JP2008172677A - 画像処理装置および地色検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】明るさに関する成分と色味に関する成分とが分離された表色系の画像データに基づいて、地色を正確に検出することができる画像処理装置および色判定方法を提供する。
【解決手段】原稿の所定領域を読み取って取得したRGB画像データに基づいて原稿のYCC画像データ(YCbCr色空間で表現された画像データ)を取得し、当該画像データの輝度分布を示す輝度ヒストグラムhを作成する。そして、輝度ヒストグラムhにおいて度数が所定の閾値Wを超えた区分を記録対象区分Rとして抽出し、当該記録対象区分Rに属する画像データを原稿の地色に起因する地色画像データとして検出する。地色画像データの輝度成分および色差成分を地色の色領域の最大・最小値として記録して、原稿に含まれる地色を特定する。
【選択図】図9

Description

この発明は、原稿の地色を検出する機能を備える画像処理装置および原稿の地色を検出する方法に関する。
なお、本明細書における「明るさ」には、側光量としての明るさである「輝度」(例えば、YCbCr表色系におけるY成分)や知覚色としての明るさである「明度」(例えば、L*a*b*表色系におけるL成分)が含まれる。また、「色味」とは、3次元色空間において「明るさ」と分離される成分であり、例えば、YCbCr表色系におけるCb成分およびCr成分(色差成分)や、L*a*b*表色系におけるa成分およびb成分がこれに相当する。
ファクシミリ装置、複写機、プリンタのように、原稿を読み取って取得した画像データに対して各種の処理を行う画像処理装置の中には、処理対象となる画像データの色に応じて処理モードを選択可能とするものがある。例えば、画像がカラーの場合は、カラー画像に適した処理モードで画像処理を実行し、原稿がモノクロの場合はモノクロ画像に適した処理モードで画像処理を実行する。このように処理モードを切り替えることによって、原稿の色に応じた適切な処理を実行することが可能となる。
このような処理モードを選択するためには、処理対象となる画像データの色を判定しなければならない。そこで、処理すべき画像データがカラーかモノクロか等を自動に判定する色判定機能(所謂、ACS(Auto Color Selection)機能)が従来より考案されている。
色判定機能においては、まず原稿の地色(原稿に存在する背景色)を検出し、地色の検出結果に基づいて原稿の色を判定する方法が採用されることがある。はじめに原稿の地色を特定し、地色をのぞいた画像データの色分布から原稿の色を判定することによって、例えば、黄色地に黒の文字が書かれた原稿を、カラー画像ではなくモノクロ画像と判断することができる。
地色を検出する技術は、例えば、特許文献1に開示されている。ここでは、画像データのR値、G値およびB値(すなわち、RGB表色系の3刺激値)のそれぞれについて、ヒストグラムを作成し、度数の最も高い区分の近傍を地色範囲と判断している。
また、特許文献2には、画像データのR値、G値およびB値のそれぞれについてヒストグラムを作成するにあたり、データの上位5ビットでヒストグラムを作成することによって、ヒストグラムの作成に必要なメモリ容量を低減する技術が開示されている。
特開2001−313832号公報 特開2000−22971号公報
ところで、CCDラインセンサ等の読取素子によって取得されたRGB表色系の画像データは、色調整処理等において扱いにくいため、明るさに関する成分と色味に関する成分とが分離された表色系(例えば、YCbCr表色系や、L*a*b*表色系等)に変換されることが多い。
例えば、複写機においては、原稿を読み取って取得したRGB表色系の画像データをYCbCr表色系や、L*a*b*表色系に変換して各種の画像処理(例えば、画像補正処理、拡大縮小処理等)を行ってから、CMYK画像データに変換してプリント出力するものが多い。
したがって、RGB表色系ではなく、YCbCr表色系やL*a*b*表色系等のように明るさに関する成分と色味に関する成分とが分離された表色系の画像データに基づいて地色を検出する技術が必要とされている。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、明るさに関する成分と色味に関する成分とが分離された表色系の画像データに基づいて、地色を正確に検出することができる画像処理装置および色判定方法を提供することを目的としている。
請求項1の発明は、明るさ成分と色味成分とが分離された表色系の画像データに基づいて原稿の地色を検出する機能を備える画像処理装置であって、前記画像データの前記明るさ成分の分布を示す明るさヒストグラムを作成する明るさヒストグラム作成手段と、前記明るさヒストグラムにおいて、度数が所定の値を超えた区分を記録対象区分として検出する記録対象区分検出手段と、前記記録対象区分に属する画像データを前記原稿の地色に起因する地色画像データとして検出し、前記地色画像データの前記明るさ成分および前記色味成分に基づいて前記原稿に含まれる地色を特定する地色検出手段と、を備える。
請求項2の発明は、請求項1に記載の画像処理装置であって、前記原稿の第1の領域の画像データを第1画像データとして取得する第1画像データ取得手段と、前記原稿の第2の領域の画像データを第2画像データとして取得する第2画像データ取得手段と、前記第1画像データの前記明るさ成分の分布を示すヒストグラムを第1区分幅で作成して、絞り込みヒストグラムとして取得する絞り込みヒストグラム作成手段と、前記絞り込みヒストグラムにおいて、度数が最大の区分を特定し、当該区分を含む区分領域を地色潜在領域として抽出する地色潜在領域抽出手段と、を備え、前記明るさヒストグラム作成手段が、前記地色潜在領域における、前記第2前画像データの前記明るさ成分の分布を示す明るさヒストグラムを前記第1区分幅よりも細かな第2区分幅で作成する。
請求項3の発明は、請求項2に記載の画像処理装置であって、前記明るさヒストグラムにおける最大度数値が、前記絞り込みヒストグラムにおける最大度数値を前記第2区分幅に換算した値よりも小さい場合に、前記地色画像データの検出に失敗したと判断するエラー検出手段、を備える。
