JP2008170649A - 画像形成装置、定着装置、およびプログラム - Google Patents

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敏行 宮田
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Abstract

【課題】画像の定着に用いられる定着部材のクリーニングを簡易化する。
【解決手段】制御部は、外部加熱ロールおよび内部加熱ロールの温度が150℃になるまで、外部加熱ロールおよび内部加熱ロールを待機状態とする(ステップ201)。次いで、制御部は、移動部に設けられた駆動源を駆動させ、押圧部材を外部加熱ロール方向に向け移動させる(ステップ202)。つぎに、制御部は、内部加熱ロールの目標温度を210℃に設定し、ヒータをオン状態とする(ステップ203)。その後、制御部は、定着ベルトを引き続き循環駆動させ(ステップ204)、クリーニングを開始する。クリーニングモードにおいては、定着ベルトの温度の方が、外部加熱ロールの外表面の温度よりも高い状態となる。また、定着ベルトと外部加熱ロールとの接触部における両者の温度差は定着モードのときと比べ大きい状態となる。
【選択図】図4

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらの複合機等の画像形成装置、画像形成装置に用いられる定着装置等に関するものである。
複写機、プリンタ等の画像形成装置においては、例えば、トナー像(画像)が保持された記録材に対し加熱および加圧を行い、トナー像を記録材に定着させる定着処理が行われる。この場合に、トナー像が完全に記録材上に定着されずに定着ベルト、定着ロール、加圧ロールなどの定着部材に付着する場合がある。この定着部材に付着したトナーは、他の記録材の定着を行う際に記録材に転写され記録材を汚損する場合がある。そこで、この定着部材に対し用紙を送り込み、この送り込まれた用紙に定着部材のトナーを付着させることで定着部材のクリーニングを行う技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−29563号公報
ところで、記録材を送り込むことで定着部材のクリーニングを行う場合、用紙の送り込みを行うための制御等が必要となり処理が複雑化してしまう。
そこで本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、画像の定着に用いられる定着部材のクリーニングを簡易化することにある。
かかる目的のもと、本発明が適用される画像形成装置は、回転可能に配設される第1の定着部材と、第1の定着部材に回転可能に接触配置され、第1の定着部材との接触領域に画像を保持した記録材を通過させることで、記録材に画像を定着させる第2の定着部材と、第1の定着部材の外周面に回転可能に接触配置され、第1の定着部材を加熱する外部加熱部材と、外部加熱部材の外周面を清掃する清掃部材と、を備え、第1の定着部材と外部加熱部材との間の温度差を定着時とは異ならせた状態で第1の定着部材から外部加熱部材へ異物を付着させ、清掃部材によって外部加熱部材へ付着した異物を除去することを特徴とするものである。
ここで、温度差は、定着時における第1の定着部材および外部加熱部材との間の温度差よりも大きいことを特徴とすることができる。また、第1の定着部材を加熱する加熱部材を更に備え、外部加熱部材は、接触領域よりも第1の定着部材の回転方向上流側且つ加熱部材よりも第1の定着部材の回転方向下流側に配置されたことを特徴とすることができる。さらに、清掃部材は、外部加熱部材に対する位置を変更可能に配設されていることを特徴とすることができる。
また、本発明を定着装置と捉えた場合、本発明が適用される定着装置は、回転可能に配設される第1の定着部材と、第1の定着部材に回転可能に接触配置され、第1の定着部材との接触領域に画像を保持した記録材を通過させることで、記録材に画像を定着させる第2の定着部材と、第1の定着部材の外周面に回転可能に接触配置され、第1の定着部材を加熱する外部加熱部材と、第1の定着部材と外部加熱部材との間に温度差をつけて外部加熱部材に付着させた異物を清掃する清掃部材と、を有する。
ここで、清掃部材は、外部加熱部材に押圧可能に配置され、清掃部材が外部加熱部材を押圧する押圧力は、調整可能であることを特徴とすることができる。また、加熱源を備え、第1の定着部材を加熱する加熱部材を更に備え、第1の定着部材と外部加熱部材との間に温度差をつける際、加熱源はオフ状態とされていることを特徴とすることができる。また、外部加熱部材は、加熱源を備え、第1の定着部材と外部加熱部材との間に温度差をつける際、加熱源はオフ状態とされていることを特徴とすることができる。
また、本発明をプログラムと捉えた場合、本発明が適用されるプログラムは、回転可能に配設される第1の定着部材と、第1の定着部材に回転可能に接触配置され、第1の定着部材との接触領域に画像を保持した記録材を通過させることで、記録材に画像を定着させる第2の定着部材と、第1の定着部材の外周面に回転可能に接触配置され、第1の定着部材を加熱する外部加熱部材と、を備えた画像形成装置に設けられたコンピュータに、記録材に対する画像の定着終了後、第1の定着部材の清掃に際し、第1の定着部材と外部加熱部材との接触部における第1の定着部材と外部加熱部材との温度差を定着が行われる際の温度差とは異なる状態とする機能と、温度差を異ならせた状態にて第1の定着部材を回転させる機能と、を実現させる。
請求項1記載の発明によれば、画像の定着に用いられる定着部材のクリーニングを簡易化可能な画像形成装置を提供することができる。
請求項2記載の発明によれば、定着部材に付着した異物が外部加熱部材に付着し易くなり、定着部材のクリーニングを効果的に行うことができる。
