JP2008192755A - 熱膨張率の異なる部材同士の固定構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 温度変化により熱膨張率の大きい部材側から熱膨張率の小さい部材側に加わる歪を吸収する歪吸収手段を、熱膨張率の小さい部材または熱膨張率の大きい部材の所定の位置に設け、熱膨張率が大きく異なる二つの部材同士においても、温度変化に対応できる固定構造を提供することを目的とする。
【解決手段】 熱膨張率の異なる二つの部材の固定構造において、温度変化により熱膨張率の大きい部材から熱膨張率の小さい部材の方に加わる歪を吸収する溝が、熱膨張率の小さい部材または熱膨張率の大きい部材に少なくとも1箇所以上設けられている。
【選択図】 図2
【解決手段】 熱膨張率の異なる二つの部材の固定構造において、温度変化により熱膨張率の大きい部材から熱膨張率の小さい部材の方に加わる歪を吸収する溝が、熱膨張率の小さい部材または熱膨張率の大きい部材に少なくとも1箇所以上設けられている。
【選択図】 図2
Description
本発明は、熱膨張率が大きく異なる二つの部材の良好な固定状態が安定して維持できる固定構造に関する。
従来の電子器機に構成される二つの部材の接着構造を図6および図7を用いて説明する。
図6は従来技術の電子器機の構成を示す概略斜視図である。図7は図6の要部を示すB矢視一部破断面図である。
60は高周波(ミリ波帯)の通信機能を有する車載用の電子器機で、図6で示すようにセラミック基板70、シャーシ75、アンテナ80などにより構成されている。
セラミック基板70は、熱膨張率の小さい長方形のセラミック薄板であり、アンテナ80と電波の受け渡しを行う送信部71および受信部72などが形成されている。シャーシ75は低熱膨張金属部材で形成されており、セラミック基板70との接着部にはセラミック基板70に形成された2箇所の送信部71および受信部72に対応する位置に、セラミック基板70とアンテナ80との間に電波を導く長円形の導波管76が2箇所形成されている。その他に、シャーシ75とアンテナ80とを締結するためのねじ孔などが形成されている。尚、セラミック基板70とシャーシ75はシャーシ75の接着面に導電性接着剤73を塗布し、送信部71および受信部72と2箇所の導波管76との位置決めをして接着する。アンテナ80は熱膨張率の大きいアルミニウム係の金属部材で形成されており、アンテナ基板などが構成されている。セラミック基板70が固定されたシャーシ75とアンテナ80とは位置決めされてねじで締結される。
この出願の発明に関する先行技術文献としては次のものがある。
特開平6−342842号
上述の電子器機60では、温度変化により熱膨張率の大きいアンテナ80側から熱膨張率の小さいシャーシ75側に歪が加わる。そして、シャーシ75とセラミック基板70との接着部にも歪が加わり、その歪が所定値以上になると熱膨張率が小さく薄板のセラミック基板70に、剥離やクラックなどの不具合が発生する場合がある。
本発明は上述の問題を解決するもので、温度変化により熱膨張率の大きい部材側から熱膨張率の小さい部材側に加わる歪(具体的にはミリ波アンテナの熱膨張率の大きい金属部材側から熱膨張率の小さい低熱膨張金属部材およびセラミック部材側に加わる歪)を吸収する歪吸収手段を、熱膨張率の小さい部材または熱膨張率の大きい部材の所定の位置(最も効果的な位置)に設け、熱膨張率が大きく異なる二つの部材の温度変化に対応できる固定構造を提供することを目的とする。
本発明は上述の目的を達成するもので、熱膨張率の異なる二つの部材の固定構造において、温度変化により熱膨張率の大きい部材から熱膨張率の小さい部材の方に加わる歪を吸収する歪吸収手段が、熱膨張率の小さい部材または熱膨張率の大きい部材に少なくとも1箇所以上設けられていることを特徴とするものである。
また、前記歪吸収手段は凹部で、熱膨張率の大きい部材との当接面側または当接面の背面側の何れかに設けられていることを特徴とするものである。
また、前記凹部は、前記当接面側および前記背面側の両側に設けられていることを特徴とするものである。
また、前記歪吸収手段はスリットであることを特徴とするものである。
