JP2008170831A - 光変調器 - Google Patents

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秀彰 岡山
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

【課題】出力光の状態をモニタするためのモニタ光を、出力光が出力される面とは異なる側面から出力する光変調器であって、基板の寸法が小さく、かつ製造を容易にする。
【解決手段】半導体積層基板20の一方の主表面20a側に、光導波路30と、反射用導波路50とを備えて構成される。光導波路は、さらに、入力導波部30a、変調導波部30b及び出力導波部30cを備えている。入力導波部は、半導体積層基板の一方の第1端面20b側から入力された入力光を導波する。変調導波部は、入力導波部から受け取った入力光を変調して変調光を生成する。出力導波部は、変調導波部から受け取った変調光を第1出力光と第2出力光とに2分岐して、その結果得られた第1出力光を信号光として第1端面に対向する第2端面20c側から出力する。反射用導波路は、出力導波部から受け取った第2出力光を、半導体積層基板の第1端面及び第2端面とは異なる側面20dに導く。
【選択図】図1

Description

この発明は、光変調器、特に出力光をモニタするのに好適な光変調器の構造に関するものである。
光変調器では、例えば出力の信号光の振幅や、オン状態とオフ状態とにおける信号光の強度の比である消光比が、駆動電圧によって変動する。このため、出力される信号光を常時検知し、駆動電圧を最適な値に保つ必要がある。
例えば、マッハツェンダ型の光変調器では、当該光変調器の出力側において、信号光と相補的に生成される光のモニタが、一般に行われている(例えば、特許文献1〜4参照)。
これら特許文献1又は2に記載の光変調器では、変調器の出力側の端面でモニタを行っている。また、特許文献3では、モニタ用の受光素子を、変調器が形成された、基板の一方の主表面上に置く構造が提案されている。さらに、特許文献4では、ドライエッチングを用いて基板の主表面に垂直なミラーを形成し、モニタ光を直角方向に曲げる技術が開示されている。
特開平11−44867号公報 特開2005−316041号公報 米国特許6647185号明細書 特開2004−294708号公報
しかしながら、上述の特許文献1又は2に記載の光変調器の構造では、モニタ用の受光素子を、信号光を伝播する光ファイバと並置する必要がある。このため、小型のパッケージやモジュール内に、受光素子を配置するのは困難になる。特に、半導体材料で実現されたマッハツェンダ型の光変調器は、小型化できることが特徴であるので、この特徴を生かすためには上述の問題点は、解決すべき重要な課題となる。
また、上述の特許文献3に記載の光変調器の構造では、受光素子としてのフォトダイオード(PD)のモジュールへの固定及び組立など、3次元的に配置する工程が必要になる。一般に、光素子集積モジュールは、一つの基板上に光学部品を平面的に配置して固定している。このため、上述の特許文献3に記載の配置では、3次元的に配置するための新たな工程が必要になるなど、工程数の増加を引き起こす恐れがある。また、光学部品の3次元的な配置により、モジュールの厚みが増してしまう。
このため、理想的には、変調器が形成される基板の、入出力面とは異なる側面に受光素子を配置するのが良い。受光素子を側面に配置するためには、マッハツェンダ型の光変調器の信号光とは相補的に出力される光であるモニタ光を、曲がり導波路を用いて側面に導く方法が考えられる。
しかし、導波路を急激に曲げると光の損失が大きくなるため、曲がり導波路の曲率半径は1mm程度が下限である。このため、モニタ光を信号光が出力される端面とは異なる側面に導くための曲がり導波路の基板上での占有面積が1mm角程度になってしまう。マッハツェンダ型の光変調器の全長が1〜1.5mm、幅は200〜300μm程度であるので、曲がり導波路を用いると基板寸法の増大につながる。
一方、例えば、上述の特許文献4に開示されている、ドライエッチングを用いて基板の主表面に垂直なミラーを形成し、モニタ光を直角方向に曲げる技術には、反射面の垂直性が問題となり作成が困難であるという課題がある。
この発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、この発明の目的は、出力光の状態をモニタするためのモニタ光を、信号光が出力される面とは異なる側面から出力する光変調器であって、基板の寸法が小さく、かつ製造が容易な光変調器を提供することにある。
