JP2008183896A - 直液式筆記具 - Google Patents

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Abstract

【課題】初期インキ出し時に迅速に空気とインキが交替し、短時間で筆記可能となり、さらに、インキタンク内の圧力が急激に変化した場合でも、ペン先側からのインキ漏出やインキ吹き出しを防止できる直液式筆記具を提供する。
【解決手段】直液式筆記具1は、ペン先2と、ペン先2の後端に接続されるインキ吸蔵体3と、インキ8を直に貯溜するインキタンク7と、インキタンク7とインキ吸蔵体3との間を接続する連通管6とからなる。隔壁52前面より前方に複数の連通管6を突出させ、連通管6の各々の前端をインキ吸蔵体3内部に位置させる。インキ吸蔵体3が、高密度部31と該高密度部31より後方に連接される低密度部32とを備える。高密度部31に、連通管6の各々の前端及びペン先2の後端を位置させる。少なくとも1本の連通管6bの後端を隔壁52後面より後方に突出させインキタンク7内部に位置させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インキタンク内にインキを直に貯溜し、前記インキタンクとペン先との間にインキ吸蔵体を介在させた直液式筆記具に関する。尚、本発明において、「前」とはペン先側を指し、「後」とはインキタンク側を指す。
〔1〕従来、この種の直液式筆記具において、例えば、特許文献1には、「インク容体の上方開口部に連絡孔(連絡管)と貫通孔とを有し吸収性材を充填した収容体を挿嵌し吸収性材に連絡する筆穂を設け通気管を貫通孔に挿通し外気とインキ容体とを連絡したことを特徴とする筆記具。」が開示されている。
前記特許文献1の直液式筆記具は、インク容体の上方開口部に連絡管及び通気管を備えているとしても、常時、通気管が外気と連通する構成である。そのため、ペン先下向き状態を維持すると、外気が通気管を通してインク容体内に供給し続けられると同時に、インク容体内のインキが連絡管を通して吸収性材に供給し続けられる。その結果、インキ容体内のインキがペン先側より外部に漏出するおそれがある。
〔2〕また、従来、特許文献2には、「容器本体内の一側に密閉用蓋体を着脱可能としたインキ補給口を有するインキ収納室を設けると共に、本体先端開口部側には上記インキ収納室とは隔壁にて分離されたインキ吸液材収納室を開口部と連通する状態として設け、該収納室内には二分割された通気性を有する吸液材を収納し、且つ先端開口部側の吸液材にはペン先の基部を抱持させると共にその基部端面はインキ収納室側の吸液材を接触させ、上記隔壁には収納インキを吸液材へ給液させるための給液孔を穿設すると共に、適宜な給気管を固定させ且つこの給気管の一方の端面開口部を本体先端開口部側の吸液材に当接させ、他方の端面開口部をインキ補給口附近のインキ収納室内に位置させたことを特徴とするサインペン。」が開示されている。
前記特許文献2の直液式筆記具は、二つの吸液材を備え、給気管の前端面を本体先端開口部側の吸液材の後端面に当接させ、給液孔がインキ収納室側の吸液材の後端面に連通する構成、即ち、給気管の前端開口部と給液孔の前端開口部とが前後に離れて位置する構成である。そのため、給液孔から供給されて吸液材に含浸されたインキによって給気管の開口端を塞ぐこと(即ち給気管の開口端を液シール状態にすること)が困難となり、インキタンクからのインキ流出とインキタンクへの空気流入(即ちインキと空気の交替)を確実に停止させることができない。その結果、過剰のインキが吸液材に供給され、インキがペン先側より外部に漏出するおそれがある。
〔3〕また、従来、特許文献3には、「前軸内にインキ調整管、インキ導管を同心に配置し、インキ導管に中継芯を挿入し、その後端をインキ室(インキタンク)に挿入し、先端を毛筆体後端に所定の間隙を存して位置させ、インキ調整管とインキ導管間の環状路内及び毛筆体後端上には多孔質材からなるインキ吸収体を装着し、その先端の密度を他の部分より大となし、毛筆体後端にはインキ通路を形成し、前軸内面とインキ調整管外面間には外気に連通した空気通路を形成し、該空気通路後端とインキ調整管後端とを連通してなる毛筆状筆記具。」が開示されている。
前記特許文献3の直液式筆記具は、一本のインキ導管のみによって、インキタンクとインキ吸収体とを接続する構成であるため、初期インキ出し時(即ちインキタンクから吸液材に最初にインキを供給する時)に迅速に空気とインキが交替せず、筆記可能になるまでにかなりの時間を要する。また、前記特許文献3の直液式筆記具は、部品点数が多く、構造が複雑であり、ユーザーに安価に提供することが困難である。
実公昭45−18890号公報 実公昭56−7504号公報 実公昭60−7191号公報
本発明は前記従来の問題点を解決するものであって、インキタンク内のインキがペン先側より漏出するおそれがなく、しかも、初期インキ出し時に迅速に空気とインキが交替し、短時間で筆記可能となり、さらに、簡易な構造にでき、その上、インキタンク内の圧力が急激に変化した場合でも、ペン先側からのインキ漏出やインキ吹き出しを防止できる直液式筆記具を提供しようとするものである。
(構成1)
本発明は、ペン先2と、前記ペン先2の後端に接続されるインキ吸蔵体3と、前記インキ吸蔵体3の後方に配置され、インキを直に貯溜するインキタンク7と、前記インキタンク7と前記インキ吸蔵体3との間を接続する連通管6とからなる直液式筆記具であって、前記連通管6を複数備え、インキ吸蔵体3とインキタンク7との間に隔壁52を設け、前記隔壁52前面より前方に前記連通管6の各々を突出させ、前記連通管6の各々の前端をインキ吸蔵体3内部に位置させ、前記インキ吸蔵体3が、高密度部31と該高密度部31より後方に連接される低密度部32とを備え、前記高密度部31に、前記連通管6の各々の前端及び前記ペン先2の後端を位置させ、少なくとも1本の連通管6bを前記隔壁52後面より後方に突出させ、その連通管6bの後端をインキタンク7内部に位置させたこと(構成1)を要件とする。
前記直液式筆記具(構成1)において、前記隔壁52後面より後方に突出する連通管6bの後端は、ペン先2の向きやインキタンク7内のインキ残量によって、インキ液面より上方に位置する場合と、インキ液面より下方(即ちインキ中)に位置する場合がある。前記隔壁52後面より後方に突出する連通管6bの後端が、インキ液面より上方に位置する状態の場合、前記後方に突出した連通管6bにより、インキタンク7と外気との間の空気流通がなされ、他の連通管6aによりインキタンク7とインキ吸蔵体3との間のインキ流通がなされる。一方、前記隔壁52後面より後方に突出する連通管6bの後端が、インキ液面より下方に位置する状態の場合、少なくとも1本の連通管6により、インキタンク7と外気との間の空気流通がなされ、他の連通管6によりインキタンク7とインキ吸蔵体3との間のインキ流通がなされる。
前記直液式筆記具1(構成1)において、インキタンク7内のインキ8をインキ吸蔵体3に供給する際、ペン先2を下向き状態にすると、重力によりインキタンク7内のインキ8が、少なくとも1本の連通管6を通って、インキ吸蔵体3の高密度部31に供給され、前記高密度部31において含浸される。それと同時に、外気が他の連通管6を通ってインキタンク7内に取り込まれる。
前記インキ吸蔵体3の高密度部31に含浸されたインキが一定量になると、前記外気を取り込んでいた他の連通管6の前端開口部が、前記含浸インキによる液シール状態となり一時的に閉鎖され、インキタンク7内への外気の供給は停止される。それと同時に、前記インキ供給を行っていた連通管6によるインキタンク7からインキ吸蔵体3へのインキ供給も停止され、その結果、連通管6の各々の前端開口部が液シール状態となり一時的に閉鎖され、インキタンク7からのインキ流出とインキタンク7への空気流入(即ちインキと空気の交替)が停止状態となる。
