JP2008168316A - 鋼材の冷却装置および冷却方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鋼材に冷却媒体(例えば冷却水)を供給する場合において、鋼材を高冷却速度で均一にかつ安定して冷却することができる鋼材の冷却装置および冷却方法を提供する。
【解決手段】ノズルの先端からパスラインまでの垂直距離が500mm以上で、かつ冷却媒体の噴射速度が10m/s以上であるとともに、ノズルの先端の内径Dと冷却媒体が鋼材に衝突する位置での冷却媒体の径Dkとの関係がDk<2Dとなっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、鋼材の冷却装置およびそれを用いた鋼材の冷却方法に関するものである。
熱間圧延により鋼板を製造するプロセスでは、圧延温度を制御するのに冷却水を供給したり、空冷を行ったりするのが一般的であるが、近年、冷却水を高速度で噴射し、高い冷却速度を得て組織を微細化し、鋼板の強度を上げる技術の開発が盛んである。
例えば、鋼板の上面冷却をなすため、円管状のラミナー冷却ノズルから鋼板搬送用のローラーテーブル直上に、この幅方向にわたって直線状に複数のラミナー冷却水を注水している。一方、鋼板の下面冷却として、ローラーテーブル間にそれぞれスプレーノズルが設けられ、ここから冷却水を噴射する方法が一般的である。
例えば、冷却水を供給して鋼板を冷却する技術として、特許文献1に記載された技術がある。これは、冷却水を鋼板の搬送方向に対向して噴射するスリットノズルユニットを昇降させるものであり、別に設けたラミナーノズルやスプレーノズルとともに使用することで、広範囲の冷却速度を確保できるとされている。
また、冷却水を供給して鋼板を冷却する別の技術として、特許文献2に記載された技術がある。これは、スリット状のノズルを有するヘッダを傾斜対向させて膜状の冷却水を噴射させるとともに、仕切板を設けて冷却水を鋼板と仕切板の間に充満させて高い冷却速度を得られるとされている。
特開昭62−260022号公報 特開昭59−144513号公報
しかしながら、前記特許文献1、2に記載の技術は、冷却均一性の確保や設備コストなどに大きな問題点がある。
すなわち、前記特許文献1に記載の技術では、ノズルと鋼板の距離を離すと、ノズルから噴射される冷却水が広がってしまい、鋼板の搬送速度(例えば、60〜600mpm)に対して冷却水衝突時の流速を確保することができず、冷却むらを生じる。また、冷却水の広がり抑制のためノズルからの噴射速度を低下させても、鋼板の搬送速度に対して冷却水衝突時の流速を確保することができず、冷却むらを生じる。つまり、ノズルを鋼板に近接させないと、鋼板の搬送速度に対して冷却水衝突時の流速を確保することができず、冷却むらを生じる。
そのため、特許文献1に記載の技術では、スリットノズルユニットを鋼板に近づけなければならず、先端や尾端が反った鋼板を冷却する場合は、鋼板がスリットノズルユニットに衝突して、スリットノズルユニットを破損したり、鋼板が移動できなくなって製造ラインの停止や歩留の低下を招いたりすることがある。そこで、先端や尾端が通過する時に、昇降機構を作動させて、スリットノズルユニットを上方に退避させることも考えられるが、その場合は先尾端の冷却が足りず、目的とする材質が得られなくなる。さらに、昇降機構を設けるための設備コストがかかるという問題もある。
また、特許文献2に記載の技術では、ノズルを鋼板に近接させないと鋼板と仕切板との間に冷却水が充満しない。ノズルを鋼板に近接させると、特許文献1に記載の技術と同様に、先端や尾端が反った鋼板を冷却する場合に不都合が生じる。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、鋼材に冷却媒体(例えば冷却水)を供給する場合において、鋼材を高冷却速度で均一にかつ安定して冷却することができる鋼材の冷却装置および冷却方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有する。