上述した目的を達成するために、この発明の光変調器は、半導体積層基板の一方の主表面側に、光導波路と、反射用導波路とを備えて構成される。ここで半導体積層基板とは、下地層上に、下部クラッド層、光導波路層及び上部クラッド層が順次に積層された基板である。
光導波路は、さらに、入力導波部、変調導波部及び出力導波部を備えている。入力導波部は、半導体積層基板の一方の第1端面から入力された入力光を導波する。変調導波部は、入力導波部から受け取った入力光を変調して変調光を生成する。出力導波部は、変調導波部から受け取った変調光を第1出力光と第2出力光とに2分岐して、その結果得られた第1出力光を信号光として第1端面に対向する第2端面側から出力する。
反射用導波路は、出力導波部から受け取った第2出力光を、半導体積層基板の第1端面及び第2端面とは異なる側面に導く。
上述した光変調器の好適な実施形態によれば、光導波路をマッハツェンダ型導波路にするのが良い。この場合、入力導波部が、入力導波路を備え、変調導波部が、分波器と、第1分岐導波路と、第2分岐導波路とを備え、出力導波部が、合分波器と、第1出力導波路と、第2出力導波路とを備える。
分波器は、入力導波路に接続されていて、入力光を第1分岐光と第2分岐光とに2分岐する。第1分岐導波路は、分波器に接続されていて、第1分岐光を導波する。また、第2分岐導波路は、分波器に接続されていて、第2分岐光を導波する。第1分岐光及び第2分岐光のいずれか一方及び双方は、外部から印加された電界により位相変調を受ける。
合分波器は、第1分岐導波路及び第2分岐導波路に接続されていて、変調導波部で変調を受けた第1分岐光及び第2分岐光を合波した後、第1出力光と第2出力光とに2分岐する。第1出力導波路は、合分波器に接続されていて、第1出力光を導波する。また、第2出力導波路は、合分波器に接続されていて、第2出力光を反射用導波路に導く。
上述した光変調器の実施にあたり、好ましくは、反射用導波路が、N段反射面(Nは1以上の整数)及び初段反射面を備えるのが良い。
ここで、初段反射面は、第2出力導波路から受け取った第2出力光を反射させて、N段反射面に送る。また、N段反射面は、初段反射面で反射された第2出力光をN回反射させて側面に導く。
また、この発明の光変調器の好適な実施形態によれば、第2出力光の初段反射面に対する入射角が、最小でも初段反射面での臨界角であるのが良い。
また、好ましくは、初段反射面に、反射ミラーを設けるのが良い。
さらに好ましくは、初段反射面が、半導体積層基板の第2端面に設けられているのが良い。
上述した光変調器の好適な実施形態によれば、N段反射面が、第2端面から側面に渡って、半導体積層基板の一方の主表面に垂直な曲面状に形成されているのが良い。また、N段反射面が、第2端面から側面に渡って、半導体積層基板の一方の主表面に垂直であって、第2端面に対する角度が順次に変化する複数の平面を有する構成としても良い。
また、この発明の光変調器は、反射用導波路が、平面導波路又は多モード導波路であるのが良い。
また、この発明の光変調器の実施にあたり、さらに好ましくは、第2出力導波路の幅が、合分波器から反射用導波路に向かって順次に広くなるのが良い。
この発明の光変調器によれば、モニタ光として用いられる第2出力光は、信号光が出力される第2端面とは異なる側面に導かれる。このため、モニタ用の受光素子を信号光が伝播する光ファイバと並置する必要がなくなり、モジュールの小型化につながる。
また、受光素子を、光変調器と同じ基板上に平面的に並べて配置できるので、3次元的に配置するための新たな工程が不要になるとともに、モジュールの厚みの増加を防ぐことができる。さらに、モニタ光を側面に導くにあたり、反射用導波路を用いることで、曲がり導波路を用いるのに比べて、光損失を減らしつつ、モジュールの小型化が可能となる。
ここで、第2出力光の初段反射面に対する入射角を、初段反射面での臨界角以上にすることにより、第2出力光は初段反射面で、全反射を起こすため、モニタ光の強度の低下を防ぐことができる。
また、初段反射面に、反射ミラーを設ける構成とすれば、入射角が臨界角以下であるなど、第2出力光が全反射しない場合に、モニタ光の強度の低下を防ぐことができる。
また、初段反射面を、第2端面に設ける構成にすると、半導体積層基板の劈開による第2端面の形成と同時に、初段反射面が形成されるので垂直性が容易に得られる。
また、反射用導波路として、平面導波路又は多モード導波路構造を用いて、N段反射面での反射回数を多くすると、N段反射面の垂直性からのずれ角度の許容度が高まり、製造が容易になる。