請求項3記載の発明によれば、定着部材と外部加熱部材との間の温度差を、本構成を有していない場合に比較して大きくすることが可能となり、クリーニング効率を高めることが可能となる。
請求項4記載の発明によれば、例えば、外部加熱部材と清掃部材との接触圧を高めることが可能となりクリーニング効率を高めることが可能となる。
請求項5記載の発明によれば、画像の定着に用いられる定着部材のクリーニングを簡易化することができる。
請求項6記載の発明によれば、例えば、外部加熱部材と清掃部材との接触圧を高めることが可能となりクリーニング効率を高めることが可能となる。
請求項7記載の発明によれば、消費電力を抑えてクリーニングを行うことが可能となる。
請求項8記載の発明によれば、消費電力を抑えてクリーニングを行うことが可能となる。
請求項9記載の発明によれば、画像形成装置等において定着部材のクリーニングを簡易化させることができる。
以下、添付図面を参照して、実施の形態について詳細に説明する。
―第1の実施形態―
図1は、第1の実施形態である画像形成装置を示した概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、一般にタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置である。この画像形成装置には、電子写真方式により各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kが備えられている。また、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにより形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる一次転写部10が備えられている。さらに、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー画像を記録材(記録紙)である用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写部20が備えられている。また、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置60が備えられている。さらに、各装置(各部)の動作を制御する制御部40が備えられている。
本実施の形態において、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kには、次のような電子写真用デバイスが順次配設されている。矢印A方向に回転する感光体ドラム11の周囲に、これらの感光体ドラム11を帯電する帯電器12が設けられている。また、感光体ドラム11上に静電潜像を書込むレーザ露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)が配設されている。さらに、各色成分トナーが収容されて感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像器14が設けられている。また、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を一次転写部10にて中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16が配設されている。また、感光体ドラム11上の残留トナーが除去されるドラムクリーナ17が配設されている。
一次転写部10は、中間転写ベルト15を挟んで感光体ドラム11に対向して配置される一次転写ロール16を含んで構成されている。
二次転写部20は、中間転写ベルト15のトナー像担持面側に配置される二次転写ロール22と、バックアップロール25とを含んで構成される。二次転写ロール22は、接地され、また中間転写ベルト15を挟んでバックアップロール25に圧接配置されている。
制御部40(コンピュータ)は、各装置(各部)の動作を制御するCPU(Central Processing Unit)、プログラムが記録されるROM(Read Only Memory)と、各種データを一時的に記憶しておくRAM(Random Access Memory)とを備えている。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の基本的な作像プロセスについて説明する。本実施形態における画像形成装置では、図示しない画像読取装置等から画像データが出力される。そして、この画像データは図示しない画像処理装置により所定の画像処理が施され、Y、M、C、Kの4色の色材階調データに変換され、レーザ露光器13に出力される。
レーザ露光器13では、入力された色材階調データに応じて、例えば半導体レーザから出射された露光ビームBmを画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各々の感光体ドラム11に照射している。各感光体ドラム11では、帯電器12によって表面が帯電された後、このレーザ露光器13によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。
形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの現像器14によって、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)の各色のトナー像として現像される。
一方、中間転写ベルト15は、定速性に優れたモータ(図示せず)などにより駆動される駆動ロール31などの各種ロールによって図1に示す矢印B方向に所定の速度で循環駆動されている。感光体ドラム11上に形成されたトナー像は、各感光体ドラム11と中間転写ベルト15とが当接する一次転写部10において、中間転写ベルト15上に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上に重畳されたトナー像が形成される。
