JP2008222991A - メロシアニン化合物、該化合物を用いた光学フィルター及び光学記録材料 - Google Patents

メロシアニン化合物、該化合物を用いた光学フィルター及び光学記録材料 Download PDF

Info

Publication number
JP2008222991A
JP2008222991A JP2007067898A JP2007067898A JP2008222991A JP 2008222991 A JP2008222991 A JP 2008222991A JP 2007067898 A JP2007067898 A JP 2007067898A JP 2007067898 A JP2007067898 A JP 2007067898A JP 2008222991 A JP2008222991 A JP 2008222991A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
ring
carbon atoms
general formula
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007067898A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5159128B2 (ja
Inventor
Toru Yano
亨 矢野
Yusuke Kubota
裕介 久保田
Koichi Shigeno
浩一 滋野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Adeka Corp
Original Assignee
Adeka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Adeka Corp filed Critical Adeka Corp
Priority to JP2007067898A priority Critical patent/JP5159128B2/ja
Publication of JP2008222991A publication Critical patent/JP2008222991A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5159128B2 publication Critical patent/JP5159128B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Optical Filters (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Indole Compounds (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

【課題】吸収波長特性及び熱分解特性に優れ、特に画像表示装置用の光学フィルター、びレーザ光記録用の光学記録材料に用いられる光学要素に好適な新規の化合物、該化合物を用いた光学フィルター及び光学記録材料を提供すること。
【解決手段】下記一般式(I)で表されるメロシアニン化合物、該化合物を用いた光学フィルター及び光学記録材料。
Figure 2008222991

