JP2008219997A - ブラシレスモータ - Google Patents

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JP2008219997A JP2007051348A JP2007051348A JP2008219997A JP 2008219997 A JP2008219997 A JP 2008219997A JP 2007051348 A JP2007051348 A JP 2007051348A JP 2007051348 A JP2007051348 A JP 2007051348A JP 2008219997 A JP2008219997 A JP 2008219997A
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久 石田
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Abstract

【課題】小型化した場合であっても、容易に組み付けることができ、且つ加工コストの増大を防止することができるブラシレスモータを提供する。
【解決手段】コイル48が巻装されたステータ3と、ステータ3に対して回転自在に設けられたロータ4とを備えたブラシレスモータ1において、コイル48を予め巻回して空芯コイル52を形成し、ステータ3は、略筒状に形成されたステータコア44と、ステータコア44から径方向内側に向かって突出し、且つ空芯コイル52が径方向に着脱可能な複数のティース部46とを有し、各ティース部46間に、空芯コイル52の抜け方向への移動を規制する抜け止めインシュレータ54,55を介装した。
【選択図】図1

Description

この発明は、ステータとロータとを有するブラシレスモータに関するものである。
一般に、ブラシレスモータは、有底筒状のヨークに内嵌固定されたステータと、このステータに対して回転自在に設けられたロータとを有している。
ステータは、略円筒状のステータコアを有し、このステータコアにコイルを巻装するための複数のティース部が径方向内側に向かって突出形成されている。各ティース部間には軸方向に延びる蟻溝状のスロットが形成され、このスロットからコイルを挿通して各ティース部にコイルを巻装するようになっている。一方、ロータは、ヨークに回転自在に支持されている回転軸を有し、この回転軸に永久磁石が周方向に沿って配置されている。
このように構成されたブラシレスモータは、コイルに通電するとティース部に磁界が形成され、ロータの永久磁石との間に生じる磁気的な吸引力や反発力によって回転軸が駆動する(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特開2001−61265号公報 特開2005−110391号公報
ところで、近年、ブラシレスモータの用途が広がるにつれて、さらなる小型化が要望されている。しかしながら、上述の従来技術にあっては、ただ単に各部品を縮小してブラシレスモータの小型化を図ろうとすると加工や組み付けが困難になる。とりわけ、ステータにあっては、ティース部にコイルを巻装する等の組み付けが困難になり、且つ加工に高度な技術を要するという課題がある。
また、ティース部にコイルを巻装するにあたり、各ティース部を分割構成して各々ティース部単独でコイルを巻装する方法も考えられる。しかしながら、各ティース部の加工コストが増大するばかりか、組み付けが困難になり、これらを考慮するとブラシレスモータの小型化に限界があるという課題がある。
そこで、この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、小型化した場合であっても、容易に組み付けることができ、且つ加工コストの増大を防止することができるブラシレスモータを提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、コイルが巻装されたステータと、前記ステータに対して回転自在に設けられたロータとを備えたブラシレスモータにおいて、前記コイルを予め巻回して空芯コイルを形成し、前記ステータは、略筒状に形成されたステータコアと、該ステータコアから径方向内側に向かって突出し、且つ前記空芯コイルが径方向に着脱可能な複数のティース部とを有し、各ティース部間に、前記空芯コイルの抜け方向への移動を規制する抜け止めインシュレータを介装したことを特徴とする。
