JP2008207374A - 樹脂モールドおよび樹脂モールドを利用した印刷版の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高精細なパターン印刷に適応できる印刷版を簡便な方法で製造する技術の提供。
【解決手段】フォトマスクとポジ型感光性樹脂とを構成成分とするモールドであって、該フォトマスク中に配置された紫外線遮光部分の上にポジ型感光性樹脂が積層されていることを特徴とするモールドを用いた印刷版の製造。
【選択図】図3

Description

本発明は、感光性樹脂モールドおよびその樹脂モールドを使用した印刷版の製造方法に関するものであり、さらに詳しくは印刷版凸部表面に複数の微細凹部の形状を付与した印刷版の製造に使用する樹脂モールドおよびその樹脂モールドを使用した印刷版の製造方法に関するものである。
従来、表示パネルやプリント配線板等の微細パターン形成には高精細化が比較的容易なフォトリソグラフィー法が用いられてきた。これに対し近年、高価な設備や複雑な工程が少なく、プロセス廃棄物が少なく、材料の利用効率が高い、低コストで環境に優しい印刷法が注目されている。
印刷法の中で特にインクジェット法は下地層へのダメージがなく、所定の場所に所定量の導電性インク等の機能性インクを描画することが可能であり、カラーフィルターなどで実用化が進みつつある。反面、描画されるパターンが高精細になると、描画時間の増大、微細ノズルの詰りなどの問題がある。
凸版印刷法はインクジェット法に比べて装置が単純で一括印刷による印刷時間の短縮、低コストが期待される製造方法であるが、インク描画量の制御(インク計量性)、膜厚均一性(マージナル抑制)の向上が難しいとされてきた。
これら課題に対し液晶パネルの配向膜印刷において印刷版凸部表面に複数の微小突起や格子状パターンを設けることにより配向膜インクを所定量凸部に保持することができ、また転写されたインク端部が盛り上がるマージナル現象の発生を大幅に低減できる技術が開示されている(例えば特許文献1〜3)。
しかし、これらの技術は配向膜などの比較的大きなエリアに均一な膜厚で印刷する技術に対して開示された技術であり、高精細なパターン印刷に適応されるものではない。印刷版凸部に形成する微小突起や格子パターンは比較的大きく、現状のフレキソ印刷版製造で使用されるフォトリソグラフィー法で作成できる領域である。
これに対して、高精細なパターン作成方法として、ナノインプリント法が検討されている(例えば、非特許文献1)。
上記の手法はシリコン基板やガラス基板をフォトリソグラフィー法や電子ビーム法(EB加工)で加工後、必要に応じて電鋳によりモールドを作成し、次にモールドを樹脂層にプレス圧着し、硬化後、剥離することによりモールドの微細形状を樹脂層に転写する方法である。
そして、使用する樹脂は感光性樹脂や熱可塑性樹脂が利用されている。上記の手法は、基本的にシリコンプロセス、EB加工で得られる形状が転写されるため数10nmレベルの加工が可能になる。しかしながら、本プロセスは高精細なパターンが容易に得られるものの、モールドの製造が極めて高コストであり、作成できる面積も限られていること、深さの異なる形状作成が困難なことなど実用化にはまだ多くの課題が残されている。
一方、樹脂モールドを使用する印刷版の製造方法も開示されている(例えば、特許文献4)。
上記の方法は、紫外線を透過する基板上に紫外線に対して不透明な材料をパターニング後、ネガ型の感光性樹脂を積層し透明基材側から露光、現像を行うことにより樹脂モールドを作成する方法である。次にこの樹脂モールドに硬化性シリコンゴムを充填、硬化し、剥離することにより印刷版を得るものであるが、印刷版凸部の形状付与方法として感光性黒色ガラスペーストの曲面形状を利用した技術であり、高精細で任意の形状を付与するこ
とは困難である。