さらに、第2出力導波路の幅が、合分波器から反射用導波路に向かって順次に広くなる構成にすると、反射用導波路に入力された第2出力光の広がり角を小さくすることができる。この結果、初段反射面での入射角を小さくすることが可能になり、寸法の小型化と損失の低減につながる。
以下、図を参照して、この発明の実施の形態について説明するが、各構成要素の形状、大きさ及び位置についてはこの発明が理解できる程度に概略的に示したものに過ぎない。また、以下、この発明の好適な構成例につき説明するが、各構成要素の形状及び数値的条件などは、単なる好適例にすぎない。従って、この発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、この発明の構成の範囲を逸脱せずにこの発明の効果を達成できる多くの変更又は変形を行うことができる。
図1及び図2を参照して、この発明の光変調器について説明する。図1は、光変調器の一構成例を示す平面図である。また、図2は、図1のA−A線に沿った面で切った断面の切り口を示す図である。
この発明の光変調器10は、半導体積層基板20の一方の主表面である第1主表面20a側に、光導波路30及び反射用導波路50を備えて構成されていて、全体的にほぼ直方体の形態となっている。ここでは、半導体積層基板20として、下地層21上に、下部クラッド層22、光導波路層24及び上部クラッド層26が順に積層されたものを用いる。
下地層21として、例えば、化合物半導体基板であるn型のInP基板を用いる。下部クラッド層22は、下地層21と同じ材料のn型のInP層として形成される。また、光導波路層24は、例えばInGaAsP層として形成される。さらに、上部クラッド層26は、p型のInP層として形成される。これら、下部クラッド層22、光導波路層24及び上部クラッド層26は、任意好適な方法、例えば分子線エピタキシャル法により下地層21上に結晶成長させることで形成できる。下部クラッド層22、光導波路層24及び上部クラッド層26の厚みは、それぞれ0.2μm、0.4μm及び2.0μm程度にすることができる。
光導波路30は、半導体積層基板20を、半導体積層基板20の第1主表面20a側からドライエッチングすることにより、リッジ型構造の導波路として形成される。ドライエッチングは、例えば、下部クラッド層22、光導波路層24及び上部クラッド層26の厚みの合計と同じ深さまで行えばよい。ここでは上部クラッド層26の上面である半導体積層基板20の第1主表面20aから2.6μmの深さまでエッチングする。このエッチングによる光導波路30の形成とともに反射用導波路50も形成される。ここで、光導波路層24のエッチングにより残存した部分は光導波路30及び反射用導波路50のコアとして機能する。
光導波路30は、さらに、入力導波部30a、変調導波部30b及び出力導波部30cを備えている。入力導波部30aは、半導体積層基板20の一方の第1端面20bから入力された入力光(図中、矢印S101で示す。)を導波して変調導波部30bへ送る。
変調導波部30bは、入力導波部30aから受け取った入力光を変調して変調光を生成する。変調光の生成は、例えば、電極62あるいは64に外部から電圧を印加することにより行われ、変調導波部30bを伝播する光は強度や位相の変調を受ける。変調導波部30bで生成された変調光は出力導波部30cへ送られる。
出力導波部30cは、変調導波部30bから受け取った変調光を第1出力光(図中、矢印S121で示す。)と第2出力光(図中、矢印S123で示す。)とに2分岐する。2分岐の結果生成された一方の第1出力光S121は、半導体積層基板20の第1端面20bに対向する第2端面20cから、信号光(図中、矢印S131で示す。)として出力される。また、2分岐の結果生成された他方の第2出力光S123は反射用導波路50に送られる。
反射用導波路50は、出力導波部30cから受け取った第2出力光S123を、半導体積層基板20の第1端面20b及び第2端面20cとは異なる側面20dに導き、モニタ光(図中、矢印S133で示す。)として出力する。このモニタ光S133が出力される側面20dに、例えばフォトダイオード(PD)などの受光素子70を設けておけば、PDの出力から信号光の状態を知ることができる。PDではモニタ光が電気信号に変換されて、モニタ用電気信号が出力される。このモニタ用電気信号を測定する回路等については、任意好適な従来周知のものを用いれば良く、ここでは図示及びその説明を省略する。
