JP2008182698A - ドキュメント出力媒体をプレビューするシステムおよび方法 - Google Patents

Abstract

【課題】ドキュメントを出力する前に、ドキュメント出力媒体をプレビューするシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】先ず、電子ドキュメントの出力が可能なシート媒体を表す画像データを受け取る。次に、受け取った画像データに基づいて、出力媒体の少なくとも一部分の視覚的表現をデイプレイ上に表示する。次に、表示された視覚的表現にしたがって、出力媒体を対象とするドキュメント処理操作に対応する選択データを受け取る。次に、ドキュメント処理操作を開始し、その結果、出力媒体上にドキュメントが出力される。
【選択図】図５

Description

本発明は、ドキュメント処理によってドキュメントを出力する前に、ドキュメント出力媒体をプレビューするシステムおよび方法に関し、特に、選択した出力媒体を表す表示画像データに基づいて、ドキュメント処理操作におけるドキュメント出力媒体を選択するシステムおよび方法に関する。

多機能周辺装置等のドキュメント処理装置のユーザは、会社のレターヘッドが予め印刷された用紙、帳票、カラー紙、音楽五線紙、方眼紙等の特殊なタイプの出力媒体またはペーパーソース上に画像形成されたハードコピー等を必要とする場合がある。現在のドキュメント処理装置では、ユーザは、ペーパーソースの言葉による記載に基づいてペーパーソースまたはタイプを選択する。言葉による説明に基づく出力媒体の選択は、一般に、サイズに基づく出力媒体の選択には対応できるが、そのような選択プロセスは、書式や色の種類に基づく選択には対応できない。

ユーザが適切な出力媒体を選択した後、ユーザは、次に、適切な出力媒体が適切な収容トレイに装填されるようにしなければならない。次に、ユーザは、ユーザがジョブを完了するまで他のユーザがドキュメント処理装置を使用しないように要求するか、他のユーザがジョブを実行する前にジョブの処理を素早く実行しなければならない。この状況を克服するために、いくつかのドキュメント処理装置は、ユーザに専用ドキュメント処理ジョブを実行させ、ユーザは、装置の処理のジョブをリリースする前に適切な出力媒体が使用可能となるようにする。他の選択肢は、ユーザが、特定の時間またはドキュメント処理ジョブの間、収容トレイを確保することである。

しかしながら上記の方法は、複数ユーザが一つのドキュメント処理装置を共用するオフィスのような周辺装置共用環境では極めて困難である。特に、共用ドキュメント処理装置が通路等の共用スペースに設置されているとき等、ユーザのワークステーションから離れている場所に設置されているときには困難である。そのような状況では、ユーザは、ドキュメント処理操作を開始する前に、トレイを変更したり、トレイに別の用紙を入れたり、ジョブで使用する書式またはレターヘッドが予め印刷された用紙を収容したりしていた。そのような状況では、他のユーザが印刷ジョブを開始し、レターヘッドが予め印刷された用紙を使い果たした後に、レターヘッドが予め印刷された用紙を用いて印刷ジョブを行おうとしていたユーザが、レターヘッドが予め印刷された用紙がないことに気づき、所望しない用紙に印刷してしまうような事態がしばしば発生する。このように、従来は、ドキュメント処理操作、作業時間、用紙およびトナー等が無駄になることがある問題点があった。

したがって、ユーザが、印刷等のドキュメント処理操作を行う際に、次に使用される実際の用紙あるいは他の出力媒体を確認可能であり、予想外の出力媒体があった場合に生ずる、作業時間、トナー、および用紙等の出力媒体の無駄を防ぐことを可能とするシステムおよび方法が望まれている。

本発明は、上記の従来の問題点に鑑みてなされたもので、ドキュメント処理によってドキュメントを出力する前に、ドキュメント出力媒体をプレビューするシステムおよび方法を提供することを目的とする。また、本発明は、選択した出力媒体を表す表示画像データに基づいて、ドキュメント処理操作におけるドキュメント出力媒体を選択するシステムおよび方法を提供することを目的とする。

本発明によるドキュメント出力媒体をプレビューするシステムは、電子ドキュメントを出力（rendering）するために利用可能なシート媒体の画像を表す画像データを受け取る手段と、受け取った画像データにしたがって、前記シート媒体の少なくとも一部分の視覚的表現を表示装置上に表示する表示手段と、表示された視覚的表現にしたがって、前記シート媒体を対象とするドキュメント処理操作の選択を表す選択データを受け取る選択手段と、前記電子ドキュメントを前記シート媒体上に出力するドキュメント処理操作を開始する手段とを有する。

本発明によるドキュメント出力媒体をプレビューするシステムの一実施形態では、システムは、前記ドキュメント処理操作の開始時に、複数のシート媒体のうち最初に処理する前記シート媒体の前記画像データを取得する画像キャプチャ手段を、さらに、有する。

他の実施形態では、本発明によるドキュメント出力媒体をプレビューするシステムは、前記電子ドキュメントを出力するために利用可能な複数のシート媒体のそれぞれに対応する画像データを受け取る手段を、さらに、有し、前記表示手段は、複数のシート媒体のそれぞれの視覚的表現を前記表示装置上に表示する手段を含み、前記選択手段は、前記表示装置から選択されたシート媒体に合わせたドキュメント処理操作の選択データを受け取る手段を含む。

さらに他の実施形態では、前記画像データは、ウォーターマーク（watermark）、レターヘッド、媒体の色、媒体の向き、印刷済みのテキスト（preprinted text）、印刷済みのグラフィック（preprinted graphic）、および媒体ストックの１組からの少なくとも１つの属性の視覚的標識を示すデータを含む。

さらに別の実施形態では、本発明によるドキュメント出力媒体をプレビューするシステムは、画像データをネットワークを介して前記表示装置に送る手段を、さらに、有し、前記表示装置は、ネットワーク接続されたデータ処理装置のシン・クライアントからなる。

一実施形態では、前記選択手段は、前記シン・クライアントと関連付けられたユーザ・インターフェイスを含む。

本発明によるドキュメント出力媒体をプレビューする方法は、電子ドキュメントを出力するために利用可能なシート媒体の画像を表す画像データを受け取るステップと、受け取った画像データにしたがって、前記シート媒体の少なくとも一部分の視覚的表現を表示装置上に表示するステップと、表示された視覚的表現にしたがって、前記シート媒体を対象とするドキュメント処理操作の選択を表す選択データを受け取るステップと、前記電子ドキュメントを前記シート媒体上に出力するドキュメント処理操作を開始するステップとを含む。

