JP2008206716A - 家具類転倒防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 強い三次元方向の力に対しても抗力が発揮され、家屋の天井面の多種多彩な状態や家具類の多種多様な天板形状に対応でき、軽量で、家具類の天板面と家屋の天井面に容易に設置することができる家具類転倒防止装置を提供する。
【解決手段】 第一の天板押圧板18と、第一の天井押圧板16と、伸縮自在の第一の支柱部11と、第一の中間支持板17とを備え、中央部に配置される中央支柱10と、第二の天板押圧板28と、第二の天井押圧板26と、伸縮自在の第二の支柱部21と、第二の中間支持板27とを備えた隅支柱20,20,20,20とからなり、中央支柱10と隅支柱20の間には、第一の中間支持板17と第二の天板押圧板28を接続した第一の筋交い31と、第二の中間支持板27と第一の天板押圧板18とを接続した第二の筋交い32とを交差した交差筋交い30を配置した家具類転倒防止装置1により課題を解決した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、家具類の転倒を効果的に防止する家具類転倒防止装置に関するものである。
従来、家具類の転倒防止方法として、事業所等では、例えば、特許文献1に示す、L字型等の固定金具類を用い、壁や天井に取付用穴を空け、ボルト類で固定する壁ボルト固定式が支流である。
また、一般家庭では、例えば、特許文献2に示す、長さの調整が可能で、家具類の天板と家屋の天井の間に、突っ張り棒と称する家具転倒防止器具を、ネジ止めすることなく、家具類と天井の間隙に設置し、家具類と天井の両方を押し付け、家具類を転倒しないようにするポール式が普及している。
従来の技術を改良したものとしては、例えば、特許文献3に示す、二基以上のジャッキを一定間隔毎に配置し、中心空間部に収納スペースを配置した、収納棚付き家具転倒防止器具を、ネジ止めすることなく、家具類と天井の間隙に設置する直方体状の隙間家具式が挙げられる。
一方、近年、企業では、大地震に遭遇した場合には、事業をなるべく中断しないことが肝心であり、やむを得ず事業を中断してしまった場合であっても、可能な限り早く、事業を再開することが望まれるため、事業継続を追求する「事業継続計画(BCP)」が進められている。特に、大型の家具類に関しては、事業継続の要である社員の人命に危険が及ぶ可能性が高いため、BCPガイドラインでも、大型の家具類に転倒防止対策を施すことが重要であると提言している。
特開2006−116127号公報 特開平8−242954号公報 特開2005−144109号公報
しかしながら、壁ボルト固定式では、固定金具類の取付位置に当たる壁や天井にアンカ等の取付穴を空ける必要があり、壁や天井に傷を付けてしまうこと、壁や天井には固定に耐えられないものがあること、フリーアクセス床面などでは、コンクリート床面に固定金具類を取り付けること自体が困難であること等の種々の問題点がある。
また、ポール式では、上下方向の動きには有効であるが、大地震に代表されるような強い三次元方向の力が加わった場合には、突っ張り棒が簡単に脱落してしまうため、転倒防止機能をなさないという問題点がある。
さらに、家具の上に家具を載せる隙間家具式では、転倒防止器具が重量物であるため、一般的に高い位置にある家具類の天板と家屋の天井の間隙に容易に設置できないという問題点があり、家屋の天井面の多種多彩な状態や家具類の多種多様な天板形状に対応できず、転倒防止を図る家具毎に載せる家具のサイズを選択する必要があるという問題点があった。
一方、平成18年3月に東京消防庁が発行した「オフィス家具・家電製品の転倒・落下防止対策に関する調査研究委員会における検討結果」によれば、震度6強の地震であれば、ロッキング現象が起き、ポール式と隙間家具式については転倒の危険性があると報告されている。それ故、人命を守るという点で十分な転倒防止装置はないという現状がある。
