JP2008200644A - 塗布方法、平版印刷版原版及び印刷方法 - Google Patents

塗布方法、平版印刷版原版及び印刷方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ピックアップロール塗布装置を用いて長尺帯状支持体上に、塗布欠陥がなく、表面形状も均一な安定且つ良好な塗布面を形成し、性能も良好な平版印刷版の塗布方法、及び印刷方法を提供する。
【解決手段】ピックアップロールにより塗布液をピックアップし、支持体に転写し塗布する塗布方法において、塗布液の静表面張力が40×10-5N/cm以上で且つピックアップロールが溝きりロールであることを特徴とする塗布方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、平版印刷版原版に関するものであり、詳しくは、ディジタル信号に基づいた画像記録が可能であり、塗布欠陥なく、安定した印刷物を得ることができる平版印刷版原版の塗布方法、それにより得られた平版印刷版原版及び印刷方法に関する。
従来の印刷工程は、原稿画像からネガもしくはポジフィルムを作製し、フィルムを介してアルミ砂目支持体上に感光層を有する平版印刷版材料(平版印刷版原版とも言う。)に画像を露光し、アルカリ性現像液で現像処理を行うことで平版印刷版を作製し、これを印刷機に取り付け印刷するという手順で行われてきた。
近年、コンピューターの普及に伴い、フィルムを介さずに原稿画像データを直接印刷版に描画するコンピューター・トゥー・プレート(CTP)技術が普及しつつあり、フィルム作製に要していた時間を削減し、コスト低減が可能となってきている。又印刷物のニーズとして、数千枚〜1万枚程度の刷り枚数で多種の高品質画像を印刷する、少部数多品種の傾向が高くなってきた。この為、描画時間が短く、高解像度が得られるヒートモードレーザー記録を用いた刷版作製がCTPの主流となりつつある。
CTPの普及と同期して印刷環境もオフィス化が進み、又環境適性の面からもアルカリ現像液を必要としない、更には全く現像処理を必要としない平版印刷版材料が望まれるようになってきた。
例えば、特開平9−123387号、同9−123388号、同9−131850号には親水性結合剤中に分散された熱可塑性粒子を含有する平版印刷版原版を印刷機に取り付け、印刷機上で現像して平版印刷版を作製する方法を開示している。これらの技術に依ればアルカリ現像を施すことなく、又現像機も要することなく刷版作製が可能であり、擬似的に現像処理不要の平版印刷版を提供できる。
平版印刷版原版においては、近年、支持体に親水性のアルミ基板を用いずプラスチックフィルムを支持体として用い得ることも記載されている。
プラスチックフィルムは金属に比較して熱伝導性が低く、画像形成の際のレーザー露光により感熱層において発生する熱を支持体へと拡散させることなく、効率よく画像形成に利用でき、さらに、アルミニウム支持体に比較して安価であるという利点を有している。
これらのプラスチックフィルムを支持体に用いた刷版として特開平9−314794号公報には表面をコロナ処理した支持体の使用例が挙げられており、特開平11−245530号公報にはプラズマ処理した支持体が開示されている。
また、塗布装置としては各種の装置が知られている。例えばディップ塗布、バー塗布、ファウンテン塗布、その他エアーナイフ、ブレード塗布、バー塗布、スライドホッパー等である。
上記塗布装置を使用した塗布方法の中で連続的に搬送される支持体へ簡便に塗布する方法として、近年、薄膜・高速塗布用として多用されるようになってきたひとつとして、塗布液をロールによりピックアップする塗布装置を使用したピックアップ塗布方法が知られている。
ピックアップ塗布方法でピックアップロールとして溝きりロールを用いたロールコーター塗布について記載がある(例えば、特許文献1参照。)が、塗布液の静表面張力について述べておらず、これら液の塗布安定性を述べているものではなく、静表面張力の高い液においても安定に塗布されることが望まれていた。
特開2006−88045号公報
本発明はピックアップロール塗布装置を用いて長尺帯状支持体に、塗布欠陥がなく、表面形状も均一な安定且つ良好な塗布面が得られ、性能も良好な平版印刷版塗布製造方法、及び印刷方法を提供することにある。
上記課題は、以下の構成により解決することができた。
1.ピックアップロールにより塗布液をピックアップし、基材に転写し塗布する塗布方法において、塗布液の静表面張力が40×10-5〜100×10-5N/cm以上で且つピックアップロールが溝きりロールであることを特徴とする塗布方法。