本発明によれば、ドキュメント処理によってドキュメントを出力する前に、ドキュメント出力媒体をプレビューするシステムおよび方法が提供される。また、本発明によれば、選択した出力媒体を表す表示画像データに基づいて、ドキュメント処理操作におけるドキュメント出力媒体を選択するシステムおよび方法が提供される。

以下、適宜、図面を参照しながら本発明による実施形態の説明を行う。図１に本発明による実施形態が適用されるドキュメント出力媒体をプレビューするシステム全体の構成例を示す。図に示したシステム１００は、コンピュータ・ネットワーク１０２として表されている分散コンピューティング環境を利用している。コンピュータ・ネットワーク１０２は、複数の電子装置間におけるデータの交換を可能とする本技術分野で知られている任意の分散通信環境である。コンピュータ・ネットワーク１０２は、例えば、仮想ローカル・エリア・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワーク、パーソナル・エリア・ネットワーク、ローカル・エリア・ネットワーク、インターネット、イントラネット、またはそれらの任意の組み合わせを含む本技術分野で知られている任意のコンピュータ・ネットワークである。本発明による一実施形態において、コンピュータ・ネットワーク１０２は、例えば、トークン・リング、IEEE802.11(x)、Ethernet（登録商標）またはその他の無線ベースまたは有線ベースのデータ通信メカニズム等の既存の多数のデータ転送メカニズムによって例示されるような物理レイヤおよびトランスポート・レイヤから構成される。図にはコンピュータ・ネットワーク１０２を示したが、本発明は、本技術分野で知られているように、スタンドアローンの形態でも同様に実施することができる。

システム１００は、さらに、様々なドキュメント処理を実行するために適切な多機能周辺装置（Multi-Function Peripheral；以下、ＭＦＰということがある。）として図に表されている、少なくとも１つのドキュメント処理装置１０４を含む。しかし、ＭＦＰはドキュメント処理装置の一形態であって、本発明におけるドキュメント処理装置がＭＦＰに限定されるものではない。ドキュメント処理装置１０４における処理操作には、例えば、ファクシミリ通信、画像走査、コピー、印刷、電子メール、ドキュメント管理、ドキュメント保存等が含まれる。本発明による一形態においては、ドキュメント処理装置１０４は、リモート・ドキュメント処理サービスを外部装置あるいはネットワーク装置に対して提供する。ドキュメント処理装置１０４は、ユーザあるいはネットワークに接続された装置等とやり取りするように構成された、ハードウェア、ソフトウェアおよびこれらの任意の適切な組み合わせを含んでいる。

また、本発明による一実施形態において、ドキュメント処理装置１０４は、例えば、IEEE 1394あるいはＵＳＢインターフェイスを有する各種ドライブ、多様なＩＣメモリカード等の、複数のポータブル記憶媒体を受け入れるためのインターフェイスを備える。本発明の実施形態においては、ドキュメント処理装置１０４は、さらに、タッチ・スクリーン・インターフェイス、ＬＣＤ、タッチ・パネル、英数字キーパッド等のユーザ・インターフェイス１０６を備え、ユーザは、このようなユーザ・インターフェイスを介してドキュメント処理装置１０４と直接やり取りすることができる。ユーザ・インターフェイス１０６は、ユーザに対して情報を伝達するとともに、ユーザから選択内容を受け取るために用いられる。ユーザ・インターフェイス１０６は、本技術分野で知られているように、ユーザにデータを提示するように適切な種々の構成要素を含む。本発明による一実施形態においては、ユーザ・インターフェイス１０６は、１つまたは複数のグラフィカル要素、テキスト・データ、画像等をユーザに表示し、ユーザから入力を受け取り、その入力を、後に詳しく述べるようなコントローラ１０８等の構成要素に送る適切な装置を含む。ドキュメント処理装置１０４は、適切な通信リンク１２０を介して、コンピュータ・ネットワーク１０２に通信可能に接続されている。適切な通信リンクには、例えば、WiMax（Worldwide Interoperability for Microwave Access）、IEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11g、IEEE802.11(x)、Bluetooth（登録商標）、公衆交換電話網、専用通信ネットワーク、赤外線接続、光接続、または、本技術分野において知られている他の適切な有線または無線のデータ通信チャネルが含まれる。

本発明による実施形態において、ドキュメント処理装置１０４は、さらに、ドキュメント処理装置１０４による処理操作を容易にする適切なコントローラ１０８として示した構成要素を内蔵している。コントローラ１０８は、例えば、ドキュメント処理装置１０４の動作の制御、あるいはユーザ・インターフェイス１０６を介した画像の表示、または、電子画像データの操作の指示等の処理を容易にするように構成されたハードウェア、ソフトウェアあるいはこれらの適切な組み合わせによって実装される。以下の説明においては、コントローラ１０８という用語は、後述する動作を実行し、実行させ、制御し、もしくは指示する働きをする、ハードウェア、ソフトウェア、またはこれらの組み合わせを含むドキュメント処理装置１０４と関連する任意の多数の構成要素の意味で使用する。なお、図および上記の説明において、コントローラ１０８をドキュメント処理装置１０４に内蔵された形態としたが、コントローラ１０８は、ドキュメント処理装置１０４に通信可能に接続された外部装置の形態であってもよい。コントローラ１０８との関連において説明を行う動作は、本技術分野において知られている任意の汎用コンピューティング・システムによって実行可能である。したがって、コントローラ１０８は、このような一般的なコンピューティング装置を表しており、以下の説明において使用する際にも、そのように意図されている。また、以下の説明においてはコントローラ１０８を使用しているが、これは実施形態の例にすぎず、その他の実施形態においても、本発明によるドキュメント出力媒体をプレビューするシステムおよび方法を利用することができる。コントローラ１０８の構成等については、後ほど図３と図４を参照しながら説明を行う。

