JP2008164239A - 圧力制御弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1圧力室の封入ガスが超臨界状態になっているときの冷媒循環開始時間を短縮可能な圧力制御弁を提供する。
【解決手段】ダイアフラム25の一方の面25a側に形成され、内部に封入ガスが封入された第1圧力室28と、ダイアフラム25の他方の面25b側に形成された第2圧力室29と、高圧冷媒流路21、221における冷媒圧力PHと低圧冷媒流路222における冷媒圧力PLとを利用して第2圧力室29の内圧PMを作り出す手段35〜39とを備え、第2圧力室29の内圧PMを作り出す手段35〜39は、第2圧力室29の内圧PMを、高圧冷媒流路21、221における冷媒圧力PHと低圧冷媒流路222における冷媒圧力PLの中間圧力にするようになっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、超臨界冷凍サイクルの冷媒圧力を制御する圧力制御弁に関し、車両用空調装置に適用して好適である。
従来、この種の圧力制御弁が特許文献1に開示されている。この従来技術は、圧力制御弁を、二酸化炭素を冷媒とする車両用空調装置の超臨界冷凍サイクルに適用している。
また、この従来技術による圧力制御弁は、冷媒を減圧する絞り通路と、絞り通路を開閉する弁体部と、二酸化炭素が封入され、サイクルの高圧側冷媒温度に対応する圧力を発生する第1圧力室と、サイクルの高圧側冷媒圧力を発生する第2圧力室とを備えている。
そして、第1圧力室の内圧が絞り通路を閉じる方向の力として弁体部に作用し、かつ、第2圧力室の内圧が絞り通路を開く方向の力として弁体部に作用することによって、第1圧力室の内圧と第2圧力室の内圧とのバランスで弁体部を変位させ、絞り通路の通路面積を調整するようになっている。
これにより、高圧側冷媒温度に基づいて高圧側冷媒圧力を目標高圧に制御して、サイクルの成績係数(COP)を向上するようになっている。
特開平9−264622号公報
ところで、車両用空調装置の超臨界冷凍サイクルにおいては、一般的に、高圧側冷媒を放熱させる放熱器の近傍、すなわち、エンジンルーム内に圧力制御弁を配置する。一方、二酸化炭素の臨界温度は約31℃と低い。
このため、例えば夏季のように外気温度が高いときに冷凍サイクルの運転を停止すると、高温の外気によってエンジンルーム内の圧力制御弁が加熱され、第1圧力室に封入された二酸化炭素が超臨界温度以上に上昇してしまう。
そして、第1圧力室内の二酸化炭素が超臨界状態になると、二酸化炭素の温度がいくら上昇しても二酸化炭素の液化が起こらないので、二酸化炭素の温度上昇に伴って第1圧力室の内圧が著しく上昇してしまう。具体的には、二酸化炭素の温度が70℃〜80℃程度まで上昇すると、第1圧力室の内圧が16MPa程度まで上昇してしまう。
一方、サイクル停止時にはサイクル内の高圧側冷媒の圧力と低圧側冷媒の圧力が均一化する均圧状態になる。具体的には、サイクル内冷媒圧力が8MPa程度で均圧化する。このため、第2圧力室の内圧は8MPa程度になる。
したがって、第1圧力室の内圧が第2圧力室の内圧よりも著しく高くなり、弁体部が絞り通路を閉じてしまう。
このような状態においてサイクルを起動すると、圧縮機の作動によりサイクルの高圧側冷媒圧力が上昇し、第2圧力室の内圧も上昇するが、サイクル運転時の高圧側冷媒圧力は最高でも15MPa程度であるので、第2圧力室の内圧が上昇しても依然として絞り通路を閉じた状態を維持してしまう。
そのため、第1圧力室内の二酸化炭素が冷えて第1圧力室の内圧が低下するまではサイクル内に冷媒を循環させることができないので、サイクルに冷媒が循環するまでの時間が長くなってしまい、ひいてはサイクルが冷却作用を発揮するまでの時間が長くなってしまう。
この問題の対策として、第1圧力室内の二酸化炭素の封入密度を小さくすることによって第1圧力室の内圧上昇を抑制することが考えられるが、単純に第1圧力室内の二酸化炭素の封入密度を小さくすると、サイクル運転時には第1圧力室の内圧が第2圧力室の内圧、すなわち、サイクルの高圧側冷媒圧力よりも小さくなりすぎてしまう。
この結果、絞り通路の開度を適切に調節することができなくなり、サイクル運転時に冷媒圧力を制御するという圧力制御弁の本来の機能を発揮できなくなるという問題が生じる。
本発明は、上記点に鑑み、第1圧力室の封入ガスが超臨界状態になっているときの冷媒循環開始時間を短縮できる圧力制御弁を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超える超臨界冷凍サイクルの冷媒の圧力を制御する圧力制御弁であって、
冷媒を減圧する絞り通路(223)と、
絞り通路(223)で減圧される前の冷媒が流れる高圧冷媒流路(21、221)と、
絞り通路(223)で減圧された後の冷媒が流れる低圧冷媒流路(222)と、
薄板状のダイアフラム(25)と、
ダイアフラム(25)に連結され、ダイアフラム(25)の変位に機械的に連動して変位して絞り通路(223)を開閉する弁体部(24)と、
ダイアフラム(25)の一方の面(25a)側に形成され、内部に封入ガスが封入された第1圧力室(28)と、
ダイアフラム(25)の他方の面(25b)側に形成された第2圧力室(29)と、
高圧冷媒流路(21、221)における冷媒圧力(PH)と低圧冷媒流路(222)における冷媒圧力(PL)とを利用して第2圧力室(29)の内圧(PM)を作り出す手段(35〜39)とを備え、
第1圧力室(28)の内圧(PA)が絞り通路(223)を閉じる方向の力として弁体部(24)に作用し、かつ、第2圧力室(29)の内圧(PM)が絞り通路(223)を開く方向の力として弁体部(24)に作用するように、弁体部(24)がダイアフラム(25)に連結され、
封入ガスの圧力が高圧冷媒流路(21、221)における冷媒温度に応じて変化することによって、第1圧力室(28)の内圧(PA)が変化するようになっており、
第2圧力室(29)の内圧(PM)を作り出す手段(35〜39)は、第2圧力室(29)の内圧(PM)を、高圧冷媒流路(21、221)における冷媒圧力(PH)と低圧冷媒流路(222)における冷媒圧力(PL)の中間圧力にするようになっていることを第1の特徴とする。
これによると、第2圧力室(29)の内圧(PM)を高圧冷媒流路(21、221)における冷媒圧力(PH)よりも小さくすることができる。このため、第1圧力室(28)内の封入ガスの封入密度を小さくしても、サイクル運転時に第1圧力室(28)の内圧(PA)が第2圧力室(29)の内圧(PM)よりも小さくなりすぎることを回避することができる。
この結果、サイクル運転時に冷媒圧力を制御するという本来の機能を発揮しつつ、第1圧力室(28)内の封入ガスの封入密度を小さくすることによって第1圧力室(28)の封入ガスが超臨界状態になっているときの冷媒循環開始時間を短縮することが可能になる。
また、本発明は、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超える超臨界冷凍サイクルの冷媒の圧力を制御する圧力制御弁であって、