重畳されたトナー像が中間転写ベルト15の表面に形成された後、中間転写ベルト15は移動し、トナー像は二次転写部20に搬送される。二次転写部20では、二次転写ロール22が中間転写ベルト15を介してバックアップロール25に押圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送ロール52等により搬送された用紙Pは、二次転写部20において、中間転写ベルト15と二次転写ロール22との間に挟み込まれる。二次転写部20においては、二次転写ロール22とバックアップロール25との間に二次転写バイアスが印加され、両部材間には二次転写電界が形成されている。
そして、中間転写ベルト15上に担持された未定着トナー像は、この二次転写部20において、用紙P上に一括して静電転写される。その後、トナー像が静電転写された用紙Pは、二次転写ロール22によって中間転写ベルト15から剥離された状態でそのまま搬送され、二次転写ロール22の用紙搬送方向下流側に設けられた搬送ベルト55へと搬送される。搬送ベルト55では、用紙Pを最適な搬送速度で定着装置60まで搬送する。定着装置60においては、トナー像が転写された用紙Pに対し、加熱および加圧が行われ、用紙P上にトナー像の定着がなされる。そして、定着が終了した用紙Pは、本画像形成装置の外部に排出される。
次に、定着装置60について説明する。
図2は、定着装置60の概略構成を示す側断面図である。この定着装置60は、定着ベルトモジュール61と、この定着ベルトモジュール61に対して圧接して配置された加圧ロール62とを主要部として備えている。
定着ベルトモジュール61は、第1の定着部材の一例としての定着ベルト610と、定着ベルト610を張架しながら回転駆動する定着ロール611とを備えている。また、定着ベルトモジュール61は、定着ベルト610の内側(内部)に配置され定着ベルト610を内側から張架するとともに、定着ベルト610を内側(内部)から加熱する内部加熱ロール612を備えている。また定着ベルトモジュール61は、外側から定着ベルト610を張架するとともに定着ベルト610を外側(外部側)から加熱する外部加熱ロール613を備えている。
さらに、定着ベルトモジュール61は、定着ベルトモジュール61と加圧ロール62とが圧接する領域であるニップ部N(接触領域)内の下流側領域であって定着ロール611の近傍位置に配置された剥離パッド64を備えている。また定着ベルトモジュール61は、ニップ部Nの下流側において定着ベルト610を張架するアイドラロール615を備えている。また、定着ベルトモジュール61は、外部加熱ロール613の表面をクリーニングするためのクリーニング部材617(清掃部材)を備えている。
定着ベルト610は、フレキシブルなエンドレスベルトである。そして、ポリイミド等からなる厚さ80μm程度のベース層と、ベース層の表面側(外周面側)に積層された厚さ50μm程度のシリコーンゴム等からなる弾性体層と、さらに弾性体層上に被覆され30μm程度のフッ素樹脂により形成された表面層(離型層)とで構成されている。
定着ロール611(加熱部材)は、円筒状に形成されるとともに、基体となる金属製のロール(不図示)と、このロールの外表面を被覆する樹脂層(不図示)とから構成されている。さらに、定着ロール611の内部には、加熱源としてヒータ616aが配設されている。このため、定着ロール611は、外側に張架されている定着ベルト610を加熱する機能も有している。
内部加熱ロール612(加熱部材)は、金属製であり、また円筒状に形成されている。また、内部加熱ロール612は、上記定着ロール611よりも小径に形成されている。また、内部加熱ロール612は、その内部に加熱源としてヒータ616bを備えており、内部加熱ロール612は、このヒータ616bにより加熱される。また、内部加熱ロール612の両端部には、ばね部材(不図示)が設けられており、内部加熱ロール612は、このばね部材により定着ベルト610に付勢されている。
外部加熱部材としての外部加熱ロール613は、円筒状ロールである。外部加熱ロール613の内部には、加熱源としてのヒータ616cが配設されている。このため、外部加熱ロール613は、定着ベルト610を張架する機能とともに、定着ベルト610を外周面側から加熱する機能を併せ持っている。更に詳細は後述するが、外部加熱ロール613は、定着ベルト610に付着しているオフセットトナーを除去する機能も有している。
クリーニング部材617は、外部加熱ロール613の外表面に接触しこの外表面に付着しているトナーの除去を行うウエブ617aを備えている。また、クリーニング部材617は、未使用のウエブを巻き取る形で保持しておく保持部617bと、ウエブを巻き取ることで保持部617bから外部加熱ロールにウエブ617aを供給する供給部617cとを備えている。
さらに、クリーニング部材617は、保持部617bと供給部617cとの間に配置されたウエブ617aを外部加熱ロール613に押圧する押圧部材617dと、押圧部材617dを外部加熱ロール613に接近する方向および離間する方向(図中矢印G参照)に移動させる移動部617eとを備えている。この移動部617eは、例えば、モータなどの駆動源と、この駆動源からの駆動力を受け可動する可動部材とから構成されている。なお、可動部材としては、例えばカムが挙げられる。本実施形態においては、外部加熱ロール613は、定着ベルト610の移動に従動して回転する構成となっている。そして、ウエブ617aは、この回転する外部加熱ロール613に付着したトナーの除去や、外部加熱ロール613表面の清掃を行う。
