JP2008170371A - パターン欠陥検査方法、及びパターン欠陥検査装置 - Google Patents

パターン欠陥検査方法、及びパターン欠陥検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 単位パターンのピッチが例えば50μm〜1000μmであるような繰り返しパターンに生じた欠陥を、短時間で、高信頼に検査する。
【解決手段】 単位パターンが周期的に配列された繰り返しパターンを備えた被検査体の、繰り返しパターンに生じた欠陥を検査するパターン欠陥検査方法であって、繰り返しパターンに所定の入射角で光を照射して回折光を生じさせる工程と、繰り返しパターンからの回折光を受光して結像させる工程と、回折光を結像させた像を観察することにより繰り返しパターンに生じた欠陥を検出する工程と、を有し、回折光を受光して結像させる工程では、繰り返しパターンからの回折光のうち、絶対値が45次〜1600次の超高次回折光を受光する。
【選択図】 図3

Description

この発明は、単位パターンが周期的に配列された繰り返しパターンを備えた被検査体の、繰り返しパターンに生じた欠陥を検査するパターン欠陥検査方法、及びパターン欠陥検査装置に関する。
例えば、液晶表示装置、プラズマ表示装置、EL表示装置、LED表示装置、DMD表示装置などのディスプレイ装置(Flat Panel Display;FPD)に用いられる表示デバイス用基板の表面、及び該表示デバイス用基板の製造工程で用いられるフォトマスクの表面には、単位パターンが周期的に配列された繰り返しパターンが形成される場合がある。この単位パターンは、所定の規則に従って配列されるものであるが、製造工程における何らかの原因により、一部の単位パターンが、所定の規則とは異なる規則に従って配列された欠陥を含む場合がある。かかる欠陥はムラ欠陥と称することもできる。
表示デバイス用基板において前記欠陥が生じれば、欠陥の大きさがたとえ製造工程における許容範囲内となるような微小なものであったとしても、それが規則的配列を有することにより、製造された表示装置において肉眼により感知できるような表示ムラとなる場合がある。また、表示デバイス用基板の製造工程で用いられるフォトマスクに前記欠陥が生じれば、表示デバイス用基板に形成されるパターンにその欠陥が転写されてしまう場合があり、問題の影響が大きくなる。そのため、デバイス用基板、および該デバイス用基板の製造工程で用いられるフォトマスクは、被検査体として、繰り返しパターンに生じた欠陥を検査される必要がある。
しかしながら、前記欠陥は、欠陥とはいえ何らかの規則に従って周期的に配列しているため、一見正常であるように見え易く、その有無を検出することは困難である場合が多い。例えば、前記欠陥について、各単位パターンの寸法や座標を個別に測定するミクロ検査を実施しようとしても、単位パターンの個数は膨大であるため、時間的、コスト的な観点から困難である。また、繰り返しパターンの全域または一部領域に光を照射し、かかる領域を斜めから目視するという斜光検査により前記欠陥を検出できる場合もあるが、作業者によっては検査結果にばらつきが生じるため、信頼性の面において問題がある。
一方、集積回路を備えた半導体装置(ICやLSI等)用基板の表面や、該半導体装置用基板の製造工程で用いられるフォトマスクの表面に生じた欠陥を検査する方法が知られている。
特許文献1には、半導体装置用基板の製造工程で用いられるフォトマスクの表面に生じた欠陥を、短時間で検査する方法が開示されている。特許文献1に開示された方法では、検査対象の物体を、検査領域の全面に亘り略均一な光量でその物体による回折光が発生するように照明し、前記回折光のうち所定の次数(例えば11次)以上の高次回折光を選択的に入射させる位置に対物レンズを配置し、該対物レンズによる前記物体の像の光強度分布をセンサによって検出し、該センサによる検出結果を解析手段によって解析して前記物体の微細構造に関する情報を取得する。
特開2005−233869号
しかしながら、例えば液晶表示装置の製造工程で用いられるフォトマスクにおける単位パターンのピッチは、一般的に50μm〜1000μm程度のものを含み、集積回路を備えた半導体装置用基板や、該半導体装置用基板の製造工程で用いられるフォトマスクにおける単位パターン(例えば、特許文献に記載された0.1μm〜0.4μmのピッチの単位パターン)と比較して、その大きさは500倍〜10000倍である。そのため、液晶表示装置などの製造工程で用いられるフォトマスクを被検査体とした場合には、特許文献1に開示された方法を用いても、繰り返しパターンに生じた欠陥を検査することは困難であることを発明者らは見出した。
そこで本発明は、単位パターンのピッチが例えば50μm〜1000μmであるような繰り返しパターンに生じた欠陥を、短時間で、高信頼に検査することが可能なパターン欠陥検査方法、及びパターン欠陥検査装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、
単位パターンが周期的に配列された繰り返しパターンを備えた被検査体の、前記繰り返しパターンに生じた欠陥を検査するパターン欠陥検査方法であって、前記繰り返しパターンに所定の入射角で光を照射して回折光を生じさせる工程と、前記繰り返しパターンからの回折光を受光して結像させる工程と、前記回折光を結像させた像を観察することにより前記繰り返しパターンに生じた欠陥を検出する工程と、を有し、前記回折光を受光して結像させる工程では、前記繰り返しパターンからの回折光のうち、絶対値が45次〜1600次の超高次回折光を受光するパターン欠陥検査方法が提供される。
