの故障による純水の供給量変動のいずれかが発生しているおそれがあるものと考えられる。分析装置1がこのままの状態で分析処理を行なった場合、BF液の濃度変動により、第1BF洗浄処理不良および第2BF洗浄処理不良が生じるおそれがある。
また、基質の発光量がBF液の適正濃度範囲Cs1に対応する対応範囲Es1外にある場合、BF洗浄部251によるBF液の注入量が設定された吐出量どおりに吐出されていないおそれがあると考えられる。すなわち、BF洗浄部251によるBF液の注入量が変動しているおそれがあると考えられる。具体的には、BF洗浄部251におけるBF液吐出ノズル251aのノズル詰まりなどの異常などが発生しているおそれがある。このため、分析装置1がこのままの状態で分析処理を行なった場合、所定量のBF液がキュベット10に注入されず、第1BF洗浄処理不良および第2BF洗浄処理不良が生じるおそれがある。
そこで、判定部42は、測光部31によって測定された基質66の発光量が、適正濃度範囲Cs1に対応する対応範囲Es1内にあるか否かをもとに、BF液の調製機構およびBF液の注入機構の異常の有無を判定する。具体的には、測光部31によって測定された基質の発光量と、異常特定対象に対する異常または正常とを対応づけた判定テーブルを参照して判定処理を行なう。
つぎに、図7を参照して、図3に示す判定処理について説明する。図7は、図3に示す判定処理の処理手順を示すフローチャートである。図7に示すように、まず判定部42は、制御部41に入力された測光部31による測定結果を取得する(ステップS20)。次いで、判定部42は、記憶部46が記憶する判定テーブルを参照する(ステップS22)。判定テーブルは、たとえば図8に示すように、基質の発光量、異常特定対象および判定内容を対応づけたものである。判定部42は、図8に示す判定テーブルT1を参照することによって、測光部31が測定した基質66の発光量がBF液の適正濃度範囲Cs1に対応する対応範囲Es1内である場合、異常特定対象であるBF液調製機構およびBF洗浄部251は正常であると判定し、測光部31が測定した基質66の発光量が対応範囲Es1外である場合、BF液調製機構およびBF洗浄部251の少なくともいずれか一つに異常があると判定する(ステップS23)。
そして、制御部41は、判定部42による判定が異常判定であるか、または正常判定であるかを判断する(ステップS24)。制御部41は、判定部42による判定が異常判定であると判断した場合(ステップS24:異常判定)、BF液調製機構、BF洗浄部251が異常である状態のままで分析処理を継続させないように分析装置1の処理動作を停止する(ステップS26)。そして、制御部41は、出力部47に対して、異常内容を出力させる(ステップS28)。この場合、制御部41は、出力部47に対し、BF液調製機構およびBF洗浄部251の少なくともいずれか一方に異常がある旨を表示出力、音声出力させるほか、送受信部48から図示しない外部装置に異常内容を送信してもよい。
一方、制御部41は、判定部42による判定が正常判定であると判断した場合(ステップS24:正常判定)、BF液調製機構およびBF洗浄部251に異常が認められないため、そのまま分析処理の継続を指示する(ステップS36)。そして、制御部41は、出力部47に対し、BF液調製機構およびBF洗浄部251が正常である旨を出力させる(ステップS38)。この場合、制御部41は、出力部47に対し、BF液調製機構およびBF浄機部251が正常である旨を表示出力、音声出力させるほか、送受信部48から図示しない外部装置にBF液調製機構およびBF洗浄部251が正常である旨を送信してもよい。
このように、実施の形態1にかかる分析装置1においては、異常特定対象であるBF液内に注入された基質の発光量を測定し、測定された発光量が予め求められたBF濃度と基質の発光量との関係をもとに設定された基準範囲内にあるか否かをもとに、BF液の調製機構、BF洗浄部251における異常の有無を判定している。このため、本実施の形態1によれば、複雑な分析処理を必要とする通常分析処理と比較し、BF液注入処理、基質液分注処理および測定処理といった格段に簡易な処理のみで、従来においては特定が困難であったBF液の調製機構、BF洗浄部251の異常を正確に特定することが可能になる。また、分析装置1においては、測光部31によって測定された測定結果を用いてBF液の調製機構、BF洗浄部251の異常の有無を判定するため、分析装置1本体内の処理のみでBF液の調製機構、BF洗浄部251の異常の有無を特定できる。このため、実施の形態1によれば、異常特定のために、分析装置本体とは別個の分光光度計などの装置を用意する必要がない。したがって、本実施の形態1によれば、正確かつ簡易に分析装置のBF液の調製機構、BF洗浄部251の異常を特定することができる。
分析装置1においては、分析装置1本体内の処理のみでBF液の調製機構、BF洗浄部251の異常の有無を特定できるため、検体に対する分析開始前および検体に対する分析終了後のみならず、検体に対する分析処理中においても、BF液の調製機構、BF洗浄部251に対する異常特定処理を行なうことが可能である。
たとえば、図9に示すように、分析装置1においては、分析装置1が起動し検体群S1に対する分析開始前に、テスト群Q1に対して異常特定処理を行ない、最後の分析対象である検体群S2に対する分析処理終了後に、テスト群Q3に対して異常特定処理を行なう。さらに、分析装置1においては、所定数の検体群S1と検体群S2に対する分析処理間にテスト群Q2に対して異常特定処理を行なう。