2.前記ピックアップロールの溝きりのピッチ間隔が0.1〜5mm且つ溝間幅が0.1〜1.0mmであることを特徴とする前記1に記載の塗布方法。
3.前記ピックアップロールの溝きり角度が30度から60度であることを特徴とする前記1又は2に記載の塗布方法。
4.前記ピックアップロールの周速度が1m/minから20m/minであることを特徴とする前記1〜3の何れか1項に記載の塗布方法。
5.前記1〜4の何れか1項に記載の塗布方法で形成されたことを特徴とする平版印刷版原版。
6.前記5に記載の平版印刷版原版を画像情報に基づきレーザー露光し、機上現像後に印刷することを特徴とする印刷方法。
本発明の方法により、静表面張力の大きな塗布液を用いても塗布欠陥を発生することなく、良好な性能を有する平版印刷版原版を作製することが可能となった。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の平版印刷版原版の作製に用いられるピックアップロール方式の塗布装置について図をもって説明する。
図1は、ピックアップロール方式の塗布装置の概略構成図である。
ロール状に巻かれた元巻き(不図示)から巻出された支持体10は、バックアップロール2とピックアップロール1との間を搬送され、ピックアップロール1によりピックアップされた塗布液5は支持体10上に塗布され、掻き取りロール3とバックアップロール4との間で規定厚さに規制され、一定厚となって塗布され、乾燥工程へ搬送される。
本発明のピックアップロールは溝きりロールを用いることを特徴とするものである。
図2は、溝きりロールの溝きり角度、ピッチ間隔及び溝間幅を示す図である。図2(a)は溝きりロール1の正面図であり、ピックアップロールの表面には切り溝6が形成されており、該ロールの回転軸と切り溝6とのなす角度θを溝きり角度と呼ぶ。図2(b)〜(e)は切り溝6の断面形状の例を示す図であり、Pはピッチを表し、Lは溝間幅を表す。
本発明は、上記クレームを満たすことで、初めて達成されることを見出したものである。
即ち、ピックアップロールにより塗布液をピックアップし、支持体に転写し塗布する方法において、塗布液の静表面張力が40×10-5N/cm以上で且つピックアップロールが溝きりロールであることを要件とする。
塗布液の静表面張力が40×10-5N/cm以上の液については、ピックアップロールの溝きりが非常に重要であることが本発明により見出された。
塗布液の静表面張力が40×10-5N/cm以上の液では、ピックアップロール表面に溝きりがなされていないと、静表面張力が比較的に高いために液がピックアップロール表面に均一に転写されずロール表面で液流れを発生し、そのため支持体にも均一に液転写されず、それによりスジやはじき等の塗布故障が発生することが分かった。
また、塗布液の静表面張力の上限は特に制限されないが、支持体への転写性から120×10-5N/cm以下であることが好ましい。
更にピックアップロール周速度がピックアップする液溜め容器内の液の泡立ち防止や支持体への過剰な液転写を防止するため、低速度にすることが重要であるが、逆に静表面張力が高い液ではピックアップロール周速度を遅くすると液ピックアップ性が不均一になることが分った。
この場合においてもピックアップロールに溝きりを施すことにより良好な塗布性が得られることを見出した。
ピックアップロール周速度は、ピックアップする液溜め容器内の液の泡立ち防止や支持体への過剰な液転写を防止するため、1m/minから20m/minが好ましい。20m/minを超えると液の泡立ちがしやすくなる傾向にあり、1m/minより遅いとピックアップ性が不均一になる傾向にある。
ピッチ間隔、溝間幅、溝きり角度も特に大きな制約はないが、長尺に安定な均一塗布性、塗布面の性能安定性より、ピッチ間隔は0.1〜5mm且つ溝間幅は0.1〜1.0mm、溝きり角度が30度から60度であることがより好ましい。
〈支持体〉
本発明に用いられる支持体としては、特に大きな制限は無く、金属、プラスチックフィルム、ポリオレフィン等で処理された紙、更にこれら材料を適宜貼り合わせた複合基材等も用いることが出来る。
プラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、アセテート、ナイロン、ポリエーテルイミド、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンサルファイド、セルロースエステル類等を挙げることができる。これらプラスチックフィルムは塗布層との接着性を向上させるために、塗布面に易接着処理や下塗り層塗布を行うことが好ましい。易接着処理としては、コロナ放電処理や火炎処理、紫外線照射処理等が挙げられる。また、下塗り層としては、ゼラチンやラテックスを含む層等が挙げられる。
支持体として金属ではアルミニウムが挙げられる。
この場合、純アルミニウム板及びアルミニウム合金板等であってもかまわない。
支持体のアルミニウム合金としては、種々のものが使用でき、例えば、珪素、銅、マンガン、マグネシウム、クロム、亜鉛、鉛、ビスマス、ニッケル、チタン、ナトリウム、鉄等の金属とアルミニウムの合金が用いられ、各種圧延方法により製造されたアルミニウム板が使用できる。また、近年普及しつつあるスクラップ材およびリサイクル材などの再生アルミニウム地金を圧延した再生アルミニウム板も使用できる。
〈バインダー〉
本発明に用いられるバインダーとしては、特に大きな制限なく用いることが出来る。
バインダー樹脂としては、ポリウレタン、ポリエステル、塩化ビニル系共重合体等の塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ポリビニルブチラール等のポリビニルアセタール系樹脂、ニトロセルロース等のセルロース系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体等のスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、ポリアミド、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルホルマール等のアセタール系樹脂、及びポリビニルアルコール、ゼラチン等の水溶性樹脂等がある。
バインダー樹脂は、1種単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよい。
〈粒子物〉
本発明の平版印刷版原版を形成する塗布液には性能に応じて粒子物を含んでいても良い。
粒子物としては無機或いは有機のフィラーを挙げることが出来る。
例えば、カーボンブラック、グラファイト、TiO2、BaSO4、ZnS、MgCO3、CaCO3、ZnO、CaO、WS2、MoS2、MgO、SnO2、Al23、α−Fe23、α−FeOOH、SiC、CeO2、BN、SiN、MoC、BC、WC、チタンカーバイド、コランダム、人造ダイアモンド、ザクロ石、ガーネット、ケイ石、トリボリ、ケイソウ土、ドロマイト等の無機フィラーやポリエチレン樹脂粒子、フッ素樹脂粒子、グアナミン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、シリコン樹脂粒子、メラミン樹脂粒子等の有機フィラーを挙げることができる。
粒子物としてコア−シェル構造を有するフィラーを挙げることができる。
コア−シェル構造を有する粒子とは、コア粒子表面にシェルとなる部分にコアよりも小粒径の粒子を固着させてなる粒子である。
コア粒子、シェルとなる部分の粒子は無機粒子でも有機粒子でもよい。
コア粒子にシェルとなる粒子を何層にも固着(被覆)させても良い。
コア粒子の平均粒径は0.1〜15μmが好ましく、より好ましくは平均粒径1〜10μmである。
シェルとなる部分の粒子の平均粒径はコア粒子の平均粒径の1/3以下が好ましく、より好ましくは1/10以下である。シェルとなる部分の粒子の平均粒径は15μmを越えないことが好ましく、また0.1μm以上であることが好ましい。
コア粒子の表面に固着する小粒子の被覆度は、本発明の効果が現れる範囲で任意に選ぶことができる。
シェルとなる部分の粒子は、例えば、東レリサーチセンター(株)編「微粒子ポリマーの新展開」に記載のヘテロ凝集法を利用する方法、コア粒子表面からの重合反応による方法、粉体工学会編「粒子設計工学」に記載のハイブリダイザーを用いる乾式凝集攪拌法、等を用いて容易に製造することができる。また、ある種のコア−シェル粒子はコア粒子の表面に小粒子を析出させることにより製造できる。
粒子物としてワックスを挙げることができる。
ワックスとして具体的な化合物は、蜜ロウ、キャンデリラワックス、パラフィンワックス、エステルワックス、モンタンロウ、カルナバワックス、アミドワックス、ポリエチレンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の固形ワックス類が挙げられる。