好ましくは、前記欠陥とは、前記周期とは異なる規則性をもつものである。欠陥が、前記周期とは異なる周期で配列された単位パターンを有する繰り返しパターンであるときに本発明の効果が特に有利に得られる。
好ましくは、前記回折光を受光して結像させる工程では、前記繰り返しパターンからの回折光のうち、絶対値が90次〜1600次の超高次回折光を受光する。
好ましくは、前記回折光を受光して結像させる工程では、前記繰り返しパターンの主平面に対して90°の受光角で前記回折光を受光する。
好ましくは、前記繰り返しパターンに所定の入射角で光を照射して回折光を生じさせる工程では、前記繰り返しパターンの主平面に対して30°〜60°の入射角であって、前記受光して結像させる工程において、前記超高次回折光を受光可能な入射角で光を照射する。
好ましくは、前記単位パターンのピッチは、50μmから1000μmである。
好ましくは、前記被検査体とは、365nm〜436nmの波長範囲内の所定波長範囲の光を露光するフォトマスクである。
前記フォトマスクは、液晶表示装置製造用のものである。
本発明の他の態様によれば、
単位パターンが周期的に配列された繰り返しパターンを備えた被検査体の、前記繰り返しパターンに生じた欠陥を検査するパターン欠陥検査装置であって、前記繰り返しパターンに所定の入射角で光を照射して回折光を生じさせる照明手段と、前記繰り返しパターンからの回折光を受光して結像させる受光手段と、前記回折光を結像させた像を観察するこ
とにより、前記繰り返しパターンに生じた欠陥を検出する解析手段と、を有し、前記受光手段は、前記繰り返しパターンからの回折光のうち、絶対値が45次〜1600次の超高次回折光を受光するパターン欠陥検査装置が提供される。
好ましくは、前記受光手段は、前記繰り返しパターンからの回折光のうち、絶対値が90次〜1600次の超高次回折光を受光する。
好ましくは、前記受光手段は、前記繰り返しパターンの主平面に対して90°の受光角で前記回折光を受光する。
好ましくは、前記照明手段は、前記繰り返しパターンの主平面に対して30°〜60°の入射角であって前記受光手段が、前記超高次回折光を受光可能な入射角で光を照射する。
好ましくは、前記単位パターンのピッチは、50μmから1000μmである。
好ましくは、前記被検査体とは、365nm〜436nmの波長範囲内の所定波長範囲の光を露光するフォトマスクである。
好ましくは、前記フォトマスクは、液晶表示装置製造用のものである。
本発明によれば、単位パターンのピッチが例えば50μm〜1000μmであるような繰り返しパターンに生じた欠陥を、短時間で、高信頼に検査することが可能なパターン欠陥検査方法、及びパターン欠陥検査装置を得ることができる。
上述の通り、特許文献1には、例えば集積回路を備えた半導体装置用基板の製造工程で用いられるフォトマスク等を被検査体として、該フォトマスクの備える繰り返しパターンに生じた欠陥を短時間で検査する方法が開示されている。ここで、特許文献1に開示された方法が解決しようとする課題は、およそ以下のとおりである。
従来より、集積回路を備えた半導体装置用基板の単位パターンの寸法が0.1μmである場合には、単位パターンの寸法変動の大きさが、単位パターンの寸法の一割程度(すなわち0.01μm程度)の許容範囲内に収まっているか否かが検査されてきた。また同様に、半導体装置用基板の製造工程で用いられるフォトマスクの単位パターンの寸法が0.4μmである場合(例えば1/4の露光工程の場合)にも、単位パターンの寸法変動の大きさが0.04μm程度の許容範囲内に収まっているか否かが検査されてきた。かかる検査は、最終検査工程での単位パターンの寸法と設計段階での単位パターンの寸法とを比較する、いわゆる「寸法計測」により実施されてきた。
しかしながら、いわゆる「寸法計測」の結果が良好であっても、すなわち、たとえ単位パターンの寸法変動の大きさが許容範囲内であっても、許容範囲内の微小な寸法変動が繰り返しパターンの随所に存在する場合には、フォトマスクを用いて製造される半導体装置の性能等に重大な悪影響を及ぼすことが問題視されていた。すなわち、いわゆる「寸法計測」では分解能が不足しており検出することが困難な微細な寸法変動についても、検査の必要があると認識されていた。また、このような微細な寸法変動を、極短紫外線を用いた光学顕微鏡などにより個別に検査することは、実用的ではないとされていた。
特許文献1に開示された方法は、このように、いわゆる「寸法計測」では分解能が不足
しており検出することが困難である微小な寸法変動を精密に検査することを目的とするものである。すなわち、単位パターンの寸法が例えば0.1μm〜0.4μm程度であるような繰り返しパターンに生じた、0.01μm〜0.04μmに満たない微小な寸法変動を検査することを目的とするものである。