特許第3376908号公報 特開2001−030644号公報 特願2006−170562号公報 特許第3705340号公報 J.Vac.Sci.Tech.,B14(1966)p4129S.Y.Chou et al
即ち、本発明は、高精細なパターン印刷に適応できる印刷版を製造するためのモールドの提供とそれを用いた簡便な印刷版の製造方法の提供を目的とする。
本発明は前記課題を解決するためになされたものであり、凸版印刷版において凸部に複数の微細凹部を設けることにより高精細な形状を付与することができる印刷版を安定かつ安価に製造することを目的としている。
すなわち本発明は、フォトマスクおよびポジ型感光性樹脂からなる樹脂凸版作成用樹脂モールドに関するものであり、特に印刷版凸部表面に複数の微細凹部の形状を付与することの出来るフォトマスクおよびポジ型感光性樹脂からなるモールドであり、この樹脂モールドを用いて得られる印刷版の製造方法に関する。
即ち、本発明は、
1.フォトマスクとポジ型感光性樹脂とを構成成分とするモールドであって、該フォトマスク中に配置された紫外線遮光部分の上に光硬化されたポジ型感光性樹脂が積層されていることを特徴とするモールド。
2.フォトマスクの紫外線遮光部が円状あるいは多角形状であり配列していることを特徴とする1.に記載のモールド。
3.(1)紫外線遮光部分を有するフォトマスク上にポジ型感光性樹脂を被着する工程と、
(2)該フォトマスク側から露光する工程と、
(3)露光後、現像する工程と、
を、上記記載の順番に施して製造されることを特徴とする1.又は2.に記載のモールド。
4.(1)1.または2.に記載のモールドの光硬化されたポジ型感光性樹脂上に、ネガ型感光性樹脂を充填する工程と、
(2)該モールドのフォトマスク側から露光し、該ネガ型感光性樹脂を硬化させる工程と、
(3)露光後、現像し、引き続きモールドから該ネガ型感光性樹脂硬化体を剥離する工程と、
を、上記記載の順番に施すことを特徴とする凸版印刷版の製造方法に関する。
本発明で得られる凸版印刷版は従来の印刷版と異なり、凸部表面にインクを補充するための微細な凹部が規則的に配列しており、凸版印刷の欠点であったインク端部が盛り上がるマージナル現象を低く抑えることができ、特に配線分野で問題となる配線エッジ部でのギザギザ、インク膜厚の不均一性を解決できるものである。さらに本発明の製法は凸部表面の複数の微細凹部の形状付与と印刷版凸部形状を同一のフォトマスクで一括で作成できる極めて簡便な方法である。すなわち、フォトリソグラフィー法による印刷版凸部作成と
インプリント法による凸部表面の複数の微細凹部の形状付与を同時に行うものである。一般的にポジ型レジストは解像度が高く、レリーフ形状が矩形を呈すことによりシャープな凸部表面の複数の微細凹部形状を付与することが可能である。
また、硬化樹脂をモールドから剥離した際に生じたポジ型樹脂の剥離残渣、或いはフォトマスクに形成したポジ型樹脂は露光・現像処理を行うことで容易に除去することが可能である。
さらに、印刷パターンの形状変更、インク塗布量制御のための凸部表面に形成する複数の微細凹部の形状の仕様変更に対しては、フォトマスクの設計変更により簡便に対応することができ、設計の自由度が広がる。
以下に本発明について詳細を述べる。
本発明のモールドは、フォトマスクおよびポジ型感光性樹脂からなるモールドである。従来は、このような樹脂のモールドをリソグラフィー法で製造する場合、通常、ベース基板上にモールド材料となる感光性樹脂をラミネート或いはコーティングにより被着し、マスクを介して露光、現像することにより得る場合が多い。これに対して当該発明ではフォトマスクをベース基板としても使用する点において特徴を有する。即ち、フォトマスクに直接ポジ型感光性樹脂を被着するものである。
このフォトマスクはモールドに充填するネガ型感光性樹脂の光硬化用マスクとしても機能する。従ってモールド材料となる感光性樹脂はポジ型感光性樹脂であることが必須であり、モールドの精細さ、エッジのシャープさの点からも解像度の高いポジ型感光性樹脂は好適である。