また、ドキュメント処理装置１０４にはデータ記憶装置１１８が通信可能に接続されている。データ記憶装置１１８は、例えば、ハードディスク・ドライブ、その他の磁気記憶装置、光学式記憶装置、フラッシュ・メモリまたはそれらの任意の組み合わせを含む本技術分野で知られている大容量記憶装置である。一実施形態においては、データ記憶装置１１８は、ドキュメント・データ、画像データ、電子データベースのデータ等を保存する。データ記憶装置１１８は、図においてはシステム１００の独立した構成要素として例示されているが、例えば、内蔵ハードディスク・ドライブ等のような、ドキュメント処理装置１０４の内部記憶装置、あるいはコントローラ１０８の構成要素等として実装することができる。本発明による一実施形態において、データ記憶装置１１８は、ドキュメント処理装置１０４で利用可能なそれぞれの出力媒体シートを表す電子データを含む電子データベースを含む。代表的な出力媒体シートは、いわゆるコピー用紙であるが、コピー用紙に限定されるわけではない。この電子データは、例えば、ウォーターマーク（watermark）、レターヘッド、出力媒体シートの色、出力媒体シートの向き、印刷済みのテキスト（preprinted text）、印刷済みのグラフィック（preprinted graphic）、媒体のストック、書式（form）等の、出力媒体シートに関する属性の視覚的標識（visual indicator）、すなわち目で見て分かる標識を表す画像を包含する。この視覚的標識を表す画像は、その上に、ドキュメント処理装置１０４によってドキュメントを出力（rendering）することができる出力媒体シートを表わす。

ドキュメント処理装置１０４は、さらに、１枚または複数枚のシート媒体収納場所、すなわち出力媒体を収容する物、用紙トレイを備えている。以下の説明においては、「用紙トレイ」という用語を、その上に、ドキュメントの出力を行うことができる出力媒体を収容する、ドキュメント処理装置１０４に備わる収納場所という意味で用いる。図において、用紙トレイＡ １１０、用紙トレイＢ １１２、用紙トレイＣ １１４および用紙トレイＤ １１６として示したそれぞれの用紙トレイは、電子ドキュメントを出力する１枚または複数枚の出力媒体シートを収容する。例えば、用紙トレイＡ １１０は８．５ｘ１１インチ用紙等の標準レターサイズの用紙を、用紙トレイＢ １１２はＡ４用紙を、用紙トレイＣ １１４はレターヘッドが予め印刷された８．５ｘ１１インチ用紙を、用紙トレイＤ １１６は会計帳票用紙を収容する。用紙トレイ１１０、１１２、１１４、１１６に収容される出力媒体シートの種別に関する以上の説明は、単なる例示であり、それぞれの用紙トレイに収容される出力媒体シートは上記の出力媒体タイプに限定されないことは明らかであろう。さらに、ドキュメント処理装置１０４が備える用紙トレイの数は、４つに限定されるものではなく、原理的には任意の数であり、実用的には妥当な数となる。用紙トレイ１１０、１１２、１１４、１１６に関しては、後ほど、図２を参照しながら説明を行う。

システム１００は、さらに、ユーザ装置１２２を含み、ユーザ装置１２２は通信リンク１２４を介してコンピュータ・ネットワーク１０２とのデータ通信を行う。図においてはユーザ装置１２２をノート形パーソナル・コンピュータとして示しているが、これは例示にすぎない。ユーザ装置１２２は、例えば、コンピュータ・ワークステーション、デスクトップ形パーソナル・コンピュータ、携帯情報端末（ＰＤＡ）、ウェブ対応携帯電話、スマートフォン、専用通信ネットワーク用装置またはその他のウェブ対応の電子装置を含む本技術分野において知られている任意のパーソナル・コンピューティング装置を表している。

通信リンク１２４は、無線通信に限定されず、例えば、Bluetooth（登録商標）、WiMax、IEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11g、IEEE802.11(x)、専用通信ネットワーク、赤外線接続、光接続、公衆交換電話網、または、本技術分野において知られている他の適切な有線または無線のデータ通信チャネルである。ユーザ装置１２２は、電子ドキュメント、ドキュメント処理インストラクション、ユーザ・インターフェイスの変更、アップグレード、更新、パーソナル化データ等を生成し、ドキュメント処理装置１０４またはコンピュータ・ネットワーク１０２に接続されたその他の類似装置に送信する。

図２は、本発明によるドキュメント出力媒体をプレビューするシステムに使用される用紙トレイ１１０、１１２、１１４、１１６の実施形態を示す。図に示すように、用紙トレイ２００は、その中に、１枚または複数枚の出力媒体２０２を収容する。ドキュメント処理装置１０４は、ハードコピー出力を必要とするドキュメント処理動作中に、用紙トレイ２００から１枚または複数枚の出力媒体シート２０２を取り出す。本発明による一つの特定の実施形態において、用紙トレイ２００は、さらに、１つまたは複数の画像キャプチャ装置２０４を含む。適切な画像キャプチャ装置には、例えば、ウェブカメラ（webcam）、ビデオ・カメラ、スチル画像カメラまたは本技術分野で知られている他の画像キャプチャ装置が含まれる。画像キャプチャ装置２０４はコントローラ１０８に通信可能に接続されており、それによって、コントローラ１０８は用紙トレイ２００に収容された出力媒体シートの画像分析処理動作を容易に行うことができる。画像キャプチャ装置２０４のさらに詳しい処理動作に関しては、後ほど説明を行う。

次に、図３および図４を参照しながら、本発明による実施形態におけるシステムの動作が実行される構成要素、すなわちコントローラのハードウェアおよび機能構成等を説明する。図３に本発明による実施形態においてシステム１００の動作が実行されるコントローラ３００（例えば、図１に示したコントローラ１０８）のハードウェア・アーキテクチャの構成例を示す。コントローラ１０８は、本明細書に記載する動作を円滑に実行する能力を有する、本技術分野において知られている任意の一般的なコンピューティング装置を表している。コントローラ３００には、少なくとも一つのＣＰＵを含むプロセッサ３０２が含まれている。プロセッサ３０２は、互いに協調して動作する複数のＣＰＵから構成されることもある。また、コントローラ３００には、ＢＩＯＳ機能、システム機能、システム構成データおよびコントローラ３００の動作に使用する他のルーチンもしくはデータ等の静的または固定的なデータ、あるいはインストラクションのために有効に使用される、不揮発性または読出し専用メモリ（ＲＯＭ）３０４が含まれている。