剥離パッド64は、例えばSUSの金属や樹脂等の剛体で形成された断面が略円弧形状のブロック部材である。そして、剥離パッド64は、加圧ロール62が定着ベルト610を介して定着ロール611に圧接される領域の下流側近傍位置に配置されている。また剥離パッド64は、定着ベルト610を介して加圧ロール62を所定の幅領域に亘って所定の荷重で均一に押圧するように設置されている。
また、アイドラロール615は、円柱状ロールである。また、アイドラロール615は、剥離パッド64を通過した定着ベルト610が定着ロール611に向けて円滑に移動するように、剥離パッド64の定着ベルト610進行方向下流側近傍に配置されている。
第2の定着部材としての加圧ロール62は、円柱状ロール621を基体としている。そして、基体側から、弾性層622と、離型層623とが順に積層されてソフトロールを構成している。また、加圧ロール62は、定着ベルトモジュール61に押圧されるように設置されている。
また、本実施形態においては、定着ベルトモジュール61およびこの定着ベルトモジュール61に対して圧接して配置された加圧ロール62により用紙上に保持されたトナー像の定着が行われるニップ部Nが形成されている。
次に、定着装置60の動作について説明する。本実施形態における定着装置60においては、記録材上に保持されたトナー像をこの記録材に対し定着させる定着モードと、定着モードにおいて例えば後述する画像オフセットが発生した場合に定着ベルト610に付着したオフセットトナー(異物の一例)を除去(清掃)するクリーニングモード(清掃モード)の2つのモードが設けられている。そして、これらのモードにおいて、定着装置60は、制御部40の制御により異なる動作を行う。以下、定着装置60の動作を、定着モードと、クリーニングモードに分けて説明する。
まず、定着モードにおける動作について説明する。
定着モードにおいては、まず搬送ベルト55(図1参照)により、トナー像が保持された用紙がニップ部Nに導入される。このとき、定着ロール611は、モータなどの駆動源(不図示)からの駆動力を受けて、矢印C方向に回転している。また、定着ベルト610は、定着ロール611が回転するのに伴い、定着ロール611に従動して矢印D方向に回転している。さらに、加圧ロール62も、定着ベルト610の回転に従動して矢印E方向に回転を行っている。
ニップ部N内に導入された用紙は、この回転している定着ベルト610および加圧ロール62により下流方向に搬送されていく。用紙は、このニップ部N内において定着ベルト610および加圧ロール62から加圧、および加熱作用を受ける。この結果、用紙に対しトナー像の定着がなされる。なお、用紙への加熱は、定着ロール611、内部加熱ロール612、および外部加熱ロール613によって加熱される定着ベルト610により行われる。
ニップ部Nを通過した定着ベルト610は、剥離パッド64の側面に倣って移動する。これにより、定着ベルト610の進行方向は、アイドラロール615方向に屈曲するように急激に変化する。このため、ニップ部Nにおいて加圧および加熱作用を受けた用紙は、ニップ部Nを出た時点で定着ベルト610の進行方向の変化に追随できなくなる。
この結果、用紙は自身の所謂「コシ」によって定着ベルト610から剥離される。このようにして、ニップ部Nの出口部において、用紙Pに対する曲率分離が安定的に行なわれる。なお、定着ベルト610から分離された用紙Pは、ニップ部Nの下流側に配設された剥離案内板83により、その進行方向が導かれる。剥離案内板83により案内された用紙Pは、その後、排紙ガイド(図示せず)および排紙ロール(図示せず)によって機外に排出されて、定着処理が完了する。
ところで、上記のように定着処理が行われる際、トナー像を用紙に適切に定着させるため、定着ベルト610、内部加熱ロール612や、外部加熱ロール613は、制御部40により所定の温度に調整される。
図3は、定着モードにおいて、制御部40にて実行される処理を示したフローチャートである。本フローチャートにおいては、定着ベルト610を200℃に調整する場合を例示する。
まず、制御部40は、定着を行う際における定着ベルト610の温度を200℃に設定する(ステップ101)。次いで、制御部40は、内部加熱ロール612の目標温度を210℃に設定し、内部加熱ロール612の内部に設けられたヒータ616bをオン状態とする(ステップ102)。また、制御部40は、外部加熱ロール613の目標温度を210℃に設定し、外部加熱ロール613の内部に設けられたヒータ616cをオン状態とする(ステップ103)。さらに、本フローチャートにおいては図示していないが、制御部40は、定着ロール611の内部に配設されたヒータ616aをオン状態とする。
次いで、制御部40は、内部加熱ロール612の外表面近傍に設けられた温度センサ(不図示)からの出力に基づき、内部加熱ロール612の温度が210℃を超えたか否かを判断する(ステップ104)。内部加熱ロール612の温度が210℃を超えていない(210℃未満)と判断された場合、ステップ104に戻る。ステップ104にて、内部加熱ロール612の温度が210℃を超えたと判断された場合、制御部40は、ヒータ616bをオフ状態とする(ステップ105)。
一方、制御部40は、外部加熱ロール613の外表面近傍に設けられた温度センサ(不図示)からの出力に基づき、外部加熱ロール613の温度が210℃を超えたか否かを判断する(ステップ106)。外部加熱ロール613の温度が210℃を超えていない(210℃未満)と判断された場合、ステップ106に戻る。ステップ106にて、外部加熱ロール613の温度が210℃を超えたと判断された場合、制御部40は、ヒータ616cをオフ状態とする(ステップ107)。また、本フローチャートにおいては示していないが、制御部40は、定着ロール611の外表面近傍に設けられたセンサをもとに適宜ヒータ616aの制御を行う。
