JP2008224307A - 漏洩検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】管の側面から直接に管の被検査部に気密室を形成できる気密室形成構造であって、かつ該気密室は高い検出感度の気密性試験を行うのに十分な気密性を実現できる気密室形成構造を用いた漏洩検査装置を提供する。
【解決手段】 この漏洩検査装置10は、円筒管11の内部のガスが管の被検査部を介して外側に漏洩するのを検出する漏洩検査装置であって、管の被検査部を筐体12で取り囲むように気密室を構成してなり、管と筐体の間に配置された、異なる軟度を有する、少なくとも第1シール部材21,22および第2シール部材41を有してなる気密室形成構造を備えるように構成される。
【選択図】図5

Description

本発明は漏洩検査装置に関し、特に、高気密性の気密室を用いて管の被検査部を高感度で測定できる漏洩検査装置に関する。
複数の円筒管部分を接続して形成した円筒管の気密性試験では、2つの円筒管部分を接続する溶接部を被検査部として気密性試験が行われる。漏洩検査装置を利用した気密性試験では、被検査部の周りに気密室形成構造を設け、円筒管の内部にガス(例えばヘリウムガスやアルゴンガス等)を供給し、被検査部を通して円筒管の外側の気密室形成構造内にガスが漏れてくるか否かを検出する。このような目的で使われるガスを以後「サーチガス」と呼ぶ。複数の円筒管部分を接続して形成され、溶接部も複数存在する円筒管の場合には、各溶接部の気密性試験を行うためには気密室形成構造を円筒管の軸方向に移動させることが必要となる。そのためには、気密室形成構造と円筒管とのシール部分を、円筒管の外周部上を軸方向に移動させることが必要になるので、容易ではない。移動距離が長い場合などは特に容易なことではない。また、既に敷設された管の検査では、支持金具等が邪魔をして移動させることが非常に困難となる。
また、円筒管の端部から被検査部に到る途中に大きい径の部分が存在すると、それを乗り越えて気密室形成構造を移動させることができないため、気密性試験を行うことができなかった。
上記気密性試験の問題点に関する従来技術として特許文献1に記載される管の漏洩計測用器具がある。この漏洩計測用器具は、管の溶接線(溶接部)の部分を外側から挟み込むように2つの箱部材で囲み、当該溶接線の周囲に室部を形成する筐体を設ける。この筐体内の室部は連通管で外気と連通して大気圧となっており、かつ筐体内の室部にヘリウム検出装置の吸引プローブの先端部を設けている。吸引プローブの筐体に対する位置は予め設定され、管に筐体を取り付けるときに吸引プローブの先端部は、溶接線に対して一定の角度および一定の距離で配置される。管に取り付けた筐体を当該管の周りに回転させることにより、吸引プローブの先端部は溶接線に対して一定の位置関係に保持された状態で一周する。管の内部にはサーチガスが所定圧力で供給され、上記の吸引プローブおよびヘリウム検出装置によって溶接線の部分から漏洩するサーチガスの有無が計測される。こうして管の溶接線におけるヘリウム漏洩の検査が行われる。この方法はスニッファー法と呼ばれ、主に1×10−6Pa・m3/sより大きい漏れ量の検査に使用される。しかし、より小さな漏れ量を検査する気密性試験を行う必要が増しており、この場合、特許文献1に記載された漏洩検査用器具の機密性では不十分であり、適用することができなかった。
また他の従来技術として特許文献2に記載される気密形成構造がある。この気密試験装置では、測定対象である2つの円筒管の溶接部に対して、シリコンゴム等の弾性体で形成されたブロック状の円筒管封止部を、その軸方向に形成された切込み部を開いて、円筒管の外側側面から直接に取り付けるようにすることによって、被測定物である円筒管が径の大きい円筒管端部を有している場合であっても被検査部の周りに気密室形成構造を設けることができ、被検査部の気密性試験ができるようにしている。
実開平7−18235号公報 特開平9−318483号公報
漏洩検査装置の検出感度を高くするには、従来の気密室を形成する構造では不十分である。例えば上記の特許文献1による管の漏洩計測用器具によれば、管の被測定部を2つの箱部材で外側から挟み込むようにして囲み、管と2つの箱部材とのシール部分には、ゴムシート等の弾性体を挟み込み、それによって気密室を形成している。しかし、ゴムシートの2つの端部および管の3者が突き合わされる部分に気密室内と外部を連結する微小な隙間ができてしまうため、気密室の気密性は、高い検出感度を得るために要求される気密性には極めて不十分なものである。また特許文献2による気密形成構造においては、円筒管封止部の切込み部におけるシール性に問題がある。