本発明の目的とするところは、強い三次元方向の力に対しても抗力が発揮され、家屋の天井面の多種多彩な状態や家具類の多種多様な天板形状に対応でき、軽量で、ネジ止めすることなく家具類の天板面と家屋の天井面に容易に設置することが可能である家具類転倒防止装置を提供することにある。
本発明の発明者らは、大地震の発生時における家具類の転倒防止を図るため、特に市販品を検討して問題点を整理し、以下の5つの条件に基づき、家屋の天井面と家具類の天板面に設置する家具類転倒防止装置の設計を行った。(1)強振動に耐える強度を有すること。(2)さまざまな環境に対応する高さの可変機能を有すること。(3)持ち運びが容易にできるように軽量で収納可能な可変機能を有すること。(4)家具類、家屋を傷つけないこと、(5)一般的な家具類の寸法(1800mm×1140mm×30mm)を対象とすること。
そして、本発明の発明者らは、人命を守るためには何が必要であるか検討し、条件が厳しい「財団法人日本建築センター(BCJ)」のデータに耐えうる大型家具類、オフィス家具類に用いる家具類転倒防止装置に関して、種々の検討を重ね、鋭意努力したところ、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の家具類転倒防止装置は、家具類の天板面を押圧する第一の天板押圧板と、家屋の天井面を押圧する第一の天井押圧板と、該第一の天板押圧板及び該第一の天井押圧板を両端に固定し、かつ伸縮自在となる第一の支柱部と、該第一の支柱部の長手方向のいずれかの位置に配置する第一の中間支持板とを備え、中央部に配置される中央支柱1本と、家具類の天板面を押圧する第二の天板押圧板と、家屋の天井面を押圧する第二の天井押圧板と、該第二の天板押圧板及び該第二の天井押圧板を両端に固定し、かつ伸縮自在となる第二の支柱部と、該第二の支柱部のいずれかの位置に配置する第二の中間支持板とを備え、該中央支柱の周囲に配置される隅支柱4本とからなり、該中央支柱と該隅支柱の間には、該第一の中間支持板と該第二の天板押圧板を接続した第一の筋交いと、該第二の中間支持板と該第一の天板押圧板とを接続した第二の筋交いとを交差した交差筋交いを配置したものであることを特徴とする。
本発明の家具類転倒防止装置においては、さらに、前記隅支柱4本について、当該隅支柱の第二の中間支持板と当該隅支柱から最も近い隅支柱の第二の天板押圧板とを接続した第三の筋交いと、当該隅支柱の第二の中間支持板と当該隅支柱から最も近い隅支柱の第二の天板押圧板とを接続した第四の筋交いを配置した構成を採用することができる。
本発明の家具類転倒防止装置において、前記第一の筋交いの幅方向の断面及び前記第二の筋交いの幅方向の断面が略コの字形状であり、前記第一の筋交いの背面と前記第二の筋交いの背面とが交差する構成を採用することができる。
本発明の家具類転倒防止装置において、前記第一の筋交いと前記第一の中間支持板、前記第一の筋交いと前記第二の天板押圧板、前記第二の筋交いと前記第二の中間支持板、前記第二の筋交いと前記第一の天板押圧板は、いずれもロッドエンドを介して接続されている構成を採用することができる。
本発明の家具類転倒防止装置において、前記第三の筋交い及び前記第四の筋交いは、長さ調節器を備えたワイヤである構成を採用することができる。
本発明の家具類転倒防止装置を用いることにより、大規模な地震が発生した場合や人や物がぶつかって瞬間的に力が加わる不慮の事故が起きた場合において、上下方向だけでなく、強い三次元方向の力に対しても、抗力を発揮するため、家具類の転倒を効果的に防止することができるという利点がある。なお、本発明の家具類転倒防止装置は、人命を守るという点において画期的なものであるといえる。
