JP2008218060A - 透明導電フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な耐久性を維持しつつ、タッチパネルに用いられたときのニュートンリングの発生を充分に抑制することが可能な透明導電フィルムを提供すること。
【解決手段】基材10と、基材10の一方面側に設けられた透明導電層20と、透明導電層20と基材10との間に介在し、バインダー樹脂31及びバインダー樹脂31に分散している複数の樹脂粒子32を含む中間層と、を備える透明導電フィルム。複数の樹脂粒子32が互いに結合して一体化している。
【選択図】図1

Description

本発明は、透明導電フィルムに関する。
抵抗式タッチパネル(以下「タッチパネル」という。)は、一般に、互いに対向する一対の透明電極を備えた構成を有する。タッチパネルの一方の透明電極を押圧したときに、押圧された部分が他方の透明電極と接触して通電が生じる。この通電に基づいて押圧部分が検知される。透明電極導電フィルムは、押圧される側(上部電極)の透明導電フィルムとして用いられることが多く、一般に、透明フィルム等の基材上に透明導電層が設けられた構成を有する。
タッチパネルにおいては、透明導電フィルムが押圧されたときに発生するニュートンリングが問題となる場合がある。ニュートンリングは、押圧部分の近傍において、押圧により歪んだ透明導電フィルムの透明導電層の表面で反射された光と、透明導電フィルムを透過して反対側の透明導電フィルムの透明導電層の表面で反射された光との干渉によって生じると考えられる。ニュートンリングが発生するとタッチパネルが設けられた表示デバイスの視認性を低下させることから、その発生を出来るだけ抑制することが望まれる。
ニュートンリングの発生を抑制する方法としては、これまで、エンボス加工又はエッチング加工等により粗面化された表面の上に透明導電膜を形成する方法が提案されている(特許文献1、2)。また、粒子によって凹凸表面が形成されたハードコート層上に透明導電層を設けた透明導電フィルムも提案されている(特許文献3)。
特開平7−169367号公報 特開平8−281856号公報 特開平11−291383号公報
しかしながら、本発明者らの検討によれば、粗面化や凹凸形状による従来の方法の場合、ニュートンリングの発生はある程度抑制されるものの、透明導電フィルムの耐久性が低下してしまうという問題があることが明らかとなった。透明導電フィルムの耐久性が不足すると、繰返し押圧されたときに狭い領域に応力が集中し、透明導電フィルムが損傷して、透明導電層の電気抵抗値が大きく変動してしまう場合がある。
そこで、本発明は、良好な耐久性を維持しつつ、タッチパネルに用いられたときのニュートンリングの発生を充分に抑制することが可能な透明導電フィルムを提供することを目的とする。
本発明に係る透明導電フィルムは、基材と、該基材の一方面側に設けられた透明導電層と、該透明導電層と基材との間に介在し、バインダー樹脂及び複数の樹脂粒子を含み該複数の樹脂粒子のうち少なくとも一部が互いに結合して一体化している中間層と、を備える。
上記本発明に係る透明導電フィルムをタッチパネルの押圧される側の透明電極に用いた場合、押圧される側の透明導電フィルムを透過する光が、中間層内を透過する際に樹脂粒子とバインダー樹脂との屈折率差等により散乱される。その結果、光路差に起因する反射光同士の干渉が起こりにくくなり、ニュートンリングの発生が抑制される。更に、本発明者らの検討によれば、複数の樹脂粒子が互いに結合して一体化すると共に樹脂粒子とバインダー樹脂が界面近傍において互いに相溶するためより一層の強度補強がなされて、透明導電フィルムの耐久性が良好なレベルに維持されると考えられる。
上記樹脂粒子は、中間層の厚さ方向において透明導電層側又は基材側に偏在していてもよい。
樹脂粒子が透明導電層側に偏在している場合、より効率的に光の散乱を発生させ、かつ、耐久性を向上させることができる。
樹脂粒子が基材側に偏在している場合、例えば、基材上に配置された樹脂粒子を加熱して樹脂粒子同士を融着させることにより樹脂粒子を互いに結合して一体化させる工程と、この工程とは別に透明導電層を形成する工程とを備える方法によって、容易に製造することができる。係る方法によれば、樹脂粒子同士の融着のための加熱によって透明導電層が劣化することを避けることができる。