図13と図14を参照して従来の漏洩計測用器具のシール性の問題を具体的に説明する。図13は、従来の気密室形成構造の端面図である。検査対象である管101を挟み込むように上側箱部材102と下側箱部材103を配置し、上下の箱部材102,103を用いて溶接部の周りに気密室を作る筐体105を形成する。管101の内部には、図示しないサーチガス供給装置により、必要な圧力のサーチガスが供給される。管101の溶接部において漏洩箇所が存在すると、管101の内部のサーチガスが漏洩箇所から漏れて筐体105内の気密室に流れ出す。漏れた当該サーチガスがヘリウム検出装置によって検出される。筐体105内の気密室103は、図示しない真空装置によって排気される。これにより気密室内を高い所要の真空状態に保持すると共に、漏れたサーチガスをヘリウム検出装置に導くようにしている。
管の側面から直接に管の被測定部に気密室を形成できる気密室形成構造において、従来の気密室形成構造は、図13に示すように、上側箱部材102と下側箱部材103の各接触面にはシール材106,107が設けられ、上側箱部材102と下側箱部材103の接触の気密性を高め、筐体105内の気密室104の気密性を高くするようにしている。
しかしながら、上記の気密室104を形成する構造ではシール性について次のような問題が存在した。図13に示した範囲108を拡大して図14に示す。上側箱部材102の接触面にはシール材106が付設され、下側箱部材103の接触面にはシール材107が付設される。従って、筐体105を形成するときに、上下の箱部材102,103のシール材106,107は、互いに対向している部分では互いに接触し、円筒管101に対向する部分ではこの円筒管101の表面に接触している。従って、シール材106,107によって原則的に高いシール性を実現している。
ところが、円筒管101に接触する部分と、シール材106,107同士が接触している部分との間の境界部については、円筒管101の軸方向に円筒管101の表面に沿って隙間109が形成される。この隙間109は小さい隙間であるが、高い検出感度の気密性試験が必要とされる場合、この隙間109を通して気密室104に流入する大気は許容量を越えている。すなわち、管の側面から直接に管の被測定部に気密室を形成できる気密室形成構造において、図13、図14で示される従来の気密室形成構造では、高い検出感度の気密性試験が必要とされる場合、気密室の機密性が不十分であるという問題があった。
本発明の目的は、上記の課題に鑑み、管の側面から直接に管の被検査部に気密室を形成できる気密室形成構造であって、かつ該気密室は高い検出感度の気密性試験を行うのに十分な気密性を実現できる気密室形成構造を用いた漏洩検査装置を提供することにある。
本発明に係る漏洩検査装置は、上記目的を達成するために、次のように構成される。
第1の漏洩検査装置(請求項1に対応)は、管の内部のガスが管の被検査部を介して外側に漏洩するのを検出する漏洩検査装置であって、管の被検査部を筐体で取り囲むように気密室を構成してなり、管と筐体の間に配置された、異なる軟度を有する、少なくとも第1および第2のシール部材を有してなる気密室形成構造を備えるように構成される。
上記の漏洩検査装置では、第1シール部材で気密室の気密性を確保し、さらに軟度の高い超軟な第2のシール部材で高い気密性により封止を行う。このような2種類の軟度の異なる好ましくはゴム材による第1および第2のシール部材で気密室の気密性を高め、高感度のガス検出を行える。
第2の漏洩検査装置(請求項2に対応)は、上記の構成において、好ましくは、筐体は2つの半体部からなり、2つの半体部を管の被検査部の両側に配置して筐体を形成するようにしたことで特徴づけられる。
第3の漏洩検査装置(請求項3に対応)は、上記の構成において、好ましくは、第1シール部材は、端部同士が当接することにより管の全周を囲む閉じた環をなすように配置され、第2シール部材は第1シール部材および管に接するように配置されることを特徴とする。
第4の漏洩検査装置(請求項4に対応)は、上記の構成において、好ましくは、第2シール部材の軟度は第1シール部材の軟度よりも高いことを特徴とする。