シリコン系化合物(ワックス状のものを含む)として具体的な化合物は、ジメチルシリコンオイル、メチルフェニルシリコンオイル、メチルハイドロジェンシリコンオイル等のストレートシリコンオイル、オレフィン変性シリコンオイル、ポリエーテル変性シリコンオイル、エポキシ変性シリコンオイル、エポキシ・ポリエーテル変性シリコンオイル、アルコール変性シリコンオイル、フッ素変性シリコンオイル、アミノ変性シリコンオイル、フェノール変性シリコンオイル、メルカプト変性シリコンオイル、カルボキシ変性シリコンオイル、高級脂肪酸変性シリコンオイル、カルナバ変性シリコンオイル、アミド変性シリコンオイル、(メタ)アクリル変性シリコンオイル等のラジカル反応性シリコンオイル、シリコンジオールや、シリコンジアミン等の末端反応性シリコンオイル、ハロゲン基、アルコキシ基、エステル基、アミド基、イミド基等で変性された有機変性シリコンオイル等を挙げることができる。
粒子物として金属原子含有粒子を挙げることが出来る
金属原子含有粒子とは鉄、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、チタン、銀、アルミニウム、金、白金等の金属またはその酸化物等の化合物を総称している。
金属原子含有粒子は、強磁性酸化鉄粉末、強磁性金属粉末、立方晶板状粉末等が挙げられる。
強磁性酸化鉄としては、γ−Fe23、Fe34、又はこれらの中間酸化鉄でFeOx(1.33<x<1.50)で表されるものを挙げることができる。
強磁性金属粉末としては、Fe、Coを始め、Fe−Al系、Fe−Al−Ni系、Fe−Al−Zn系、Fe−Al−Co系、Fe−Al−Ca系、Fe−Ni系、Fe−Ni−Al系、Fe−Ni−Co系、Fe−Ni−Zn系、Fe−Ni−Mn系、Fe−Ni−Si系、Fe−Ni−Si−Al−Mn系、Fe−Ni−Si−Al−Zn系、Fe−Ni−Si−Al−Co系、Fe−Al−Si系、Fe−Al−Zn系、Fe−Co−Ni−P系、Fe−Co−Al−Ca系、Ni−Co系、Fe、Ni、Co等を主成分とするメタル磁性粉末等の強磁性金属粉末が挙げられ、中でもFe系金属粉末が好ましく、例えばCo含有γ−Fe23、Co被着γ−Fe23、Co含有Fe34、Co被着Fe34、Co含有磁性FeOx(4/3<x<3/2)粉末等のコバルト含有酸化鉄系磁性粉末が挙げられる。
〈溝きりピックアップロール〉
ピックアップロール
本発明でいうピックアップロールとは、塗布液をピックアップし、基材に転写させるロールと定義する。
ピックアップロールにより転写された液が最終塗布量であってもそれ以上であってもよく、最終塗布量でない場合はピックアップロールにより転写された液をワイヤーバーでかきとる方法等が挙げられる。
この場合、第一段階としてピックアップロール塗布装置により帯状支持体に適当に過剰量の塗布液を塗布し、これら過剰の塗布液(1次膜)にバー塗布装置(バーは静止、又は回転)によりバーを押し当てて過剰な塗布液を掻き落すことによって所望の膜厚(2次膜)を得る方法である。
・溝きり
本発明で言う溝きりとは、ロール表面に複数の切り溝を有することを示す。ロールにワイヤーを巻きつけて形成しても、彫刻により溝を作製しても良く、特に制限なく用いられる。
切り溝の形状は、例えば、断面形状が角型、台形、V字型、U字型などの溝形状が挙げられる。切り溝は、ロール回転方向に平行でも良いし、螺旋状でも良い。
・溝きり角度
ピックアップロールの軸に平行線を引き、そこからの角度と定義する。
・材質
ピックアップロールの材質は特に制限なく用いられる。
ゴムとしては、ウレタンゴム、ブチルゴム、エチレン・プロピレンゴムなどが挙げられる。
金属としては例えば鉄、銅、AL等があるが、加工性、腐食の点からALが好ましい。
・表面メッキ処理
表面メッキ処理としては、本発明の範囲を満たせば特に制限なく用いても良く例えばニッケル、コバルト、ハードクロム、チタン、DLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)等挙げられる。メッキ処理は単独でも良く、または、ニッケルメッキ処理したものに更にハードクロムメッキ処理するなど複数行っても良い。
〈印刷方法及び画像露光〉
本発明の平版印刷版原版に画像形成する露光光源としては、特に制限なく用いることができる。その中で高解像度を得るためにはエネルギー印加面積が絞り込める電磁波、特に波長が1nm〜1mmの紫外線、可視光線、赤外線が好ましく、このような光エネルギーを印加し得る光源としては、例えばレーザー、発光ダイオード、キセノンフラッシュランプ、ハロゲンランプ、カーボンアーク燈、メタルハライドランプ、タングステンランプ、石英水銀ランプ、高圧水銀ランプ等を挙げることができる。この際加えられるエネルギーは画像形成材料の種類により、露光距離、時間、強度を調整することにより適時選択して用いることができる。