本発明の家具類転倒防止装置は、設置しようとする場所の環境、即ち、家屋の天井面の多種多彩な状態や家具類の多種多様な天板形状に対応することができると共に、設置後の経年変化にも対処でき、自由度が高いという利点がある。
本発明の家具類転倒防止装置は、軽量であるため、一般的に高い位置にある家具類の天板と家屋の天井の間隙に容易に設置することができ、折り畳みも可能であるため、持ち運びも容易にできるという利点もある。
本発明の家具類転倒防止装置を用いることにより、大規模な地震が発生した場合であっても、天井を支えることも可能であるという利点もある。
本発明の実施形態について図面を参照して説明する。本発明の家具類転倒防止装置1は、1本の中央支柱10と4本の隅支柱20,20,20,20とからなる。
中央支柱10は、家具類転倒防止装置1の中央部に配置される。中央支柱10は、第一の天板押圧板18と、第一の天井押圧板16と、第一の支柱部11と、第一の中間支持板17とを備える。
第一の天板押圧板18は、家具類の天板面を押圧する。本発明における家具類は、一般的に家具と呼ばれるもののすべてが含まれ、具体的には、例えば、什器類(食器棚、タンス、本棚、チェスト等)、オフィス家具(ロッカー等)、家電製品(冷蔵庫等)などが挙げられる。第一の天板押圧板18の上部面には、第一の支柱部11の一端に固定されるクランプ19cが取り付けられる。第一の天板押圧板18の下部押圧面には、例えば、家具類の天板面を密接押圧するため、接着剤、剥離可能な粘着材シート、接着効果のある緩衝材を挿入してもよく、中空の支柱に生じる座屈荷重を制限し、内部摺動性を維持するため、合成樹脂製の隙間材を挿入してもよい。なお、第一の天板押圧板18には、螺子孔を設けてもよい。
第一の天井押圧板16は、家屋の天井面を押圧する。第一の天井押圧板16の下部面には、第一の支柱部11の他端に固定されるクランプ19aが取り付けられる。第一の天井押圧板16の上部押圧面には、例えば、家屋の天井面を密接押圧するため、接着剤、剥離可能な粘着材シート、接着効果のある緩衝材を挿入してもよく、中空の支柱に生じる座屈荷重を制限し、内部摺動性を維持するため、樹脂製の隙間材を挿入してもよい。なお、第一の天井押圧板16は、第一の天板押圧板18と異なり、家屋の天井面を押圧する力は弱くてもよい。
第一の支柱部11は、家具類転倒防止装置1を設置しようとする家屋の天井面の多種多彩な状態に対応し、設置後の経年変化に容易に対処するため、伸縮自在に構成される。第一の支柱部11の伸縮構造は、二段式であっても、三段式であってもよい。二段式の伸縮構造の場合、第一の支柱部11は、例えば、中空の第一の上支柱12と、第一の上支柱12の外径よりも若干大きい外径を有する中空の第一の下支柱14と、第一の上支柱12と第一の下支柱14の境界付近に設置した第一の固定具15aとで構成され、第一の固定具15aで所望の長さに調整する(図1)。また、三段式の伸縮構造の場合、第一の支柱部11は、例えば、中空の第一の上支柱12と、第一の上支柱12の外径よりも若干大きい外径を有する中空の第一の中支柱13と、第一の中支柱13の外径よりも若干大きい外径を有する中空の第一の下支柱14と、第一の上支柱12と第一の中支柱13の境界付近に設置した第一の固定具15aと、第一の中支柱13と第一の下支柱14の境界付近に設置した第一の固定具15bとで構成され、第一の固定具15a,15bで所望の長さに調整する(図2)。中空の支柱を所望の長さに調整して固定する方法としては、例えば、中空の支柱の軸に割を用いる方法であってもよく、面圧を高める摩擦式を用いる方式であってもよい。
第一の中間支持板17は、第一の支柱部11の長手方向のいずれかの位置に配置される。第一の中間支持板17は、下部面に取り付けられたクランプ19bにより、第一の支柱部11の長手方向の所定の位置に固定される。
隅支柱20,20,20,20は、中央支柱10の周囲に配置される。隅支柱20は、第二の天板押圧板28と、第二の天井押圧板26と、第二の支柱部21と、第二の中間支持板27とを備える。