[1]冷却媒体を噴射するノズルを有するヘッダを備えた鋼材の冷却装置において、
前記ノズルの先端からパスラインまでの垂直距離が500mm以上で、かつ冷却媒体の噴射速度が10m/s以上であるとともに、前記ノズルの先端の内径Dと前記冷却媒体が鋼材に衝突する位置での冷却媒体の径Dkとの関係がDk<2Dとなっていることを特徴とする鋼材の冷却装置。
[2]前記ノズルは、その内部に形成された流路の長さがその径の15倍以上となっているノズルであることを特徴とする前記[1]に記載の鋼材の冷却装置。
[3]前記ノズルは、ヘッダに碁盤目状または千鳥状に配置されていることを特徴とする前記[1]または[2]に記載の鋼材の冷却装置。
[4]冷却媒体を噴射するノズルを有するヘッダを用いた鋼材の冷却方法において、
前記ノズルの先端からパスラインまでの垂直距離を500mm以上とし、かつ冷却媒体の噴射速度を10m/s以上とするとともに、前記ノズルの先端の内径Dと前記冷却媒体が鋼材に衝突する位置での冷却媒体の径Dkとの関係をDk<2Dとすることを特徴とする鋼材の冷却方法。
[5]前記ノズルは、その内部に形成された流路の長さがその径の15倍以上となっているノズルであることを特徴とする前記[4]に記載の鋼材の冷却方法。
[6]前記ノズルは、ヘッダに碁盤目状または千鳥状に配置されていることを特徴とする前記[4]または[5]に記載の鋼材の冷却方法。
本発明を用いることにより、鋼材を目標温度まで高冷却速度で均一にかつ安定して冷やすことができる。その結果、品質の高い鋼材を製造することができる。
まず、本発明の基本的な考え方を述べる。なお、本発明は厚板や形鋼や鋼管など鋼材全般に適用できるが、以下鋼板を例にとって説明する。
冷却媒体(例えば冷却水)によって鋼板の冷却を行うに際して、冷却を確実に行うためには鋼板まで冷却水を確実に到達させ、衝突させる必要がある。そのためには、鋼板表面の滞流水の水膜を破って鋼板まで新鮮な冷却水を到達させなければならず、スプレーノズルから噴射された液滴群のような貫通力の弱い冷却水流ではなく、板状のラミナー水でもなく、水道の蛇口から連続的に流れ出るものと同様の柱状のラミナー流(棒状冷却水)である必要がある。なお、従来使われている円管ラミナーノズルによるラミナー流は、自由落下流であるので、滞留水膜があると鋼板まで冷却水が到着しにくい上に、滞流水がある場合とない場合で冷却能力に違いが生じる。
したがって、ノズルから噴射された冷却水が鋼板に衝突する位置(衝突点)での冷却水の径Dkは、ノズルの先端の内径Dの2倍よりも小さくする必要がある(すなわち、Dk<2D)。衝突点での冷却水の径Dkがそれより大きくなると、鋼板到達時の冷却水はあたかもスプレーノズルから噴射された液滴群のような貫通力の弱い冷却水流にしかならないためである。
ここで、ノズルから噴射された冷却水が鋼板に衝突する位置(衝突点)での冷却水の径Dkとは、冷却水が鋼板に対して垂直に噴射される衝突点の径であり、例えば、鋼板の代わりに透明な板を用いて衝突点の径を求めたり、圧力センサを用いて圧力分布より衝突点の径を求めたりすることができる。また、冷却水が鋼板に対して斜めに噴射される場合のDkは、冷却水が鋼板に衝突する直前での噴射方向に垂直な面における衝突点の径を指し、鋼板以外の鋼管などの鋼材におけるDkも同様に冷却水が鋼板に衝突する直前での径とする。
さらに、10m/s以上の速度で冷却水を噴射すると、(特に鋼板上面において)鋼板面上の滞留水の水膜を破って鋼板まで新鮮な冷却水を到達させ得る。すなわち、熱間圧延した鋼板を冷却する冷却装置において、水量密度が4m/mmim以上になると、噴射する冷却水が鋼板上に滞留する滞留水の水膜を突き破って均一冷却するためには噴射する冷却水の速度が10m/s以上必要である。
また、鋼板の反り等によって上ノズルが損傷するのを防止するために、上ノズルの先端からパスラインまでの垂直距離Hpは500mm以上とする。