本発明の印刷方法に使用するレーザー光源としては一般によく知られているルビーレーザー、YAGレーザー、ガラスレーザーなどの固体レーザー;He−Neレーザー、Arイオンレーザー、Krイオンレーザー、CO2レーザー、COレーザー、He−Cdレーザー、N2レーザー、エキシマーレーザーなどの気体レーザー;InGaPレーザー、AlGaAsレーザー、GaAsPレーザー、InGaAsレーザー、InAsPレーザー、CdSnP2レーザー、GaSbレーザーなどの半導体レーザー;化学レーザー、色素レーザー等を挙げることができ、これらの中でも効率的にアブレートを起こさせるためには、波長が600〜1200nmのレーザーが光エネルギーを熱エネルギーに変換できることから、感度の面で好ましい。
本発明の印刷方法では、画像情報に基づいてレーザー露光した後、現像処理を施さずに印刷することを特徴とする。
〈機上現像〉
本発明における機上現像とは、以下内容である。
露光済みの平版印刷版用原版を印刷機のシリンダーに装着し、シリンダーを回転しながら湿し水とインキを供給することによって、平版印刷版用原版の画像形成層の未露光部を除去する方法である。
すなわち、平版印刷版用原版を露光後、そのまま印刷機に装着し、通常の印刷過程の中で現像処理が完了する方式である。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれに限定されない。尚、以下の「部」は「質量部」を表す。
〈試料No.1の作製〉
〔支持体〕
厚さ0.30mmの材質1Sのアルミニウム板を8号ナイロンブラシと800メッシュのパミストンの水懸濁液を用い、その表面を砂目立てした後、よく水で洗浄した。10%水酸化ナトリウムに70℃で60秒間浸漬してエッチングした後、流水で、水洗後、20%HNO3で中和洗浄、水洗した。これをVA=12.7Vの条件下で正弦波の交番波形電流を用いて1%硝酸水溶液中で300クーロン/dm2の陽極時電気量で電解粗面化処理を行った。その表面粗さを測定したところ0.45μm(Ra表示)であった。ひきつづいて30%のH2SO4水溶液中に浸漬し、55℃で2分間デスマットした後、33℃、20%H2SO4水溶液中で、砂目立てした面に陰極を配置して、電流密度5A/dm2において50秒間陽極酸化したところ、厚さが2.7g/m2であった。
上記支持体上に下記液1を直径118mm、ロール幅1450mm、表面ハードクロムメッキ、溝きりロールのピッチ間隔P=0.2mm、溝間幅L=0.2mm、溝きり角度θ=60度の溝きりピックアップロールにて、溝きりピックアップロールの周速度7.0m/minにて液を転写させ、その後、乾燥膜厚み4.5g/m2になるようにワイヤーバーで計量した。
・液1
スノーテックス−S〔日産化学工業株式会社製〕 3.09部
スノーテックス−PSM〔日産化学工業株式会社製、平均粒径0.085μm〕
4.55部
シルトンJC−70〔水澤化学工業株式会社製、平均粒径4.0μm〕 3.2部
ETB−300〔チタン工業株式会社製〕 15.14部
AMT−08〔水澤化学工業株式会社製〕 0.83部
MP−4540〔日産化学工業株式会社製〕 3.2部
リチウムシリケート35〔日産化学工業株式会社製〕 1.92部
リン酸三ナトリウム・12水〔関東化学株式会社製〕 0.07部
純水 68部
このときの静表面張力は協和界面科学株式会社製CBVP−Zで測定し、72×10-5N/cmであった。
以上のようにして作製した試料をNo.1とする。
〈試料No.2〜17の作製〉
ピックアップロール周速度、ピッチ間隔、溝間幅、溝きり角度を変化させた試料も作製し同様の評価を行った。表1に各試料の変化内容を示す。
・試料No.12
試料No.1の液1のスノーテックス−Sを3.03部にし、FZ−2161〔東レ・ダウコーニング株式会社〕0.06部添加した液(液2)とした以外同様の試料である。
・試料No.13
試料No.3の液1のスノーテックス−Sを3.03部にし、FZ−2161〔東レ・ダウコーニング株式会社〕0.06部添加した液(液2)とした以外同様の試料である。
また比較として試料No.1、12のピックアップロールを平ロールに変化させた試料No.14,15も評価した。