第5の漏洩検査装置(請求項5に対応)は、上記の構成において、好ましくは、気密室は、被検査部を取り囲む主気密室と、管と主気密室とのシール部分を囲むように主気密室の外側に構成した副気密室とからなる気密室形成構造を備えることを特徴とする。
第6の漏洩検査装置(請求項6に対応)は、上記の構成において、好ましくは、第2シール部材は、外部と副気密室内を隔てる管と副気密室とのシール部分に配置することで特徴づけられる。
第7の漏洩検査装置(請求項7に対応)は、上記の構成において、好ましくは、第2シール部材は超軟性のゴムまたはスポンジであることを特徴とする。
本発明によれば、漏洩検査装置における管の被検査部の周囲に気密室を形成する気密室形成構造に対して異なる軟度を有する少なくとも第1と第2のシール部材を備え、気密室の気密性を高めるようにしたため、高感度のサーチガスの漏れ検出を行うことができる。
以下に、本発明の好適な実施形態(実施例)を添付図面に基づいて説明する。
最初に図1〜図4を参照して本発明の実施形態に係る漏洩検査装置の外観形状および内部構造を説明する。図1は漏洩検査装置の外観の斜視図を示し、図2は漏洩検査装置の端面図(図1中のA方向矢視図)を示し、図3は図2におけるB−B線断面図を示し、図4は漏洩検査装置の内部の要部構造を示す。
漏洩検査装置10は、円筒管11に取り付けられかつ気密室を形成する筐体12の部分と、筐体12から排気されるガス中にヘリウムガス等のサーチガスが含まれているか否かを検査する質量分析計形リークディテクタ13とから構成される。漏洩検査装置10の筐体12は、検査対象である円筒管11の溶接部11Aの部位に取り付けられる。円筒管11はその軸方向に比較的に長い形状を有している。漏洩検査装置10は、円筒管11の外側の側面側から直接に取り付けられる。
なお、本発明に係る漏洩検査装置10で使用される検出装置は、上記の質量分析計形リークディテクタ13には限定されず、任意の検出装置を用いることができる。
漏洩検査装置10の筐体12は、ヒンジ14で結合された筐体上部12Aと筐体下部12Bとで構成されている。漏洩検査装置10の筐体12は、筐体12の半体部をなす筐体上部12Aと筐体下部12Bで挟み込むようにして円筒管11に取り付けられる。筐体12の内部空間は主気密室(メインチャンバ)R1として形成される。筐体12の全体形状は略直方体の形状である。なお上記の構造において、結合手段はヒンジ14に限定されず、また全体形状は直方体形状に限定されない。また筐体12は、図1を基礎にして「筐体上部12A」と「筐体下部12B」と記したが、これらの2つの部分(半体部)は筐体12の上側部分または下側部分に限定されない。
筐体12の両側の端面部には円筒状突部15が設けられている。この円筒状突部15は、筐体上部12Aの両側の端面に形成された半円筒状突部15Aと、筐体下部12Bの両側の端面に形成された半円筒状突部15Bとに基づき、形成される。両側の円筒状突部15によって、筐体12内の主気密室R1の両側に位置する副気密室(サブチャンバ)R2が形成される。上記の筐体12と半円筒状突部15は、一体的になるように形成されている。筐体12と半円筒状突部15A,15Bによって気密室形成構造が形成される。上記の構造において、円筒状突部15、半円筒状突部15A,15B、副気密室R2等の要素は本発明の必須の条件ではない。
挟み込むようにして円筒管11に取り付けられた筐体上部12Aと筐体下部12Bは連結具16で結合され、筐体12として円筒管11に固定される。
図1〜図3に示されるように、少なくとも、筐体上部12Aおよび半円筒状突部15Aと円筒管11との間の互いに接触し合う部分には、全面的に、後述される上ガスケット21が配置され、筐体下部12Bおよび半円筒状突部15Bと円筒管11との間の互いに接触し合う部分には、全面的に、後述される下ガスケット22が配置される。上ガスケット21および下ガスケット21は、より正確には、筐体上部12Aと筐体下部12Bとの間の互いに接触し合う部分、半円筒状突部15A,15Bの間の互いに接触し合う部分にも、全面的に配置される。上ガスケット21と下ガスケット22はシール部材としての機能を有している。
その結果、図3および図4に示すごとく、中央に位置する筐体12の内部には上記主気密室R1が形成され、かつ、両側に位置する円筒状突部15の内部には上記副気密室R2が形成されている。主気密室R1の内部は孔23および排気管24を通して質量分析計形リークディテクタ13に接続され、それに内蔵されている主真空ポンプによって排気される。また両側の副気密室R2は孔26および排気管27を通して副真空ポンプ28によって排気される。