前記直液式筆記具1(構成1)は、インキ吸蔵体3が、連通管6の各々の前端近傍の密度を高く設定した部分(毛細管力の大きい高密度部31)と、連通管6の各々の前端近傍以外の部分の密度を低く設定した部分(毛細管力の小さい低密度部32)とを備える。そのため、インキ吸蔵体3内部におけるインキを、低密度部32よりも高密度部31に、優先して含浸させることができる。それにより、連通管6の各々の前端開口部を含浸インキによって、確実に液シールできる。その結果、温度低下等によりインキタンク7内の圧力が減少した際、インキ吸蔵体3内に含浸されたインキが、インキ吸蔵体3内に残留することがなく、インキ吸蔵体3の高密度部31から連通管6を通って、適正にインキタンク7内に戻される。
前記直液式筆記具1(構成1)は、前記連通管6の各々の前端がインキ吸蔵体3の高密度部31に位置する構成であるため、連通管6の各々の前端開口部の全てを、インキ吸蔵体3の内部に含浸されたインキの液シールによって容易に閉鎖することができる。その結果、インキタンク7からインキ吸蔵体3に過剰のインキを供給することがなく、ペン先2側より外部にインキが漏出するおそれがない。
また、前記直液式筆記具1(構成1)は、連通管6を複数本(即ち2本以上)、有することにより、少なくとも1本の連通管6がインキ供給を行う場合、他の連通管6が空気供給を行うことになる。そのため、初期インキ出し時(即ち、インキが含浸されていないインキ吸蔵体3に最初にインキを供給する場合)に迅速にインキと空気との交替が行われ、短時間で筆記可能となる。
また、前記直液式筆記具1(構成1)は、ペン先2の後端を高密度部31に位置した構成により、ペン先上向き状態や筆記具本体の水平状態などのインキタンク7からのインキ供給が無い場合でも、インキ吸蔵体3の高密度部31に含浸されたインキによって十分に筆記可能となる。
また、前記直液式筆記具1(構成1)は、温度上昇等によりインキタンク7内の圧力が上昇した際、インキタンク7内より押し出された余剰のインキは、前記連通管6を通ってインキ吸蔵体3の内部に供給され、インキ吸蔵体3の内部に一時的に含浸される。一方、温度低下等によりインキタンク7内の圧力が減少した際、インキ吸蔵体3の内部に含浸されたインキが、インキ吸蔵体3の内部を介して連通管6を通ってインキタンク7内に戻される。それにより、インキタンク7内が圧力変化した際、インタンク7内の余剰インキを適正にインキ吸蔵体3に一時的に吸収させ、その後、その余剰インキをインキタンク7へ適正に戻すことができる。その結果、インキが外部に漏出することを十分に防止できる。
さらに、前記直液式筆記具1(構成1)は、少なくとも1本の連通管6bを前記隔壁52後面より後方に突出させ且つその連通管6bの後端をインキタンク7内部に位置させたことにより、ペン先下向き状態で急激な圧力変化が生じた場合、インキタンク7内の加圧空気が、前記隔壁52の後面より後方に突出する連通管6bの後端開口部から、該連通管6bの内部を通り、次に、インキ吸蔵体3の内部を通って、迅速に外部に放出され,ペン先2側からインキが外部に漏出したり吹き出したりするおそれがない。即ち、前記直液式筆記具1(構成1)は、ペン先下向き状態でインキタンク7内の圧力が急激に変化した場合でも、ペン先2側からのインキ漏出やインキ吹き出しを防止できる。
特に、前記後方に突出する連通管6bの後端が、ペン先下向き時、インキ液面より上方に位置していない場合であっても、インキ液面から前記後方に突出する連通管6bの後端までの距離が、インキ液面から隔壁52後面までの距離(即ち連通管6の後端が隔壁52後面より後方に突出しない場合の連通管6後端とインキ液面との距離)に比べて短いため、ペン先下向き状態でインキタンク内の圧力が急激に変化した場合、インキタンク7内の多量のインキがインキ吸蔵体3に押し出されることなく、各々の連通管6を通ってインキタンク7内から僅かの余剰インキがインキ吸蔵体3に押し出されてインキ吸蔵体3に保持された後、即座に、前記後方に突出する連通管6bの後端開口部とインキ液面の上方の空間とが連通され、インキ液面の上方の加圧空気が、前記後方に突出する連通管6bを通って外部に放出される。それにより、ペン先下向き状態で急激な圧力変化が生じた場合でも、ペン先2側からのインキ漏出やインキ吹き出しを十分に防止できる。
尚、前記インキタンク7内の圧力が急激に変化する場合とは、例えば、低温環境下でキャップをペン先側に装着した後、高温環境下でインキタンク7内の空気が加圧された状態においてペン先側からキャップを取り外す場合、または、地上の1気圧状態でキャップをペン先側に装着した後、航空機内等の減圧状態においてペン先側からキャップを取り外す場合が挙げられる。
(構成2)
前記構成1の直液式筆記具1において、前記低密度部32の内部を前記連通管6の各々が貫通し、前記高密度部31に、前記連通管6の各々の前端及び前記ペン先2の後端が位置してなること(構成2)が好ましい。
前記直液式筆記具1(構成2)は、前記低密度部32の内部を前記連通管6の各々が貫通する構成により、インキ吸蔵体3を収容する部分の外径を太くすることなく、十分な容積の低密度部32を設定できる。もし、連通管6の各々が低密度部32の内部を貫通せずに高密度部31に接続される場合、インキ吸蔵体3を収容する部分の外径が太くなって筆記具本体を把持し難くなるおそれがあり、あるいは、低密度部32の容積が小さくなってインキタンク7からの余剰インキを十分に吸収できないおそれがある。
(構成3)
前記構成1または2の直液式筆記具1において、インキ吸蔵体3の後端から連通管6の各々の前端を挿入した際に、前記連通管6の各々の前端がインキ吸蔵体3の内部を前方に押圧圧縮することによって、連通管6の各々の前端近傍のインキ吸蔵体3の内部に前記高密度部31が形成されること(構成3)が好ましい。
前記直液式筆記具1(構成3)は、インキ吸蔵体3の密度差(即ちインキ吸蔵体3の高密度部31と低密度部32)を、連通管6の各々の前端を前記インキ吸蔵体3の後端から前方に挿入し、インキ吸蔵体3の内部を前方に押圧圧縮することによって形成するため、連通管6をインキ吸蔵体3に組み込む前に、予めインキ吸蔵体3に密度差を設ける必要がなく、製造が極めて容易となるとともに、連通管6の各々の前端と高密度部31との接続不良の発生を抑えることができる。
(構成4)
前記構成1乃至3のいずれかの直液式筆記具1において、前記高密度部31が、インキ吸蔵体3の外側面を径方向内方に押圧圧縮することにより形成されること(構成4)が好ましい。それにより、予めインキ吸蔵体3に密度差を設ける必要がなく、製造が極めて容易となる。
(構成5)
前記構成1乃至4のいずれかの直液式筆記具1において、前記高密度部31が、インキ吸蔵体3の前端面を後方に押圧圧縮することにより形成されること(構成5)が好ましい。それにより、予めインキ吸蔵体3に密度差を設ける必要がなく、製造が極めて容易となる。
(構成6)
前記構成1または2の直液式筆記具1において、前記インキ吸蔵体3が、高密度に設定された第1のインキ吸蔵体と、低密度に設定された第2のインキ吸蔵体とからなり、第1のインキ吸蔵体が前記高密度部31を構成し、第2のインキ吸蔵体が前記低密度部32を構成すること(構成6)が好ましい。それにより、インキ吸蔵体3に高密度部31と低密度部32(即ちインキ吸蔵体3に密度差)をばらつきなく確実に設定できる。
(構成7)