なお、定着ベルト610は、内部加熱ロール612により約210℃付近まで加熱されるが、定着ベルト610自身は加熱源を備えていなため、外部加熱ロール613に向かって移動する際に自然冷却がなされる。このため、定着ベルト610は、外部加熱ロール613に達する際には210℃よりも温度が低下している。一方、上述のとおり、外部加熱ロール613は、制御部40により約210℃に温度制御されている。このため、定着ベルト610と外部加熱ロール613とが接触する接触部においては、外部加熱ロール613の表面温度の方が定着ベルト610の温度よりも大きい状態となっている。
但し、内部加熱ロール612と外部加熱ロール613との距離はそれほど離れていないため、定着ベルト610が、内部加熱ロール612から外部加熱ロール613に達する際の温度低下は非常に小さい。このため、上記接触部における外部加熱ロール613と定着ベルト610との温度差は、非常に小さい状態となっている。
上記ステップ105およびステップ107における処理が実行された後、制御部40は、定着処理が全て終了したか否かを判断する(ステップ108)。定着処理が全て終了した場合、本フローチャートで示した処理は全て終了する。一方、ステップ108にて処理が全て終了していないと判断された場合、制御部40は、再度ステップ104以降における処理を実行する。なお、ステップ104、ステップ106において、内部加熱ロール612、外部加熱ロール613の温度が210℃を超えていないと判断された場合、制御部40は、ヒータ616bおよびヒータ616cをオン状態とする。定着ロール611の温度が所定温度未満である場合もヒータ616aをオン状態とする。
次に、クリーニングモードにおける動作について説明する。
このクリーニングモードにおいては、定着ベルト610のクリーニングが行われる。用紙上のトナー画像は全て用紙上に定着されることが望ましいが、完全に定着されずにトナー画像を形成するトナーの一部が定着ベルト610に移動(転移)する所謂オフセットという現象が発生する場合がある。例えば、ニップ部Nの出口近傍においても未だトナー画像が溶融状態にある場合、トナーの全部若しくは一部が定着ベルト610に移動し定着ベルト610に付着する。また、定着を行う際、定着ベルト610の温度が所定温度より低い場合もトナーの一部が定着ベルト610に移動する場合がある。このようにトナーが定着ベルト610に移動した状態において定着動作を行うと、この定着ベルト610に付着したトナーが、定着モード時に用紙に移動し用紙を汚損してしまう場合がある。
そこで、本実施形態においては、この汚損の発生を抑制するためクリーニングモードを設けている。
図4は、クリーニングモードにおいて実行される処理を示したフローチャートである。
クリーニングモードは、例えば定着処理を行う前や、定着処理が終了した後に適宜行うことができる。また、クリーニングモードは、画像形成装置内においてジャム(用紙詰まり)が発生した際など、特定のタイミングで行うことができる。
本フローチャートにおいては、画像形成装置内においてジャムが発生し、このジャムが除去された後に実行される処理を例示する。なお、本実施形態において、画像形成装置内においてジャムが発生すると、制御部40は、ヒータ616a、616b、616cをオフ状態とする。以下に示す処理は、このようにヒータ616a、616b、616cがオフにある状態から開始される処理を示している。
制御部40は、ジャムが除去されたことを検知した後、まず、外部加熱ロール613および内部加熱ロール612の温度が150℃になるまで、外部加熱ロール613および内部加熱ロール612を待機状態とする(ステップ201)。より詳細には、制御部40は、外部加熱ロール613および内部加熱ロール612の温度が150℃に下がるまで、駆動源(不図示)により定着ベルト610を循環駆動させ、外部加熱ロール613および内部加熱ロール612を空回転させる。
次いで、制御部40は、クリーニング部材617における移動部617eに設けられた駆動源を駆動させ、押圧部材617dを外部加熱ロール613方向に向け移動させる(ステップ202)。本実施形態においては、移動後における押圧部材617dの外部加熱ロール613に対する押し込み量は、2.0mmとなっている。なお、定着モード(通常モード)における、押圧部材617dの外部加熱ロール613に対する押し込み量は、0.5mmとなっている。また、定着モードにおいては、押圧部材617dを外部加熱ロール613から完全に離間させることも可能である。上記のように押圧部材617dを移動させることで、押圧部材617dが外部加熱ロール613を押圧する押圧力が増し、ウエブ617aと外部加熱ロール613との接触圧が上昇する。
つぎに,制御部40は、内部加熱ロール612の目標温度を210℃に設定し、ヒータ616bをオン状態とする(ステップ203)。なお、クリーニングモードにおいては、このようにヒータ616bはオン状態とされるが、定着ロール611に設けられたヒータ616aおよび外部加熱ロール613に設けられたヒータ616cはオン状態とされない。
その後、制御部40は、ステップ201にて循環駆動が開始された定着ベルト610を引き続き循環駆動させ(ステップ204)、クリーニングを開始する。クリーニングが行われる際、定着ベルト610と外部加熱ロール613との接触部において、定着ベルト610の温度は約210℃となっており、外部加熱ロール613の表面温度は約150℃となっている。
なお、上記クリーニングを行う際、定着ベルト610と外部加熱ロール613との温度差は、10℃以上とすることが好ましい。10℃未満であると、定着ベルト610から外部加熱ロール613にトナーがあまり移動せず、クリーニングを適切に行うことができないおそれがあるからである。なお、温度差を50℃以上とするとさらに好ましくなる。