以上説明したように本発明の請求項1、2によれば、熱膨張率の異なる二つの部材の固定構造において、熱膨張率の小さい部材または熱膨張率の大きい部材に少なくとも1箇所以上設歪を吸収する凹部を設けることにより、温度変化により熱膨張率の大きい部材から熱膨張率の小さい部材の方に加わる歪を吸収することができる。
請求項3によれば、前記凹部を前記背面側および前記接着面側の両側に設けることにより、請求項1、2と同じ効果を得ることができると共に、接着部全体のバランスがとれるのでより安定化する。
請求項4によれば、熱膨張率が大きく異なる二つの部材同士の固定構造においても、熱膨張率の小さい部材の方にスリットを設けることにより請求項1、2、3と同じ効果を得ることができる。
(実施の形態)
本発明は熱膨張率が大きく異なる二つの部材の良好な接着状態が安定して維持できる接着構造を電子器機に適用した1例を図1乃至図5を用いて説明する。
本発明は熱膨張率が大きく異なる二つの部材の良好な接着状態が安定して維持できる接着構造を電子器機に適用した1例を図1乃至図5を用いて説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る電子器機の要部を示す概略斜視図である。図2は図1の要部を示すA矢視一部破断図である。図3は図2と一部が異なるA矢視一部破断図である。図4は図2、図3と一部が異なるA矢視一部破断図である。図5は図4と一部が異なるA矢視一部破断図である。
10は高周波(ミリ波帯)の通信機能を有する車載用の電子器機で、図1で示すようにセラミック基板20、シャーシ30およびアンテナ50などにより構成されている。
セラミック基板20は、熱膨張率の小さい長方形のセラミック薄板であり、アンテナ50と電波の受け渡しを行う例えば送信部21および受信部22がそれぞれ1箇所ずつ2箇所(2箇所に限らず1箇所以上)形成されている。シャーシ30は低熱膨張金属部材で形成されており、セラミック基板20との接着部にはセラミック基板20に形成された2箇所の送信部21および受信部22に対応する位置に、セラミック基板20とアンテナ50との間に電波を導く長円形の導波管31が2箇所形成されている。その他に、シャーシ30とアンテナ50とを締結するためのねじ孔などが形成されている。アンテナ50は熱膨張率の大きいアルミニウム係の金属部材で形成されており、アンテナ基板などが構成されている。
次に、セラミック基板20とシャーシ30とアンテナ50の組付けを図2を用いて説明する。先ず、セラミック基板20をシャーシ30に接着するために、シャーシ30の接着面に導電性接着剤23(これに限らず例えば、はんだ、蝋部材などでも可)を塗布し、その塗布部にセラミック基板20の送信部21および受信部22とシャーシ30の導波管31とを位置決めして接着固定する。次に、セラミック基板20が固定されたシャーシ30の導波管31とアンテナ50の送信部と受部とを位置決めしてねじで締結する。この状態ではシャーシ30とアンテナ50とは熱膨張率が大きく異なるので、温度変化により熱膨張率の大きいアンテナ50側から熱膨張率の小さいシャーシ30側に歪が加わる。その結果、シャーシ30とセラミック基板20との接着部にも歪が加わり、その歪が所定値以上になると熱膨張率が小さく薄板のセラミック基板20に、剥離やクラックなどの不具合が発生する場合がある。本発明ではこの対策としてシャーシ30のアンテナ50との当接面側、即ちセラミック基板20の接着面の背面側で、セラミック基板20の両端面相当部位の近傍に歪を吸収する溝33(凹部に相当、座繰り穴でも可)が2箇所設けられている。
尚、以上説明したシャーシ30の溝33の他に、溝の配置または溝以外にスリットなど一部が異なる他の3事例について図3、図4および図5を用いて説明する。
第1事例の溝は図3に示すようにシャーシ30の接着面側でセラミック基板20の両端面近傍部位の2箇所と、シャーシ30の接着面の背面側で2箇所の導波管31の略中央部の1箇所との3箇所に溝34が設けられている。
第2事例の溝は図4に示すようにセラミック基板20の両端面近傍部位で、シャーシ30の接着面側と背面側の同部位に、シャーシ30の表裏両面側から夫々所定の深さの溝35が4箇所設けられている。
第3事例は図5に示すようにシャーシ30に接着されたセラミック基板20の両端面近傍部位に、スリット36が2箇所設けられている。
尚、溝の幅、深さ、位置および設置数またはスリットの幅と設置数などは、セラミック基板20、シャーシ30およびアンテナ50などの寸法関係や夫々の材質または使用時の温度条件などにより適宜決めることになる。