第二の天板押圧板28は、家具類の天板面を押圧する。第二の天板押圧板28の上部面には、第二の支柱部21の一端に固定されるクランプ29cが取り付けられる。第二の天板押圧板28の下部押圧面には、例えば、家具類の天板面を密接押圧するため、接着剤、剥離可能な粘着材シート、接着効果のある緩衝材を挿入してもよく、中空の支柱に生じる座屈荷重を制限し、内部摺動性を維持するため、合成樹脂製の隙間材を挿入してもよい。なお、第二の天板押圧板28には、螺子孔を設けてもよい。
第二の天井押圧板26は、家屋の天井面を押圧する。第二の天井押圧板26の下部面には、第二の支柱部21の他端に固定されるクランプ29aが取り付けられる。第二の天井押圧板26の上部押圧面には、例えば、家屋の天井面を密接押圧するため、接着剤、剥離可能な粘着材シート、接着効果のある緩衝材を挿入してもよく、中空の支柱に生じる座屈荷重を制限し、内部摺動性を維持するため、樹脂製の隙間材を挿入してもよい。なお、第二の天井押圧板26は、第二の天板押圧板28と異なり、家屋の天井面を押圧する力は弱くてもよい。
第二の支柱部21は、家具類転倒防止装置1を設置しようとする家屋の天井面の多種多彩な状態に対応し、設置後の経年変化に容易に対処するため、伸縮自在に構成される。第二の支柱部21の伸縮構造は、二段式であっても、三段式であってもよい。二段式の伸縮構造の場合、第二の支柱部21は、例えば、中空の第二の上支柱22と、第二の上支柱22の外径よりも若干大きい外径を有する中空の第二の下支柱24と、第二の上支柱22と第二の下支柱24の境界付近に設置した第二の固定具25aとで構成され、第二の固定具25aで所望の長さに調整する(図1)。また、三段式の伸縮構造の場合、第二の支柱部21は、例えば、中空の第二の上支柱22と、第二の上支柱22の外径よりも若干大きい外径を有する中空の第二の中支柱23と、第二の中支柱23の外径よりも若干大きい外径を有する中空の第二の下支柱24と、第二の上支柱22と第二の中支柱23の境界付近に設置した第二の固定具25aと、第二の中支柱23と第二の下支柱24の境界付近に設置した第二の固定具25bとで構成され、第二の固定具25a,25bで所望の長さに調整する(図2)。中空の支柱を所望の長さに調整して固定する方法としては、例えば、中空の支柱の軸に割を用いる方法であってもよく、面圧を高める摩擦式を用いる方式であってもよい。
第二の中間支持板27は、第二の支柱部21の長手方向のいずれかの位置に配置される。第二の中間支持板27は、下部面に取り付けられたクランプ29bにより、第二の支柱部21の長手方向の所定の位置に固定される。
中央支柱10と隅支柱20には、第一の中間支持板17と第二の天板押圧板28を接続した第一の筋交い31と、第二の中間支持板27と第一の天板押圧板18とを接続した第二の筋交い32とを交差した交差筋交い30が配置される。これにより、第一の筋交い31に加わる荷重の作用点は、第二の天板押圧板28の中央付近に働くようになり、第二の筋交い32に加わる荷重の作用点は、第一の天板押圧板18の中央付近に働くようになる。
ここで、家具類転倒防止装置1は、1本の中央支柱10と4本の隅支柱20,20,20,20とからなるため、中央支柱10には4つの交差筋交い30,30,30,30が繋がることになる。この4つの交差筋交い30,30,30,30により、家具類転倒防止装置1の全体に同一方向の振れが発生せず、相対する支柱の方向に働く横方向の力と家具類の天板面に働く垂直方向の力に対して抗力が生じるため、家具類が傾くことを効果的に制限する。
第一の筋交い31の幅方向の断面及び第二の筋交い32の幅方向の断面を略コの字形状とし、第一の筋交い31の背面と第二の筋交い32の背面とを交差することにより、捩じり強度が増大する。