冷媒を減圧する絞り通路(223)と、
絞り通路(223)で減圧される前の冷媒が流れる高圧冷媒流路(21、221)と、
絞り通路(223)で減圧された後の冷媒が流れる低圧冷媒流路(222)と、
薄板状のダイアフラム(25)と、
ダイアフラム(25)に連結され、ダイアフラム(25)の変位に機械的に連動して変位して絞り通路(223)を開閉する弁体部(24)と、
ダイアフラム(25)の一方の面(25a)側に形成され、内部に封入ガスが封入された第1圧力室(28)と、
ダイアフラム(25)の他方の面(25b)側に形成された第2圧力室(29)とを備え、
第1圧力室(28)の内圧(PA)が絞り通路(223)を閉じる方向の力として弁体部(24)に作用し、かつ、第2圧力室(29)の内圧(PM)が絞り通路(223)を開く方向の力として弁体部(24)に作用するように、弁体部(24)がダイアフラム(25)に連結され、
封入ガスの圧力が高圧冷媒流路(21、221)における冷媒温度に応じて変化することによって、第1圧力室(28)の内圧(PA)が変化するようになっており、
さらに、第2圧力室(29)と連通し、第2圧力室(29)の内圧(PM)を作り出すための空間(35)を備え、
空間(35)は、第1絞り機構(38)を介して高圧冷媒流路(21、221)と連通しているとともに、第2絞り機構(39)を介して低圧冷媒流路(222)と連通していることを第2の特徴とする。
これによると、空間(35)、第1絞り機構(38)及び第2絞り機構(39)によって、第2圧力室(29)の内圧(PM)を、高圧冷媒流路(21、221)における冷媒圧力(PH)と低圧冷媒流路(222)における冷媒圧力(PL)の中間圧力にすることができるので、上述の第1の特徴と同様の効果を発揮することができる。
本発明は、より具体的には、記第1、第2絞り機構(38、39)を固定絞りにすれば、簡素な構成によって第2圧力室(29)の内圧(PM)を作り出すことができる。
また、本発明は、具体的には、第1、第2絞り機構(38、39)のうち少なくとも一方を、高圧冷媒流路(21、221)における冷媒温度に応じて絞り開度を変化する可変絞りにすれば、第2圧力室(29)の内圧(PM)を冷媒温度に応じて調整することができるので、冷媒圧力の制御精度を向上できる。
また、本発明は、具体的には、第1、第2絞り機構(38、39)のうち少なくとも一方を、高圧冷媒流路(21、221)における冷媒圧力(PH)に応じて絞り開度を変化する可変絞りにすれば、第2圧力室(29)の内圧(PM)を高圧冷媒流路(21、221)における冷媒圧力(PH)に応じて調整することができるので、冷媒圧力の制御精度を向上できる。
また、本発明は、具体的には、高圧冷媒流路(21、221)における冷媒圧力(PH)を検出する圧力検出手段を備え、
第1、第2絞り機構(38、39)のうち少なくとも一方を、圧力検出手段の検出圧力に基づいて絞り開度が電気的に制御される可変絞りにしてもよい。
また、本発明は、具体的には、高圧冷媒流路(21、221)における冷媒温度を検出する温度検出手段を備え、
第1、第2絞り機構(38、39)のうち少なくとも一方を、温度検出手段の検出温度に基づいて絞り開度が電気的に制御される可変絞りにしてもよい。
また、本発明は、具体的には、高圧冷媒流路(21、221)を、超臨界冷凍サイクルの放熱器(11)の出口側に接続すれば、放熱器(11)の出口側の冷媒温度に基づいて冷媒圧力を制御することができるので、超臨界冷凍サイクルのCOPを効果的に向上することができる。
また、本発明は、具体的には、高圧冷媒流路(21、221)が、超臨界冷凍サイクルの高圧側冷媒と低圧側冷媒とを熱交換する内部熱交換器(12)のうち高圧側冷媒の出口側に接続されている。
これによると、本発明による圧力制御弁を、内部熱交換器(12)によって冷凍能力を増大させるようにした超臨界冷凍サイクルに適用することができる。
また、高圧冷媒流路(21、221)には、低圧側冷媒と熱交換して冷却された後の冷媒が流れるので、高圧冷媒流路(21、221)における冷媒温度を抑制することができる。このため、第1圧力室(28)の内圧(PA)を抑制することができるので、第1圧力室(28)の耐圧強度を低減できる。
また、本発明は、具体的には、高圧冷媒流路が互いに独立した2つの流路(21、221)で構成されており、
2つの流路(21、221)のうち一方の流路(21)は、上流側部位(21a)が超臨界冷凍サイクルの放熱器(11)の出口側に接続され、かつ、下流側部位(21b)が超臨界冷凍サイクルの高圧側冷媒と低圧側冷媒とを熱交換する内部熱交換器(12)のうち高圧側冷媒の入口側に接続され、
2つの流路(21、221)のうち他方の流路(221)は、上流側部位(221a)が内部熱交換器(12)のうち高圧側冷媒の出口側に接続され、かつ、下流側部位(221be)が絞り通路(223)を介して低圧冷媒流路(222)の上流側部位(222a)と連通している。
これによると、放熱器(11)の出口側の冷媒温度に基づいて冷媒圧力を制御することができるので、超臨界冷凍サイクルのCOPを効果的に向上することができる。また、本発明による圧力制御弁を、内部熱交換器(12)によって冷凍能力を増大させるようにした超臨界冷凍サイクルに適用することができる。
また、本発明は、具体的には、超臨界冷凍サイクルの停止によって高圧冷媒流路(21、221)における冷媒圧力(PH)と低圧冷媒流路(222)における冷媒圧力(PL)とが均圧化し、かつ、封入ガスの温度が臨界温度以上になっているときには第1圧力室(28)の内圧(PA)が第2圧力室(29)の内圧(PM)以下になるように、封入ガスの封入密度が設定されている。
これによると、サイクル起動時に第1圧力室(28)内の封入ガスが超臨界状態になっていても、第1圧力室(28)の内圧(PA)を第2圧力室(29)の内圧(PM)以下にすることができるので、当該サイクル起動時に弁体部(24)が絞り通路(223)を速やかに開弁することができる。この結果、冷媒循環開始時間をより短縮することができる。
また、本発明は、具体的には、冷媒を二酸化炭素にすることができる。
また、本発明は、具体的には、封入ガスを、二酸化炭素が90%以上を占めるガスにすることができる。
また、本発明は、具体的には、封入ガスを、二酸化炭素と不活性ガスの混合ガスにしてもよい。
また、本発明は、具体的には、封入ガスは、二酸化炭素と、二酸化炭素よりも臨界圧力が低く、かつ、臨界温度が高い物質とを主成分とする混合物である。
これによると、封入ガス温度が所定温度以上のときには、封入ガス温度の上昇に対する封入ガス圧力の上昇を抑制することができる(図9の細実線Dを参照)。このため、高温環境下において、第1圧力室(28)の内圧(PA)が上昇しすぎて閉弁状態になってしまい、サイクル内冷媒圧力が異常上昇してしまうことを回避できる。
本発明は、より具体的には、封入ガスの臨界温度は、第1圧力室(28)の周囲温度の最高温度以上に設定されているので、封入ガス圧力の上昇を抑制し始める温度を、第1圧力室(28)の周囲温度の最高温度未満の温度に設定することが可能になる。