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の画像処理装置であって、前記地色検出手段が、前記記録対象区分検出手段が前記記録対象区分を検出した場合に、当該記録対象区分に属する画像データとしてその後にカウントされた画像データを、前記地色画像データとして検出する。
請求項5の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の画像処理装置であって、前記表色系がYCbCr表色系であり、前記明るさ成分が輝度成分である。
請求項6の発明は、明るさ成分と色味成分とが分離された表色系の画像データに基づいて、原稿の地色を検出する方法であって、前記画像データの前記明るさ成分の分布を示す明るさヒストグラムを作成する明るさヒストグラム作成工程と、前記明るさヒストグラムにおいて、度数が所定の値を超えた区分を記録対象区分として検出する記録対象区分検出工程と、前記記録対象区分に属する画像データを前記原稿の地色に起因する地色画像データとして検出し、前記地色画像データの前記明るさ成分および前記色味成分に基づいて前記原稿に含まれる地色を特定する地色検出工程と、を備える。
請求項1、6に記載の発明によれば、明るさに関する成分と色味に関する成分とが分離された表色系の画像データの、特に明るさ成分に基づいて地色を検出することができる。また、明るさヒストグラムにおいて度数が所定の値を超えた区分に属する画像データを原稿の地色に起因する地色画像データと判断する。つまり、度数が所定の値に満たない区分に属する画像データは、地色画像データではないと判断する。この構成によると、地色以外に起因する画像データが誤って地色画像データとして検出されることがないので、地色を正確に検出することができる。
請求項2に記載の発明によれば、先に地色潜在領域を第1区分幅を持つヒストグラムを用いて特定しておき、当該地色潜在領域の明るさヒストグラムを第1区分幅よりも細かな第2区分幅で作成するので、明るさ成分の全域にわたる明るさヒストグラムを作成する場合に比べて、ハードウェアのリソースを節約しながら高精度に地色を検出することができる。
請求項3に記載の発明によれば、明るさヒストグラムの度数の最大値が、絞り込みヒストグラムの度数最大値を細かな区分幅(第2区分幅)に換算した値よりも小さい場合、すなわち、絞り込みヒストグラムにおいて特定された地色潜在領域が地色の領域として適正ではなかった場合、地色検出に失敗したと判断するので、地色が誤って検出される事態を未然に防止することができる。
〔第1の実施の形態〕
〈1.構成〉
〈1−1.デジタル複合機〉
この発明の第1の実施の形態に相当する画像処理装置の機能が組み込まれたデジタル複合機1の構成について図1を参照しながら説明する。図1は、この発明の実施の形態に係るデジタル複合機1の構成を示すブロック図である。
デジタル複合機1は、FAX機能、コピー機能、スキャン機能、プリント機能などの複数の機能を有する複合機(MFP装置)として構成されている。デジタル複合機1は、制御部11と、ROM12と、RAM13と、フラッシュメモリ14と、操作部15と、表示部16と、画像処理部17と、画像読取部18と、画像記録部19と、画像メモリ20と、大容量蓄積部21と、通信関係の機能部22〜25とを、バスライン26を介して電気的に接続した構成となっている。
制御部11は、CPUで構成されている。制御部11は、ROM12に記憶されたプログラムに基づいて上記のハードウエア各部を制御し、デジタル複合機1の機能を実現する。
ROM12は、デジタル複合機1の制御に必要なプログラムやデータを予め格納した読み出し専用の記憶装置である。
RAM13は、読み出しと書き込みとが可能な記憶装置であり、画像データ、FAX番号、メールアドレスなどの一時的に蓄積される諸データや、制御部11による演算処理の際に発生するデータなどを一時的に記憶する。RAM13はSRAMなどで構成される。
フラッシュメモリ14は、記憶内容を書き換え可能な不揮発性メモリであり、継続的に保持すべき各種の情報を記憶する。
操作部15は、文字キー、テンキー、ファンクションキーなどの各種キーによって構成され、コマンドやテキストデータの入力といったユーザ操作を受け付ける。操作部15が受けたユーザ操作は信号として制御部11に入力される。制御部11はユーザ操作に基づいて各部の動作を制御する。
表示部16は、デジタル複合機1の動作状態や、画像データなどを表示する表示装置であり、液晶ディスプレイなどの表示装置により構成される。なお、操作部15に設けられる各種のキーは、この表示部16のディスプレイ画面上に設けたタッチパネルによって実現されてもよい。
画像処理部17は、受信された画像データや、画像読取部18から取得した画像データに種々の画像処理を行う処理部である。例えば、A/D変換、各種の補正処理(例えば、シェーディング補正やガンマ補正)、表色系の変換処理(例えば、行列変換によって、RGB表色系の画像データをYCbCr表色系の画像データに変換する処理)、色調整、画像の合成などといった画像処理を行う。なお、画像処理部17は、ROM12に格納されたプログラムによってソフトウェア的に実現されてもよい。
画像読取部18は、原稿上の画像を読取素子(CCDラインセンサ181)によって読み取るスキャナーである。画像読取部18が取得した画像データは、例えば、CODEC22によりJPEG方式にて圧縮され、画像メモリ20に記憶される。なお、画像読取部18は、ガラス台上に載置された原稿の表面を読取素子が走査して画像を読み取るタイプ(FBS(Flat Bed Scanner)方式)のスキャナーであってもよく、原稿の載置台(図示省略)に載置された原稿を、ADF(Auto Document Feeder)によって搬送し、搬送される原稿の表面を静止した読取素子によって走査して画像を読み取るタイプ(ADF方式)のスキャナーであってもよい。また、ADF方式には、移動する原稿を静止した読取光学系で読み取る方式(シートスルー方式)と、静止した原稿を移動する読取光学系で読み取る方式とがあるが、いずれの方式であってもよい。後者の方式を採用する場合、画像読取部18は、コンタクトガラス上に原稿を静止させ、移動する読取光学系で静止した原稿を読み取り、読み取りが完了した原稿を排出するという読み取り手順を繰り返し実行する。