すなわち、分析装置1においては、BF洗浄部251におけるBF吐出ノズル251aは、検体に対する分析開始前、所定数の検体の分析処理終了ごと、または、検体に対する分析処理終了後にBF液をキュベット内に注入するBF液注入処理を行ない、測光部31は、検体に対する分析開始前、所定数の検体の分析処理終了ごと、または、検体に対する分析処理終了後にキュベット内の液体の発光量を測定する測定処理を行ない、判定部42は、検体に対する分析開始前、所定数の検体の分析処理終了ごと、または、検体に対する分析処理終了後にBF液調製機構、BF洗浄部251の異常の有無を判定する判定処理を行なう。
さらに、判定部42は、測光部31によって測定された発光量が所定の基準量範囲外であると判断した場合、すなわち、対応範囲Es1外であると判断した場合、前回の判定から本判定までの間に分析された検体の分析結果にBF液調製機構、BF洗浄部251に関する異常が含まれていると判定し、検体の分析結果のQCを行なう。
図9の場合には、判定部42によるテスト群Q1に対する判定結果は、分析装置1の分析開始判断に用いられる。そして、判定部42によるテスト群Q2に対する判定結果は、矢印Y1に示すように、検体群S1の分析結果に対するBF液調製機構、BF洗浄部251の保証判断に用いられる。そして、判定部42によるテスト群Q2に対する判定結果は、矢印Y2に示すように、検体群S2の分析結果に対するBF液調製機構、BF洗浄部251の保証判断に用いられる。
つぎに、検体の分析結果のQCを行なう場合の異常特定処理について説明する。まず、分析装置1の分析開始判断のために行なわれるテスト群Q1に対する異常特定処理として、分析装置1は、図3および図7に示す各処理を順次行なう。この場合、判定部42は、図7のステップS22において、図10に例示するテーブルT12を参照して、ステップS23における判定処理を行なう。このテーブルT12は、各テスト群ごとに、基質の発光量、異常特定対象、判定内容、分析結果チェック対象およびチェック結果を対応付けたものである。そして、出力部47は、ステップS28またはステップS38において、BF液調製機構、BF洗浄部251における異常の有無を出力する。なお、テスト群Q1の異常特定処理は、分析装置1起動後、実際に検体を処理する前に装置の動作安定化のために予備的に投入される空のキュベットを利用して行なえばよい。この予備的に投入されるキュベットには、従来は、検体および試薬は注入されないまま通常の分析処理と同様の経路を通った後に廃棄されるため、この予備的に投入されるキュベットに対して、BF液と基質とを注入し、基質の発光量を測定して、判定処理を行なう。このように、分析装置1においては、予備的に投入されるキュベットを利用して異常特定処理を行なうことによって、異常特定処理用のキュベットおよび処理時間を新たに設ける必要がない。
つぎに、分析装置1は、分析結果のQCのために行なわれるテスト群Q2,Q3に対する異常特定処理として図3に示す各処理を順次行なう。そして、分析装置1は、図3のステップS18に示す判定処理として、図11に示す各処理を行なう。具体的には、判定部42は、図11に示すように、まず、テスト群に対して行なわれた測光部31による測定結果を取得する(ステップS40)。つぎに、判定部42は、記憶部46が記憶する判定テーブルを参照する(ステップS42)。
そして、判定部42は、図10に示す判定テーブルT12を参照することによって、各テスト群の測定結果をもとに異常の特定と、各テスト群に対応する検体群の分析結果のQCを行なう判定処理を実行する(ステップS43)。判定部42は、たとえばテスト群Q2の測定結果を取得したときには、テスト群Q2における基質の発光量が対応範囲Es1内であると判断した場合、BF液調製機構およびBF洗浄部251は正常であると判定し、テスト群Q2の前に測定された検体群S1の分析結果は適正であると判定する。これに対し、判定部42は、テスト群Q2における基質の発光量が対応範囲Es1外であると判断したときには、BF液調製機構およびBF洗浄部251の少なくともいずれか一つに異常があると判定し、検体群S1の分析結果は、BF液調製機構、BF洗浄部251に関する異常が含まれるものでありエラーであると判定する。分析装置1は、異常特定処理において、一のキュベットのみならず複数のキュベットに図3に示すBF液注入処理(ステップS13)、基質液分注処理(ステップS16)、測定処理(ステップS17)を行ない、テスト群の測定結果として複数の発光量の測定結果を取得してもよい。この場合、判定部42は、測定結果として得られた複数の発光量の平均値をもとにステップS23の判定処理を行なってもよく、また、複数の発光量の最大値または最小値をもとにステップS23の判定処理を厳密に行なってもよい。
つぎに、判定部42による判定が異常判定であるか、または正常判定であるかを判断する(ステップS44)。制御部41は、判定部42による判定が異常判定であると判断した場合(ステップS44:異常判定)、BF液調製機構、BF洗浄部251が異常である状態のまま分析処理を継続させないように分析装置1の処理動作を停止する(ステップS46)。そして、制御部41は、出力部47に対して、異常内容を出力させる(ステップS48)。そして、制御部41は、出力部47に対し、判定部42の判定結果をもとに分析結果がエラーである検体群の検体情報を出力させる(ステップS49)。出力部47は、分析結果がエラーである検体群の検体番号などの識別情報を表示出力するほか、出力する分析結果に分析結果がエラーである旨を対応づけて出力してもよい。