(式中、R1−R9はH、アルキル基あるいはアリール基等を表し、GはO、nは0〜3の整数等を示す。R1とR2等は環構造を形成してもよい。)
【選択図】なし

Description

本発明は、新規のメロシアニン化合物、該メロシアニン化合物を用いた光学フィルター及び光学記録材料に関する。該化合物は、光学要素等、特に画像表示装置用の光学フィルターに含有させる光吸収剤、及びレーザ光により記録、再生される光学記録媒体の光学記録層に用いられる光学記録材料に含有させる光学記録剤として有用である。
450nm〜1100nmの範囲に強度の大きい吸収を有する化合物、特に極大吸収(λmax)が480〜620nmにある化合物は、DVD±R等の光学記録媒体の光学記録層や、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、陰極管表示装置(CRT)、蛍光表示管、電界放射型ディスプレイ等の画像表示装置用の光学フィルターにおいて、光学要素として用いられている。
例えば、画像表示装置における光学要素の用途としては、カラーフィルターの光吸収剤がある。画像表示装置は、赤、青及び緑の三原色の光の組合せでカラー画像を表示しているが、カラー画像を表示する光には、緑と赤との間の550〜600nm等の表示品質の低下をきたす光が含まれており、また、750〜1100nmの赤外リモコンの誤作動の原因となる光も含まれている。そこで、これらの不要な波長の光を選択的に吸収する光吸収性化合物(光吸収剤)を含有する光学フィルターが使用されている。
更に、光学フィルターには、蛍光灯等の外光の反射や映り込みを防止する機能も求められている。反射や映り込みを防止するには、光学フィルターには、上記の不要な波長の光を選択的に吸収する機能に加え、480〜500nmの波長光を吸収することが必要である。この領域の光は画像表示に必要な輝線に近い。従って、画像品質に影響を及ぼさないためには、光吸収剤の光吸収が特別に急峻であること、即ちλmaxの半値幅が小さいことが求められる。
また、光吸収剤には、光や熱等により機能が失われないことも求められる。
光吸収剤を含有する光学フィルターとして、例えば、下記特許文献1には、440〜510nmに極大吸収波長を有するジピロメテン金属キレート化合物を使用した光学フィルターが開示されており、下記特許文献2には、440〜510nmに極大吸収波長を有するポルフィリン化合物を使用した光学フィルターが開示されている。しかし、これらの光学フィルターに使用される化合物は、吸収波長特性、あるいは溶媒やバインダー樹脂との親和性の点で満足のいく性能が得られていない。従って、これらの光学フィルターは、480〜500nmにおいて充分な性能を示すものではなかった。
また、上記の光学記録媒体においては、記録及び再生に用いる半導体レーザの波長は、CD−Rは750〜830nmであり、DVD±Rは620nm〜690nmであるが、更なる容量の増加を実現すべく、短波長レーザを使用する光ディスクが検討されており、例えば、記録光として380〜420nmの光を用いるものが検討されている。
短波長記録光用の光学記録媒体において、光学記録層の形成には、各種化合物が使用されている。例えば、特許文献3〜5には特定の構造を持つメロシアニン化合物を含有する光学記録材料が報告されている。しかし、これらの化合物は、光学記録層の形成に用いられる光学記録材料としては、熱分解特性に問題がある。高速記録には熱干渉が小さいことが必要であり、光学記録材料としては、分解温度が低いもの及び熱分解が緩やかであるものが適合するが、上記報告の各メロシアニン系化合物は、この点で充分な特性を有しているものではなかった。
特開2003−57436号公報 特開2004−45887号公報 特開2004−195765号公報 特表2004−525800号公報 特表2005−505092号公報
従って、本発明の目的は、吸収波長特性及び熱分解特性に優れ、特に、画像表示装置用の光学フィルター、及びレーザ光記録用の光学記録材料に用いられる光学要素に好適な新規の化合物、該化合物を用いた光学フィルター及び光学記録材料を提供することにある。
本発明者等は、検討を重ねた結果、特定の構造を有する新規のメロシアニン化合物が、吸収波長特性及び熱分解特性に優れることを見出し、これを使用することにより、上記課題を解決しうることを知見した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、下記一般式(I)で表されるメロシアニン化合物を提供することで、上記目的を達成したものである。
Figure 2008222991
(式中、R1、R2、R5、R6、R7及びR8は、各々独立に、水素原子、水酸基、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基、炭素原子数2〜30の複素環基、メタロセニル基、ハロゲン原子、ニトロ基又はシアノ基を表し、R3は、水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基、炭素原子数2〜30の複素環基又は下記一般式(II)で表される置換基を表し、R4は、下記一般式(II)、(III)又は(III')で表される置換基を表し、R9は、炭素原子数1〜10のアルキル基又はシアノ基を表し、Gは、酸素原子又は下記〔化4〕に示される群より選択される基を表す。nは、0〜3の数であり、R1とR2、R2とR3、R3とR6、R6とR8及びR8とR9は連結して環構造を形成してもよい。R1、R2、R3、R5、R6、R7、R8及びR9で表される炭素原子数1〜10のアルキル基中のメチレン基は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO2−、−NH−、−CONH−、−NHCO−、−N=CH−又は−CH=CH―で置換されていてもよい。)
Figure 2008222991
(式中、Ra〜Riは、各々独立に、水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基中のメチレン基は、−O−又は−CO−で置換されていてもよく、Zは、直接結合又は炭素原子数1〜8のアルキレン基を表し、該アルキレン基中のメチレン基は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO2−、−NH−、−CONH−、−NHCO−、−N=CH−又は−CH=CH−で置換されていてもよく、Mは、Fe、Co、Ni、Ti、Cu、Zn、Zr、Cr、Mo、Os、Mn、Ru、Sn、Pd、Rh、Pt又はIrを表す。)
Figure 2008222991
(上記一般式(III)において、LとTとの間の結合は、二重結合、共役二重結合又は三重結合であり、Lは炭素原子を表し、Tは炭素原子、酸素原子又は窒素原子を表し、x、y及びzは、0又は1を表し、aは0〜4の数を表し、R10は、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素原子数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子で置換されてもよい炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、R11、R12及びR13は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子で置換されてもよい炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、R11とR13とは、結合して環構造を形成してもよい。上記一般式(III’)において、L’とT’との間の結合は、二重結合又は共役二重結合であり、L’は、炭素原子を表し、T’は、炭素原子、酸素原子又は窒素原子を表し、a’は0〜4の数を表し、L’とT’とを含む環は、ヘテロ原子を含んでもよい5員環、ヘテロ原子を含んでもよい6員環、ナフタレン環、キノリン環、イソキノリン環、アントラセン環又はアントラキノン環を表し、これらL’とT’とを含む環は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アルコキシ基で置換されていてもよい。)
Figure 2008222991
また、本発明は、上記一般式(I)で表されるメロシアニン化合物を少なくとも一種含有することを特徴とする光学フィルターを提供することで、上記目的を達成したものである。
また、本発明は、上記一般式(I)で表されるメロシアニン化合物を少なくとも一種含有することを特徴とする光学記録材料を提供することで、上記目的を達成したものである。
また、本発明は、基体上に、上記光学記録材料から形成された光学記録層を有することを特徴とする光学記録媒体を提供することで、上記目的を達成したものである。
本発明によれば、吸収波長特性及び熱分解特性に優れ、光学要素に好適な新規のメロシアニン化合物を提供することができる。また、該メロシアニン化合物を用いた光学フィルターは、画像表示用光学フィルターとして好適なものであり、該メロシアニン化合物を含有してなる光学記録材料は、光学記録媒体の光学記録層の形成に好適に用いられる。
以下、本発明のメロシアニン化合物、並びに該化合物を含有してなる光学フィルター及び光学記録材料について、好ましい実施形態に基づき詳細に説明する。
先ず、本発明の上記一般式で表されるメロシアニン化合物について説明する。
上記一般式(I)におけるR1、R2、R3、R5、R6、R7、R8及びR9で表される炭素原子数1〜10のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、第三アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシルエチル、ヘプチル、イソヘプチル、第三ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、第三オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、イソノニル、デシル等が挙げられ、R1、R2、R3、R5、R6、R7及びR8で表される炭素原子数6〜30のアリール基としては、フェニル、ナフチル、アントラセン−1−イル、フェナントレン−1−イル等が挙げられ、R1、R2、R3、R5、R6、R7及びR8で表される炭素原子数7〜30のアリールアルキル基としては、ベンジル、フェネチル、2−フェニルプロパン、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、スチリル、シンナミル等が挙げられ、R1、R2、R5、R6、R7及びR8で表されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
上記一般式(I)におけるR1、R2、R3、R5、R6、R7及びR8で表される炭素原子数2〜30の複素環基としては、ピリジル、ピリミジル、ピリダジル、ピペラジル、ピペリジル、ピラニル、ピラゾリル、トリアジル、ピロリジル、キノリル、イソキノリル、イミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、トリアゾリル、フリル、フラニル、ベンゾフラニル、チエニル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、チアジアゾリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、インドリル、ユロリジル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、2−ピロリジノン−1−イル、2−ピペリドン−1−イル、2,4−ジオキシイミダゾリジン−3−イル、2,4−ジオキシオキサゾリジン−3−イル等が挙げられ、R1、R2、R5、R6、R7及びR8で表されるメタロセニル基としては、フェロセニル、ニッケロセニル、コバルトニル、フェロセンアルキル、フェロセンアルコキシ等が挙げられる。
上記一般式(I)におけるR1とR2、R2とR3、R3とR6、R6とR8及びR8とR9が連結して形成する環構造としては、ピペリジン環、ピペラジン環、ピロリジン環、モルフォリン環、チオモルフォリン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環、キノリン環、イソキノリン環、イミダゾール環、オキサゾール環、イミダゾリジン環、ピラゾリジン環、イソオキサゾリジン環、イミノオキサゾリジン環、イソチアゾリジン環、ロダニン環、チオオキサゾリドン環、チオヒダントイン環、インダンジオン環、チアナフテン環、ピラゾロン環、ピリドン環、ピラゾリジンジオン環、ローダニン環、バルビツール酸環、チオバルビツール酸環、オキサゾロン環、ヒダントイン環、チオヒダントイン環、スクシンイミド環、マレイミド環等が挙げられ、これらの環は他の環と縮合されていたり、置換されていたりしてもよい。
上記一般式(II)におけるRa〜Riで表される炭素原子数1〜4のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル等が挙げられ、該アルキル基中のメチレン基が−O−で置換された基としては、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、メトキシメチル、エトキシメチル、2−メトキシエチル等が挙げられ、該アルキル基中のメチレン基が−CO−で置換された基としては、アセチル、1−カルボニルエチル、アセチルメチル、1−カルボニルプロピル、2−オキソブチル、2−アセチルエチル、1−カルボニルイソプロピル等が挙げられ、Zで表される炭素原子数1〜8のアルキレン基としては、メチレン、エチレン、プロピレン、メチルエチレン、ブチレン、1−メチルプロピレン、2−メチルプロピレン、1,2−ジメチルプロピレン、1,3−ジメチルプロピレン、1−メチルブチレン、2−メチルブチレン、3−メチルブチレン、4−メチルブチレン、2,4−ジメチルブチレン、1,3−ジメチルブチレン、ペンチレン、へキシレン、ヘプチレン、オクチレン、エタン−1,1−ジイル、プロパン−2,2−ジイル等が挙げられ、該アルキレン基中のメチレン基が−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO2−、−NH−、−CONH−、−NHCO−、−N=CH−又は−CH=CH−で置換された基としては、メチレンオキシ、エチレンオキシ、オキシメチレン、チオメチレン、カルボニルメチレン、カルボニルオキシメチレン、メチレンカルボニルオキシ、スルホニルメチレン、アミノメチレン、アセチルアミノ、エチレンカルボキシアミド、エタンイミドイル、エテニレン、プロペニレン等が挙げられる。