尚、本発明で用いることができるポジ型感光性樹脂には、市販の液状樹脂、固体樹脂が利用できる。高精細な凸部表面の複数の微細凹部形状を作成する場合は半導体領域で使用されるリソグラフィー用高感度・高解像フォトレジスト、深い表面形状を作成する場合はMEMS領域で使用されるメッキ用高アスペクト厚膜フォトレジストを等を使用すればよい。
本発明のモールドは、後述するように、凸版印刷版の凸部表面に複数の微細凹部の形状を付与する機能を有することも特徴とする。このような機能は凸版印刷版の凸部表面に付与する複数の微細凹部形状を遮光部となるフォトマスクを使用することで得ることができる。
例えば、凸版印刷版の凸部表面に2μmφの円柱の穴部を作成する場合、2μmφの黒部(遮光部)が所望の位置に配置されたフォトマスクを用いればよい。また円柱の深さは被着するポジ型感光性樹脂の厚みにより決定される。微小な円柱形状を付与したい場合はガラスクロムマスクを使用することで数μmφの形状まで容易に作成することが可能であり、高解像厚膜ポジ型感光性樹脂を用いれば数10μmの深さの円柱形状を作成するための樹脂モールドが得られる。
上記のような、凸版印刷版の凸部表面に複数の微細凹部の形状を付与する機能も兼ね備えたモールドを製造するには、以下のような製造条件を用いればよい。
図1を用いて具体的に説明すると、先ず、紫外線遮光部分(2)を有するフォトマスク(1)を準備して、そのマスク上にポジ型感光性樹脂(3)を被着する。この際、使用するフォトマスクについては特に限定はなく、市販のガラスマスク、フィルムマスクなどが使用でき、機能性インクの粘度、塗布量に応じて遮光部の形状とその配置を決定することで、所望の形状が付与されたモールドを製造することができる。
尚、フォトマスクにポジ型感光性樹脂を確実に被着させるために、紫外線透過性を有する市販の接着剤(ゴム系、ポリエステル系、エポキシ系、アクリル系、ウレタン系、シラン系など)のコーティング処理、カップリング剤によるアンカー処理、ハードコート(ア
クリル系など)などの各種コーティング材を接着層に用いることができる。マスクを保護する意味ではハードコート材などが好適に使用される。
上記のフォトマスク(必要に応じて接着層を有するフォトマスク)には、ポジ型感光性樹脂が被着されることとなるが、ここにポジ型感光性樹脂は、その液状体をコーターを用いて塗布することで均一な厚さの膜とすることができる。コーターの種類には均一な厚さの膜とすることができる限りにおいて特に限定されるものではなく、ナイフコーター、スピンコーター、グラビアコーター等を用いることが可能である。中でも、スピンコーターは、取り扱いが容易で、安定的に均一な膜厚制御が可能である事から好ましい。
尚、ポジ型感光性樹脂の厚みは、その液状体の粘度、コーターの塗布条件等によって自由に制御することが可能である。
上記の条件によって塗布されたポジ型感光性樹脂は、引き続き、溶媒の除去、加熱処
理がなされる。
処理の条件は、用いるポジ型感光性樹脂の種類によって異なるが、例えば、実装分野で用いられる液状レジストでは、塗布、室温での溶媒除去後、80〜120度で3〜10分、大気中で加熱処理することで、均一な膜厚を有するポジ型感光性樹脂をフォトマスク上に被着させることができる。
マスク上に被着されたポジ型感光性樹脂は、引き続き、フォトマスク側から露光・現像する事で、マスク遮光部直下の感光性樹脂以外が除去される。この時点でフォトマスクをベース基板としたポジ型感光性樹脂によるモールド(M)が得られる(図1)。
本発明に採用される現像方法は、特に限定されるものではないが、ディップ現像、シャワー現像などが使用できる。
尚、露光は、通常一般的に用いられる露光機を用いて行えばよい。
次に、図2を用いて、上記の製造条件で得られたモールドを使用して、凸版印刷版を製造する条件について以下に説明する。
得られたモールド(M)には、先ず、ネガ型感光性樹脂(4)が充填される。