CCDラインセンサ181は、所定の走査速度(原稿と読取光学系との相対移動速度)で原稿を走査する読取光学系から導かれた光を受光して、一定の周期で読み取りを繰り返すことにより、RGB色空間で表現された画像データ、すなわち、R(赤),G(緑),B(青)の色成分データを有する画像データ(RGB画像データ)を生成する。なお、読取光学系の走査速度は、CCDラインセンサ181が生成する画像データの解像度(より具体的には、副走査方向の解像度)に基づいて設定する。すなわち、副走査方向の解像度が高くなるほど、読取光学系の走査速度を遅く設定し、副走査方向の解像度が低くなるほど、読取光学系の走査速度を速く設定する。
画像記録部19は、画像メモリ20に格納された画像データなどを記録紙上へ記録するプリンタである。画像記録部19には、例えば、電子写真方式のプリンタを採用することができる。
画像メモリ20は、LANI/F24やNCU25を通じて外部装置29,32,34から受信した画像データ、画像読取部18において取得された画像データ、画像処理部17において処理された画像データなどを、一時的に記憶するための記憶装置である。画像メモリ20は、読み出しと書き込みとが可能なDRAM等のメモリにより構成される。
大容量蓄積部21は、ハードディスクなどにより構成される。大容量蓄積部21は、画像読取部18により処理された画像データを蓄積することができる。
さらにこのデジタル複合機1には、通信関係の機能部として、画像データ等を複数のプロトコルに対応して符号化/復号化するコーデック(CODEC)22と、送受信データの変調および復調を行うモデム23と、LAN(ローカルエリアネットワーク)27とのインターフェイスに相当するLANI/F24と、電話回線の開閉制御を行うNCU25とが、バスライン26を介して電気的に接続した構成となっている。
なお、CODEC22による符号化としては、2値データを符号化する場合には、MH(Modified Huffman)、MR(Modified Read)、MMR(Modified MR)、および、JBIG(Joint Bi-level Image experts Group)のいずれかの方式が採用される。なお、CODEC22は、多値データの符号化も行う。多値データの符号化は、例えばJPEG方式にて行う。
次に、このデジタル複合機1の通信環境について説明する。デジタル複合機1は、LAN27と接続されている。LAN27にはメールサーバ28や外部端末29などが接続されている。また、LAN27は、ルータ30などを介してインターネット31に接続されている。このような構成によって、デジタル複合機1は、LAN27を介して接続された外部端末29や、インターネット31を介して接続された外部端末32と電子メール通信などを行うことができる。さらに、デジタル複合機1は、アナログ回線用のデータ通信ネットワークであるPSTN(公衆交換電話網)33と接続されている。これによって、デジタル複合機1はPSTN33を介して接続された外部端末34との通信を行うことができる。外部端末29,32,34は、モデム接続されたパソコン、デジタル複合機1と同様の装置、固定電話、携帯電話、FAX専用機、等である。
〈1−2.色判定機能〉
デジタル複合機1は、多階調の画像データ(例えば、画像読取部18が読み取った原稿の画像データ)の色を判定する機能(所謂、ACS機能)を備えている。
この色判定機能においては、はじめに原稿の地色を検出する。より具体的には、図2に示すように、原稿を複数の領域に分割したうちの前領域Pを読み取って取得した画像データに基づいて原稿の地色を検出する。
そして、地色の検出結果を受けて、さらに続くブロック領域Bi(i=1,2,・・)を読み取って取得した画像データに基づいて原稿の色を判定する。すなわち、原稿がカラー画像か、グレー画像か、2値画像か、白紙(色紙)かを判定する。より具体的には、先に検出された地色の色領域をマスクして画像データの色分布を作成し、当該色分布に基づいて原稿の色を判定する。例えば、黄色地に黒色の文字が書かれた原稿の場合、検出された地色の色領域をマスクして原稿の色分布を作成すると、原稿上に存在する黒色のみの色分布が得られる。したがって、原稿をカラーではなくモノクロと判定することができる。
上記の色判定結果を受けて、デジタル複合機1は、当該画像データを処理する際の処理モードを選択する。例えば、原稿がカラー画像と判定された場合は「カラーモード」で処理を実行し、グレー画像もしくは2値画像と判定された場合は「モノクロモード」で処理を実行する。原稿の色判定に応じて動作モードを変更することによって、装置の動作効率を高めるとともに画像の色種類に応じた適正な処理を実行することができる。
カラーモードで画像データの取得処理を実行する場合は、原稿の多階調YCC画像データ(すなわち、画像読取部18が原稿を読み取って取得した多階調のRGB画像データを、画像処理部17が多階調のYCC画像データ(YCbCr色空間で表現された画像データ)に変換することによって取得された画像データ)を、CODEC22がJPEG方式等で圧縮して画像メモリ20に蓄積する。
モノクロモードで画像データの取得処理を実行する場合は、まず、原稿の多階調YCC画像データの輝度成分を画像処理部17が二値化する。ただし、この二値化処理においては、原稿がグレー原稿の場合は組織的ディザ法等を用い、原稿が白黒原稿の場合は単純二値化法等を用いる。そして、CODEC22が、得られたYCC画像データの二階調のデータをMMR方式等で圧縮して画像メモリ20に蓄積する。