また、本発明は、より具体的には、物質を、プロピレンにすることができる。また、物質を、ハイドロカーボン類、ハイドロカーボン類とアンモニアの混合物質、フロロカーボン類、または、R32にしてもよい。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図1〜図2に基づいて説明する。本実施形態は、本発明による圧力制御弁を車両用空調装置に適用したものであって、図1は車両用空調装置の全体構成図である。本実施形態による車両用空調装置の冷凍サイクルは、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超える超臨界冷凍サイクルを構成している。
圧縮機10は電磁クラッチ、ベルト(いずれも図示せず)等を介して車両エンジン(図示せず)から駆動力を得て、冷媒(本例では二酸化炭素)を吸入して臨界圧力以上まで圧縮するものである。
本実施形態では、圧縮機10として容量制御弁が設置された外部可変制御型圧縮機を採用している。なお、容量制御弁は、空調用制御装置(図示せず)から出力される制御信号によって制御電流を変化させて圧縮機の吐出量を調整している。
また、圧縮機10は電磁クラッチを備えており、電磁クラッチは空調用制御装置から出力される要求信号に応じて圧縮機の運転/停止を制御する。
圧縮機10の冷媒吐出側には放熱器11が接続されている。放熱器11は、圧縮機10から吐出された超臨界状態の高温高圧冷媒と電動式の送風ファン11aによって送風された外気(室外空気)とを熱交換させて冷媒を冷却するものである。
放熱器11は車両エンジンの前方、つまり、車両最前部に配置されている。電動ファン11aは車両のラジエータグリル(図示せず)から取り入れた外気を放熱器11へ送風するようになっている。
放熱器11の下流側には、内部熱交換器12の高圧側冷媒流路12aが接続されている。内部熱交換器12は、高圧側冷媒流路12aを通過する放熱器11出口側冷媒と低圧側冷媒流路12bを通過する圧縮機10吸入側冷媒とを熱交換をさせて、高圧側冷媒流路12aを通過する冷媒を冷却するもので、これにより、後述する蒸発器14における冷媒入口・出口間の冷媒のエンタルピ差(冷凍能力)を増大させることができる。
この内部熱交換器12の具体的構成としては種々の構成を採用できる。具体的には、高圧側冷媒流路12aと低圧側冷媒流路12bとを形成する冷媒配管同士をろう付け接合して熱交換させる構成や、高圧側冷媒流路12aを形成する外側管の内側に低圧側冷媒流路12bを配置する2重管方式の熱交換器構成を採用できる。
内部熱交換器12の高圧側冷媒流路12aの出口側には、膨張弁13が接続されている。この膨張弁13はサイクルの高圧側冷媒圧力が目標高圧となるように開度が調整される圧力制御弁としての役割も果たす。膨張弁13の詳細については後述する。
膨張弁13の出口側には、蒸発器14が接続されている。蒸発器14は、膨張弁13にて減圧された低温低圧冷媒が電動式の送風ファン14aによって送風された外気(室外空気)または内気(室内空気)から蒸発潜熱を吸熱することにより送風空気を冷却するものである。
蒸発器14は車室内前部の計器盤(図示せず)の内側に、車両用空調装置の室内ユニットケース(図示せず)内に収納された状態で配置されている。電動式の送風ファン14aは室内空調ユニット内における蒸発器14の空気流れ上流側に配置され、図示しない内外気切替箱を通して導入される内気または外気を蒸発器14に向けて送風するようになっている。
蒸発器14の出口側には気液分離器(アキュムレータ)15が接続されている。この気液分離器15は、蒸発器14から流出した冷媒を液相冷媒と気相冷媒に分離するとともに、サイクル内の余剰冷媒を蓄える役割を果たすものである。
気液分離器15の冷媒出口側と圧縮機10の吸入側との間には、サイクルの低圧側冷媒圧力が異常上昇したときに冷媒を大気中に放出することにより低圧側機器を保護するリリーフ弁(図示せず)が配置されている。このリリーフ弁は通常時は閉弁状態を維持する常閉式の弁機構であり、周知の機械式圧力応動弁を用いることができる。
サイクル内冷媒圧力が低圧側機器保護のために設定した所定値以上に異常上昇すると、リリーフ弁が開弁して冷媒を大気中に放出するようになっている。これにより、サイクル内冷媒圧力が異常上昇して低圧側機器を損傷させてしまうことを回避できる。
また、圧縮機10の吐出側にはサイクルの高圧側冷媒圧力が異常上昇したときに冷媒を大気中に放出することにより高圧側機器を保護するリリーフ弁(図示せず)が配置されている。
なお、本実施形態では、高圧側圧力が最高運転圧力を超えないように圧縮機10が制御されるようになっている。
次に、膨張弁13の詳細を図2に基づいて説明する。図2(a)は本実施形態による膨張弁13の縦断面図であり、図2(b)は図2(a)におけるA−A断面図である。
膨張弁13は縦長の直方体状のハウジング部材20を有している。このハウジング部材20はアルミニウム等の金属からなり、その内部に直線状の第1冷媒流路21と、屈曲した第2冷媒流路22とを並列に切削加工して成形している。
第1冷媒流路21の上流側部位、より具体的には上流側端部21aに放熱器11の出口側配管が接続され、第1冷媒流路21の下流側部位、より具体的には下流側端部21bに内部熱交換器12の高圧側冷媒流路12aの入口側配管が接続される。従って、第1冷媒流路21は放熱器出口側の高圧冷媒通路を構成する。
第2冷媒流路22は、直線状の上流側流路221と直線状の下流側流路222との間の屈曲部に絞り通路223を有する形状に形成されている。
上流側流路221の上流側端部221aに内部熱交換器12の高圧側冷媒流路12aの出口側配管が接続され、上流側流路221の下流側部位221bは絞り通路223を介して下流側流路222の上流側部位222aと連通している。下流側流路222の下流側部位、より具体的には下流側端部222bには、蒸発器14の入口側配管が接続される。
第1冷媒流路21には弁棒23が貫通するように配置され、この弁棒23の下端にはテーパー状の弁体部24が形成されている。このテーパー状の弁体部24によって絞り通路223の開度をテーパー状の弁体部24により調整するようになっている。
したがって、上流側流路221には上流側端部221aから内部熱交換器12の高圧側冷媒流路12a出口側の高圧液冷媒が流入し、この高圧液冷媒は絞り通路223にて低温低圧の気液2相状態に減圧される。そして、低温低圧の気液2相状態に減圧された冷媒は下流側流路222の下流側端部222bから蒸発器14側へと流出する。
なお、第1冷媒流路21及び上流側流路221は本発明における高圧冷媒流路に該当するものである。また、下流側流路222は本発明における低圧冷媒流路に該当するものである。
弁棒23の上端側は薄膜状のダイアフラム25に、全周にわたる溶接部26にて溶接固定され、このダイアフラム25により弁体部24は開弁方向(図2の上方)に付勢される。ここで、ダイアフラム25は断面コの字形状に折り曲げられたカップ形状を有しており、ダイアフラムケース27内に配置されている。そして、ダイアフラム25は、ダイアフラムケース27内の空間を、ダイアフラム25の一方の面25a側の第1圧力室28と他方の面25b側の第2圧力室29とに仕切っている。