なお、第一の筋交い31と第二の筋交い32との交差部分を、例えば、リベット33で結合することにより、捩じり強度がより増大し、軸の中心方向のずれがなくなる。第一の筋交い31と第二の筋交い32との交差部分を結合する方法としては、第一の筋交い31と第二の筋交い32の交差角度を自由に変更することができれば特に限定されず、例えば、リベット方式、ネジ止め、はとめパンチなどが挙げられる。
家具類転倒防止装置1は、家屋の天井面の多種多彩な状態に対応する。例えば、図3に示すように、家屋の天井の高さが場所によって異なる場合であっても、家具類転倒防止装置1であれば、中央支柱10を所望の長さにして第一の固定具15aなどで固定し、隅支柱20,20,20,20を所望の長さにして第二の固定具25a,25a,25a,25aなどで固定すると共に、交差筋交い30,30,30,30の交差角度を変化させることにより、家屋の天井面と家具類の天板面の間に設置することが可能である。
第一の筋交い31と第一の中間支持板17、第一の筋交い31と第二の天板押圧板28、第二の筋交い32と第二の中間支持板27、第二の筋交い32と第一の天板押圧板18は、例えば、いずれも接触面が球形である球面ブッシュ35aと、球面ブッシュ35aと嵌合する頭部と、内径に雌ネジ部を有し、ロックナット35bを備えた軸状取付部とから構成されたロッドエンド35を介して接続されるのが好ましい。
第二の筋交い32と中央支柱10にある第一の天板押圧板18とをロッドエンド35を介して接続した場合には、球面ブッシュ35aは、自由自在に動くため、水平方向への移動(図4(a),同(b),同(c))、回転方向への移動(図5(a),同(b),同(c))及び垂直方向への移動(図6(a),同(b),同(c))が可能であって、交差筋交い30の三次元の方向変換が行え、4つの隅支柱20,20,20,20の位置変更ができるようになることから、家具類の天板形状、特に家具類の天板の幅に対応して、自在に変形することが可能である。また、第一の筋交い31と中央支柱10にある第一の中間支持板17とをロッドエンド35を介して接続した場合も、第二の筋交い32と中央支柱10にある第一の天板押圧板18とをロッドエンド35を介して接続した場合と同様の効果が生じる。それ故、図7(a)に示すように、家具類の天板の形状が長方形の場合、長辺と短辺の比率が異なる天板形状であっても、十分対応可能となり、図7(b)に示すように、家具類の天板の形状が円弧形状長方形の場合であっても、十分対応可能である。
第一の筋交い31と隅支柱20にある第二の天板押圧板28とをロッドエンド35を介して接続し、第二の筋交い32と隅支柱20にある第二の中間支持板27とをロッドエンド35を介して接続した場合には、家具類のレイアウト変更等により、家具類転倒防止装置1を家具類の天板面から取り外す際、隅支柱20の第二の天板押圧板28の下部押圧面に取り付けた粘着材シートの引張強度やせん断強度の剥離特性を考慮して、隅支柱20の中心軸を回転中心とする回転剥離方法を採用しても、上述した球面ブッシュ35aの水平方向への移動及び垂直方向への移動によって、交差筋交い30に殆ど影響を与えることなく取り外すことができるようになる。それ故、隅支柱20にある第二の中間支持板27又は第二の天板押圧板28とのロッドエンド35を介した連結は、レイアウト変更が比較的多いオフィス家具に特に有効である。
ロッドエンド35を介して接続する方法には、例えば、第一の天板押圧板18、第一の中間支持板17、第二の天板押圧板28又は第二の中間支持板27に雌ネジ孔を設けた後、固定ボルトを第一の天板押圧板18、第一の中間支持板17、第二の天板押圧板28又は第二の中間支持板27に設けた雌ネジ孔からロッドエンド35の雌ネジ部に向かってねじ込んで、第一の天板押圧板18、第一の中間支持板17、第二の天板押圧板28又は第二の中間支持板27にロッドエンド35を配置し、その後、第一の筋交い31又は第二の筋交い32の先端部に設けたリンク節34とロッドエンド35の球面ブッシュ35aとを回動軸ピン36で回動可能に結合する方法が挙げられる。なお、ロックナット35bにより、家具類の天板面に家具類転倒防止装置1を取り付けた後においては、四隅に配置された隅支柱20,20,20,20の水平方向の回転角を5度以内に制限することができるようになる。