これに対し、制御部41は、判定部42による判定が正常判定であると判断した場合(ステップS44:正常判定)、BF液調製機構およびBF洗浄部251に異常が認められないため、そのまま分析処理の継続を指示する(ステップS56)。そして、制御部41は、出力部47に対し、BF液調製機構およびBF洗浄部251が正常である旨を出力させる(ステップS58)。そして、制御部41は、出力部47に対し、判定部42の判定結果をもとに分析結果が適正である検体群の検体情報を出力させる(ステップS59)。出力部47は、分析結果が適正である検体群の検体番号などの識別情報を表示出力するほか、出力する分析結果に分析結果が適正である旨を対応づけて出力してもよい。
このように、分析装置1は、異常特性処理の処理タイミングを調製することによって、BF液調製機構、BF洗浄部251の保証判断を行なった信頼性の高い分析結果を出力することが可能になる。
なお、分析装置1においては、各BF液吐出ノズルに供給されるBF液はBF液希釈タンク254内で希釈されたBF液であるため、BF液吐出ノズル251aに限らず、第2BF洗浄処理において用いられるBF洗浄ノズル252aなど複数あるBF洗浄ノズルのうちの一つを用いてBF液注入処理を行なえば足りる。
(実施の形態2)
つぎに、実施の形態2について説明する。実施の形態2においては、試薬分注後のノズルを洗浄するノズル洗浄液に関する異常を特定する場合について説明する。図12は、実施の形態2にかかる分析装置の構成を示す模式図である。図12に示すように、実施の形態2にかかる分析装置201において、制御機構204は、図1に示す制御機構4と比して、判定部242を備えた制御部241を有する。制御部241は、図1に示す制御部41と同様の機能を有する。
判定部242は、基質が注入された液体のpHによって基質の発光量が変化することを利用し、第1試薬ノズル洗浄槽28aおよび第2試薬ノズル洗浄槽29aに供給されるノズル洗浄液の濃度が不適正であるか否か、すなわちノズル洗浄液の調製機構に異常があるか否かを判定する。
このノズル洗浄液の調製機構は、図13に示すように、洗浄液の原液を収容する洗浄液原液タンク283と、洗浄液を希釈する洗浄液調製タンク284と、洗浄液原液タンク283と洗浄液調製タンク284とを接続するチューブ285と、純水を収容する純水タンク286と、純水タンク286と洗浄液調製タンク284とを接続するチューブ287と、洗浄液調製タンク284と第1試薬分注部28とを接続する管288とを有する。チューブ285の洗浄液原液タンク283側の先端には、異物を除去するフィルター285aが設けられている。チューブ285には、洗浄液原液タンク283内の洗浄液原液の洗浄液調製タンク284内への注入および注入量を制御する原液用ポンプ285bが設けられている。チューブ287には、純水タンク286内の純水の洗浄液調製タンク284内への注入および注入量を制御する純水用ポンプ287aが設けられている。原液用ポンプ285bおよび純水用ポンプ287aの注入処理によって、所定量の洗浄液原液および所定量の純水が洗浄液調製タンク284内に注入され、設定された濃度の洗浄液に調製される。そして、調製された洗浄液は、管288を介して第1試薬ノズル洗浄槽28a内および第2試薬ノズル洗浄槽29a内に供給される。
つぎに、図14および図15を参照して、分析装置201における異常特定処理の処理手順について説明する。図14は、分析装置201における異常特定処理の処理手順を示すフローチャートであり、図15は、図14に示す異常特定処理を説明する図である。
図15(1)に示すように、分析装置201は、異常特定処理のための空のキュベット10を用意する。そして、図14に示すように、分析装置201においては、異常特定対象であるノズル洗浄用の洗浄液をキュベット10内に注入する洗浄液注入処理が行なわれる(ステップS212)。洗浄液注入処理においては、図15(2)に示すように、たとえば第1試薬ノズル28bが、第1試薬ノズル洗浄槽28a内に満たされている洗浄液を所定量吸引しキュベット10内に注入する。つぎに、分析装置201においては、図15(3)に示すように、洗浄液が注入されたキュベット10内に所定量の基質液が分注され攪拌される基質液分注処理が行なわれる(ステップS216)。
そして、キュベット10は、第1キュベット移送部32によって酵素反応テーブル30に移送され、酵素反応に必要な一定の反応時間が経過した後、第2キュベット移送部33によって測光部31に移送される。そして、図15(4)に示すように、測光部31によって基質66から発せられる光L2が測定される測定処理が行われる(ステップS217)。測光部31は、測定処理における測定結果を制御部241に出力する。判定部242は、測定部31によって測定された基質66の発光量が所定の基準範囲内にあるか否かをもとに洗浄液の調製機構の異常の有無を判定する判定処理を行なう(ステップS218)。
ここで、異常特定対象であるノズル洗浄液の濃度と基質発光量との関係について説明する。図16は、基質発光量の洗浄液濃度依存を示す図である。図16に示す洗浄液の濃度と基質の発光量との関係は、各濃度の洗浄液をそれぞれキュベット内に所定量注入した後に、所定量の基質液を各キュベットに注入し、酵素反応を経て基質を発光可能とした上で、各濃度のBF内の基質の発光量を測定して予め求められたものである。
実施の形態1において記載したように、基質の発光量は、基質液が注入された液体のpHに依存して変化する。また、ノズル洗浄液は濃度が高くなるにしたがってpHが低くなる。このため、図16に示すように、基質の発光量は、ノズル洗浄液濃度の上昇にしたがって、比例的に減少する。そして、ノズル洗浄液の濃度が適正濃度範囲Cs2内である場合、発光をカウントしたカウント数は、対応範囲Es2内となる。