本発明は、前記構成1乃至6のいずれかの直液式筆記具1において、開栓前のインキタンク7の前端開口部を栓体71によって閉鎖し、前記隔壁52後面より後方に接続管54を突出させ、前記接続管54を前記インキタンク7の前端開口部内に挿着し、前記接続管54が前記栓体71を押圧することによって前記インキタンク7を開栓してなり、前記インキタンク7の開栓後、前記隔壁52後面より後方に突出された連通管6bが前記接続管54の内側に位置し、前記隔壁52後面より後方に突出された連通管6bの後端が前記接続管54の後端より前方に位置するかまたは前記隔壁52後面より後方に突出された連通管6bの後端と前記接続管54の後端との軸方向の位置が略一致してなること(構成7)を要件とする。
前記直液式筆記具1(構成7)は、接続管54をインキタンク7の前端開口部に挿着した時、接続管54が栓体71を適正に押圧してインキタンク7を確実に開栓でき、しかも、インキタンク7の開栓時にインキタンク内のインキが外部に漏出するおそれがない。もし、隔壁52後面より後方に突出された連通管6bの後端が接続管54の後端より後方に大きく突出していると、接続管54をインキタンク7の前端開口部に挿着した時、前記連通管6bが栓体71に当接し、インキタンク7を確実に開栓できないおそれや、接続管54がインキタンク7の前端開口部に完全に挿着される前にインキタンク7の前端開口部より栓体71が外れ、インキが外部に漏出するおそれがある。
(構成8)
本発明は、前記構成7の直液式筆記具1において、インキタンク7の開栓時に前記栓体71の片側を押圧する突片54aを前記接続管54後端の片側に設け、前記隔壁52後面より後方に突出された連通管6bの外面と前記突片54aの内面とを近接させてなること(構成8)を要件とする。
前記直液式筆記具1(構成8)は、インキタンク7の開栓時、突片54aが栓体71の片側を押圧することによって、栓体71を適正に外すことができる。もし、前記隔壁52後面より後方に突出された連通管6bの外面と前記突片54aの内面とが近接しない構成の場合、インキタンク7の開栓時、前記隔壁52後面より後方に突出された連通管6bが、栓体71に当接し、栓体71の円滑な開栓作動を妨げ、インキタンク7の適正な開栓がなしえないおそれがある。
(構成9)
本発明は、前記構成1乃至8のいずれかの直液式筆記具1において、前記インキ吸蔵体3の容積V2を、前記インキタンク7と前記各々の連通管6とからなる空間の容積V1の40%以上(好ましくは50%以上)に設定したこと(構成9)を要件とする。
前記直液式筆記具1(構成9)は、前記容積V1に対する前記容積V2の比率を40%以上(好ましくは50%以上)に設定したことにより、インキタンク7内の圧力が急激に変化した場合、インキタンク7内のインキ8が連通管6を通して勢いよく押し出されても、該インキ8がインキ吸蔵体3内に適正に含浸される。それにより、ペン先2側より外部にインキが漏出したり吹き出したりすることを十分に防止できる。
前記容積V1に対する前記容積V2の比率が40%未満の場合、インキタンク7内の圧力が急激に変化した際、インキタンク7からの十分な量のインキをインキ吸蔵体3で保持できないおそれがある。前記直液式筆記具1(構成9)において、前記容積V2は、前記容積V1の70%以下に設定することが好ましい。前記容積V1に対する前記容積V2の比率が70%を超える場合、インキタンク7内に収容するインキ量が過剰に小さくなって、筆記可能距離が短くなるため、実用的ではない。前記容積V2の容積V1に対する比率は40%〜70%の範囲、好ましくは、50%〜70%の範囲に設定することが有効である。
尚、前記インキタンク7と前記各々の連通管6とからなる空間の容積V1とは、インキタンク7内の容積と各々の連通管6内の容積とを合わせた容積をいう。前記インキ吸蔵体3の容積V2とは、ペン先2及び各々の連通管6のインキ吸蔵体3内に挿入される部分を除いたインキ吸蔵体3の容積をいう。
(構成10)
前記構成1乃至9のいずれかの直液式筆記具1において、前記連通管6の各々の内部に、毛細間隙を備えたインキ吸収体63を配置し、前記インキ吸収体63の毛細管力を前記高密度部31の毛細管力よりも小さく設定したこと(構成10)が好ましい。前記直液式筆記具1(構成10)により、連通管6の折れ曲がりを抑えるために各々の連通管6の外径および内径を比較的大きく設定した場合でも、連通管6の前端開口部の適正な液シールが得られる。
(構成11)
前記構成1乃至10のいずれかの直液式筆記具1において、前記連通管6の各々の前端の軸方向の位置が互いに等しく設定されること(構成11)が好ましい。
前記直液式筆記具1(構成11)は、前記連通管6の各々の前端の軸方向の位置が互いに等しく設定される構成(即ち連通管6の各々の前端が互いに前後に離れていない構成)であるため、インキ吸蔵体3の内部における連通管6の各々の前端の相互間の距離が一層短くなり、連通管6の各々の前端開口部の液シール性が向上し、外部へのインキ漏出を、より一層防止できる。
(構成12)
前記構成1乃至11のいずれかの直液式筆記具1において、前記連通管6の各々の前端がペン先2後端近傍に位置されること(構成12)が好ましい。
前記直液式筆記具1(構成12)は、連通管6の各々の前端がペン先2後端近傍に位置する構成によって、いずれの連通管6の前端開口部からインキが供給されても、ペン先2にインキを迅速に供給できる。それにより、初期インキ出し時、確実に、短時間で筆記可能となる。
(構成13)
前記構成1乃至12のいずれかの直液式筆記具1において、前記ペン先2の後端と前記連通管6の各々の前端との間は、前記高密度部31を介してインキ流通可能に接続されること(構成13)が好ましい。
前記直液式筆記具1(構成13)は、前記ペン先2の後端と、前記連通管6の各々の前端とが、直接接続されていないため、少なくともペン先2の後端と連通管6の各々の前端との間のインキ吸蔵体3内部には一定量のインキが含浸されている。それにより、ペン先上向き状態や筆記具本体の水平状態などのインキタンク7からのインキ供給が無い場合でも、前記ペン先2の後端と連通管6の各々の前端との間のインキ吸蔵体3内部(高密度部31内部)に含浸されたインキによって十分に筆記可能となる。また、インキタンク7からペン先2に過剰のインキが直接供給されて外部に漏出するおそれもない。
(構成14)
前記構成1乃至13のいずれかの直液式筆記具1において、前記インキ吸蔵体3の前端面及び前記インキ吸蔵体3の後端面が外気と連通されること(構成14)が好ましい。
前記直液式筆記具1(構成14)は、インキ吸蔵体3の内部の空気を、インキ吸蔵体3の前端面及びインキ吸蔵体3の後端面から逃がすことができる。それにより、インキ吸蔵体3の内部の連通管6の前端開口部から供給されたインキを、前記インキ吸蔵体3の内部の連通管6の前端近傍から、インキ吸蔵体3の前端方向、及び連通管6の前端近傍のインキ吸蔵体3の内部からインキ吸蔵体3の後端方向へスムーズに移動させることができる。特に、インキ吸蔵体3の後端面と外気が連通することにより、温度上昇等によるインキタンク7内の圧力上昇時、インキタンク7内から押し出されたインキが、スムーズに連通管6の前端よりインキ吸蔵体3の連通管6の前端近傍を介して後方へ移動し、インキ吸蔵体3の後方に含浸され、インキの外部への漏出を防ぎ、一方、温度低下等によるインキタンク7内の圧力減少時、インキ吸蔵体3の後方の含浸インキを、インキ吸蔵体3内部の連通管6の前端近傍を介して連通管6の前端開口部より連通管6内を通してインキタンク7内に戻すことができる。
(構成15)
前記構成1乃至14のいずれかの直液式筆記具1において、前記連通管6の側壁を互いに連結したこと(構成15)が好ましい。それにより、各々の連通管6の屈曲強度が向上し、各々の連通管6の折れ曲がりを抑えることができる。
(連通管)
尚、本発明で、前記連通管6は、一定の剛性を備える点で、合成樹脂製または金属製であることが好ましい。また、前記連通管6の外周面及び内周面の横断面形状は、例えば、円形、楕円、または3角形、4角形等の多角形等、いずれであってもよい。また、前記連通管6の本数は、複数本(即ち2本以上)であればよく、例えば、2本、3本、4本、5本または6本等が挙げられる。
