JP2008169276A - ポリエステル組成物およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】平均粒径の小さな真球状シリカ粒子を凝集が少なく極めて均一に分散させ、更に熱安定性にも優れるポリエステル組成物およびその製造方法の提供。
【解決手段】エチレンテレフタレート単位またはエチレン−2、6−ナフタレート単位を主とするポリエステルに、平均粒径が0.5μm以下のテトラアルコキシド法によって得られた真球状シリカ粒子とリン元素量で10〜180ppmとなるように特定のホスホネート化合物をエステル化反応もしくはエステル交換反応の特定時期に添加して含有させたポリエステル樹脂組成物であって、320℃で4時間加熱溶解したときに昇華するケイ素元素量が0.02%以下でかつ2個以上の真球状シリカ粒子が密接した状態にある凝集粒子の割合が、全真球状シリカ粒子の一次粒子の個数を基準として、高々25%である樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明はポリエステル組成物およびその製造方法に関し、さらに詳しくは、シリカ粒子が均一に分散されながらも、さらに熱安定性にも優れたポリエステル組成物およびその製造方法に関する。
ポリエチレンテレフタレートあるいはポリエチレンナフタレートに代表されるポリエステルは優れた物理的、化学的特性を有し、磁気テープ、電気絶縁材料、コンデンサー、写真フイルムまたは包装材等などのフイルム用途に広く用いられている。
このようなポリエステルをフィルムなどに用いる場合、得られるフィルムに優れた巻き取り性を付与する目的で、不活性粒子が添加されている。そして、このような不活性粒子の中でも、アルコキシド法や水ガラス法によって得られる真球状シリカ粒子は、形状が極めて真球状で粒度分布がシャープであることから、フィルム表面に突起を均一に形成しやすく好適に用いられている。
ところで、近年のフィルムへの要求はますます高度になり、例えば従来よりも高度な表面平坦性が要求されてきている。そのため、含有させる真球状シリカ粒子もより平均粒径の小さな粒子、具体的には平均粒径で0.5μm以下のようなシリカ粒子を使用する必要性が高まってきている。
しかしながら、前述のとおり、優れた特性を有する真球状シリカ粒子ではあるが、粒子径が小さくなっていくと、シリカ粒子同士が凝集が発生し易く、フイルム成形時にフィッシュアイなどといった欠点が頻発してくるという問題があった。そのため、ポリエステル組成物には、より平均粒径の小さな真球状シリカ粒子を、凝集を抑制しつつ均一に分散させることが望まれていた。例えば、特許文献1(特開平9−201926号公報)では、フィルム中の粒子の全粒子(見かけ上の二次粒子の個数)から凝集粒子の個数(2個以上の粒子が凝集した二次粒子個数)を全粒子の個数で割った値は20%未満が好ましいことが開示されている。なお、該公報に具体的に記載されたもっとも分散性の優れたシリカ粒子の値でも10%あり、本発明者らが確認したところ、凝集粒子を構成する一次粒子の数を全一次粒子の個数で割った場合、25%を超えるものであった。
このようなシリカ粒子などの不活性粒子の凝集を抑制技術としては、例えば不活性粒子として、エチレングリコールスラリー中で有機金属化合物の加水分解および縮合で作成した物を採用することが特許文献2(特開平7−216068号公報)で、親水性官能基を有するケイ素含有有機物で表面処理したシリカ微粒子をベント式2軸混練押出機にて熱可塑性樹脂と混練する方法が特許文献3(特開平11−216722号公報)で提案され、また、16メッシュ以上のJIS標準ふるいを通過するポリエステル樹脂粉末を無機粒子と同時に添加し混錬する方法特許文献4(特開2003−155351号公報)などが提案されている。しかしながら、これらの公報に提案された方法でも、平均粒径が0.5μm以下といったきわめて小さい真球状シリカ粒子に対しては不十分であり、また不活性粒子を別に処理する工程が必要であることから単に不活性粒子を添加する工程に比べて生産効率が劣るなどといった問題もあった。また、不活性粒子を添加してから重縮合反応を開始するまでの間に、温度が150〜260℃で圧力が0.05〜0.3MPaの高温加圧処理する方法も特許文献5(特開2003−238671号公報)で提案されているが、この方法でも平均粒径が0.5μm以下といったきわめて小さい真球状シリカ粒子に対しては、その凝集抑制効果は充分でなく、さらなる改善が望まれていた。
特開平9−201926号公報 特開平7−216068号公報 特開平11−216722号公報 特開2003−155351号公報 特開2003−238671号公報