上記の上ガスケット21と下ガスケット22の形状を図5の斜視分解図に示す。図5では、筐体12を形成する筐体上部12Aと筐体下部12B、両側の円筒状突部15を形成する半円筒状突部15A,15Bは、それぞれ、分離して示されている。なお、筐体上部12Aと両側の半円筒状突部15A、筐体下部12Bと両側の半円筒状突部15Bは一体的に形成されている。上ガスケット21は筐体上部12Aおよび両側の半円筒状突部15Aと円筒管11との間に配置され、下ガスケット22は筐体下部12Bおよび両側の半円筒状突部15Bと円筒管11との間の配置される。円筒管11における符号11Aで示された線状の部分は溶接部を意味している。この溶接部11Aが被検査部になる。
上ガスケット21と下ガスケット22は、好ましくは、同一の材質を用いて同一の形状を有するように形成され、かつ円筒管11の上側と下側の位置において対称的な関係になるように配置される。ただし、上ガスケット21と下ガスケット22の材質と形状が同一であることは必須ではない。上ガスケット21および下ガスケット22は第1シール部材に相当する。
下ガスケット22を参照してガスケットの材質および形状を説明する。下ガスケット22は、図5に示されるごとき形状を有するように成形・保持することができる、可塑剤を多く含まない中軟材で形成されている。この中軟材は、高いシール性を発揮するゴム等の弾性材質である。この材質の例としては、例えばシリコンゴムである。下ガスケット22の中央部には、上記主気密室R1を形成するためのスペースS1を形作る軸方向の両側の直線枠体31,32および円周方向の両側の内側湾曲枠体33,34を有する。また下ガスケット22の両側部には、上記副気密室R2を形成するためのスペースS2を形作る軸方向の両側の直線枠体35,36および円周方向の外側湾曲枠体37を有する。直線枠体31,32は筐体上部12Aと筐体下部12Bの間の位置する。左右の両側に位置する直線枠体35,36は円筒状突部15A,15Bの間に位置する。内側湾曲枠体33,34と外側湾曲枠体37は、円筒管11と半円筒状突部15Bとの間に位置する。
上ガスケット21も下ガスケット22と同じ枠体を有しているので、対応部分には同一の符号を付している。上記の下ガスケット22と上ガスケット21における対応する直線枠体の部分は、組立て時に当接する位置関係になる。
上記下ガスケット22では、図5中左右の両側に位置する直線枠体35,36の各々と外側湾曲枠体37の接続部に超軟ガスケット41を取り付けている。この超軟ガスケット41は下ガスケット22において総計4箇所に設けられる。超軟ガスケット41は、直線枠体35,36の各々と外側湾曲枠体37の接続部において、直線枠体35,36から外側湾曲枠体37に至る処の折曲部に、その内面側に僅かに突出するような形状にて取り付けられる。上記の超軟ガスケット41は第2シール部材に相当する。
超軟ガスケット41は、ゴム等の弾性を有する材質であり、可塑剤を多く含み、周囲の形状に隙間を作ることなく適合する非常に柔らかい弾性を有している。超軟ガスケット41の材質としては超軟性のゴムまたはスポンジである。超軟性のゴムはゴム硬度(JIS K 6253)で20以下、望ましくは10以下である。超軟性のスポンジは、スポンジ硬度(JIS S 6050)で20以下、望ましくは10以下である。超軟性のゴムは、好ましくは、固体と液体(GEL)の性質を併せ持つ超軟性ゴム(ジュル状ゴム)である。超軟性のスポンジは、好ましくは単独気泡型スポンジ(単泡スポンジ)である。以上のごとく超軟ガスケット41の軟度は上記の下ガスケット22の軟度よりも高くなっている。
次に、図6〜図8を参照して上記の超軟ガスケット41の形状および取付け方を詳述する。図6は、図5の範囲Cの部分を拡大して示したものである。図7は図5における要部の縦断面図であり、図8は超軟ガスケット41のみを示したものである。図8に示すごとく、超軟ガスケット41は、半円筒状突部15Bの側に位置する外側部41aと、円筒管11の側に位置する内側部41bとから構成される。超軟ガスケット41は全体としてブロック形状を有している。超軟ガスケット41を下ガスケット22に取り付けるには、直線枠体35と外側湾曲枠体37との間に孔42を形成しておき、この孔42に矢印Dに示すごとく、超軟ガスケット41を下ガスケット22の外側から押し込んで取り付ける。この結果、図6および図7に示されるように、超軟ガスケット41の外側部41aが直線枠体35と外側湾曲枠体37に当接し、かつ内側部41bが孔42から内側に突出するように配置される。
