JP2008222957A - アルキレンオキシドポリマーからなる多孔質膜とこれを基材とする高分子固体電解質 - Google Patents

アルキレンオキシドポリマーからなる多孔質膜とこれを基材とする高分子固体電解質 Download PDF

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Abstract

【課題】アルキレンオキシドポリマーからなる多孔質膜を基材としてなるイオン伝導性、機械的強度共にすぐれる高分子固体電解質膜を提供する。
【解決手段】本発明による高分子固体電解質は、電解質塩とアルキレンオキシドオリゴマーからなる電解質溶液をアルキレンオキシドポリマーからなる多孔膜に含浸してなる。アルキレンオキシドポリマーは、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド及びポリエチレンオキシドポリプロピレンオキシド共重合体から選ばれる少なくとも1種であり、好ましくは、多官能イソシアネートのような架橋剤にて架橋されている。アルキレンオキシドオリゴマーは、エチレンオキシドオリゴマー、プロピレンオキシドオリゴマー及びエチレンオキシドプロピレンオキシド共重合体オリゴマーから選ばれる少なくとも1種の液状化合物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、アルキレンオキシドポリマーからなる多孔質膜とその利用に関し、より詳細には、本発明は、アルキレンオキシドポリマーからなる多孔質膜とその製造方法と上記アルキレンオキシドポリマーからなる多孔質膜を基材とする高分子固体電解質膜に関する。
固体電解質とは、固体状態でイオン伝導性の高い物質をいい、なかでも、高分子物質を固体として用いる高分子固体電解質は、有機高分子特有の性質である柔軟性と屈曲性に由来して、加工上の自由度にすぐれると共に、電極との密着性にすぐれることから、近年、次世代リチウムニ次電池用電解質として、特に注目されており、世界的に研究が推進されている。
このような高分子固体電解質は、従来の電解質溶液に比べて、液漏れのおそれがなく、また、薄膜にすることができる等、その形状も、自由度が大きい。しかしながら、従来、知られている非水系の高分子固体電解質は、電解質溶液に比べて、導電率が著しく低いという問題がある。例えば、従来、ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコール等の鎖状ポリマーやポリフォスファゼン等の櫛型ポリマー等のポリマー材料を電解質塩と複合化してなる非水系高分子固体電解質が知られているが、従来、導電率が室温で10-3S/cmを上回るものは見出されていない(例えば、特許文献1参照)。
従来、これら高分子固体電解質は、主として、高分子主鎖に側鎖を有せしめた分岐構造や、更には、その側鎖に更に分岐を持たせた多分岐構造を有している。このように、従来の高分子固体電解質が分岐構造を有するのは、多分岐ポリエチレンオキシド等の側鎖の速い分子運動が高分子固体電解質としてのイオン輸送能を著しく向上させるからである。
これら高分子固体電解質の特徴を活かしつつ導電率向上を図るために、液状電解質をゲル化剤などで固体化させたゲル電解質が検討されている。しかし、ゲル電解質は、容易に揮発する液状成分を含むため、未だ、デバイスの安全性を大幅に向上させるものとはなっていない。そこで、低分子量アルキレンオキシドオリゴマーにリチウム塩を溶解させた電解液を高分子量ポリエチレンオキシドに含浸させてなる高分子固体電解質が提案されている。(非特許文献1参照)。しかし、このような高分子固体電解質も、室温付近での導電率が最大で10-5S/cm程度であり、デバイスヘの適用に必要な10-3S/cmには至っていない。
特開平10−204172号公報 I.E. Kelly, J.R. Owen, B.C.H. Steele, Journal of Power Sources, 14 (1985) 13-21
本発明は、従来の高分子固体電解質における上述したような問題を解決するためになされたものであって、アルキレンオキシドポリマーからなる多孔質膜と、それを基材としてなるイオン伝導性、機械的強度共にすぐれる高分子固体電解質膜と、このような高分子固体電解質膜を用いてなる電池を提供することを目的とする。更に、本発明は、上記アルキレンオキシドポリマーからなる多孔質膜の製造方法をも提供することを目的とする。
本発明によれば、易揮発性の第1の有機溶媒と難揮発性の第2の有機溶媒とからなる混合溶媒にアルキレンオキシドポリマーが溶解されてなる溶液から上記第1の有機溶媒を上記アルキレンオキシドポリマーの融点よりも低い温度にて常圧にて蒸発させ、次いで、上記第2の有機溶媒を上記アルキレンオキシドポリマーの融点よりも低い温度にて減圧下に蒸発させることを特徴とするアルキレンオキシドポリマーからなる多孔質膜の製造方法が提供される。
本発明によれば、このようなアルキレンオキシドポリマーからなる多孔質膜を基材とする高分子固体電解質、即ち、電解質塩とアルキレンオキシドオリゴマーからなる電解質溶液をアルキレンオキシドポリマーからなる多孔質膜に含浸してなる高分子固体電解質膜が提供される。本発明によれば、アルキレンオキシドポリマーからなる多孔質膜は、好ましくは、多官能性架橋剤によって架橋されている。
更に、本発明によれば、上記高分子固体電解質を有する電池、好ましくは、リチウム二次電池が提供される。
本発明によるポリアルキレンオキシドポリマーからなる多孔質膜は、好ましくは、架橋されているので、機械的強度にすぐれており、例えば、高分子固体電解質のための基材として好適に用いることができる。
本発明による固体電解質は、このようなポリアルキレンオキシドポリマーからなる多孔質膜を基材として、これに電解質塩をアルキレンオキシドオリゴマーに溶解させてなる電解液を含浸させてなるものであるので、機械的強度とイオン伝導性に共にすぐれている。
従って、このような高分子固体電解質を用いることによって、高性能の電池、例えば、リチウム二次電池を得ることができる。
本発明において用いるアルキレンオキシドポリマーとしては、直鎖状又は分岐状のポリエチレンオキシドや、ポリ(エチレンオキシド/プロピレンオキシド)共重合体等を挙げることができる。特に、本発明によれば、強度ニスグレル多孔質膜が得られるように、直鎖状のポリエチレンオキシドやアルキレンオキシドポリマーが好ましく用いられる。アルキレンオキシドポリマーは、ブロックポリマーでも、ランダムポリマーでもよい。このようなアルキレンオキシドポリマーは、20万から1000万の範囲の粘度平均分子量を有することが好ましく、特に、70万から500万の範囲の粘度平均分子量を有することが好ましい。アルキレンオキシドポリマーが20万よりも小さい粘度平均分子量を有するときは、得られる多孔質膜が機械的強度において不十分であり、他方、1000万を越える粘度平均分子量を有するときは、溶媒への溶解性が著しく劣るので、均一な多孔質膜を得ることが困難である。
本発明によるアルキレンオキシドポリマーからなる多孔質膜は、易揮発性の第1の有機溶媒と難揮発性の第2の有機溶媒とからなる混合溶媒にアルキレンオキシドポリマーが溶解されてなる溶液から上記第1の有機溶媒を上記アルキレンオキシドポリマーの融点よりも低い温度にて常圧にて蒸発させ、次いで、上記第2の有機溶媒を上記アルキレンオキシドポリマーの融点よりも低い温度にて減圧下に蒸発させることによって得ることができる。
より詳細には、先ず、アルキレンオキシドポリマーを易揮発性の第1の有機溶媒に溶解させた後、このアルキレンオキシドポリマー溶液に難揮発性の第2の有機溶媒を加えて、上記第1/第2の有機溶媒にアルキレンオキシドポリマーを溶解させた溶液を調製する。次いで、この溶液を、例えば、シャーレ等に注入して層状に展開する。次いで、この層状物をアルキレンオキシドポリマーの融点よりも低い温度で、必要に応じて、そのような温度に加熱して、前記第1の有機溶媒を蒸発させ、除去して、前記第2の溶媒を含有するアルキレンオキシドポリマー膜をシャーレから取り出す。次いで、この膜の全周囲を例えば治具にて固定し、減圧下にアルキレンオキシドポリマーの融点よりも低い温度で、必要に応じて、そのような温度に加熱して、前記第2の溶媒を含有するアルキレンオキシドポリマー膜から前記第2の有機溶媒を蒸発させ、除去して、上記アルキレンオキシドポリマー膜を多孔質化することによって、アルキレンオキシドポリマーからなる多孔質膜を得ることができる。
上記易揮発性の第1の有機溶媒は、常圧下で沸点が100℃よりも低い脂肪族アルコール、脂肪族ケトン、環状エーテル、脂肪族ニトリル等が好ましく、例えば、アセトン、メタノール、テトラヒドロフラン、アセトニトリル等が好ましく用いられる。他方、難揮発性の第2の有機溶媒は、常圧下で沸点が100℃以上の極性溶媒が好ましく、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、プロピレンカーボネート等が好ましく用いられる。
本発明によれば、アルキレンオキシドポリマーは、電解液、即ち、電解質塩を溶解してなるアルキレンオキシドオリゴマー中に溶解せず、得られる高分子固体電解質のための固体マトリックスを形成することができるように、アルキレンオキシドポリマーの有するヒドロキシル基に対して反応性基を有する多官能性化合物からなる架橋剤、例えば、多官能性イソシアネートにて架橋されていることが好ましい。このような多官能性イソシアネートの具体例としては、例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート等の2官能性イソシアネート、トリメチロールプロパンアダクト、イソシアヌレート等の3官能性イソシアネート党を挙げることができる。
本発明において、電解液のための電解質塩としては、例えば、LiPF6、LiBF4、LiN(C25SO2)2、LiAsF6、LiSbF6、LiAlF4、LiGaF4、LiInF4、LiClO4、LiN(CF3SO2)2、LiCF3SO3、LiSiF6、LiN(CF3SO2)(C49SO2) 等のようなリチウム塩を挙げることができる。
また、本発明において、アルキレンオキシドオリゴマーとしては、直鎖状又は分岐状のエチレンオキシドオリゴマー、プロピレンオキシドオリゴマー、ポリ(エチレンオキシド/プロピレンオキシド)共重合体オリゴマー等のような常温、常圧下において液状化合物が用いられるが、好ましくは、直鎖状のものが用いられる。
本発明によれば、アルキレンオキシドオリゴマーは、その分子鎖末端のヒドロキシル基が炭化水素基にてエーテル化されていることが好ましい。炭化水素基としては、限定されるものではないが、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基によってエーテル化されているものが好ましい。アルキレンオキシドオリゴマーがヒドロキシル基を有するときは、得られる高分子固体電解質が電気化学な安定性に欠けるので好ましくないからである。
特に、本発明によれば、アルキレンオキシドオリゴマーは、一般式(I)
Figure 2008222957
(式中、xとyは、0≦x≦1、0≦y≦1、x+y=1を満たす数であり、Rは炭素原子数1〜6のアルキル基を示し、nは3〜12の範囲の数である。)
で表される直鎖状のアルキレンオキシドオリゴマーが好ましく用いられる。上記式において、アルキル基Rは、前述したように、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等である。このアルキル基Rが炭素原子数3以上のアルキル基であるとき、そのようなアルキル基は直鎖状でもよく、分岐鎖状でもよい。従って、例えば、テトラエチレングリコールジメチルエーテルは、分子鎖末端のヒドロキシル基が炭化水素基にてエーテル化されているアルキレンオキシドオリゴマーの好ましい一例である。
また、上記式において、nが3より小さいアルキレンオキシドオリゴマーを用いるときは、室温で容易に揮発し、他方、nが12より大きいアルキレンオキシドオリゴマーを用いるときは、得られる高分子固体電解質のイオン導電率が著しく低下する。
本発明による高分子固体電解質は、例えば、電池における電解質として好適に用いることができる。図1は、そのような高分子固体電解質膜を含む電池の好ましい一例として、コイン型リチウム二次電池を示す縦断面図である。このリチウム二次電池においては、正極端子を兼ねる正極缶1は、例えば、ニッケルめっきを施したステンレス鋼板からなり、絶縁体2を介して、この正極缶と絶縁された負極端子を兼ねる負極缶3と組合わされて、電池の容器を構成している。負極缶も、例えば、ニッケルめっきを施したステンレス鋼板からなる。
このようにして形成される電池の容器の内部には、正極4が正極缶に接触して配設されている。正極4は、例えば、コバルト酸リチウムのような正極活物質とアセチレンブラックのような導電助剤をポリフッ化ビニリデンエチレンのようなバインダー樹脂にて集電体であるアルミニウム箔5上に塗布して形成される。同様に、例えば、金属リチウム板からなる負極6が負極缶に接触して配設されている。これら正極と負極との間に、本発明による高分子固体電解質膜8が配設されて、電池を構成している。負極缶3と負極6の間には、銅ネット7が集電体として配設されている。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
以下において、得られた高分子固体電解質膜の導電率は次のようにして測定した。即ち、得られた高分子固体電解質膜をアルゴングローブボックス内にて直径10mmの白金板で挟み、インピーダンス測定装置(プリンストン・アプライド・リサーチ製263Aポテンショスタットと5210 ロック・イン・アンプリファイヤ)を用いて、室温(23℃)にて複素インピーダンス法によって高周波数側の円弧と低周波数側の直線との交点の実数成分インピーダンスを求め、式σ=d/(R・A)から導電率σ(S/cm)を算出した。ここに、dは試料の厚み(cm)、Rはインピーダンス(Ω)、Aは試料の断面積(cm2)である。
実施例1
ポリエチレンオキシド(明成化学工業(株)製E−300、粘度平均分子量600万)の2重量%濃度のアセトニトリル溶液を調製した。 この溶液の全量に対して30重量%のN−メチル−2−ピロリドンを加えて、ポリエチレンオキシドの1.6重量%濃度のアセトニトリル/N−メチル−2−ピロリドン溶液を得た。
このポリエチレンオキシド溶液をシャーレに注いで展開し、常圧下、50℃にて24時間乾燥機中で加熱し、アセトニトリルを蒸発させ、除去して、N−メチル−2−ピロリドンを含有するポリエチレンオキシド膜を得た。このポリエチレンオキシド膜を全周囲にて固定治具にて固定し、約1mmHgの減圧下、室温にて72時間真空乾燥し、N−メチル−2−ピロリドンを蒸発させ、除去して、ポリエチレンオキシド多孔質膜を得た。
次に、リチウムビストリフルオロメタンスルホンイミドをテトラエチレングリコールジメチルエーテルに41重量%濃度に溶解して、リチウム塩溶液を調製した。上記ポリエチレンオキシド多孔質膜の約4倍の重量の上記リチウム塩溶液中に上記ポリエチレンオキシド多孔質膜を室温にて浸漬した。2日間の浸漬の後、ポリエチレンオキシド多孔質膜を取り出し、これを室温にて6時間真空乾燥し、かくして、リチウムビストリフルオロメタンスルホンイミドとテトラエチレングリコールジメチルエーテルを含有する固体高分子電解質膜を得た。このようにして得られた固体高分子電解質膜は、リチウム塩溶液への浸漬前の重量と比較して、66重量%の重量増加がみられた。また、この固体高分子電解質膜の室温におけるイオン導電率は1.0×10-3S/cmであった。
実施例2
実施例1と同様にして、ポリエチレンオキシドの1.6重量%濃度のアセトニトリル/N−メチル−2−ピロリドン溶液を調製した。このポリエチレンオキシド溶液にポリエチレンオキシドの重量に対して0.5重量%の3官能イソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)製コロネートHL、1モル部のトリメチロールプロパンへの3モル部のヘキサメチレンジイソシアネートの付加物)を加えた。
このポリエチレンオキシド溶液をシャーレに注いで展開し、50℃にて24時間乾燥機中で加熱し、ポリエチレンオキシドを前記3官能イソシアネートにて架橋させると共に、アセトニトリルを蒸発させ、除去して、N−メチル−2−ピロリドンを含有する架橋したポリエチレンオキシドからなる膜を得た。このポリエチレンオキシド膜を全周囲にて固定治具にて固定し、室温にて72時間真空乾燥して、N−メチル−2−ピロリドンを蒸発させ、除去して、架橋したポリエチレンオキシドからなる多孔質膜を得た。
次に、リチウムビストリフルオロメタンスルホンイミドをテトラエチレングリコールジメチルエーテルに41重量%濃度に溶解して、リチウム塩溶液を調製した。上記ポリエチレンオキシド多孔質膜の約4倍の重量の上記リチウム塩溶液中に上記ポリエチレンオキシド多孔質膜を室温にて浸漬した。2日間の浸漬の後、ポリエチレンオキシド多孔質膜を取り出し、これを室温にて6時間真空乾燥し、かくして、リチウムビストリフルオロメタンスルホンイミドとテトラエチレングリコールジメチルエーテルを含有する固体高分子電解質膜を得た。
このようにして得られた固体高分子電解質膜は、リチウム塩溶液への浸漬前の重量と比較して、57重量%の重量増加がみられた。また、この固体高分子電解質膜の室温におけるイオン導電率は8.3×10-4S/cmであった。
比較例1
ポリエチレンオキシド(明成化学工業(株)製E−300、粘度平均分子量600万)の2重量%アセトニトリル溶液を調製した。 このポリエチレンオキシド溶液をポリテトラフルオロエチレン製シャーレに注いで展開し、50℃にて24時間乾燥機中で加熱し、アセトニトリルを蒸発させて、厚み約100μmの無孔膜を得た。この膜を50℃にて6時間真空乾燥した後、直径15mmの円板状に打ち抜いた。
次に、リチウムビストリフルオロメタンスルホンイミドをテトラエチレングリコールジメチルエーテルに41重量%濃度に溶解して、リチウム塩溶液を調製した。上記円板状のポリエチレンオキシド膜の約4倍の重量の上記リチウム塩溶液中に上記ポリエチレンオキシド膜を室温にて浸漬した。2日間の浸漬の後、ポリエチレンオキシド膜を取り出し、これを室温にて6時間真空乾燥し、かくして、リチウムビストリフルオロメタンスルホンイミドとテトラエチレングリコールジメチルエーテルを含有する固体高分子電解質膜を得た。
このようにして得られた固体高分子電解質膜は、リチウム塩溶液への浸漬前の重量と比較して、35重量%の重量増加がみられた。また、この固体高分子電解質膜の室温におけるイオン導電率は2.2×10-5S/cmであった。
電池の一例としてのコイン型固体電解質リチウム二次電池の縦断面図である。1…正極缶2…絶縁体3…負極缶4…正極5…集電体6…負極7…集電体8…高分子固体電解質膜

Claims (11)

  1. アルキレンオキシドポリマーからなる多孔質膜。
  2. 易揮発性の第1の有機溶媒と難揮発性の第2の有機溶媒とからなる混合溶媒にアルキレンオキシドポリマーが溶解されてなる溶液から上記第1の有機溶媒を上記アルキレンオキシドポリマーの融点よりも低い温度にて常圧にて蒸発させ、次いで、上記第2の有機溶媒を上記アルキレンオキシドポリマーの融点よりも低い温度にて減圧下に蒸発させることを特徴とするアルキレンオキシドポリマーからなる多孔質膜の製造方法。
  3. 電解質塩とアルキレンオキシドオリゴマーからなる電解質溶液をアルキレンオキシドポリマーからなる多孔膜に含浸してなる高分子固体電解質膜。
  4. アルキレンオキシドポリマーがポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド及びポリ(エチレンオキシド/プロピレンオキシド)共重合体から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項3に記載の高分子固体電解質。
  5. アルキレンオキシドポリマーが多官能イソシアネートにて架橋された架橋ポリマーであることを特徴とする請求項4に記載の高分子固体電解質。
  6. アルキレンオキシドオリゴマーがエチレンオキシドオリゴマー、プロピレンオキシドオリゴマー及びエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体オリゴマーから選ばれる少なくとも1種の液状化合物である請求項3に記載の高分子固体電解質。
  7. アルキレンオキシドオリゴマーが一般式(I)
    Figure 2008222957
    (式中、xとyは、0≦x≦1、0≦y≦1、x+y=1を満たす数であり、Rは炭素原子数1〜6のアルキル基を示し、nは3〜12の範囲の数である。)
    で表されるものである請求項3に記載の高分子固体電解質。
  8. 電解質塩がアルカリ金属塩である請求項3に記載の高分子固体電解質。
  9. 電解質塩がリチウム塩である請求項3に記載の高分子固体電解質。
  10. 電解質塩とアルキレンオキシドオリゴマーからなる電解質溶液をアルキレンオキシドポリマーからなる多孔膜に含浸してなる高分子固体電解質膜であって、上記アルキレンオキシドポリマーからなる多孔膜が易揮発性の第1の有機溶媒と難揮発性の第2の有機溶媒とからなる混合溶媒にアルキレンオキシドポリマーが溶解されてなる溶液から上記第1の有機溶媒を上記アルキレンオキシドポリマーの融点よりも低い温度にて常圧にて蒸発させ、次いで、上記アルキレンオキシドポリマーの融点よりも低い温度にて減圧下に蒸発させることによって得られるものである請求項3に記載の高分子固体電解質。
  11. 請求項3から10のいずれかに記載の高分子固体電解質を有する電池。
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