また、前記連通管6の各々は、前後方向に延設され、その各々の内部に流通路62が前後方向に貫設される。即ち、連通管6の各々は、両端(前端及び後端)に開口部を備える。
また、前記複数本の連通管6とは、その内部に独立した複数の流通路62が並列に形成された構成であればよく、例えば、各々の連通管6が径方向に離隔した構成(図1乃至図6参照)、各々の連通管6の側壁が互いに連結した構成(図7乃至図9参照)、または大径の連通管6aの内部に小径の連通管6bを配置した構成(図10参照)等が挙げられる。
また、前記連通管6の各々の前端は、ペン先2を中心とする同一円周上に等間隔に位置することが好ましい。また、前記連通管6の各々の前端は、軸方向前方に開口してもよいし、径方向外方に開口してもよい。前記連通管6の各々の前端の形状は、例えば、傾斜カット面、垂直面、円錐面、凸曲面等が挙げられる。前記連通管6の各々の後端は、軸方向後方に開口してもよいし、径方向外方に開口してもよい。
また、前記連通管6の各々の後端は、隔壁52後面より後方に突出するものでもよいが、少なくとも1本の連通管6bを隔壁52後面より後方に大きく突出させるとともに、他の連通管6aの後端を前記後方に突出する連通管6bの後端よりも前方に位置させる構成または他の連通管6aの後端を隔壁52後面より後方に突出させない構成(即ち連通管6aの後端と隔壁52の後面とを一致させる構成)が好ましい。
(インキ吸蔵体)
尚、本発明で、前記インキ吸蔵体3は、インキを含浸可能な連続気孔を有する部材(即ち多孔質材料)からなるものであればよく、例えば、繊維束の熱融着加工体、繊維束の樹脂加工体、フェルトの樹脂加工体、フェルトのニードルパンチ加工体、合成樹脂の連続気泡体等が挙げられる。また、前記インキ吸蔵体3は、その外周面に合成樹脂フィルム等よりなる外皮を備える構成でもよい。また、前記インキ吸蔵体3の内部前方とは、インキ吸蔵体3の前半部の内部のことである。前記インキ吸蔵体3は、単一の部材であってもよいし、毛細管力の異なる複数の部材であってもよい。
(インキ吸蔵体の密度)
本発明で、前記インキ吸蔵体3の密度とは、繊維密度等の多孔質組織の密度である。インキ吸蔵体3の高密度部31では、毛細間隙の間隙幅が小さくなり、インキ吸蔵体3の低密度部32では、毛細間隙の間隙幅が大きくなる。それにより、前記高密度部31の毛細管力は、前記低密度部32の毛細管力よりも大きくなる。
(ペン先)
尚、本発明で、前記ペン先2は、例えば、繊維束の樹脂加工体、繊維束の熱融着加工体、フェルト加工体、パイプ状ペン体、先端にスリットを有する万年筆型板状ペン体、毛筆ペン体、合成樹脂の多孔質気泡体、ボールペンチップ、軸方向のインキ誘導路を有する合成樹脂の押出成形体等が挙げられる。また、前記ペン先2の後端を構成する材料は、少なくとも、インキ吸蔵体3との適正な接続を可能にするために毛細間隙を備えるものであればよく、例えば、繊維束の樹脂加工体、繊維束の熱融着加工体、フェルト加工体、合成樹脂の多孔質気泡体等の多孔質材料、または軸方向のインキ誘導路を有する合成樹脂の押出成形体等が挙げられる。尚、本発明で、前記ペン先2はインキ誘導部材を含む。
(インキ吸収体)
尚、前記インキ吸収体63は、毛細間隙を備えるものであればよく、例えば、繊維束の樹脂加工体、繊維束の熱融着加工体、フェルト加工体、合成樹脂の多孔質気泡体等の多孔質材料、または軸方向のインキ誘導路を有する合成樹脂の押出成形体等が挙げられる。前記インキ吸収体63の毛細管力は、インキ吸蔵体3内部の連通管6の各々の前端より前方部分(高密度部31)の毛細管力よりも、小さく設定されることが好ましい。
(隔壁)
前記隔壁52は、インキ吸蔵体3とインキタンク7とを区画するものであり、実際には、インキタンクと、インキ吸蔵体3を収容する吸蔵体収容部とを区画するものである。前記隔壁52の後面は、インキタンク7内に面する。
(インキタンク)
前記インキタンク7は、例えば、筆記具本体に直接形成する構成(即ち、図1のようにインキタンク7が筆記具本体の一部を構成するもの)、または、筆記具本体内に収容する構成(図11、図14参照)が挙げられる。尚、本発明で、インキタンク7内に貯溜されるインキ8は、具体的には、筆記具用インキ(例えば、水性インキ、油性インキ)または塗布液(例えば、化粧液、修正液、接着剤、塗料、液体医薬品等)が挙げられる。
本発明は構成1により、インキタンク内のインキがペン先側より漏出するおそれがなく、しかも、初期インキ出し時に迅速に空気とインキが交替し、短時間で筆記可能となり、また、ペン先上向き状態や筆記具本体の水平状態などのインキタンクからのインキ供給が無い場合でも、インキ吸蔵体内部に含浸されたインキによって十分に筆記可能となり、さらに、簡易な構造にでき、また、ペン先下向き状態でインキタンク内の圧力が急激に上昇した場合でも、ペン先側からのインキの漏出を防止できる。
本発明は構成2により、インキ吸蔵体を収容する部分の外径を大きくすることなく、十分な容積の低密度部を設定できる。
本発明は構成3により、連通管をインキ吸蔵体に組み込む前に、予めインキ吸蔵体に密度差を設ける必要がなく、製造が極めて容易となるとともに、連通管の各々の前端と高密度部との接続不良の発生を抑えることができる。
本発明は構成4により、予めインキ吸蔵体に密度差を設ける必要がなく、製造が極めて容易となる。
本発明は構成5により、予めインキ吸蔵体に密度差を設ける必要がなく、製造が極めて容易となる。
本発明は構成6により、インキ吸蔵体に密度差をばらつきなく確実に設定できる。
本発明は構成7により、接続管をインキタンクの前端開口部に挿着した時、接続管が栓体を適正に押圧してインキタンクを確実に開栓でき、しかも、インキタンクの開栓時にインキタンク内のインキが外部に漏出するおそれがない。
本発明は構成8により、インキタンクの開栓時、栓体を適正に外すことができる。
本発明は構成9により、ペン先側より外部にインキが漏出したり吹き出したりすることを十分に防止できる。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態の直液式筆記具1を図1乃至図2に示す。
本実施の形態の直液式筆記具1は、ペン先2と、前記ペン先2後端に接続されるインキ吸蔵体3と、前記ペン先2を前端部で保持し且つ前記インキ吸蔵体3を内部に収容する吸蔵体収容部と、前記吸蔵体収容部の後方に取り付けられ且つ内部にインキ8を直に貯溜するインキタンク7と、前記吸蔵体収容部と前記インキタンク7とを区画する隔壁52と、前記隔壁52の前面より前方に突出され、インキ吸蔵体3の内部に突き刺し接続される複数本(具体的には2本)の連通管6とからなる。前記吸蔵体収容部は、前記ペン先2を保持する先部材4と、前記先部材4と前記インキタンク7とを接続する中間部材5とからなる。
・ペン先
前記ペン先2は、合成樹脂製繊維(例えば、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維等)の樹脂加工により得られる棒状体である。前記ペン先2の先端は、砲弾状に研削される。前記ペン先2の後端部外周面は、テーパ状に面取りされる。前記ペン先2の中間部は、環状溝21が形成される。
・インキ吸蔵体
前記インキ吸蔵体3は、円柱状の合成樹脂製繊維(例えば、ポリエステル繊維)の加工体よりなる。前記インキ吸蔵体3の外周面には、円筒状の外皮が被覆されている。前記外皮は、合成樹脂製フィルム(例えばポリエチレンテレフタレート製フィルム)よりなる。前記インキ吸蔵体3の前端面の軸心にペン先2の後端が突き刺し挿入され、前記ペン先2の後端が前記インキ吸蔵体3の内部前方に位置される。
・先部材