また、コントローラ３００には、ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ、または他の任意の適切なアドレス指定可能かつ書込み可能なメモリ・システムから構成されるＲＡＭ３０６が含まれている。ＲＡＭ３０６は、プロセッサ３０２により処理されるアプリケーションおよびデータ処理に関係するデータ・インストラクションのための記憶領域を提供する。

ストレージ・インターフェイス３０８は、コントローラ３００に関連するデータの不揮発性保存、大容量保存または長期的な保存ためのメカニズムを提供する。ストレージ・インターフェイス３０８は、３１６として図示したディスク・ドライブ、あるいは光学式ドライブ、テープ・ドライブ等の適切な任意のアドレス指定可能、またはシリアル記憶装置等の大量記憶装置の他、当業者に知られている適切な任意の記憶媒体を使用する。

ネットワーク・インターフェイス・サブシステム３１０は、ネットワークからの入出力を適切にルーティングすることによって、コントローラ３００が他の装置と通信することを可能にする。ネットワーク・インターフェイス・サブシステム３１０は、装置３００に対する外部装置との一つまたは複数のコネクションのインターフェイスを適切にとる。図においては、例えば、Ethernet（登録商標）、トークン・リング等といった固定または有線ネットワークとのデータ通信のための少なくとも一つのネットワーク・インターフェイス・カード３１４、およびWiFi（Wireless Fidelity）、WiMax、無線モデム、セルラ・ネットワークまたは適切な任意の無線通信システム等の手段を介した無線通信のために適切な無線インターフェイス３１８を示している。ネットワーク・インターフェイス・サブシステム３１０は、任意の物理的データ転送レイヤあるいは物理的データ転送レイヤではないデータ転送レイヤまたはプロトコル・レイヤを適切に利用する。図においては、ネットワーク・インターフェイス・カード３１４は、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワークまたはそれらの組合せから適切に構成される物理的ネットワーク３２０を介したデータ交換を行うために、相互接続されている。

プロセッサ３０２、読出し専用メモリ３０４、ＲＡＭ３０６、ストレージ・インターフェイス３０８およびネットワーク・インターフェイス・サブシステム３１０の間のデータ通信は、バス３１２によって例示したバス・データ転送メカニズムを介して行われる。

また、ドキュメント・プロセッサ・インターフェイス３２２もバス３１２を介してデータ通信を行う。ドキュメント・プロセッサ・インターフェイス３２２は、様々なドキュメント処理動作を実行するために、ドキュメント処理ハードウェア３３２との接続を提供する。そのようなドキュメント処理動作には、コピー・ハードウェア３２４によって実行されるコピー、画像走査ハードウェア３２６によって実行される画像走査、印刷ハードウェア３２８によって実行される印刷、およびファクシミリ・ハードウェア３３０によって実行されるファクシミリ通信が含まれる。コントローラ３００は、これらのドキュメント処理動作のいずれかまたは全部を適切に動作させる。複数のドキュメント処理動作を実行可能なシステムは、前述したように、ＭＦＰと呼ばれる。システム１００の機能は、ドキュメント処理装置と関連するインテリジェント・サブシステムとして図３に示したコントローラ３００を含む、ドキュメント処理装置１０４において実行される。

次に図４を参照しながらシステムの動作が実行されるコントローラの機能ブロックと動作の概要を説明する。図４に、本発明による実施形態のシステム１００の動作が実行されるコントローラ４００の機能ブロックの構成例を示す。コントローラ４００の機能は、ドキュメント処理エンジン４０２を含む。図４は、ソフトウェアおよびオペレーティング・システム機能と関連して、図３に示したハードウェアの機能性を例示している。一実施形態において、ドキュメント処理エンジン４０２は、印刷動作、コピー動作、ファクシミリ通信動作および画像走査動作を可能にする。これらの機能が一つの装置で実行できる装置は、産業界において一般に好まれるドキュメント処理周辺装置であるＭＦＰである。しかし、コントローラ４００が上記のドキュメント処理動作のすべてを可能にする必要は必ずしもない。コントローラは、上記のドキュメント処理動作のサブセットである、専用のドキュメント処理装置、あるいはより限定した目的のドキュメント処理装置においても有効に用いられる。

ドキュメント処理エンジン４０２はユーザ・インターフェイス・パネル４１０と適切にインターフェイスされており、ユーザまたは管理者は、このユーザ・インターフェイス・パネル４１０を介して、ドキュメント処理エンジン４０２によって制御される機能にアクセスすることができる。アクセスは、コントローラへのローカルなインターフェイスを介して行われるか、遠隔のシン・クライアント（thin client）またはシック・クライアント（thick client）によって遠隔から行われる。

ドキュメント処理エンジン４０２は、印刷機能部４０４、ファクシミリ通信機能部４０６および画像走査機能部４０８とデータ通信を行う。これらの機能部は、印刷、ファクシミリの送受信、およびドキュメント画像をコピーのために取得するか、またはドキュメント画像の電子バージョンを生成するための、ドキュメント画像走査の実際の処理操作を容易にする。

ジョブ・キュー（job queue）４１２は、印刷機能部４０４、ファクシミリ通信機能部４０６および画像走査機能部４０８とデータ通信を行う。ビットマップ、ページ記述言語（ＰＤＬ）またはベクター・フォーマット等の種々の画像形式は、画像走査機能部４０８からジョブ・キュー４１２を介して以降の処理のために中継される。

ジョブ・キュー４１２は、また、ネットワーク・サービス機能部４１４ともデータ通信を行う。一実施形態において、ジョブ制御、状態データまたは電子ドキュメント・データが、ジョブ・キュー４１２とネットワーク・サービス機能部４１４との間で交換される。このように、適切なインターフェイスが、クライアント側ネットワーク・サービス機能４２０を介したコントローラ４００へのネットワーク・ベースのアクセスのために設けられ、このインターフェイスは、任意の適切なシン・クライアント（thin client）またはシック・クライアント（thick client）である。一実施形態において、ウェブ・サービス・アクセスは、ハイパーテキスト転送プロトコル（HTTP）、ファイル転送プロトコル（FTP）、ユニフォーム・データ・ダイアグラム・プロトコル（uniform data diagram protocol）または他の任意の適切な交換メカニズムによって実行される。ネットワーク・サービス機能部４１４は、また、FTP、電子メール、テルネット（TELNET）等による通信のために、クライアント側ネットワーク・サービス機能４２０とのデータ交換も有効に提供する。このように、コントローラ機能４００は、種々のネットワーク・アクセス・メカニズムによって、電子ドキュメントおよびユーザ情報の出力あるいは受信を容易にする。