本発明の目的はかかる従来技術の問題点を解消し、平均粒径の小さな真球状シリカ粒子を凝集が少なく極めて均一に分散させ、更に熱安定性にも優れるポリエステル組成物およびその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意研究を行なった結果、真球状シリカ粒子の中でも、特にテトラアルコキシド法によって得られるシリカ粒子をポリエステルの重合工程で添加し、かつその後添加するリン化合物を特定の構造を有するリン化合物にすることで極めて分散性を向上できることを見出した。ただ、分散性に優れる一方、水ガラス法によって得られるシリカ粒子の場合では問題なかったのに、テトラアルコキシド法によって得られた真球状シリカ粒子では、得られるポリエステルの熱安定性が急激に低下すると言う新たな問題があること見出し、さらにその問題をも解消しようとした結果、本発明に到達したものである。
かくして本発明によれば、エチレンテレフタレート単位またはエチレン−2、6−ナフタレート単位を主たる繰り返す単位とするポリエステルに、真球状シリカ粒子とリン化合物とを含有させたポリエステル組成物であって、
真球状シリカ粒子は、平均粒径が0.5μm以下のテトラアルコキシド法によって得られた粒子であり、その含有量が、ポリエステル組成物の重量を基準として、0.01〜3.0重量%の範囲にあること、
リン化合物は、下記一般式(I)または(II)
(式中、RおよびRは、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基であり、Xは−(CH)k−または−CH(Y)−(kは1〜4の整数、Yはフェニル基)を表す。)
(式中、RおよびRは、それぞれ炭素数2以上のアルキレン基であり、mおよびnは整数で、m+nは3〜10の範囲である。)
で示すホスホネート化合物で、その含有量が、ポリエステル組成物の重量を基準として、リン元素量で10〜180ppmの範囲であること、
ポリエステル組成物を320℃で4時間加熱溶解したときに昇華するケイ素元素量(Si1)が、加熱前のポリエステル樹脂組成物中のケイ素元素量(Si0)に対し、0.02%以下であること、そして、
ポリエステル組成物中に存在する2個以上の真球状シリカ粒子が密接した状態にある凝集粒子の割合が、全真球状シリカ粒子の一次粒子の個数を基準として、高々25%であることを同時に具備するポリエステル樹脂組成物が提供される。
また、本発明によれば、平均粒径が0.5μm以下のテトラアルコキシド法によって得られた真球状シリカ粒子のエチレングリコールスラリーを、限外濾過によって希釈・濃縮を行ってエチレングリコールを置換する粒子準備工程、
テレフタル酸成分もしくは2,6−ナフタレンジカルボン酸成分とエチレングリコール成分とを、エステル化反応もしくはエステル交換反応させる第1の反応工程、
および第1の反応工程で得られた反応性生物をさらに重縮合反応させる第2の反応工程とからなり、
第1の反応工程において、反応系の温度が215℃に上昇するのまでの間に、粒子準備工程で得られた真球状シリカ粒子のエチレングリコールスラリーを、得られるポリエステル組成物に対して、0.01〜3.0重量%となる範囲で添加し、かつ
真球状シリカ粒子を添加してから第2重合工程における重縮合反応を開始するまでの間に、リン化合物として、上記式(I)もしくは(II)で示されるホスホネート化合物を、ポリエステル組成物の重量を基準として、リン元素量で10〜180ppmとなるように添加するポリエステル組成物の製造方法も提供される。
本発明によれば、真球状シリカ粒子が極めて均一に分散されながらも耐熱性に優れたポリエステル組成物を得ることができ、したがって安定的に表面の平坦なフィルムを製造することができる。
本発明におけるポリエステルは、主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレート単位又はエチレン−2、6−ナフタレート単位からなるものであれば特に制限されず、本発明の目的を損なわない範囲、好ましくは芳香族ポリエステルの全繰返し単位に対して、15モル%以下、さらに10モル%以下の範囲で、他の第3成分を共重合した共重合体であっても良い。第3成分(共重合成分)としては、テレフタル酸(エチレン−2、6−ナフタレート単位の場合)、2,6−ナフタレンジカルボン酸(エチレンテレフタレート単位の場合)、2,7−ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、フタル酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸等の如き脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の如き脂環族ジカルボン酸、トリメチレングリコール、ジエチレングリコール、テトラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール等のグリコールなどが例示でき、これらは単独で使用しても二種以上を併用してもよい。また、本発明のポリエステル組成物は、エチレンテレフタレート単位又はエチレン−2、6−ナフタレート単位とは異なる他の樹脂を、本発明の目的を損なわない範囲、好ましくはポリエステル組成物の重量を基準として、20重量%以下、好ましくは10重量%以下の範囲でブレンドしたものであってもよい。