前記先部材4は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形により得られる筒状体である。前記先部材4は、ペン先2外周面を保持する小径部41と、該小径部41より後方に連設され、インキ吸蔵体3の前部外周面を保持する大径部42とからなる。
前記先部材4の内面(即ち小径部41の内面から大径部42の内面まで)には、前後方向に延びる複数本のリブ43が一体に形成される。前記リブ43には、前記先部材4の小径部41と大径部42との中間部において、段形状の規制壁部43aが形成される。前記規制壁部43aにインキ吸蔵体3の前端が軸方向に当接し、前記大径部42の内面のリブ43にインキ吸蔵体3の前部外周面が圧接保持される。前記リブ43は、前記小径部41内面において、係止凸部43bが形成される。前記小径部41内面において、リブ43によりペン先2の外周面が径方向に圧接保持されるとともに、前記係止凸部43bにペン先2外周面の環状溝21が係合し、ペン先2の前後方向の移動が規制される。
前記リブ43により、インキ吸蔵体3の前部外周面と大径部42の内面との間、インキ吸蔵体3の前端面と先部材4の中間部内面との間、及びペン先2外周面と小径部41内面との間に、空気通路10が形成される。前記空気通路10の前側は、先部材4の前端より外部に開口されるとともに、前記空気通路10の後側は、インキ吸蔵体3の後端面と連通している。即ち、前記空気通路10により、インキ吸蔵体3の前端面及びインキ吸蔵体3の後端面が、外気と連通される。
・中間部材
前記中間部材5は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形より得られる筒状体である。前記中間部材5は、前方に開口する前方筒部51と、該前方筒部51の底部に形成される隔壁52と、該隔壁52から後方に延設され且つ後方に開口する後方筒部53と、前記隔壁52前面から軸方向前方に突出される複数(具体的には2本)の連通管6とが一体に連設されてなる。本実施の形態では、隔壁52と連通管6とが一体に連設されているが、これ以外にも、別部材よりなる隔壁52と連通管6とを固着させる構成でもよい。
前記前方筒部51の内周面には前記先部材4の大径部42外周面が圧入固着される。前記前方筒部51、隔壁52、及び先部材4の大径部42によって形成される空間(即ち吸蔵体収容部)に、インキ吸蔵体3が収容される。前記後方筒部53にはインキタンク7の開口部が着脱自在に取り付けられる。具体的には、前記後方筒部53にはインキタンク7の開口部が螺合により着脱自在に取り付けられる。
前記隔壁52と前記インキ吸蔵体3の後端面は非接触状態に維持され、前記隔壁52と前記インキ吸蔵体3の後端面との間には、外気と連通する隙間9が形成される。前記隙間9は、前記空気通路10を介して、外気と連通される。
・連通管
前記連通管6の各々の内部には、軸方向に流通路62が設けられ、前記流通路62が、前記連通管6の各々の両端にて開口される。前記連通管6の各々の前端は、インキ吸蔵体3の内部前方に開口され、前記連通管6の各々の後端は、インキ吸蔵体3後方のインキタンク7内に開口される。前記連通管6の各々の前端は軸線に対して垂直面である。前記複数本の連通管6において、1本の連通管6bが隔壁後面より後方に突出され且つその連通管6bの後端がインキタンク7内に位置され、一方、他の連通管6aが隔壁52後面より後方に突出されていない(即ち他の連通管6aの後端が隔壁52後面と一致している)。前記複数本の連通管6は、インキ吸蔵体3とインキタンク7との間に並列に配置されるため、インキ吸蔵体3と、その後方のインキタンク7との間に、独立した複数本の流通路62が並列に設けられる。
前記連通管6の各々の前端は、インキ吸蔵体3の後端から前方に突き刺し挿入され、最後はインキ吸蔵体3の内部前方のペン先2後端近傍に位置される。前記連通管6の各々の前端がインキ吸蔵体3内に突き刺し挿入される際、連通管6の各々の前端がインキ吸蔵体3の繊維を前方に押圧圧縮する。それにより、各々の連通管6の前端近傍のインキ吸蔵体3の繊維密度が、連通管6の各々の前端近傍以外の部分のインキ吸蔵体3の繊維密度よりも高く設定される。即ち、インキ吸蔵体3内部に、繊維密度の高い高密度部31(毛細管力の大きい高密度部31)と、繊維密度の低い低密度部32(毛細管力の小さい低密度部32)が形成される。前記連通管6の各々の前端はインキ吸蔵体3の内部前方に位置しているため、インキ吸蔵体3の内部前方に前記高密度部31が形成され、インキ吸蔵体3の内部後方に前記低密度部32が形成される。前記各々の連通管6は、低密度部32を後方から前方に貫通され、前記連通管6の各々の前端が低密度部32より前方の高密度部31の内部に位置される。尚、本実施の形態において、前記低密度部32の空隙率(気孔率)は、85%〜93%に設定され、前記高密度部31の空隙率は、前記低密度部32の空隙率よりも低く設定され、前記低密度部32の空隙率と前記高密度部31の空隙率との差は、20%に設定されている。
前記連通管6の各々の前端は、インキ吸蔵体3の軸心から径方向外方に離れた位置に配置される。詳細には、前記連通管6の各々の前端は、インキ吸蔵体3の軸心を中心とする同一円周上に等間隔で配置される。本実施の形態では、連通管6は2本であるので、前記連通管6はインキ吸蔵体3の軸心に対して180度対称位置に配置される。前記ペン先2がインキ吸蔵体3の軸心に位置しているので、前記連通管6の各々の前端は、ペン先2後端と直接接続されず、ペン先2と非接触状態にあり、インキ吸蔵体3の内部前方(高密度部31)を介してインキ流通可能に接続される。また、前記連通管6の各々の前端は、ペン先2の後端より僅かに後方に位置している。即ち、前記インキ吸蔵体3の高密度部31に、連通管6の各々の前端及びペン先2の後端が接続される。
・軸方向の距離
尚、本実施の形態において、前記インキ吸蔵体3全体の軸方向の長さLは、30mmに設定される。また、本実施の形態において、前記インキ吸蔵体3の前端から前記連通管6の各々の前端までの軸方向の距離S1,S2は、両者とも4mmに設定される。よって、前記インキ吸蔵体3の前端から前記連通管6の各々の前端までの軸方向の距離S1,S2は、前記インキ吸蔵体3全体の軸方向の長さLの13.3%(即ち3%〜50%の範囲内)である。また、本実施の形態において、前記連通管6の各々の前端と前記ペン先2の後端との軸方向の距離T1,T2は、両者とも1mm(即ち10mm以内)に設定される。
・インキタンク
前記インキタンク7は、前端が開口し後端が閉鎖された有底筒状体であり、合成樹脂の射出成形またはブロー成形により得られる。前記インキタンク7内には、直にインキ8が貯溜される。前記インキタンク7内に貯溜されるインキ8は、水性インキ、油性インキのいずれであってもよい。
前記インキタンク7の前端開口部は、中間部材5と着脱自在に取り付けられる。前記インキタンク7のインキ8が消費され筆記不能となった場合、前記インキタンク7を中間部材5から取り外し、そのインキタンク7の内部にインキ8を充填した後、または、内部にインキ8が充填された新たなインキタンク7と交換した後、前記内部にインキ8が充填されたインキタンク7を中間部材5に取り付ける。それにより、再び、筆記可能となる。
本実施の形態では、前記インキ吸蔵体3の容積V2は、前記インキタンク7と前記各々の連通管6とからなる空間の容積V1の50%〜70%に設定されている。
また、本実施の形態の直液式筆記具1は、ペン先2側に着脱自在のキャップ(図示せず)を備える。前記キャップをペン先2側に装着することにより、ペン先2及び空気通路10の前端開口部が密封され、インキタンク7と外気との連通が遮断される。
(第2の実施の形態)
図3に本発明の第2の実施の形態を示す。
本実施の形態は、第1の実施の形態の変形例であり、第1の実施の形態と異なる点は、インキ吸蔵体3の前部外周面を径方向内方に押圧圧縮することにより、インキ吸蔵体3の前部に高密度部31を形成した点と、連通管6の各々の前端を先鋭化した点(具体的には連通管6の各々の前端面が傾斜カット面61からなる点)である。