ノズル洗浄液が誤って適正濃度よりも高濃度に希釈されていた場合、ノズル洗浄液のpHが適正濃度である場合のpHよりも低くなり、基質液とノズル洗浄液とのpH差が大きくなる結果、基質液のpHが阻害される。したがって、図16に示すように、ノズル洗浄液の濃度が適正濃度範囲Cs2を超えて高くなった場合、基質66の発光量をカウントしたカウント数は、適正濃度範囲Cs2に対応した発光量の範囲である対応範囲Es2を下回る結果となる。一方、このノズル洗浄液が誤って適正濃度よりも低濃度に希釈されていた場合、ノズル洗浄液のpHが高くなり、基質液とノズル洗浄液とのpH差が小さくなる結果、基質66の発光量をカウントしたカウント数は、対応範囲Es2を超えて大きくなる。
このため、基質の発光量がノズル洗浄液の適正濃度範囲Cs2に対応する対応範囲Es2内にある場合、適正濃度範囲Cs2を満たす濃度のノズル洗浄液が第1試薬ノズル洗浄槽28a内および第2試薬ノズル洗浄槽29a内に供給されているものと考えられる。すなわち、ノズル洗浄液の濃度がノズル洗浄液の調製機構によって適正濃度範囲Cs2内の濃度に適正に希釈されているものと考えられ、第1試薬ノズル28bおよび第2試薬ノズル29bの洗浄が適切に行なわれているものと判断できる。
一方、基質の発光量がノズル洗浄液の適正濃度範囲Cs2に対応する対応範囲Es2外にある場合、ノズル洗浄液が適正濃度範囲Cs2外の濃度に誤って希釈されているものと考えられる。言い換えると、図13に示す調製機構のうち、フィルター285aの異物による目詰まり、原液用ポンプ285bの故障による洗浄液原液の供給量変動、純水用ポンプ287aの故障による純水の供給量変動のいずれかが発生しているおそれがあるものと考えられる。ノズル洗浄液が適正濃度範囲Cs2よりも高濃度である場合には、第1試薬ノズル28b、第2試薬ノズル29bへの洗浄成分付着による第1試薬容器26a、第2試薬容器27aまたは基質液容器27b内への洗浄成分混入のおそれがある。また、ノズル洗浄液が適正濃度範囲Cs2よりも低濃度である場合には、第1試薬ノズル28b、第2試薬ノズル29bの洗浄不良が発生するおそれがある。
このため、判定部242は、測光部31が測定した基質66の発光量がノズル洗浄液の適正濃度範囲Cs2に対応する対応範囲Es2内である場合、異常特定対象であるノズル洗浄液の調製機構は正常であると判定し、測光部31が測定した基質66の発光量が対応範囲Es2外である場合、ノズル洗浄液の調製機構に異常があると判定する判定処理を行なう。
つぎに、図17を参照して、図14に示す判定処理について説明する。図17は、図14に示す判定処理の処理手順を示すフローチャートである。図17に示すように、まず判定部242は、制御部241に入力された測光部31による測定結果を取得する(ステップS220)。次いで、判定部242は、記憶部46が記憶する判定テーブルを参照する(ステップS222)。判定テーブルは、たとえば図18に示すように、基質の発光量、異常特定対象および判定内容を対応づけたものである。判定部242は、図18に示す判定テーブルT2を参照することによって、測光部31が測定した基質66の発光量がノズル洗浄液の適正濃度範囲Cs2に対応する対応範囲Es2内である場合、異常特定対象であるノズル洗浄液の調製機構は正常であると判定し、測光部31が測定した基質66の発光量が対応範囲Es2外である場合、ノズル洗浄液の調製機構に異常があると判定する(ステップS223)。
そして、制御部241は、判定部242による判定が異常判定であるか、または正常判定であるかを判断する(ステップS224)。制御部241は、判定部242による判定が異常判定であると判断した場合(ステップS224:異常判定)、ノズル洗浄液の調製機構が異常である状態のままで分析処理を継続させないように分析装置201の処理動作を停止する(ステップS226)。そして、制御部241は、出力部47に対して、異常内容を出力させる(ステップS228)。この場合、制御部241は、出力部47に対し、ノズル洗浄液の調製機構に異常がある旨を表示出力、音声出力させるほか、送受信部48から図示しない外部装置に異常内容を送信してもよい。
一方、制御部241は、判定部242による判定が正常判定であると判断した場合(ステップS224:正常判定)、ノズル洗浄液の調製機構に異常が認められないため、そのまま分析処理の継続を指示する(ステップS236)。そして、制御部241は、出力部47に対し、ノズル洗浄液の調製機構が正常である旨を出力させる(ステップS238)。この場合、制御部241は、出力部47に対し、ノズル洗浄液の調製機構が正常である旨を表示出力、音声出力させるほか、送受信部48から図示しない外部装置にノズル洗浄液の調製機構が正常である旨を送信してもよい。
このように、実施の形態2にかかる分析装置201においては、異常特定対象であるノズル洗浄液内に注入された基質の発光量を測定し、測定された発光量が予め求められたノズル洗浄液濃度と基質の発光量との関係をもとに設定された基準範囲内にあるか否かをもとに、従来においては特定が困難であったノズル洗浄液の調製機構における異常の有無を判定しているため、実施の形態1と同様の効果を奏する。
なお、実施の形態2においては、ノズル洗浄液に関する異常を特定する場合について説明したが、これに限らず、BFノズル洗浄槽25b内に供給される洗浄液や検体に対する実際の分析処理において使用される試薬濃度に関する異常を特定する場合に適用可能である。