カラーモードで画像データの記録処理を実行する場合は、まず、原稿の多階調L*a*b*画像データ(すなわち、画像読取部18が原稿を読み取って取得した多階調のRGB画像データを、画像処理部17が多階調のLab画像データ(Lab色空間で表現された画像データ)に変換することによって取得された画像データ)を、画像処理部17が多階調のCMYK画像データ(CMYK色空間で表現された画像データ)に変換し、さらに得られた多階調のCMYK画像データを二階調のCMYK画像データに二値化する。続いて、画像記録部19が、得られた二階調のCMYK画像データを記録紙上に画像形成する。より具体的には、「Y」「M」「C」「K」の画像形成エンジンのうち必要なもの(画像に含まれる色を表現するために必要な画像形成エンジン)を用いて、記録紙上に画像形成する。例えば、画像に含まれる色の色区分が「Y」のみであれば、「Y」の画像形成エンジンのみを動作させる。また、画像に含まれる色の色区分が「R」であれば、「Y」および「M」の画像形成エンジンのみを動作させる。
モノクロモードで画像データの記録処理を実行する場合は、まず、原稿の多階調のYCC画像データの輝度成分を画像処理部17が二値化する。続いて、画像記録部19が、得られた二階調の輝度成分を、「K」の画像形成エンジンを用いて、記録紙上に画像形成する。
〈1−3.地色判定に関する構成〉
デジタル複合機1における地色判定機能について図3を参照しながら説明する。図3は、地色判定に関する構成を示すブロック図である。デジタル複合機1は、地色判定に関する構成として、地色の明るさ成分を検出する(より具体的には、YCbCr色空間における地色の輝度成分(Y成分)の最大値および最小値を検出する)地色輝度判定部101と、地色の色味成分を検出する(より具体的には、YCbCr色空間における地色の色差成分(Cb成分およびCr成分)の最大値および最小値を検出する)地色色差判定部102とを備えている。地色輝度判定部101が検出した地色の輝度領域と、地色色差判定部102が検出した地色の色差領域とによって、YCbCr色空間における地色領域が検出される。なお、これら各機能部は、制御部11がプログラムを実行することにより実現される構成要素である。
〈地色輝度判定部〉
地色輝度判定部101は、第1前領域データ取得部111と、第2前領域データ取得部112と、絞り込みヒストグラム作成部113と、地色潜在領域特定部114と、輝度ヒストグラム作成部115と、記録対象区分検出部116と、輝度最大・最小値記録部117と、ヒストグラム評価部118とを有している。
第1前データ取得部111は、前領域Pのうちの前半分の領域(第1前領域P1)(図2参照)の画像データを「第1前領域データdP1」として取得する。より具体的には、画像読取部18が第1前領域P1を読み取って取得したRGB表色系の画像データに対して、画像処理部17が所定の処理(RGB画像データをYCC画像データに変換する行列変換処理や、各種の補正処理等)を行って得られた画像データ(YCC画像データ)を第1前領域データdP1として取得する。なお、画像処理部17に所定の平均化処理を実行させることによって、「画素」単位のデータから、「単位画像」単位のデータを作成してもよい。「単位画像」とは、互いに隣接するn個(nは自然数)の画素からなる画像であり、単位画像のデータは、単位画像内に含まれるn個の画素データの平均値である。画像処理部17が平均化処理を実行した場合、第1前領域データ取得部111は、第1前領域の単位画像のデータを第1前領域データdP1として取得する。
第2前領域データ取得部112は、前領域Pのうちの後半分の領域(第2前領域P2)(図2参照)の画像データを「第2前領域データdP2」として取得する。より具体的には、画像読取部18が第2前領域P2を読み取って取得したRGB表色系の画像データに対して、画像処理部17が所定の処理(RGB画像データをYCC画像データに変換する行列変換処理や、各種の補正処理、平均化処理等)を行って得られた画像データ(YCC画像データ)を第2前領域データdP2として取得する。
絞り込みヒストグラム作成部113は、第1前領域データdP1の輝度分布を示すヒストグラムを作成して、「絞り込みヒストグラムho」として取得する。より具体的には、YCC画像データの輝度成分がとりうる全領域(例えば、256階調の場合、輝度値0〜輝度値255の領域)を所定の分割数T1(例えば、T1=16(16分割))で区分し、各区分に属する第1前領域データdP1の要素の数をそれぞれカウントしてヒストグラムを作成する(図4参照)。
地色潜在領域特定部114は、絞り込みヒストグラムhoにおいて、度数が最大となった区分(第1前領域の輝度最大区分M1)を特定する。そして、特定された輝度最大区分M1を含む区分領域を「地色潜在領域S」として抽出する。地色潜在領域Sは、地色潜在区分領域特定部114が、大まかにみて地色の輝度領域が含まれると判断した領域である。より具体的には、地色潜在区分領域特定部114は、輝度最大区分M1と、当該区分の両側に隣接する区分を加えた区分領域を地色潜在領域Sとして、輝度ヒストグラム作成部115に通知する(図4参照)。輝度値0〜輝度値255の領域を16分割している場合、輝度最大区分M1と当該区分M1に隣接する前後1区分を含めた3区分を含む領域を地色潜在領域Sとする。このように地色潜在領域Sを設定すれば、地色潜在領域S内に地色の輝度領域が確実に含まれることが本願の発明者によって確認されている。
輝度ヒストグラム作成部115は、地色潜在領域Sにおける、第2前領域データdP2の輝度分布を示すヒストグラムを作成して、「輝度ヒストグラムh」として取得する。より具体的には、地色潜在領域Sに含まれる区分のそれぞれを所定の区分分割数T2(例えば、T2=4(4分割))で区分し、各区分に属する第2前領域データdP2の要素の数をそれぞれカウントしてヒストグラムを作成する(図4参照)。
したがって、絞り込みヒストグラムは比較的荒い第1区分幅を持ち、輝度ヒストグラムは比較的細かな第2区分幅を持つことになる。つまり第2区分幅は第1区分幅より小さく、図示例での第2区分幅は第1区分幅の「整数分の1」(具体的には1/4)である。なお、これらの例における各区分は、ヒストグラム用語において「階級」と呼ばれている単位区分に相当する。