このように構成することで、予めコイルを巻回して形成した空芯コイルをステータのティース部に装着するだけでティース部へのコイルの巻装作業を完了させることができる。また、抜け止めインシュレータによって、ティース部から空芯コイルが抜け出てしまうのを防止することができる。
さらに、ティース部に空芯コイルを装着するだけでよいので、巻装装置等を用いたコイルの巻装作業が必要なくなる。
請求項2に記載した発明は、前記抜け止めインシュレータは、各ティース部間に介装する複数の介装部と、前記複数の介装部の一端をそれぞれ連結するリング部とを一体成形したものであることを特徴とする。
このように構成することで、各ティース部間に複数の介装部を一度の作業で介装させることができる。
また、複数の介装部がリング部で連結されているため、このリング部によって各介装部が径方向内側に向かって移動し、各ティース部間から抜け出てしまうことを防止することができる。
請求項3に記載した発明は、前記抜け止めインシュレータは、軸方向で2分割に構成されていることを特徴とする。
このように構成することで、抜け止めインシュレータを一つにした場合と比較して介装部の軸方向の長さを短く設定することができる。このため、介装部の剛性を抜け止めインシュレータが一つの場合と比較して高めることができる。
請求項4に記載した発明は、前記抜け止めインシュレータの前記介装部の断面形状は、前記ティース部と前記空芯コイルとの間に形成された空隙の形状に対応するように形成されていることを特徴とする。
このように構成することで、各介装部が径方向内側に向かって移動し、各ティース部間から抜け出てしまうことをより確実に防止することができるのに加え、各介装部のガタツキを防止することができる。
請求項5に記載した発明は、前記ステータは、磁性材の金属板を積層して成るものであって、前記ステータコアの外周面には、前記ティース部に対応する部位に溶接用の凹部が軸方向全体に渡って形成されていることを特徴とする。
このように構成することで、ステータコアの外径を大きくせずに、且つステータコアに形成される磁路を妨害することなく、金属板を積層してステータを形成することが可能になる。
請求項6に記載した発明は、前記ステータコアの内周面と、前記ティース部の周方向の側面とを絶縁シートで覆い、前記ティース部に前記絶縁シートを介して前記空芯コイルが装着されていることを特徴とする。
このように構成することで、絶縁手段として比較的薄肉の絶縁シートでティース部と空芯コイルとの絶縁を図るのでティース部を肥大化させるおそれがない。
請求項1に記載した発明によれば、予めコイルを巻回して形成した空芯コイルをステータのティース部に装着するだけでティース部へのコイルの巻装作業を完了させることができる。このため、ステータを小型化した場合であっても容易にティース部にコイルを巻装することが可能になる。
また、抜け止めインシュレータによって、ティース部から空芯コイルが抜け出てしまうことを防止することができるため、空芯コイルが径方向に着脱可能となるようにティース部を形成しても、確実にティース部に空芯コイルを装着させることができる。
さらに、ティース部に空芯コイルを装着するだけでよいので、巻装装置等を用いたコイルの巻装作業が必要なくなる。このため、各ティース部を分割構成等する必要がなく、加工コストの増大を防止することができる。
請求項2に記載した発明によれば、各ティース部間に複数の介装部を一度の作業で介装させることができるため、容易に抜け止めインシュレータをステータに装着することができ、組み付け性を向上させることができる。
また、複数の介装部がリング部で連結されているため、このリング部によって各介装部が径方向内側に向かって移動し、各ティース部間から抜け出てしまうことを防止することができる。よって、より確実に空芯コイルの抜けを防止することができる。
請求項3に記載した発明によれば、抜け止めインシュレータを一つにした場合と比較して介装部の軸方向の長さを短く設定することができる。このため、介装部の剛性を抜け止めインシュレータが一つの場合と比較して高めることができる。よって、確実に空芯コイルの抜けを防止することができると共に、抜け止めインシュレータがブラシレスモータの駆動時にバタつくのを防止することができる。
請求項4に記載した発明によれば、各介装部が径方向内側に向かって移動し、各ティース部間から抜け出てしまうことをより確実に防止することができるのに加え、各介装部のガタツキを防止することができる。このため、抜け止めインシュレータの装着状態を安定させることができる。