また、クリーニングを行う際、定着ベルト610の温度は、120℃〜200℃とすることが好ましい。120℃未満であると、定着ベルト610に付着したトナーが溶融状態とならない可能性が高く定着ベルト610と固着した状態となり、外部加熱ロール613へ転移が困難となる。この結果、十分なクリーニング性能を得ることが難しくなる。また、200℃より大きいと定着ベルト610を形成する材料の信頼性の低下を引き起こす可能性が高くなってしまう。
また、クリーニングを行う際、外部加熱ロール613の温度は、70℃〜150℃とすることが好ましい。70℃未満であってもクリーニング性能を得ることは可能であるが、70℃未満とすると上記ステップ201で説明した待機状態の時間、即ち外部加熱ロール613が所定温度まで低下するまでの時間が長くなってしまう。また、定着ベルト610の温度は上述のとおり120℃以上の比較的高温が好ましく、70℃以上としておけば十分なクリーニング性能を得ることが可能な温度差を定着ベルト610との間に形成することができる。一方、150℃より大きいと、定着ベルト610との温度差を大きくすることが困難となってしまう。
その後、制御部40は、クリーニングが終了したか否かを判断する(ステップ205)。制御部40は、例えば、ステップ204の処理を実行後タイマー等で経過時間を把握し、この経過時間が予め設定された所定時間に達したらクリーニングが終了したと判断することができる。ステップ205にてクリーニングが終了したと判断された場合、制御部40は、ヒータ616bをオフ状態とする(ステップ206)。一方、ステップ205にてクリーニングが終了していないと判断された場合、ステップ205に戻る。ステップ206における処理が終了後、制御部40は、移動部617eに設けられた駆動源を駆動させ、押圧部材617dを外部加熱ロール613から離れる方向に向け移動させる(ステップ207)。ステップ207における処理により、押圧部材617dは、定着モードにおいて配置される位置に戻る。その後、制御部40は、定着ベルト610の循環駆動を停止し(ステップ208)、処理を終了する。
ところで、定着モードの際は、図3に示したとおり内部加熱ロール612に設けられたヒータ616bおよび外部加熱ロール613に設けられたヒータ616cをオン状態としていた。このため、定着モードにおいては、外部加熱ロール613の方が温度が高く、また、定着ベルト610と外部加熱ロール613との温度差は非常に小さい状態となっていた。
一方、クリーニングモードにおいては、上述のとおりステップ203にて内部加熱ロール612に設けられたヒータ616bはオン状態とされるが、外部加熱ロール613に設けられたヒータ616cはオン状態とされずオフ状態となっている。この結果、クリーニングモードにおいては、定着ベルト610の温度の方が、外部加熱ロール613の外表面の温度よりもが高い状態となる。また、外部加熱ロール613の内部に配置されたヒータ616cがオフ状態とされる結果、定着ベルト610と外部加熱ロール613との接触部における両者の温度差は定着モードのときと比べ大きい状態となる。
発明者の知見によれば、トナーは、温度の高い部材から温度の低い部材に移動し易いとの傾向が得られている。また、部材間の温度差が大きいほどトナーは移動し易くなるとの傾向も得られている。
そこで、本実施形態におけるクリーニングモードにおいては、上述のとおり、定着ベルト610の温度を外部加熱ロール613の温度よりも高い状態とし、且つ、定着ベルト610と外部加熱ロール613との温度差を、定着モード時のおける両者の温度差よりも大きい状態としている。そして、このように温度差を大きい状態としたうえで、定着ベルト610を循環駆動させ、定着ベルト610から外部加熱ロール613にトナーを移動(転移)させている。
なお、内部加熱ロール612に設けられたヒータ616b、及び、外部加熱ロール613に設けられたヒータ616cの両者をオン状態とし、そして両者の発熱量を異ならせることで定着ベルト610と外部加熱ロール613との間に温度差を形成することもできる。しかしながら、この場合は消費電力が大きくなってしまう。そこで、本実施形態においては、ヒータ616bはオン状態とし、ヒータ616cはオフ状態とすることで温度差を形成している。
また、クリーニングモードにおいて、定着ベルト610を加熱する場合、例えば定着ロール611に設けられたヒータ616aもオン状態とすることができる。しかしながら、この場合も消費電力が大きくなってしまうという問題がある。一方で、定着ベルト610は熱容量が小さいため、ヒータ616aを用いることなくヒータ616bで十分に加熱を行うことができる。そこで、本実施形態においては、複数設けられたヒータのうち一部のヒータ(ヒータ616b)のみをオン状態とする構成としている。
さらに、定着ベルト610は、内部加熱ロール612ではなく、定着ロール611により加熱を行うこともできる。しかしながら、この場合は、消費電力が大きくなってしまう。
定着ロール611は、基体となる金属ロールの外表面に樹脂層が形成されている。一方、内部加熱ロール612は、金属ロールのみで形成されている。このため、内部加熱ロール612の方が、熱容量が小さくヒータにより加熱する際の加熱効率がよい状態となっている。また、内部加熱ロール612は、定着ロール611よりも小径に形成されており、この場合も内部加熱ロール612の方が加熱効率がよい状態となっている。この結果、定着ロール611を用いた場合は、消費電力が大きくなってしまう。そこで、本実施形態においては、定着ベルト610を内部加熱ロール612により加熱する構成としている。
ところで、上記のように内部加熱ロール612により定着ベルト610を加熱する構成とした場合、外部加熱ロール613の配置位置によりクリーニングの効率が異なってくる。