以上のごとく上下のガスケット21,22には所定の4箇所に超軟ガスケット41を設けたため、図5に示した配置関係に基づき、図1〜図4に示すごとく被検査物である円筒管11に対して筐体12等を組み付けると、上下のガスケット21,22の4箇所の超軟ガスケット41の各々は、内側の円筒管11と外側の半円筒状突部15Bに接触し、圧接される。その結果、超軟ガスケット41は変形し、それによって気密室内と外部を連結していた小さな隙間部分の封止をすることができる。このため、図13を参照して説明した隙間109が生じるのを防止することができる。
上記の構成を有する漏洩検査装置10によれば、円筒管11の被検査部に対して外側の側面から直接に気密室形成構造(筐体12および円筒状突部15)を設けることができ、さらに、内部の気密性を保つためのシール部材を、上下のガスケット21,22に加えて、前述の所定の個所に超軟ガスケット41を設けたため、上下のガスケット21,22の間に生じる狭隘な隙間部分も完全に封止することができる。このため、筐体12等の内部に形成される主気密室R1および副気密室R2の真空の程度を5Paよりも小さくすることができ、極めて高い所望の検出感度(例えば1×10−9Pa・m3/s)を達成することができる。さらに、上下のガスケット21,22自体の軟度を高くする必要はないので、可塑剤の影響も最小限度に抑制することができる。
また上記実施形態に係る超軟ガスケット41の取付け構造によれば、孔42を利用して配置するので、位置決めを正確に行うことができる。
図9は、超軟ガスケットの変形例を示す。図9は図7と同様な図である。この実施形態で示される超軟ガスケットは、ブロック状ではなく、シート状に形成される。下ガスケット22の直線枠体35と外側湾曲枠体37との間の折曲部には孔は形成されず、当該折曲部の外面と内面のそれぞれにシート状の超軟ガスケット51,52が貼着される。なお外面の超軟ガスケット51は省略することもできる。
図10は本発明に係る漏洩検査装置の他の実施形態を示し、図2と同様な図である。この実施形態では、例えば角筒管61の漏れ検査に使用される漏洩検査装置の筐体12等を示している。前述した実施形態で説明した要素と実質的に同一のようには同一の符号を付している。この筐体12では、角筒管61での漏れ検査を行うため、筐体12の両側に形成される突部62は、角筒管61に適合するように角筒状突部62になっている。この角筒状突部62は、半角筒状突部62A,62Bとから構成される。また上下のガスケット21,22における周囲方向の枠体は、角筒管61に適合するように略90度に折曲された折曲枠体として形成される。その他の構成は、前述した実施形態と同じである。このように、角筒管61に対しても、前述した実施形態と同様な作用・効果を発揮させることができる。
上記の他の実施形態における角筒管61の断面は略正方形であったが、角筒管61はこれに限定されない。一般的に多角形の管体の漏れ検査に本発明に係る漏洩検査装置を用いることができる。この場合において、筐体12の両側の突部の形状および上下のガスケットの形状は、検査対象である管体の形状に応じた形状を有するように形成される。
図11と図12は本発明に係る漏洩検査装置の更なる他の実施形態を示し、図11は実質的に図2と同様な図であり、図12は図11中のE−E線断面図である。この実施形態では、上記の各実施形態で説明した筐体12と円筒状突部15等に相当する部分(気密室形成構造)とを、例えば中軟性を有するゴム状ブロック71に形成している。このゴム状ブロック71は全体として直方体形状を有し、内部の軸方向には図12に示すごとく被検査物である円筒管11を収容する孔72を有し、さらに、下面の中央長手方向の全長に亘って切込み部73を備え、かつ下面の中心位置に孔74を形成している。ゴム状ブロック71で、孔74に対応する内部には、上記の孔72の一部として前述した主気密室R1に相当する気密室が形成されている。また孔72における気密室R1の両側の部分の径は円筒管11の外径と略等しくなるように形成されている。