ジョブ・キュー４１２は、また、画像プロセッサ４１６ともデータ通信を行う。画像プロセッサ４１６は、印刷機能部４０４、ファクシミリ通信機能部４０６または画像走査機能部４０８等の装置サービスと、電子ドキュメントを交換するために適したフォーマットに変換するラスタ画像処理（ＲＩＰ）、ページ記述言語インタープリタまたは任意の適切な画像処理を行うメカニズムである。

最後に、ジョブ・キュー４１２はジョブ解析部（job parser）４１８とデータ通信を行い、このジョブ解析部４１８はクライアント装置サービス部４２２等の外部装置からの印刷ジョブ言語（ＰＪＬ）ファイルを受け取る働きをする。クライアント装置サービス部４２２には、電子ドキュメントの印刷、ファクシミリ通信、またはコントローラ機能４００による処理が有効である他の適切な電子ドキュメントの入力がある。ジョブ解析部４１８は、受け取った電子ドキュメント・ファイルを解析し、前述した機能および構成要素と関連する処理のために、解析した電子ドキュメント・ファイル情報をジョブ・キュー４１２に中継する働きをする。

以下、本発明における動作の概要を説明する。先ず、電子ドキュメントの出力が可能なシート媒体を表す画像データを受け取る。次に、受け取った画像データにしたがって、シート媒体の一部分の視覚的表現がディスプレイ上に表示される。次に、シート媒体を対象とするドキュメント処理操作の選択を表わす選択データを受け取る。次に、ドキュメント処理操作が開始され、それによりシート媒体上に電子ドキュメントが出力される。

本発明による一実施形態においては、新しい出力媒体シート２０２が、用紙トレイ、例えば、用紙トレイＡ １１０に入れられる。このとき、新しい媒体２０２の画像が、用紙トレイＡ １１０の近くに配置された画像キャプチャ装置２０４によって、取得される。画像キャプチャ装置２０４は、例えば、用紙トレイＡ １１０自体に、あるいは監視される用紙トレイＡ １１０から独立してドキュメント処理装置１０４等に取り付けられてもよい。次に、取得された画像データは、実際の物理場所、例えば用紙トレイＡ １１０と関連付けられて、データ記憶装置１１８にあるデータベースに保存される。

ユーザからドキュメント処理要求を受け取ると、ドキュメント処理装置１０４によるドキュメントの出力に利用可能なすべての媒体に対応する画像が、データ記憶装置１１８のデータベースから取り出される。ここで、データ記憶装置１１８のデータベースの使用は、単に一つの実施形態であり、本発明はリアル・タイムでも実施可能である。すなわち、ユーザがドキュメント処理操作を選択すると、ドキュメント処理装置１０４は用紙トレイ１１０、１１２、１１４、１１６に収容されているそれぞれの出力媒体の画像を生成する。次に、選択された媒体の画像が、出力ドキュメントの追加のページと対比するために、ドキュメント処理装置１０４と関連する一時メモリに保存される。このようにして、本発明のリアル・タイム具体化が実現される。

次に、データベースから取り出された画像は、ドキュメント処理装置１０４のユーザ・インターフェイス１０６によってユーザに表示される。ユーザ・インターフェイス１０６によってユーザに表示される画像は、例えば、出力媒体シートに関する属性の視覚的標識、媒体のサムネイル表示等を含むことができる。視覚的標識には、例えば、ウォーターマーク、レターヘッド、出力媒体シートの向き、出力媒体シートの色、印刷済みのテキスト、書式、印刷済みのグラフィック、出力媒体シートのストック等がある。本発明による他の実施形態においては、画像データは、コンピュータ・ネットワーク１０２を介して、ユーザ装置１２２と関連付けられたシン・クライアント（図示せず）、あるいはコンピュータ・ネットワーク１０２に通信可能に接続された他のデータ処理装置に送られる。したがって、ユーザ装置１２２と関連付けられたユーザは、ディスプレイに関連付けられたシン・クライアントを介して、そのディスプレイから出力媒体シートを選択できる。すなわち、ユーザはリモートで、出力媒体を選択できる。

次に、ユーザは、ユーザ・インターフェイス１０６によって表示された画像に基づいて、所望の出力媒体シートを選択する。次に、選択されたドキュメント処理操作は、選択された出力媒体を使用した実行を対象とするレンダリングを開始させられる。次に、コントローラ１０８やドキュメント処理装置１０４の他の適切な構成要素は、選択された出力媒体に対応し、データベースに出力媒体と関連付けられて記憶されている用紙トレイから特定されるような、収納場所のスキャンを開始する。このように、例えば、用紙トレイＡ １１０が画像キャプチャ装置２０４によってスキャンされ、用紙トレイＡ １１０に収容されている最初の出力媒体シートはユーザが選択した画像と一致しているか否かが判断される。一致していないと判断された場合には、コントローラ１０８やドキュメント処理装置１０４の他の適切な構成要素は、さらに他のそれぞれの収納場所、すなわち用紙トレイＢ １１２、用紙トレイＣ １１４、用紙トレイＤ １１６等のスキャンを開始する。選択された出力媒体が見つかったときには、その出力媒体が見つかったトレイは、要求されたドキュメント処理操作のデフォルトの出力媒体ソース（source）、すなわちデフォルトの収納場所として設定される。次に、ドキュメント処理要求に対応する電子ドキュメントの最初のページが、デフォルトのトレイにある最初の出力媒体シートを使用して出力される。例えば、用紙トレイＡ １１０内の最初の出力媒体シートが、ユーザによって選択された画像と一致したときには、用紙トレイＡ １１０はドキュメント処理操作のデフォルトのトレイとして設定される。次に、ドキュメント処理要求と関連する電子ドキュメントの最初のページが、ドキュメント処理装置１０４によって、デフォルトのトレイである用紙トレイＡ １１０内の最初の出力媒体シートを使用して出力される。