4本の隅支柱20,20,20,20には、例えば、図8(a)に示すように、対象となる隅支柱20の第二の中間支持板27と対象となる隅支柱20から最も近い隅支柱20の第二の天板押圧板28とを接続したワイヤ、即ち第三の筋交い41と、対象となる隅支柱20の第二の天板押圧板28と当該隅支柱から最も近い隅支柱の第二の中間支持板27とを接続したワイヤ、即ち第四の筋交い42を配置した場合、第三の筋交い41及び第四の筋交い42によって、地震時における家具類の挙動により発生する家具類の天板と家屋の天井との水平面方向の力の差異がワイヤの張力方向に制限され、斜め方向に変位を生じにくくなり、地震時の荷重により生じる家具類転倒防止装置の変形をより効果的に制限することができるようになる。第三の筋交い41又は第四の筋交い42と第二の中間支持板27又は第二の天板押圧板28の接続方法は特に限定されないが、例えば、ネジ止めなどが挙げられる。なお、ワイヤに合成樹脂を被覆することは好ましく、合成樹脂を被覆したワイヤは、被覆部分が長さ調整器に食いつき、より高い保持能力を発揮する。
第三の筋交い41及び第四の筋交い42に長さ調整器43を備えた場合には、家具類転倒防止装置1の設定時点などにおいて、ワイヤを最適な長さに調整することが可能となる。長さ調節器43としては、例えば、図8(b)に示すように、長手方向に貫通するワイヤ貫通孔を有し、外周面をワイヤの張力方向に先細りとなるテーパー状に形成した合成樹脂製の筒状雄部材と、筒状雄部材と嵌合する嵌合孔を有する雌部材と、雌部材を回動可能に軸支する固定具とからなるものを挙げることができるが、これに限定されない。
家具類転倒防止装置1は、例えば、図9に示すように折り畳むことが可能であり、小型になるため、容易に移動することができるようになる。
本発明の家具類転倒防止装置は、例えば、地震時、家具類や建物に加わる力によって生じる家具類を転倒させるための回転モーメント力による床面に対する家具類の傾きを生じさせないことで、家具類の転倒を防止できる効果を発揮する。ロッキング現象では、家具類の上部に生じる横方向の力を制御することで転倒防止制御が可能である。壁側に家具類を設置したときに、滑り横移動の生じない壁面がある家具−壁モデルを用いた場合における家具類の上部にロッキングを生じないようにする水平方向の必要な力Fは、式(1):F={K・h−(1−K)・b}・W/qで表すことができる。なお、Kは、地震動による水平方向の震度、Kは、地震動による鉛直方向の震度、Wは、家具類の重量、bは、ロッキング中心から重心までの水平距離、hは、床から重心までの距離、qは、床から家具類固定部までの高さを指す。上述した式(1)は、今現在、耐震設計の基本とされている式である。なお、地震動時には、天井と床でひずみが発生するが、このとき発生する力を応力として考慮しなければならない。
本発明の家具類転倒防止装置1は、例えば、家具類70の天板60に、第一の天板押圧板18及び第二の天板押圧板28,28,28,28で押圧すると共に、家屋の天井50に、第一の天井押圧板16及び第二の天井押圧板26,26,26,26で押圧するように、1本の中央支柱10と4本の隅支柱20,20,20,20を配置することにより、家具類の天板面60と家屋の天井面50に設置する(図10)。ここで、第二の天板押圧板28,28,28,28は、家具類70の天板60から逸脱しない範囲内で、できるだけ外側、即ち四隅に配置することが望ましい。また、押圧は、家屋の天井50に影響を与えない最大の力で家具類70の天板60と家屋の天井50の両方に作用するように、手動で行うことが望ましい。