そして、図5に、流路長さL、流路内径Dの流路を有するノズルについて、ノズル噴射距離(すなわち、ノズル先端から鋼板までの冷却水の噴射距離)Hをパラメータとして、ノズル流路比L/Dと抜熱量の関係の一例を示す。なお、ここでは、ノズル流路内径(ノズル先端の内径)Dを6mm一定とし、流路長さLを種々変化させて、800℃の鋼板を冷却し、その温度降下量から抜熱量を算出した。また、図6に、ノズル噴射距離Hをパラメータとして、ノズル流路形状比L/Dと鋼板到達時の冷却水の広がり(衝突点での冷却水の径)Dkの関係の一例を示す。なお、鋼板到達時の冷却水の広がりDkは、鋼板上に感圧紙を設置し、その感圧紙から読み取った圧力分布から求めた。ここで、図5、6における冷却水の速度は、V=14m/sである。
図5、図6に示すように、ノズル内部に形成された流路の長さLと内径Dの比L/Dが15以上になると、冷却水の直進性が上がり、ノズル噴射距離Hが500mm〜1200mmと離れていても、抜熱量を低下させることなく、冷却能力に違いを生じさせることなく、鋼板を均一に冷却できることが分かる。
また、図6からは、前述したようにノズルから噴射された冷却水が鋼板に衝突する位置(衝突点)での冷却水の径Dkは、ノズルの先端の内径Dの2倍よりも小さくする必要があることがわかる。
図4に、上記の考え方に基づいた流体ノズルの例を示す。この流体ノズル42は、ノズル本体43と、ノズル42を流体供給管(ヘッダ)41に取り付けるために外周にネジ加工が施されている取付ネジ部44とからなる直管の円管ノズルであり、ノズル本体43と取付ネジ部44の内部に冷却水の流路45が設けられている。
そして、流路(直管部)45の長さLと内径Dは、図5、図6に基づいて、L/D≧15の関係を満たすように設定している。ただし、L/Dが大きすぎると管摩擦損失が大きくなり、また、ノズルの加工も難しくなるので、L/D≦70とすることが好ましい。
なお、流路45の形状は問わないが、圧力損失を抑制するため、円筒状がより好ましい。
また、取付ネジ部44はヘッダ41とノズル42を接続できれば、ノズル長さ方向のどの位置に設けられていてもよく、ノズル42がヘッダ41の外側に突き出していても、ヘッダ41の内部に突き出すように取り付けられていてもよいが、ヘッダ41の壁面近傍には流体の速度が低下することにより剥離したスケール等の異物が集まることが多いので、ノズル42はヘッダ41の内部に5mm以上突き出していることが好ましい。また、突き出している部分には側面に流入口を取り付けてもよい。
次に、本発明の一実施形態に係る鋼板の冷却装置について説明する。
図1、図2は、本発明の一実施形態に係る鋼板の冷却装置の説明図である。
この実施形態に係る冷却装置は、鋼板の熱間圧延ライン上に設置される通過式の冷却装置であり、図1に示す冷却ユニット20または図2に示す冷却ユニット30を1個または複数個備えている。
そして、図1に示す冷却ユニット20は、鋼板10上面の向けて棒状冷却水23を噴射するために、鋼板10の上面側に設置された上ヘッダ21と、上ヘッダ21に取り付けられた上ノズル22と、鋼板10上面の滞留水24の水切りを行うための水切りロール25とを備えているとともに、鋼板10を搬送するテーブルローラ(図示せず)の間から鋼板10下面の向けて棒状冷却水28を噴射するために、鋼板10の下面側に設置された下ヘッダ26と、下ヘッダ26に取り付けられた下ノズル28を備えている。
ここで、上ノズル22は、前述した流路形状比L/D≧15を満たした円管ノズル42であり、鋼板の全幅に冷却水を供給できるように鋼板幅方向に所定の間隔で一列に取り付けられており、そのノズル列が鋼板搬送方向に複数列(ここでは、6列)配置されている。
図3に上ノズル22の配置の具体例を示す。
図3(a)は碁盤目状のノズル配置であり、碁盤目状の仮想交点にノズルが配置されている。すなわち、鋼板幅方向に所定の間隔(例えば、40mm)で並べたノズル列が鋼板搬送方向に所定の間隔(例えば、35mm)で複数列(ここでは、6列)配置されている。
図3(b)は千鳥状のノズル配置であり、ノズルが鋼板搬送方向にジクザグに(千鳥状に)配置されている。すなわち、図3(a)のノズル配置に比べて、隣り合う列のノズル同士が鋼板幅方向にノズル間隔の半分(例えば、ノズル間隔が40mmであれば、その半分の20mm)ずれるように配置されている。