出力すべき電子ドキュメントのさらに他のシートやページが残っていないときには、ドキュメント処理操作は終了する。出力すべきページが未だ残っているときには、画像キャプチャ装置２０４は、デフォルトのトレイ内の一番上の出力媒体シートの画像を取得する。すなわち、画像キャプチャ装置２０４は、前のページが取り出されドキュメント処理操作によってドキュメント出力に使用された後に残っているデフォルトのトレイ内の次の用紙の画像を取得する。次に、画像キャプチャ装置２０４が取得した画像が、ユーザが出力媒体として選択した画像と一致するか否かが判断される。一致したとき、処理は前述したように進み、ドキュメント処理装置１０４は、この一番上のシートに電子ドキュメントの次のページを出力する。デフォルトのトレイ内の画像が、ユーザが出力媒体として選択した画像と一致しないときには、さらに他のそれぞれの用紙トレイをスキャンして選択された出力媒体を探す。どの用紙トレイにも一致する出力媒体が見つからない場合には、選択された出力媒体が存在しないことをユーザに通知する。選択した出力媒体が、他の用紙トレイ、例えば、用紙トレイＡ １１０ではなく用紙トレイＤ １１６で見つかったときには、用紙トレイＤ １１６がデフォルトの出力媒体ソース、すなわちデフォルトのトレイとして設定され、その後、用紙トレイＤ １１６内の出力媒体の一番上のシートを用いてドキュメント処理操作が実行される。選択された出力媒体にすべてのページが出力されるまで、上記の動作が、電子ドキュメントの他のそれぞれのページに繰り返される。本発明による実施形態によれば、画像キャプチャ装置２０４が取得する出力媒体シートの画像に基づいて、用紙トレイ１１０、１１２、１１４、１１６のうちからデフォルトの出力媒体ソースを動的に変更することができる。

次に図５および図６を参照しながら、本発明による実施形態において、ドキュメント出力媒体をプレビューする動作を説明する。図５に、本発明による実施形態において、ドキュメント出力媒体をプレビューする基本的な動作例を表すフローチャートを示す。先ず、Ｓ５０２で、電子ドキュメントの出力が可能なシート媒体を表す画像データを受け取る。次に、Ｓ５０４で、受け取った画像データに基づいて、シート媒体の少なくとも一部分の視覚的表現をデイプレイ上に表示する。ここで、ディスプレイは、例えば、ユーザ・インターフェイス１０６と関連付けられたディスプレイ、または、ユーザ装置１２２と関連するシン・クライアントのユーザ・インターフェイスと関連付けられたディスプレイである。次に、Ｓ５０６で、表示された視覚的表現にしたがって、シート媒体を対象とするドキュメント処理操作に対応する選択データを受け取る。次に、Ｓ５０８で、ドキュメント処理操作を開始し、その結果、シート媒体上にドキュメントが出力される。

次に図６を参照しながら、本発明による実施形態において、ドキュメント出力媒体をプレビューする動作をさらに詳細に説明する。図６に、本発明による実施形態において、ドキュメント出力媒体をプレビューする動作例をさらに詳細に表したフローチャートを示す。図に示した動作は、データ記憶装置１１８に保存されたデータベースへの参照を含むが、記憶装置１１８のデータベースを使用することは、単なる例であり、本発明はリアル・タイムで実施可能である。すなわち、ユーザがドキュメント処理操作を選択したときに、ドキュメント処理装置１０４は、用紙トレイ１１０、１１２、１１４、１１６に収容されているそれぞれの出力媒体の画像を取得する。次に、選択された媒体の画像が、出力ドキュメントのさらに他のページとの対比のために、ドキュメント処理装置１０４と関連付けられた一時メモリに保存される。このように、本発明をリアル・タイムで実施することもできる。

先ず、Ｓ６０２で、用紙トレイに新しい出力媒体を収容する。例として新しい出力媒体を用紙トレイＡ １１０に収容する場合を想定するが、他の任意の用紙トレイＢ １１２、Ｃ １１４またはＤ １１６に新しい出力媒体を収容可能であることは明らかである。次に、処理はＳ６０４に進み、用紙トレイＡ １１０と関連付けられた画像キャプチャ装置２０４が、収容された新しい媒体の一番上のシートのすべてまたは一部分の画像を取得する。次にＳ６０６で、新しい媒体の画像と収納場所、すなわち、用紙トレイＡ １１０が、データ記憶装置１１８のデータベースに互いに関連付けられて保存される。

例えば、印刷処理操作、コピー処理操作、電子ドキュメントの受け取り等のドキュメント処理操作が始まると、Ｓ６０８で、利用可能な出力媒体に対応する画像が、データベースから取り出される。次に、Ｓ６１０で、取り出された画像が、ユーザ・インターフェイス１０６と関連付けられたディスプレイによってユーザに表示される。本発明による一実施形態においては、ドキュメント処理操作の起動を、ユーザ装置１２２でリモートに動作するシン・クライアント・インターフェイスによって行うことができる。ドキュメント処理操作の起動がシン・クライアント・インターフェイスによって行われたときは、ユーザ装置１２２と関連するシン・クライアントのユーザ・インターフェイスと関連付けられたディスプレイによって、利用可能な出力媒体に対応する画像がユーザに表示され、ユーザは所望する出力媒体の選択を促される。ユーザは、この場合、シン・クライアントと関連付けられたユーザ・インターフェイスを介して、所望の出力媒体を選択し、選択データは、Ｓ６１２で受け取られる。すなわち、ユーザは、起動されたドキュメント処理操作にしたがって電子ドキュメントを出力するために、ユーザ・インターフェイス１０６、あるいはユーザ装置１２２と関連するシン・クライアントのユーザ・インターフェイスのいずれかよって、表示された画像から１つを選択する。次に、ドキュメント処理装置１０４は、選択した出力媒体に適合するように、要求されたドキュメント処理操作のレンダリングを、Ｓ６１４で、開始する。

Ｓ６１６で、ドキュメント処理装置１０４のコントローラ１０８あるいは他の適切な構成要素は、選択された出力媒体がある収納場所、すなわち用紙トレイ１１０、１１２、１１４、１１６を特定し、そこに収容されている出力媒体の、最初に使用されるシート、例えば一番上のシートのスキャンを開始し、画像を取得する。収納場所は、ユーザが選択した出力媒体の画像に基づいてデータベースから取り出されたデータに基づいて特定される。次に、特定された収納場所、例えば、用紙トレイＡ １１０内の最初のシートの画像データが、Ｓ６１８で、データベースに保存されている画像データと比較され、用紙トレイＡ内の出力媒体がユーザによって選択された出力媒体と一致しているか否かが判断される。特定された収納場所である用紙トレイＡ １１０内の出力媒体が、選択された画像と一致したときは、処理はＳ６２０に進み、用紙トレイＡ １１０が現在のドキュメント処理操作のデフォルト用紙トレイとして設定される。その結果、Ｓ６２２で、電子ドキュメントの最初のページが、用紙トレイＡ １１０内の最初のシートに適切に画像形成され、ハードコピーが出力される。次に、Ｓ６２４で、電子ドキュメントがさらに出力されるべき他のページを含むか否かが判断される。出力する他のページが残っていないときには、現在のドキュメント処理操作は終了する。