本発明の家具類転倒防止装置1を家具類の天板面60と家屋の天井面50に設置した後、大規模な地震が発生すると、家具類70が床80に固定されてないため、家具類70と床80の摩擦力により、家具類70の横方向の移動を制限する力と重い家具類70の質量と加速度による力が偶力的に作用して、家具類70の底面(長方形とする。)の一辺を回転軸とする回転モーメントが作用し、家具類70が転倒しそうになるが、中央支柱10と4つの隅支柱20,20,20,20によって、この回転モーメントによる家具類の天板面60と家屋の天井面50との距離の変位量が家屋の天井面50への荷重に変換するため、家具類70の転倒を効果的に制限することができるようになる。
図1に示した本発明の家具類転倒防止装置を用い、オフィス環境を想定した環境によりBCJ基準で振動実験を行った。振動実験は、平成18年3月に東京消防庁が発行した「オフィス家具・家電製品の転倒・落下防止対策に関する調査研究委員会における検討結果」に記載された「家具類及び家電製品の振動実験の実施方法」に準拠して行った。天井は石膏ボードとした。床は、Pタイルとした。振動物は、自重と重りの合計360kgの一体型オフィス家具とした。一体型オフィス家具の天板に1つの第一の天板押圧板と4つの第二の天板押圧板を押圧すると共に、石膏ボードの天井に1つの第一の天井押圧板と4つの第二の天井押圧板を押圧するように、1つの中央支柱と4つの隅支柱を配置した。押圧は、天井に影響を与えない最大の力で家具類の天板と家屋の天井の両方に作用するように、手動で行った。4つの第二の天板押圧板は、家具類の天板から逸脱しない範囲内で、できるだけ外側に配置した。その後、加震機により、兵庫県南部地震神戸海洋気象台波(NS波)を加えて動的試験を行い、振動物の挙動と器具の取り付け状況を目視で確認した。
その結果、目視による振動物の挙動がほぼ安定しており、転倒防止器具の変形、損傷及び逸脱は見られなかった。
この結果により、本発明の家具類転倒防止装置は、上述の問題点を全て解決した上、強振動に耐えるということが明らかとなり、転倒防止装置の根本的な考え方が覆ったとものと考えられる。
本発明の家具類転倒防止の一実施形態の概略を示す斜視図である。 本発明の家具類転倒防止の他の一実施形態の概略を示す斜視図である。 本発明の家具類転倒防止の一実施形態を均一でない家屋の天井面に設置した後の状態の一例を示す正面図である。 (a)本発明の家具類転倒防止に用いる第一の天板押圧板と第二の筋交いの一部との位置関係の一例を示す上面図であり、(b)第一の天板押圧板と第二の筋交いの一部との位置関係の他の一例を示す上面図であり、(c)第一の天板押圧板と第二の筋交いの一部との位置関係の他の一例を示す上面図である。 (a)本発明の家具類転倒防止に用いる第一の天板押圧板と第二の筋交いの一部との位置関係の一例を示す側面図であり、(b)第一の天板押圧板と第二の筋交いの一部との位置関係の他の一例を示す側面図であり、(c)第一の天板押圧板と第二の筋交いの一部との位置関係の他の一例を示す側面図である。 (a)本発明の家具類転倒防止に用いる第一の天板押圧板と第二の筋交いの一部との位置関係の一例を示す正面図であり、(b)第一の天板押圧板と第二の筋交いの一部との位置関係の他の一例を示す正面図であり、(c)第一の天板押圧板と第二の筋交いの一部との位置関係の他の一例を示す正面図である。 (a)本発明の家具類転倒防止に用いる中央支柱と隅支柱との位置関係の一例を示す上面図であり、(b)中央支柱と隅支柱との位置関係の他の一例を示す上面図である。 (a)本発明の家具類転倒防止に用いる第三の筋交いと第四の筋交いを配置した隅支柱の一例を示す図であり、(b)本発明の家具類転倒防止に用いる長さ調節器の一例を示す図である。 本発明の家具類転倒防止の一実施形態を折り畳んだ状態の一例を示す斜視図である。 本発明の家具類転倒防止の一実施態様を家屋の天井面と家具類の天板面に設置した状態の一例を示す斜視図である。