請求項5に記載した発明によれば、ステータコアの外径を大きくせずに、且つステータコアに形成される磁路を妨害することなく、金属板を積層してステータを形成することが可能になる。このため、ステータの大型化を防止しつつ、効果的にティース部に磁束を形成することができ、小型で高効率なブラシレスモータを提供することが可能になる。
請求項6に記載した発明によれば、絶縁手段として比較的薄肉の絶縁シートでティース部と空芯コイルとの絶縁を図るのでティース部を肥大化させるおそれがない。このため、少スペースで確実にティース部周囲にコイル巻装スペースを確保することができ、さらにブラシレスモータの小型化を図ることができる。
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、ブラシレスモータ1は、ヨーク2と、このヨーク2に内嵌固定されたステータ3と、ステータ3に対して回転自在に設けられたロータ4とを有する所謂インナーロータ型の電動モータである。
ヨーク2は、有底筒状に形成されたものであって、周壁5とエンド部(底部)6とを有している。周壁5の内周面側には、エンド部6寄りに段差によって径方向内側に縮径された縮径部7が形成されている。この縮径部7によって形成された段差部8にステータ3が当接することでステータ3の軸方向の位置決めが行われるようになっている。
ヨーク2のエンド部6には、径方向略中央に軸受けハウジング10が形成され、ここに、回転軸9の一端側を回転自在に支持するための軸受け11が挿入されている。尚、周壁5の外径E1は約20〜30mm程度に設定されている。
ロータ4は、回転軸9にリング状の永久磁石12を外嵌固定したものである。この永久磁石12は、周方向に磁極が順番に変わるように着磁(この実施形態では8極に着磁)されている。
回転軸9の他端側は、ヨーク2の開口部2aを閉塞するリヤブラケット13に回転自在に支持されている。
リヤブラケット13は、略円盤状に形成されヨーク2に内嵌するインロー部15を有している。インロー部15の外周面には、複数の雌ネジ部17が周方向に等間隔で刻設されている一方、ヨーク2の周壁5には、インロー部15の雌ネジ部17に対応する部位にボルト孔18が形成されている。これら雌ネジ部17、及びボルト孔18にボルト19が螺入されることによって、リヤブラケット13は、ヨーク2に対して周方向に回転不能となっている。
インロー部15の径方向略中央には、ロータ4の永久磁石12側(図1における下側)に向かって突出する軸受けハウジング16が形成されている。この軸受けハウジング16には、回転軸9を挿通可能にする挿通孔20が形成され、ここに回転軸9の他端側を回転自在に支持するための軸受け14が圧入固定されている。
インロー部15の軸受けハウジング16とは反対側(図1における上側)には、外周縁にフランジ部21が形成されている。このフランジ部21がヨーク2の開口端に当接することによって、リヤブラケット13の軸方向の位置が決定するようになっている。
また、インロー部15の軸受けハウジング16とは反対側には、径方向略中央に段付き凹部22が形成されており、ここにロータリ23が収納されている。
ロータリ23は、回転軸9の回転角度を検出するためのロータリエンコーダ25を構成するものであって、回転軸9の他端にボルト26によって締結固定されている。このロータリ23は、段付き筒状に形成されたハブ27を有している。このハブ27は、回転軸9に外嵌される第一筒部27aと、この第一筒部27aのロータ4とは反対側に設けられ第一筒部27aよりも拡径された第二筒部27bとを備えている。
第一筒部27aの内周面側には、第二筒部27b寄りにボルト孔30が形成され、ここにボルト26が螺入されるようになっている。第二筒部27bの外周面には、略円環状のセンサマグネット28が外嵌固定されている。また第二筒部27bの第一筒部27aとは反対側端には、外フランジ部29が形成されている。
この外フランジ部29にセンサマグネット28が当接することによって、センサマグネット28の軸方向の位置決めが行われる。外フランジ部29の径方向略中央には、ロータリスケール31が設けられている。ロータリスケール31の径方向略中央には、ロータリ23を締結固定するときに使用される工具(不図示)を挿通可能にする挿通孔32が形成されている。
ロータリ23の外方には、これを覆う有底筒状のホルダー33が設けられている。このホルダー33は、ロータリエンコーダ25を構成するロータリ検出ユニット24の位置決めを行うためのものであって、ロータリ検出ユニット24がホルダー33の外面を覆うように取付けられている。ロータリ検出ユニット24は、断面略コの字状に形成されたフレキシブル基板34に各種装置を実装したものである。