現在のドキュメント処理操作で出力すべきページが未だ残っている場合には処理はＳ６２６に進み、デフォルト用紙トレイＡ １１０の一番上のシートの画像を取得する。ドキュメント処理装置１０４のコントローラ１０８あるいは他の適切な構成要素は、電子ドキュメントの最初のページを出力した後にも、次の出力媒体が選択された出力媒体と一致するか否かを判断できる。したがって、処理はＳ６２６からＳ６１８に戻り、Ｓ６２６で取得された画像が、ユーザによって選択された画像と一致するか否かが判断される。Ｓ６２６で取得された画像が、ユーザによって選択された画像と整合するときには、処理は、前述したと同様に、Ｓ６２０を経てＳ６２６に進む。

Ｓ６２６で取得された画像がユーザによって選択された画像と一致しないと、Ｓ６１８で判断された場合、すなわち用紙トレイＡ １１０内の次の用紙が、ユーザによって選択された用紙タイプではない場合には、処理はＳ６２８に進む。Ｓ６２８では、他の出力媒体ソース収納場所、すなわち用紙トレイＢ １１２、用紙トレイＣ １１４および用紙トレイＤ １１６がスキャンされ、それぞれのトレイ内の出力媒体の一番上のシートに対応する画像データが生成される。処理時間を短縮するために、残りの用紙トレイ１１２、１１４、１１６は同時にスキャンされるが、ある一つのトレイについて完全な処理を行った後に次のトレイの処理に進むように逐次的処理によってスキャンを個別に行うこともできる。用紙トレイ１１２、１１４、１１６それぞれの一番上のシートの画像を取得した後、処理はＳ６３０に進み、残りのトレイ１１２、１１４、１１６のいずれかトレイ内の一番上のシートが、選択された出力媒体と一致するか否かが判断される。一致していると判断された場合には処理はＳ６２０に進み、そのトレイ、例えば、用紙トレイＢ １１２は、現在のドキュメント処理操作の残りのページについてのデフォルトの出力媒体ソースとして設定される。次にＳ６２２で、ドキュメントの２番目のページが出力され、Ｓ６２４で、出力すべきページが未だ残っているか否かが判断され、以降、既に述べた処理が行われる。

Ｓ６３０で、一番上のシートのいずれもが選択された出力媒体と一致していないと判断されたときには、処理はＳ６３２に進む。Ｓ６３２では、選択された出力媒体と一致する媒体が、ドキュメント処理装置１０４で利用可能ではないことがユーザに通知される。この通知を受け取ったユーザは、用紙トレイ１１０、１１２、１１４、１１６のいずれか１つのトレイに所望の出力媒体を追加し、再試行を要求することによって所望のドキュメント処理操作を続けることができる。Ｓ６３４で、そのような再試行要求を受け取ったときには、処理はＳ６１６に戻り、指定された収納場所をスキャンして収容された媒体の画像を取得する。処理は、現在のドキュメント処理操作が完了するか、再試行要求を受け取らなくなるまで、続けられる。

以上の説明から明らかなように、本発明によれば、ドキュメント処理操作を行う際に、次に使用される実際の用紙あるいは他の出力媒体を確認可能であり、予想外の出力媒体があった場合に生ずる、作業時間、トナー、および用紙等の出力媒体の無駄を防ぐことが可能となる。

本発明は、ソース・コード、オブジェクト・コード、部分的にコンパイルされた形のようなコード中間ソースおよびオブジェクト・コードの形、あるいは本発明の実施形態で使用するために適した任意の他の形のコンピュータ・プログラムに適用される。コンピュータ・プログラムは、スタンドアローンのアプリケーション、ソフトウェア・コンポーネント、スクリプトまたは他のアプリケーションへのプラグ・インとすることができる。本発明を実施するコンピュータ・プログラムは、例えば、ＲＯＭやＲＡＭ等の記憶媒体、ＣＤ−ＲＯＭ等の光記録媒体、フロッピー（登録商標）ディスク等の磁気記録媒体等の、コンピュータ・プログラムを伝達することができる任意の実体または装置である担体上で具体化することができる。この担体は、電気ケーブルまたは光ケーブルによって、または無線や他の手段によって伝えられる電気信号や光信号等の任意の伝達可能な担体である。コンピュータ・プログラムは、サーバからインターネットを介してダウンロードすることもできる。また、コンピュータ・プログラムの機能は集積回路に組み込むこともできる。説明を行った本発明の原理を実質的にコンピュータまたはプロセッサに実行させるコードを含む任意およびすべての実施形態は、本発明の範囲内にある。

本発明の好ましい実施形態の以上の説明は、例示と説明のために行った。説明は網羅的ではなく、本発明を開示した形態に限定しようとするものでもない。以上の開示を鑑みて明らかな修正または変形が可能である。例えば、本発明による実施形態の説明に記したシステムおよび方法は、例えば、通信、一般コンピューティング、データ処理、ドキュメント処理等を含むユーザ・インターフェイスを使用する複数の様々な電子分野に対しても適用可能であり、本発明がドキュメント処理分野への適用に限定されるものではない。実施形態は、本発明の原理とその実際的な応用例を最もよく示し、それにより当業者が、本発明を、意図された特定の使用に適した様々な実施形態において様々な修正で使用できるように選択され説明された。そのようなすべての修正と変形は、特許請求の範囲の記載に明示されるとおりの本発明の原理および範囲内において、当業者によって行われ得ることは明らかであり、特許請求の範囲の記載によって定められる発明の技術的な範囲内にある。

本発明による実施形態が適用されるドキュメント出力媒体をプレビューするシステム全体の構成例である。 本発明による実施形態のシステムにおいて使用される用紙トレイの例である。 本発明による実施形態のシステムの動作が実行されるコントローラのハードウェアの構成例である。 本発明による実施形態のシステムの動作が実行されるコントローラの機能ブロックの構成例である。 本発明による実施形態において、ドキュメント出力媒体をプレビューする基本的な動作例を表すフローチャートである。 本発明による実施形態において、ドキュメント出力媒体をプレビューする動作例をさらに詳細に表したフローチャートである。

符号の説明

１００ システム
１０２ コンピュータ・ネットワーク、分散コンピューティング環境
１０４ ドキュメント処理装置、ＭＦＰ
１０６ ユーザ・インターフェイス
１０８ コントローラ
１１０、１１２、１１４、１１６ 用紙トレイ
１１８ データ記憶装置
１２０、１２４ 通信リンク
１２２ ユーザ装置
２００ 用紙トレイ
２０２ 出力媒体シート
２０４ 画像キャプチャ装置
３００、４００ コントローラ
３０２ プロセッサ
３０４ 読み出し専用メモリ、ＲＯＭ
３０６ ＲＡＭ
３０８ ストレージ・インターフェイス
３１０ ネットワーク・インターフェイス・サブシステム
３１２ バス
３１４ ネットワーク・インターフェイス・カード
３１６ ディスク・ドライブ
３１８ 無線インターフェイス
３２０ 物理的ネットワーク
３２２ ドキュメント・プロセッサ・インターフェイス
３２４ コピー・ハードウェア
３２６ 画像走査ハードウェア
３２８ 印刷ハードウェア
３３０ ファクシミリ・ハードウェア
３３２ ドキュメント処理ハードウェア
４０２ ドキュメント処理エンジン
４０４ 印刷機能部
４０６ ファクシミリ通信機能部
４０８ 画像走査機能部
４１０ ユーザ・インターフェイス・パネル
４１２ ジョブ・キュー
４１４ ネットワーク・サービス機能部
４１６ 画像プロセッサ
４１８ ジョブ解析部
４２０ クライアント側ネットワーク・サービス機能
４２２ クライアント装置サービス部

Claims (12)

1. 電子ドキュメントを出力するために利用可能なシート媒体の画像を表す画像データを受け取る手段と、
   受け取った画像データにしたがって、前記シート媒体の少なくとも一部分の視覚的表現を表示装置上に表示する表示手段と、
   表示された視覚的表現にしたがって、前記シート媒体を対象とするドキュメント処理操作の選択を表す選択データを受け取る選択手段と、
   前記電子ドキュメントを前記シート媒体上に出力するドキュメント処理操作を開始する手段と
   を有することを特徴とするドキュメント出力媒体をプレビューするシステム。
2. 前記ドキュメント処理操作の開始時に、複数のシート媒体のうち最初に処理する前記シート媒体の前記画像データを取得する画像キャプチャ手段を、さらに、有することを特徴とする請求項１に記載のドキュメント出力媒体をプレビューするシステム。
3. 前記電子ドキュメントを出力するために利用可能な複数のシート媒体のそれぞれに対応する画像データを受け取る手段を、さらに、有し、
   前記表示手段は、複数のシート媒体のそれぞれの視覚的表現を前記表示装置上に表示する手段を含み、
   前記選択手段は、前記表示装置から選択されたシート媒体を対象とするドキュメント処理操作の選択データを受け取る手段を含むことを特徴とする請求項２に記載のドキュメント出力媒体をプレビューするシステム。
4. 前記画像データは、ウォーターマーク、レターヘッド、媒体の色、媒体の向き、印刷済みのテキスト、印刷済みのグラフィック、および媒体ストックの１組からの少なくとも１つの属性の視覚的標識を示すデータを含むことを特徴とする請求項１に記載のドキュメント出力媒体をプレビューするシステム。
5. 前記画像データをネットワークを介して前記表示装置に送る手段を、さらに、有し、
   前記表示装置は、ネットワーク接続されたデータ処理装置のシン・クライアントからなることを特徴とする請求項２に記載のドキュメント出力媒体をプレビューするシステム。
6. 前記選択手段は、前記シン・クライアントと関連付けられたユーザ・インターフェイスを含むことを特徴とする請求項５に記載のドキュメント出力媒体をプレビューするシステム。
7. 電子ドキュメントを出力するために利用可能なシート媒体の画像を表す画像データを受け取るステップと、
   受け取った画像データにしたがって、前記シート媒体の少なくとも一部分の視覚的表現を表示装置上に表示するステップと、
   表示された視覚的表現にしたがって、前記シート媒体を対象とするドキュメント処理操作の選択を表す選択データを受け取るステップと、
   前記電子ドキュメントを前記シート媒体上に出力するドキュメント処理操作を開始するステップと
   を含むことを特徴とするドキュメント出力媒体をプレビューする方法。
8. 前記ドキュメント処理操作の開始時に、複数のシート媒体のうち最初に処理する前記シート媒体の前記画像データを取得するステップを、さらに、含むことを特徴とする請求項７に記載のドキュメント出力媒体をプレビューする方法。
9. 前記電子ドキュメントを出力するために利用可能な複数のシート媒体のそれぞれに対応する画像データを受け取るステップと、
   複数のシート媒体のそれぞれの視覚的表現を前記表示装置上に表示するステップと、
   前記表示装置から選択されたシート媒体を対象とするドキュメント処理操作の選択データを受け取るステップと
   を、さらに、含むことを特徴とする請求項８に記載のドキュメント出力媒体をプレビューする方法。
10. 前記画像データは、ウォーターマーク、レターヘッド、媒体の色、媒体の向き、印刷済みのテキスト、印刷済みのグラフィック、および媒体ストックの１組からの少なくとも１つの属性の視覚的標識を示すデータを含むことを特徴とする請求項７に記載のドキュメント出力媒体をプレビューする方法。
11. 前記画像データをネットワークを介して前記表示装置に送るステップと、
    視覚的表現をネットワーク接続されたデータ処理装置のシン・クライアント上に表示するステップと
    を、さらに、含むことを特徴とする請求項８に記載のドキュメント出力媒体をプレビューする方法。
12. 前記選択データを受け取るステップは、前記シン・クライアントと関連付けられたユーザ・インターフェイスを介して行われることを特徴とする請求項１１に記載のドキュメント出力媒体をプレビューする方法。

Images