本発明で用いることのできるネガ型感光性樹脂は、充填の容易さから液状樹脂が好適に使用されるが、固体樹脂であっても充填時に粘度が低く樹脂モールドに充填できるものであれば問題はない。そして、ネガ型感光性樹脂は、使用するインク溶剤の種類により耐溶剤性樹脂が必須であり、また寸法安定性や耐刷性などの実用特性を満足するものでなければならない。このような条件を満足するネガ型感光性樹脂としては、通常、ポリエステル系、ポリウレタン系、アクリレート系、ポリアミド系、ポリイミド系、ゴム系化合物を用いることができる。
尚、本発明では、必要に応じて樹脂モールド(M)に離型処理を行い、樹脂モールドからネガ型感光性樹脂(4)の剥離を容易にし、転写性の向上を達成することも可能である。
離型処理としては市販のシリコン系、テフロン(登録商標)系の離型剤をディップ法やスプレー法でコーティングしたり、蒸着法、CVD法、スパッタ−法による表面処理が適応される。
上記のようにモールド(M)に充填されたネガ型感光性樹脂(4)は、フォトマスク(1)側から露光されてネガ型感光性樹脂(4)を硬化させた後剥離されて印刷版(8)となる。
ここで、樹脂モールド(M)にネガ型感光性樹脂(4)を充填する方法については、液状樹脂の場合はモールド(M)上から液状樹脂を塗布することにより行うが、気泡の巻き込み等を抑制するために真空脱泡や加温放置等の脱泡処理を行うことが好ましい。また固体樹脂の場合は貼り合わせ等により充填することが可能であるが、充填性を向上するため
に加熱により粘度を低減して充填することが効果的である。
一方、露光処理では、モールド(M)を製造する際と同様に、フォトマスク(1)側から一般的に用いられる露光機を用いて露光を行えばよいが、マスク(1)の遮光部直下の樹脂をも光硬化する必要があるため、通常の露光量より多いオーバー露光の状態で露光することにより印刷版凸部(6)全体を硬化することが出来る。また、露光後にアフターベークを行い架橋反応を促進することも効果的である。さらに、フォトマスク(1)の反対側に拡散反射率の高い基板(5)を貼り合わせ入射紫外線を基板(5)側で反射しマスク遮光部(2)直下のネガ型感光性樹脂(4)を硬化することもできる。
また、本発明では、必要に応じて上記印刷版を現像、リンス、後露光する仕上げ工程を施すことによって、剥離後の印刷版に付着した未硬化樹脂を除去することができる。また、架橋反応を完了し樹脂硬度を高めるために印刷版全体に後露光を行うことも効果的である。この場合酸素遮断下で行うことが一般的である。
以上、本発明のモールドの製造方法及びそれを用いた凸版印刷版の製造方法について説明した。
以下に本発明を図1〜4を用いて、更に実施例により詳細に説明する。なお、本発明は実施例により制限されるものではない。
[実施例1]
厚さ3mmのガラスクロムマスク(フォトマスク)(1)上に接着層としてテスク社製ハードコート材(A−1964、アクリレート系)をスピンコーターで塗布した後、ポジ型感光性樹脂(3)をスピンコーターにより乾燥後厚みが表1に記載の3水準の所定の厚み(膜厚)になるように塗布、風乾後、110℃、6分加熱処理を行った。ポジ型感光性樹脂(3)は東京応化社製PMER(P−LA300PM)を用いた。次にオーク社製平行光露光装置を用いてフォトマスク(1)側から露光、ディップ現像を行った。
その結果、ガラスクロムマスク(フォトマスク)(1)上に、それぞれ幅5〜15μm、間隔5〜15μm、高さ3〜8μmでそれぞれライン内に1.5〜5μm口の凸部が2列で並んだ構造の樹脂モールド(M)を作成した(図1)。
使用したフォトマスク(1)の形状はライン/スペース(L/S)であり、光透過部の中に口型の遮光部を幅方向に2列、長さ方向に一定の間隔のものを用いた。使用したフォトマスク(1)の規格および製造したモールド(M)の樹脂膜厚を表1に示す。
Figure 2008207374
この樹脂モールド(M)を信越化学社製離型剤(溶剤型)でスプレー処理した後、旭化成ケミカルズ社製ネガ型液状感光性樹脂APR−G31(ポリエステル系樹脂)(4)を