先部材4の大径部42内面に形成された複数本のリブ43は、その内接円の直径がインキ吸蔵体3の前部の外径よりも比較的小さく設定される。前記インキ吸蔵体3は、先部材4に圧入前は、前後方向において均一の密度分布を備える。そして、前記先部材4の大径部42に前記インキ吸蔵体3の前部を圧入すると、前記リブ43により、前記インキ吸蔵体3の前部外周面が径方向内方に押圧圧縮され、それにより、インキ吸蔵体3の前部に高密度部31が形成される。それと同時に、前記高密度部31の後方は、インキ吸蔵体3の外周面が径方向に圧縮されないため、低密度部32が形成される。前記大径部42内面のリブ43の径方向内方には、連通管6の各々の前端及びペン先2の後端が位置されるため、連通管6の各々の前端近傍及びペン先2の後端近傍に、高密度部31を適正に形成できる。
前記連通管6の各々は、前端が一つの傾斜カット面61からなり、先鋭化される。それにより、各々の連通管6のインキ吸蔵体3への突き刺し挿入性が向上し、各々の連通管6の前端開口部の開口面積が増加し、インキ吸蔵体3内部へのインキの供給を迅速にできる。前記連通管6の各々の前端の傾斜カット面61は、連通管6の各々の前端開口部を含むよう形成される。前記傾斜カット面61(即ち連通管6の前端開口部)は、インキ吸蔵体3の軸心方向(即ちペン先2後端方向)に向いている。それにより、インキをペン先2後端に迅速に供給できるとともに、連通管6の前端によってペン先2後端近傍の繊維がペン先2後端方向に向かって押圧圧縮され、ペン先2後端近傍の繊維密度を容易に高く設定できる。本実施の形態では、前記連通管6の各々の外面及び内面の横断面は第1実施の形態と同様に円形状であり、前記連通管6の各々の前端の外周縁及び内周縁は、傾斜カット面61により、楕円形状となっている。尚、前記以外の構成は、第1の実施の形態と同様の構成であるため説明を省略する。
(第3の実施の形態)
図4に本発明の第3の実施の形態を示す。
本実施の形態は、第1の実施の形態の変形例であり、第1の実施の形態と異なる点は、インキ吸蔵体3の前端面を後方に押圧圧縮することにより、インキ吸蔵体3の前部に高密度部31を形成した点と、第2の実施の形態と同様に連通管6の各々の前端を先鋭化した点(具体的には連通管6の各々の前端面が傾斜カット面61からなる点)である。
先部材4の内面に形成された複数本のリブ43の規制壁部43aには、後方に大きく突出する突入部43cが一体に形成される。前記インキ吸蔵体3は、先部材4に圧入前は、前後方向において均一の密度分布を備える。そして、前記先部材4の大径部42内に前記インキ吸蔵体3の前部を挿入すると、前記突入部43cが前記インキ吸蔵体3の前端面に深く挿入し、インキ吸蔵体3の前端面が後方に押圧圧縮され、それにより、インキ吸蔵体3の前部に高密度部31が形成される。それと同時に、前記高密度部31の後方は、インキ吸蔵体3の外周面が押圧圧縮されないため、低密度部32が形成される。前記突入部43cの後端は、連通管6の各々の前端近傍及びペン先2の後端近傍に位置されるため、連通管6の各々の前端近傍及びペン先2の後端近傍に、高密度部31を適正に形成できる。尚、前記以外の構成は、第1の実施の形態と同様の構成であるため説明を省略する。
(第4の実施の形態)
図5に本発明の第4の実施の形態を示す。
本実施の形態は、第1の実施の形態の変形例であり、第1の実施の形態と異なる点は、インキ吸蔵体3が高密度部31を構成する第1のインキ吸蔵体と低密度部32を構成する第2のインキ吸蔵体とからなる点と、第2の実施の形態と同様に連通管6の各々の前端を先鋭化した点(具体的には連通管6の各々の前端面が傾斜カット面61からなる点)である。
第1のインキ吸蔵体の繊維密度は、予め高く設定されるとともに、第2のインキ吸蔵体の繊維密度は、前記第1のインキ吸蔵体の繊維密度より予め低く設定される。前記第1のインキ吸蔵体の後端面と第2のインキ吸蔵体の前端面とは接触するよう配置される。連通管6の各々は、前記第2のインキ吸蔵体を軸方向に貫通し、連通管6の各々の前端が第1のインキ吸蔵体に後方から前方に突き刺し接続される。また、ペン先2の後端が、第1のインキ吸蔵体に前方から後方に突き刺し接続される。それにより、連通管6の各々の前端近傍及びペン先2の後端近傍には、高密度部31が適正に位置される。尚、前記以外の構成は、第1の実施の形態と同様の構成であるため説明を省略する。
(第5の実施の形態)
図6に本発明の第5の実施の形態を示す。
本実施の形態は、第1の実施の形態の変形例であり、第1の実施の形態と異なる点は、繊維加工体よりなるインキ吸収体63を各々の連通管6の流通路62内に収容した点である。前記インキ吸収体63の繊維密度(毛細管力)は、インキ吸蔵体3の高密度部31の繊維密度(毛細管力)よりも小さく設定される。前記インキ吸収体63を連通管6に収容したことによって、連通管6の外径及び内径を比較的大きく設定しても、連通管6の前端開口部を適正に液シールすることができる。その結果、連通管6の外径及び内径を太く設定でき、連通管6の折れ曲がり防止に有利となる。尚、前記以外の構成は、第1の実施の形態と同様の構成であるため説明を省略する。
(第6の実施の形態)
図7及び図8に本発明の第6の実施の形態を示す。
本実施の形態は、第1の実施の形態の変形例であり、第1の実施の形態と異なる点は、各々の連通管6の側壁を軸方向に延びる板状リブ64により互いに一体に連結した点と、第2の実施の形態と同様に連通管6の各々の前端を先鋭化した点(具体的には連通管6の各々の前端面が傾斜カット面61からなる点)である。前記各々の連通管6の側壁を軸方向に延びる板状リブ64により互いに一体に連結したことより、各々の連通管6の屈曲強度が向上し、インキ吸蔵体3への安定した突き刺し挿入が得られる。尚、前記以外の構成は、第1の実施の形態と同様の構成であるため説明を省略する。
図9に他の連通管6の例を示す。
これは、連通管6の各々の側壁を互いに連結した別の例である。即ち、この例では、1本の筒状体の内部を長手方向に延びる仕切壁により区画した構成、あるいは、別の言い方をすれば、横断面半月状の2本の連通管6a,6bを横断面円形状になるように一体に連結した構成である。それにより、筒状体の内部に横断面半月状の2本の流通路62が独立して設けられる。
図10に他の連通管6の例を示す。
これは、大径の連通管6aの内部に小径の連通管6bを配置した構成の例である。この例では、大径の連通管6aの内周面と小径の連通管6bの外周面との間に横断面環状の流通路62が形成され、小径の連通管6bの内部に横断面円形状の流通路62が形成される。前記大径の連通管6aの後端は隔壁52後面より後方に突出されず、前記小径の連通管6bの後端が隔壁52後面より後方に突出されインキタンク7内に位置される。
(第7の実施の形態)
本発明の第7の実施の形態の直液式筆記具1を図11乃至図13に示す。
本実施の形態の直液式筆記具1は、ペン先2と、前記ペン先2後端に接続されるインキ吸蔵体3と、前記インキ吸蔵体3の後方に配置される中間部材5と、前記中間部材5の後方に配置されるインキタンク7と、前端部で前記ペン先2を保持し且つ内部に前記インキ吸蔵体3、前記中間部材5、及び前記インキタンク7を収容する軸筒11と、前記軸筒11の後端開口部に着脱自在に螺着される尾栓12と、ペン先2側に着脱自在に設けられるキャップ13とからなる。
・ペン先
前記ペン先2は、合成樹脂製繊維(例えば、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維等)の樹脂加工により得られる棒状体である。前記ペン先2の前端は、砲弾状に研削される。前記ペン先2の後端部外周面は、テーパ状に面取りされる。
・インキ吸蔵体