本発明のポリエステル組成物は、平均粒径0.5μm以下の真球状シリカ粒子を含むことが必要である。本発明における真球状とは、例えば走査型電子顕微鏡により、用いたシリカ粒子のサイズに応じた倍率にて各粒子の写真を撮影し、画像解析処理装置ルーゼックス500(日本レギュレーター社製)を用い、投影面最大径(D)(μm)および粒子の画像解析から求められる面積円相当径を用いて算出される体積(V)(μm)とを測定し、VをDで割った値、すなわち体積球状係数(f)が0.4〜π/6といった粒子を意味する。また、本発明におけるシリカ粒子は、フィルムとしたときに比較的均一な突起高さの突起を形成しやすい球状の形状を有する粒子が好ましいことから、シリカ粒子の長径の平均値(DL)を、シリカ粒子の短径の平均値(DS)で割った粒径比(DL/DS)が1.0〜1.2の範囲にあることが好ましい。
ところで、真球状シリカ粒子を製造する方法としては、テトラアルコキシシランを加水分解・重縮合することによって製造するアルコキシド法やケイ酸ソーダを原料として加水分解・重縮合することによって得る水ガラス法やゲル法がある。そして、本発明で使用する真球状シリカ粒子は、テトラアルコキシシランを加水分解・重縮合することによって製造するアルコキシド法であることが、粒子の分散性を高めるために必要である。アルコキシド法によって製造されたシリカ粒子は、前述の通り、熱安定性が低下するという新たな問題を有するが、状態がスラリー状であり、表面電位が高くて安定性があることから、分散性の向上また凝集を抑制しやすいという利点がある。
本発明によるシリカ粒子の分散性向上効果は、より平均粒径の小さいシリカ粒子で発現し易い、換言すれば、平均粒径が1μmのような大きな粒子では凝集自体が少なく、十分な効果が発現されない。そのため、本発明では、シリカ粒子の平均粒径は、0.5μm以下であることが必要であり、好ましくは0.3μm以下、更に0.2μm以下であることが本発明の効果の点から好ましい。なお不活性粒子の平均粒径の下限については、特に制限されないが、取扱い性などの観点から0.01μm以上であることが好ましい。
本発明において、ポリエステル組成物に含有させるシリカ粒子の量は、得られるポリエステル樹脂組成物の重量を基準として、0.01〜3.0重量%の範囲にする必要がある。シリカ粒子の含有量が下限より少ないと、フィルムなどに製膜するときのフィルム巻き取り性を向上させる効果が乏しく、シリカ粒子を含有させる意義が損なわれる。他方、シリカ粒子の含有量が上限を超えると、本発明の製造方法を採用しても、粒子同士の接触する頻度が高まり、凝集が起こり易くなる。好ましいシリカ粒子の含有量は、0.05〜2.0重量%、さらに0.07〜1.0重量%、特に0.1〜0.4重量%である。
また、本発明で使用する真球状シリカ粒子は、不活性粒子自体に含まれる粗大粒子の少ないものが好ましく、積算粒子数70%の粒子径(D70)を積算粒子数30%の粒子径(D30)で割った値(D70/D30)が1.1〜2.0、さらに1.2〜1.5の範囲にあることが好ましい。なお、ここでいう積算粒子数とは、粒径の小さな粒子から順に積算していき、全粒子の合計体積に対して、D70は70%に達したときの粒径、D30は30%に達したときの粒径である。
本発明のポリエステル組成物は、前記一般式(I)または(II)で示すホスホネート化合物を含有することが必要である。前記一般式(I)で表されるホスホネート化合物のRおよびRは、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基である。Xは−(CH)k−または−CH(Y)−であり、kは1〜4の整数、Yはフェニル基を表す。なお、式中のRとRは、それぞれが同一の基であっても異なる基であってもよい。これらの中でも、特に好ましいホスホネート化合物として、トリメチルホスホノアセテート、メチルジエチルホスホノアセテート、エチルジメチルホスホノアセテート、トリエチルホスホノプロピネート、トリエチルホスホノブチレートなどが挙げられる。上記したホスホネート化合物は、一種のみ用いてもよく、二種以上を併用してもよい。特に好ましく用いられるものとして、トリメチルホスホノアセテート、メチルジエチルホスホノアセテートが例示される。