本発明に係る透明導電フィルムによれば、良好な耐久性を維持しつつ、タッチパネルに用いられたときのニュートンリングの発生を十分に抑制することが可能である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は透明導電フィルムの一実施形態を模式的に示す断面図である。図1に示す透明導電フィルム1は、基材10と、基材10の一方面側に設けられた透明導電層20と、透明導電層20と基材10との間に介在する中間層30とから構成される。透明導電フィルム1をタッチパネルの透明電極として用いる場合、例えば、1対の透明導電フィルム1を、透明導電層20が内側になる向きでスペーサーを介して貼り合わせた状態で用いられる。
中間層30は、バインダー樹脂31及びバインダー樹脂31に分散している複数の球状の樹脂粒子32を含む層である。樹脂粒子32は、互いに結合して一体化された複数の球状の樹脂粒子32からなる結合体の状態でバインダー樹脂31内に分散している。
樹脂粒子の結合体は、例えば、樹脂粒子を加熱して互いに融着させる方法により、形成させることができる。この加熱は、樹脂粒子を未硬化のバインダー樹脂に分散させた状態で行ってもよい。樹脂粒子が、未硬化のバインダー樹脂に分散された状態での加熱により互いに結合して一体化されている場合、樹脂粒子及びバインダー樹脂が界面において互いに相溶して樹脂粒子による補強効果が強められ、耐久性向上の効果をより一層顕著に得ることが可能である。加熱の条件は樹脂粒子の融点等を考慮して、樹脂粒子が互いに融着するように適宜調整される。具体的には、通常、80〜120℃で30分〜1時間程度の加熱により結合体が適切に形成される。図2は、このような方法により複数の結合体を形成させた樹脂粒子32の一例の顕微鏡写真である。
樹脂粒子32は、バインダー樹脂31とは異なる屈折率を有する。ニュートンリング防止効果を高める観点から、樹脂粒子32とバインダー樹脂31との屈折率の差は、0.02〜0.1であることが好ましい。
また、樹脂粒子32は、20℃以下のガラス転移温度を有することが好ましい。これにより、透明導電フィルムの柔軟性が向上し、耐久性がより一層顕著に向上する。
樹脂粒子32は樹脂から構成される略球状の粒子である。樹脂粒子32を構成する樹脂の好適な具体例としては、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリウレタン、シリコーン樹脂及びフッ素樹脂が挙げられる。これらは2種類以上のモノマーが共重合した共重合体であってもよい。これらの中でも樹脂粒子32はバインダー樹脂とは異なる樹脂から構成される粒子であることが好ましい。例えばバインダー樹脂がアクリル樹脂である場合、樹脂粒子32はポリウレタンから構成されるポリウレタン粒子が好ましい。
樹脂粒子32の表面に、バインダー樹脂31と結合する反応性置換基が導入されていることが好ましい。反応性置換基の例としては、アクリロイル基、メタクリロイル基及びスチレン基等のエチレン性二重結合を有する基や、水、酸、アルカリ、触媒存在下もしくは熱により反応するエポキシ基、水酸基、カルボキシル基、アルコキシル基、アシル基又はアミノ基を有する基が挙げられる。
中間層30における樹脂粒子32の比率は、好ましくは20〜60体積%である。樹脂粒子32の比率をこの範囲内とすることにより、ニュートンリング抑制の効果が特に顕著に発揮される。
図1の実施形態のように、中間層30内の樹脂粒子32の全てが結合体を形成している必要は必ずしもなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、個別に分散している樹脂粒子32が存在していてもよい。具体的には、樹脂粒子32の全数のうち30%以上が結合体を形成していることが好ましい。
バインダー樹脂31は、樹脂粒子32を固定できる透明な樹脂であれば特に限定されない。バインダー樹脂31は、典型的には、光又は熱硬化性の樹脂組成物によって形成されている。バインダー樹脂31を形成するために用いられる樹脂組成物としては、例えば、(メタ)アクリル基を有するアクリルモノマーを含有するアクリル樹脂組成物が用いられる。このアクリル樹脂組成物は、好ましくは、(メタ)アクリル基を有するポリマーと、(メタ)アクリル基を有するアクリルモノマーと、光重合開始剤とを含有する。