ダイアフラムケース27は、アルミニウム等の金属にて成形された第1、第2ダイアフラムケース27a、27bからなり、ダイアフラム25の外周部を挟み込んだ状態で、第1、第2ダイアフラムケース27a、27b及びダイアフラム25が全周にわたる溶接部30にて溶接固定されている。
また、第2ダイアフラムケース27bをハウジング部材20の一端に螺合することにより、ダイアフラムケース27全体をハウジング部材20に一体的に組み付けている。ダイアフラムケース27とハウジング部材20との間は、ガスケット27cによって気密性が確保されるようになっている。
弁棒23のうちダイアフラム25側の端部から第1冷媒流路21と重合する部位にかけて中空穴23aが形成されており、この中空穴23aの内部に形成される弁棒内空間31はダイアフラム25の中心に開口する連通穴25cを介してダイアフラム25上側の第1圧力室28と常時連通している。
第1圧力室28内及び弁棒内空間31には、第1ダイアフラムケース27aに設けられたガス封入口32から封入ガスが所定密度で封入されている。本例では、封入ガスとして、二酸化炭素と不活性ガス(例えば、ヘリウム、窒素等)との混合ガスを用いており、二酸化炭素が90%以上、不活性ガスが10%未満の割合で混合されている。ガス封入口32は封入ガスの封入後、密閉部材33により密閉されるようになっている。
なお、本例では、第1圧力室28内及び弁棒内空間31には、70℃〜80℃において内圧が約8MPa程度になるように、封入ガスの封入密度が設定されている。
ダイアフラム25上側の第1圧力室28は弁棒内空間31と常時連通しているので、第1圧力室28の内圧PAは弁棒内空間31の内圧と同一圧力になる。弁棒内空間31は第1冷媒流路21と重合しているので、放熱器11を出た冷媒、すなわち、第1冷媒流路21を通過するガス冷媒の温度変動が弁棒23を介して弁棒内空間31内の封入ガスに伝わることにより、弁棒内空間31の内圧が変化する。
したがって、第1圧力室28の内圧PAは第1冷媒流路21を通過するガス冷媒の温度変動に伴って変化する。具体的には、第1冷媒流路21を通過するガス冷媒の温度が上昇すると第1圧力室28の内圧PAも上昇し、第1冷媒流路21を通過するガス冷媒の温度が低下すると第1圧力室28の内圧PAも低下する。
ダイアフラム25下側の第2圧力室29と第1冷媒流路21との間にはOリング34が配置され、このOリング34によって第2圧力室29が第1冷媒流路21と直接連通しないようになっている。
ハウジング部材20内には、第2圧力室29と常時連通する空間35が形成されている。この空間35は、第1連通路36を介して第1冷媒流路21と連通するとともに、第2連通路37を介して第2冷媒流路22と連通している。
そして、第1連通路36に第1絞り機構38が配置され、第2連通路37に第2絞り機構39が配置されている。なお、本実施形態では、第1絞り機構38及び第2絞り機構39として、絞り径が0.3〜1.0mm程度の固定絞りを用いている。
これら空間35、第1、第2連通路36、37及び第1、第2絞り機構38、39は、第1冷媒流路21の内圧PHと第2冷媒流路22の内圧PLとを利用して第2圧力室29の内圧PMを作り出す手段を構成している。
すなわち、第2圧力室29は空間35と常時連通しているので、第2圧力室29の内圧PMは空間35の内圧と同一圧力になる。また、空間35は第1絞り機構38を介して第1冷媒流路21と連通するとともに、第2絞り機構39を介して第2冷媒流路22と連通しているので、空間35の内圧は、第1冷媒流路21の内圧(高圧)PHと第2冷媒流路22の内圧(低圧)PLとの中間圧力になる。
したがって、第2圧力室29の内圧PMは第1冷媒流路21の内圧PHと第2冷媒流路22の内圧PLとの中間圧力になる。
このような構成によって、第1、第2圧力室35、36の内圧差によるダイアフラム25の変位で弁体部24が駆動されて、絞り通路223の開口面積(弁開度)が制御される。
次に、上記構成における本実施形態の作動を説明する。第1圧力室28に封入された封入ガスの主成分である二酸化炭素は、臨界温度が約31℃と低い。このため、例えば、夏季のように外気温度が高いときに冷凍サイクルの運転を停止すると、高温の外気によって膨張弁13が加熱されることによって第1圧力室28内の二酸化炭素の温度が臨界温度以上に上昇する。具体的には、第1圧力室28内の二酸化炭素の温度が70℃〜80℃程度にまで達してしまう。
第1圧力室28内の二酸化炭素の温度が臨界温度以上になっているとき、すなわち、二酸化炭素が超臨界状態になっているときには二酸化炭素の温度がいくら上昇しても二酸化炭素の液化が起こらない。このため、二酸化炭素の温度の上昇に伴って第1圧力室28の内圧が著しく上昇する。
ここで、上述のように、第1圧力室28内及び弁棒内空間31には、70℃〜80℃において内圧が約8MPa程度になるように、封入ガスの封入密度が設定されている。
一方、冷凍サイクルの運転停止時にはサイクル内冷媒が均圧化されているのであるが、例えば、夏季のように外気温度が高いときには、超臨界冷凍サイクル内の冷媒圧力が約8MPa程度で均圧される。このため、第2圧力室29の内圧PMも約8MPa程度になる。
したがって、第1圧力室28の内圧PAと第2圧力室29の内圧PMとがほぼ等しくなるので、第1、第2圧力室35、36の内圧差をほぼなくすことができる。
この結果、サイクルを起動すると、弁体部24が絞り通路223を速やかに開弁することができるので、サイクルを起動してからサイクルに冷媒が循環するまでの時間(以下、冷媒循環開始時間と言う。)を短縮することができる。
一方、サイクル運転時には、サイクル停止時と比較して高圧側冷媒の圧力が上昇し、低圧側冷媒の圧力が低下する。具体的には、高圧側冷媒の圧力が最も高くなる高負荷運転時には、高圧側冷媒の圧力が15MPa程度になり、低圧側冷媒の圧力が6MPa程度になる。
このため、第2圧力室29の内圧PMが従来技術のように高圧側冷媒圧力と同一圧力になっていると、第2圧力室29の内圧PMが15MPa程度に達するのに対して第1圧力室の内圧PAは70℃〜80℃環境下であっても8MPa程度にすぎないので、第1、第2圧力室35、36の内圧差が大きくなりすぎて弁体部を適切に変位させることができない。
この点、本実施形態では、第2圧力室29の内圧PMが第1冷媒流路21の内圧PHと第2冷媒流路22の内圧PLとの中間圧力になっているので、第1、第2圧力室35、36の内圧差を適切に発生させることができる。このため、第1圧力室28の内圧PAと第2圧力室29の内圧PMとのバランスで弁体部24を適切に変位させることができ、絞り通路223の通路面積を適切に調整することができる。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、放熱器11の下流側かつ内部熱交換器12の高圧側冷媒流路12aの上流側における高圧冷媒温度に基づいて弁開度を制御しているが、本第2実施形態では、図3に示すように、内部熱交換器12の高圧側冷媒流路12aの下流側における高圧冷媒温度に基づいて弁開度を制御している。