たとえば、試薬の異常を特定する異常特定処理においては、図19に示すように、図14に示す洗浄液注入処理に代えて、異常特定対象である試薬を注入する試薬注入処理を行なう(ステップS242)。試薬注入処理においては、第2試薬ノズルによって所定量の第2試薬がキュベット内に注入される。そして、図14に示す基質液分注処理および測定処理と同様の処理手順で、所定量の基質液が注入される基質液注入処理(ステップS246)およびキュベット内の基質の発光量を測定する測定処理(ステップS247)が行なわれる。
ここで、第2試薬は濃度が高くなるにしたがってpHが高くなるため、図20に示すように、基質の発光量は、第2試薬濃度の上昇にしたがって比例的に増加する。そして、第2試薬の濃度が分析精度を維持可能である適正濃度範囲Cs3内である場合、基質の発光量をカウントしたカウント数は、対応範囲Es3内となる。また、第2試薬の濃度が第2試薬の蒸発や変性などによって適正濃度範囲Cs3外である場合、基質の発光量は、対応範囲Es3外となる。
このため、基質の発光量が適正濃度範囲Cs3に対応する対応範囲Es3内にある場合、第2試薬の濃度が適正濃度範囲Cs3内の濃度に維持されているものと考えられる。一方、基質の発光量が第2試薬の適正濃度範囲Cs3に対応する対応範囲Es3外にある場合、第2試薬の蒸発や変性などによる第2試薬の濃度異常が発生しているものと考えられる。
したがって、判定部242は、図17に示す処理手順と同様の処理手順を行なうとともに、図21に示すテーブルT21を参照することによって、測光部31が測定した基質66の発光量が対応範囲Es3内である場合、異常特定対象である第2試薬濃度は正常であると判定し、測光部31が測定した基質66の発光量が対応範囲Es3外である場合、第2試薬濃度に異常があると判定する(ステップS248)。このように、分析装置201は、濃度に応じてpH値が変化する試薬に対しても、異常特定処理を適用することが可能である。
(実施の形態3)
つぎに、実施の形態3について説明する。実施の形態3においては、複数のBF液吐出ノズルのいずれに異常があるか否かを特定する場合について説明する。図22は、実施の形態3にかかる分析装置の構成を示す模式図である。図22に示すように、実施の形態3にかかる分析装置301において、制御機構304は、図1に示す制御機構4と比して、判定部342を備えた制御部341を有する。
ここで、図22に示すBF洗浄部251は、複数のキュベットに対して同時にBF洗浄処理を実行できるように、図23に示すように、複数のBF液吐出ノズルおよび各BF液吐出ノズルに対応する複数のBF液吸引ノズルを有する。BFテーブル25の位置P11に位置するキュベットに対してはBF液吐出ノズル2511a、BF液吸引ノズル2511bが第1BF洗浄処理を行ない、BFテーブル25の位置P21に位置するキュベットに対してはBF液吐出ノズル2521a、BF液吸引ノズル2521bが第2BF洗浄処理を行ない、BFテーブル25の位置P12に位置するキュベットに対してはBF液吐出ノズル2512a、BF液吸引ノズル2512bが第1BF洗浄処理を行ない、BFテーブル25の位置P22に位置するキュベットに対してはBF液吐出ノズル2522a、BF液吸引ノズル2522bが第2BF洗浄処理を行ない、BFテーブル25の位置P23に位置するキュベットに対してはBF液吐出ノズル2523a、BF液吸引ノズル2523bが第2BF洗浄処理を行ない、BFテーブル25の位置P13に位置するキュベットに対してはBF液吐出ノズル2513a、BF液吸引ノズル2513bが第1BF洗浄処理を行なう。
制御部341は、図1に示す制御部41と同様の機能を有するとともに、各BF液吐出ノズル2511a、2512a、2513a,2521a,2522a,2523aに対し、各ノズルに応じたキュベット内に所定量のBF液を注入させる。そして、BF液が注入されたキュベット内に基質液が注入された後、測光部31は、各キュベットにおける基質の発光量を測定する。
判定部342は、測光部31によって測定された発光量が対応範囲Es1外であるか否かを各キュベットごとにそれぞれ判断する。そして、判定部342は、発光量が発光量範囲外であるキュベットがあった場合、このキュベットに対して所定量のBF液が正常に注入されていないものと考えられるため、このキュベットにBF液を注入したBF液吐出ノズルに異常があると判定する。また、判定部342は、測光部31によって測定された発光量すべてが対応範囲Es1外であると判断した場合、BF液の濃度自体が適正濃度範囲を満たしていないものと考えられるため、BF液の調製機構に異常があると判定する。
つぎに、図24を参照して、分析装置301における異常特定処理の処理手順について説明する。図24は、分析装置301における異常特定処理の処理手順を示すフローチャートである。
図24に示すように、分析装置301は、異常特定処理のための空のキュベット10をBF液注入ノズルの設置数と少なくとも同数用意する。そして、制御部341は、BF液注入ノズルに対し、それぞれ対応するキュベットに所定量のBF液を注入させるBF液注入処理を行なう(ステップS313)。たとえば、図25に例示する制御テーブルT31を参照し、各BF液注入ノズルに各キュベットに対応させてBF液注入処理を行なわせる。制御テーブルT31は、各キュベットを識別するためのキュベット番号n、各キュベットに対応するBF液吐出位置およびBF液を吐出させるBF液吐出ノズル情報を対応づけたものであり、記憶部46に記憶されている。制御部341は、たとえばキュベット1に対するBF液注入処理においては、第1キュベット移送部32およびBFテーブル25を制御し、このキュベット1をBF液吐出位置P11に移動し、BF液吐出ノズル2511aに対してBF液をキュベット1内に吐出させる。また、制御部341は、たとえばキュベット4に対するBF液注入処理においては、第1キュベット移送部32およびBFテーブル25を制御し、このキュベット4をBF液吐出位置P21に移動し、BF液吐出ノズル2521aに対してBF液をキュベット4内に吐出させる。