上記一般式(III)におけるR10、R11、R12及びR13で表されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられ、R10、R11、R12及びR13で表される炭素原子数1〜4のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル等が挙げられ、R10で表される炭素原子数1〜4のアルコキシ基としては、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ブチルオキシ、第二ブチルオキシ、第三ブチルオキシ、イソブチルオキシ等が挙げられ、R11とR13が連結して形成する環構造としては、上記一般式(I)におけるR1とR2、R2とR3、R3とR6、R6とR8及びR8とR9が連結して形成する環構造として例示した基が挙げられる。
上記[化4]で示される基において、R及びR’で表される炭素原子数1〜10のアルキル基としては上記一般式(I)で例示した基が挙げらる。
また、R及びR’で表される炭素原子数6〜20のアリール基及び炭素原子数7〜20のアリールアルキル基としては、上記一般式(I)で例示した基の中で、炭素原子数が所定の範囲を満たす基が挙げられる。
上記一般式(I)におけるR1、R2、R3、R5、R6、R7、R8及びR9で表される炭素原子数1〜10のアルキル基、R1、R2、R3、R5、R6、R7及びR8で表される炭素原子数6〜30のアリール基、R1、R2、R3、R5、R6、R7及びR8で表される炭素原子数7〜30のアリールアルキル基、及びR1、R2、R3、R5、R6、R7及びR8で表される炭素原子数2〜30の複素環基は、置換基を有していてもよい。該置換基としては、以下のものが挙げられる。尚、R1、R2、R3、R5、R6、R7、R8及びR9が、上記の炭素原子数1〜10のアルキル基等の炭素原子を含有する基であり、且つ、それらの基が、以下の置換基の中でも、炭素原子を含有する置換基を有する場合は、該置換基を含めた全体の炭素原子数が、規定された範囲を満たすものとする。
上記置換基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、第三アミル、シクロペンチル、ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、シクロヘキシル、ビシクロヘキシル、1−メチルシクロヘキシル、ヘプチル、2−ヘプチル、3−ヘプチル、イソヘプチル、第三ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、第三オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、イソノニル、デシル等のアルキル基;メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ブチルオキシ、第二ブチルオキシ、第三ブチルオキシ、イソブチルオキシ、アミルオキシ、イソアミルオキシ、第三アミルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、イソヘプチルオキシ、第三ヘプチルオキシ、n−オクチルオキシ、イソオクチルオキシ、第三オクチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ等のアルコキシ基;メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、第二ブチルチオ、第三ブチルチオ、イソブチルチオ、アミルチオ、イソアミルチオ、第三アミルチオ、ヘキシルチオ、シクロヘキシルチオ、ヘプチルチオ、イソヘプチルチオ、第三ヘプチルチオ、n−オクチルチオ、イソオクチルチオ、第三オクチルチオ、2−エチルヘキシルチオ等のアルキルチオ基;ビニル、1−メチルエテニル、2−メチルエテニル、2−プロペニル、1−メチル−3−プロペニル、3−ブテニル、1−メチル−3−ブテニル、イソブテニル、3−ペンテニル、4−ヘキセニル、シクロヘキセニル、ビシクロヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、デセニル、ぺンタデセニル、エイコセニル、トリコセニル等のアルケニル基;ベンジル、フェネチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、スチリル、シンナミル等のアリールアルキル基;フェニル、ナフチル等のアリール基;フェノキシ、ナフチルオキシ等のアリールオキシ基;フェニルチオ、ナフチルチオ等のアリールチオ基;ピリジル、ピリミジル、ピリダジル、ピペリジル、ピラニル、ピラゾリル、トリアジル、ピロリル、キノリル、イソキノリル、イミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、トリアゾリル、フリル、フラニル、ベンゾフラニル、チエニル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、チアジアゾリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、インドリル、2−ピロリジノン−1−イル、2−ピペリドン−1−イル、2,4−ジオキシイミダゾリジン−3−イル、2,4−ジオキシオキサゾリジン−3−イル等の複素環基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子;アセチル、2−クロロアセチル、プロピオニル、オクタノイル、アクリロイル、メタクリロイル、フェニルカルボニル(ベンゾイル)、フタロイル、4−トリフルオロメチルベンゾイル、ピバロイル、サリチロイル、オキザロイル、ステアロイル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、n−オクタデシルオキシカルボニル、カルバモイル等のアシル基;アセチルオキシ、ベンゾイルオキシ等のアシルオキシ基;アミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ブチルアミノ、シクロペンチルアミノ、2−エチルヘキシルアミノ、ドデシルアミノ、アニリノ、クロロフェニルアミノ、トルイジノ、アニシジノ、N−メチル−アニリノ、ジフェニルアミノ,ナフチルアミノ、2−ピリジルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、フェノキシカルボニルアミノ、アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ、ホルミルアミノ、ピバロイルアミノ、ラウロイルアミノ、カルバモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ、モルホリノカルボニルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ、N−メチル−メトキシカルボニルアミノ、フェノキシカルボニルアミノ、スルファモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ、メチルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ等の置換アミノ基;スルホンアミド基、スルホニル基、カルボキシル基、シアノ基、スルホ基、水酸基、ニトロ基、メルカプト基、イミド基、カルバモイル基、スルホンアミド基、リン酸基等が挙げられ、これらの基は更に置換されていてもよい。また、カルボキシル基、スルホ基及びリン酸基等の酸性基は、塩を形成していてもよい。
上記一般式(I)で表されるメロシアニン化合物の中でも、下記一般式(IV)で表されるメロシアニン化合物が、製造コストが小さく、吸収波長特性及び熱分解特性が優れているので好ましい。
Figure 2008222991
(式中、環Aは、五員環又は六員環を表す。前記五員環又は六員環は、他の環と縮合されていたり、置換されていたりしてもよい。R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びnは、上記一般式(I)と同じである。)
上記一般式(IV)における環Aで表される五員環としては、シクロペンタジエン環、ピロール環、フラン環、チオフェン環、ピラゾリジン環、ピラゾール環、イミダゾール環、イミダゾリジン環、オキサゾール環、イソキサゾール環、イソオキサゾリジン環、チアゾール環、イソチアゾリジン環、ロダニン環、チオオキサゾリドン環、チオヒダントイン環、ピラゾロン環等が挙げられ、環Aで表される六員環としては、ベンゼン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルフォリン環、チオモルフォリン環、ユロリジン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環等が挙げられ、環Aで表される五員環又は六員環は、他の環と縮合されていたり置換されていたりしていてもよく、例えば、キノリン環、イソキノリン環、インドール環、ユロリジン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、アントラキノン環、フェニルベンゼン環、ベンゾチオフェン環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾトリアゾール環、アズレン環、フタルイミド環、インダンジオン環、チアナフテン環等が挙げられる。
上記一般式(IV)で表されるメロシアニン化合物の中でも、下記一般式(V)又は(VI)で表されるメロシアニン化合物が、製造コストが小さく、吸収波長特性及び熱分解特性が優れているのでより好ましい。
Figure 2008222991
(式中、R14は、水素原子、水酸基、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基、炭素原子数2〜30の複素環基、メタロセニル基、ハロゲン原子、ニトロ基又はシアノ基を表し、R14で表される炭素原子数1〜10のアルキル基中のメチレン基は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO2−、−NH−、−CONH−、−NHCO−、−N=CH−又は−CH=CH―で置換されていてもよい。環Bは、ベンゼン環又はナフタレンを表し、sは1〜5の数である。R3、R5、R6、R7及びnは、上記一般式(I)と同じであり、環Aは、上記一般式(IV)と同じである。)
Figure 2008222991
(式中、R15、R16及びR17は水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子で置換されてもよい炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、R3、R5、R6、R7及びnは、上記一般式(I)と同じであり、環Aは、上記一般式(IV)と同じであり、環Bは、上記一般式(V)と同じである。)
上記一般式(V)におけるR14で表される炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基、炭素原子数2〜30の複素環基、メタロセニル基、ハロゲン原子としては、上記一般式(I)の説明で例示した基が挙げられる。
上記一般式(VI)におけるR15、R16及びR17で表されるハロゲン原子としては上記一般式(I)の説明で例示した基が挙げられ、R15、R16及びR17で表される炭素原子数1〜4のアルキル基としては上記一般式(II)の説明で例示した基が挙げられる。
また、上記一般式(V)で表されるメロシアニン化合物の中でも、下記一般式(VII)、(VIII)又は(IX)で表されるメロシアニン化合物がさらに好ましい。
Figure 2008222991
(式中、X1、X2及びX3は、各々独立に、−O−、−S−、−C(=O)−、−C(=S)−、−N(R31)−、−C(R32)(R33)−、−N=、−C(R33)=又は下記〔化9〕又は〔化10〕で表される基を表し、X1とX2及びX2とX3の間の結合は、単結合、二重結合又は共役二重結合であり、R31、R32及びR33は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基又は炭素原子数7〜30のアリールアルキル基を表し、R3、R5、R6、R7及びnは、上記一般式(I)と同じであり、環Aは、上記一般式(IV)と同じであり、R14、s及び環Bは、上記一般式(V)と同じである。)
Figure 2008222991
Figure 2008222991
(式中、R34及びR35は、各々独立に、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数6〜12のアリール基又は炭素原子数7〜13のアリールアルキル基を表す。)
Figure 2008222991