具体的には、フレキシブル基板34には、ホルダー33のエンド部(底壁)33aに対応する部位にセンサモジュール35が実装され、ホルダー33の周壁33bに対応する部位にホールIC(Integrated Circuit)36が実装されている。
尚、ホルダー33には、これらセンサモジュール35、及びホールIC36に対応する部位にそれぞれ孔37、切り欠き部38が形成されている。また、ホルダー33の周壁33bには、開口部側周縁に外フランジ部39が形成され、ここのホールIC36に対応する部位にフレキシブル基板34の端部を格納可能な格納溝40が形成されている。
ロータリ検出ユニット24の外方には、これを覆うカバー41が設けられている。カバー41は、有底筒状に形成されたものであって、エンド部(底壁)41aと周壁41bとを有している。カバー41は、周壁41bの開口部を閉塞するリヤブラケット13に取付けられている。また、周壁41bには、ロータリ検出ユニット24のフレキシブル基板34を外側に引き出すための切り欠き部42が形成されている。この切り欠き部42から引き出されたフレキシブル基板34は、不図示の制御機器に接続されるようになっている。
図1〜図4に示すように、ステータ3は、磁性材料の板材をプレス等で打ち抜いた金属板43を軸方向に積層して成るものであって、略円筒状のステータコア44を有している。ステータコア44は、周壁を形成するコア本体45と、コア本体45から径方向内側に向かって突設された複数(この実施形態では9個)のティース部46とが一体成形されたものである。
コア本体45は、ステータコア44の環状の磁路を形成する部分であり、且つヨーク2の内周面に内嵌固定される部分である。コア本体45の外周面には、ティース部46に対応する部位に凹部47が軸方向に全体に渡って形成されている。この凹部47は、金属板43同士の溶接を行う部分である。すなわち、ステータコア44は、金属板43を軸方向に積層した状態で凹部47にレーザー溶接等を行うことで積層状態を維持できるようになっている。このため、凹部47には、溶接棒等が溶融することによって形成された溶接部47aが存在している。このようにすることで、ステータコア44は、この外径を大きくせずに、且つステータコア44に形成される磁路を妨害することなく、金属板43の積層状態を維持できるようになっている。
一方、各ティース部46はコイル48を巻装する部分であって、周方向に等間隔で設けられている。ティース部46は、軸方向平面視略矩形に形成されている。各ティース部46には、それぞれ絶縁シート49が装着され、この絶縁シート49を介して各ティース部46にコイル48が巻装されている。
図5に示すように、絶縁シート49は可撓性の紙状から成るものであって、ティース部46の周方向の側面46a,46aを覆う一対のティース絶縁部50,50と、コア本体45の内周面を覆うコア絶縁部51とが屈曲形成されている。そして、絶縁シート49は、ティース絶縁部50,50とコア絶縁部51とで断面コの字状を形成し、コイル48を収納するための収納凹部68を形成している。
また、絶縁シート49の軸方向の長さL1は、ティース部46の軸方向の長さL2よりもやや長くなるように設定されており、ティース部46、及びコア本体45と、コイル48とが確実に絶縁されるようになっている。尚、絶縁シート49の厚さは、0.13mm程度であることが望ましい。
ここで、図6〜図8に示すように、コイル48は、予め巻回した状態で空芯コイル52を形成してある。この空芯コイル52は、中空状にコイル48を巻回したものであって、端末部48a,48aが軸方向リヤブラケット13側(図6、図7に示す上側)に向かって引き出されている。空芯コイル52の中空部53は、ティース部46の形状に対応して略矩形に形成されている。すなわち、空芯コイル52は、ティース部46に対して径方向に沿って着脱自在になっている。
また、空芯コイル52は、ステータコア44に対して径方向内側から径方向外側に向かってコイル48のターン数が多くなるように巻回されている。つまり、空芯コイル52の径方向外側には、径方向内側よりも巻太った巻太り部52aが形成されており、空芯コイル52は、軸方向平面視で径方向外側に向かって徐々に広がるように略台形状になっている。