上記のゴム状ブロック71を、被検査物である例えば円筒管11に取り付けるときには、ゴム状ブロック71の下部の切込み部73を左右に押し広げ、この切込み部73で形成される隙間を介して円筒管11を圧入し、孔72の中に収容する。このとき溶接部11Aは上記の気密室R1内に位置している。図11および図12はこの状態を示している。実際には、図11と図12の取付け状態において、図示しない任意の固定部材によってゴム状ブロック71は外側から押さえつけられ、そのため切込み部73が密着し、当該切込み部73は開かないように固定される。孔72における気密室R1の両側の孔部分は円筒管11の外面に密着している。気密室R1の内部は孔74を介して真空排気される。
図12において、ゴム状ブロック71の上部は断面として示されているが、その下部は切込み部73の一方の接触面が示されている。ゴム状ブロック71で円筒管11を狭着するとき、前述の実施形態で説明したように狭隘な隙間でガスが漏れないように、前述の超軟ガスケット41が、切込み部74における円筒管11と接触する部分と相互の接触面の部分に取り付けられる。これによって狭隘な隙間をシールすることができる。
以上の実施形態で説明された構成、形状、大きさおよび配置関係については本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものにすぎず、また数値および各構成の組成(材質)については例示にすぎない。従って本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
本発明は、円筒管等の溶接部に対して高い気密性を実現して高感度でその漏れ検査を行うことに利用される。
本発明の実施形態に係る漏洩検査装置の外観を示す斜視図である。 本実施形態の漏洩検査装置の端面図(図1中のA方向矢視図)である。 図2におけるB−B線断面図である。 本実施形態に係る漏洩検査装置の内部の要部構造を示す図である。 本実施形態に係る漏洩検査装置の分解斜視図である。 図5における範囲Cの部分拡大図である。 図6に示した超軟ガスケットの縦断面図である。 図6に示した超軟ガスケットのみを示す外観斜視図である。 超軟ガスケットの他の取付け方を示す縦断面図である。 他の本実施形態の漏洩検査装置に関する図2と同様な図である。 更なる他の実施形態の漏洩検査装置の気密室形成構造の端面を示す図2と同様な図である。 図11におけるE−E線断面図である。 従来の気密室形成構造の端面図である。 図13における範囲108の拡大図である。
符号の説明
10 漏洩検査装置
11 円筒管
11A 溶接部(被検査部)
12 筐体
13 質量分析計形リークディテクタ
15 円筒状突部
21 上ガスケット
22 下ガスケット
41 超軟ガスケット
51 超軟ガスケット
61 角筒管
71 ゴム状ブロック
72 孔
73 切込み部
R1 主気密室
R2 副気密室

Claims (7)

  1. 管の内部のサーチガスが前記管の被検査部を介して外側に漏洩するのを検出する漏洩検査装置であって、
    前記管の前記被検査部を筐体で取り囲むように気密室を構成してなり、
    前記管と前記筐体の間に配置された、異なる軟度を有する、少なくとも第1および第2のシール部材を有してなる気密室形成構造を備えることを特徴とする漏洩検査装置。
  2. 前記筐体は2つの半体部からなり、前記2つの半体部を前記管の前記被検査部の両側に配置して前記筐体を形成するようにしたことを特徴とする請求項1記載の漏洩検査装置。
  3. 前記第1シール部材は、端部同士が当接することにより前記管の全周を囲む閉じた環をなすように配置され、前記第2シール部材は前記第1シール部材および前記管に接するように配置されることを特徴とする請求項1または2記載の漏洩検査装置。
  4. 前記第2シール部材の軟度は前記第1シール部材の軟度よりも高いことを特徴とする請求項3記載の漏洩検査装置。
  5. 前記気密室は、前記被検査部を取り囲む主気密室と、前記管と前記主気密室とのシール部分を囲むように前記主気密室の外側に構成した副気密室とからなる気密室形成構造を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の漏洩検査装置。
  6. 前記第2シール部材は、外部と前記副気密室内を隔てる前記管と前記副気密室とのシール部分に配置することを特徴とする請求項5記載の漏洩検査装置。
  7. 前記第2シール部材は、超軟性のゴムまたはスポンジであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の漏洩検査装置。
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