(式中、X4、X5、X6及びX7は、それぞれ独立に、−O−、−S−、−C(=O)−、−C(=S)−、−N(R31)−、−C(R32)(R33)−、−N=、−C(R33)=又は上記〔化9〕又は〔化10〕で表される基を表し、X4とX5、X5とX6及びX6とX7の間の結合は、単結合、二重結合又は共役二重結合であり、R3、R5、R6、R7及びnは、上記一般式(I)と同じであり、環Aは、上記一般式(IV)と同じであり、R14、s及び環Bは、上記一般式(V)と同じであり、R31、R32及びR33は、上記一般式(VII)と同じである。)
Figure 2008222991
(式中、X8は、−O−、−S−、−C(=O)−、−C(=S)−、−N(R31)−、―C(R32)(R33)−又は上記〔化9〕又は〔化10〕で表される基を表し、R3、R5、R6、R7及びnは、上記一般式(I)と同じであり、環Aは、上記一般式(IV)と同じであり、R14、s及び環Bは、上記一般式(V)と同じであり、R31、R32及びR33は、上記一般式(VII)と同じである。)
上記一般式(VII)において、X1、X2及びX3中の基であるR31、R32及びR33で表される炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基又は炭素原子数7〜30のアリールアルキル基としては、上記一般式(I)の説明で例示した基が挙げられる。
上記[化10]で表される基において、R34及びR35で表される炭素原子数1〜4のアルキル基としては、上記一般式(II)の説明で例示した基が挙げられる。
また、上記一般式(VIII)において、X4、X5、X6及びX7中の基であるR31、R32及びR33で表される炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基又は炭素原子数7〜30のアリールアルキル基としては、上記一般式(I)の説明で例示した基が挙げられる。
また、上記一般式(VI)で表される化合物の中でも、下記一般式(X)、(XI)又は(XII)で表されるものがより一層好ましい。
Figure 2008222991
(式中、R3、R5、R6、R7及びnは、上記一般式(I)と同じであり、環Bは、上記一般式(V)と同じであり、R15、R16及びR17は、上記一般式(VI)と同じであり、X1、X2及びX3は、上記一般式(VII)と同じである。)
Figure 2008222991
(式中、R3、R5、R6、R7及びnは、上記一般式(I)と同じであり、環Bは、上記一般式(V)と同じであり、R15、R16及びR17は、上記一般式(VI)と同じであり、R31、R32及びR33は、上記一般式(VII)と同じであり、X4、X5、X6及びX7は、上記一般式(VIII)と同じである)
Figure 2008222991
(式中、R3、R5、R6、R7及びnは、上記一般式(I)と同じであり、環Bは、上記一般式(V)と同じであり、、R15、R16及びR17は、上記一般式(VI)と同じであり、R31、R32及びR33は、上記一般式(VIII)と同じであり、X8は、上記一般式(IX)と同じである)
本発明の上記一般式(I)で表される化合物の具体例としては、下記化合物No.1〜33が挙げられる。尚、本発明の化合物において、二重結合は共鳴構造をとっていてもよい。
Figure 2008222991
Figure 2008222991
Figure 2008222991
Figure 2008222991
上記一般式(I)で表される化合物は、その製造方法によって特に限定されず、周知一般の反応を利用した方法で得ることができる。該化合物は、例えば、Gが酸素原子かつn=1であるとき、下記[化20]に示す反応式の如く、インドレニン四級塩とアミジン化合物との反応生成物に、活性メチレンを有する化合物を反応させる方法により合成することができる。尚、n=2又は3であるときにも、下記製造方法に準じて製造することができる。
Figure 2008222991
(式中、R21及びR22は、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基又は炭素原子数7〜30のアリールアルキル基を表し、Anq-はq価のアニオンを表し、qは1又は2であり、pは電荷を中性に保つ係数を表し、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びnは、上記一般式(I)と同じである。)
上述した本発明のメロシアニン化合物は、450nm〜1100nmの範囲の光に対する光学要素、特に480〜620nmの範囲の光に対する光学要素として好適である。該光学要素とは、特定の光を吸収することにより機能を発揮する要素のことであり、具体的には、光吸収剤、光学記録剤、光増感剤等が挙げられる。
例えば、光吸収剤は、画像表示装置用等の光学フィルターに用いられ、光学記録剤は、DVD±R等の光学記録媒体における光学記録層に用いられる。
次に、本発明の上記一般式(I)で表されるメロシアニン化合物を少なくとも一種含有する本発明の光学フィルターについて以下に説明する。
本発明の光学フィルターは、画像表示装置用として用いる場合、通常ディスプレイの前面に配置される。例えば、本発明の光学フィルターは、ディスプレイの表面に直接貼り付けてもよく、ディスプレイの前に前面板が設けられている場合は、前面板の表側(外側)または裏側(ディスプレイ側)に光学フィルターを貼り付けてもよい。
上記画像表示装置としては、例えば、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、陰極管表示装置(CRT)、蛍光表示管、及び電界放射型ディスプレイ等が挙げられる
本発明の光学フィルターにおいて、本発明のメロシアニン化合物の使用量は、特に画像表示装置用として用いる場合、光学フィルターの単位面積当たり、通常1〜1000mg/m2、好ましくは5〜100mg/m2である。1mg/m2未満の使用量では、光吸収効果を十分に発揮することができず、1000mg/m2を超えて使用した場合には、フィルターの色目が強くなりすぎて表示品質等を低下させるおそれがあり、さらには、明度が低下するおそれもある。
画像表示装置用として用いる場合、本発明の光学フィルターには、色調調整等のために、本発明の化合物以外の光吸収剤を用いたり、外光の反射や映り込みを防止するために、本発明の化合物以外の480nm〜500nm対応の光吸収剤を用いてもよい。また、画像表示装置がプラズマディスプレイの場合、750〜1100nm対応の近赤外線吸収剤を用いてもよい。
色調調整用の上記光吸収剤としては、例えば550〜600nmのオレンジ光の除去のために用いられるものとして、トリメチンインドリウム化合物、トリメチンベンゾオキサゾリウム化合物、トリメチンベンゾチアゾリウム化合物等のトリメチンシアニン誘導体;ペンタメチンオキサゾリウム化合物、ペンタメチンチアゾリウム化合物等のペンタメチンシアニン誘導体;スクアリリウム色素誘導体;アゾメチン色素誘導体;キサンテン色素誘導体;アゾ色素誘導体;ピロメテン色素誘導体;アゾ金属錯体誘導体:ローダミン色素誘導体;フタロシアニン誘導体;ポルフィリン誘導体;ジピロメテン金属キレート化合物等が挙げられる。
また、外光の映り込み防止用の480〜500nm対応の上記光吸収剤としては、トリメチンインドリウム化合物、トリメチンオキサゾリウム化合物、トリメチンチアゾリウム化合物、インドリデントリメチンチアゾニウム化合物等のトリメチンシアニン誘導体;フタロシアニン誘導体;ナフタロシアニン誘導体;ポルフィリン誘導体;ジピロメテン金属キレート化合物等が挙げられる。
また、赤外リモコン誤作動防止用の750〜1100nm対応の近赤外線吸収剤としては、ビスイミニウム誘導体;ペンタメチンベンゾインドリウム化合物、ペンタメチンベンゾオキサゾリウム化合物、ペンタメチンベンゾチアゾリウム化合物等のペンタメチンシアニン誘導体;ヘプタメチンインドリウム化合物、ヘプタメチンベンゾインドリウム化合物、ヘプタメチンオキサゾリウム化合物、ヘプタメチンベンゾオキサゾリウム化合物、ヘプタメチンチアゾリウム化合物、ヘプタメチンベンゾチアゾリウム化合物等のヘプタメチンシアニン誘導体;スクアリリウム誘導体;ビス(スチルベンジチオラト)化合物、ビス(ベンゼンジチオラト)ニッケル化合物、ビス(カンファージチオラト)ニッケル化合物等のニッケル錯体;スクアリリウム誘導体;アゾ色素誘導体;フタロシアニン誘導体;ポルフィリン誘導体;ジピロメテン金属キレート化合物等が挙げられる。
本発明の光学フィルターにおいて、上記の色調調整用の光吸収剤、外光の映り込み防止用の480〜500nm対応の光吸収剤、及び赤外線誤作動防止用の近赤外線吸収剤は、本発明の化合物と同一の層に含有されていてもよく、別の層に含有されていてもよい。それらの使用量はそれぞれ、光学フィルターの単位面積当たり、通常1〜1000mg/m2の範囲であり、好ましくは5〜100mg/m2である。
本発明の光学フィルターの代表的な構成としては、透明支持体に、必要に応じて、下塗り層、反射防止層、ハードコート層、潤滑層等の各層を設けたものが挙げられる。本発明のメロシアニン化合物や、本発明のメロシアニン化合物以外の色素化合物である光吸収剤、各種安定剤の任意成分を本発明の光学フィルターに含有させる方法としては、例えば、(1)透明支持体又は任意の各層に含有させる方法、(2)透明支持体又は任意の各層にコーティングする方法、(3)透明支持体及び任意の各層から選択される任意の隣合う二者間の粘着剤層に含有させる方法、(4)任意の各層とは別に、本発明の化合物等の光吸収剤等を含有する光吸収層を設ける方法等が挙げられる。本発明のメロシアニン化合物は、上記(3)の方法により粘着剤層に含有させるか、又は上記(4)の方法により光吸収材に含有させるのに好適である。
上記透明支持体の材料としては、例えば、ガラス等の無機材料;ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース(TAC)、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース、ニトロセルロース等のセルロースエステル;ポリアミド;ポリカーボネート;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシエタン−4,4'−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル;ポリスチレン;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン;ポリメチルメタクリレート、等のアクリル系樹脂;ポリカーボネート;ポリスルホン;ポリエーテルスルホン;ポリエーテルケトン;ポリエーテルイミド;ポリオキシエチレン、ノルボルネン樹脂などの高分子材料が挙げられる。透明支持体の透過率は80%以上であることが好ましく、86%以上であることがさらに好ましい。ヘイズは、2%以下であることが好ましく、1%以下であることがさらに好ましい。屈折率は、1.45〜1.70であることが好ましい。
上記透明支持体中には、必要に応じて、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、フェノール系、リン系等の酸化防止剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、無機微粒子等を添加することができ、また、上記透明支持体には、各種の表面処理を施すことができる。
上記無機微粒子としては、例えば、二酸化珪素、二酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、タルク、カオリン等が挙げられる。
上記各種表面処理としては、例えば、薬品処理、機械的処理、コロナ放電処理、火焔処理、紫外線照射処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理、混酸処理、オゾン酸化処理等が挙げられる。
上記下塗り層は、光吸収剤を含有する光吸収層を設ける場合に、透明支持体と光吸収層との間に用いる層である。上記下塗り層は、ガラス転移温度が−60〜60℃のポリマーを含む層、光吸収層側の表面が粗面である層、又は光吸収層のポリマーと親和性を有するポリマーを含む層として形成する。また、下塗り層は、光吸収層が設けられていない透明支持体の面に設けて、透明支持体とその上に設けられる層(例えば、反射防止層、ハードコート層)との接着力を改善するために設けてもよく、光学フィルターと画像表示装置とを接着するための接着剤と光学フィルターとの親和性を改善するために設けてもよい。下塗り層の厚みは、2nm〜20μmが好ましく、5nm〜5μmがより好ましく、20nm〜2μmがさらに好ましく、50nm〜1μmがさらにまた好ましく、80nm〜300nmが最も好ましい。ガラス転移温度が−60〜60℃のポリマーを含む下塗り層は、ポリマーの粘着性で、透明支持体とフィルター層とを接着する。ガラス転移温度が−60〜60℃のポリマーは、例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、ブタジエン、ネオプレン、スチレン、クロロプレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリロニトリル又はメチルビニルエーテルの重合又はこれらの共重合により得ることができる。ガラス転移温度は、50℃以下であることが好ましく、40℃以下であることがより好ましく、30℃以下であることがさらに好ましく、25℃以下であることがさらにまた好ましく、20℃以下であることが最も好ましい。下塗り層の25℃における弾性率は、1〜1000MPaであることが好ましく、5〜800MPaであることがさらに好ましく、10〜500MPaであることが最も好ましい。光吸収層の表面が粗面である下塗り層は、粗面の上に光吸収層を形成することで、透明支持体と光吸収層とを接着する。光吸収層の表面が粗面である下塗り層は、ポリマーラテックスの塗布により容易に形成することができる。ラテックスの平均粒径は、0.02〜3μmであることが好ましく、0.05〜1μmであることがさらに好ましい。光吸収層のバインダーポリマーと親和性を有するポリマーとしては、アクリル樹脂、セルロース誘導体、ゼラチン、カゼイン、でんぷん、ポリビニルアルコール、可溶性ナイロン及び高分子ラテックス等が挙げられる。また、本発明の光学フィルターには、二以上の下塗り層を設けてもよい。下塗り層には、透明支持体を膨潤させる溶剤、マット剤、界面活性剤、帯電防止剤、塗布助剤、硬膜剤等を添加してもよい。