記録対象区分検出部116は、輝度ヒストグラムhにおいて、度数が所定の閾値Wを超えた区分を記録対象区分Rとして検出する(図4参照)。なお、閾値Wは予め設定された任意の値であり、例えば、第2前領域データdP2に含まれるデータの要素数に基づいて規定してもよい。また、閾値に相当する判定基準は、度数そのものではなく度数割合(ヒストグラムの作成対象となった全体画素数の中で占める割合)として定めておいてもよい。この明細書における「度数」は、このように占有割合ないしは比率化された値などで表現された場合も含む。
輝度最大・最小値記録部117は、記録対象区分Rに属するデータを原稿の地色に起因するデータ(地色画像データ)として検出し、当該データの輝度成分を地色の輝度(地色輝度)の最大値(もしくは最小値)として記録する。より具体的には、記録対象区分抽出部116から特定の輝度区分を記録対象区分Rとする旨の通知を受けた場合、当該通知を受けた以降に、その記録対象区分Rに属するデータとして輝度ヒストグラム作成部115にカウントされたデータを、地色画像データとして検出する。そして、検出された地色画像データの輝度値が、現在記録されている地色輝度の最大値よりも大きな値の場合、当該データの輝度値を新たな最大値として記録する。また、現在記録されている地色輝度の最小値よりも小さな値の場合、当該データの輝度値を新たな最小値として記録する。
ヒストグラム評価部118は、輝度ヒストグラムhが地色領域のヒストグラムといえるかどうかを評価する。より具体的には、輝度ヒストグラムhにおいて、データのカウント数が最大となった区分(第2前領域の輝度最大区分M2)を特定する。そして、特定された第2前領域の輝度最大区分M2の度数値が、第1前領域の輝度最大区分M1の度数値を輝度ヒストグラムhと同じ区分幅に換算した値(すなわち、第1前領域の輝度最大区分M1の度数値を、区分分割数T2の値で割って得た値)よりも小さい場合に、輝度ヒストグラムhは地色領域のヒストグラムではないと判断する。すなわち、地色検出に失敗したと判断する。この場合、ヒストグラム評価部118は、所定のエラー処理を行う。
〈地色色差判定部〉
地色色差判定部102は、色差最大・最小値記録部121を有している。
色差最大・最小値記録部121は、輝度最大・最小値記録部117が地色画像データとして検出したデータの色差成分(すなわち、Cb成分およびCr成分のそれぞれ)を地色の色差(地色色差)の最大値(もしくは最小値)として記録する。より具体的には、輝度最大・最小値記録部117が地色画像データとして検出したデータの色差値が、現在記録されている地色色差の最大値よりも大きな値の場合、当該データの色差値を新たな最大値として記録する。また、現在記録されている地色色差の最小値よりも小さな値の場合、当該データの色差値を新たな最小値として記録する。
〈2.処理動作〉
次に、デジタル複合機1における色判定処理の1プロセスとして行われる地色判定処理について図4〜図7を参照しながら説明する。地色判定処理は、第1処理、第2処理および第3処理の3段階で実行される。
〈2−1.第1処理〉
第1処理は、地色の輝度領域を大まかに特定する処理である。第1処理について、図4および図5を参照しながら説明する。図4は、絞り込みヒストグラムhoおよび輝度ヒストグラムhを説明する図である。図5は、地色判定処理における第1処理の流れを示す図である。
はじめに、第1前領域データ取得部111が第1前領域データdP1を取得する(ステップS11)。
続いて、絞り込みヒストグラム作成部113が、ステップS11で取得された第1前領域データdP1の輝度分布(YCC画像データの輝度成分がとりうる全領域における輝度分布)を示すヒストグラムを作成して絞り込みヒストグラムho(図4参照)として取得する(ステップS12)。
ステップS12の処理が終了すると、続いて、地色潜在領域特定部114が、ステップS12で作成された絞り込みヒストグラムhoにおいて、度数が最大となった区分(第1前領域の輝度最大区分M1)を特定する(ステップS13)。
続いて、地色潜在領域特定部114が、ステップS13で特定された第1前領域の輝度最大区分M1に当該区分M1の前後の区分を加えた区分領域を地色潜在領域Sとして特定し、当該特定された地色潜在領域Sを輝度ヒストグラム作成部115に通知する(ステップS14)。以上で、第1処理が終了し、続いて第2処理が行われる。
なお、第1処理のステップS14において、第1前領域の輝度最大区分M1の度数値が所定の閾値よりも大きいか否かを判断し、所定の閾値に満たない場合には、地色の検出に失敗したと判断して所定のエラー処理を行い、第2処理を行うことなく地色判定処理を終了する構成としてもよい。
〈2−2.第2処理〉
第2処理は、第1処理で大まかに特定された地色の輝度領域(地色潜在領域S)をさらに絞り込んで、地色輝度および地色色差の最大・最小値をそれぞれ特定する処理である。第2処理について、図4および図6を参照しながら説明する。図6は、地色判定処理における第2処理の流れを示す図である。
はじめに、第2前領域データ取得部112が、第2前領域データdP2を取得する(ステップS21)。
続いて、輝度ヒストグラム作成部115が、ステップS21で取得された第2前領域データdP2の輝度分布(第1処理のステップS14で通知された地色潜在領域Sにおける輝度分布)を示すヒストグラム(輝度ヒストグラムh)の作成を開始する(ステップS22)。
続いて、記録対象区分検出部116が、輝度ヒストグラムhにおいて、度数が所定の閾値Wを超えた区分を検出したか否かを判断する(ステップS23)。
ステップS23で度数が所定の閾値Wを超えた区分を検出したと判断した場合、記録対象区分抽出部116は、当該区分を、記録対象区分Rとして輝度最大・最小値記録部117に通知する(ステップS24)。
輝度最大・最小値記録部117は、記録対象区分Rに属するデータとして輝度ヒストグラム作成部115に新たにカウントされたデータがあるか否かを判断する(ステップS25)。