50μmの厚みになるようにSRB装置を用いて塗布した後、上記表面にサンドブラスト処理を施した東洋アルミ製、厚み200μmアルミ箔(5)を裏打ちした。なお、アルミ箔表面の拡散反射率は64%であった。露光は樹脂モールド(M)のガラスマスク(1)側からAFP製版システム910Fで1〜8j/cmで行った。なお、拡散反射率の高い基板(この場合サンドブラスト処理アルミ箔)(5)を使用することにより、入射紫外線が裏打ち基板(5)表面で拡散反射し、マスク遮光部(2)直下の樹脂を硬化することができた。
樹脂モールド(M)から硬化した樹脂を剥離し、0.1wt%炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、後露光を行い、凸部(6)表面に所定の複数の口型の開口部(微細凹部)(7)を有するL/Sパターン印刷版(8)を得た(図2)。図3に印刷版(8)の凸部(6)表面の微細凹部(7)のレーザー顕微鏡での観察像を示す。
得られた印刷版(8)を日本電子精機社製精密凸版印刷機に取り付け、ハリマ化成社製銀ナノペースト(9)をガラス基板上に印刷した(図4)。なお、印刷後、銀ナノペーストを100℃×3分間乾燥し、表面形状をレーザー顕微鏡で観察した。結果を表2に示す。
Figure 2008207374
表2より導体の線幅のばらつきはいずれも±6%以下と小さく、エッジ部は良好な直線性を示した。また転写インク端部が盛り上がるマージナル現象は測定範囲内では殆ど認められず、高精細な印刷版であることが実証された。
[実施例2]
厚さ180μmのPET銀塩マスク(フォトマスク)(1)上にテスク社製ハードコート材(A−1964、アクリレート系)をスピンコーターで塗布した後、東京応化社製ポジ型レジストPMER(P−LA300PM)(3)を表3に示すような所定の厚み(=膜厚)になるようにスピンコーターで塗布、風乾後、110℃、6分加熱処理を行った。次にオーク社製平行光露光装置を用いてフォトマスク(1)側から露光、ディップ現像を行った。
その結果、PETマスク(フォトマスク)(1)上にそれぞれ幅50〜150μm、間隔50〜150μm、高さ20〜40μmでそれぞれライン内に20〜60μm口の凸部を有する樹脂モールド(M)を作成した(図1)。
尚、使用したフォトマスク(1)の形状はライン/スペース(L/S)であり、光透過部の中に口型の遮光部を幅方向に2列、長さ方向に一定の間隔のものを用いた。使用したフォトマスク(1)の規格および製造したモールド(M)の樹脂膜厚を表3に示す。
Figure 2008207374
この樹脂モールド(M)を信越化学社製離型剤(溶剤型)でスプレー処理した後、旭化成ケミカルズ社製ネガ型液状感光性樹脂APR−G31(ポリエステル系樹脂)(4)を100μmの厚みになるようにSRB装置(ブレードコート装置)を用いて塗布した後、上記表面にサンドブラスト処理を施した東洋アルミ製、厚み200μmアルミ箔(5)をラミネートした。なお、アルミ箔表面の拡散反射率は72%であった。露光はAFP製版システム910Fで6〜12j/cmでPETマスク(1)側から行った。
樹脂モールド(M)から硬化した樹脂を剥離し、0.1wt%炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、後露光を行い、凸部(6)表面に所定の口型の開口したL/Sパターン印刷版(8)を得た(図2)。
得られた印刷版(8)を日本電子精機社製精密凸版印刷機に取り付け、ハリマ化成社製銀ナノペーストをガラス基板上に印刷した(図4)。なお、印刷後、銀ナノペースト(9)を100℃×3分間乾燥し、表面形状をレーザー顕微鏡で観察した。結果を表4に示す。
Figure 2008207374
表4より明らかなように導体の線幅のばらつきはいずれも±7%程度と小さく、エッジ部は良好な直線性を示した。またマージナル現象は測定範囲内では殆ど認められなかった。