以下の説明では、光変調器として、マッハツェンダ(MZ:Mach−Zehnder)型の光変調器を例にとって説明する。
MZ型の光変調器では、入力導波部30aが入力導波路32を備え、変調導波部30bが分波器34と、第1分岐導波路36と、第2分岐導波路38とを備え、及び出力導波部30cが、合分波器40と、第1出力導波路42と、第2出力導波路44とを備えている。
入力導波路32は、半導体積層基板20の第1端面20bから入力された入力光S101を導波して、分波器34へ送る。
分波器34は、例えば、多モード光導波路構造を有する光カプラとして形成される。分波器34は、入力導波路32に接続されていて、入力導波路32から受け取った入力光S101を第1分岐光(図中、矢印S111で示す。)と第2分岐光(図中、矢印S113で示す。)とに2分岐する。第1分岐光S111及び第2分岐光S113は、それぞれ第1分岐導波路36及び第2分岐導波路38へ送られる。
第1分岐導波路36及び第2分岐導波路38は、分波器34に接続されている。第1分岐導波路36は、分波器34から受け取った第1分岐光S111を導波して、合分波器40へ送る。また、第2分岐導波路38は、分波器34から受け取った第2分岐光S113を導波して、合分波器40へ送る。
ここで、半導体積層基板20の第1主表面20aに対向する主表面である第2主表面20eの全面には、裏面電極60が形成されている。裏面電極60は、任意好適な材質で形成することができ、ここでは金(Au)系の材料を用いる。第1分岐導波路36及び第2分岐導波路38上には、それぞれ第1電極62及び第2電極64が設けられている。第1電極62及び第2電極64には、裏面電極60と同一の材料を用いれば良い。例えば、裏面電極60を接地電位とし、第1電極62及び第2電極64に電圧を印加すると、第1分岐光と第2分岐光が位相変調を受ける。
なお、第1電極62及び第2電極64は、光導波路30及び反射用導波路50を形成する際に行われるエッチングで形成された溝67を、ポリイミド68で埋め込んだ後、金属材料を蒸着し、さらにフォトリソグラフィ及びリフトオフを行うことによって、形成することができる。
合分波器40は、例えば、多モード光導波路構造を有する光カプラとして形成できる。合分波器40は、第1分岐導波路36及び第2分岐導波路38に接続されている。合分波器40は、第1分岐導波路36及び第2分岐導波路38からそれぞれ受け取った第1分岐光S111及び第2分岐光S113を合波した後、第1出力光S121及び第2出力光S123に2分岐する。MZ型の光変調器では、信号光及びモニタ光としてそれぞれ出力される、第1出力光S121及び第2出力光S123は、互いに相補的な関係にある。すなわち、第1出力光S121及び第2出力光S123の一方がオン状態であるとき、他方はオフ状態である。ここでオフ状態とは、合分波器40で合波される際の第1分岐光S111と第2分岐光S113の位相が揃っている状態であり、オン状態とは、位相が反転している状態である。第1出力光S121及び第2出力光S123は、それぞれ第1出力導波路42及び第2出力導波路44に送られる。
第1出力導波路42は、合分波器40から受け取った第1出力光S121を導波して、第2端面20cから、信号光S131として出力する。
第2出力導波路44は、合分波器40から受け取った第2出力光S123を導波して、反射用導波路50へ送る。
入力導波路32、第1分岐導波路36、第2分岐導波路38、第1出力導波路42及び第2出力導波路44は、例えば、2μm以下の幅の単一モード導波路構造で形成される。
反射用導波路50は、第2出力導波路44から受け取った第2出力光S123を、モニタ光S133として受光素子70に送る。反射用導波路50は、例えば、マッハツェンダ型の導波路と同時に形成された平面導波路構造を有している。
反射用導波路50は、N段反射面50a(Nは1以上の整数)及び初段反射面50bを備えている。初段反射面50bは、半導体積層基板20の第2端面20cに設けられ、チップの劈開と同時に形成される。
反射用導波路50の平面形状は、円から、円周の一部と、直交する2本の線分とで囲まれる部分を取り出した形状である。円周の一部がN段反射面50aに対応し、直交する線分の一方が初段反射面50bに対応する。また、直交する線分の他方は、半導体積層基板20の側面20dに設けられた、モニタ光が出力されるモニタ出力面50cに対応する。初段反射面50bは、例えば80μm程度の長さで形成され、モニタ出力面50cは、例えば60μm程度の長さで形成される。また、N段反射面50aは、半径100μmの円周状に形成される。このとき、N段反射面50aがその一部を構成する円の中心は、半導体積層基板20の外側に位置することになる。