そして、それぞれの上ノズル22から噴射される棒状冷却水23は、噴射速度Vが10m/s以上で、鋼板搬送方向の噴射角度θは90°であり、鋼板10上面の衝突点における径Dkが、ノズル先端の内径Dの2倍よりも小さくなっている(すなわち、Dk<2D)。
なお、上ノズル22の内径Dは特に規定しないが、ノズルが詰まりにくく、かつ冷却水の噴射速度を確保するためには、上ノズル22の内径Dは3〜8mmの範囲内であることが好ましい。
また、鋼板10の反り等によって上ノズル22が損傷するのを防止するために、上ノズル22の先端からパスラインまでの垂直距離Hpを500mm以上にしている。ただし、上ノズル22の先端の位置をパスラインからあまり離すと冷却水が分散して棒状でなくなり冷却能力が低下するので、上ノズル22の先端から鋼板までの冷却水のノズル噴射距離Hは1800mm以下とするのが好ましい。
そして、下ノズル27も、上ノズル22と同様に、前述した流路形状比L/D≧15を満たした円管ノズル42であり、鋼板の全幅に冷却水を供給できるように鋼板幅方向に所定の間隔で一列に取り付けられており、そのノズル列が鋼板搬送方向に複数列(ここでは、6列)配置されている。その具体的なノズル配置例は図3に示したものである。
そして、それぞれの下ノズル27から噴射される棒状冷却水28は、噴射速度が10m/s以上で、鋼板搬送方向の噴射角度は90°であり、鋼板10下面の衝突点における径が、ノズル先端の内径の2倍よりも小さくなっている。
なお、下ノズル27の内径は特に規定しないが、ノズルが詰まりにくく、かつ冷却水の噴射速度を確保するためには、下ノズル27の内径は3〜8mmの範囲内であることが好ましい。
ちなみに、鋼板の上面側と下面側を同じように冷却しないと鋼板の曲がりや反りが発生し、製品直行率が低下する可能性があるので、鋼板の上面側と下面側に対する冷却能力を同一にする必要があるが、冷却能力が同一であれば、上ヘッダ21と下ヘッダ26は同じものでもよいし異なっていてもよい。また、上ノズル22と下ノズル27についてもノズルの内径や流路長さが異なっていてもよい。
一方、図2に示す冷却ユニット30は、鋼板10上面の向けて棒状冷却水33を噴射するために、鋼板10の上面側で鋼板搬送方向に互いに対向するように設置された一対の上ヘッダ31と、それぞれの上ヘッダ31に取り付けられた上ノズル32とを備えているとともに、鋼板10下面の向けて棒状冷却水38を噴射するために、鋼板10の下面側に設置された下ヘッダ36と、下ヘッダ36に取り付けられた下ノズル38を備えている。
ここで、上ノズル32の噴射角度θは、特に規定しないが、30°〜90°とするのが好ましい。噴射角度が30°より小さいと、棒状冷却水33の鉛直方向速度成分が小さくなって、鋼板10への衝突が弱くなり、冷却むらが生じるからである。
また、対向する上ヘッダの間に中間ヘッダを設け、対向するヘッダ間の冷却能力を大きくすることも可能であり、その数はいくつであってもよい。
なお、その他の点については、前述の冷却ユニット20と同様である。
そして、上記のような冷却ユニット20あるいは冷却ユニット30を備えた冷却装置を厚鋼板や薄鋼飯の熱間圧延ラインに設置することによって、鋼板を目標温度まで高一冷却速度で均一にかつ安定に冷やすことができ、その結果、品質の高い鋼板を製造することができるようになる。
また、本発明の冷却装置を形鋼や鋼管などの鋼材の冷却に使用できることはいうまでもない。
本発明の実施例を以下に述べる。
図7は、本発明の実施例に用いた鋼板の熱間圧延ラインと、そこでの搬送パターンを示す図である。
この鋼板の熱間圧延ラインは、加熱炉11、可逆式圧延機12、ホットレベラ13、冷却装置14を備えており、仕上圧延後に加速冷却を行うようになっている。ここでは、加熱炉11から抽出されたスラブを可逆式圧延機12によって、粗圧延、仕上圧延を行って板厚を25mmとした後に、ホットレベラ13を通し、冷却装置14において温度降下量150℃の加速冷却を行った。