そして、分析装置301においては、図3に示すステップS16およびステップS17と同様に、各キュベット内に所定量の基質液が分注される基質液分注処理が行なわれた後に(ステップS316)、測光部31による測定処理が行われる(ステップS317)。そして、判定部342は、測定部31によって測定された基質の発光量が所定の対応範囲Es1内にあるか否かをもとに、BF液の調製機構、各BF吐出ノズルにおける異常の有無を判定する判定処理を行なう(ステップS318)。
つぎに、図26を参照して、図24に示す判定処理について説明する。図26に示すように、判定部342は、各キュベットにおける測定結果を取得する(ステップS320)。そして、判定部342は、全キュベットの発光量は対応範囲Es1外であるか否かを判断する(ステップS322)。
判定部342は、全キュベットの発光量は対応範囲Es1外であると判断した場合(ステップS322:Yes)、BF液の濃度自体が適正濃度範囲Cs1外に希釈されているものと考えられるため、BF液の調製機構に異常があると判定する(ステップS324)。
これに対し、判定部342は、全キュベットの発光量は対応範囲Es1外でないと判断した場合(ステップS322:No)、各BF液吐出ノズルごとに異常の有無を検証する。判定部342は、記憶部46が記憶する判定テーブルを参照する(ステップS326)。この判定テーブルは、たとえば図27に例示するように、キュベット番号、基質の発光量、異常特定対象および判定内容を対応づけたものである。判定部342は、図27に示す判定テーブルT32を参照することによって、各BF液吐出ノズルに対する検証を行なう。
まず、判定部342は、キュベット番号nを初期化し(ステップS328)、n=1とする。つぎに、判定部342は、キュベットnの発光量は対応範囲Es1内であるか否かを判断する(ステップS330)。この場合、キュベット1における基質の発光量が対応範囲Es1内であるか否かを判断する。
判定部342は、キュベットnの発光量は対応範囲Es1内でないと判断した場合(ステップS330:No)、BF液が設定された所定量どおりに注入されていないものと考えられるため、キュベットnに対応するBF液吐出ノズルに詰まりなどの異常があると判定する(ステップS332)。たとえばキュベット1における基質の発光量が対応範囲Es1外である場合には、異常特定対象であるBF液吐出ノズル2511aに異常があるものと判定する。また、たとえばキュベット4における基質の発光量が対応範囲Es1外である場合には、異常特定対象であるBF液吐出ノズル2521aに異常があるものと判定する。
一方、判定部342は、キュベットnの発光量は対応範囲Es1内であると判断した場合(ステップS330:Yes)、BF液が所定量どおりに注入されているものと考えられるため、キュベットnに対応するBF液吐出ノズルは正常であると判定する(ステップS334)。たとえば、キュベット1における基質の発光量が対応範囲Es1内である場合には、異常特定対象であるBF液吐出ノズル2511aは正常であると判定する。また、たとえばキュベット4における基質の発光量が対応範囲Es1内である場合には、異常特定対象であるBF液吐出ノズル2521aは正常であると判定する。
そして、このキュベットnに対する判定が終了したため、次の番号のキュベットに対する判定を行なうため、n=n+1とし(ステップS336)、キュベット番号nと全キュベット数Nとを比較してn=Nであるか否かを判断する(ステップS338)。
判定部342は、n=Nでないと判断した場合(ステップS338:No)、次に判定対象であるキュベットに対してステップS330〜ステップS338の処理を行なって判定を行なう。一方、判定部342は、n=Nであると判断した場合(ステップS338:Yes)、すべてのキュベットに対する判定が終了したものと判断し、判定内容を制御部341に出力する。
制御部341は、判定部342による判定が異常判定であるか否かを判断する(ステップS340)。制御部341は、判定部342による判定が異常判定であると判断した場合(ステップS340:Yes)、BF液調製機構、BF洗浄部251に異常があるままの状態で分析処理を継続させないように分析装置301の処理動作を停止する(ステップS346)。そして、制御部341は、出力部47に対して、異常内容を出力させる(ステップS348)。制御部341は、判定部342によって異常であるBF液吐出ノズルが特定された場合には、出力部47に対して、図28に示すエラーメニューM1を表示出力させて、分析装置301の操作者の異常箇所把握を支援してもよい。判定部342によってBF液吐出ノズル2521aの異常が特定された場合には、エラーメニューM1においては、たとえば異常を特定されたBF液吐出ノズル2521aの位置が他のBF液吐出ノズルとは異なる赤色表示で表示させる。
一方、制御部341は、判定部342による判定が異常判定でない、すなわち正常判定であると判断した場合(ステップS340:Yes)、BF液調製機構およびBF洗浄部251に異常が認められないため、そのまま分析処理の継続を指示する(ステップS356)。そして、制御部341は、出力部47に対し、BF液調製機構およびBF洗浄部251が正常である旨を出力させる(ステップS358)。