また比較として試料No.3、13のピックアップロールを平ロールに変化させた試料No.16,17も評価した。
〔評価〕
〈塗布欠陥〉
塗布後100m、2000mの試料m2当たりの抜け数をカウントした。
塗布欠陥は数が多いほど悪いことになる。
〈抜け大きさ〉
塗布後100m、2000mの試料m2当たり塗布故障抜けのうち最も大きいものの大きさ(mm)を測定した。
〈縦スジ(塗布方向スジ)〉
塗布後100m、2000mの試料m2当たりのランクを以下の様に評価した。
5;全く発生なし
4;少し発生、実害なし
3;少し発生、実害懸念レベル
2;発生、実害あり
1;多発、実害あり
上記液1または2上に下記液3を乾燥膜厚0.6g/m2になるようにバー塗布にて設けた。
・液3
DL−522〔株式会社日本触媒製、平均分子量170,000〕 0.3125部
HI−DISPER A−118〔株式会社岐阜セラツク製造所製カルナバワックス熱溶融性粒子、平均粒径0.30μm〕 3.165部
SE−2712F〔大成ファインケミカル株式会社製、スチレンアクリルポリマー粒子、熱溶融性粒子平均粒径0.06μm〕 1.375部
下記赤外色素(ADS830AT) 0.0975部
純水 89.85部
イソプロピルアルコール 5.15部
ペノンJE−66〔日澱化学株式会社製〕 0.05部
Figure 2008200644
各試料について、液3塗布後に以下に記載の評価を行った。
〈平版印刷版原版の露光及び印刷〉
得られた平版印刷版原版に半導体レーザー光源(発光波長830nm、スポット寸法10μmの光源で解像度は走査方向、副走査方向ともに2000dpi)を用いて175線相当で50%網点画像及びベタ画像を、走査速度を変えて画像面における照射エネルギー量が250mJ/cm2で露光した。
尚、dpiとは2.54cm当たりのドットの数を表す。
露光後の平版印刷版原版を現像処理を行なわずにハイデルGTO印刷機に取り付け、エッチング液としてSEU−3(コニカミノルタエムジー(株)製)の45倍水希釈液、インキとしてハイエコー(東洋インキ製造(株)製)を用い、印刷紙として上質紙を用いて印刷を行った。
印刷は、23℃48%RHの環境下で行った。
〔印刷物仕上がり品質〕
塗布開始後2000mの試料を用い以下の評価を行った。
印刷開始後30枚目の仕上がり品質を下記ランクにて目視評価した。
5:品質良好
4:品質少し劣るが使用全く問題なし
3:品質少し劣るが、使用可能レベル
2:品質悪い、実害性懸念レベル
1:品質悪い、使用不可
〔耐刷〕
塗布開始後2000mの試料を用い以下の評価を行った。
印刷物の50%網点が再現されなかったところの枚数を目視により評価した。
枚数が多い方が耐刷高く、良好である。
評価した結果を表2に示す。
Figure 2008200644
Figure 2008200644
表1、2より、本発明の条件を満たすことにより、塗布性が十分に安定で、且つ性能が良好な試料が得られていることが分かる。
ピックアップロール方式の塗布装置の概略構成図である。 溝きりロールの溝きり角度、ピッチ及び溝間幅を示す図である。
符号の説明
1 ピックアップロール(溝きりロール)
2,4 バックアップロール
3 掻き取りロール
5 塗布液
6 切り溝
10 支持体
θ 溝きり角度

Claims (6)

  1. ピックアップロールにより塗布液をピックアップし、基材に転写し塗布する塗布方法において、塗布液の静表面張力が40×10-5〜100×10-5N/cm以上で且つピックアップロールが溝きりロールであることを特徴とする塗布方法。
  2. 前記ピックアップロールの溝きりのピッチ間隔が0.1〜5mm且つ溝間幅が0.1〜1.0mmであることを特徴とする請求項1に記載の塗布方法。
  3. 前記ピックアップロールの溝きり角度が30度から60度であることを特徴とする請求項1又は2に記載の塗布方法。
  4. 前記ピックアップロールの周速度が1m/minから20m/minであることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の塗布方法。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の塗布方法で形成されたことを特徴とする平版印刷版原版。
  6. 請求項5に記載の平版印刷版原版を画像情報に基づきレーザー露光し、機上現像後に印刷することを特徴とする印刷方法。
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