上述のとおり、定着ベルト610は、内部加熱ロール612を通過した後、徐々に温度が低下していく。特に、ニップ部Nに進入した後は、定着ロール611、加圧ロール62、剥離パッド64により熱を奪われることから温度が急激に低下してしまう。このため、定着ベルト610は、定着ロール611よりも定着ベルト610の移動方向下流側であって、内部加熱ロール612よりも定着ベルト610の移動方向上流側において、温度が低い状態にある。この温度が低い部分に外部加熱ロール613を設けると、定着ベルト610と外部加熱ロール613との温度差は小さくなる。このため、本実施形態においては、外部加熱ロール613を、内部加熱ロール612よりも定着ベルト610の移動方向における下流側であって、ニップ部Nよりも定着ベルト610の移動方向における上流側に設けている。
また、クリーニング性能を向上させる場合、ウエブ617aと外部加熱ロール613の表面との接触圧は高い方が望ましい。そこで、本実施形態においては、ステップ202に示したように、押圧部材617dを外部加熱ロール613に接近させる処理を行っている。また、ウエブ617aを、直接定着ベルト610に押し当てる構成とすることも可能ではあるが、押し当てる構成とするとウエブ617aにより定着ベルト610表面が削れて磨耗してしまう。特に、本実施形態のように定着ベルト610の表面層にフッ素樹脂が設けられている場合は、容易に摩耗が進行してしまう。摩耗が発生すると、高画質な画像を得ることが困難となる。また、当初は高画質であったとしても、この状態を長期間にわたり維持することは困難となる。そこで、本実施形態においては、ウエブ617aを定着ベルト610に直接押し当てずに、外部加熱ロール613に押し当てる構成としている。
さらに、本実施形態においては、ステップ207にも示したように、クリーニングモードが終了する際には、押圧部材617dは、外部加熱ロール613から離れる方向に移動し、ウエブ617aと外部加熱ロール613との接触圧が低下する構成としている。常に、接触圧が高い状態にあると、外部加熱ロール613の回転抵抗が大きくなってしまう。この結果、定着モードにおいて定着ベルト610を循環駆動させる際に、消費電力が増大するなどの不具合が発生する。また、接触圧が高い状態にあると、外部加熱ロール613の表面がウエブ617aにより削られ荒れが生じてしまう。この結果、定着ベルト610の表面も荒れ、定着される画像に対しても影響を与えてしまう。このため、本実施形態においては、クリーニングモード終了後、押圧部材617dを外部加熱ロール613から離れる方向に移動させる構成としている。
―第2の実施形態―
次に、第2の実施形態について説明する。
図5は、第2の実施形態における定着装置60の概略構成を示す側断面図である。
上記第1の実施形態では、外部加熱ロール613は、内部加熱ロール612よりも定着ベルト610の移動方向における下流側に配置され、また、ニップ部N(定着ロール611)よりも定着ベルト610の移動方向における上流側に配置されていた。これに対し、第2の実施形態においては、外部加熱ロール613の配置位置を異ならせている。なお、第1の実施形態と同様の機能については、同様の符号を用いここではその説明を省略する。
本実施形態においては、上述のとおり、外部加熱ロール613の配置位置を第1の実施形態とは異ならせている。具体的には、外部加熱ロール613は、内部加熱ロール612よりも定着ベルト610の移動方向における上流側に配置され、また、ニップ部N、定着ロール611よりも定着ベルト610の移動方向における下流側に配置されている。
なお、本実施形態においても定着モードと、クリーニングモードとが設けられている。そして、この両モードのそれぞれにおいて、第1の実施形態で示した処理と同様の処理が行われる。
即ち、定着モードにおいては、ニップ部Nに用紙が導入され、定着処理が行われる。また、図3に示したような温度制御が行われる。また、クリーニングモードにおいては、図4で示した処理が行われる。即ち、クリーニングモードにおいては、内部加熱ロール612に設けられたヒータ616bはオン状態とされ、定着ベルト610は所定の温度となっている。一方で、外部加熱ロール613の加熱は行われておらず、温度は低い状態にある。この結果、定着ベルト610に付着しているオフセットトナーは、外部加熱ロール613に移動する。そして、外部加熱ロール613に移動したトナーは、クリーニング部材617により除去される。
ところで、第1の実施形態において説明したが、ニップ部N、定着ロール611よりも定着ベルト610の移動方向下流側であって、内部加熱ロール612よりも定着ベルト610の移動方向上流側における定着ベルト610は、温度が低い状態にある。そして、本実施形態においては、外部加熱ロール613を、定着ベルト610のうちこの温度が低い部分に接触させている。このため、本実施形態において、定着ベルト610と外部加熱ロール613との温度差は、第1の実施形態に比べ小さいものとなっている。なお、本実施形態においては、定着ベルト610を内部加熱ロール612によって加熱ではなく、定着ロール611によって加熱する構成とすれば、上記温度差を大きくすることができる。
上述の第1および第2の実施形態においては、高温側の部材(定着ベルト610)から低温側の部材(外部加熱ロール613)にトナーが移動する例を説明したが、トナーの種類によっては、低温側から高温側に移動する場合も考えられる。例えば、部材間の温度差がそれほどない状態では移動しにくいが、部材間の温度差がある程度生じた場合であって両部材が比較的高温状態に保たれている場合に、低温側から高温側に移動するトナーが存在する場合も考えられる。このような場合は、例えば、定着ベルト610および外部加熱ロール613の温度を上昇させ、且つ、外部加熱ロール613の温度を定着ベルト610の温度よりも高くする。これにより、定着ベルト610に付着しているオフセットトナーを外部加熱ロール613側に移動させることができる。
ここで、上記の実施形態によるクリーニングの結果を、比較例とともに説明する。