符号の説明
1 家具類転倒防止装置
10 中央支柱
11 第一の支柱部
12 第一の上支柱
13 第一の中支柱
14 第一の下支柱
15a,15b 第一の固定具
16 第一の天井押圧板
17 第一の中間支持板
18 第一の天板押圧板
19a,19b,19c 第一のクランプ
20 隅支柱
21 第二の支柱部
22 第二の上支柱
23 第二の中支柱
24 第二の下支柱
25a,25b 第二の固定具
26 第二の天井押圧板
27 第二の中間支持板
28 第二の天板押圧板
29a,29b,29c 第二のクランプ
30 交差筋交い
31 第一の筋交い
32 第二の筋交い
33 リベット
34 リンク節
35 ロッドエンド
35a 球面ブッシュ
35b ロックナット
36 回動軸ピン
41 第三の筋交い
42 第四の筋交い
43 長さ調節装置
50 家屋の天井面
60 家具類の天板面
70 家具類
80 床

Claims (5)

  1. 家具類の天板面を押圧する第一の天板押圧板と、家屋の天井面を押圧する第一の天井押圧板と、該第一の天板押圧板及び該第一の天井押圧板を両端に固定し、かつ伸縮自在となる第一の支柱部と、該第一の支柱部の長手方向のいずれかの位置に配置する第一の中間支持板とを備え、中央部に配置される中央支柱1本と、家具類の天板面を押圧する第二の天板押圧板と、家屋の天井面を押圧する第二の天井押圧板と、該第二の天板押圧板及び該第二の天井押圧板を両端に固定し、かつ伸縮自在となる第二の支柱部と、該第二の支柱部のいずれかの位置に配置する第二の中間支持板とを備え、該中央支柱の周囲に配置される隅支柱4本とからなり、該中央支柱と該隅支柱の間には、該第一の中間支持板と該第二の天板押圧板を接続した第一の筋交いと、該第二の中間支持板と該第一の天板押圧板とを接続した第二の筋交いとを交差した交差筋交いを配置したものであることを特徴とする家具類転倒防止装置。
  2. 前記家具類転倒防止装置は、さらに、前記隅支柱4本について、当該隅支柱の第二の中間支持板と当該隅支柱から最も近い隅支柱の第二の天板押圧板とを接続した第三の筋交いと、当該隅支柱の第二の中間支持板と当該隅支柱から最も近い隅支柱の第二の天板押圧板とを接続した第四の筋交いを配置したものであることを特徴とする請求項1に記載の家具類転倒防止装置。
  3. 前記第一の筋交いの幅方向の断面及び前記第二の筋交いの幅方向の断面が略コの字形状であり、前記第一の筋交いの背面と前記第二の筋交いの背面とが交差することを特徴とする請求項1又は2に記載の家具類転倒防止装置。
  4. 前記第一の筋交いと前記第一の中間支持板、前記第一の筋交いと前記第二の天板押圧板、前記第二の筋交いと前記第二の中間支持板、前記第二の筋交いと前記第一の天板押圧板は、いずれもロッドエンドを介して接続されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つの項に記載の家具類転倒防止装置。
  5. 前記第三の筋交い及び前記第四の筋交いは、長さ調節器を備えたワイヤであることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一つの項に記載の家具類転倒防止装置。
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JP2011235060A (ja) * 2010-05-10 2011-11-24 Fujiwara Sangyo Kk 耐震保持器具
JP6446589B1 (ja) * 2018-08-09 2018-12-26 Kyb株式会社 転倒防止装置

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