これによって、ティース部46間のスロット(空隙)Sの形状に対応してティース部46にコイル48を巻装することができ、コイル48の占積率を向上させることができるようになっている。尚、空芯コイル52の軸方向平面視での広がり角度θ(図8参照)は、ティース部46が周方向に9個、つまり、スロット数が9のとき、約60°程度であることが望ましい。
図1〜図3、及び図8〜図10に示すように、ティース部46に空芯コイル52を装着したステータコア44には、一対の抜け止めインシュレータ54,55が軸方向外側からステータコア44側に向かって挿入するようにしてそれぞれセットされている。これら抜け止めインシュレータ54,55は、空芯コイル52の抜け方向への移動を規制するためのものであって、ステータコア44の軸方向両端に配置された略円環状のリング部56,57を有している。このリング部56,57は、内周面56a,57aが軸方向平面視略円形に、外周面56b,57bが軸方向平面視略多角形に形成されている。
リング部56,57には、各ティース部46間に形成されたスロットSに対応する部位に介装部58,59が軸方向に沿って突出形成されている。この介装部58,59は、ティース部46間に介装する部位であって、各リング部56,57からステータコア44の軸方向中央に至るように延出している。すなわち、各介装部58,59の軸方向の長さL3は、ティース部46の軸方向長さL2(図4参照)の半分の長さL2/2と、絶縁シート49のステータコア44軸方向端面44aから突出する長さα(図2、図3参照)とを足した長さに設定されている。
また、介装部58,59は、ティース部46と空芯コイル52との間に形成される空隙S’に対応するように断面略五角形に形成されており、底面58a,59a、一対の側面58b,58b,59b,59b、及び一対の斜面58c,58c,59c,59cを有している(図8参照)。
より詳しくは、図8に示すように、底面58a,59aは、リング部56,57の内周面56a,57aに対応するように円弧状に形成されている。
この底面58a,59aから一対の側面58b,58b,59b,59bが径方向外側に向かって徐々に広がるように形成されている。そして、これら両側面58b,59bから一対の斜面58c,58c,59c,59cが介装部58,59の周方向中心に向かって延出し、且つ互いの交差稜線部が径方向外側に向かって突出するように形成されている。尚、リング部56,57の外周面56b,57bの稜線部は、介装部58,59の交差稜線部に対応するように形成されている。
これによって、介装部58,59は、この側面58b,59bがティース部46の側面46aに、また、斜面58c,59cが空芯コイル52に当接するようになっている。
すなわち、介装部58,59は、空芯コイル52の抜け方向(径方向内側)に向かって移動しようとしても介装部58,59の側面58b,59bとティース部46の側面46aとが突っ張りあうため、軸方向に移動可能、且つ径方向に移動不可能な構造になっている。しかも、介装部58,59の斜面58c,59cが空芯コイル52に当接することによって、空芯コイル52は、径方向でコア本体45と介装部58,59とで挟持された状態になるため、空芯コイル52がティース部46上でガタツクおそれがない。
図9、図10に示すように、介装部58,59の先端には、周方向両側に斜めに切り欠かれた面取り部60,61が形成されている。これによって、介装部58,59をそれぞれティース部46間に挿入する際、スムーズに挿入することが可能となっている。
一方、図1、図2、図9に示すように、一対の抜け止めインシュレータ54,55のうちのリヤブラケット13側に取付けられる抜け止めインシュレータ54には、リング部56に略円環状のインロー部62が形成されている。
このインロー部62は、後述する配電板63の径方向、及び軸方向の位置決めを行うためのものであって、リング部56の内周縁から軸方向外側に向かって延出するように形成されている。また、インロー部62は、リング部56よりも縮径されており、これによって段差部64が形成されている。
配電板63は、ステータ3のティース部46に装着されている空芯コイル52に外部電力を供給するためのものであって、略円盤状の基板65と、この基板65に電気的に接続されているリード線66とを有している。基板65の内周には、抜け止めインシュレータ54のインロー部62が内嵌されている。また、基板65のステータ3側の面は、抜け止めインシュレータ54の段差部64に当接した状態になっている。これによって、配電板63は、抜け止めインシュレータ54のインロー部62によって径方向、及び軸方向の位置決めが行われる。