図4(a)は本実施形態による膨張弁13の縦断面図であり、図4(b)は図4(a)のB−B断面図である。図4からわかるように、本実施形態では、上記第1実施形態に対して第1冷媒流路21を廃止している。また、弁棒内空間31が第2冷媒流路22と重合するように形成されている。
従って、内部熱交換器12の高圧側冷媒流路12aを流出した後に第2冷媒流路22を通過するガス冷媒の温度変動が弁棒内空間31内及び第1圧力室28内の封入ガスに伝わることにより、弁棒内空間31及び第1圧力室28の内圧PAが変化する。
本実施形態によると、上記第1実施形態に対して第1冷媒流路21を廃止できるので、膨張弁13の構造を簡素化できる。また、第1冷媒流路21の廃止に伴って、上記第1実施形態のように第1冷媒流路21の両端部21a、21bを放熱器11の出口側配管及び内部熱交換器12の高圧側冷媒流路12aの入口側配管に接続する必要がなくなるので、膨張弁13を冷凍サイクルに容易に接続できる。
また、内部熱交換器12の高圧側冷媒流路12aの下流側における高圧冷媒は、内部熱交換器12にて熱交換して冷却されたものである。このため、上記第1実施形態と比較して、放熱器11出口における高圧冷媒温度よりも低い温度に基づいて弁開度を制御することになる。
このため、上記第1実施形態と比較して第1圧力室28の内圧PAが低くなる。このため、サイクル起動時における絞り通路223の開度を大きくすることができるので、冷媒循環開始時間をより短縮することができる。
また、第1圧力室28の内圧PAが低くなるので、ダイアフラムケース27の耐圧強度を低減できる。この結果、膨張弁13のコストを低減できる。
(第3実施形態)
上記第2実施形態では、内部熱交換器12を備える冷凍サイクルに膨張弁13を配置しているが、本第3実施形態では、図5に示すように、上記第2実施形態に対して内部熱交換器12を廃止している。
上述のように、上記第2実施形態では、放熱器11出口における高圧冷媒温度よりも低い温度に基づいて弁開度を制御することになるが、本実施形態では、内部熱交換器12を廃止しているので、上記第2実施形態と比較して放熱器11出口における高圧冷媒温度に近い温度に基づいて弁開度を制御することができる。
このため、上記第2実施形態と比較して、サイクルの高圧側冷媒圧力をより適切に制御できる。
(第4実施形態)
上記第1実施形態では、Oリング34によって第2圧力室29が第1冷媒流路21と直接連通しないようになっているが、本第4実施形態では、図6に示すように、Oリング34の代わりにダイアフラム40を配置することによって第2圧力室29が第1冷媒流路21と直接連通しないようになっている。
さらに、本実施形態では、弁棒23に開弁方向の力を付勢するスプリング41を弁棒23の下端部に配置している。
ダイアフラム40は、図7に示すように鍔付き円筒形状を有しており、鍔部40aの外周部が第2ダイアフラムケース27bに溶接固定され、内筒面40bが弁棒23にの外周面に溶接固定されている。
スプリング41は、弁棒23の先端に取り付けられたリング部材42と絞り通路223の周縁部との間に配置されている。ハウジング部材20の下端部には、スプリング41を弁棒23に取り付けるための穴43と、この穴43を閉塞するための栓部材44が設けられている。そして、リング部材42の図6上下方向における位置を調整することによってスプリング41の付勢力を調整できるようになっている。
本実施形態によると、第1、第2圧力室35、36の内圧差によるダイアフラム25の変位と、スプリング41の力とのバランスで弁体部24を駆動することができる。このため、弁開度をより適切に制御することができる。
(第5実施形態)
上記第4実施形態では、封入ガスとして、二酸化炭素と不活性ガスとの混合ガスを用いているが、本第5実施形態では、封入ガスとして、二酸化炭素とプロピレンとが50:50の割合で混合された混合ガスを用いている。
図8は、本実施形態による封入ガスのモリエル線図を示している。本例では、この封入ガスを96kg/m3の密度で第1圧力室28内及び弁棒内空間31に封入されている。したがって、封入ガスの温度と圧力は、気相領域においては図8における96kg/m3の等密度線に沿って変化し、気液2相領域においては1.99kJ/kg・Kの等エントロピ線に沿って変化する。図9の細実線Dは、この封入ガスにおいて、温度が20℃〜70℃のときの圧力の変化を示したものであり、温度45℃以上のときに細実線Dの傾きが小さくなり、圧力上昇が抑制されることがわかる。
一方、二酸化炭素を冷媒とした冷凍サイクルを効率的に運転するための放熱器出口側の制御圧力は従来より知られているが、そのような制御圧力の一例を図3の破線Eで示す。
これからわかるように、細実線Dは制御圧力としては低すぎるので、スプリング41の付勢力をダイアフラム25の圧力換算で4.3MPaに設定することにより、太実線Fで示す制御圧力を得ることができる。この太実線Fは、温度が45℃以下の場合には従来の制御圧特性の破線Eとほぼ重なるが、温度が45℃以上の場合には細実線Dで示す封入ガスの特性と同様に傾きが小さくなって圧力の増加が抑制される。
このため、高温環境下において、第1圧力室28の内圧PAが上昇しすぎて閉弁状態になってしまい、サイクル内冷媒圧力が異常上昇してしまうことを回避できる。
なお、図9には示していないが、温度が80℃以上の場合にも、太実線Fは同様の傾向を維持する。このため、温度が高くなるほど太実線Fと破線Eとの差が拡大するので圧力の増加の抑制効果が顕著になる。
なお、本例では、封入ガスとして、二酸化炭素とプロピレンとが50:50の割合で混合された混合ガスを用いているが、封入ガスとして、二酸化炭素と、二酸化炭素よりも臨界温度が高く、かつ、臨界圧力が低い物質との混合ガスを用いることができる。
ここで、臨界圧力が低い物質を用いる理由は、封入ガスの発生する圧力が、同温度での二酸化炭素の飽和圧力以下であること、及び、二酸化炭素の臨界温度以上においては二酸化炭素の例えば600kg/m3の等密度線以下の圧力であることが必要だからである。
例えば、封入ガスとして、プロパン、n−ブタン、イソブタン、シクロペンタン、n−ペンタン、イソペンタン、ベンゼンまたはトルエン等のハイドロカーボン類と二酸化炭素とを主成分とする混合ガスを用いることができる。また、二酸化炭素とハイドロカーボン類の一つまたは複数の物質とアンモニアとを主成分とする混合ガスを用いることができる。また、二酸化炭素とR32とを主成分とする混合ガスを用いることができる。
(第6実施形態)
上記第1実施形態では、第1絞り機構38として流路抵抗が一定の固定絞りを用いているが、本第6実施形態では、図10に示すように、第1絞り機構38として、高圧冷媒温度に応じて流路抵抗が変化する可変絞りを用いている。
本実施形態における第1絞り機構38は、具体的には、固定絞り穴45と、周囲温度によって熱変形可能な素材からなる弁板46とで構成されている。なお、弁板46の素材として、形状記憶合金やバイメタル等を用いることができる。
そして、高圧冷媒温度が低下すると弁板46が固定絞り穴45の開度を大きくすることによって第1絞り機構38の流路抵抗を減少させ、一方、高圧冷媒温度が上昇すると弁板46が固定絞り穴45の開度を小さくすることによって第1絞り機構38の流路抵抗を増大させるようになっている。