透明導電層20は、例えば、バインダー樹脂及び該バインダー樹脂内で凝集している複数の透明導電粒子を含有する層である。透明導電層20を構成するバインダー樹脂は、バインダー樹脂31と同様に、典型的には光又は熱硬化性の樹脂組成物によって形成されている。透明導電層20のバインダー樹脂と、中間層30のバインダー樹脂31とは同種の樹脂から構成されていてもよいし、異なる樹脂から構成されていてもよい。両者の界面は必ずしも明りょうでなく、両者が一体化して単一の相を形成していてもよい。
上記透明導電粒子は、透明導電性酸化物から構成される。透明導電性酸化物の具体例としては、酸化インジウム、酸化インジウムに錫、亜鉛、テルル、銀、ガリウム、ジルコニウム、ハフニウム及びマグネシウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素がドープされたもの、酸化錫、酸化錫にアンチモン、亜鉛及びフッ素からなる群より選ばれる少なくとも1種の元素がドープされたもの、酸化亜鉛、並びに、酸化亜鉛にアルミニウム、ガリウム、インジウム、ホウ素、フッ素及びマンガンからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素がドープされたものが挙げられる。これらの中でも、最も典型的には、酸化インジウムに錫をドープしたインジウム錫複合酸化物(ITO)の粒子が透明導電粒子として用いられる。
透明導電層20に対する透明導電粒子の比率は30〜80体積%であることが好ましい。この比率が30体積%未満であると透明導電層20の抵抗値が高くなる傾向にあり、80体積%を超えると透明導電フィルム1の機械的強度が低下する傾向にある。
基材10は、中間層30及び透明導電層20を支持可能なフィルム状のものであれば特に制限されないが、透明フィルムが好適に用いられる。具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル、ポリエチレン及びポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリノルボルネン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂のフィルムが基材10として用いられる。あるいは、ガラス基板を基材10として用いてもよい。
透明導電フィルム1は、例えば、基材10上に未硬化の光硬化性樹脂組成物からなるバインダー樹脂31及び樹脂粒子32を含む樹脂粒子層を形成させる工程と、樹脂粒子層を加熱して樹脂粒子32同士を融着し、複数の樹脂粒子32が互いに結合して一体化された結合体を形成させる工程と、バインダー樹脂32を光照射により硬化させて中間層30を形成させる工程と、中間層30上に透明導電層20を形成させる工程とを備える方法により製造することができる。樹脂粒子を結合させる際、樹脂粒子層を樹脂粒子のガラス転移温度以上の温度で加熱することが好ましい。
透明導電層20は、例えば、透明導電粒子、バインダー樹脂及び溶剤を含み透明導電性粒子が分散している分散液を準備する工程と、この分散液を中間層30上に塗布する工程と、塗布された分散液から溶剤を除去する工程と、光照射又は加熱によりバインダー樹脂を硬化させる工程とを含む方法により形成される。この場合、上述のように透明導電層を形成させる前に光照射を行うのに代えて、未硬化のバインダー樹脂を含む樹脂粒子層上に分散液を塗布する工程と、樹脂粒子層中のバインダー樹脂及び分散液中のバインダー樹脂を光照射により硬化させて中間層及び透明導電層を形成させる工程と、を経て透明導電フィルムを得てもよい。このように中間層及び透明導電層を構成するバインダー樹脂を同時に硬化させることにより製造効率を向上させることができる。
あるいは、ダミー基板上に上記分散液を塗布する工程と、塗布された分散液から溶剤を除去する工程と、光照射又は加熱によりバインダー樹脂を硬化させる工程とを含む方法により透明導電層をダミー基板上に形成し、その後、透明導電層をダミー基板から中間層上に転写する工程を経て透明導電フィルムを得てもよい。この方法によれば、中間層において樹脂粒子が基材側に偏在している透明導電フィルムを容易に得ることができる。
透明導電粒子を分散させる分散液に用いる溶剤としては、特に限定されないが、トルエン、キシレン、メチルイソブチルケトン及びメチルエチルケトンのような有機溶剤が好適に用いられる。分散液は、例えば、ビーズミルにより透明導電粒子を溶剤中に分散し、これを未硬化のバインダー樹脂を含むバインダー液と混合して得られる。