上記反射防止層においては、低屈折率層が必須である。低屈折率層の屈折率は、上記透明支持体の屈折率よりも低い。低屈折率層の屈折率は、1.20〜1.55であることが好ましく、1.30〜1.50であることがさらに好ましい。低屈折率層の厚さは、50〜400nmであることが好ましく、50〜200nmであることがさらに好ましい。低屈折率層は、屈折率の低い含フッ素ポリマーからなる層(特開昭57−34526号、特開平3−130103号、特開平6−115023号、特開平8−313702号、特開平7−168004号の各公報記載)、ゾルゲル法により得られる層(特開平5−208811号、特開平6−299091号、特開平7−168003号の各公報記載)、あるいは微粒子を含む層(特公昭60−59250号、特開平5−13021号、特開平6−56478号、特開平7−92306号、特開平9−288201号の各公報に記載)として形成することができる。微粒子を含む層では、微粒子間又は微粒子内のミクロボイドとして、低屈折率層に空隙を形成することができる。微粒子を含む層は、3〜50体積%の空隙率を有することが好ましく、5〜35体積%の空隙率を有することがさらに好ましい。
広い波長領域の反射を防止するためには、上記反射防止層において、低屈折率層に加えて、屈折率の高い層(中・高屈折率層)を積層することが好ましい。高屈折率層の屈折率は、1.65〜2.40であることが好ましく、1.70〜2.20であることがさらに好ましい。中屈折率層の屈折率は、低屈折率層の屈折率と高屈折率層の屈折率との中間の値となるように調整する。中屈折率層の屈折率は、1.50〜1.90であることが好ましく、1.55〜1.70であることがさらに好ましい。中・高屈折率層の厚さは、5nm〜100μmであることが好ましく、10nm〜10μmであることがさらに好ましく、30nm〜1μmであることが最も好ましい。中・高屈折率層のヘイズは、5%以下であることが好ましく、3%以下であることがさらに好ましく、1%以下であることが最も好ましい。中・高屈折率層は、比較的高い屈折率を有するポリマーバインダーを用いて形成することができる。屈折率が高いポリマーとしては、ポリスチレン、スチレン共重合体、ポリカーボネート、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、環状(脂環式又は芳香族)イソシアネートとポリオールとの反応で得られるポリウレタン等が挙げられる。その他の環状(芳香族、複素環式、脂環式)基を有するポリマーや、フッ素以外のハロゲン原子を置換基として有するポリマーも、屈折率が高い。二重結合を導入してラジカル硬化を可能にしたモノマーの重合反応により形成されたポリマーを用いてもよい。
さらに高い屈折率を得るため、上記ポリマーバインダー中に無機微粒子を分散してもよい。無機微粒子の屈折率は、1.80〜2.80であることが好ましい。無機微粒子は、金属の酸化物または硫化物から形成することが好ましい。金属の酸化物又は硫化物としては、酸化チタン(例えば、ルチル、ルチル/アナターゼの混晶、アナターゼ、アモルファス構造)、酸化錫、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、硫化亜鉛等が挙げられる。これらの中でも、酸化チタン、酸化錫及び酸化インジウムが特に好ましい。無機微粒子は、これらの金属の酸化物又は硫化物を主成分とし、さらに他の元素を含むことができる。主成分とは、粒子を構成する成分の中で最も含有量(重量%)が多い成分を意味する。他の元素としては、Ti、Zr、Sn、Sb、Cu、Fe、Mn、Pb、Cd、As、Cr、Hg、Zn、Al、Mg、Si、P、S等が挙げられる。被膜形成性で溶剤に分散し得るか、それ自身が液状である無機材料、例えば、各種元素のアルコキシド、有機酸の塩、配位性化合物と結合した配位化合物(例えばキレート化合物)、活性無機ポリマーを用いて、中・高屈折率層を形成することもできる。
上記反射防止層の表面には、アンチグレア機能(入射光を表面で散乱させて、膜周囲の景色が膜表面に移るのを防止する機能)を付与することができる。例えば、透明フィルムの表面に微細な凹凸を形成してその表面に反射防止層を形成するか、あるいは、反射防止層を形成後、エンボスロールにより表面に凹凸を形成することにより、アンチグレア機能を有する反射防止層を得ることができる。アンチグレア機能を有する反射防止層は、一般に3〜30%のヘイズを有する。
上記ハードコート層は、上記透明支持体の硬度よりも高い硬度を有する。ハードコート層は、架橋しているポリマーを含むことが好ましい。ハードコート層は、アクリル系、ウレタン系、エポキシ系のポリマー、オリゴマー又はモノマー(例えば紫外線硬化型樹脂)等を用いて形成することができる。シリカ系材料からハードコート層を形成することもできる。
上記反射防止層(低屈折率層)の表面は、潤滑層を形成してもよい。潤滑層は、低屈折率層表面に滑り性を付与し、耐傷性を改善する機能を有する。潤滑層は、ポリオルガノシロキサン(例えばシリコンオイル)、天然ワックス、石油ワックス、高級脂肪酸金属塩、フッ素系潤滑剤又はその誘導体を用いて形成することができる。潤滑層の厚さは、2〜20nmであることが好ましい。
本発明のメロシアニン化合物を光学フィルターに含有させる方法として、前記「(3)透明支持体及び任意の各層から選択される任意の隣合う二者間の粘着剤層に含有させる方法」を採用する場合には、本発明のメロシアニン化合物等を粘着剤に含有させた後、該粘着剤を用いて、上述した透明支持体及び任意の各層のうちの隣合う二者を接着すればよい。該粘着剤としては、シリコン系、ウレタン系、アクリル系、ポリビニルブチラール系、エチレン−酢酸ビニル系等の公知の合わせガラス用透明粘着剤を用いることができる。また、該粘着剤を用いる場合、必要に応じて、硬化剤として、金属キレート系、イソシアネート系、エポキシ系等の架橋剤を用いることができる。また、粘着剤層の厚みは、2〜400μmとすることが好ましい。
本発明のメロシアニン化合物を光学フィルターに含有させる方法として、前記「(4)任意の各層とは別に、本発明のメロシアニン化合物等の光吸収剤を含有する光吸収層を設ける方法」を採用する場合、本発明のメロシアニン化合物は、そのまま使用して光吸収層を形成することもできるし、バインダーに分散させて光吸収層を形成することもできる。該バインダーとしては、例えば、ゼラチン、カゼイン、澱粉、セルロース誘導体、アルギン酸等の天然高分子材料、あるいは、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、スチレン−ブタジエンコポリマー、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアミド等の合成高分子材料が用いられる。
上記バインダーを使用する際には、同時に有機溶媒を使用することもでき、該有機溶媒としては、特に限定されることなく公知の種々の溶媒を適宜用いることができ、例えば、イソプロパノール等のアルコール類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ブチルジグリコール等のエーテルアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メトキシエチル等のエステル類;アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル類、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール等のフッ化アルコール類;ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類;メチレンジクロライド、ジクロロエタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素類等が挙げられる。これらの有機溶媒は、単独で又は混合して用いることができる。
また、上記の下塗り層、反射防止層、ハードコート層、潤滑層、光吸収層等は、一般的な塗布方法により形成することができる。塗布方法としては、例えば、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、ホッパーを使用するエクストルージョンコート法(米国特許第2681294号明細書記載)等が挙げられる。二以上の層を同時塗布により形成してもよい。同時塗布法については、米国特許第2761791号、米国特許第2941898号、米国特許第3508947号、米国特許第3526528号の各明細書及び原崎勇次著「コーティング工学」253頁(1973年朝倉書店発行)に記載がある。
本発明のメロシアニン化合物は、吸収の半値幅が小さいので、本発明のメロシアニン化合物を含有する本発明の光学フィルターは、画像表示に必要な光の吸収が小さく、表示画像の高品質化に用いられる画像表示装置用、例えば、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、陰極管表示装置(CRT)、蛍光表示管及び電界放射型ディスプレイ等の光学フィルターとして好適である。
また、本発明の光学フィルターは、分析装置用、半導体装置製造用、天文観測用、光通
信用等の光学フィルターとしても用いられる。
次に、基体上に光学記録層が形成された光学記録媒体の該光学記録層に用いられる、本発明の化合物を含有してなる本発明の光学記録材料について、以下に説明する。
本発明の光学記録材料は、光学記録層を形成するために用いられる材料であり、上記一般式(I)で表される本発明の化合物及び後述する有機溶媒や各種化合物との混合物のことである。
上記一般式(I)で表されるメロシアニン化合物を含有する本発明の光学記録材料を用いて光学記録媒体の光学記録層を形成する方法については、特に制限を受けない。一般には、メタノール、エタノール等の低級アルコール類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ブチルジグリコール等のエーテルアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メトキシエチル等のエステル類;アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル類、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール等のフッ化アルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類;メチレンジクロライド、ジクロロエタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素類等の有機溶媒に、本発明のメロシアニン化合物及び必要に応じて後述の各種化合物を溶解して溶解して溶液状の光学記録材料を作製し、該光学記録材料を基体上にスピンコート、スプレー、ディッピング等で塗布する湿式塗布法が用いられる。上記有機溶媒を使用する場合、その使用量は、本発明の光学記録材料中における上記一般式(I)で表されるメロシアニン化合物の含有量が0.1〜10質量%となる量にするのが好ましい。
また、本発明の光学記録材料として、本発明のメロシアニン化合物又は該化合物と前述の各種化合物との混合物を単体として用いて、本発明の光学記録媒体を製造する場合には、蒸着法、スパッタリング法等が用いられる。
上記光学記録層は薄膜として形成され、その厚さは、通常、0.001〜10μmが適当であり、好ましくは0.01〜5μmの範囲である。
また、本発明の光学記録材料において、上記一般式(I)で表されるメロシアニン化合物の含有量は、本発明の光学記録材料に含まれる固形分中、10〜100質量%が好ましい。上記光学記録層は、光学記録層中に上記メロシアニン化合物を50〜100質量%含有するように形成されることが好ましく、このような化合物含有量の光学記録層を形成するために、本発明の光学記録材料は、上記一般式(I)で表されるメロシアニン化合物を、本発明の光学記録材料に含まれる固形分中、50〜100質量%含有するのがさらに好ましい。
本発明の光学記録材料に含まれる上記固形分は、該光学記録材料から有機溶媒等の固形分以外の成分を除いた成分のことであり、該固形分の含有量は、上記光学記録材料中、0.01〜100質量%が好ましく、0.1〜10質量%がより好ましい。
本発明の光学記録材料は、本発明のメロシアニン化合物の他に、必要に応じて、アゾ系化合物、フタロシアニン系化合物、オキソノール系化合物、スクアリリウム系化合物、インドール化合物、スチリル系化合物、ポルフィン系化合物、アズレニウム系化合物、クロコニックメチン系化合物、ピリリウム系化合物、チオピリリウム系化合物、トリアリールメタン系化合物、ジフェニルメタン系化合物、テトラヒドロコリン系化合物、インドフェノール系化合物、アントラキノン系化合物、ナフトキノン系化合物、キサンテン系化合物、チアジン系化合物、アクリジン系化合物、オキサジン系化合物、スピロピラン系化合物、フルオレン系化合物、ローダミン系化合物等の、通常光学記録層に用いられる化合物;ポリエチレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート等の樹脂類;界面活性剤;帯電防止剤;滑剤;難燃剤;ヒンダードアミン等のラジカル捕捉剤;フェロセン誘導体等のピット形成促進剤;分散剤;酸化防止剤;架橋剤;耐光性付与剤等を含有してもよい。さらに、本発明の光学記録材料は、一重項酸素等のクエンチャーとして芳香族ニトロソ化合物、アミニウム化合物、イミニウム化合物、ビスイミニウム化合物、遷移金属キレート化合物等を含有してもよい。本発明の光学記録材料において、これらの各種化合物は、本発明の光学記録材料に含まれる固形分中、好ましくは0〜50質量%の範囲となる量で使用される。