また、基板65には、空芯コイル52を形成するコイル48の端末部48a,48aが電気的に接続されている。一方、基板65に電気的に接続されているリード線66は、ヨーク2の周壁5に設けられたグロメット67を介して外部へと引き出され、不図示の外部電源に電気的に接続されている。これによって、外部電源の電力を配電板63を介してステータ3のコイル48に供給することが可能になる。
次に、ステータ3の組み付け手順について説明する。
まず、図4に示すように、磁性材料の金属板43を軸方向に積層してステータコア44を形成し、このステータコア44の各ティース部46間に絶縁シート49を取付ける。このとき、絶縁シート49のコア絶縁部51がコア本体45側に、ティース絶縁部50がティース部46の側面46a側に位置するように取付ける。
次に、図7に示すように、コイル48を予め巻回して形成した空芯コイル52をティース部46の径方向内側からから挿入し、空芯コイル52がステータコア44のコア本体45に当接するまで押込む。すると、ティース部46にコイル48が巻装された状態となり、ティース部46間のスロットS、つまり、絶縁シート49の収納凹部68にコイル48が収納された状態になる。このとき、空芯コイル52の巻太り部52aが径方向外側に向くようにして、空芯コイル52をティース部46に挿入する。
続いて、図2に示すように、一対の抜け止めインシュレータ54,55のうちのリヤブラケット13側の抜け止めインシュレータ54をステータコア44に装着する。この抜け止めインシュレータ54は、ステータコア44の空芯コイル52の端末部48aが引き出されている側に装着する。
ステータコア44に抜け止めインシュレータ54を装着するには、まず、抜け止めインシュレータ54の介装部58をステータコア44側に向ける。このとき、各介装部58がステータコア44のティース部46間に位置するようにする。そして、抜け止めインシュレータ54を軸方向に沿ってステータコア44に向かって挿入する。すると、図8に示すように、抜け止めインシュレータ54の介装部58が各ティース部46間に介装され、空芯コイル52のティース部46に対する抜け方向への移動が規制される。
同様に、図3に示すように、一対の抜け止めインシュレータ54,55のうちのリヤブラケット13とは反対側の抜け止めインシュレータ55をステータコア44に装着する。この抜け止めインシュレータ55は、ステータコア44の空芯コイル52の端末部48aが引き出されているのとは反対側に装着する。これによって、ステータ3の組み付けが完了する。
したがって、上述の実施形態によれば、予めコイル48を巻回して形成した空芯コイル52をステータコア44のティース部46に装着するだけでティース部46へのコイル48の巻装作業を完了させることができる。このため、ブラシレスモータ1を小型化するにあたってステータ3を小型化した場合であっても容易にティース部46にコイル48を巻装することが可能になる。
しかも、空芯コイル52の径方向外側には、径方向内側よりも巻太った巻太り部52aが形成されており、空芯コイル52は軸方向平面視で略台形状になっている。このため、ティース部46間のスロットSのスペースを有効活用することが可能になり、コイル48の占積率を向上させることができる。
また、抜け止めインシュレータ54,55によってティース部46から空芯コイル52が抜け出てしまうことを防止することができる。このため、ティース部46を空芯コイル52が径方向に着脱可能なように軸方向平面視略矩形に形成した場合であっても、確実にティース部46に空芯コイル52を装着させることができる。
さらに、ティース部46に空芯コイル52を装着するだけでよいので、従来のように巻装装置等を用いたコイル48の巻装作業が必要なくなる。このため、各ティース部46を分割構成等する必要がなく、加工コストの増大を防止することができる。
そして、抜け止めインシュレータ54,55は、複数の介装部58,59がリング部56,57で連結されているため、各ティース部46間に介装部58,59を一度の作業で介装させることができる。このため、容易に抜け止めインシュレータ54,55をステータに装着することができ、組み付け性を向上させることができる。
また、リング部56,57によって各介装部58,59が連結されているのに加え、介装部58,59がティース部46と空芯コイル52との間に形成される空隙S’に対応するように断面略五角形に形成されている。このため、確実に各介装部58,59が径方向内側に向かってティース部46から抜け出てしまうことを防止することができると共に、抜け止めインシュレータ54,55の装着状態を安定させることができる。
さらに、一対の抜け止めインシュレータ54,55をステータコア44の軸方向両端側から装着する構造としているので、各介装部58,59の軸方向の長さL3をティース部46の軸方向の長さL2(図4参照)の半分の長さL2/2と、絶縁シート49におけるステータコア44の軸方向端面44aから突出する長さα(図2、図3参照)とを足した長さに設定することができる。つまり、抜け止めインシュレータを一つにした場合と比較して介装部58,59の軸方向の長さL3を短く設定することができる。このため、介装部58,59の剛性を抜け止めインシュレータが一つの場合と比較して高めることができる。よって、確実に空芯コイル52の抜けを防止することができると共に、抜け止めインシュレータ54,55のブラシレスモータ1の駆動時のバタつきを防止することができる。
また、コア本体45の外周面には、ティース部46に対応する部位に凹部47が軸方向に全体に渡って形成され、ここにレーザー溶接等を行うようになっている。このため、ステータコア44の外径を大きくせずに、且つステータコア44に形成される磁路を妨害することなく、金属板43を積層してステータ3を形成することが可能になる。このため、ステータ3の大型化を防止しつつ、効果的にティース部46に磁束を形成することができ、小型で高効率なブラシレスモータ1を提供することが可能になる。
さらに、ティース部46とコイル48との絶縁を図るために比較的薄肉の絶縁シート49を使用しているため、ティース部46を肥大化させることなく、空芯コイル52とティース部46との絶縁を図ることができる。よって、少スペースで確実にティース部46の周囲にコイル巻装スペースを確保することができ、さらにブラシレスモータ1の小型化を図ることができる。
尚、本発明は上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
また、上述の実施形態では、ステータ3が磁性材料の金属板43を軸方向に積層して成るものである場合について説明したが、これに限られるものではなく、圧粉磁性体で形成してもよい。
この場合、コア本体の外周面にレーザー溶接等を行うための凹部(例えば、この実施形態では凹部47)を形成する必要はない。このように構成することで、金属板43を磁性材料の板材からプレス等で打ち抜いた際に生じる歪みがないため、この歪みによる磁気、又は鉄損特性の悪化がない。
さらに、上述の実施形態では、ティース部46とコイル48との絶縁を図るために比較的薄肉で紙状の絶縁シート49を使用した場合について説明したが、シート状のものであれば樹脂製のものでもよく、また、例えば、ティース部46をエポキシ電着塗装してもよい。この場合、エポキシ電着塗装の膜厚は50μm程度であることが望ましい。このように構成することで、さらにティース部46の周囲にコイル巻装スペースを確保するで、よりブラシレスモータ1の小型化を図ることができる。
そして、上述の実施形態では、空芯コイル52の径方向外側に径方向内側よりも巻太った巻太り部52aが形成されている場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、ステータコア44のティース部46が奇数個(この実施形態では9個)ではなく、偶数個であった場合には、図11に示すように、径方向外側(図11における上側)が巻太りしている第一空芯コイル70aと、径方向内側(図11における下側)が巻太りしている第二空芯コイル70bとの2種類を用意し、これら第一空芯コイル70aと第二空芯コイル70bとをティース部46に周方向に交互となるように取付けてもよい。
このように構成することで、ティース部46間のスロットSのスペースにさらに無駄なくコイル48を配置することが可能になる、これによってコイル48の占積率をさらに向上させることができる。
また、空芯コイル52を用いて各々空芯コイル52の向きを互い違いにティース部46に挿入するようにしてもよい。このようにすれば、端末部の周方向の位置が同一円上とはならないが、1種類の空芯コイル52だけでより占積率を向上させることが可能になる。
さらに、上述の実施形態では、抜け止めインシュレータを軸方向で2分割に構成し、一対の抜け止めインシュレータ54,55をステータコア44に装着した場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、一つの抜け止めインシュレータをステータコア44に装着してもよい。
この場合、一対の抜け止めインシュレータ54,55のうちの一方の介装部58(59)の軸方向の長さをティース部46の軸方向の長さL2(図4参照)と、絶縁シート49におけるステータコア44の軸方向端面44aから突出する長さα(図2、図3参照)とを足した長さに設定する。また、抜け止めインシュレータを一つとする場合、リヤブラケット13側の抜け止めインシュレータ54の介装部58を延長し、これを使用するのが望ましい。
そして、上述の実施形態では、一対の抜け止めインシュレータ54,55のうちのリヤブラケット13側の抜け止めインシュレータ54を先にステータコア44に装着した後、リヤブラケット13とは反対側の抜け止めインシュレータ55をステータコア44に装着する場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、リヤブラケット13とは反対側の抜け止めインシュレータ55を先にステータコア44に装着した後、リヤブラケット13側の抜け止めインシュレータ54をステータコア44に装着してもよい。
本発明の実施形態におけるブラシレスモータの構成を示す断面図である。 本発明の実施形態におけるステータの斜視図である。 本発明の実施形態におけるステータの斜視図である。 本発明の実施形態におけるステータコアに絶縁シートを取付けた状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態における絶縁シートの斜視図である。 本発明の実施形態における空芯コイルの斜視図である。 本発明の実施形態におけるステータコアに絶縁シートと空芯コイルを取付けた状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態におけるステータコアに抜け止めインシュレータを装着した状態を示す平面図である。 本発明の実施形態における抜け止めインシュレータの斜視図である。 本発明の実施形態における抜け止めインシュレータの斜視図である。 本発明の他の実施形態を示す説明図である。
符号の説明
1 ブラシレスモータ
3 ステータ
4 ロータ
43 金属板
44 ステータコア
46 ティース部
47 凹部
48 コイル
49 絶縁シート
52 空芯コイル
54,55 抜け止めインシュレータ
56,57 リング部
58,59 介装部

Claims (6)

  1. コイルが巻装されたステータと、前記ステータに対して回転自在に設けられたロータとを備えたブラシレスモータにおいて、
    前記コイルを予め巻回して空芯コイルを形成し、
    前記ステータは、略筒状に形成されたステータコアと、該ステータコアから径方向内側に向かって突出し、且つ前記空芯コイルが径方向に着脱可能な複数のティース部とを有し、
    各ティース部間に、前記空芯コイルの抜け方向への移動を規制する抜け止めインシュレータを介装したことを特徴とするブラシレスモータ。
  2. 前記抜け止めインシュレータは、各ティース部間に介装する複数の介装部と、前記複数の介装部の一端をそれぞれ連結するリング部とを一体成形したものであることを特徴とする請求項1に記載のブラシレスモータ。
  3. 前記抜け止めインシュレータは、軸方向で2分割に構成されていることを特徴とする請求項2に記載のブラシレスモータ。
  4. 前記抜け止めインシュレータの前記介装部の断面形状は、前記ティース部と前記空芯コイルとの間に形成された空隙の形状に対応するように形成されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のブラシレスモータ。
  5. 前記ステータは、磁性材の金属板を積層して成るものであって、
    前記ステータコアの外周面には、前記ティース部に対応する部位に溶接用の凹部が軸方向全体に渡って形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載のブラシレスモータ。
  6. 前記ステータコアの内周面と、前記ティース部の周方向の側面とを絶縁シートで覆い、
    前記ティース部に前記絶縁シートを介して前記空芯コイルが装着されていることを特徴とする請求項1〜請求項6の何れかに記載のブラシレスモータ。
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