これに対して、例えば液晶表示装置の製造工程で用いられるフォトマスクにおける単位パターンのピッチは、上記半導体装置製造用のフォトマスクの比較してパターンの周期が大きく、一般的に50μm〜1000μm程度のものを含む。すなわち、半導体装置用基板の製造工程で用いられるフォトマスク等における単位パターンのピッチと比較して、上述のとおりその大きさは500倍〜10000倍である。発明者等の調査によれば、特許文献1に開示された方法は、単位パターンのピッチが例えば0.1μm〜0.4μm程度の超微細な繰り返しパターンに生じた欠陥の検査には有効であったとしても、単位パターンのピッチが比較的大きな繰り返しパターンに生じた欠陥の検査には必ずしも有効ではないことが判明した。すなわち、発明者等の調査によれば、液晶表示デバイス用基板や、液晶表示デバイス用基板の製造工程で用いられるフォトマスクを被検査体とした場合には、特許文献1に開示された方法を用いて、繰り返しパターンに生じた欠陥を検査することは困難であることが判明した。
一方で、液晶表示パネルなどの製造に用いられるフォトマスクにおいて、パターン中に、描画装置の不安定要因等により、構造欠陥(線幅ずれ、座標ずれ、形状異常)が潜在していることがある。また、これらの用途のフォトマスクは、大型(一辺が300mm以上、最近の大型化傾向によれば、1辺が1000mm以上のものも珍しくない)化が顕著であり、マスク使用時には露光機により全面の露光を行う。このため、特許文献1に開示されたフォトマスクとは異なり、解像度より露光光量を優先する必要が生じる為、露光光は、波長365〜436nmの範囲で所定の波長域をもつ光源を用いる。したがって、マスクの検査にあたっても、超高解像度のパターン形状検査を行う意義は薄く、効率も悪い。また、露光条件を反映した解像度程度の検査で許容範囲以下のパターン異常は、特に欠陥として扱う必要がないため、上述した、規則的配列を有することにより肉眼により感知できるようなエラーについての検査方法が確立していなかった。
そこで、発明者等は、表示デバイス用基板の製造工程で用いられるフォトマスク等の繰り返しパターンに生じた欠陥を、短時間で、高信頼に検査するには、回折光を用いる方法が有効であるとの知見を得て、鋭意研究を行った。その結果、単位パターンのピッチが比較的大きな繰り返しパターンに生じた欠陥の検査に際しては、該繰り返しパターンから受光する回折光の次数を大きくする必要があることを突き止めたのである。すなわち、単位パターンのピッチが50μm〜1000μm程度である繰り返しパターンに生じた欠陥を検査するには、45次〜1600次の超高次回折光を選択的に受光して欠陥の検査を行うことが有効であることを見出した。本発明は、発明者等が得た上述の知見をもとになされたものである。
以下に、本発明の一実施形態として、(1)被検査体としてのフォトマスクの構成、(2)フォトマスクに生じた欠陥、(3)パターン欠陥検査装置の構成、(4)本発明の一実施形態にかかるパターン欠陥検査方法、を順に説明する。
(1)フォトマスクの構成
本発明の一実施形態にかかるパターン欠陥検査装置及びパターン検査方法においては、例えば、液晶表示装置、プラズマ表示装置、EL表示装置、LED表示装置、DMD表示装置などに用いられる表示デバイス用基板や、該表示用デバイス用基板の製造工程で用いられるフォトマスクを、被検査体として用いることが出来る。特に、液晶表示装置製造用マスクにおいて本発明は有用である。
以下に、被検査体としてのフォトマスク50の構成について、図面を参照しながら説明する。参照する図面において、図1は、本発明の一実施形態にかかる被検査体としてのフォトマスクの構成を例示する概略図であり、(a)はフォトマスクの平面図を、(b)はフォトマスクの横断面図をそれぞれ模式的に示している。また、図2は、本発明の一実施形態にかかる被検査体としてのフォトマスクが備える繰り返しパターンの構成を模式的に例示する概略図である。
フォトマスク50とは、フォトリソグラフィー技術を用いて微細構造を製造する際に用いられる露光用マスクであり、図1(a)に例示するように、辺L1、辺L2を備える基板として構成されている場合が多い。上述のように、表示デバイス用基板の製造工程で用いられるフォトマスク50は、辺L1または辺L2が300mmを超える場合が多く、時には1mを超えるような大型基板として構成される場合もある。そして、このような大型のフォトマスク50を用いて全面一括露光を行うには、解像度よりも光量が優先されるため、露光用光源としては、365nm〜436nmの波長を含む所定波長領域の光を発するような光源が用いられる場合が多い。
フォトマスク50は、図1(b)に示すように、透明支持体としての透明基板57と、透明基板57の主表面上に形成された薄膜(遮光膜)からなる繰り返しパターン56と、を有している。
透明基板57の材料としては、例えば、合成石英ガラスなどが用いられる。また、繰り返しパターン56を構成する薄膜の材料としては、例えば、クロムなどの遮光性を有する材料や、半透光性の材料等が用いられる。なお、薄膜は、単層に限らず積層として構成されてもよく、その場合、遮光膜以外に半透光性の膜を伴ってもよく、また、エッチングストッパなどの機能性の膜を伴ってもよい。さらには、上記薄膜上にレジスト膜を伴ってもよい。
表示デバイス用のフォトマスク50の繰り返しパターン56の形状は、例えば、図2に示すように、格子状の単位パターン53が周期的に配列された形状となっている。単位パターン53のピッチd(すなわち単位パターン53の配列周期)は、例えば50μm〜1000μmになるように構成されている。
(2)フォトマスクに生じた欠陥