前記インキ吸蔵体3は、円柱状の合成樹脂製繊維(例えば、ポリエステル繊維)の加工体よりなる。前記インキ吸蔵体3の外周面には、円筒状の外皮が被覆されている。前記外皮は、合成樹脂製フィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレート製フィルム)よりなる。前記インキ吸蔵体3の前端面の軸心にペン先2の後端が突き刺し挿入され、前記ペン先2の後端が前記インキ吸蔵体3の内部前方に位置される。
・軸筒
前記軸筒11は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形により得られる筒状体である。前記軸筒11は、ペン先2外周面を保持する先細部111と、該先細部111より後方に連設され、インキ吸蔵体3及び隔壁52及びインキタンク7が収容される本体部112とからなる。
前記軸筒11の内面(即ち先細部111の内面から本体部112の前部内面まで)には、前後方向に延びる複数本のリブ113が一体に形成される。前記リブ113には、前記軸筒11の先細部111と本体部112との接続部の近傍において、段形状の規制壁部113aが形成される。前記規制壁部113aにインキ吸蔵体3の前端面が軸方向に当接し、前記本体部112の前部内面のリブ113にインキ吸蔵体3の外周面が圧接保持される。前記先細部111内面のリブ113により、ペン先2の外周面が圧接保持される。前記リブ113の、前記ペン先2外周面を保持する箇所と、前記インキ吸蔵体3外周面を保持する箇所との間に、筒状壁部113bが一体に形成される。
前記リブ113により、インキ吸蔵体3の外周面と本体部112の内面との間、インキ吸蔵体3の前端面と軸筒11内面との間、及びペン先2外周面と先細部111内面との間に、空気通路10が形成される。前記空気通路10の前側は、軸筒11の前端より外部に開口されるとともに、前記空気通路10の後側は、インキ吸蔵体3の後端面と連通している。即ち、前記空気通路10により、インキ吸蔵体3の前端面及びインキ吸蔵体3の後端面が、外気と連通される。
・中間部材
前記中間部材5は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形により得られる。前記中間部材5は、前記インキ吸蔵体3とインキタンク7とを区画する隔壁52と、前記隔壁52の前面より前方に突出され且つインキ吸蔵体3の内部に突き刺し接続される複数本(具体的には2本)の連通管6と、前記隔壁52の後面より後方に突出され且つインキタンク7の前端開口部に挿着される接続管54と、前記隔壁52の前面または後面より軸方向に突出し且つ軸筒11内面(本体部112内面)に固着される取付筒部55とを備える。軸筒11及び隔壁52によって形成される空間(即ち吸蔵体収容部)に、インキ吸蔵体3が収容される。前記取付筒部55は、隔壁52前方の各々の連通管6の基部外周または接続管43の外周を包囲している。前記接続管54後端には切り欠きが形成される。前記切り欠きにより、前記接続管54後端には栓体71の片側を押圧するための突片54aが一体に形成される。前記隔壁52は円板状であり、前記各々の連通管6、前記接続管54、前記取付筒部55は、円筒状である。前記突片54aは、横断面形状が円弧状である。
前記隔壁52、各々の連通管6(即ち連通管6a,連通管6b)、接続管54、及び取付筒部55は一体に連設される。即ち、中間部材5により、隔壁52、連通管6、接続管54、及び取付筒部55を1部品で構成できる。
・当接壁部
図13(1)に示すように、隔壁52の前面には、板状のリブよりなる当接壁部52bが一体に形成される。前記当接壁部52bがインキ吸蔵体3の後端面と当接される。前記当接壁部52bにより、前記隔壁52と前記インキ吸蔵体3の後端面との間には、外気と連通する隙間9が形成される。前記隙間9は、前記空気通路10を介して、外気と連通される。前記当接壁部52bの一部は各々の連通管6の基部の間に形成され、各々の連通管6の基部側壁が連結される。それにより、各々の連通管6の屈曲強度が向上し、各々の連通管6の隔壁52に対する折れ曲がりを抑えることができる。前記当接壁部52bは、横断面が、枝分かれ状、放射状、または十字状に形成される。
・連通管
前記連通管6の各々の内部には、軸方向に流通路62が設けられ、前記流通路62が、前記連通管6の各々の両端にて開口される。前記連通管6の各々の前端は、インキ吸蔵体3の内部に位置し且つインキ吸蔵体3の内部前方に開口される。前記連通管6の各々の後端は、インキ吸蔵体3後方のインキタンク7内に開口される。前記複数本の連通管6において、1本の連通管6bが隔壁52後面より後方に突出され、且つ、その連通管6bの後端がインキタンク7内(接続管54内)に位置され、一方、他の連通管6aが隔壁52後面より後方に突出されていない(即ち他の連通管6aの後端が隔壁52後面と一致している)。前記各々の連通管6は、インキ吸蔵体3とインキタンク7との間に並列に配置されるため、インキ吸蔵体3と、その後方のインキタンク7との間に、独立した複数本の流通路62が並列に設けられる。前記連通管6の各々の流通路62は、接続管54内に位置する隔壁52の、軸心より離れた箇所に貫通される。
前記隔壁52後面から後方に突出する連通管6bの後端の前後方向の位置は、接続管54の後端(即ち突片54aの後端)と略一致しているか、または接続管54の後端(即ち突片54aの後端)より僅かに前方に位置される。即ち、前記隔壁52後面から後方に突出する連通管6bの後端が接続管54の後端(即ち突片54aの後端)から後方に大きく突出されていない。また、前記隔壁52後面から後方に突出する連通管6bは、突片54a内面に近接して配置される。具体的には、前記隔壁52後面から後方に突出する連通管6bは、接続管54の軸心と突片54a内面との間に配置される。
前記連通管6の各々の前端は、インキ吸蔵体3の後端から前方に突き刺し挿入され、最後はインキ吸蔵体3の内部のペン先2後端近傍に位置される。前記連通管6の各々の前端がインキ吸蔵体3内に突き刺し挿入される際、連通管6の各々の前端がインキ吸蔵体3の繊維を前方に押圧圧縮する。それにより、各々の連通管6の前端近傍のインキ吸蔵体3の繊維密度が、連通管6の各々の前端近傍以外の部分のインキ吸蔵体3の繊維密度よりも高く設定される。即ち、インキ吸蔵体3内部に、繊維密度の高い高密度部31(毛細管力の大きい高密度部31)と、繊維密度の低い低密度部32(毛細管力の小さい低密度部32)が形成される。インキ吸蔵体3の内部前方には前記高密度部31が形成され、前記高密度部31の後方に前記低密度部32が形成される。前記高密度部31と前記低密度部32とは連接される。前記各々の連通管6は、低密度部32を後方から前方に貫通され、前記連通管6の各々の前端が低密度部32より前方の高密度部31の内部に位置される。尚、本実施の形態において、前記低密度部32の空隙率(気孔率)は、85%〜93%に設定され、前記高密度部31の空隙率は、前記低密度部32の空隙率よりも低く設定され、前記低密度部32の空隙率と前記高密度部31の空隙率との差は、20%に設定されている。
前記連通管6の各々の前端は、インキ吸蔵体3の軸心から径方向外方に離れた位置に配置される。詳細には、前記連通管6の各々の前端は、インキ吸蔵体3の軸心を中心とする同一円周上に等間隔で配置される。本実施の形態では、連通管6は2本であるので、前記連通管6はインキ吸蔵体3の軸心に対して180度対称位置に配置される。前記ペン先2がインキ吸蔵体3の軸心に位置しているので、前記連通管6の各々の前端は、ペン先2後端と直接接続されず、ペン先2と非接触状態にあり、インキ吸蔵体3の内部前方(高密度部31)を介してインキ流通可能に接続される。また、前記連通管6の各々の前端は、ペン先2の後端より僅かに後方に位置している。
・軸方向の距離