初段反射面50b、N段反射面50a及びモニタ出力面50cはいずれも、半導体積層基板20の第1主表面20aに垂直に形成される。
反射用導波路50に入力された第2出力光S123は、初段反射面50bで反射して、N段反射面50aに送られる。ここで、初段反射面50bで反射された光を、第2出力導波路44に戻さずに、反射用導波路50内を伝播させるため、第2出力導波路44は、初段反射面50bに対して直角からずれた方向に曲げられている。つまり、第2出力光S123の初段反射面50bに対する入射角は、0度よりも大きい。
初段反射面50bにおけるコアと空気との屈折率差により第2出力光S123を全反射させるために、第2出力光S123の初段反射面50bへの入射角θは、最小でも初段反射面50bにおける臨界角θc、すなわち臨界角θc以上の角度にするのが良い。
ここで、臨界角θcは、全反射が起こる最小の入射角度である。反射用導波路50のコアを構成する材料、すなわち光導波路層24の材料がInGaAsPであって、コアの屈折率nが3.32である場合、空気の屈折率nを1とすると、初段反射面50bにおける臨界角θcは、sinθc=n/nで与えられ、およそ17度である。
なお、入射角θの大きさが臨界角θc以下であっても、初段反射面50bにおける反射はゼロではないので、使用可能である。この場合、初段反射面50bに、反射率を高めるための反射ミラーを設けても良い。反射ミラーとして、例えば誘電体多層膜で形成された、その厚みが誘電体多層膜内での波長の1/4である、従来周知の誘電体多層膜ミラーを用いることができる。
入射角θとして臨界角θc以上の角度として20度にする場合について説明する。入射角θは、第2出力導波路44の第2端面20cに対する方向で与えられる。第2出力導波路44での損失を防ぐために、第2出力導波路44の曲率半径は1mm以上にするのが良い。
例えば、例えば半径1mmの円周に沿って形成された導波路を伝播する光について、当該光の進行方向を20度変化させるのに必要な長さは300μm程度である。また、このときの、進行方向に直角方向の幅は45μm程度である。従って、全長が1〜1.5mm、幅は200〜300μm程度であるマッハツェンダ型の光変調器に対して、第2出力導波路44を充分収めることができる。
初段反射面50bで反射された第2出力光は、N段反射面50aで反射を繰り返し、側面20dへと導かれる。N段反射面50aでの反射回数をN回とすると、N段反射面50aへの入射角θは、θ=π/2−π/(4×N)+θ/(2×N)で与えられる。Nが大きいほど、N段反射面50aへの入射角θが大きくなる。すなわちN段反射面50aへの入射が浅くなる。
図3を参照して、反射用導波路50での光の伝播について説明する。図3は、反射用導波路50での光の伝播を説明するための概略図であって、第1主表面20aに垂直な面での断面を示す図である。なお、図3では、断面を示すハッチングを省略している。
ここで、光導波路層24と、下部クラッド層22及び上部クラッド層26との界面で全反射を生じて、光を導波させるためには、光導波路層24の厚み方向での反射角度γが大きい必要がある。ここで、反射角度γ、N段反射面50aの第1主表面20aに対する垂線からのずれ角度αと、入射角θの間には、
cosγ=cosθsin2α
の関係が成立する。入射角θが大きくなるほど、ずれ角度αによる影響が小さくなる。例えば、コアの屈折率が3.32、クラッドの屈折率が3.17であるとき、厚み方向での反射に対する臨界角γは約73度になる。
ここで、第2出力光の初段反射面50bへの入射角θが20度で、かつN=1である場合、N段反射面50aへの入射角θは65度程度になる。このとき、ずれ角度αは15度程度まで許される。一方、同じ入射角θで、かつN=2とすると、N段反射面50aへの入射角θは72.5度程度になり、ずれ角度αは38度まで許される。このずれ角度αは、ドライエッチングの工程で左右され、一般に垂直を確保するのは難しい。このため、許容されるずれ角度αが大きいほど作成が容易になる。
一方、初段反射面50bを半導体積層基板20の第2端面20c内に設ける構成とすれば、第2端面20cを劈開により作成する際に同時に形成できる。この結果、半導体積層基板20の結晶軸で面の角度が定まるので、初段反射面50bの半導体積層基板20の第1主表面20aに対する、垂直性は比較的容易に得られる。