このように、実施の形態3においては、各BF液吐出ノズルに対応する各キュベット内にBF液を注入し、各キュベットごとに基質の発光量が対応範囲Es1内であるか否かを判断することによって、BF液調製機構の異常を特定できるとともにBF洗浄部251におけるBF液吐出ノズル単位で異常を特定することができるため、実施の形態1に比して、さらに詳細に異常内容を特定することができる。
また、上記実施の形態で説明した分析装置1,201,301は、あらかじめ用意されたプログラムをコンピュータシステムで実行することによって実現することができる。このコンピュータシステムは、所定の記録媒体に記録されたプログラムを読み出して実行することで分析装置の処理動作を実現する。ここで、所定の記録媒体とは、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MOディスク、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」の他に、コンピュータシステムの内外に備えられるハードディスクドライブ(HDD)などのように、プログラムの送信に際して短期にプログラムを保持する「通信媒体」など、コンピュータシステムによって読み取り可能なプログラムを記録する、あらゆる記録媒体を含むものである。また、このコンピュータシステムは、ネットワーク回線を介して接続した管理サーバや他のコンピュータシステムからプログラムを取得し、取得したプログラムを実行することで分析装置の処理動作を実現する。
実施の形態1にかかる分析装置の構成を示す模式図である。 BF液調製機構の構成を説明する図である。 図1に示す分析装置における異常特定処理の処理手順を示すフローチャートである。 図3に示す通常分析を説明する図である。 図3に示す異常特定処理を説明する図である。 基質発光量のBF液濃度依存を示す図である。 図3に示す判定処理の処理手順を示すフローチャートである。 図1に示す判定部が参照する判定テーブルを例示する図である。 実施の形態1における異常特定処理の処理タイミングを説明する図である。 図1に示す判定部が参照する判定テーブルを例示する図である。 図3に示す判定処理の他の処理手順を示すフローチャートである。 実施の形態2にかかる分析装置の構成を示す模式図である。 ノズル洗浄液調製機構の構成を説明する図である。 図12に示す分析装置における異常特定処理の処理手順を示すフローチャートである。 図14に示す異常特定処理を説明する図である。 基質発光量のノズル洗浄液濃度依存を示す図である。 図14に示す判定処理の処理手順を示すフローチャートである。 図12に示す判定部が参照する判定テーブルを例示する図である。 図12に示す分析装置における異常特定処理の他の処理手順を示すフローチャートである。 基質発光量の試薬濃度依存を示す図である。 図12に示す判定部が参照する判定テーブルを例示する図である。 実施の形態3にかかる分析装置の構成を示す模式図である。 図22に示すBF洗浄部の構成を説明する図である。 図22に示す分析装置における異常特定処理の処理手順を示すフローチャートである。 図22に示す制御部が参照する制御テーブルを例示する図である。 図22に示す判定処理の処理手順を示すフローチャートである。 図22に示す判定部が参照する判定テーブルを例示する図である。 図22に示す出力部を構成するディスプレイの表示画面を例示する図である。
符号の説明
1,201,301 分析装置
2 測定機構
4,204,304 制御機構
10 キュベット
21 検体移送部
21a 検体容器
21b 検体ラック
22 チップ格納部
23 検体分注部
24 免疫反応テーブル
24a 外周ライン
24b 中周ライン
24c 内周ライン
25 BFテーブル
25b BFノズル洗浄層
251 BF洗浄部
251a,252a,2511a,2512a,2513a,2521a,2522a,2523a BF液吐出ノズル
252b,252b,2521a,2512b,2513b,2521b,2522b,2523b BF液吸引ノズル
253 BF原液タンク
254 BF液希釈タンク
255,257 チューブ
255a フィルター
255b 原液用ポンプ
256 純水タンク
257a 純水用ポンプ
258 管
26 第1試薬庫
26a 第1試薬容器
27 第2試薬庫
27a 第2試薬容器
27b 基質液容器
28 第1試薬分注部
28a 第1試薬ノズル洗浄槽
28b 第1試薬ノズル
283 洗浄液原液タンク
284 洗浄液調製タンク
285,287 チューブ
285a フィルター
285b 原液用ポンプ
286 純水タンク
287a 純水用ポンプ
288 管
29 第2試薬分注部
29a 第2試薬ノズル洗浄槽
29b 第2試薬ノズル
30 酵素反応テーブル
31 測光部
32 第1キュベット移送部
33 第2キュベット移送部
41,241,341 制御部
42,242,342 判定部
43 入力部
44 分析部
46 記憶部
47 出力部
48 送受信部

Claims (10)

  1. 検体と試薬との反応液内に注入された発光基質の発光量をもとに前記検体を分析する分析装置において、
    当該分析装置において使用する使用液体を反応容器内に注入する注入手段と、
    前記発光基質注入後に該発光基質が発光可能となる分析処理を経た前記使用液体内の発光基質の発光量を測定する測定手段と、
    前記測定手段によって測定された発光量が予め求められた前記使用液体の濃度と前記発光基質の発光量との関係をもとに設定された基準範囲を満たさない場合、前記使用液体の濃度と前記使用液体の注入量との少なくともいずれか一方が不適正であることを判定する判定手段と、