本発明は以上のような実施形態に限定されないことは言うまでもない。例えば、樹脂粒子が中間層の厚さ方向において透明導電層側に偏在していてもよい。この場合、対向する透明導電層表面の間での連続的な反射を更に効率的に低減することができる。また、基材との界面の近傍におけるバインダー樹脂の比率が高くなって、中間層の基材との接着性が向上するとともに、透明導電フィルムが押圧されたときに透明導電層へ加わる応力の緩和が促される。これにより特に顕著な耐久性向上の効果を得ることが可能になる。あるいは、樹脂粒子が中間層の厚さ方向において基材側に偏在していてもよい。このような、樹脂粒子が偏在している構成の透明導電フィルムは、例えば、中間層を、樹脂粒子を含む層と、樹脂粒子を含まない層との2段階で形成させることにより得られる。また、基材と中間層との間に更に他の層を設けてもよい。他の層としては、例えば、緩衝層、導電補助層、拡散防止層、紫外線遮蔽層、着色層、偏光層といった機能を有する層が挙げられる。
本発明に係る透明導電フィルムは、タッチパネルの透明電極として好適に用いられる。タッチパネルは、例えば、基材及び該基材の一方面側に設けられた透明導電層を有する1対の透明導電フィルムであって透明導電層同士を内側に向けて対向配置された1対の透明導電フィルムと、該1対の透明導電フィルムの間に介在するスペーサーとを備える。
以下、実施例を挙げて本発明についてより具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
透明導電フィルムの作製
実施例1
基材としてポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人株式会社製、100μm厚)を準備した。アクリルポリマー(平均分子量約20万、1分子当たり平均してアクリロイル基を20含有)及びポリウレタン粒子(平均粒径15μm、ガラス転移温度−45℃)を含有しポリウレタン粒子の比率が全体の20体積%である混合物2質量部と、ポリエチレングリコールジメタクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名:23G)4質量部と、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名:A−DPH)1質量部と、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名:A−BPE−10)3質量部と、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製、商品名:IRGACURE369)0.1質量部と、メチルエチルケトン(MEK)500質量部と、を混合して塗工液を調製した。ポリウレタン粒子は、表面にアクリロイル基が導入されたものを用いた。
この塗工液をバーコート法によりPETフィルム上に塗布し、120℃で1時間の加熱処理により、MEKを揮発させるとともにポリウレタン粒子を融着させて、結合体を形成させた。その後、高圧水銀灯を光源とする積算照度量1000mJ/cmのUV照射により樹脂を硬化させた。
60体積%のITO粉(平均粒径30nm)と、アクリルポリマー(平均分子量約15万、1分子当たり平均してアクリロイル基を30、トリメトキシシリル基を25含有)20質量部と、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名:ABE−300)15質量部と、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名:A−DPH)10質量部と、トリメチロールプロパントリメタクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名:TMPT)5質量部と、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製、商品名:IRGACURE819)1質量部と、メチルエチルケトン(MEK)100質量部とを混合してペーストを調製した。このペーストをバーコート法により中間層の上面に塗付し、MEKを揮発させて膜厚5μmの透明導電層を形成させた。透明導電層に対して窒素雰囲気中にて高圧水銀灯を光源とする積算照度量3000mJ/cmのUVを照射して、アクリル樹脂組成物を硬化させた。以上の手順により、PETフィルム上に中間層及び導電粒子層がこの順で形成された透明導電フィルムを得た。