尚、本実施の形態において、前記インキ吸蔵体3全体の軸方向の長さは、28mmに設定される。また、本実施の形態において、前記インキ吸蔵体3の前端から前記連通管6の各々の前端までの軸方向の距離S1,S2は、両者とも14mmに設定される。また、本実施の形態において、前記連通管6の各々の前端と前記ペン先2の後端との軸方向の距離T1,T2は、両者とも3mm(即ち10mm以内)に設定される。
・インキタンク
前記インキタンク7は、前端が開口し後端が閉鎖された有底筒状体であり、合成樹脂の射出成形またはブロー成形により得られる。前記インキタンク7内には、直にインキ8が貯溜される。前記インキタンク7内に貯溜されるインキ8は、水性インキ、油性インキのいずれであってもよい。
前記インキタンク7の前端開口部内面には、中間部材5の接続管54外面が着脱自在に嵌着される。前記インキタンク7のインキ8が消費され筆記不能となった場合、前記インキタンク7を接続管54から取り外し、内部にインキ8が充填された新たなインキタンク7の前端開口部に接続管54を挿着する。それにより、再び、筆記可能となる。前記新たなインキタンク7の前端開口部は、栓体71により閉鎖されている。具体的には、インキタンク7の前端開口部内面に栓体71が嵌着されている。接続管54をインキタンク7の前端開口部に挿着した際、前記栓体71の片側を接続管54の突片54aにより後方に押圧し、栓体71を外し、インキタンク7の前端開口部が開栓される。ここでは、前記栓体71として、合成樹脂の射出成形体よりなる円板状の栓体71が採用される。尚、前記円板状の栓体71の代わりに球状の栓体を採用することもできる。
本実施の形態では、前記インキ吸蔵体3の容積V2は、前記インキタンク7と前記各々の連通管6とからなる空間の容積V1の50%〜70%に設定されている。
・キャップ
前記キャップ13は、ペン先2側に着脱自在に設けられる。前記キャップ13をペン先2側に装着することにより、ペン先2及び空気通路10の前端開口部が密封され、インキタンク内と外気との連通が遮断される。
(第8の実施の形態)
本発明の第8の実施の形態の直液式筆記具1を図14乃至図16に示す。
本実施の形態は、第7の実施の形態の変形例であり、第7の実施の形態と異なる点は、連通管6の各々の内面(具体的には軸方向前方に開口する連通管6の各々の前端開口部の内面)に、流量規制部66(具体的には環状突出部)を設けた点にある。前記流量規制部66により、ペン先下向き状態で急激な圧力変化が生じた場合、インキタンク7内のインキ8が外部に吹き出すことを一層抑えることができる。尚、前記以外の構成は、第7の実施の形態と同様の構成であるため説明を省略する。
本発明の第1の実施の形態のペン先下向き状態を示す縦断面図である。 図1のA−A線断面図である。 本発明の第2の実施の形態のペン先下向き状態を示す縦断面図である。 本発明の第3の実施の形態のペン先下向き状態を示す縦断面図である。 本発明の第4の実施の形態のペン先下向き状態を示す縦断面図である。 本発明の第5の実施の形態のペン先下向き状態を示す縦断面図である。 本発明の第6の実施の形態のペン先下向き状態を示す縦断面図である。 図7のB−B線断面図である。 他の連通管の例を示す横断面図である。 他の連通管の例を示す横断面図である。 本発明の第7の実施の形態のペン先下向き状態を示す縦断面図である。 (1)が図11のC−C線拡大断面図、(2)が図11のD−D線拡大断面図、(3)が図11のE−E線拡大断面図である。 (1)が図11のF−F線拡大断面図、(2)が図11のG−G線拡大断面図である。 本発明の第8の実施の形態のペン先下向き状態を示す縦断面図である。 (1)が図14のH−H線拡大断面図、(2)が図14のI−I線拡大断面図、(3)が図14のJ−J線拡大断面図である。 (1)が図14のK−K線拡大断面図、(2)が図14のL−L線拡大断面図である。
符号の説明
1 直液式筆記具
2 ペン先
21 環状溝
3 インキ吸蔵体
31 高密度部(第1のインキ吸蔵体)
32 低密度部(第2のインキ吸蔵体)
4 先部材
41 小径部
42 大径部
43 リブ
43a 規制壁部
43b 係止凸部
43c 突入部
5 中間部材
51 前方筒部
52 隔壁
53 後方筒部
54 接続管
54a 突片
55 取付筒部
6 連通管
61 傾斜カット面
62 流通路
63 インキ吸収体
64 リブ
66 流量規制部
6a 連通管
6b 連通管
7 インキタンク
8 インキ
9 隙間
10 空気通路
11 軸筒
111 先細部
112 本体部
113 リブ
113a 規制壁部
113b 筒状壁部
12 尾栓
13 キャップ
L インキ吸蔵体全体の軸方向の長さ
S1,S2 インキ吸蔵体の前端から連通管の前端までの軸方向の距離
T1,T2 連通管の前端とペン先の後端との軸方向の距離

Claims (9)

  1. ペン先と、前記ペン先の後端に接続されるインキ吸蔵体と、前記インキ吸蔵体の後方に配置され、インキを直に貯溜するインキタンクと、前記インキタンクと前記インキ吸蔵体との間を接続する連通管とからなる直液式筆記具であって、前記連通管を複数備え、インキ吸蔵体とインキタンクとの間に隔壁を設け、前記隔壁前面より前方に前記連通管の各々を突出させ、前記連通管の各々の前端をインキ吸蔵体内部に位置させ、前記インキ吸蔵体が、高密度部と該高密度部より後方に連接される低密度部とを備え、前記高密度部に、前記連通管の各々の前端及び前記ペン先の後端を位置させ、少なくとも1本の連通管を前記隔壁後面より後方に突出させ、その連通管の後端をインキタンク内部に位置させたことを特徴とする直液式筆記具。
  2. 前記低密度部の内部を前記連通管の各々が貫通し、前記高密度部に、前記連通管の各々の前端及び前記ペン先の後端が位置してなる請求項1記載の直液式筆記具。
  3. インキ吸蔵体の後端から連通管の各々の前端を挿入した際に、前記連通管の各々の前端がインキ吸蔵体の内部を前方に押圧圧縮することによって、連通管の各々の前端近傍のインキ吸蔵体の内部に前記高密度部が形成される請求項1または2記載の直液式筆記具。
  4. 前記高密度部が、インキ吸蔵体の外側面を径方向内方に押圧圧縮することにより形成される請求項1、2または3記載の直液式筆記具。
  5. 前記高密度部が、インキ吸蔵体の前端面を後方に押圧圧縮することにより形成される請求項1、2、3または4記載の直液式筆記具。
  6. 前記インキ吸蔵体が、高密度に設定された第1のインキ吸蔵体と、低密度に設定された第2のインキ吸蔵体とからなり、第1のインキ吸蔵体が前記高密度部を構成し、第2のインキ吸蔵体が前記低密度部を構成する請求項1または2記載の直液式筆記具。
  7. 開栓前のインキタンクの前端開口部を栓体によって閉鎖し、前記隔壁後面より後方に接続管を突出させ、前記接続管を前記インキタンクの前端開口部内に挿着し、前記接続管が前記栓体を押圧することによって前記インキタンクを開栓してなり、前記隔壁後面より後方に突出された連通管が前記接続管の内側に位置し、前記隔壁後面より後方に突出された連通管の後端が前記接続管の後端より前方に位置するかまたは前記隔壁後面より後方に突出された連通管の後端と前記接続管の後端との軸方向の位置が略一致してなる請求項1乃至6のいずれかに記載の直液式筆記具。
  8. インキタンクの開栓時に前記栓体の片側を押圧する突片を前記接続管後端の片側に設け、前記隔壁後面より後方に突出された連通管の外面と前記突片の内面とを近接させてなる請求項7記載の直液式筆記具。
  9. 前記インキ吸蔵体の容積を、前記インキタンクと前記各々の連通管とからなる空間の容積の40%以上に設定した請求項1乃至8のいずれかに記載の直液式筆記具。
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