図6は、第1の実施形態における定着ベルト610に形成されたベタ画像を構成するトナーに対しクリーニングを行い、クリーニング後の定着ベルト610の状態を示したものである。
より具体的には、定着ベルト610上に単層、2層、および3層のオフセットトナーで形成されたベタ画像を形成し、これらのベタ画像に対しクリーニングを行いクリーニング後における定着ベルト610の状態を観察した。
本図においては、図4の処理を行った場合のクリーニング結果を図中「本実施形態」として記載し、図4におけるステップ202、ステップ203の処理を省略し、ステップ201およびステップ204の処理を行った場合の結果を図中「比較例」として記載している。
また、図中「○」は、ベタ画像をほぼ除去できクリーニング結果が良好であったことを示している。「△」は、ベタ画像の一部が定着ベルト610に残ったことを示している。「×」は、ベタ画像をほとんど除去することができずクリーニング不良であったことを示している。
同図に示すように、比較例においては、単層でややクリーニングの効果があったものの2層および3層においてはベタ画像をほとんど除去できずクリーニング不良となってしまった。一方で、本実施形態においては、単層、2層、3層のいずれの条件においてもベタ画像の除去を確認することができた。
第1の実施形態である画像形成装置を示した概略構成図である。 定着装置の概略構成を示す側断面図である。 定着モードにおいて、制御部にて実行される処理を示したフローチャートである。 クリーニングモードにおいて実行される処理を示したフローチャートである。 第2の実施形態における定着装置の概略構成を示す側断面図である。 第1の実施形態における定着ベルトに形成されたベタ画像を構成するトナーに対しクリーニングを行い、クリーニング後の定着ベルトの状態を示したものである。
符号の説明
40…制御部、62…加圧ロール、610…定着ベルト、611…定着ロール、612…内部加熱ロール、613…外部加熱ロール、616a〜616c…ヒータ、617…クリーニング部材、N…ニップ部

Claims (9)

  1. 回転可能に配設される第1の定着部材と、
    前記第1の定着部材に回転可能に接触配置され、当該第1の定着部材との接触領域に画像を保持した記録材を通過させることで、当該記録材に当該画像を定着させる第2の定着部材と、
    前記第1の定着部材の外周面に回転可能に接触配置され、当該第1の定着部材を加熱する外部加熱部材と、
    前記外部加熱部材の外周面を清掃する清掃部材と、を備え、
    前記第1の定着部材と前記外部加熱部材との間の温度差を定着時とは異ならせた状態で当該第1の定着部材から当該外部加熱部材へ異物を付着させ、前記清掃部材によって当該外部加熱部材へ付着した異物を除去することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記温度差は、定着時における前記第1の定着部材および前記外部加熱部材との間の温度差よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記第1の定着部材を加熱する加熱部材を更に備え、
    前記外部加熱部材は、前記接触領域よりも前記第1の定着部材の回転方向上流側且つ前記加熱部材よりも前記第1の定着部材の回転方向下流側に配置されたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 前記清掃部材は、前記外部加熱部材に対する位置を変更可能に配設されていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  5. 回転可能に配設される第1の定着部材と、
    前記第1の定着部材に回転可能に接触配置され、当該第1の定着部材との接触領域に画像を保持した記録材を通過させることで、当該記録材に当該画像を定着させる第2の定着部材と、
    前記第1の定着部材の外周面に回転可能に接触配置され、当該第1の定着部材を加熱する外部加熱部材と、
    前記第1の定着部材と前記外部加熱部材との間に温度差をつけて当該外部加熱部材に付着させた異物を清掃する清掃部材と、
    を含む定着装置。
  6. 前記清掃部材は、前記外部加熱部材に押圧可能に配置され、
    前記清掃部材が前記外部加熱部材を押圧する押圧力は、調整可能であることを特徴とする請求項5記載の定着装置。
  7. 加熱源を備え、前記第1の定着部材を加熱する加熱部材を更に備え、
    前記第1の定着部材と前記外部加熱部材との間に前記温度差をつける際、前記加熱源はオフ状態とされていることを特徴とする請求項5記載の定着装置。
  8. 前記外部加熱部材は、加熱源を備え、
    前記第1の定着部材と前記外部加熱部材との間に前記温度差をつける際、前記加熱源はオフ状態とされていることを特徴とする請求項5記載の定着装置。
  9. 回転可能に配設される第1の定着部材と、
    前記第1の定着部材に回転可能に接触配置され、当該第1の定着部材との接触領域に画像を保持した記録材を通過させることで、当該記録材に当該画像を定着させる第2の定着部材と、
    前記第1の定着部材の外周面に回転可能に接触配置され、当該第1の定着部材を加熱する外部加熱部材と、を備えた画像形成装置に設けられたコンピュータに、
    前記記録材に対する前記画像の定着終了後、前記第1の定着部材の清掃に際し、当該第1の定着部材と前記外部加熱部材との接触部における当該第1の定着部材と前記外部加熱部材との温度差を定着が行われる際の温度差とは異なる状態とする機能と、
    前記温度差を異ならせた状態にて前記第1の定着部材を回転させる機能と、
    を実現させるためのプログラム。
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