図4は、ビーム伝播法(BPM:Beam Propagation Method)により、シミュレーションを行った結果を示す図である。ここでは、第2出力導波路44を初段反射面50bで展開、すなわち、初段反射面50b側の仮想導波路45から入射した形式で示している。なお、反射用導波路50の形状は、図1を参照して既に説明したのと同じ形状及び大きさであり、入射角θを17度とし、反射回数Nを2としている。なお、図4の横軸及び縦軸に付した目盛りの間隔は10μmである。図2に示されるように、仮想導波路45から初段反射面50bに入力された光が、N段反射面50aで2回反射集光されて、モニタ出力面50cから出力されている。
ここでは、反射用導波路を平面導波路構造とした例について説明したが、この例に限定されない。図5を参照して、反射用導波路を多モード導波路とした例について説明する。
図5は、マッハツェンダ型の光変調器の他の構成例の平面図である。ここでは、反射用導波路の構造を除いては、図1を参照して説明した光変調器と同様なので、重複する部分の説明を省略する。
この光変調器12では、多モード導波路である反射用導波路52の一方の側面は、N段反射面52aを構成する。このN段反射面52aに対向する側面での反射による干渉を防ぐため、N段反射面52aと対向する側面との間隔は、10μm以上にするのが良い。
また、反射用導波路52の幅が狭いと、劈開による初段反射面52bの作成の際に生じる位置ずれにより、第2出力光の初段反射面52bでの反射光が反射用導波路52に入らない恐れがある。このように、第2出力光S123を反射用導波路52内を伝播させるためにも、反射用導波路52の幅は広い必要がある。
図1及び図5を参照して説明した光変調器では、N段反射面50aが曲面状の例を示しているが、この例に限定されない。N段反射面50aが、平面を含む構成、例えば、第2端面20cに対する角度が順次に変化する複数の平面を有する構成としても良い。
上述の光変調器の実施に当たり、第2出力導波路44の幅を、合分波器40から反射用導波路50又は52に向かって、広げる構成とするのが好適である。第2出力導波路44の幅を広げていくことにより、反射用導波路50又は52内に入力される第2出力光S123の広がり角を小さくすることができる。この結果、初段反射面50b又は52bでの入射角θを小さくすることができるなど、寸法の小型化と損失の低減につながる。
この発明の光変調器によれば、モニタ光として用いられる第2出力光が、信号光が出力される第2端面とは異なる側面に導かれる。このため、モニタ用の受光素子を信号光が伝播する光ファイバと並置する必要がなくなり、モジュールの小型化につながる。
また、受光素子を、光変調器と同じ基板上に平面的に並べて配置できるので、3次元的に配置するための新たな工程が不要になるとともに、モジュールの厚みの増加を防ぐことができる。さらに、モニタ光を側面に導くにあたり、反射用導波路を用いることで、曲がり導波路を用いるのに比べて、光損失を減らしつつ、モジュールの小型化が可能となる。
ここで、第2出力光の初段反射面に対する入射角を、初段反射面での臨界角以上にすることにより、第2出力光は初段反射面で、全反射を起こすため、モニタ光の強度の低下を防ぐことができる。また、初段反射面に、反射ミラーを設ける構成とすれば、入射角が臨界角以下であるなど、第2出力光が全反射しない場合に、モニタ光の強度の低下を防ぐことができる。
また、初段反射面を、第2端面と同一平面内に設ける構成にすると、初段反射面の形成を、半導体積層基板の劈開による第2端面の形成と同時に行うことができ、垂直性が容易に得られる。
また、反射用導波路として、平面導波路又は多モード導波路構造を用いて、N段反射面での反射回数を多くすると、N段反射面の垂直性からのずれ角度の許容度が高まり、製造が容易になる。
さらに、第2出力導波路の幅が、合分波器から反射用導波路に向かって順次に広くなる構成にすると、反射用導波路に入力された第2出力光の広がり角を小さくすることができる。この結果、初段反射面での入射角を小さくすることが可能になり、寸法の小型化と損失の低減に寄与する。
ここでは、変調器としてMZ型の光変調器を用いた例について説明したが、この例に限定されない。半導体積層基板に形成され、導波路構造を有する光変調器に適用可能である。
光変調器の一構成例を示す平面図である。 図1のA−A線に沿った面で切った断面の切り口を示す図である。 反射用導波路での光の伝播を説明するための概略図である。 BPMによるシミュレーションを行った結果を示す図である。 光変調器の他の構成例の平面図である。
符号の説明
10、12 光変調器
20 半導体積層基板
20a 第1主表面