本実施形態によると、高圧冷媒温度が上昇すると第1絞り機構38の流路抵抗が増大するので、空間35の内圧PMが減少する。すると、絞り通路223の開口面積(弁開度)が小さくなる。
このように、本実施形態によると、高圧冷媒温度に応じて空間35の内圧PMを調整可能になるので、サイクルの高圧側冷媒圧力をより高精度に制御できる。
なお、本実施形態では、第1絞り機構38を高圧冷媒温度に応じて流路抵抗が変化する可変絞りにしているが、第2絞り機構39を高圧冷媒温度に応じて流路抵抗が変化する可変絞りにしてもよい。
(第7実施形態)
上記第6実施形態では、第1絞り機構38として、高圧冷媒温度に応じて流路抵抗が変化する可変絞りを用いているが、本第7実施形態では、図11に示すように、第1絞り機構38として、高圧冷媒圧力PHと空間35の内圧PMとの差圧に応じて流路抵抗が変化する可変絞りを用いている。
本実施形態における第1絞り機構38は、具体的には、固定絞り穴45と、固定絞り穴45を開閉する弁体47と、弁体47に対して固定絞り穴45を閉じる方向の力を付勢するスプリング48とで構成されている。
したがって、高圧冷媒圧力PHと空間35の内圧PMとの差圧が増加すると弁体47が固定絞り穴45の開度を大きくする方向に移動するので、第1絞り機構38の流路抵抗が減少する。一方、高圧冷媒圧力PHと空間35の内圧PMとの差圧が減少すると弁板46が固定絞り穴45の開度を小さくする方向に移動するので、第1絞り機構38の流路抵抗が増大する。
本実施形態によると、高圧冷媒圧力PHと空間35の内圧PMとの差圧が増加すると第1絞り機構38の流路抵抗が減少するので、空間35の内圧PMが増加する。この結果、絞り通路223の開口面積(弁開度)が大きくなる。
このため、高圧冷媒圧力PHと空間35の内圧PMとの差圧に応じて空間35の内圧PMを調整可能になるので、サイクルの高圧側冷媒圧力をより高精度に制御できる。
例えば、高圧冷媒圧力PHが過剰に上昇したときに、絞り通路223の開口面積(弁開度)を大きくすることによって高圧冷媒圧力PHの異常上昇を防止することができる。
なお、本実施形態では、第1絞り機構38を高圧冷媒圧力PHと空間35の内圧PMとの差圧に応じて流路抵抗が変化する可変絞りにしているが、第2絞り機構39を高圧冷媒圧力PHと空間35の内圧PMとの差圧に応じて流路抵抗が変化する可変絞りにしてもよい。
(第8実施形態)
上記第6実施形態では、第1絞り機構38として、高圧冷媒圧力PHと空間35の内圧PMとの差圧に応じて流路抵抗が変化する可変絞りを用いているが、本第7実施形態では、図12に示すように、第1絞り機構38として、高圧冷媒圧力PHと大気圧Patmとの差圧に応じて流路抵抗が変化する可変絞りを用いている。
本実施形態では、ハウジング部材20内に、第1冷媒流路21とハウジング部材20の外部とを連通する連通穴49を形成し、第1絞り機構38の弁体47をこの連通穴49内に配置している。このため、弁体47の背部(固定絞り穴45と反対側の部位)に大気圧Patmが作用する。
また、スプリング48は、弁体47に対して固定絞り穴45を閉じる方向の力を付勢するようになっている。なお、弁体47にはOリング50が配置されており、このOリング50によって第1冷媒流路21がハウジング部材20の外部と直接連通しないようになっている。
したがって、高圧冷媒圧力PHと大気圧Patmとの差圧が増加すると弁体47が固定絞り穴45の開度を大きくする方向に移動するので、第1絞り機構38の流路抵抗が減少する。一方、高圧冷媒圧力PHと大気圧Patmとの差圧が減少すると弁板46が固定絞り穴45の開度を小さくする方向に移動するので、第1絞り機構38の流路抵抗が増大する。
本実施形態によると、高圧冷媒圧力PHと大気圧Patmとの差圧が増加すると第1絞り機構38の流路抵抗が減少するので、空間35の内圧PMが増加する。この結果、絞り通路223の開口面積(弁開度)が大きくなる。
このため、高圧冷媒圧力PHと大気圧Patmとの差圧に応じて空間35の内圧PMを調整可能になるので、サイクルの高圧側冷媒圧力をより高精度に制御できる。
例えば、高圧冷媒圧力PHが過剰に上昇したときに、絞り通路223の開口面積(弁開度)を大きくすることによって高圧冷媒圧力PHの異常上昇を防止することができる。
なお、本実施形態では、第1絞り機構38を高圧冷媒圧力PHと大気圧Patmとの差圧に応じて流路抵抗が変化する可変絞りにしているが、第2絞り機構39を高圧冷媒圧力PHと大気圧Patmとの差圧に応じて流路抵抗が変化する可変絞りにしてもよい。
(第9実施形態)
上記第6〜第8実施形態では、第1絞り機構38として、機械的に流路抵抗が制御される可変絞りを用いているが、本第7実施形態では、図13(a)に示すように、第1絞り機構38として、電気的に流路抵抗が制御される可変絞りを用いている。
さらに、本実施形態では、図13(b)に示すように、第2絞り機構39も電気制御弁(可変絞り)で構成している。
本実施形態における第1絞り機構38は、電動アクチュエータ51により弁体47を駆動して固定絞り穴45の開度(通路絞り開度)を調整する電気制御弁である。
電動アクチュエータ51は、図示しない高圧冷媒圧力センサの検出圧力と、図示しない高圧冷媒温度センサの検出温度とに応じて制御されるようになっている。具体的には、電動アクチュエータ51に入力されるパルス信号のデューティー比を変化させることにより、電動アクチュエータ51に流れる制御電流の実効電流値を調整することによって、電動アクチュエータ51の駆動量(移動量)が調整されるようになっている。
なお、高圧冷媒圧力センサは本発明における圧力検出手段に該当するものであり、高圧冷媒温度センサは本発明における温度検出手段に該当するものである。
第2絞り機構39を構成する電気制御弁は、第1絞り機構38を構成する電気制御弁と基本的に同一であり、電動アクチュエータ52により弁体53を駆動して固定絞り穴54の開度(通路絞り開度)を調整するようになっている。
そして、高圧冷媒圧力PHが上昇すると、第1絞り機構38は、弁体47が固定絞り穴45の開度を大きくする方向に移動して流路抵抗が減少する。一方、高圧冷媒圧力PHが低下すると、第1絞り機構38は、弁体47が固定絞り穴45の開度を小さくする方向に移動して流路抵抗が減少する。
このため、高圧冷媒圧力PHに応じて空間35の内圧PMを調整可能になるので、サイクルの高圧側冷媒圧力をより高精度に制御できる。例えば、上記第8実施形態と同様に、高圧冷媒圧力PHの異常上昇を防止することができる。
第2絞り機構39は、第1絞り機構38とは逆に、高圧冷媒圧力PHが上昇すると、弁体53が固定絞り穴54の開度を小さくする方向に移動して流路抵抗が増大する。一方、高圧冷媒圧力PHが低下すると、第2絞り機構39は、弁体53が固定絞り穴54の開度を大きくする方向に移動して流路抵抗が増大する。
このため、高圧冷媒圧力PHが増加すると第2絞り機構39の流路抵抗が増大するので、空間35の内圧PMが増加する。この結果、絞り通路223の開口面積(弁開度)がより大きくなる。