このような光学記録層を設層する上記基体の材質は、書き込み(記録)光及び読み出し(再生)光に対して実質的に透明なものであれば特に制限はなく、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートなどの樹脂、ガラスなどが用いられる。また、その形状は、用途に応じ、テープ、ドラム、ベルト、ディスク等の任意の形状のものを使用できる。
また、上記光学記録層上には、金、銀、アルミニウム、銅等を用いて蒸着法あるいはスパッタリング法により反射膜を形成することもできるし、アクリル樹脂、紫外線硬化性樹脂等により保護層を形成することもできる。
本発明の光学記録材料は、情報の記録、再生に半導体レーザを用いて、熱的情報パターンとして付与することにより記録する光学記録媒体における光学記録層に使用される光学記録材料に好適である。特に高速記録タイプのCD−R、DVD±R、HD−DVD―R、BD−R等の公知の単層式、二層式、多層式光ディスクに好適である。
上述した通り、本発明のメロシアニン化合物は、光学フィルターや光学記録材料等の光学要素として好適に用いられる他、色素増感型太陽電池、光電気化学電池、非線形光学装置、エレクトロクロミックディスプレイ、ホログラム、有機半導体、有機EL、ハロゲン化銀写真感光材料、増感剤、印刷インキ、インクジェット、電子写真カラートナー、化粧料、プラスチック等の着色剤、タンパク質用染色剤、物質検出のための発光染料等としても用いられる。
以下、実施例、比較例及び評価例をもって本発明を更に詳細に説明する。しかしながら、本発明は以下の実施例等によって何ら制限を受けるものではない。
下記実施例1〜4は、本発明のメロシアニン化合物である化合物No.1〜No.4の製造例を示し、実施例5〜12は、実施例1〜4で製造した本発明のメロシアニン化合物を用いた本発明の光学フィルターの作成例を示す。下記実施例13〜16は、実施例1〜4で製造した本発明の化合物No.1〜No.4をそれぞれ含有する本発明の光学記録材料No.1〜No.4の調製例及び該光学記録材料を用いた光学記録媒体No.1〜No.4の製造例を示し、下記比較例1〜4は、比較化合物No.1〜No.4を含有する比較光学記録材料No.1〜No.4の調製例及び該光学記録材料を用いた比較光学記録媒体No.1〜No.4の製造例を示す。
下記評価例1−1〜1−4並びに比較評価例1−1〜1−4では、実施例1〜4で得られた光学記録媒体No.1〜No.4並びに比較例1〜4の比較化合物No.1〜No.4についての熱分解挙動を、窒素気流中、10℃/分の昇温速度における示差熱分析測定により評価を行った。それらの結果を〔表4〕に示す。
下記評価例2−1〜2−4並びに比較評価例2−1〜2−4では、実施例1〜4で得られた化合物No.1〜No.4並びに比較例1〜4の比較化合物No.1〜No.4についての溶解性評価を行った。それらの結果を〔表5〕に示す。
下記評価例3−1〜3−4では、実施例13〜16で得られた光学記録媒体No.1〜No.4について、短波長レーザによる記録及び再生の適否の評価を行った。それらの結果を〔表6〕に示す。
〔実施例1〜4〕化合物No.1〜No.4の製造
<ステップ1>化合物No.1〜No.4の中間体の製造
窒素置換した反応フラスコに、インドレニン四級塩0.1モル、ジフェニルホルムアミジン塩酸塩0.12モル、ピリジン0.1モル及びジメチルアセトアミド115gを仕込み、60℃で11時間撹拌した。室温に冷却後、クロロホルム120g及び六フッ化リン酸カリウム0.15モルを水350gに溶解させたものを加えて塩交換を行なった。油層を洗浄後、油層を分離し、溶媒を留去した。得られた残さをメタノール150gから再結晶を行った。ろ過、洗浄、乾燥を経て、目的物である化合物No.1〜No.4の中間体を得た。
<ステップ2>化合物No.1〜No.4の製造
窒素置換した反応フラスコに、ステップ1で得られた中間体0.02モル、ピリジン0.6モル及び活性メチレン化合物0.02モルを仕込み、室温で撹拌しながら無水酢酸0.03モルを滴下した。50℃で1〜4時間撹拌し、析出物をろ別してジメチルホルムアミドから再結晶を行い、目的物である化合物No.1〜No.4をそれぞれ得た。得られた化合物の同定は、λmax、ε、分解点、IR吸収スペクトル、及び1H−NMR分析により行った。それらの結果を以下の〔表1〕〜〔表3〕に示す。
尚、化合物の分解点は下記〔評価例1−1〜1−6〕の結果を用いた。
Figure 2008222991
Figure 2008222991
Figure 2008222991
〔実施例5〕光学フィルターの作成1
下記の配合にて塗工液を調製し、易密着処理した188μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムに、該塗工液をバーコーター#9により塗布した後、100℃で3分乾燥させ、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に膜厚10μmのフィルム層を有する光学フィルター(化合物No.1の含有量2.0mg/m2)を得た。この光学フィルターについて、日本分光(株)製紫外可視近赤外分光光度計V−570で吸収スペクトルを測定したところ、λmaxが520nmで半値幅が61nmであった。
(配合)
スミペックス LG 2.5g
(住友化学(株)製アクリル系樹脂バインダー、樹脂分40質量%)
化合物No.1のPF6塩 2mg
メチルエチルケトン 2.5g
〔実施例6〕光学フィルターの作成2
下記の配合にて粘着剤溶液を調製し、易密着処理した188μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムに、該粘着剤溶液をバーコーター#30により塗布した後、100℃で10分間乾燥させ、ポリエチレンテレフタレートフィルム上にフィルム上に厚さ約10μmの粘着剤層を有する光学フィルター(化合物No.1の含有量2.0mg/m2)を得た。この光学フィルターについて、日本分光(株)製紫外可視近赤外分光光度計V−570で測定したところ、λmaxが520.5nmで半値幅が61.5nmであった。
(配合)
化合物No.1のPF6塩 2.0mg
アクリル系粘着剤(デービーボンド5541:ダイアボンド社製) 20g
メチルエチルケトン 80g
〔実施例7〕光学フィルターの作成3
下記の配合にてUVワニスを調製し、易密着処理した188μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムに、該UVワニスをバーコーター#9により塗布した後、80℃で30秒乾燥させた。その後、赤外線カットフィルムフィルター付き高圧水銀灯にて紫外線を100mJ照射し、硬化膜厚約5μmのフィルター層を有する光学フィルター(化合物No.1の含有量2.0mg/m2)を得た。この光学フィルターについて、日本分光(株)製紫外可視近赤外分光光度計V−570で吸収スペクトルを測定したところ、λmax519.5nmで半値幅が61.6nmであった。
(配合)
アデカオプトマーKRX−571−65 100g
(旭電化工業(株)製UV硬化樹脂、樹脂分80質量%)
化合物No.1のPF6塩 0.5g
メチルエチルケトン 60g
[実施例8]光学フィルターの作成4
下記の配合にて塗工液を調製し、易密着処理した188ミクロン厚のポリエチレンテレフタレートフィルムに、該塗工液をバーコーター#9により塗布した後、100℃で3分間乾燥させ、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に膜厚約10μmのフィルム層を有する光学フィルター(化合物No.1の含有量2.0mg/m2)を得た。この光学フィルターについて、日本分光(株)製紫外可視近赤外分光光度計V−570で測定したところ、λmaxが520nmで半値幅が61.3nmであった。
(配合)
ポリエスターTP−220 100g
(日本合成化学製ポリエステル樹脂)
化合物No.1のPF6塩 1.0g
メチルエチルケトン 60g
〔実施例9〕光学フィルターの作成5
化合物No.1の2mgに替えて化合物No.2のPF6塩の2mgを用いた以外は実施例5と同様にして光学フィルターを作成し、得られた光学フィルターを日本分光(株) 製紫外可視近赤外分光光度計V−570で測定したところ、λmaxが487nmで半値幅が53nmであった。
〔実施例10〕光学フィルターの作成6
化合物No.1の2mgに替えて化合物No.3のPF6塩の2mgを用いた以外は実施例5と同様にして光学フィルターを作成し、得られた光学フィルターを日本分光(株) 製紫外可視近赤外分光光度計V−570で測定したところ、λmaxが488nmで半値幅が51nmであった。
〔実施例11〕光学フィルターの作成7
化合物No.1の2mgに替えて化合物No.4のPF6塩の2mgを用いた以外は実施例5と同様にして光学フィルターを作成し、得られた光学フィルターを日本分光(株) 製紫外可視近赤外分光光度計V−570で測定したところ、λmaxが470.5nmで半値幅が49nmであった。
本発明の上記一般式(I)で表される化合物を使用した実施例5〜11の光学フィルターは、特定の波長(380〜550nm)にシャープな吸収を有しており、画像表示装置、特にプラズマディスプレイ用の光学フィルターとしての性能に優れることが確認できた。
〔実施例12〜15〕光学記録材料及び光学記録媒体の製造
上記の実施例1〜4で得た本発明のメロシアニン化合物No.1〜No.4を、化合物の濃度がそれぞれ1.0質量%となるように2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール溶液に溶解して、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール溶液として実施例12〜16の光学記録材料No.1〜No.4をそれぞれ得た。チタンキレート化合物(T−50:日本曹達社製)を塗布、加水分解して下地層(0.01μm)を設けた直径12cmのポリカーボネートディスク基板上に、上記の光学記録材料No.1〜No.4をスピンコーティング法にて塗布して、厚さ100nmの光学記録層を形成し、実施例12〜15の光学記録媒体No.1〜No.4をそれぞれ得た。
〔比較例1〜4〕
本発明のメロシアニン化合物に替えて下記比較化合物No.1〜No.4を用いた以外は、上記実施例12〜15と同様にして、比較例1の光学記録材料を作製し、該光学記録材料を用いて比較例1〜4の光学記録媒体を得た。
Figure 2008222991
〔評価例1−1〜1−4及び比較評価例1−1〜1−4〕
実施例1〜4で得られた化合物No.1〜No.4及び比較例1〜4の比較化合物No.1〜No.4について、熱分解挙動の評価を行なった。評価は、窒素気流中及び空気中、10℃/分の昇温速度における示差熱分析測定により行い、熱分解温度を、DTAの発熱のピークトップ温度で比較評価し、急峻性を、DTAの発熱のピークトップ温度と40%質量減少時点の温度の幅で評価した。評価結果を以下の〔表4〕に示す。
Figure 2008222991
〔表4〕から明らかなように、本発明のメロシアニン化合物は、低温で分解し、熱分解が緩やかにおこる、すなわち蓄熱性が低く熱干渉がおさえられるため、高速記録に好適であることが確認できた。一方、比較化合物は、分解点が高く、蓄熱性が高く、良好な熱分解挙動を示さなかった。
〔評価例2−1〜2−4及び比較評価例2−1〜2−4〕
化合物No.1〜No.4及び比較化合物No.1〜No.4について、20℃でのエチルメチルケトンへの溶解性を評価した。評価は、メロシアニン化合物を0.25質量%〜2.0質量%の範囲において0.25質量%刻みでエチルメチルケトンに加え、溶解、不溶を観察して行った。結果を〔表5〕に示す。
〔表5〕から明らかなように、本発明のメロシアニン化合物は、比較化合物に比して、優れた溶解性を示した。
一般に、化合物を光学記録媒体に用いる場合、光学ディスク等の光学記録層の形成には、光学記録剤を有機溶剤に溶解した溶液をスピンコートやスプレー等で塗布する方法が一般的に用いられているので、光学記録媒体の光学記録剤として用いる化合物は、有機溶剤に対する溶解性が大きい方が、光学記録層形成プロセスマージンが大きくなり好ましい。
また、一般に、有機溶剤への溶解性が大きい化合物は、合成樹脂との相溶性も良好であるので、合成樹脂中へ光学要素を均一に分散又は相溶させることが必要である、光学フィルターの製造においても好ましい。
従って、本発明のメロシアニン化合物は、光学記録媒体及び光学フィルターに用いる化合物として好適である。
Figure 2008222991
〔評価例3−1〜3−4〕
実施例12〜15で得られた光学記録媒体No.1〜No.4について、UVスペクトル吸収を測定した。結果を〔表6〕に示す。
Figure 2008222991
〔表6〕から明らかなように、本発明の光学記録材料により形成された光学記録層を有する光学記録材媒体は、UVスペクトル吸収において380〜550nm近くにλmaxを示した。光ディスクに代表される光学記録媒体の再生モードでは、レーザ光を光学記録媒体に反射させた反射光について、レーザ波長の光量の差で記録の有無を検出するので、光学記録媒体は、反射光の吸収スペクトルにおいて、レーザ光の波長に近いところで大きい吸収強度を示すものほど好ましい。従って、本発明のメロシアニン化合物を含有する本発明の光学記録材料は、短波長レーザ用光ディスク等の380〜420nmのレーザ光を用いる光学記録媒体の光学記録層の形成に用いる光学記録材料として好適である。