20b 第1端面
20c 第2端面
20d 側面
20e 第2主表面
21 下地層
22 下部クラッド層
24 光導波路層
26 上部クラッド層
30 光導波路
30a 入力導波部
30b 変調導波部
30c 出力導波部
32 入力導波路
34 分波器
36 第1分岐導波路
38 第2分岐導波路
40 合分波器
42 第1出力導波路
44 第2出力導波路
50、52 反射用導波路
50a、52a N段反射面
50b、52b 初段反射面
50c、52c モニタ出力面
60 裏面電極
62 第1電極
64 第2電極
67 溝
68 ポリイミド
70 受光素子

Claims (12)

  1. 下地層上に、下部クラッド層、光導波路層及び上部クラッド層を順次に積層して形成された半導体積層基板の一方の主表面側に、
    該半導体積層基板の一方の第1端面から入力された入力光を導波する入力導波部、
    前記入力光を変調して変調光を生成する変調導波部、及び
    前記変調光を第1出力光と第2出力光とに2分岐して、前記第1出力光を信号光として前記第1端面に対向する第2端面側から出力する出力導波部
    を備える光導波路と、
    前記第2出力光を、前記半導体積層基板の前記第1端面及び第2端面とは異なる側面に導く反射用導波路と
    を備えることを特徴とする光変調器。
  2. 前記入力導波部が、入力導波路を備え、
    前記変調導波部が、
    前記入力導波路に接続されていて、前記入力光を第1分岐光と第2分岐光とに2分岐する分波器と、
    前記分波器に接続されていて、前記第1分岐光を導波する第1分岐導波路と、
    前記分波器に接続されていて、前記第2分岐光を導波する第2分岐導波路と
    を備え、
    前記出力導波部が、
    前記第1分岐導波路及び第2分岐導波路に接続されていて、前記第1分岐光及び第2分岐光を合波した後、第1出力光と第2出力光とに2分岐する合分波器と、
    前記合分波器に接続されていて、前記第1出力光を導波する第1出力導波路と、
    前記合分波器に接続されていて、前記第2出力光を前記反射用導波路に導く第2出力導波路と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の光変調器。
  3. 前記反射用導波路は、N段反射面(Nは1以上の整数)及び初段反射面を備え、
    前記初段反射面は、前記第2出力導波路から受け取った前記第2出力光を反射させて、前記N段反射面に送り、
    前記N段反射面は、前記初段反射面で反射された第2出力光をN回反射させて前記側面に導く
    ことを特徴とする請求項2に記載の光変調器。
  4. 前記第2出力光の前記初段反射面に対する入射角が、最小でも前記初段反射面での臨界角である
    ことを特徴とする請求項3に記載の光変調器。
  5. 前記初段反射面に、反射ミラーが設けられている
    ことを特徴とする請求項3に記載の光変調器。
  6. 前記初段反射面が、前記第2端面に設けられている
    ことを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載の光変調器。
  7. 前記N段反射面が、前記第2端面から前記側面に渡って、前記主表面に垂直な曲面状に形成されている
    ことを特徴とする請求項3〜6のいずれか一項に記載の光変調器。
  8. 前記N段反射面が、前記第2端面から前記側面に渡って、前記主表面に垂直であり、前記第2端面に対する角度が順次に変化する複数の平面を有する
    ことを特徴とする請求項3〜6のいずれか一項に記載の光変調器。
  9. 前記第2出力導波路の幅が、前記合分波器から前記反射用導波路に向かって順次に広くなる
    ことを特徴とする請求項2〜8のいずれか一項に記載の光変調器。
  10. 前記反射用導波路が平面導波路である
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の光変調器。
  11. 前記反射用導波路が多モード導波路である
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の光変調器。
  12. 前記側面にモニタ用の受光素子を備える
    ことを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の光変調器。
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