上記において、単位パターン53は所定の規則に従って配列したものである。本発明では、図2に示すような、直角方向に一定形状の単位パターンの配列を有するもののみでなく、例えばラインアンドスペースのように一定の線幅や位置の規則性をもつパターンも、所定の規則に従って配列したパターンに含まれる。しかしながら、製造工程等における何らかの原因により、上記規則性とは異なる規則性をもって一部の単位パターンが配列されてしまう欠陥(いわゆるムラ欠陥)が生じる場合がある。以下に、繰り返しパターン56に生じる欠陥について、フォトマスク50の製造方法を交えながら説明する。なお、例えば一定の線幅を有するライン状のパターンにおける、一定幅の線幅異常や、位置ずれも、上述の、所定の規則とは異なる規則に従って配列された欠陥に含まれるものとする。すなわち、ラインアンドスペースのパターンにおける線幅異常、位置ずれ異常も、後述する本発明の方法が優位に検査できる対象となる欠陥である。
フォトマスク50の製造に際しては、多くの場合、以下の〔1〕〜〔5〕の工程が実施される。〔1〕まず、透明基板57上に薄膜(遮光膜等)を形成し、更に、この薄膜上にレジスト膜を形成する。〔2〕次に、形成したレジスト膜に、描画機を用いて、例えばラスタ描画方法などの描画方法によりレーザ光等を照射して、所定のパターンを露光する。
〔3〕次に現像を行い、描画部又は非描画部のレジスト膜を選択的に除去し、薄膜上にレジストパターンを形成する。〔4〕その後、レジストパターンに覆われていない薄膜をエッチングにより選択的に除去して、繰り返しパターン56を形成する。〔5〕続いて、繰り返しパターン56上の残存レジストを除去する。なお、多層膜の場合には、膜の材料に応じた追加工程を設けることが出来る。
ここで、上述の〔2〕の工程において、レーザ光の走査精度が不意に悪化したり、又はビーム径が不意に変動したり、又は環境要因が変動したりすること等により、繰り返しパターン56に欠陥が発生することがある。図6は、繰り返しパターンに生じた欠陥を例示する概略図であり、(a)及び(b)は座標位置変動系の欠陥を、(c)及び(d)は寸法変動系の欠陥をそれぞれ例示している。なお、図6においては、欠陥が生じた箇所を符号54で示している。
例えば、図6(a)は、レーザ光による描画の繋ぎ目に位置ずれが発生したことによって、単位パターン53のピッチdが部分的に広くなってしまった欠陥を示す。また、図6(b)は、レーザ光による描画の繋ぎ目に位置ずれが発生したことによって、単位パターン53’の位置が他の単位パターン53に対して相対的にずれてしまった欠陥を示す。これらの欠陥は座標位置変動系の欠陥と称することができる。
また、図6(c)及び図6(d)は、描画機のビーム強度やビーム径が変動したこと等によって、単位パターン53’の大きさ、すなわち格子枠53a’の幅が変動してしまった欠陥を示す。これらの欠陥は寸法変動系の欠陥と称することができる。
なお、このような欠陥の発生原因は、必ずしも上記に限定されず、その他種々の原因により生じる場合がある。
(3)パターン欠陥検査装置の構成
続いて、本発明の一実施形態にかかるパターン欠陥検査装置10の構成例について、図3を用いて説明する。パターン欠陥検査装置10は、保持手段としてのステージ11と、照明手段としての光源装置12と、受光手段としての撮像装置14と、解析手段としての画像解析装置16と、を有している。以下に、それぞれについて説明する。
〔ステージ〕
保持手段としてのステージ11は、被検査体としてのフォトマスク50を保持するように構成されている。
ステージ11は、繰り返しパターン56の主平面に対して斜め下方から光を照射することが出来るように、フォトマスク50を保持する。例えば、ステージ11は、フォトマスク50の外周部を保持するような枠状の形状として構成されていてもよく、照射する光に対して透明な部材により構成されていてもよい。
また、ステージ11は、例えば、X方向及びY方向に移動可能なX−Yステージとして構成されている。そして、ステージ11上に保持されるフォトマスク50を、後述する光源装置12及び撮像装置14に対して相対的に移動させることにより、検査視野を移動させることが出来るように構成されている。なお、ステージ11を光源装置12及び撮像装置14に対して移動自在に構成しない場合には、光源装置12及び撮像装置14をステージ11に対して移動自在に構成してもよい。
〔光源装置〕
照明手段としての光源装置12は、ステージ11に保持されたフォトマスク50の繰り
返しパターン56に、所定の入射角で光を照射して回折光を生じさせるように構成されている。
光源装置12は、十分な輝度(例えば照度が1万Lx〜60万Lx以上、好ましくは30万Lx以上)を有し、平行性が高い(平行度が2°以内)の光源12aを用している。このような条件を満足することができる光源12aとしては、例えば、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプ等が挙げられる。
光源装置12は、レンズを含む照射光学系12bを備えている。照射光学系12bは、ステージ11の支持面(すなわち繰り返しパターン56の主平面)と光源12aとの間に配置され、光源12aからの光を平行化する。
照射光学系12bにより平行化された光は、繰り返しパターン56の主平面を斜め下方から入射角θiにて照射して、回折光を生じさせる。なお、ここで入射角θiとは、ステージ11の支持面の法線と、繰り返しパターン56に照射される光の光軸と、に挟まれる角度をいう。なお、図1において、光源装置12は、ステージ11の支持面に対して斜め下方に配置されているが、その他、ステージ11の支持面に対して斜め上方に配置されていてもよい。
〔撮像装置〕
受光手段としての撮像装置14は、繰り返しパターン56からの回折光を受光して、結像させるように構成されている。
撮像装置14は、例えばCCDカメラ等の2次元の画像を撮影することが出来るエリアカメラ14aを有している。エリアカメラ14aの受光面は、ステージ11の支持面(すなわち繰り返しパターン56の主平面)と対向するように設けられている。
撮像装置14は、対物レンズを有する受光光学系14bを更に有している。受光光学系14bは、繰り返しパターン56から所定の次数の回折光を受光し、受光した回折光を、エリアカメラ14aの受光面上に結像させる。受光光学系14bを介した撮像装置14の視野は、例えば、一辺が10mm〜50mmの正方形あるいは長方形になるように設定される。
エリアカメラ14aの受光面上に結像させた回折光の像は、画像データとして、画像解析装置16へ出力することが可能である。
撮像装置14は、ステージ11の支持面に対して上方に配置されており、受光角θrで回折光を受光する。ここで受光角θrとは、ステージ11の支持面(すなわち繰り返しパターン56の主平面)と、受光光学系14bの光軸と、に挟まれる角度をいう。なお、受光角θrを実質的に直角とした場合、すなわち、撮像装置14がステージ11の支持面の法線上に配置されている場合には、撮像装置14がステージ11の支持面に対して斜めに配置されている場合と比較して、エリアカメラ14aの受光面と繰り返しパターン56との距離が均一となる。その場合、同一の検査視野内において均一な像を得やすくなり、また、同一の検査視野内においてデフォーカスを防ぐことが容易となり好ましい。
〔画像解析装置〕
解析手段としての画像解析装置16は、回折光を結像させた像、すなわち撮像装置14から出力された画像データを観察することにより、繰り返しパターン56に生じた欠陥の有無を検出することができるように構成されている。
画像解析装置16は、撮像装置14から画像データを受信したら、例えば、受信した画像データの各部位の光強度を数値化して数値データを作成するように構成されている。そして、作成した数値データと、以下の基準データと、を比較することにより、欠陥の有無を自動検出するように構成されている。
基準データとしては、例えば、欠陥がない繰り返しパターン56からの回折光を結像させた像をもとに作成した数値データを用いることが出来る。その他、基準データとして、回折光を結像させた像を単位パターン53の配列方向に移動させた像をもとに作成した数値データを用いることも出来る。後者においては、数値データから基準データを引き算すると、欠陥に対応して一対のプラスとマイナスのピークが形成されるため、欠陥の検出がより容易になる場合がある。
(4)パターン欠陥検査方法
続いて、本発明の一実施形態にかかるパターン欠陥検査方法について説明する。本パターン欠陥検査方法は、上述したパターン欠陥検査装置により実施される。
本パターン欠陥検査方法は、繰り返しパターン56に所定の入射角で光を照射して回折光を生じさせる工程(S1)と、繰り返しパターン56からの回折光を受光して結像させる工程(S2)と、回折光を結像させた像を観察することにより、繰り返しパターン56に生じた欠陥の有無を検出する工程(S3)と、を有している。以下、各工程について順に説明する。
〔回折光を生じさせる工程(S1)〕
まず、繰り返しパターン56を備えたフォトマスク50を、パターン検査装置のステージ11上に保持する。そして、光源装置12を用い、繰り返しパターン56の主平面に、斜め下方から入射角θiで光を照射する。
すると、繰り返しパターン56の透過光側及び反射光側に、回折光が発生する。すなわち、繰り返しパターン56における単位パターン53のピッチがdであり、光源装置12から入射する光の波長がλであり、入射角θiであるときには、d(sinθi±sinθn)=nλの関係を満たすような回折角θの方向に、n次の回折光が観測される。
図4は、例えば入射角θiが0°であるときの(すなわち、繰り返しパターン56の主平面の鉛直下方から光を照射したときの)、繰り返しパターン56からの回折光の様子を示す概略図であり、(a)は、単位パターン53のピッチdが10μmであるCCD用フォトマスクの繰り返しパターン56から生じる回折光の様子を、(b)は、単位パターン53のピッチdが200μmである液晶表示装置用フォトマスクの繰り返しパターン56から生じる回折光の様子をそれぞれ示す。また、図5には、入射角θiが0°であり、単位パターン53のピッチdが10μm、100μm、1000μmであるときの回折角θnをそれぞれ示す。
図4及び図5によれば、単位パターン53のピッチdが大きいほど、隣接する回折光同士の回折角の差dθ(すなわち、θn±1とθnとの差)が小さくなり、次数の異なる回折光が近接していることが分かる。
〔回折光を受光して結像させる工程(S2)〕
続いて、撮像装置14を用いて、繰り返しパターン56からの回折光を受光して結像させる。すなわち、受光光学系14bにより、繰り返しパターン56からの回折光を受光させて、エリアカメラ14aの受光面上へと結像させる。
ここで、欠陥がない繰り返しパターン56においては、各単位パターン53のピッチdは均一であるため、波長λ、入射角θi、回折角θが同一である限り、特定の次数の回折光を結像させた像は一定の規則性をもったものとなる。
これに対し、欠陥が生じた繰り返しパターン56’のピッチd’は、欠陥がない繰り返しパターン56のピッチdとは異なる。そのため、波長λ、入射角θi、回折角θが同一であったとしても、欠陥が生じた繰り返しパターン56’からの回折光を結像させた像と、欠陥がない繰り返しパターン56からの回折光を結像させた像とは、何らかの相違が生じることとなる。具体的には、前者の像内には、繰り返しパターン56に生じた欠陥に起因して、光強度分布の異変が現れることとなる。なお、かかる光強度分布の異変は、欠陥がない繰り返しパターン56からの回折光を結像させた像には現れない。
ここで、欠陥の存在を示唆する光強度分布の異変は、回折光の次数を適切に選択することによって顕著に観察可能となる。例えば、単位パターン53のピッチdが50μm〜1000μmである繰り返しパターン56にて生じた50nm〜100nmの微細な欠陥は、45次以上、より好ましくは90次以上(または−45次以下、より好ましくは−90次以下)の超高次回折光を結像させた像内に、光強度分布の異変として検出することが可能である。これに対し、上記より絶対値の小さい回折光を結像させた像内には、上述の欠陥の存在を示唆する光強度分布の異変を検出することが困難となりやすい。
なお、次数が高くなるほど回折光の強度は低下してしまうが、1600次以下(または−1600次以上)の回折光を受光して結像させた像であれば、充分な照度の光源や、高感度の撮像素子を使用することにより上述の欠陥の存在を示唆する光強度分布の異変を検出することが可能であることが、発明者等の研究により明らかとなった。
なお、上述したd(sinθi±sinθn)=nλという関係式によれば、繰り返しパターン56に形成される単位パターン53のピッチdが50μm〜1000μmであり、光源装置12からの光の波長λが0.55μmであり、撮像装置14の受光角θrが90°である場合には、光源装置12からの光の入射角θiを30°〜60°とすることにより、撮像装置14において45次〜1600次(または−50次〜−1600次)の超高次回折光を受光することができる。
その後、撮像装置14は、エリアカメラ14aの受光面上に結像させた像を、画像データとして、画像解析装置16へと出力する。
なお、上記においては、撮像装置14にて繰り返しパターン56の透過光側の回折光を受光する場合を例にとって説明したが、撮像装置14にて繰り返しパターン56の反射光側の回折光を受光する場合についても、同様の結果を得ることが出来る。
〔欠陥の有無を検出する工程(S3)〕
上述のように、45次〜1600次(または−45次〜−1600次)の超高次回折光を結像させた像には、欠陥の存在を示唆する光強度分布の異変が現れる。従って、かかる像を観察することにより、繰り返しパターン56に生じた欠陥の有無を検査することが可能である。
具体的には、画像解析装置16により、撮像装置14により出力された画像データを受信させ、受信した画像データの各部位の光強度を数値化させて数値データを作成させ、作成した数値データと、前記基準データとを比較させる。このように、光強度を数値化して比較データと比較することにより、欠陥に起因する光強度分布の異変(すなわち欠陥の有無)を、目視による作業者の印象ではなく、定量的に検出することが可能となる。
(5)本発明の一実施形態における効果
本発明の一実施形態によれば、以下〔1〕〜〔3〕の効果を奏する。
〔1〕本発明の一実施形態によれば、単位パターン53のピッチdが50μm〜1000μmである繰り返しパターン56に生じた50nm〜100nmの微細な欠陥は、例えば45次〜1600次(または−45次〜−1600次)の超高次回折光を結像させた像内に、光強度分布の異変として現れる。従って、各単位パターン53の寸法や座標を個別に測定する検査(いわゆるミクロ的な拡大検査)を実施しなくても、超高次回折光を結像させた像内における光強度分布の異変の有無を観察することにより、繰り返しパターン56に生じた欠陥の有無を検査することが可能となる。そして、かかる検査は、複数の単位パターン53を含むマクロ領域(すなわち一辺が10mm〜50mmの正方形あるいは長方形である検査視野)に対して行われるため、フォトマスク50の検査時間を大幅に短縮させることが可能となり、生産性を大幅に向上させることが可能となる。
例えば、ハイビジョンTV用の表示デバイス用基板(42V型、面積約0.5m)の製造に用いられるフォトマスク50は、1920(垂直)×1080(水平)=2,073,600個の単位パターン53を有している。ここで、全ての単位パターン53の寸法や座標を、レーザ測長機や顕微鏡等を用いてミクロ検査しようとすれば、単位パターン1個当たりの測定所要時間を約10秒とした場合に、約240日必要となってしまう。これに対し、本発明の一実施形態によれば、例えば、マクロ検査の視野が一辺25mm(但し隣接視野との重複を1割見込む)であり、一つの視野における検査時間(すなわち、上記のS1〜S3までの実行時間)が2.5秒程度であるとすれば、40分強の検査時間で検査を完了させることが可能となる。すなわち、フォトマスク50の検査時間を大幅に短縮させ、フォトマスク50の生産性を大幅に向上させることが可能となる。
〔2〕本発明の一実施形態によれば、繰り返しパターン56に生じた欠陥は、超高次回折光を結像させた像において、光強度分布の異変として現れる。そして、画像解析装置16により、画像データの各部位の光強度を数値化させて数値データを作成させ、作成した数値データと、前記基準データとを比較させることにより、欠陥に起因する光強度分布の異変(すなわち欠陥の有無)を検出することが可能となる。すなわち、光強度を数値化して比較データと比較することにより、欠陥の有無を、目視による作業者の印象ではなく、定量的に検出することが可能となる。これにより、検査結果のばらつきを抑制させ、検査結果の信頼性を向上させることが可能となる。
〔3〕本発明の一実施形態によれば、表示デバイス用基板の製造工程において上述のパターン欠陥検査方法を実施することにより、該表示デバイス用基板を用いて製造した表示デバイスにおいて、表示ムラの発生を抑制することが可能となる。同様に、表示デバイス用基板の製造工程で用いるフォトマスク50の製造工程において上述のパターン欠陥検査方法を実施することにより、フォトマスク50を用いて製造した表示デバイスにおいて、表示ムラの発生を抑制することが可能となる。
以下に、本発明の実施例について、比較例を交えながら説明する。
まず、実施例1として、格子状の単位パターン53のピッチdを200μmとし、その配列の中の一列に、意図的に100nm程度線幅が大きい欠陥を生じさせた繰り返しパターン56’を備えたフォトマスク50を、被検査体として用意した。そして、光源装置12により、波長λが0.55μmである光を、繰り返しパターン56’に対して、入射角θiを45°として照射した。そして、受光角θrが90°の方向に設置された撮像装置
14により、絶対値が257次に相当する超高次回折光を受光させて結像させ、かかる像の画像データを作成させた。そして、画像解析装置16によりかかる画像データを解析した。
実施例1にかかる画像データを図7に示す。図7によれば、超高次回折光を結像させた像の中に、欠陥の存在を示唆する光強度分布の異変(縦方向の筋)が認められた。
なお、図7に示す像では水平方向にも縞模様が現れているが、かかる縞模様は、正常な繰り返しパターンに起因するものと考えられる。本発明によれば、このような正常パターンに起因する干渉縞の中に、欠陥が生じた繰り返しパターン56’からの超高次回折光を、欠陥の存在を示唆する光強度分布の異変として識別することが可能であり、繰り返しパターン56に生じた欠陥の有無を検査することが可能であることが、本実施例により明らかとなった。
続いて、実施例2においては、単位パターン53のピッチdを100μmとした。そして、そして、撮像装置14により、絶対値が130次に相当する超高次回折光を受光させて結像させた。その他の条件は実施例1と同様である。その結果、上述の図7と同様に、欠陥の存在を示唆する光強度分布の異変(縦方向の筋)が認められた。
次に、実施例3においては、単位パターン53のピッチdを50μmである図4のような格子パターンを用い、そのうちの一列に50nmの線幅異常が生じたパターンを被検体として用いた。そして、絶対値が46次に相当する超高次回折光を受光を受光させて結像させた。その他の条件は実施例1と同様である。その結果、画像データの中に、欠陥の存在を示す光強度分布の乱れが認められた。
更に、実施例4においては、単位パターン53のピッチが1000μmである実施例3と同様の格子パターンを用い、そのうちの一列に500nmの線幅異常が生じたパターンを被検体として用いた。そして、入射角を60°として光を入射させ、絶対値が1587次の回折光に相当する光を受光させて結像させた。その他の条件は実施例1と同様である。その結果、画像データの中に、欠陥の存在を示す光強度分布の乱れが認められた。
これに対して、比較例においては、光源装置12から入射角θiを6.3°として光を照射させ、回折光を生じさせた。そして、撮像装置14により、絶対値が40次である高次回折光を受光させて結像させた。その他の条件は実施例1と同様である。
しかしながら、絶対値が40次である高次回折光を結像させた像を観察しても、欠陥の存在を示す光強度分布の異変を検出することは出来なかった。すなわち、単位パターン53のピッチdが大きな繰り返しパターン56については、例えば絶対値が40次である高次回折光を結像させても、その像は、透過照明を結像させた像(すなわち繰り返しパターン56自体の像)と変わらないため、欠陥の存在を示唆する光強度分布の異変を検出することが出来なかった。
本発明の一実施形態にかかる被検査体としてのフォトマスクの構成を例示する概略図であり、(a)はフォトマスクの平面図を、(b)はフォトマスクの横断面図をそれぞれ示している。 本発明の一実施形態にかかる被検査体としてのフォトマスクが備える繰り返しパターンの構成を例示する概略図である。 本発明の一実施形態にかかるパターン欠陥検査装置の構成を示す概略図である。 入射角θiが0°であるときの繰り返しパターンから生じる回折光の様子を示す概略図であり、(a)は単位パターンのピッチdが10μmであるCCD用フォトマスクの繰り返しパターンから生じる回折光の様子を、(b)は、単位パターンのピッチdが200μmである表示装置用フォトマスクの繰り返しパターンから生じる回折光の様子をそれぞれ示す。 入射角θiが0°であり、単位パターンのピッチdが10μm、100μm、1000μmであるときの回折角θnをそれぞれ示す表図である。 直角方向にそれぞれ一定の規則性をもって配列した繰り返しパターンに生じた欠陥を例示する概略図であり、(a)及び(b)は座標位置変動系の欠陥を、(c)及び(d)は寸法変動系の欠陥をそれぞれ例示する。 実施例1にかかる画像データを示す撮像図である。
符号の説明
10 パターン欠陥検査装置
11 ステージ(保持手段)
12 光源装置(照明手段)
12a 光源
12b 照射光学系
14 撮像装置(受光手段)
14a エリアカメラ
14b 受光光学系
16 画像解析装置(解析手段)
50 フォトマスク(被検査体)
53 単位パターン
56 繰り返しパターン
d ピッチ
θi 入射角
θr 受光角
θn 回折角
dθ 回折角の差

Claims (15)

  1. 単位パターンが周期的に配列された繰り返しパターンを備えた被検査体の、前記繰り返しパターンに生じた欠陥を検査するパターン欠陥検査方法であって、
    前記繰り返しパターンに所定の入射角で光を照射して回折光を生じさせる工程と、
    前記繰り返しパターンからの回折光を受光して結像させる工程と、
    前記回折光を結像させた像を観察することにより前記繰り返しパターンに生じた欠陥を検出する工程と、を有し、
    前記回折光を受光して結像させる工程では、前記繰り返しパターンからの回折光のうち、絶対値が45次〜1600次の超高次回折光を受光する
    ことを特徴とするパターン欠陥検査方法。
  2. 前記欠陥とは、前記周期とは異なる規則性をもつものであることを特徴とする、請求項1に記載のパターン欠陥検査方法。
  3. 前記回折光を受光して結像させる工程では、前記繰り返しパターンからの回折光のうち、絶対値が90次〜1600次の超高次回折光を受光する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のパターン欠陥検査方法。
  4. 前記回折光を受光して結像させる工程では、前記繰り返しパターンの主平面に対して90°の受光角で前記回折光を受光する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のパターン欠陥検査方法。
  5. 前記繰り返しパターンに所定の入射角で光を照射して回折光を生じさせる工程では、前記繰り返しパターンの主平面に対して30°〜60°の入射角であって、前記受光して結像させる工程において、前記超高次回折光を受光可能な入射角で光を照射する
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のパターン欠陥検査方法。
  6. 前記単位パターンのピッチは、50μmから1000μmである
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のパターン欠陥検査方法。
  7. 前記被検査体とは、365nm〜436nmの波長範囲内の所定波長範囲の光を露光するフォトマスクである
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のパターン欠陥検査方法。
  8. 前記フォトマスクは、液晶表示装置製造用のフォトマスクであることを特徴とする、請求項1から請求項7のいずれかに記載のパターン欠陥検査方法。
  9. 単位パターンが周期的に配列された繰り返しパターンを備えた被検査体の、前記繰り返しパターンに生じた欠陥を検査するパターン欠陥検査装置であって、
    前記繰り返しパターンに所定の入射角で光を照射して回折光を生じさせる照明手段と、
    前記繰り返しパターンからの回折光を受光して結像させる受光手段と、
    前記回折光を結像させた像を観察することにより、前記繰り返しパターンに生じた欠陥を検出する解析手段と、を有し、
    前記受光手段は、前記繰り返しパターンからの回折光のうち、絶対値が45次〜1600次の超高次回折光を受光する
    ことを特徴とするパターン欠陥検査装置。
  10. 前記受光手段は、前記繰り返しパターンからの回折光のうち、絶対値が90次〜1600次の超高次回折光を受光する
    ことを特徴とする請求項9に記載のパターン欠陥検査装置。
  11. 前記受光手段は、前記繰り返しパターンの主平面に対して90°の受光角で前記回折光を受光する
    ことを特徴とする請求項9又は請求項10に記載のパターン欠陥検査装置。
  12. 前記照明手段は、前記繰り返しパターンの主平面に対して30°〜60°の入射角であって前記受光手段が、前記超高次回折光を受光可能な入射角で光を照射する
    ことを特徴とする請求項7から請求項11のいずれかに記載のパターン欠陥検査装置。
  13. 前記単位パターンのピッチは、50μmから1000μmである
    ことを特徴とする請求項9から請求項12のいずれかに記載のパターン欠陥検査装置。
  14. 前記被検査体とは、365nm〜436nmの波長範囲内の所定波長範囲の光を露光するフォトマスクである
    ことを特徴とする請求項9から請求項13のいずれかに記載のパターン欠陥検査装置。
  15. 前記フォトマスクは、液晶表示装置製造用のフォトマスクであることを特徴とする、請求項9から請求項14のいずれかに記載のパターン欠陥検査装置。
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