Claims (10)

  1. 下記一般式(I)で表されるメロシアニン化合物。
    Figure 2008222991
    (式中、R1、R2、R5、R6、R7及びR8は、各々独立に、水素原子、水酸基、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基、炭素原子数2〜30の複素環基、メタロセニル基、ハロゲン原子、ニトロ基又はシアノ基を表し、R3は、水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基、炭素原子数2〜30の複素環基又は下記一般式(II)で表される置換基を表し、R4は、下記一般式(II)、(III)又は(III')で表される置換基を表し、R9は、炭素原子数1〜10のアルキル基又はシアノ基を表し、Gは、酸素原子又は下記〔化4〕に示される群より選択される基を表す。nは、0〜3の数であり、R1とR2、R2とR3、R3とR6、R6とR8及びR8とR9は連結して環構造を形成してもよい。R1、R2、R3、R5、R6、R7、R8及びR9で表される炭素原子数1〜10のアルキル基中のメチレン基は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO2−、−NH−、−CONH−、−NHCO−、−N=CH−又は−CH=CH―で置換されていてもよい。)
    Figure 2008222991
    (式中、Ra〜Riは、各々独立に、水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基中のメチレン基は、−O−又は−CO−で置換されていてもよく、Zは、直接結合又は炭素原子数1〜8のアルキレン基を表し、該アルキレン基中のメチレン基は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO2−、−NH−、−CONH−、−NHCO−、−N=CH−又は−CH=CH−で置換されていてもよく、Mは、Fe、Co、Ni、Ti、Cu、Zn、Zr、Cr、Mo、Os、Mn、Ru、Sn、Pd、Rh、Pt又はIrを表す。)
    Figure 2008222991
    (上記一般式(III)において、LとTとの間の結合は、二重結合、共役二重結合又は三重結合であり、Lは炭素原子を表し、Tは炭素原子、酸素原子又は窒素原子を表し、x、y及びzは、0又は1を表し、aは0〜4の数を表し、R10は、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素原子数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子で置換されてもよい炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表し、R11、R12及びR13は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子で置換されてもよい炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、R11とR13とは、結合して環構造を形成してもよい。上記一般式(III’)において、L’とT’との間の結合は、二重結合又は共役二重結合であり、L’は、炭素原子を表し、T’は、炭素原子、酸素原子又は窒素原子を表し、a’は0〜4の数を表し、L’とT’とを含む環は、ヘテロ原子を含んでもよい5員環、ヘテロ原子を含んでもよい6員環、ナフタレン環、キノリン環、イソキノリン環、アントラセン環又はアントラキノン環を表し、これらL’とT’とを含む環は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アルコキシ基で置換されていてもよい。)
    Figure 2008222991
  2. 下記一般式(IV)で表されるメロシアニン化合物である請求項1記載のメロシアニン化合物。
    Figure 2008222991
    (式中、環Aは、五員環又は六員環を表す。前記五員環又は六員環は、他の環と縮合されていたり、置換されていたりしてもよい。R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びnは、上記一般式(I)と同じである。)
  3. 下記一般式(V)で表されるメロシアニン化合物である請求項1又は2記載のメロシアニン化合物。
    Figure 2008222991
    (式中、R14は、水素原子、水酸基、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基、炭素原子数2〜30の複素環基、メタロセニル基、ハロゲン原子、ニトロ基又はシアノ基を表し、R14で表される炭素原子数1〜10のアルキル基中のメチレン基は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−SO2−、−NH−、−CONH−、−NHCO−、−N=CH−又は−CH=CH―で置換されていてもよい。環Bは、ベンゼン環又はナフタレンを表し、sは1〜5の数である。R3、R5、R6、R7及びnは、上記一般式(I)と同じであり、環Aは、上記一般式(IV)と同じである。)
  4. 下記一般式(VII)で表されるメロシアニン化合物である請求項1〜3のいずれかに記載のメロシアニン化合物。
    Figure 2008222991
    (式中、X1、X2及びX3は、各々独立に、−O−、−S−、−C(=O)−、−C(=S)−、−N(R31)−、−C(R32)(R33)−、−N=、−C(R33)=又は下記〔化8〕又は〔化9〕で示される基を表し、X1とX2及びX2とX3の間の結合は、単結合、二重結合又は共役二重結合であり、R31、R32及びR33は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基又は炭素原子数7〜30のアリールアルキル基を表し、R3、R5、R6、R7及びnは、上記一般式(I)と同じであり、環Aは、上記一般式(IV)と同じであり、R14、s及び環Bは、上記一般式(V)と同じである。)
    Figure 2008222991
    Figure 2008222991
    (式中、R34及びR35は、各々独立に、炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。)
  5. 下記一般式(VIII)で表されるメロシアニン化合物である請求項1〜3のいずれかに記載のメロシアニン化合物。
    Figure 2008222991
    (式中、X4、X5、X6及びX7は、各々独立に、−O−、−S−、−C(=O)−、−C(=S)−、−N(R31)−、−C(R32)(R33)−、−N=、−C(R33)=又は上記〔化8〕又は〔化9〕で表される基を表し、X4とX5、X5とX6及びX6とX7の間の結合は、単結合、二重結合又は共役二重結合であり、R3、R5、R6、R7及びnは、上記一般式(I)と同じであり、環Aは、上記一般式(IV)と同じであり、R14、s及び環Bは、上記一般式(V)と同じであり、R31、R32及びR33は、上記一般式(VII)と同じである。)
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のメロシアニン化合物を少なくとも一種含有することを特徴とする光学フィルター。
  7. 画像表示装置用である請求項6記載の光学フィルター。
  8. 上記画像表示装置がプラズマディスプレイである請求項7記載の光学フィルター。
  9. 請求項1〜5のいずれかに記載のメロシアニン化合物を少なくとも一種含有することを特徴とする光学記録材料。
  10. 基体上に、請求項9記載の光学記録材料から形成された光学記録層を有することを特徴とする光学記録媒体。
JP2007067898A 2007-03-16 2007-03-16 メロシアニン化合物、該化合物を用いた光学フィルター及び光学記録材料 Expired - Fee Related JP5159128B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007067898A JP5159128B2 (ja) 2007-03-16 2007-03-16 メロシアニン化合物、該化合物を用いた光学フィルター及び光学記録材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007067898A JP5159128B2 (ja) 2007-03-16 2007-03-16 メロシアニン化合物、該化合物を用いた光学フィルター及び光学記録材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008222991A true JP2008222991A (ja) 2008-09-25
JP5159128B2 JP5159128B2 (ja) 2013-03-06