ステップS25で、記録対象区分Rに属するデータとして新たにカウントされたデータがあると判断した場合、輝度最大・最小値記録部117は、当該データを地色画像データとして検出する。そして、検出した地色画像データの輝度成分を地色輝度の最大値(もしくは最小値)として記録する(ステップS26)。また、色差最大・最小値記録部121は、検出された地色画像データの色差成分を地色色差の最大値(もしくは最小値)として記録する(ステップS27)。
第2前領域データdP2に含まれる全てのデータのカウントが終了すると(ステップS28でYES)、輝度最大・最小値記録部117は、その時点で記録されている最大・最小値を地色輝度の最大・最小値に決定する(ステップS29)。同様に、色差最大・最小値記録部121は、その時点で記録されている最大・最小値を地色色差の最大・最小値に決定する(ステップS30)。以上で、第2処理が終了し、続いて第3処理が行われる。
〈2−3.第3処理〉
第3処理は、第2処理で特定された地色輝度および地色色差の最大・最小値を地色輝度および地色色差として採用可能か否かを判断する処理である。第3処理について、図4および図7を参照しながら説明する。図7は、地色判定処理における第3処理の流れを示す図である。以下の処理はヒストグラム評価部118によって実行される。
はじめに、第1処理のステップS12で作成された絞り込みヒストグラムhoにおいて、データのカウント数が最大となった区分(第1前領域の輝度最大区分M1)の度数値N1を取得する(ステップS31)。
続いて、第2処理のステップS22で作成された輝度ヒストグラムhにおいて、データのカウント数が最大となった区分(第2前領域の輝度最大区分M2)を特定し、当該区分の度数値N2を取得する(ステップS32)。
続いて、ステップS31で取得した度数値N1を輝度ヒストグラムhと同じ区分幅に換算した値(換算値)を取得する(ステップS33)。ただし、換算値は、度数値N1を区分分割数T2(図4の場合、T2=4)の値で割ることによって取得される。
続いて、ステップS32で取得した度数値N2が、ステップS33で取得した換算値よりも小さいか否かを判断する(ステップS34)。度数値N2が換算値よりも小さい場合は、輝度ヒストグラムhに否定的評価を与える。すなわち、この場合、第1処理における地色潜在領域Sの特定が失敗しており(すなわち、第1処理で特定された地色潜在領域Sに地色が存在しない)、地色画像データの検出に失敗していると判断し、第2処理で特定された地色輝度および地色色差の最大・最小値は、地色の色領域として採用すべきではないと判断する。逆に、度数値N2が換算値よりも小さくない場合は、輝度ヒストグラムhに肯定的評価を与える。すなわち、この場合、第1処理における地色潜在領域Sの特定は成功しており、地色画像データが適正に検出されていると判断し、第2処理で特定された地色輝度の最大・最小値は、地色の色領域として採用できると判断する。
ステップS34で否定的評価が得られた場合は、ヒストグラム評価部118が、所定のエラー処理(例えば、地色検出失敗の旨を制御部11に通知する処理)を行う(ステップS35)。この場合、地色の検出には失敗したとして、地色判定処理を終了する。
ステップS34で肯定的評価が得られた場合は、地色輝度判定部101が、第2処理のステップS28で決定された地色輝度の最大・最小値を地色の輝度範囲として記憶し(ステップS36)、ステップS29で決定された地色色差の最大・最小値を地色の色差範囲として記憶する(ステップS37)。以上で、地色判定処理が終了する。
〈3.効果〉
上記の実施の形態によると、YCC画像データのように、明るさ成分が分離された表色系で表現された画像データに基づいて、明るさ成分の値を利用して地色を容易に検出することができる。
また、輝度ヒストグラムhにおいて度数が所定の閾値Wを超えた区分に属する画像データを地色画像データと判断して検出する。つまり、度数が所定の値に満たない区分に属する画像データは地色画像データではないと判断し、そのような画像データの輝度成分値や色差成分値は地色領域の最大・最小値として記録しない。この構成によると、地色以外(例えば、地色に付着したゴミ)に起因する画像データが誤って地色画像データとして検出されることがない。したがって、正しく地色を検出し、地色の色領域を正確に特定することができる。
また、上記の実施の形態によると、第1処理で絞り込みヒストグラムhoを作成して地色の輝度領域を大まかに特定し、第2処理で、第1処理で特定された輝度領域(地色潜在領域S)について輝度ヒストグラムhを作成して地色の輝度領域をさらに絞り込んで、地色輝度および色差の最大・最小値を特定する。ここでは、輝度ヒストグラムhとして、輝度領域の全域にわたるヒストグラムではなく、地色潜在領域Sについてのヒストグラムを作成して地色を検出するので、回路や処理を複雑化することなく、精度の高い地色検出を行うことができる。
第1処理において原稿の地色の輝度領域が地色潜在領域Sとして適正に検出されていれば、第2前領域データdP2の明度分布である輝度ヒストグラムhにおいても十分な輝度の偏りが存在する。すなわち、第2前領域の輝度最大区分M2の度数値N2は、換算値よりも小さくなることはない。一方、原稿の地色の輝度領域が地色潜在領域Sとして適正に検出されていなければ(例えば、原稿の先端部(第1前領域)だけが変色しており、当該変色した色の輝度領域が地色潜在領域Sとして誤って検出されてしまった場合)、輝度ヒストグラムhにおいて十分な輝度の偏りが存在しない。すなわち、第2前領域の輝度最大区分M2の度数値は、換算値よりも小さくなる。上記の実施の形態においては、ヒストグラム評価部118が、輝度ヒストグラムhにおける第2前領域の輝度最大区分M2の度数値N2が、絞り込みヒストグラムhoにおける第1前領域の輝度最大区分M1の度数値N1を輝度ヒストグラムhと同じ区分幅に換算した換算値よりも小さいか否かを判断し、小さい場合には、地色検出に失敗したと判断して所定のエラー処理を行うので、地色が誤って検出される事態を未然に防止することができる。
〔第2の実施の形態〕