そして、本発明例1として、上記の実施形態に基づいて、図1に示す冷却ユニット20を冷却装置14に6ユニット設置して、鋼板の冷却を行った。その際、上ノズル22については、ノズル先端の高さ位置をパスラインから垂直距離で500mmとし、図3(a)に示した碁盤目状配置で、ノズル内径Dを6mm、流路形状比L/Dを17、噴射速度Vを10m/sとした。
また、本発明例2として、上記の実施形態に基づいて、図1に示す冷却ユニット20を冷却装置14に6ユニット設置して、鋼板の冷却を行った。その際、上ノズル22については、ノズル先端の高さ位置をパスラインから垂直距離で1200mmとし、図3(b)に示した千鳥状配置で、ノズル内径Dを6mm、流路形状比L/Dを17、噴射速度Vを10m/sとした。
また、本発明例3として、上記の実施形態に基づいて、図1に示す冷却ユニット20を冷却装置14に6ユニット設置して、鋼板の冷却を行った。その際、上ノズル22については、ノズル先端の高さ位置をパスラインから垂直距離で1200mmとし、図3(a)に示した碁盤目状配置で、ノズル内径Dを6mm、流路形状比L/Dを23、噴射速度Vを10m/sとした。
また、本発明例4として、上記の実施形態に基づいて、図2に示す冷却ユニット30を冷却装置14に6ユニット設置して、鋼板の冷却を行った。その際、上ノズル22については、ノズル先端の高さ位置をパスラインから垂直距離で1200mmとし、図3(a)に示した碁盤目状配置で、ノズル内径Dを5mm、流路形状比L/Dを15、噴射角度θを90°、噴射速度Vを10m/sとした。
これに対して、比較例1として、冷却装置14を従来のごく一般的な円管ラミナー冷却装置にして、鋼板の冷却を行った。その際、ノズル先端の高さ位置をパスラインから垂直距離で1200mmとし、流路形状比L/Dを13、噴射速度Vを7m/sとした。
また、比較例2として、冷却装置14を従来のごく一般的な円管ラミナー冷却装置にして、鋼板の冷却を行った。その際、ノズル先端の高さ位置をパスラインから垂直距離で1200mmとし、流路形状比L/Dを13、噴射速度Vを10m/sとした。
また、比較例3として、冷却装置14を従来のごく一般的な円管ラミナー冷却装置にして、鋼板の冷却を行った。その際、ノズル先端の高さ位置をパスラインから垂直距離で1200mmとし、流路形状比L/Dを15、噴射速度Vを7m/sとした。
また、比較例4として、基本的構成は図1に冷却ユニット20と同様であるが、上ノズル先端の高さ位置がパスラインから垂直距離で100mmである冷却ユニットを冷却装置14に6ユニット設置して、鋼板の冷却を行った。その際、上ノズルについては、図3(a)に示した碁盤目状配置で、ノズル内径Dを6mm、流路形状比L/Dを10、噴射速度Vを10m/sとした。
また、比較例5として、基本的構成は図1に冷却ユニット20と同様であるが、上ノズル先端の高さ位置がパスラインから垂直距離で100mmである冷却ユニットを冷却装置14に6ユニット設置して、鋼板の冷却を行った。その際、上ノズルについては、図3(a)に示した碁盤目状配置で、ノズル内径Dを6mm、流路形状比L/Dを17、噴射速度Vを10m/sとした。
また、比較例6として、基本的構成は図1に冷却ユニット20と同様であるが、上ノズルの流路形状比L/Dが10である冷却ユニットを冷却装置14に6ユニット設置して、鋼板の冷却を行った。その際、上ノズルについては、ノズル先端の高さ位置をパスラインから垂直距離で500mmとし、図3(a)に示した碁盤目状配置で、ノズル内径Dを6mm、噴射速度Vを10m/sとした。
また、比較例7として、基本的構成は図1に冷却ユニット20と同様であるが、上ノズルの流路形状比L/Dが10である冷却ユニットを冷却装置14に6ユニット設置して、鋼板の冷却を行った。その際、上ノズルについては、ノズル先端の高さ位置をパスラインから垂直距離で1200mmとし、図3(a)に示した碁盤目状配置で、ノズル内径Dを6mm、噴射速度Vを10m/sとした。