Family

ID=39841973

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007067898A Expired - Fee Related JP5159128B2 (ja) 2007-03-16 2007-03-16 メロシアニン化合物、該化合物を用いた光学フィルター及び光学記録材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5159128B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008222990A (ja) * 2007-03-16 2008-09-25 Adeka Corp メロシアニン化合物及び該化合物を用いた光学記録材料
KR20160115809A (ko) * 2015-03-27 2016-10-06 동우 화인켐 주식회사 착색 경화성 수지 조성물
WO2016158639A1 (ja) * 2015-03-27 2016-10-06 株式会社Adeka メロシアニン化合物
WO2018173601A1 (ja) * 2017-03-23 2018-09-27 コニカミノルタ株式会社 光学フィルム、その製造方法、それを具備した偏光板及び表示装置
CN109694655A (zh) * 2017-10-24 2019-04-30 琳得科株式会社 粘着片及显示体
KR20190046755A (ko) 2016-09-05 2019-05-07 가부시키가이샤 아데카 폴리메틴 화합물

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6374688A (ja) * 1986-08-22 1988-04-05 イ−ストマン コダック カンパニ− 熱的染料転写に使用されるメロシアニン染料供与体要素
JP2004066585A (ja) * 2002-08-05 2004-03-04 Fuji Photo Film Co Ltd 光情報記録媒体および情報記録方法
JP2004195765A (ja) * 2002-12-18 2004-07-15 Taiyo Yuden Co Ltd 光情報記録媒体
JP2004525800A (ja) * 2001-03-28 2004-08-26 バイエル アクチェンゲゼルシャフト 情報層中に吸光性化合物としてメロシアニン色素を含有する光学データ記録媒体
JP2005505092A (ja) * 2001-10-04 2005-02-17 バイエル ケミカルズ アクチエンゲゼルシャフト 情報層中に染料を光吸収性化合物として含有する光学データ媒体
US20060019198A1 (en) * 2004-07-26 2006-01-26 Sue-Min Yeh Optical recording materials
JP2008222990A (ja) * 2007-03-16 2008-09-25 Adeka Corp メロシアニン化合物及び該化合物を用いた光学記録材料

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6374688A (ja) * 1986-08-22 1988-04-05 イ−ストマン コダック カンパニ− 熱的染料転写に使用されるメロシアニン染料供与体要素
JP2004525800A (ja) * 2001-03-28 2004-08-26 バイエル アクチェンゲゼルシャフト 情報層中に吸光性化合物としてメロシアニン色素を含有する光学データ記録媒体
JP2005505092A (ja) * 2001-10-04 2005-02-17 バイエル ケミカルズ アクチエンゲゼルシャフト 情報層中に染料を光吸収性化合物として含有する光学データ媒体
JP2004066585A (ja) * 2002-08-05 2004-03-04 Fuji Photo Film Co Ltd 光情報記録媒体および情報記録方法
JP2004195765A (ja) * 2002-12-18 2004-07-15 Taiyo Yuden Co Ltd 光情報記録媒体
US20060019198A1 (en) * 2004-07-26 2006-01-26 Sue-Min Yeh Optical recording materials
JP2008222990A (ja) * 2007-03-16 2008-09-25 Adeka Corp メロシアニン化合物及び該化合物を用いた光学記録材料

Cited By (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008222990A (ja) * 2007-03-16 2008-09-25 Adeka Corp メロシアニン化合物及び該化合物を用いた光学記録材料
TWI698495B (zh) * 2015-03-27 2020-07-11 日商艾迪科股份有限公司 部花青素化合物
CN106019836A (zh) * 2015-03-27 2016-10-12 东友精细化工有限公司 着色固化性树脂组合物
KR102007067B1 (ko) * 2015-03-27 2019-08-02 동우 화인켐 주식회사 착색 경화성 수지 조성물
WO2016158639A1 (ja) * 2015-03-27 2016-10-06 株式会社Adeka メロシアニン化合物
CN106019836B (zh) * 2015-03-27 2021-08-27 东友精细化工有限公司 着色固化性树脂组合物
KR20160115809A (ko) * 2015-03-27 2016-10-06 동우 화인켐 주식회사 착색 경화성 수지 조성물
TWI687764B (zh) * 2015-03-27 2020-03-11 南韓商東友精細化工有限公司 著色固化性樹脂組合物、分散液、濾色器及顯示裝置
CN107001808A (zh) * 2015-03-27 2017-08-01 株式会社艾迪科 份菁化合物
JPWO2016158639A1 (ja) * 2015-03-27 2018-01-18 株式会社Adeka メロシアニン化合物
KR20190046755A (ko) 2016-09-05 2019-05-07 가부시키가이샤 아데카 폴리메틴 화합물
KR102341707B1 (ko) * 2017-03-23 2021-12-20 코니카 미놀타 가부시키가이샤 광학 필름, 그의 제조 방법, 그것을 구비한 편광판 및 표시 장치
WO2018173601A1 (ja) * 2017-03-23 2018-09-27 コニカミノルタ株式会社 光学フィルム、その製造方法、それを具備した偏光板及び表示装置
KR20190116457A (ko) * 2017-03-23 2019-10-14 코니카 미놀타 가부시키가이샤 광학 필름, 그의 제조 방법, 그것을 구비한 편광판 및 표시 장치
JPWO2018173601A1 (ja) * 2017-03-23 2020-01-23 コニカミノルタ株式会社 光学フィルム、その製造方法、それを具備した偏光板及び表示装置
JP2019077784A (ja) * 2017-10-24 2019-05-23 リンテック株式会社 粘着シートおよび表示体
KR20190045855A (ko) * 2017-10-24 2019-05-03 린텍 가부시키가이샤 점착 시트 및 표시체
CN109694655A (zh) * 2017-10-24 2019-04-30 琳得科株式会社 粘着片及显示体
JP7008467B2 (ja) 2017-10-24 2022-01-25 リンテック株式会社 粘着シートおよび表示体
TWI773820B (zh) * 2017-10-24 2022-08-11 日商琳得科股份有限公司 黏著片及顯示體
CN109694655B (zh) * 2017-10-24 2023-05-02 琳得科株式会社 粘着片及显示体
KR102593547B1 (ko) * 2017-10-24 2023-10-25 린텍 가부시키가이샤 점착 시트 및 표시체

Also Published As

Publication number Publication date
JP5159128B2 (ja) 2013-03-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5475244B2 (ja) シアニン化合物、該化合物を用いた光学フィルター及び光学記録材料
JP4986457B2 (ja) シアニン化合物、光学フィルター及び光学記録材料
JP4948022B2 (ja) 光学フィルター
JP5431001B2 (ja) シアニン化合物及び該シアニン化合物を含有する光学フィルター
JP5078877B2 (ja) シアニン化合物及び光学記録材料
JP4785541B2 (ja) 光学フィルター
JP5159128B2 (ja) メロシアニン化合物、該化合物を用いた光学フィルター及び光学記録材料
WO2016158639A1 (ja) メロシアニン化合物
JP5078386B2 (ja) 新規化合物、該化合物を用いた光学フィルター及び光学記録材料
JP2008250022A (ja) 光学フィルター
JP4785588B2 (ja) 光学フィルター
JP2008024655A (ja) 架橋型シアニン化合物及び該化合物を用いた光学記録材料
JP4901188B2 (ja) シアニン化合物及び該シアニン化合物を用いた光学フィルター
JP5460079B2 (ja) シアニン化合物及び該化合物を用いた光学フィルター
JP4963934B2 (ja) 光学記録材料
JP2019082544A (ja) 光学フィルタ
JP5241121B2 (ja) メロシアニン化合物及び該化合物を用いた光学記録材料
JP4912010B2 (ja) ジオキシノン構造を有する化合物並びに該化合物を用いた光学フィルター及び光学記録材料
JP4502791B2 (ja) 光学フィルター
JP5579281B2 (ja) メロシアニン化合物及び該化合物を用いた光学記録材料
JP5420257B2 (ja) シアニン化合物及び該化合物を用いた光学フィルター
JP2007326350A (ja) 光学記録材料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120724

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120724

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120829

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121211

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121211

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5159128

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151221

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees