JP2008218215A - 放電ランプ、バックライトユニット、液晶ディスプレイ、及び放電ランプの製造方法 - Google Patents

放電ランプ、バックライトユニット、液晶ディスプレイ、及び放電ランプの製造方法 Download PDF

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良成 渕田
Toshihiro Terada
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Abstract

【課題】従来よりもスローリークやクラックが発生しにくい放電ランプ及びその製造方法等を提供する。
【解決手段】筒状のガラス管の両端が封止されて形成された外囲管内の放電空間に放電媒体が封入された放電ランプであって、外囲管の少なくとも一方の封止部7は、全長にわたり断面の形状が略同一なストレート管部分15の端部に対して、管軸13方向に放電空間とは反対側の外方へ突出した円柱状の外方突出部17と、ストレート管部分15と直接接触せずに、放電空間内へ突出した円柱状の内方突出部16とを有する封着体が、ストレート管部分15に連結され、かつ、外方突出部17及び内方突出部16の外径D2、D3が、ガラス管の内径D1よりも小さい。
【選択図】図3

Description

本発明は、筒状のガラス管の両端が封止されて形成された外囲管内の放電空間に放電媒体が封入された放電ランプ、当該放電ランプを光源に用いたバックライトユニット、当該バックライトユニットを備える液晶ディスプレイ、及び、当該放電ランプの製造方法に関し、特に、放電ランプの製造過程において良好にガラス管を封止するための技術に関する。
近年、大型液晶テレビの普及はめざましく、この大型液晶テレビに用いられている直下方式のバックライトユニット(以下「LCBLユニット」という)の需要が増大している。
LCBLユニット用の光源としては水銀放電ランプが一般的であるが、これを複数本同時に点灯させるためにはランプの本数と同数の高周波電子安定器が必要である等の諸事情により、他の光源の適用が検討されている。
ここで誘電体バリア放電ランプ(特許文献1)は、複数本を例えば1つの高周波電子安定器により点灯させることができるので、例えば16本ものランプを用いるLCBLユニットの光源として好適であるが、外部電極部分の静電容量等の電気的特性にバラツキがあると輝度むら等が生じ好ましくないため、外部電極部分の形状をほぼ均一にする必要が生じる。
従来の誘電体バリア放電ランプの端部における封着部は、ガラス管の端部を加熱溶融しガラス管そのものを管中心方向に屈曲変形させて封着する第1の方法と、ガラス管の端部の貫通孔に円柱形状のガラスビーズを挿入し、ガラスビーズと対向するガラスビーズ端部外周面を加熱し、ガラス管端部の内周面とガラスビーズ外周面とを溶融させて封着する第2の方法とのいずれかにより製作される。
特開2003−229092号公報
しかしながら、前記第1の方法では、ガラス管そのものを管中心方向に屈曲変形させるため、放電空間側への吸い込みが激しく変形量のコントロールが難しいので、出来上がり時の管の長さにバラツキが生じ易く、また管端部の形状が安定せずにいびつになり易く、さらに、管端部において管中心付近でスローリークが発生することがあり、歩留りが悪くなるという問題がある。ここでスローリークとは、ガラス封着において溶解された管端部が固まる際に微小径の毛細管が発生し、その毛細管から、放電空間に空気が入ってしまうことをいい、後で封着する端部側で起こりやすい。
一方前記第2の方法では、ガラスビーズを使用しているため、封着時の管端部の変形が小さくなり、図8に示すように管端部の形状は安定する。しかしながら、端部に溶融ハンダを塗布して外部電極を形成する際に、ガラスビーズの放電空間側端部付近のガラス管との接合部で、熱衝撃によるクラックが発生することがあり、歩留りが悪くなるという問題がある。発明者らは、第2の方法で封着された誘電体バリア放電ランプにおいて、放電空間側のガラスビーズとガラス管との溶着部に鋭角な溝90が形成されていることを発見し、これが熱衝撃によるクラックが発生する問題の原因ではないかと考えた。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、スローリークやクラックが発生しにくく、端部の形状が安定した放電ランプ、当該放電ランプを光源に用いたバックライトユニット、当該バックライトユニットを備える液晶ディスプレイ装置及び、当該放電ランプの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る放電ランプは、筒状のガラス管の両端が封止されて形成された外囲管内の放電空間に、放電媒体が封入された放電ランプであって、前記外囲管の少なくとも一方の端部は、全長にわたり断面の形状が略同一なストレート管部分の端部に対して、管軸方向に前記放電空間とは反対側の外方へ突出した円柱状の外方突出部と、前記ストレート管部分と直接接触せずに、前記放電空間内へ突出した円柱状の内方突出部とを有する封着体が、前記ストレート管部分に連結され、かつ、前記外方突出部、及び、前記内方突出部の外径が、前記ガラス管の内径よりも小さいことを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るバックライトユニットは、上記放電ランプを光源に用いたことを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る液晶ディスプレイは、上記放電ランプを、バックライトユニットの光源として用いたことを光源に用いたことを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る放電ランプの製造方法は、筒状のガラス管の両端が封止されて形成された外囲管内の放電空間に、減圧状態で放電媒体が封入された放電ランプの製造方法であって、前記外囲管の一方の端部の封止において、前記ガラス管の他方の端部を封止し、前記一方の端部に封着体を仮止めし、前記ガラス管内を減圧状態とした後に、前記封着体における前記放電空間側を、前記ガラス管越しに当該ガラス管と共に加熱して、前記封着体における前記放電空間側を最初に、前記ガラス管に融着することを特徴とする。
課題を解決するための手段に記載した放電ランプ、バックライトユニット、及び液晶ディスプレイの構成により、少なくとも放電ランプにおける一方の端部は、ストレート管部分の端部に対して、放電空間側とその反対側との両方に突出部を有するので、つまりガラスビーズ等の封着体を使用しているため、ストレート管部分の端部変形を少なくでき、出来上がり時の管の長さにバラツキが生じ難くなり、また端部において管中心付近が厚いため管中心付近におけるスローリークが発生し難くなり、さらに、外方突出部、及び、内方突出部の外径が、ガラス管の内径よりも小さいことにより、内方突出部がストレート管部分と直接接触せず、従来のように溶着部に鋭角な溝が形成されないため、接合部における熱衝撃によるクラックが発生し難い。
よって、歩留りが向上する。
ここで、放電ランプ、バックライトユニット、及び液晶ディスプレイにおいて、さらに、前記ストレート管部分と前記封着体とを連結している連結部の厚みは、前記ストレート管部分の厚みと略等しいことを特徴とすることにより、ストレート管部分と連結部に均一に熱が加わりクラックが発生し難い。
ここで、放電ランプ、バックライトユニット、及び液晶ディスプレイにおいて、前記外囲管の少なくとも一方の端部は、前記ガラス管と前記封着体とが融着され、封止されたものであり、前記外方突出部、及び前記内方突出部は、主に前記封着体が熱変形した部分であり、前記ストレート管部分は、前記ガラス管が熱変形していない部分であり、前記連結部は、主に前記ガラス管が熱変形した部分であることを特徴とすることにより、熱変形した部分でのクラックが発生し難い。
ここで、放電ランプ、バックライトユニット、及び液晶ディスプレイにおいて、前記外囲管の少なくとも一方の端部は、前記ガラス管と前記封着体とが融着され、封止されたものであり、前記内方突出部は、主に前記封着体が、負圧により前記放電空間内に引き込まれたものであることを特徴とすることもできる。
これにより、管端部において封着体を用いていない場合に較べて管中心付近が厚くなっているため管中心付近におけるスローリークが発生し難くなり、さらに、封着体がストレート管部分と直接接触しなくなるため端部の形状が安定し接合部における熱衝撃によるクラックが発生し難い。
また、課題を解決するための手段に記載した放電ランプの製造方法により、一方の端部の封止において、ガラスビーズ等の封着体を有する封着方法を用いているので封止後の管長がばらつき難く、また形状が安定する。
また、管端部において封着体を用いていない場合に較べて管中心付近が厚くなるため管中心付近におけるスローリークが発生し難くなり、さらに、突出部がストレート管部分と直接接触しなくなるため端部の形状が安定し接合部における熱衝撃によるクラックが発生し難い。
よって、歩留りが向上する。
ここで、放電ランプの製造方法において、前記封着体における前記放電空間側が最初に前記ガラス管に溶着された後に、前記封着体が、負圧により前記放電空間側に引き込まれて、前記放電空間内へ突出した内方突出部が形成されることを特徴とすることにより、管軸中心部のガラス密度が高くなり、スローリークが発生し難い。
[実施の形態1]
<概要>
本発明の実施の形態1は、外周に電極を備える水銀放電ランプを製造する際の、円筒管の端部を封着体(ビード・ガラスビーズ)を用いて封止する工程において、加熱する位置を変更することにより、ストレート部及び連結部において、それぞれの肉厚にムラが少なく、形状を安定させることを実現し、電極を形成する工程における熱衝撃によるクラックの発生率を低減させ、歩留りを向上させるものである。
<構成>
本発明の水銀放電ランプは、例えば冷陰極蛍光ランプ(Cold Cathode Fluorescent Lamp 、以下「CCFL」と記す)や外部電極蛍光ランプ(誘電体バリア放電ランプ:External Electrode Fluorescent Lamp、以下「EEFL」と記す)等の、主に液晶ディスプレイのバックライトユニットに用いられる発光管(ランプ内径1mm〜8mm、ガラスの厚み0.2mm〜0.7mm程度が望ましい。)であり、本実施の形態では、EEFLを例に説明する。なお、本発明はCCFLや他の放電ランプであっても同様に適用できる。
図1は、本発明の実施の形態1における液晶テレビの概要を示す図である。
図1に示す液晶テレビ100は、例えば32吋液晶テレビであり、液晶画面ユニット101とバックライトユニット102とを備える。
液晶画面ユニット101は、カラーフィルタ基板、液晶、TFT基板、駆動モジュール等(図示せず)を備え、外部からの画像信号に基づいてカラー画像を形成する。
バックライトユニット102は、LCBLユニットであり、1個の高周波電子安定器103と、16本の誘電体バリア放電ランプ10を含む。
高周波電子安定器103は、16本の誘電体バリア放電ランプ10の全てを点灯させる点灯回路である。
図2は、本発明の実施の形態1における誘電体バリア放電ランプ10の概要を示す図である。
図2に示した誘電体バリア放電ランプ10は、外囲管1、外囲管1内の放電空間に減圧状態で封入された放電媒体2、及び外囲管1の両端付近の外周に外部電極3、4を備え、外囲管1の内周には蛍光体層5が形成されている。
外囲管1は、直径が4mm、内径が3mm、管長730mmのガラス製であって、鉛フリーガラス製の筒状のガラス管(全長にわたり断面の形状が略同一なストレート管であればよい。)の両端が封止されて形成されるものであり、先に封止される側である封止部6の封止はビードレス封止により行い、後に封止される側である封止部7の封止はビード封止により行っている。
ここで封止部6におけるビードレス封止は従来と同様の方法を用いるが、封止部7におけるビード封止は本実施の形態のような独自の方法を用いている。従来は封止したい端部を下にして封着体の下側位置を加熱して封止していたのに対し、本発明においては封着体26(以下の<製造方法>の説明において参照する図4、図5中に記載)の上側位置を加熱して、封着体26の上側を最初に円筒管22(以下の<製造方法>の説明において参照する図4、図5中に記載)の内壁に融着し封止することによって、円筒管22と封着体26とが融着された部分よりも上側の部分が、全周にわたり管軸方向に屈曲し、従来にない構造的に安定した本実施の形態独自の形状を実現している。なお、外囲管1の封止工程についての詳細な説明は後述する。
放電媒体2は、従来の放電媒体と同様であり、例えば組成(Ne+Ar5%)のネオン・アルゴン混合ガスからなり、減圧状態で外囲管1内の放電空間に水銀とともに封入され、その封入圧は約8kPaである。
外部電極3、4は、外囲管1の両端付近の外周にそれぞれ設けられた導電体であり、例えば放電媒体2を封入し円筒管22の両端を封止した後に、ガラスフリットを含有する銀ペーストをスクリーン印刷等により形成予定領域に塗布して焼成し、半田の付きをよくする為に表面を研磨して、溶融半田中に浸漬させるディッピング法によって半田をコーティングしたり、金属キャップを被せて隙間を半田で埋めたり、また、金属テープを巻きつけることにより形成される。
蛍光体層5は、外囲管1の内面に塗布された波長変換用の蛍光物質であり、例えば、青色蛍光体がユーロピウム付活アルミン酸バリウム・マグネシウム[BaMg2Al1627:Eu2+] (略号:BAM−B)、緑色蛍光体がセリウム・テルビウム共付活リン酸ランタン[LaPO4:Ce3+,Tb3+] (略号:LAP)及び赤色蛍光体がユーロピウム付活酸化イットリウム[Y23:Eu3+](略号:YOX)からなる希土類蛍光体で形成されている。
なお、ガラス、蛍光体、及び水銀の相互間の反応を抑制して長寿命化するために、外囲管1と蛍光体層5との間や、蛍光体層5と放電媒体2との間の蛍光体層5上に、例えば酸化イットリウム(Y23)、シリカ(SiO2)、アルミナ(Al23)等からなる保護層を設けてもよい。
図3は、本実施の形態の誘電体バリア放電ランプ10における、放電媒体2を封入し円筒管22の両端を封止した状態で外部電極3、4を形成する前の封止部7を長手方向に中央から管壁に平行に切断した断面を示す図である。
図3に示すように、封止部7は、円筒管22と封着体26とが融着された融着部11と、融着部11よりも管中央寄りの屈曲部12が、全周にわたり管軸13の方向に屈曲し、また、融着部11と屈曲部12との間に略平面部14(管外側、管内側ともに平面)を有し、実測によると略平面部14の内壁と円筒管22の内周面とが成す屈曲部12の内角αは、90±20度の略直角である。
また、封止部7には、封止による変形を受けずに封止前のガラス管と略同形であり全長にわたり断面の形状が略同一なストレート管部分15の端部(屈曲部12の辺り)に対して、放電空間内(管中央側)に封着体26が飛び出している内方突出部16があり、これは、円筒管22と封着体26の放電空間側(管中央側)位置とが加熱されて最初に融着された後に、管内が減圧状態であるために、封着体26の中央の空洞33(以下の<製造方法>の説明において参照する図4、図5中に記載)が塞がり、続いて負圧により放電空間内(管中央側)に封着体26が引き込まれる事により形成されるものと思われる。
ここで、ストレート管部分15は、元々ストレート管であった封止前のガラス管が封止時の熱により変形していない部分であり、内方突出部16は、主に封着体26が封止時の熱により変形した部分である。
そして、この封着体26が引き込まれて内方突出部16が形成される際に、融着部11の近辺の円筒管22が加熱により軟化しているため、適宜曲げられて屈曲部12が形成されるものと思われる。
従って、内方突出部16はストレート管部分15と直接接触せず、これらを繋いでいる連結部分(融着部11+略平面部14+屈曲部12)が形成されることとなり、この連結部分は、主として元々ストレート管であった封止前のガラス管が封止時の熱により変形した部分であるため、連結部分の厚みはストレート管部分15の厚みと略等しくなっている。
また、封止部7には、前記ストレート管部分15の端部(屈曲部12の辺り)に対して、放電空間とは反対側の外方(管中央とは反対側)に飛び出している外方突出部17があり、これは、放電空間内に引き込まれなかった下方の封着体26の周りを円筒管22の残留分が被っているものと思われ、主に封着体26が封止時の熱により変形した部分である。
ここで、ストレート管部分15の内径をD1、内方突出部16の外径をD2、外方突出部17の外径をD3とすると、D1>D2、D1>D3の関係が成り立つ。好ましくは、安定した曲げを得るにはD2>D3、(D1×0.5)≦D2≦(D1×0.9)であると良い。つまり、D2<(D1×0.5)の場合には、封着体26が引き込まれる量が多くなり、管軸方向の寸法の安定性が悪くなるという問題が生じやすく、また(D1×0.9)<D2の場合には、略平面部14が短いので、封着体26が引き込まれる量のバラツキによる屈曲部12の内角αの変動量が大きくなるため、一部に内角αが鈍角になりすぎて割れやすいガラス管ができ、歩留りが下がるという問題が生じやすい。
なお、外方突出部17は、本実施の形態では半球形状の先端部分と円筒形状の胴体部分からなる略弾丸形状であるが、ガラスの材質や製造時の温度の経緯等により形状が異なる場合があり、例えば、略半球形状や略球状になることもある。
<製造方法>
図4及び図5は、外囲管1の封止工程の概要を示す図である。
以下に図4及び図5を用いて、外囲管1の封止工程を説明する。
(1)内面に蛍光体層21を塗布した円筒管22を準備し、長手方向を垂直にして冶具に保持する(図4の工程A)。
(2)円筒管22の内径3.0mmよりも外径が若干小さい金属棒23を、円筒管22の下端から挿入した状態で、円筒管22を管軸を中心に回転させながら、金属棒23の先端付近の円筒管22の外周をバーナ24、25により加熱し、金属棒23を序々に下方へと移動させる(図4の工程B)。
(3)まず金属棒23の先端付近の円筒管22が加熱されて軟化し、金属棒23の先端付近に付着する。その後金属棒23の下方への移動と共に、円筒管22は金属棒23により下方へ引っ張られ、さらに加熱により溶融した部分から千切れ、千切れたあとに、溶融したガラスが表面張力によって丸まることにより、下端が封止される(図4の工程C)。
(4)冷却後、下端が封止された円筒管22の上下を反転して冶具に保持し、中空円筒形状の封着体26を金属の挿入棒27の先に載せて、円筒管22の下端から挿入する(図4の工程D)。ここで封着体26の外形は、外径2.7mm、内径1.05mm、高さ2mmである。
(5)封着体26の中央付近の円筒管22の外周の一部をバーナ28、29により加熱し、封着体26の一部を円筒管22の内周面に融着して封着体26を仮止めする(図4の工程E)。
(6)封着体26が仮止めされた円筒管22の上下を反転して冶具に保持し、チタン−タンタル−鉄の焼結体に水銀を含浸させた水銀ペレット30を投入し、放電媒体を規定の圧力になるように充填した状態のままで、円筒管22の上端をバーナ31、32により加熱することにより仮封止する。ここで、円筒管22の管内は減圧状態であるので、上端を左右から加熱することにより、軟化した部分が大気圧に押し潰されて併合され仮封止されるのである(図5の工程F)。
(7)管内の水銀ペレット30を高周波発振コイル(不図示)を用いて誘導加熱して水銀を蒸散させて、水銀が温度の低い放電空間となるべき空間へ行き渡るように拡散させる(図5の工程G)。
(8)仮封止された円筒管22の上下を反転して冶具に保持し、水銀ペレット30が封着体26から離れた状態で、円筒管22を管軸を中心に回転させながら、封着体26の上端(工程Cにおいて先に封止された側の端位置)を、円筒管22越しに円筒管22と共に、バーナ34、35により加熱し、封着体26の上端を最初に、円筒管22の内壁に融着する(図5の工程H)。
(9)封着体26の上端が円筒管22の内壁に融着した後、さらに加熱を続けると、円筒管22の管内は減圧状態であるので、軟化した円筒管22と封着体26の部分が大気圧に押し潰されて、封着体26の中央の空洞33が管軸方向において半分以上塞がり、続いて、管内側(工程Cにおいて先に封止された側)に封着体26が引き込まれる(図5の工程I)。ここで、加熱する位置を序々に下方へと移動させてもよい。
(10)封着体26が引き込まれる際に、最初に封着体26の上端(放電空間側)に融着された円筒管22の部分よりも、さらに上側(工程Cにおいて先に封止された側)の円筒管22の部分も加熱により軟化しているため適宜曲げられ、また、さらに加熱により溶融した部分から千切れ、千切れたあとに、管内に引き込まれなかった封着体26の下方部分と円筒管22の残留分とが、溶融し表面張力によって丸まり、封止工程が完了し、外部電極の形成へと進む(図5の工程J)。
<従来品との比較>
従来の外部電極型放電ランプの封止工程では、本願の図5の工程Hに相当する工程において、封着体の下端(工程Cにおいて先に封止された側と反対の端位置)を加熱し、溶融した円筒管と封着体とが一体となって封止がなされていた。
図8は、従来の外部電極型放電ランプにおける、放電媒体を封入し円筒管の両端を封止した状態で外部電極を形成する前の、封着体を用いて後に封止する側の封止部を長手方向に中央から管壁に平行に切断した断面を示す図である。
図8に示すように、従来の外部電極型放電ランプにおける封着体を用いて後に封止する側の封止部は、形状がいびつで、肉厚にムラが生じており、実測によると、本願の実施の形態1の屈曲部12に相当するであろう部分の内角は、本願よりも明らかに小さく鋭角であり、従来のの封止工程では、この屈曲部12に相当するであろう部分の内角又は外角を、本願のように平均で90±20度以内に収めることは極めて困難であると思われる。
図3に示すような本願の外部電極を形成する前の外部電極型放電ランプの封止部、及び図8に示すような従来の外部電極を形成する前の外部電極型放電ランプの封止部を、それぞれ10本ずつ、250℃の半田層に3秒付けて、クラックの発生率を比較した結果、従来品では10本全部にクラックが発生し、クラックの発生率が100%であったのに対し、本願の外部電極型放電ランプでは10本中クラックは一切発生せず、クラックの発生率はゼロであった。
また、同様にスローリークやクラック等により放電空間に空気が入ってしまうという不具合の発生率を比較した結果、従来品では20本全部に当該不具合が発生し発生率が100%であったのに対し、本願の外部電極型放電ランプでは20本中当該不具合は一切発生せず発生率はゼロであった。
[変形例1]
<概要>
本発明の変形例1では、CCFLの場合について説明する。
<構成>
図6は、本発明の変形例1における冷陰極蛍光ランプ50の概要を示す図である。
図6に示した冷陰極蛍光ランプ50は、外囲管51、外囲管51内の放電空間に減圧状態で封入された放電媒体2、外囲管51の両端付近の外周に給電端子53、54、及び放電空間内に内部電極58、59を備え、外囲管1の内周には蛍光体層5が形成されている。
外囲管51は、直径が4mm、内径が3mm、管長730mmのガラス製であって、鉛フリーガラス製の筒状のガラス管(全長にわたり断面の形状が略同一なストレート管であればよい。)の両端が封止されて形成されるものであり、先に封止される側である封止部56の封止はビードレス封止により行い、後に封止される側である封止部57の封止はビード封止により行っている。
ここで封止部56におけるビードレス封止は従来と同様の方法を用いるが、封止部57におけるビード封止は実施の形態1の封止部7と同様に独自の方法を用いている。従来は封止したい端部を下にして、内部電極59と一体化させた封着体の下側位置を加熱して封止していたのに対し、本変形例においては実施の形態1と同様に、封着体69(図示せず。実施の形態1の<製造方法>の説明において参照する図4、図5中に記載された封着体26と同様)の上側位置を加熱して、封着体69の上側を最初に円筒管68(図示せず。実施の形態1の<製造方法>の説明において参照する図4、図5中に記載された円筒管22と同様)の内壁に融着し封止することによって、円筒管68と封着体69とが融着された部分よりも上側の部分が、全周にわたり管軸方向に屈曲し、従来にない構造的に安定した本変形例独自の形状を実現している。
給電端子53、54は、外囲管51の両端付近の外周にそれぞれ設けられた接続用の導電体であり、実施の形態1の外部電極3、4と同様の方法により形成される。
内部電極58、59は、それぞれ給電端子53、54に電気的に接続されたCCFL特有の従来の電極である。
図7は、本変形例の冷陰極蛍光ランプ50における、放電媒体2を封入し円筒管68の両端を封止した状態で給電端子53、54を形成する前の封止部57を長手方向に中央から管壁に平行に切断した断面を示す図である。
図7に示すように、封止部57は、円筒管68と封着体69とが融着された融着部61と、融着部61よりも管中央寄りの屈曲部62が、全周にわたり管軸63の方向に屈曲し、また、融着部61と屈曲部62との間に略平面部64(管外側、管内側ともに平面)を有し、実測によると略平面部64の内壁と円筒管68の内周面とが成す屈曲部62の内角βは、90±20度の略直角である。
また、封止部57には、封止による変形を受けずに封止前のガラス管と略同形であり全長にわたり断面の形状が略同一なストレート管部分65の端部(屈曲部62の辺り)に対して、放電空間内(管中央側)に封着体69が飛び出している内方突出部66があり、これは、円筒管68と封着体69の放電空間側(管中央側)位置とが加熱されて最初に融着された後に、管内が減圧状態であるために、負圧により放電空間内(管中央側)に封着体69が引き込まれる事により形成されるものと思われる。
ここで、ストレート管部分65は、元々ストレート管であった封止前のガラス管が封止時の熱により変形していない部分であり、内方突出部66は、主に封着体69が封止時の熱により変形した部分である。
そして、この封着体69が引き込まれて内方突出部66が形成される際に、融着部61の近辺の円筒管68が加熱により軟化しているため、適宜曲げられて屈曲部62が形成されるものと思われる。
従って、内方突出部66はストレート管部分65と直接接触せず、これらを繋いでいる連結部分が形成されることとなり、この連結部分は、主として元々ストレート管であった封止前のガラス管が封止時の熱により変形した部分であるため、連結部分の厚みはストレート管部分65の厚みと略等しくなっている。
また、封止部57には、前記ストレート管部分65の端部(屈曲部62の辺り)に対して、放電空間とは反対側の外方(管中央とは反対側)に飛び出している外方突出部67があり、これは、放電空間内に引き込まれなかった下方の封着体69の周りを円筒管68の残留分が被っているものと思われ、主に封着体69が封止時の熱により変形した部分である。
ここで、ストレート管部分65の内径をD4、内方突出部66の外径をD5、外方突出部67の外径をD6とすると、D4>D5、D4>D6の関係が成り立つ。好ましくは、安定した曲げを得るにはD5>D6、(D4×0.5)≦D5≦(D4×0.9)であると良い。つまり、D5<(D4×0.5)の場合には、封着体69の引き込まれる量が多くなり、管軸方向の寸法の安定性が悪くなるという問題が生じやすく、また(D4×0.9)<D5の場合には、略平面部64が短いので、封着体69が引き込まれる量のバラツキによる屈曲部62の内角βの変動量が大きくなるため、一部に内角βが鈍角になりすぎて割れやすいガラス管ができ、歩留りが下がるという問題が生じやすい。
なお、外方突出部67は、ガラスの材質や製造時の温度の経緯等により形状が異なる場合があり、例えば、略半球形状や略球状になることもある。
また、外囲管1及び外囲管51の管形状は、「L字」、「U字」、及び「コの字」等の形状の屈曲管であっても、本願は同様に適用でき、また、ガラス管の横断面は円形に限定されず、例えば横断面が楕円形や長穴円形等の扁平形であっても良い。なおガラス管の横断面が扁平形である扁平管の場合において、電極部分のガラス管の横断面の形状だけは略円形をしていてもよいし、電極部分のガラス管の横断面の形状も扁平形としガラス管の全長にわたって扁平形としても構わない。
また、ガラス管及び封着体には、様々な種類のガラスを用いることができ、封着時のストレスを軽減する観点から、ガラス管と封着体とは、同じ材料を用いるか、あるいは膨張係数が同程度の材料にすることが望ましい。
例えば、ガラス管及び封着体には、ホウ珪酸ガラス、鉛ガラス、鉛フリーガラス、ソーダガラス等を用いてもよい。この場合に、暗黒始動性が改善できる。すなわち、上記したようなガラスは、酸化ナトリウム(Na2O)に代表されるアルカリ金属酸化物を多く含み、例えば、酸化ナトリウムの場合はナトリウム(Na)成分が時間の経過とともにガラスバルブ内面に溶出する。ナトリウムは電気陰性度が低いため、(保護膜の形成されていない)ガラスバルブ内側端部に溶出したナトリウムが、暗黒始動性の向上に寄与するものと思われるからである。
特に、外部電極をガラスバルブ端部外周面に覆うように形成した外部電極型蛍光ランプでは、ガラスバルブ材料におけるアルカリ金属酸化物の含有率は、3mol%以上20mol%以下が好ましい。
例えば、アルカリ金属酸化物が酸化ナトリウムの場合、その含有率は、5mol%以上20mol%以下が好ましい。5mol%未満であると暗黒始動時間が1秒を超える確率が高くなり(換言すると、5mol%以上であれば暗黒始動時間が1秒以内になる確率が高くなる)、20mol%を超えると、長時間の使用によりガラスバルブが黒化(茶褐色化)や白色化して輝度の低下を招いたり、ガラスバルブの強度が低下したりするなどの問題が生じるからである。
また、自然環境保護を考慮した場合、鉛フリーガラスを用いるのが好ましい。ただ、鉛フリーガラスは、製造過程で不純物として鉛を含んでしまう場合がある。そこで、0.1wt%以下といった不純物レベルで鉛を含有するガラスも鉛フリーガラスと定義することとする。
また、封着部材がジュメット製の場合には94×10−7[K−1]近傍とすることが好ましい。この場合、ガラス中のアルカリ金属成分およびアルカリ土類金属成分の合計を20[mol%]〜30[mol%]とすることでガラスの熱膨張係数を上記の範囲とすることができる。
また、ガラスに遷移金属の酸化物をその種類によって所定量をドープすることにより254[nm]や313[nm]の紫外線を吸収することができる。具体的には、例えば酸化チタン(TiO)の場合は、組成比率0.05[mol%]以上ドープすることにより254[nm]の紫外線を吸収し、組成比率2[mol%]以上ドープすることにより313[nm]の紫外線を吸収することができる。ただし、酸化チタンを組成比率5.0[mol%]より多くドープした場合には、ガラスが失透してしまうため、組成比率0.05[mol%]以上5.0[mol%]以下の範囲でドープすることが好ましい。
また、酸化セリウム(CeO)の場合は、組成比率0.05[mol%]以上ドープすることにより254[nm]の紫外線を吸収することができる。ただし、酸化セリウムを組成比率0.5[mol%]より多くドープした場合には、ガラスが着色してしまうため、酸化セリウムを組成比率0.05[mol%]以上0.5[mol%]以下の範囲でドープすることが好ましい。なお、酸化セリウムに加えて酸化スズ(SnO)をドープすることにより、酸化セリウムによるガラスの着色を抑えることができるため、酸化セリウムを組成比率5.0[mol%]以下までドープすることができる。この場合、酸化セリウムを組成比率0.5[mol%]以上ドープすれば313[nm]の紫外線を吸収することができる。ただし、この場合においても酸化セリウムを組成比率が5.0[mol%]より多くドープした場合には、ガラスが失透してしまう。
また、酸化亜鉛(ZnO)の場合は、組成比率2.0[mol%]以上ドープすることにより254[nm]の紫外線を吸収することができる。ただし、酸化亜鉛を組成比率10[mol%]より多くドープした場合、ガラスの熱膨張係数が大きくなり、封着部材がタングステン(W)製である場合に、封着部材の熱膨張係数(約44×10−7[K−1])とガラスの熱膨張係数に差異が生じ、封着が困難となるため、酸化亜鉛を2.0[mol%]以上10[mol%]以下の範囲でドープすることが好ましい。ただし、封着部材がコバール(Koval)製やモリブデン(Mo)製の場合には、封着部材の熱膨張係数(約51×10−7[K−1])がタングステン製の場合よりも大きくなるため、酸化亜鉛を組成比率14[mol%]以下までドープすることができる。さらに、酸化亜鉛を組成比率20[mol%]より多くドープした場合、ガラスが失透してしまうおそれがあるため、酸化亜鉛を2.0[mol%]以上20[mol%]以下の範囲でドープすることが好ましい。
また、酸化鉄(Fe)の場合は、組成比率0.01[mol%]以上ドープすることにより254[nm]の紫外線を吸収することができる。ただし、酸化鉄を組成比率2.0[mol%]より多くドープした場合には、ガラスが着色してしまうため、酸化鉄を組成比率0.01[mol%]以上2.0[mol%]以下の範囲でドープすることが好ましい。
また、ガラス中の水分含有量を示す赤外線透過率係数は、0.3以上1.2以下の範囲、特に0.4以上0.8以下の範囲となるように調整することが好ましい。赤外線透過率係数が1.2以下であれば、外部電極蛍光ランプ(EEFL)や長尺の冷陰極蛍光ランプ等の高電圧印加ランプに適用可能な低い誘電正接を得やすくなり、0.8以下であれば誘電正接が十分に小さくなって、さらに高電圧印加ランプに適用可能となる。
なお、赤外線透過率係数(X)は下式で表すことができる。
[数式1]X=(log(a/b))/t
a:3840[cm−1]付近の極小点の透過率[%]
b:3560[cm−1]付近の極小点の透過率[%]
t:ガラスの厚み
また、蛍光体層5の構成は上記の構成に限定されず、例えば以下の構成のものを用いることもできる。この場合に、上記材料のものを含め、青色蛍光体は430(nm)以上460(nm)以下の範囲に、緑色蛍光体は510(nm)以上530(nm)以下の範囲に、赤色蛍光体は600(nm)以上780(nm)以下の範囲に、それぞれ発光ピークを有するものである。
(1)紫外線吸収について
例えば、近年、液晶カラーテレビの大型化に伴って、バックライトユニットの開口を塞ぐ拡散板に寸法安定性の良いポリカーボネートが使用されるようになっている。このポリカーボネートは、水銀が発する313(nm)の波長の紫外線により劣化しやすい。このような場合には、波長313(nm)の紫外線を吸収する蛍光体を利用すると良い。なお、313(nm)の紫外線を吸収する蛍光体としては、以下のものがある。
(a)青色
ユーロピウム・マンガン共付活アルミン酸バリウム・ストロンチウム・マグネシウム[Ba1−x−ySrEuMg1−zMnAl1017]又は[Ba1−x−ySrEuMg2−zMnAl1627
ここで、x,y,zはそれぞれ0≦x≦0.4、 0.07≦y≦0.25、 0≦z<0.1なる条件を満たす数であるであることが好ましい。
このような蛍光体としては、例えば、ユーロピウム付活アルミン酸バリウム・マグネシウム[BaMgAl1627:Eu2+]、[BaMgAl1017:Eu2+] (略号:BAM−B)や、ユーロピウム付活アルミン酸バリウム・ストロンチウム・マグネシウム[(Ba,Sr)MgAl1627:Eu2+]、[(Ba,Sr)MgAl1017:Eu2+](略号:SBAM−B)等がある。
(b)緑色
・マンガン不活マグネシウムガレート[MgGa:Mn2+](略号:MGM)
・マンガン付活アルミン酸セリウム・マグネシウム・亜鉛[Ce(Mg,Zn)Al1119:Mn2+](略号:CMZ)
・テルビウム付活アルミン酸セリウム・マグネシウム[CeMgAl1119:Tb3+](略号:CAT)
・ユーロピウム・マンガン共付活アルミン酸バリウム・ストロンチウム・マグネシウム[Ba1−x−ySrEuMg1−zMnAl1017]又は[Ba1−x−ySrEuMg2−zMnAl1627
ここで、x,y,zはそれぞれ0≦x≦0.4、 0.07≦y≦0.25、 0.1≦z≦0.6なる条件を満たす数であり、zは0.4≦x≦0.5であることが好ましい。
このような蛍光体としては、例えば、ユーロピウム・マンガン共付活アルミン酸バリウム・マグネシウム[BaMgAl1627:Eu2+,Mn2+]、[BaMgAl1017:Eu2+,Mn2+](略号:BAM−G)や、ユーロピウム・マンガン共付活アルミン酸バリウム・ストロンチウム・マグネシウム[(Ba,Sr)MgAl1627:Eu2+,Mn2+]、[(Ba,Sr)MgAl1017:Eu2+,Mn2+](略号:SBAM−G)等がある。
(c)赤色
・ユーロピウム付活リン・バナジン酸イットリウム[Y(P,V)O:Eu3+](略号:YPV)
・ユーロピウム付活バナジン酸イットリウム[YVO:Eu3+](略号:YVO)
・ユーロピウム付活イットリウムオキシサルファイド[YS:Eu3+](略号:YOS)
1 マンガン付活フッ化ゲルマン酸マグネシウム[3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mn4+](略号:MFG)
・ジスプロシウム付活バナジン酸イットリウム[YVO:Dy3+](赤と緑の2成分発光蛍光体であり、略号:YDS)
なお、一種類の発光色に対して、異なる化合物の蛍光体を混合して用いても良い。例えば、青色にBAM−B(313nmを吸収する。)のみ、緑色にLAP(313nmを吸収しない。)とBAM−G(313nmを吸収する。)、赤色にYOX(313nmを吸収しない。)とYVO(313nmを吸収する。)の蛍光体を用いても良い。このような場合は、前述のように波長313(nm)を吸収する蛍光体が、総重量組成比率で50%より大きくなるように調整することで、紫外線がガラス管外に漏れ出ることをほとんど防止できる。したがって、313[nm]の紫外線を吸収する蛍光体を蛍光体層105に含む場合には、上記のバックライトユニットの開口を塞ぐポリカーボネート(PC)からなる拡散板等の紫外線による劣化が抑制され、バックライトユニットとしての特性を長時間維持することができる。
ここで、「313(nm)の紫外線を吸収する」とは、254(nm)付近の励起波長スペクトル(励起波長スペクトルとは、蛍光体を波長変化させながら励起発光させ、励起波長と発光強度をプロットしたものである。)の強度を100(%)としたときに、313(nm)の励起波長スペクトルの強度が80(%)以上のものと定義する。すなわち、313(nm)の紫外線を吸収する蛍光体とは、313(nm)の紫外線を吸収して可視光に変換できる蛍光体である。
(2)高色再現について
液晶カラーテレビで代表される液晶表示装置では、近年における高画質化の一環としてなされる高色再現化に伴い、当該液晶表示装置のバックライトユニットの光源として用いられる冷陰極蛍光ランプや外部電極蛍光ランプにおいて、再現可能な色度範囲の拡大化の要請がある。
このような要請に対して、例えば、以下の蛍光体を用いることで、実施の形態での蛍光体を用いる場合よりも、色度範囲の拡大を図ることができる。具体的には、CIE1931色度図において、高色再現用の当該蛍光体の色度座標値が、実施の形態で使用した3つの蛍光体の色度座標値を結んでできる三角形を含んで色再現範囲を広げる座標に位置する。
なお、以下に記載している蛍光体(粉体)の色度座標値は、大塚電子(株)製の分光分析値装置(MCPD−7000)で測定した値を、小数点以下第4桁で四捨五入したものである。また、この色度座標値は、それぞれの蛍光体材料における代表値であり、測定方法(測定原理)等に起因して、若干異なる値を示す場合がある。
(a)青色
・ユーロピウム付活ストロンチウム・クロロアパタイト[Sr10(POCl:Eu2+](略号:SCA)、色度座標:x=0.153、y=0.030
上記以外に、ユーロピウム付活ストロンチウム・カルシウム・バリウム・クロロアパタイト[(Sr,Ca,Ba)10(POCl:Eu2+](略号:SBCA)も使用でき、上記波長313(nm)の紫外線も吸収できるSBAM−Bも高色再現用に使用できる。
(b)緑色
・BAM−G、色度座標:x=0.136、y=0.572
・CMZ、色度座標:x=0.164、y=0.722
・CAT、色度座標:x=0.284、y=0.635
・テルビウム・マンガン共付活アルミン酸セリウム・マグネシウム[CeMgAl1119:Tb3+,Mn2+](略号:CAM)、色度座標:x=0.256、y=0.657
・マンガン付活ジンクリリケート[ZnSiO:Mn2+](略号:ZSM)、色度座標:x=0.248、y=0.700
なお、これらは上述したように、波長313(nm)の紫外線も吸収でき、また、ここで説明した3つの蛍光体粒子以外にも、MGMも高色再現用に使用することもできる。
(c)赤色
・YOS、色度座標:x=0.658、y=0.330
・YVO、色度座標:x=0.661、y=0.328
・MFG、色度座標:x=0.708、y=0.288
なお、これらは上述したように、波長313(nm)の紫外線も吸収でき、また、ここで説明した3つの蛍光体粒子以外にも、YPV、YDSも高色再現用に使用することもできる。
また、上記で示した色度座標値は各々の蛍光体の粉体のみで測定した代表値であり、測定方法(測定原理)等に起因して、各蛍光体の粉体が示す色度座標値は、上掲した値と若干異なる場合があり得る。参考として上記実施の形態1の各蛍光体の粉体の色度座標値は、YOX(x=0.643、y=0.348)、LAP(x=0.351、y=0.585)、BAM−B(x=0.148、y=0,055)で構成されている。
さらに、赤、緑、青の各色を発光させるために用いる蛍光体は各波長につき1種類に限らず、複数種類を組み合わせて用いることとしても良い。
ここで、上記の高色再現用の蛍光体粒子を用いて蛍光体層を形成した場合について説明する。ここでの評価は、CIE1931色度図内においてNTSC規格の3原色の色度座標値を結ぶNTSC三角形(NTSCtriangle)の面積を基準とした、高色再現用の蛍光体を用いた場合の3つの色度座標値を結んできる三角形の面積の比(以下、NTSC比という。)で行なう。
例えば、青色としてBAM−B、緑色としてBAM−G、赤色としてYVOを用いると(例1)NTSC比が92(%)となり、また、青色としてSCA、緑色としてBAM−G、赤色としてYVOを用いると(例2)NTSC比が100(%)となり、また、青色としてSCA、緑色としてBAM−G、赤色としてYOXを用いると(例3)、NTSC比が95(%)となり、例1及び2に比べて輝度を10(%)向上させることができる。
なお、ここでの評価に用いた色度座標値は、ランプ等が組み込まれた液晶表示装置とした状態で測定したものである。
<まとめ>
以上のように、本発明の実施の形態1及び変形例1によれば、形状がいびつでなく、肉厚にムラが少なく、形状を安定させた放電ランプを実現し、スローリークやクラックの発生率を低減させ、歩留りを向上させることができる。
本発明は、あらゆる放電ランプに広く適用することができ、特にバックライトユニットにおいて有効である。本発明によって、形状がいびつでなく、肉厚にムラが少なく、形状を安定させ、スローリークやクラックの発生率が低く歩留りの良い放電ランプを提供できるので、放電ランプ及びバックライトユニット等の品質向上や製造コストの削減に寄与することができ、その産業的利用価値は極めて高い。
本発明の実施の形態1における液晶テレビの概要を示す図である。 本発明の実施の形態1における誘電体バリア放電ランプ10の概要を示す図である。 本実施の形態の誘電体バリア放電ランプ10における、の放電媒体2を封入し円筒管22の両端を封止した状態で外部電極3、4を形成する前の封止部7を長手方向に中央から管壁に平行に切断した断面を示す図である。 外囲管1の封止工程の前半の概要を示す図である。 外囲管1の封止工程の後半の概要を示す図である。 本発明の変形例1における冷陰極蛍光ランプ50の概要を示す図である。 本変形例の冷陰極蛍光ランプ50における、放電媒体2を封入し円筒管68の両端を封止した状態で給電端子53、54を形成する前の封止部57を長手方向に中央から管壁に平行に切断した断面を示す図である。 従来の外部電極型放電ランプにおける、放電媒体を封入し円筒管の両端を封止した状態で外部電極を形成する前の、封着体を用いて後に封止する側の封止部を長手方向に中央から管壁に平行に切断した断面を示す図である。
符号の説明
1 外囲管
2 放電媒体
3 外部電極
4 外部電極
5 蛍光体層
6 封止部
7 封止部
10 誘電体バリア放電ランプ
11 融着部
12 屈曲部
13 管軸
14 略平面部
15 ストレート管部分
16 内方突出部
17 外方突出部
21 蛍光体層
22 円筒管
23 金属棒
24 バーナ
25 バーナ
26 封着体
27 挿入棒
28 バーナ
29 バーナ
30 水銀ペレット
31 バーナ
32 バーナ
33 空洞
34 バーナ
35 バーナ
50 冷陰極蛍光ランプ
51 外囲管
53 給電端子
54 給電端子
56 封止部
57 封止部
58 内部電極
59 内部電極
61 融着部
62 屈曲部
63 管軸
64 略平面部
65 ストレート管部分
66 内方突出部
67 外方突出部
68 円筒管
69 封着体
100 液晶テレビ
101 液晶画面ユニット
102 バックライトユニット
103 高周波電子安定器

Claims (8)

  1. 筒状のガラス管の両端が封止されて形成された外囲管内の放電空間に、放電媒体が封入された放電ランプであって、
    前記外囲管の少なくとも一方の端部は、
    全長にわたり断面の形状が略同一なストレート管部分の端部に対して、管軸方向に前記放電空間とは反対側の外方へ突出した円柱状の外方突出部と、前記ストレート管部分と直接接触せずに、前記放電空間内へ突出した円柱状の内方突出部とを有する封着体が、前記ストレート管部分に連結され、かつ、前記外方突出部、及び、前記内方突出部の外径が、前記ガラス管の内径よりも小さいこと
    を特徴とする放電ランプ。
  2. 前記ストレート管部分と前記封着体とを連結している連結部の厚みは、前記ストレート管部分の厚みと略等しいこと
    を特徴とする請求項1に記載の放電ランプ。
  3. 前記外囲管の少なくとも一方の端部は、前記ガラス管と前記封着体とが融着され、封止されたものであり、
    前記外方突出部、及び前記内方突出部は、主に前記封着体が熱変形した部分であり、
    前記ストレート管部分は、前記ガラス管が熱変形していない部分であり、
    前記連結部は、主に前記ガラス管が熱変形した部分であること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の放電ランプ。
  4. 前記外囲管の少なくとも一方の端部は、前記ガラス管と前記封着体とが融着され、封止されたものであり、
    前記内方突出部は、
    主に前記封着体が、負圧により前記放電空間内に引き込まれたものであること
    を特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の放電ランプ。
  5. 請求項1、請求項2、請求項3、及び請求項4の何れか1項に記載の放電ランプを光源に用いたこと
    を特徴とするバックライトユニット。
  6. 請求項1、請求項2、請求項3、及び請求項4の何れか1項に記載の放電ランプを、バックライトユニットの光源として用いたこと
    を特徴とする液晶ディスプレイ。
  7. 筒状のガラス管の両端が封止されて形成された外囲管内の放電空間に、減圧状態で放電媒体が封入された放電ランプの製造方法であって、
    前記外囲管の一方の端部の封止において、
    前記ガラス管の他方の端部を封止し、前記一方の端部に封着体を仮止めし、前記ガラス管内を減圧状態とした後に、
    前記封着体における前記放電空間側を、前記ガラス管越しに当該ガラス管と共に加熱して、前記封着体における前記放電空間側を最初に、前記ガラス管に融着すること
    を特徴とする放電ランプの製造方法。
  8. 前記内挿体における前記放電空間側が最初に前記ガラス管に溶着された後に、前記内挿体が、負圧により前記放電空間側に引き込まれて、前記放電空間内へ突出した内方突出部が形成されること
    を特徴とする請求項5に記載の放電ランプの製造方法。
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