つまり、第1絞り機構38のみならず、第2絞り機構39によっても高圧冷媒圧力PHに応じて空間35の内圧PMを調整可能になるので、サイクルの高圧側冷媒圧力をより一層高精度に制御できる。
また、本実施形態では、高圧冷媒温度が上昇すると、第1絞り機構38は、弁体47が固定絞り穴45の開度を小さくする方向に移動して流路抵抗が増大する。一方、高圧冷媒温度が低下すると、第1絞り機構38は、弁体47が固定絞り穴45の開度を大きくする方向に移動して流路抵抗が減少する。
本実施形態によると、高圧冷媒温度が上昇すると、第1絞り機構38の流路抵抗が増大するので、空間35の内圧PMが低下する。この結果、絞り通路223の開口面積(弁開度)が小さくなる。
このため、高圧冷媒温度に応じて空間35の内圧PMを調整可能になるので、サイクルの高圧側冷媒圧力をより高精度に制御できる。例えば、高負荷アイドリング時等、高圧冷媒温度が過剰に上昇したときに、絞り通路223の開口面積(弁開度)を小さくすることによって高圧冷媒温度の異常上昇を防止することができる。
第2絞り機構39は、第1絞り機構38とは逆に、高圧冷媒温度が上昇すると、弁体53が固定絞り穴54の開度を大きくする方向に移動して流路抵抗が減少する。一方、高圧冷媒温度が低下すると、第2絞り機構39は、弁体53が固定絞り穴54の開度を小さくする方向に移動して第2絞り機構39の流路抵抗が増大する。この結果、空間35の内圧PMが低下して、絞り通路223の開口面積(弁開度)が小さくなる。
つまり、第1絞り機構38のみならず、第2絞り機構39によっても高圧冷媒温度に応じて空間35の内圧PMを調整可能になるので、サイクルの高圧側冷媒圧力をより一層高精度に制御できる。
なお、本例では、電動アクチュエータ51、52を、高圧冷媒圧力センサの検出圧力及び高圧冷媒温度センサの検出温度の両者に応じて制御しているが、電動アクチュエータ51、52を、高圧冷媒圧力センサの検出圧力及び高圧冷媒温度センサの検出温度のいずれか一方のみに応じて制御するようにしてもよい。
また、本例では、第1絞り機構38及び第2絞り機構39の両者を電気制御弁(可変絞り)で構成しているが、第1絞り機構38及び第2絞り機構39のうちいずれか一方のみを電気制御弁(可変絞り)で構成し、他方を固定絞りで構成するようにしてもよい。
(他の実施形態)
なお、上記第6実施形態では、高圧冷媒温度が上昇すると第1絞り機構38の流路抵抗が増大するようになっているが、これとは逆に、高圧冷媒温度が上昇すると第1絞り機構38の流路抵抗が減少するようにしてもよい。
また、上記第7実施形態では、高圧冷媒圧力PHと空間35の内圧PMとの差圧が増加すると第1絞り機構38の流路抵抗が減少するようになっているが、これとは逆に、高圧冷媒圧力PHと空間35の内圧PMとの差圧が増加すると第1絞り機構38の流路抵抗が増加するようにしてもよい。
また、上記第8実施形態では、高圧冷媒圧力PHが上昇すると、第1絞り機構38の流路抵抗が減少するとともに、第2絞り機構39の流路抵抗が増大するようになっているが、これとは逆に、高圧冷媒圧力PHが上昇すると、第1絞り機構38の流路抵抗が増大するとともに、第2絞り機構39の流路抵抗が減少するようにしてもよい。
また、上記第8実施形態では、高圧冷媒温度が上昇すると、第1絞り機構38の流路抵抗が増大するとともに、第2絞り機構39の流路抵抗が減少するようになっているが、これとは逆に、高圧冷媒温度が上昇すると、第1絞り機構38の流路抵抗が減少するとともに、第2絞り機構39の流路抵抗が増大するようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、サイクルの高圧側冷媒圧力が目標高圧となるように制御する圧力制御弁に本発明を適用した例を示しているが、これに限定されることなく、例えば、サイクルの低圧側冷媒圧力が目標低圧となるように制御する圧力制御弁に本発明を適用してもよい。
本発明の第1実施形態による車両用空調装置の全体構成図である。 (a)は第1実施形態による膨張弁の縦断面図であり、(b)は(a)におけるA−A断面図である。 第2実施形態による車両用空調装置の全体構成図である。 (a)は第2実施形態による膨張弁の縦断面図であり、(b)は(a)におけるB−B断面図である。 第3実施形態による車両用空調装置の全体構成図である。 (a)は第4実施形態による膨張弁の縦断面図であり、(b)は(a)におけるC−C断面図である。 第4実施形態による膨張弁の第2のダイアフラムの斜視図である。 第5実施形態による膨張弁に用いられる封入ガスのモリエル線図である。 第5実施形態による膨張弁の制御特性を示すグラフである。 第6実施形態による膨張弁の第1絞り機構の概略断面図であり、(a)は第1絞り機構を閉じた状態を示し、(b)は第1絞り機構を開いた状態を示している。 第7実施形態による膨張弁の第1絞り機構の概略断面図である。 第8実施形態による膨張弁の第1絞り機構の概略断面図である。 (a)は第9実施形態による膨張弁の第1絞り機構の概略断面図であり、(b)は第9実施形態による膨張弁の第2絞り機構の概略断面図である。
符号の説明
21…第1冷媒流路(高圧冷媒流路)、221…上流側流路(高圧冷媒流路)、
222…下流側冷媒流路(低圧冷媒流路)、223…絞り通路、24…弁体部、
25…ダイアフラム、25a…一方の面、25b…他方の面、28…第1圧力室、
29…第2圧力室、35…空間、38…第1絞り機構、39…第2絞り機構。

Claims (21)

  1. 高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超える超臨界冷凍サイクルの冷媒の圧力を制御する圧力制御弁であって、
    前記冷媒を減圧する絞り通路(223)と、
    前記絞り通路(223)で減圧される前の冷媒が流れる高圧冷媒流路(21、221)と、
    前記絞り通路(223)で減圧された後の冷媒が流れる低圧冷媒流路(222)と、
    薄板状のダイアフラム(25)と、
    前記ダイアフラム(25)に連結され、前記ダイアフラム(25)の変位に機械的に連動して変位して前記絞り通路(223)を開閉する弁体部(24)と、
    前記ダイアフラム(25)の一方の面(25a)側に形成され、内部に封入ガスが封入された第1圧力室(28)と、
    前記ダイアフラム(25)の他方の面(25b)側に形成された第2圧力室(29)と、
    前記高圧冷媒流路(21、221)における冷媒圧力(PH)と前記低圧冷媒流路(222)における冷媒圧力(PL)とを利用して前記第2圧力室(29)の内圧(PM)を作り出す手段(35〜39)とを備え、
    前記第1圧力室(28)の内圧(PA)が前記絞り通路(223)を閉じる方向の力として前記弁体部(24)に作用し、かつ、前記第2圧力室(29)の内圧(PM)が前記絞り通路(223)を開く方向の力として前記弁体部(24)に作用するように、前記弁体部(24)が前記ダイアフラム(25)に連結され、
    前記封入ガスの圧力が前記高圧冷媒流路(21、221)における冷媒温度に応じて変化することによって、前記第1圧力室(28)の内圧(PA)が変化するようになっており、