以上説明したように、本発明の実施の形態の電子器機10によれば、セラミック基板20が接着されたシャーシ30の接着面の背面側に2箇所設けた溝33が、温度変化により熱膨張率の大きいアンテナ50から発生する歪を吸収することができる。したがって、セラミック基板20とシャーシ30との接着部位が温度変化による影響を受けにくくなり、良好な接着状態を安定して維持することができる。また、第1例、第2例および第3例によればシャーシ30に設けられた溝34、35およびスリット36が接着部全体に対しバランスよく設けられているので、温度変化により発生する歪の吸収がよくなり良好な接着状態がより安定化する。
尚、本発明の実施の形態ではセラミック基板20が接着されたシャーシ30とアンテナ50との締結構造について説明したが、これに限らず熱膨張率の異なるその他の部材同士、または形状が大きく異なる部材同士などにも、本発明の構成と同じ構成であれば本発明を適用することができる。その他に、本実施の形態では歪吸収手段をシャーシ30側に設けたが、これに限らずアンテナ50側またはシャーシ30側とアンテナ50側の両方に歪吸収手段を設けることもできる。
10・・・電子器機
20・・・セラミック基板
21・・・送信部
22・・・受信部
23・・・導電性接着剤
30・・・シャーシ
31・・・導波管
33、34、35・・・溝
36・・・スリット
50・・・アンテナ
20・・・セラミック基板
21・・・送信部
22・・・受信部
23・・・導電性接着剤
30・・・シャーシ
31・・・導波管
33、34、35・・・溝
36・・・スリット
50・・・アンテナ
Claims (4)
- 熱膨張率の異なる二つの部材の固定構造において、
温度変化により熱膨張率の大きい部材から熱膨張率の小さい部材の方に加わる歪を吸収する歪吸収手段が、熱膨張率の小さい部材または熱膨張率の大きい部材に少なくとも1箇所以上設けられていることを特徴とする熱膨張率の異なる部材同士の固定構造。 - 前記歪吸収手段は凹部で、熱膨張率の大きい部材との当接面側または当接面の背面側の何れかに設けられていることを特徴とする請求項1に記載の熱膨張率の異なる部材同士の固定構造。
- 前記凹部は、前記当接面側および前記背面側の両側に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱膨張率の異なる部材同士の固定構造。
- 前記歪吸収手段はスリットであることを特徴とする請求項1に記載の熱膨張率の異なる部材同士の固定構造。
Priority Applications (1)
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JP2007024486A JP2008192755A (ja) | 2007-02-02 | 2007-02-02 | 熱膨張率の異なる部材同士の固定構造 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012008233A1 (ja) * | 2010-07-14 | 2012-01-19 | 三菱電機株式会社 | 表面実装型発光装置、および表示ユニット |
CN102828810A (zh) * | 2011-06-17 | 2012-12-19 | 三菱自动车工业株式会社 | 排气歧管 |
CN112020281A (zh) * | 2020-09-02 | 2020-12-01 | 湖南大汉无忧智慧科技有限公司 | 一种安防用交互器及其使用方法 |
-
2007
- 2007-02-02 JP JP2007024486A patent/JP2008192755A/ja not_active Withdrawn
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JP2013002397A (ja) * | 2011-06-17 | 2013-01-07 | Mitsubishi Motors Corp | 排気マニホールド |
CN102828810B (zh) * | 2011-06-17 | 2015-08-19 | 三菱自动车工业株式会社 | 排气歧管 |
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