[実施例3]
旭化成ケミカルズ社製板状感光性樹脂AFP−SH(ゴム系樹脂)を熱可塑性エラストマーを含有する接着剤がコートされた厚み200μmのサンドブラスト処理を施したアルミニウム支持体と、厚さ4μmのポリアミド層を有する100μmのポリエステル保護フ
ィルムで挟み、50μmのスペーサーを入れて、130℃、20Mpa、4分でプレス処理を行い感光性樹脂固体版を得た。
実施例1と同様の方法で、厚さ3mmのガラスクロムマスク(フォトマスク)(1)を使用し、接着層コート後、ポジ型感光性樹脂(3)で樹脂モールド(M)を作成した。使用したフォトマスク(1)の設計は実施例2
、No.3と同一である。
この樹脂モールド(M)を離型剤処理した後、上記の感光性樹脂固体版を110℃、10KPa、50cm/minの条件で熱ラミネートを行い、樹脂モールド(M)へ感光性樹脂固体版を充填した。
露光は樹脂モールド(M)のガラスマスク(フォトマスク)(1)側からAFP製版システム910Fで5〜16j/cmで行い、実施例1同様に拡散反射率の高い基板(5)の使用によりマスク遮光部(2)直下の樹脂を硬化することができた。
樹脂モールド(M)から硬化した樹脂を剥離、ダイソーケミカル(株)フレキソ製版用高沸点溶剤FLEXLIGHT SOLVITtで洗浄後、後露光を行い、凸部(6)表面に60μmの口型に開口した複数の微細凹部(7)(L/S=150/150μm)を有する印刷版(8)を得た(図2)。
得られた印刷版(8)を日本電子精機社製精密凸版印刷機に取り付け、ハリマ化成社製銀ナノペースト(9)をガラス基板上に印刷した。なお、印刷後、銀ナノペーストを100℃×3分間乾燥し、表面形状をレーザー顕微鏡で観察し結果、L/S=145/155μmであり、導体の線幅のばらつきはいずれも±6%以下と小さく、エッジ部は良好な直線性を示した。またマージナル現象は測定範囲内では殆ど認めらなかった。
本発明のモールドを用いると、高精細なパターン印刷に適応できる印刷版を簡便な方法で、かつ、安価に製造することができるため、表示パネルやプリント配線板等の高精細化に大いに寄与することが可能となる。
本発明のモールドの製造工程を表す概略図である。 本発明の凸版印刷版の製造工程を表す概略図である。 本実施例1で製造した印刷版(口状の凹部を5列作成した場合)のレーザー顕微鏡の観察像を表す図である。 本発明で製造した印刷版を用いて印刷する工程を説明する概略図である。
符号の説明
1 フォトマスク
2 紫外線遮光部分
3 ポジ型感光性樹脂
4 ネガ型感光性樹脂
5 拡散反射率の高い基板
6 印刷版の凸部
7 複数の微細凹部
8 印刷版
9 銀ナノペースト
M 樹脂モールド

Claims (4)

  1. フォトマスクとポジ型感光性樹脂とを構成成分とするモールドであって、該フォトマスク中に配置された紫外線遮光部分の上に光硬化されたポジ型感光性樹脂が積層されていることを特徴とするモールド。
  2. フォトマスクの紫外線遮光部が円状あるいは多角形状であり配列していることを特徴とする請求項1に記載のモールド。
  3. (1)紫外線遮光部分を有するフォトマスク上にポジ型感光性樹脂を被着する工程と、
    (2)該フォトマスク側から露光する工程と、
    (3)露光後、現像する工程と、
    を、上記記載の順番に施して製造されることを特徴とする請求項1又は2に記載のモールド。
  4. (1)請求項1または2に記載のモールドの光硬化されたポジ型感光性樹脂上に、ネガ型感光性樹脂を充填する工程と、
    (2)該モールドのフォトマスク側から露光し、該ネガ型感光性樹脂を硬化させる工程と、
    (3)露光後、現像し、引き続きモールドから該ネガ型感光性樹脂硬化体を剥離する工程と、
    を、上記記載の順番に施すことを特徴とする凸版印刷版の製造方法。
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