実施例2
ポリウレタン粒子に代えて、アクリル樹脂(アクリル系共重合体)粒子(平均粒径10μm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、透明導電フィルムを得た。
実施例3
ポリウレタン粒子に代えて、スチレンを含むポリスチレン系共重合体粒子(平均粒径5μm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、透明導電フィルムを得た。
比較例1
ポリウレタン粒子を用いなかったこと以外は実施例1と同様にして、透明導電フィルムを得た。
比較例2
比較のため、エンボス加工が施されたPETフィルム上にスパッタ法によりシリカ層が形成され、シリカ層上にスパッタ法によりITO層が透明導電層として形成された市販のITOスパッタフィルムを透明導電フィルムとして用いた。
透明導電フィルムの耐久性評価
上記各実施例及び比較例の透明導電フィルムから、それぞれ50mm角の試験片を切り出した。試験片の透明導電層表面の予め定められた中心付近の測定点について、四端子四探針式表面抵抗測定器(三菱化学社製MCP−T600)を用いて電気抵抗値を初期抵抗値として測定した。
次に、試験片を直径5mmの金属製の円柱に透明導電層が外側となるように巻き付けた。その後円柱から剥がされた試験片の透明導電層表面の抵抗値を上記と同様に測定した。得られた測定値を試験後抵抗値とした。そして、試験後抵抗値の初期抵抗値に対する比を算出し、これを抵抗変化率とした。得られた結果を表1に示す。
ニュートンリング
上記で得た各透明導電フィルムから50mm角の試験片を切り出した。次に、透明導電層の表面に、5mm×45mm、厚さ100μmの両面粘着テープを、50mm×50mmの正方形の枠が形成されるように貼り付けた。貼り付けられた両面粘着テープの枠に位置合わせしながら、50mm×50mmのガラス板を両面粘着テープに貼り合わせた。これにより、透明導電フィルムとガラス板とが対向して配置された、試験用のタッチパネルを得た。得られたタッチパネルの透明導電体の中心付近に、R=0.8である形状の尖端部を有するポリアセタール製ペンを当接し、その状態で200gの荷重を加えた。そのときのニュートンリングの発生の有無を目視で確認した。結果を表1に示す。
表1に示されるように、結合粒子を含む中間層を形成させた実施例の場合、タッチパネルにおけるニュートンリングの発生が認められなかった。そして、抵抗変化率が小さく、耐久性も結合粒子を用いなかった比較例1よりも更に改善された。一方、エンボス加工を施されたPETフィルムを用いることにより透明導電層の表面に凹凸形状を形成させた比較例2の場合、ニュートンリングの発生は認められなかったものの、抵抗値が大きく変化しており、耐久性の著しい低下が認められた。
以上の結果からも、本発明によれば、良好な耐久性を維持しつつ、タッチパネルに用いられたときのニュートンリングの発生を充分に抑制することが可能な透明導電フィルムが提供されることが確認された。
透明導電フィルムの一実施形態を示す断面図である。 複数の樹脂粒子が互いに結合して一体化された状態の一例を示す顕微鏡写真である。
符号の説明
1…透明導電フィルム、10…基材、20…透明導電層、30…中間層、31…バインダー樹脂、32…樹脂粒子。

Claims (4)

  1. 基材と、
    該基材の一方面側に設けられた透明導電層と、
    該透明導電層と前記基材との間に介在し、バインダー樹脂及び複数の樹脂粒子を含み該複数の樹脂粒子のうち少なくとも一部が互いに結合して一体化している中間層と、
    を備える透明導電フィルム。
  2. 前記樹脂粒子が前記中間層の厚さ方向において前記透明導電層側又は前記基材側に偏在している、請求項1記載の透明導電フィルム。
  3. 前記樹脂粒子が前記中間層の厚さ方向において前記透明導電層側に偏在している、請求項1記載の透明導電フィルム。
  4. 前記樹脂粒子が前記中間層の厚さ方向において前記基材側に偏在している、請求項1記載の透明導電フィルム。

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