この発明の第2の実施の形態に相当する画像処理装置の機能が組み込まれたデジタル複合機2について説明する。なお、以下においては、第1の実施の形態と相違する点を説明し、相違しない点については説明を省略する。また、同じ構成部を示す際には、第1の実施の形態の説明で用いた参照符号を用いる。
デジタル複合機2は、第1の実施の形態に係るデジタル複合機1と同様のハードウェア構成を備え(図1参照)、多階調の画像データの色を判定する機能を備えている。
〈1.地色検出に関する構成〉
デジタル複合機2における地色判定機能について図8を参照しながら説明する。図8は、地色判定に関する構成を示すブロック図である。デジタル複合機2は、地色判定に関する構成として、地色の明るさ成分を検出する地色輝度判定部201と、地色の色味成分を検出する地色色差判定部202とを備えている。地色輝度判定部201が特定した地色の輝度領域と、地色色差判定部202が検出した地色の色差領域とによって、YCbCr色空間における地色領域が検出される。なお、これら各機能部は、制御部11がプログラムを実行することにより実現される構成要素である。
〈地色輝度判定部〉
地色輝度判定部201は、前領域データ取得部211と、輝度ヒストグラム作成部212と、記録対象区分検出部213と、輝度最大・最小値記録部214とを有している。
前領域データ取得部211は、前領域P(図2参照)の画像データを前領域データdPとして取得する。より具体的には、画像読取部18が前領域Pを読み取って取得したRGB表色系の画像データに対して、画像処理部17が所定の処理(RGB画像データをYCC画像データに変換する行列変換処理や、各種の補正処理、平均化処理等)を行って得られた画像データ(YCC画像データ)を前領域データdPとして取得する。
輝度ヒストグラム作成部212は、前領域データdPの輝度分布を示すヒストグラムを作成して、輝度ヒストグラムhとして取得する。より具体的には、YCC画像データの輝度成分がとりうる全領域(例えば、256階調の場合、輝度値0〜輝度値255の領域)を所定の分割数で区分し、各区分に属する前領域データdPの要素の数をそれぞれカウントしてヒストグラムを作成する(図9参照)。
記録対象区分検出部213は、輝度ヒストグラムhにおいて、度数が所定の閾値Wを超えた区分を記録対象区分Rとして検出する(図9参照)。
輝度最大・最小値記録部214は、記録対象区分Rに属するデータを地色画像データとして検出し、当該データの輝度成分を地色輝度の最大値(もしくは最小値)として記録する。輝度最大・最小値記録部214が実行する具体的な処理は、輝度最大・最小値記録部117と同様である。
〈地色色差判定部〉
地色色差判定部202は、色差最大・最小値記録部221を有している。
色差最大・最小値記録部221は、輝度最大・最小値記録部214が地色画像データとして検出したデータの色差成分を地色色差の最大値(もしくは最小値)として記録する。色差最大・最小値記録部221が実行する具体的な処理は、色差最大・最小値記録部121と同様である。
〈2.処理動作〉
次に、デジタル複合機2における色判定処理の1プロセスとして行われる地色判定処理について図9および図10を参照しながら説明する。図9は、輝度ヒストグラムhを説明する図である。図10は、地色判定処理の流れを示す図である。
はじめに、前領域データ取得部211が、前領域データdPを取得する(ステップS101)。
続いて、ヒストグラム作成部212が、ステップS101で取得された前領域データdPの輝度分布を示すヒストグラム(輝度ヒストグラムh)の作成を開始する(ステップS102)。
続いて、記録対象区分検出部213が、輝度ヒストグラムhにおいて、度数が所定の閾値Wを超えた区分を検出したか否かを判断する(ステップS103)。
ステップS103で度数が所定の閾値Wを超えた区分を検出したと判断した場合、記録対象区分検出部213は、当該区分を、記録対象区分Rとして輝度最大・最小値記録部214に通知する(ステップS104)。
輝度最大・最小値記録部214は、記録対象区分Rに属するデータとして輝度ヒストグラム作成部212に新たにカウントされたデータがあるか否かを判断する(ステップS105)。
ステップS105で、記録対象区分Rに属するデータとして新たにカウントされたデータがあると判断した場合、輝度最大・最小値記録部214は、当該データを地色画像データとして検出する。そして、検出した地色画像データの輝度成分を地色地色輝度の最大値(もしくは最小値)として記録する(ステップS106)。また、色差最大・最小値記録部221は、検出された地色画像データの色差成分を地色色差の最大値(もしくは最小値)として記録する(ステップS107)。
第2前領域データdP2に含まれる全てのデータのカウントが終了すると(ステップS108でYES)、輝度最大・最小値記録部214は、その時点で記録されている最大・最小値を地色輝度の最大・最小値として記憶する(ステップS109)。同様に、色差最大・最小値記録部221は、その時点で記録されている最大・最小値を地色色差の最大・最小値として記憶する(ステップS110)。以上で、地色判定処理が終了する。
〈3.効果〉
上記の実施の形態によると、第1の実施の形態と同様、YCC画像データのように、明るさ成分が分離された表色系で表現された画像データに基づいて、当該明るさ成分の値を利用して地色を容易に検出することができる。また、度数が所定の閾値Wに満たない区分に属する画像データは地色画像データではないと判断し、そのような画像データの輝度成分値や色差成分値は地色領域の最大・最小値として記録しないので、正しく地色を検出し、地色の色領域を正確に特定することができる。
〔変形例〕
上記の第1の実施の形態においては、まず、第1処理において地色の輝度領域を大まかに絞り込み、第2処理において第1処理で絞り込まれた地色の輝度領域をさらに絞り込んで、地色輝度の最大値および最小値を特定している。すなわち、2段階の処理で地色の輝度検出を行っている。これを、3段階以上の処理で地色の輝度検出を行う構成としてもよい。
例えば3段階の処理で地色の輝度検出を行う場合、次のような処理を行えばよい。すなわち、まず、第1処理において、輝度領域を所定の分割数で区分した第1の絞り込みヒストグラムを作成する。そして、当該第1の絞り込みヒストグラムにおける最大度数区分を検出し、当該区分を含む地色潜在領域を特定する。すなわち、地色の輝度領域を大まかに絞り込む。続く第2処理において、第1処理で特定された地色潜在領域をさらに所定の分割数で区分した第2の絞り込みヒストグラムを作成する。そして、当該第2の絞り込みヒストグラムにおける最大度数区分を検出し、当該区分を含む地色潜在領域を特定する。すなわち、地色の輝度領域をさらに絞り込む。続く第3処理において、第2処理で特定された地色潜在領域をさらに所定の分割数で区分した輝度ヒストグラムを作成し、当該輝度ヒストグラムに基づいて、地色輝度の最大値および最小値を特定する。
また、上記の各実施の形態においては、YCC画像データに基づいて地色判定を行っているが、明るさ成分と色味成分とが分離された各種の表色系(例えば、L*a*b*表色系や、YIQ表色系、Luv表色系等)の画像データに基づいて、同様の地色判定を行うことができる。
また、上記の各実施の形態においては、原稿の前領域を読み取って取得したデータに基づいて地色の判定を行っているが、これに限定されるものでない。地色判定は、例えば、対象画像の後端や、右端先端の一部の画像データを用いて行われてもよい。
また、上記の各実施の形態においては、地色輝度判定部101,201および地色色差判定部102,202は、制御部11がプログラムを実行することにより実現される構成要素であるとしたが、回路的(ハードウェア的)に実現されてもよい。
この発明の実施の形態に係るデジタル複合機の構成を示すブロック図である。 原稿を複数の領域に分割したうちの前領域を模式的に示す図である。 地色判定に関する構成を示すブロック図である。 絞り込みヒストグラムおよび輝度ヒストグラムを説明する図である。 地色判定処理における第1処理の流れを示す図である。 地色判定処理における第2処理の流れを示す図である。 地色判定処理における第3処理の流れを示す図である。 地色判定に関する構成を示すブロック図である。 輝度ヒストグラムを説明する図である。 地色判定処理の流れを示す図である。
符号の説明
1、2 デジタル複合機
101、201 地色輝度判定部
102、202 地色色差判定部
111 第1前領域データ取得部
112 第2前領域データ取得部
113 絞り込みヒストグラム作成部
114 地色潜在区分領域特定部
115、212 輝度ヒストグラム作成部
116、213 記録対象区分抽出部
117、214 輝度最大・最小値記録部
118 ヒストグラム評価部
121、221 色差最大・最小値記録部
211 前領域データ取得部

Claims (6)

  1. 明るさ成分と色味成分とが分離された表色系の画像データに基づいて原稿の地色を検出する機能を備える画像処理装置であって、
    前記画像データの前記明るさ成分の分布を示す明るさヒストグラムを作成する明るさヒストグラム作成手段と、
    前記明るさヒストグラムにおいて、度数が所定の値を超えた区分を記録対象区分として検出する記録対象区分検出手段と、
    前記記録対象区分に属する画像データを前記原稿の地色に起因する地色画像データとして検出し、前記地色画像データの前記明るさ成分および前記色味成分に基づいて前記原稿に含まれる地色を特定する地色検出手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置であって、
    前記原稿の第1の領域の画像データを第1画像データとして取得する第1画像データ取得手段と、
    前記原稿の第2の領域の画像データを第2画像データとして取得する第2画像データ取得手段と、
    前記第1画像データの前記明るさ成分の分布を示すヒストグラムを第1区分幅で作成して、絞り込みヒストグラムとして取得する絞り込みヒストグラム作成手段と、
    前記絞り込みヒストグラムにおいて、度数が最大の区分を特定し、当該区分を含む区分領域を地色潜在領域として抽出する地色潜在領域抽出手段と、
    を備え、
    前記明るさヒストグラム作成手段が、前記地色潜在領域における、前記第2前画像データの前記明るさ成分の分布を示す明るさヒストグラムを前記第1区分幅よりも細かな第2区分幅で作成することを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項2に記載の画像処理装置であって、
    前記明るさヒストグラムにおける最大度数値が、前記絞り込みヒストグラムにおける最大度数値を前記第2区分幅に換算した値よりも小さい場合に、前記地色画像データの検出に失敗したと判断するエラー検出手段、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の画像処理装置であって、
    前記地色検出手段が、
    前記記録対象区分検出手段が前記記録対象区分を検出した場合に、当該記録対象区分に属する画像データとしてその後にカウントされた画像データを、前記地色画像データとして検出することを特徴とする画像処理装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の画像処理装置であって、
    前記表色系がYCbCr表色系であり、前記明るさ成分が輝度成分であることを特徴とする画像処理装置。
  6. 明るさ成分と色味成分とが分離された表色系の画像データに基づいて、原稿の地色を検出する方法であって、
    前記画像データの前記明るさ成分の分布を示す明るさヒストグラムを作成する明るさヒストグラム作成工程と、
    前記明るさヒストグラムにおいて、度数が所定の値を超えた区分を記録対象区分として検出する記録対象区分検出工程と、
    前記記録対象区分に属する画像データを前記原稿の地色に起因する地色画像データとして検出し、前記地色画像データの前記明るさ成分および前記色味成分に基づいて前記原稿に含まれる地色を特定する地色検出工程と、
    を備えることを特徴とする地色検出方法。
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