一方、前記一般式(II)で表されるホスホネート化合物のR3およびR4は、炭素数2以上のアルキレン基であって、直鎖状であっても分岐状であってもよい。アルキレン基としては、炭素数2〜18、好ましくは炭素数2〜8のアルキレン基であり、具体的にはエチレン基、プロピレン基、ブチレン基、イソプロレン基、t−ブチレン基、sec−ブチレン基等を例示することができる。また、シクロアルキレン基としては、炭素数3〜18、好ましくは炭素数3〜8のシクロアルキレン基であり、具体的には、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基等を例示することができる。なお、式中のRとRは、それぞれが同一の基であっても異なる基であってもよい。また、前記一般式(II)において、mおよびnは整数であって互いに同一であっても異なっていてもよく、m+nの範囲は3〜10の範囲である。3未満であると、酸性が強くなりシリカ分散性向上効果が乏しく、一方上限を超えるとがホスホネート化合物の熱安定性に劣るようになる。好ましいm+nの範囲は4〜8であり、特に好ましい範囲は4〜7である。
前記一般式(II)で表されるホスホネート化合物の具体例としては、例えば下記の表1に召されるような化合物が挙げられる。
このようなホスホネート化合物を熱安定剤として使用することで得られるシリカ粒子の分散性が向上する理由は定かでないが、熱安定剤として添加されるリン化合物によってシリカ粒子の凝集が発生し、それが抑制されるためではないかと考えられる。
本発明においてポリエステル組成物に含有させる前記一般式(I)、(II)のホスホネート化合物の量は、ポリエステル組成物に対して、リン元素の量として10〜180ppmとする必要がある。ホスホネート化合物の含有量が、下限未満の場合は、ポリエステル組成物の熱安定性が乏しくなりやすく、他方上限を超えると、ホスホネート化合物自体の分解によるためか、熱安定性に乏しくなる。好ましいホスホネート化合物の含有量は、12〜140ppm、さらに15〜100ppm、特に20〜70ppmの範囲である。なお、本発明の目的を損なわない範囲で、熱安定剤として他のリン化合物を併用しても良いが、分散性の観点からは、全リン化合物が、前述の式(I)、(II)で示したリン化合物であるものが好ましい。
ところで、本発明のポリエステル組成物は、320℃で4時間加熱溶解したときに昇華するSi量が、加熱前のポリエステル組成物中のSiに対し0.02%以下であることが必要である。昇華するSi量が0.02%より多いと、ポリマーの加熱加工時の固有粘度の低下が大きくなったり、ポリエステル組成物と共重合したケイ素成分が分解される際に昇華物となって製膜時の静電ワイヤーやキャスティングドラムなどを汚すといった問題を引き起こすことになる。そして、このような昇華物量を満足させるには、後述の通り、真球状シリカ粒子のエチレングリコールスラリーにおいて、溶媒の置換を限外濾過を用いて行なうことが有効である。
また、本発明のポリエステル組成物は、フィルムなどに製膜したときに、従来のシリカ粒子を含有するものに比べて、優れた平坦性を発現するために、後述の条件でフィルムに製膜したとき、2個以上の真球状シリカ粒子が凝集した凝集粒子の割合(以下、凝集率と称することがある。)が、全真球状シリカ粒子の一次粒子の個数を基準として、高々25%であることが必要である。凝集率が上限を超えると、従来の単純にシリカ粒子を含有させただけのポリエステル組成物に対して、十分な平坦性向上効果が発現されない。好ましい凝集率は、20%以下、さらに15%以下、特に10%以下である。なお、このような凝集率は、前述の特定のシリカ粒子とホスホネート化合物とを、後述の製造方法で説明するように添加する時期や条件を調整することなどが極めて有効である。なお、本発明における凝集率とは、凝集粒子を構成する一次粒子の個数を、全一次粒子の個数で割った値である。
次に、もうひとつの本発明であるポリエステル組成物の製造方法について説明する。
本発明のポリエステル組成物の製造方法は、エステル交換法もしくは直接エステル化法を経由し、それらで得られた低重合体を重縮合反応させる溶融重合法である。なお、エステル交換反応触媒、エステル化反応触媒、エーテル化防止剤、また重縮合に用いる重縮合触媒、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、末端封鎖剤などは、本発明の効果を損なわない範囲で、それ自体公知のものを好適に使用することができる。例えば、エステル交換触媒としては、マンガン、コバルト、亜鉛、チタン、カルシウム等の化合物、またエステル化触媒としては、マンガン、コバルト、亜鉛、チタン、カルシウム等の化合物、またエーテル化防止剤としてはアミン化合物等が好適に例示できる。また、重縮合触媒としてはゲルマニウム、アンチモン、スズ、チタン、アルミニウム等の化合物が例示できる。
本発明の製造方法の特徴のひとつは、添加する真球状シリカ粒子のエチレングリコールスラリーを、限外濾過、好ましくは孔径0.001から0.01μmの限外ろ過膜を有する限外濾過によって、エチレングリコールを添加する希釈、限外濾過による所定濃度までへの濃縮を行ない、溶媒であるエチレングリコール中に溶解していたケイ素成分を精製して除去することである。このエチレングリコールの精製により、エチレングリコールに溶解していたケイ素成分を除去することができるためか、ポリマーの加熱加工時の固有粘度の低下が大きくなったり、ポリエステル組成物と共重合したケイ素成分が分解される際に昇華物となって製膜時の静電ワイヤーやキャスティングドラムなどを汚すといった問題を防止することができる。なお、エチレングリコールの置換の量は制限されないが、好ましくは処理前の真球状シリカエチレングリコールスラリー中のエチレングリコール量に対して、少なくとも同量以上、好ましくは1から3倍のエチレングリコールを添加する。また、希釈と濃縮の回数、すなわち限外濾過の回数としては、1〜10回行なうのが好ましい。
本発明の製造方法のもう一つの特徴は、テレフタル酸成分もしくは2,6−ナフタレンジカルボン酸成分とエチレングリコール成分とを、エステル化反応もしくはエステル交換反応させる第1の反応工程において、その反応系の温度が215℃に上昇するまでの段階で、前述の粒子準備工程で調整された真球状シリカ粒子のエチレングリコールスラリーを、ポリエステル組成物に対して、0.01〜3.0重量%となるように添加することである。反応系の温度が215℃になるよりも前の段階で第1の反応工程に真球状シリカ粒子を添加することにより、シリカとポリエステルとの親和性が向上し、凝集抑制効果につながる。エステル化反応もしくはエステル交換反応終了後では、シリカとポリエステルとの親和性向上効果が十分に発現されず、凝集が多発する。なお、反応系に添加する温度の下限は、特に制限されないが、本発明の効果の点から、150℃以上が好ましい。一方、反応系の温度が215℃を超えると、添加したときにシリカ粒子の凝集が発生してしまう。エチレングリコールスラリーにおけるシリカの濃度は特に制限されないが、凝集抑制の面からはできるかぎり濃度が低い方が好ましい。ただし、過度に濃度が低くなると、過剰にエチレングリコールを添加することになり、ポリエステル組成物中のジエチレングリコール量を増加させるといった問題があり、エチレングリコールスラリー中の真球状シリカ粒子の濃度は1〜30wt%、さらに3〜25wt%、さらには4〜9wt%の範囲が好ましい。なお、添加は一度に行ってもよいし、2回以上に分割して行ってもよい。
さらに、本発明のもうひとつの特徴は、シリカ粒子を添加してから前述の第1の反応工程で得られた反応性生物を重縮合反応させる第2重合工程において、重縮合反応を開始するまでの間に、主たる熱安定剤として、前記式(I)または(II)で示されるホスホネート化合物を添加することである。従来から熱安定剤として使用されている正リン酸などでは、ポリマーの熱安定性は向上できるものの、シリカ粒子の凝集が発生してしまう。前記式(I)または(II)で示されるホスホネート化合物の添加量は、前述の組成物で説明したのと同様なことがいえる。エチレングリコール溶液中のホスホネート化合物の濃度は特に指定されないが、凝集抑制の面では濃度が低い方が好ましい。但し濃度が低くなりエチレングリコールの添加量が多くなるとポリエステル組成物中のジエチレングリコール量が増加するために注意が必要である。またリン化合物の添加は一度に行ってもよいし、2回以上に分割して行ってもよい。
なお、重縮合反応触媒としては従来既知のものを用いることが出来るが、反応性、熱安定性の面からアンチモン化合物使用することが好ましい。また重縮合反応触媒の添加時期も任意の時点で添加することができる。この他にエーテル化防止剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、末端封鎖剤等も従来既知のものを用いることが出来る。
本発明におけるポリエステルの固有粘度は、得られるフィルムの強度、耐摩耗性等の点で、0.40dl/g以上が好ましく、より好ましくは0.45〜1.0dl/gである。
以上、説明してきた本発明の製造方法を用いれば、シリカ粒子のポリエステル組成物中の分散性を向上でき、新たにシリカ粒子に特別の処理を行なわなくても、凝集が抑制され均一に分散され、しかも優れた熱安定性を有するポリエステル組成物を製造できる。
以下に本発明を実施例を挙げて具体的に説明する。なお、本発明におけるポリエステル組成物の特性は、下記の方法で測定および評価した。
(1)固有粘度(IV)
ポリマーサンプルを35℃の温度下で、オルソクロロフェノールに溶解して測定した。
(2)シリカ粒子の平均粒径、積算粒子数(体積換算)70%および30%の粒子径
レーザー散乱式粒度分布測定器(島津製作所製SALD2000)を用いて測定した積算粒度分布から、積算粒子数(体積換算)50%の粒子径を添加前のシリカ粒子の平均粒径とした。同様に積算粒子数(体積換算)70%の粒子径(D70)と同30%の粒子径(D30)もそれぞれ測定した。
なお、後述(5)の凝集率の測定の際に得られる面積円相当径から体積換算することで、平均粒径を測定することもできる。
(3)シリカ粒子の粒径比
シリカ粒子を走査型電子顕微鏡(日立製S-3100型)で100個の粒子について、長径・短径を測定し、それぞれの平均値を求め、平均長径を平均短径で割った値を粒径比とした。
(4)ポリマー中のリン、ケイ素含有量
ポリマーサンプルを加熱溶融して、円形ディスクを作成し、リガク製蛍光X線装置3270型を用いて測定し、定量を行った。
(5)ポリマー中シリカ粒子の凝集粒子率
上記のフィルムサンプルを走査型電子顕微鏡(日立製S-2150)を用いて、2×10−3にある全粒子数及び凝集粒子の数をカウントし求めた。なお、ここで、2ケ以上のシリカ粒子の一次粒子が集まっているものを凝集粒子とした。そして、凝集粒子を構成する一次粒子の個数を、全一次粒子の個数で割ったものを凝集率とした。すなわち、本発明における真球状シリカ粒子の凝集率とは、一次粒子の個数を基準としたものである。
凝集粒子率(%)=凝集粒子の全一次粒子数÷全一次粒子数×100
(6)ポリエステル組成物中の昇華性Siの定量および昇華率の計算
まず、測定方法を説明する前に、図1の説明を行う。図1はポリエステル組成物の昇華試験に使用した装置の概略図であり、図1中の、符号1はソルトバス、符号2は鉄(SUS)容器(内径が50mmΦ)、符号3は試料、符号4はアルミ板(外形40mmΦで厚み0.5mm)、符号5は水冷ホルダー、符号6は冷却水供給口、符号7は冷却水排出口および符号8は真空吸引口を示す。
そして、この図1の装置を用いて、ポリエステルの昇華試験を行った。具体的には、まず、ポリエステル組成物40gをペレットのまま予め160℃に予熱された熱風乾燥機に入れ4時間処理した(Air雰囲気中)のち、図1に示す鉄(SUS)容器2の底に、試料3として平らに配置した。そして、鉄(SUS)容器2の底面から50mmの高さの位置に水冷式ホルダー5を配置し、そこへ表面を清浄化したアルミ板4を取り付けた。それから、液温325℃のソルトバス1に底面から100mmの深さまで鉄(SUS)製容器を漬し、真空吸引口8から吸引を行い鉄(SUS)容器2内を130KPa(約1Torr)の真空度に保ちつつ4時間溶融保持する。
その後、鉄(SUS)容器2を取り出し、容器の温度が室温まで低下した後、アルミ板4の重量を測定し昇華物の重量を確認した。そして、該昇華物の重量を測定試料の重量である40gで割り、昇華物総量割合(ppm)を算出した。また、上記理学電機工業製蛍光X線分析装置にて、アルミ板4上のSi金属量を定量分析し濃度を求め、先に秤量しておいた昇華物総量割合(ppm)とからテスト前のポリエステル組成物に対する昇華したSi金属の重量割合(SiA、ppm)を計算により求めた。
一方、上述(4)で測定した昇華テスト前のポリエステル組成物中のSi濃度(SiB、ppm)を測定した。そして、アルミ板に付着した昇華物中のSi金属の重量割合(SiA、ppm)とポリエステル組成物中のSi金属の濃度(SiB、ppm)とから、次式にてSi昇華率(%)を求めた。
Si昇華率(%)=(SiA/SiB)×100
[実施例1]
(A)表2に示すような真球状シリカ粒子を10重量%含有するエチレングリコールスラリー100部に分散媒の置換のためエチレングリコールを100部加え、日本ミリポア株式会社製限外濾過装置Proflux M12にてBiomax100を濾材として、限外濾過を行った。濾液として添加したエチレングリコール量と同じ量が出てきた時点で濾過処理を一旦停止した。この操作を5回繰り返して、エチレングリコール置換を行った10%のシリカエチレングリコールスラリーを得た。
(B)テレフタル酸ジメチルエステル(DMT)100モルとエチレングリコール(EG)200モル、酢酸マンガン四水和物0.03モルとをエステル交換反応槽に仕込み、190℃まで昇温した。次いで上記(A)で得たシリカエチレングリコールスラリーを添加した。その後、240℃に昇温しながらメタノールを除去しエステル交換反応を終了した。その後、三酸化二アンチモン0.02モルとトリエチルホスホノアセテートを0.04モル添加した。得られた反応生成物を重合反応槽へと移行し、重合反応槽内で50Pa以下の真空下260〜290℃で重縮合反応を行ない、ポリエステル組成物を製造した。
このようにして得られたポリエステル組成物を160℃で4時間乾燥した後、280℃で溶融状態とし、回転しているキャスティングドラムに溶融状態のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を押出して、厚さ400μmの未延伸シート状物を得た。次いでこの未延伸シートを二軸延伸装置にて110℃で長手方向および幅方向にそれぞれ4倍同時二軸延伸し、厚さが25μmのフィルムサンプルを作成した。
得られたポリエステル組成物およびフィルムの特性を表2に示す。
[実施例2]
ホスホネート化合物をトリエチルホスホノアセテートから、ジオキシエチレントリオキシエチレンヒドロキシメチルホスホネート(CBW社製、商品名:Wofaplexx33、m+n=5)に変更した以外は実施例1と同様な操作を繰り返した。得られたポリエステル組成物およびフィルムの特性を表2に示す。
[実施例3]
シリカ粒子を有するエチレングリコールスラリーのエチレングリコール置換処理において、置換のために加えるエチレングリコール量、及び置換操作の回数、また真球状シリカ粒子の粒径、添加量および添加温度を表2に示すとおり変更した以外は実施例1と同様な操作を繰り返した。得られたポリエステル組成物およびフィルムの特性を表2に示す。
[比較例1]
真球状シリカ粒子を含有するエチレングリコールスラリーのエチレングリコール置換処理を実施しなかったことと、真球状シリカ粒子の含有量を0.4重量%に変更した以外は実施例1と同様な操作を繰り返した。得られたポリエステル組成物およびフィルムの特性を表2に示す。
[比較例2]
真球状シリカ粒子を含有するエチレングリコールスラリーのエチレングリコール置換処理を実施しなかったことと、真球状シリカ粒子を水ガラス法によって得られた粒子に変更し、かつエチレングリコール置換処理を実施しなかったこと以外は、実施例1と同様な操作を繰り返した。得られたポリエステル組成物およびフィルムの特性を表2に示す。
[実施例4]
(A)表2に示すような真球状シリカ粒子10%エチレングリコールスラリー100部に分散媒の置換のためエチレングリコールを100部加え、日本ミリポア株式会社製限外濾過装置Proflux M12にてBiomax100を濾材として、限外濾過を行った。濾液として添加したエチレングリコール量と同じ量が出てきた時点で濾過処理を一旦停止した。この操作を5回繰り返して、エチレングリコール置換を行った10重量%のシリカエチレングリコールスラリーを得た。
(B)2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル(NDCM)100モルとエチレングリコール(EG)200モル、酢酸マンガン四水和物 0.03モルとをエステル交換反応槽に仕込み、190℃まで昇温した。次いで上記(A)で得たシリカエチレングリコールスラリーを添加した。その後、250℃に昇温しながらメタノールを除去しエステル交換反応を終了した。その後、三酸化二アンチモン0.02モルとトリエチルホスホノアセテートを表2となるように添加した。得られた反応生成物を重合反応槽へと移行し、重合反応槽内で50Pa以下の真空下260〜300℃で重縮合反応を行ない、ポリエステル組成物を製造した。
このようにして得られたポリエステル組成物を180℃で4時間乾燥した後、290℃で溶融状態とし、回転しているキャスティングドラムに溶融状態のポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を押出して、厚さ350μmの未延伸シート状物を得た。次いでこの未延伸シートを二軸延伸装置にて150℃で長手方向および幅方向にそれぞれ延伸倍率で3.75倍同時二軸延伸し、厚さが25μmのフィルムサンプルを作成した。得られたポリエステル組成物およびフィルムの特性を表2に示す。
[実施例5]
真球状シリカ粒子の粒径、添加量および添加温度ならびにホスホネート化合物の量を表2に示すとおり変更した以外は実施例4と同様な操作を繰り返した。得られたポリエステル組成物およびフィルムの特性を表2に示す。
[実施例6]
シリカ粒子を有するエチレングリコールスラリーのエチレングリコール置換処理において、置換のために加えるエチレングリコール量、及び置換操作の回数、また真球状シリカ粒子の粒径、D70/D30、粒径比、添加量ならびにホスホネート化合物とその量を表2に示すとおり変更した以外は実施例4と同様な操作を繰り返した。得られたポリエステル組成物およびフィルムの特性を表2に示す。
[実施例7]
真球状シリカ粒子の粒径、添加量および添加温度ならびにホスホネート化合物の量を表2に示すとおり変更した以外は実施例4と同様な操作を繰り返した。得られたポリエステル組成物およびフィルムの特性を表2に示す。
[比較例3]
エチレングリコール置換処理を実施しなかったことと添加温度を235℃に変更したことならびにホスホネート化合物の量を変更した以外は実施例5と同様な操作を繰り返した。得られたポリエステル組成物およびフィルムの特性を表2に示す。
[比較例4]
シリカエチレングリコールスラリーのエチレングリコール置換処理は実施せず、ホスホネート化合物の種類とシリカ粒子の量および添加温度を表2に示すとおり変更した以外は実施例5と同様な操作を繰り返した。得られたポリエステル組成物およびフィルムの特性を表2に示す。
[比較例5]
真球状シリカ粒子の添加量ならびにリン化合物の種類および量を表2に示すとおり変更した以外は実施例4と同様な操作を繰り返した。得られたポリエステル組成物およびフィルムの特性を表2に示す。
ここで、表2中の、DMTはジメチルテレフタレート、NDCMは2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルである。
本発明によれば、フィルムに好適なシリカ粒子を均一に分散させたポリエステル組成物を生産効率よく製造することができ、例えば磁気記録媒体のベースフィルムなど平坦性と耐熱性とが要求される用途に好適に使用することができる。
昇華試験に使用した装置の概略図。
符号の説明
1 ソルトバス
2 鉄(SUS)容器
3 試料
4 アルミ板
5 水冷ホルダー
6 冷却水供給口
7 冷却水排出口
8 真空吸引口

Claims (3)

  1. エチレンテレフタレート単位またはエチレン−2、6−ナフタレート単位を主たる繰り返し単位とするポリエステルに、真球状シリカ粒子とリン化合物とを含有させたポリエステル組成物であって、
    真球状シリカ粒子は、平均粒径が0.5μm以下のテトラアルコキシド法によって得られた粒子であり、その含有量が、ポリエステル組成物の重量を基準として、0.01〜3.0重量%の範囲にあること、
    リン化合物は、下記一般式(I)または(II)で示すホスホネート化合物で、その含有量が、ポリエステル組成物の重量を基準として、リン元素量で10〜180ppmの範囲であること、
    ポリエステル組成物を320℃で4時間加熱溶解したときに昇華するケイ素元素量(Si1)が、加熱前のポリエステル樹脂組成物中のケイ素元素量(Si0)に対し、0.02%以下であること、そして、
    ポリエステル組成物中に存在する凝集粒子の割合が、高々25%であることを同時に具備することを特徴とするポリエステル樹脂組成物。
    (式中、RおよびRは、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基であり、Xは−(CH)k−または−CH(Y)−(kは1〜4の整数、Yはフェニル基)を表す。)
    (式中、RおよびRは、それぞれ炭素数2以上のアルキレン基であり、mおよびnは整数で、m+nは3〜10の範囲である。)
  2. フィルムに製膜される請求項1記載のポリエステル組成物。
  3. 平均粒径が0.5μm以下のテトラアルコキシド法によって得られた真球状シリカ粒子のエチレングリコールスラリーを、限外濾過によって希釈・濃縮を行って精製する粒子準備工程、
    テレフタル酸成分もしくは2,6−ナフタレンジカルボン酸成分とエチレングリコール成分とを、エステル化反応もしくはエステル交換反応させる第1の反応工程、
    および第1の反応工程で得られた反応性生物をさらに重縮合反応させる第2の反応工程とからなり、
    第1の反応工程において、反応系の温度が215℃に上昇するまでの間に、粒子準備工程で得られた真球状シリカ粒子のエチレングリコールスラリーを、得られるポリエステル組成物に対して、0.01〜3.0重量%となる範囲で添加し、かつ
    真球状シリカ粒子を添加してから第2の反応工程における重縮合反応を開始するまでの間に、リン化合物として、上記式(I)もしくは(II)で示されるホスホネート化合物を、ポリエステル組成物の重量を基準として、リン元素量で10〜180ppmとなるように添加することを特徴とするポリエステル組成物の製造方法。
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