    を備えたことを特徴とする分析装置。
  2. 前記使用液体を調製する調製手段をさらに備え、
    前記注入手段は、前記調製手段によって調製された使用液体を反応容器内に注入し、
    前記判定手段は、
    前記測定手段によって測定された発光量が、前記予め求められた使用液体の濃度と発光基質の発光量との関係における前記使用液体の適正濃度範囲に対応する発光量範囲内にあると判断した場合、前記調製手段および前記注入手段は正常であると判定し、前記測定手段によって測定された発光量が前記発光量範囲外であると判断した場合、前記調製手段および/または前記注入手段に異常があると判定することを特徴とする請求項1に記載の分析装置。
  3. 前記注入手段は、前記検体に対する分析開始前、所定数の前記検体の分析処理終了ごと、または、前記検体に対する分析処理終了後に前記使用液体を前記反応容器内に注入し、
    前記測定手段は、前記検体に対する分析開始前、所定数の前記検体の分析処理終了ごと、または、前記検体に対する分析処理終了後に前記反応容器内の液体の発光量を測定し、
    前記判定手段は、前記検体に対する分析開始前、所定数の前記検体の分析処理終了ごと、または、前記検体に対する分析処理終了後に前記調製手段および/または前記注入手段の異常の有無を判定し、前記測定手段によって測定された発光量が前記発光量範囲外であると判断した場合、前回の判定から本判定までの間に分析された検体の分析結果に前記調製手段および/または前記注入手段に関する異常が含まれていると判定することを特徴とする請求項2に記載の分析装置。
  4. 前記注入手段は、前記反応容器内に前記使用液体を注入するノズルを複数有し、
    各ノズルは、各ノズルに応じた前記反応容器内にそれぞれ前記使用液体を注入し、
    前記測定手段は、各反応容器における前記使用液体内の発光基質の発光量を測定し、
    前記判定手段は、前記測定手段によって測定された発光量が前記発光量範囲外であるか否かを各反応容器ごとにそれぞれ判断し、前記発光量が前記発光量範囲外である前記反応容器があった場合、該反応容器に前記使用液体を注入した前記ノズルに異常があると判定することを特徴とする請求項2または3に記載の分析装置。
  5. 前記使用液体は、緩衝液、前記試薬の分注ノズル洗浄液、または、前記試薬であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一つに記載の分析装置。
  6. 検体と試薬との反応液内に注入された発光基質の発光量をもとに前記検体を分析する分析装置の異常を特定する異常特定方法において、
    前記分析装置において使用する使用液体と前記発光基質を含む基質液とを反応容器内に注入する注入ステップと、
    前記発光基質が発光可能となる分析処理を経た前記使用液体内の発光基質の発光量を測定する測定ステップと、
    前記測定ステップにおいて測定された発光量が予め求められた前記使用液体の濃度と前記発光基質の発光量との関係をもとに設定された基準範囲を満たさない場合、前記使用液体の濃度と前記使用液体の注入量との少なくともいずれか一方が不適正であることを判定する判定ステップと、
    を含むことを特徴とする異常特定方法。
  7. 前記使用液体を調製する調製ステップをさらに含み、
    前記注入ステップは、前記調製手段によって調製された使用液体を反応容器内に注入し、
    前記判定ステップは、前記測定ステップにおいて測定された発光量が、前記予め求められた使用液体の濃度と発光基質の発光量との関係における前記使用液体の適正濃度範囲に対応する発光量範囲内にあると判断した場合、前記調製ステップにおける調整処理および前記注入ステップにおける注入処理は正常であると判定し、前記測定ステップにおいて測定された発光量が前記発光量範囲外であると判断した場合、前記調製ステップにおける調整処理および/または前記注入ステップにおける注入処理に異常があると判定することを特徴とする請求項6に記載の異常特定方法。
  8. 前記注入ステップ、前記測定ステップおよび前記判定ステップは、前記検体に対する分析開始前、所定数の前記検体の分析処理終了ごと、または、前記検体に対する分析処理終了後に行なわれ、
    前記判定ステップは、前記測定ステップにおいて測定された発光量が前記発光量範囲外であると判断した場合、前回の判定ステップから本判定ステップまでの間に分析された検体の分析結果に前記使用液体の調製機構および/または前記使用液体の注入機構に関する異常が含まれていると判定することを特徴とする請求項7に記載の異常特定方法。
  9. 前記注入ステップは、前記反応容器内に前記使用液体を注入するノズルが複数ある場合に、各ノズルに対して各ノズルに応じた前記反応容器内にそれぞれ前記使用液体を注入させ、
    前記測定ステップは、各反応容器における前記使用液体内の発光基質の発光量を測定し、
    前記判定ステップは、前記測定ステップにおいて測定された発光量が前記発光量範囲外であるか否かを各反応容器ごとにそれぞれ判断し、前記発光量が前記発光量範囲外である前記反応容器があった場合、該反応容器に使用液体を注入した前記ノズルに異常があると判定することを特徴とする請求項7または8に記載の異常特定方法。
  10. 前記使用液体は、緩衝液、前記試薬の分注ノズル洗浄液、または、前記試薬であることを特徴とする請求項7〜9のいずれか一つに記載の異常特定方法。
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