そして、それぞれの場合において、冷却後(十分に復熟した後)に、放射温度計を用いて鋼板幅方向温度を連続的に測定して、鋼板上面の温度分布を調べた。最先端、最尾端、幅方向板端部を除く定常部での温度のばらつき(最高温度と最低温度の差)を温度むらとして定義し、これを比較した。温度むらの大小は引張強度など製品の機械的性質のばらつきとほぼ対応した。
その結果を、表1に示す。
Figure 2008168316
まず、比較例1、3は、冷却能力が小さく、また温度むらは仕上圧延後の加速冷却では80℃となり、製品の強度ばらつきも大きかった。
また、比較例2は、冷却能力は比較例1に比べ上昇したが、Dk≧2Dと冷却水の広がりDkが大きかったため、温度むらは仕上圧延後の加速冷却では150℃となり、製品の強度ばらつきも大きかった。
また、比較例4、5は、上ノズルを鋼板に近接させなければならなかったので、鋼板の反りが発生した時に設備が破損することがあった。設備に衝突した鋼板は、製品にならないので、比較例1と比べて製品の歩留が低下した。また、設備破損の修理にかなりの時間を要したので、生産能率も低下した。
また、比較例6、7は、Dk≧2Dと上ノズルから噴射する冷却水が広がってしまい、冷却能力が低く、また広がり方により幅方向で温度むらが生じてしまった。
これに対して、本発明例1〜4は、冷却水の広がりが小さく、全長全幅でほぼ同程度の冷却を行うことができ、温度むらも8〜15℃と極めて低い値に抑えることができ、材質ばらつきが小さく、品質の高い鋼板を製造することができた。
上記の結果により、本発明の有効性が確認された。
本発明の一実施形態に係る冷却装置の説明図である。 本発明の一実施形態に係る他の冷却装置の説明図である。 本発明の一実施形態におけるノズルの配置例を示す図である。 本発明の一実施形態におけるノズル形状を説明するための図である。 ノズルの流路長さとノズル内径の比が冷却能力に及ぼす影響を示した図である。 ノズルの流路長さとノズル内径の比が冷却水の広がりに及ぼす影響を示した図である。 本発明の実施例における鋼板の熱間圧延ラインと搬送パターンの説明図である。
符号の説明
11 加熱炉
12 圧延機
13 ホットレベラ
14 冷却装置
20 冷却ユニット
21 上ヘッダ
22 円管ノズル
23 棒状冷却水
24 滞留水
25 水切りロール
26 下ヘッダ
27 円管ノズル
28 棒状冷却水
30 冷却ユニット
31 上ヘッダ
32 円管ノズル
33 棒状冷却水
34 滞留水
36 下ヘッダ
37 円管ノズル
38 棒状冷却水
41 ヘッダ
42 ノズル
43 ノズル本体
44 取付ネジ部
45 ノズル流路

Claims (6)

  1. 冷却媒体を噴射するノズルを有するヘッダを備えた鋼材の冷却装置において、
    前記ノズルの先端からパスラインまでの垂直距離が500mm以上で、かつ冷却媒体の噴射速度が10m/s以上であるとともに、前記ノズルの先端の内径Dと前記冷却媒体が鋼材に衝突する位置での冷却媒体の径Dkとの関係がDk<2Dとなっていることを特徴とする鋼材の冷却装置。
  2. 前記ノズルは、その内部に形成された流路の長さがその径の15倍以上となっているノズルであることを特徴とする請求項1に記載の鋼材の冷却装置。
  3. 前記ノズルは、ヘッダに碁盤目状または千鳥状に配置されていることを特徴とする前記請求項1または2に記載の鋼材の冷却装置。
  4. 冷却媒体を噴射するノズルを有するヘッダを用いた鋼材の冷却方法において、
    前記ノズルの先端からパスラインまでの垂直距離を500mm以上とし、かつ冷却媒体の噴射速度を10m/s以上とするとともに、前記ノズルの先端の内径Dと前記冷却媒体が鋼材に衝突する位置での冷却媒体の径Dkとの関係をDk<2Dとすることを特徴とする鋼材の冷却方法。
  5. 前記ノズルは、その内部に形成された流路の長さがその径の15倍以上となっているノズルであることを特徴とする請求項4に記載の鋼材の冷却方法。
  6. 前記ノズルは、ヘッダに碁盤目状または千鳥状に配置されていることを特徴とする請求項4または5に記載の鋼材の冷却方法。
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