    前記第2圧力室(29)の内圧(PM)を作り出す手段(35〜39)は、前記第2圧力室(29)の内圧(PM)を、前記高圧冷媒流路(21、221)における冷媒圧力(PH)と前記低圧冷媒流路(222)における冷媒圧力(PL)の中間圧力にするようになっていることを特徴とする圧力制御弁。
  2. 高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超える超臨界冷凍サイクルの冷媒の圧力を制御する圧力制御弁であって、
    前記冷媒を減圧する絞り通路(223)と、
    前記絞り通路(223)で減圧される前の冷媒が流れる高圧冷媒流路(21、221)と、
    前記絞り通路(223)で減圧された後の冷媒が流れる低圧冷媒流路(222)と、
    薄板状のダイアフラム(25)と、
    前記ダイアフラム(25)に連結され、前記ダイアフラム(25)の変位に機械的に連動して変位して前記絞り通路(223)を開閉する弁体部(24)と、
    前記ダイアフラム(25)の一方の面(25a)側に形成され、内部に封入ガスが封入された第1圧力室(28)と、
    前記ダイアフラム(25)の他方の面(25b)側に形成された第2圧力室(29)とを備え、
    前記第1圧力室(28)の内圧(PA)が前記絞り通路(223)を閉じる方向の力として前記弁体部(24)に作用し、かつ、前記第2圧力室(29)の内圧(PM)が前記絞り通路(223)を開く方向の力として前記弁体部(24)に作用するように、前記弁体部(24)が前記ダイアフラム(25)に連結され、
    前記封入ガスの圧力が前記高圧冷媒流路(21、221)における冷媒温度に応じて変化することによって、前記第1圧力室(28)の内圧(PA)が変化するようになっており、
    さらに、前記第2圧力室(29)と連通し、前記第2圧力室(29)の内圧(PM)を作り出すための空間(35)を備え、
    前記空間(35)は、第1絞り機構(38)を介して前記高圧冷媒流路(21、221)と連通しているとともに、第2絞り機構(39)を介して前記低圧冷媒流路(222)と連通していることを特徴とする圧力制御弁。
  3. 前記第1、第2絞り機構(38、39)が固定絞りであることを特徴とする請求項2に記載の圧力制御弁。
  4. 前記第1、第2絞り機構(38、39)のうち少なくとも一方は、前記高圧冷媒流路(21、221)における冷媒温度に応じて絞り開度を変化する可変絞りであることを特徴とする請求項2に記載の圧力制御弁。
  5. 前記第1、第2絞り機構(38、39)のうち少なくとも一方は、前記高圧冷媒流路(21、221)における冷媒圧力(PH)に応じて絞り開度を変化する可変絞りであることを特徴とする請求項2に記載の圧力制御弁。
  6. 前記高圧冷媒流路(21、221)における冷媒圧力(PH)を検出する圧力検出手段を備え、
    前記第1、第2絞り機構(38、39)のうち少なくとも一方は、前記圧力検出手段の検出圧力に基づいて絞り開度が電気的に制御される可変絞りであることを特徴とする請求項2に記載の圧力制御弁。
  7. 前記高圧冷媒流路(21、221)における冷媒温度を検出する温度検出手段を備え、
    前記第1、第2絞り機構(38、39)のうち少なくとも一方は、前記温度検出手段の検出温度に基づいて絞り開度が電気的に制御される可変絞りであることを特徴とする請求項2に記載の圧力制御弁。
  8. 前記高圧冷媒流路(21、221)が、前記超臨界冷凍サイクルの放熱器(11)の出口側に接続されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の圧力制御弁。
  9. 前記高圧冷媒流路(21、221)が、前記超臨界冷凍サイクルの高圧側冷媒と低圧側冷媒とを熱交換する内部熱交換器(12)のうち高圧側冷媒流路(12a)の出口側に接続されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の圧力制御弁。
  10. 前記高圧冷媒流路が互いに独立した2つの流路(21、221)で構成されており、
    前記2つの流路(21、221)のうち一方の流路(21)は、上流側部位(21a)が前記超臨界冷凍サイクルの放熱器(11)の出口側に接続され、かつ、下流側部位(22b)が前記超臨界冷凍サイクルの高圧側冷媒と低圧側冷媒とを熱交換する内部熱交換器(12)のうち高圧側冷媒流路(12a)の入口側に接続され、
    前記2つの流路(21、221)のうち他方の流路(221)は、上流側部位(221a)が前記高圧側冷媒流路(12a)の出口側に接続され、かつ、下流側部位(221be)が前記絞り通路(223)を介して前記低圧冷媒流路(222)の上流側部位(222a)と連通していることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の圧力制御弁。
  11. 前記超臨界冷凍サイクルの停止によって前記高圧冷媒流路(21、221)における冷媒圧力(PH)と前記低圧冷媒流路(222)における冷媒圧力(PL)とが均圧化し、かつ、前記封入ガスの温度が臨界温度以上になっているときには前記第1圧力室(28)の内圧(PA)が前記第2圧力室(29)の内圧(PM)以下になるように、前記封入ガスの封入密度が設定されていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1つに記載の圧力制御弁。
  12. 前記冷媒が二酸化炭素であることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1つに記載の圧力制御弁。
  13. 前記封入ガスは、二酸化炭素が90%以上を占めるガスであることを特徴とする請求項12に記載の圧力制御弁。
  14. 前記封入ガスは、二酸化炭素と不活性ガスの混合ガスであることを特徴とする請求項13に記載の圧力制御弁。
  15. 前記封入ガスは、二酸化炭素と、二酸化炭素よりも臨界圧力が低く、かつ、臨界温度が高い物質とを主成分とする混合物であることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1つに記載の圧力制御弁。
  16. 前記封入ガスの臨界温度は、前記第1圧力室(28)の周囲温度の最高温度以上に設定されていることを特徴とする請求項15に記載の圧力制御弁。
  17. 前記物質は、プロピレンであることを特徴とする請求項15に記載の圧力制御弁。
  18. 前記物質は、ハイドロカーボン類であることを特徴とする請求項15に記載の圧力制御弁。
  19. 前記物質は、ハイドロカーボン類とアンモニアの混合物質であることを特徴とする請求項15に記載の圧力制御弁。
  20. 前記物質は、フロロカーボン類であることを特徴とする請求項15に記載の圧力制御弁。
  21. 前記物質は、R32であることを特徴とする請求項15に記載の圧力制御弁。
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