JP2008164187A - 地下水を利用した空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】地下水にて,除湿・冷房及び加湿・暖房を行う空調装置を提供する。
【解決手段】第1密閉容器1及び第2密閉容器2,冷暖房箇所9に対する冷暖房用熱交換器10及び調湿用熱交換器17,前記両密閉容器間の蒸気ダクト4に設けた蒸気圧縮機5を備え,前記蒸気圧縮機を前記第1密閉容器から前記第2密閉容器に向かって圧縮する方向に正回転するとき,前記第1密閉容器内における蒸発性液体を前記調湿用熱交換器に供給したのち再び当該第1密閉容器に戻すように循環する一方,地下水を前記第2密閉容器及び前記冷暖房用熱交換器に供給するように構成し,前記蒸気圧縮機を前記第2密閉容器から前記第1密閉容器に向かって圧縮する方向に逆回転するとき,前記第1密閉容器内における蒸発性液体を前記調湿用熱交換器と前記冷暖房用熱交換器の両方に供給したのち再び当該第1密閉容器に戻すように循環する一方,地下水を前記第2密閉容器に供給するように構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は,地下水を利用して,冷房及び暖房を行うようにした空調装置に関するものである。
先行技術としての特許文献1における明細書及び図2には,地下水を利用して冷暖房を行うようにした空調装置が記載されている。
この装置は,
「減圧に維持した第1密閉容器及び第2密閉容器と,冷暖房箇所との間で間接的に熱交換を行う冷暖房用熱交換器と,地下水との間で間接的に熱交換を行う放吸熱用熱交換器と,水等の蒸発性液体を前記第1密閉容器内と前記冷暖房用熱交換器との間を循環する第1循環手段と,同じく水等の蒸発性液体を前記第2密閉容器内と前記放吸熱用熱交換器との間を循環する第2循環手段とを備え,更に,前記第1密閉容器内と前記第2密閉容器内とを接続する蒸気ダクト中に,正逆回転可能なルーツ式圧縮機を設けて成る。」
という構成である。
この装置において冷房を行う場合には,前記ルーツ式圧縮機を,前記第1密閉容器内で発生した蒸気を前記第2密閉容器に向かって圧縮する方向に回転する。
これにより,前記第1密閉容器内は前記ルーツ式圧縮機による吸引にて減圧度が高くなり,この第1密閉容器内の蒸発性液体は,減圧状態で沸騰蒸発することで冷却されて前記冷暖房用熱交換器に送られたのち再び前記第1密閉容器内に戻るという循環を繰り返すことにより,冷暖房箇所を冷房する。
一方,前記ルーツ式圧縮機にて圧縮された蒸気は,前記第2密閉容器内に入り,ここで,当該第2密閉容器と前記放吸熱用熱交換器との間を第2循環手段を介して循環する蒸発性液体にて冷やされて凝縮し,この蒸気の凝縮にて温度が高くなった蒸発性液体は,この第2密閉容器内から前記放吸熱用熱交換器に送られたのち再び前記第2密閉容器内に戻るという循環を繰り返すことにより,前記放吸熱用熱交換器において地下水にて冷却される。
また,暖房を行う場合には,前記ルーツ式圧縮機を,前記第2密閉容器内で発生した蒸気を前記第1密閉容器に向かって圧縮する方向に逆回転する。
これにより,今度は,前記第2密閉容器内がルーツ式圧縮機の逆回転による吸引にて減圧度が高くなり,この第2密閉容器内の蒸発性液体は減圧状態で沸騰蒸発し,ここに発生した蒸気は,前記ルーツ式圧縮機にて圧縮されたのち前記第1密閉容器内に入り,ここで当該第1密閉容器と前記冷暖房用熱交換器との間を第1循環手段を介して循環する蒸発性液体にて冷やされて凝縮し,この蒸気の凝縮にて温度が高くなった蒸発性液体は,この第1密閉容器内から前記冷暖房用熱交換器に送られたのち再び前記第1容器内に戻るという循環を繰り返すことにより,前記冷暖房箇所を暖房する。
一方,前記第2密閉容器内において沸騰蒸発にて温度が下がった蒸発性液体は,この第2密閉容器内から前記放吸熱用熱交換器に送られたのち再び前記第2密閉容器内に戻るという循環を繰り返すことにより,前記放吸熱用熱交換器において地下水からの吸熱を行う。
というものである。
特開2006−97989号公報
しかし,前記した先行技術における空調装置は,地下水で冷房と冷房を行うことができるものの,この装置によって,冷暖房箇所を,冷房と同時に除湿すること,及び暖房と同時に加湿することができず,冷暖房と同時に,除湿又は加湿の調湿を行う場合には,この調湿専用の装置を,前記冷暖房装置とは別個に設置しなければならないのであった。
本発明は,地下水を利用して,冷房と除湿とが同時にできるとともに,暖房と加湿とが同時にできるようにした空調装置を提供することを技術的課題とするものである。
この技術的課題を達成するための本発明の請求項1は,
「少なくとも,減圧に維持した第1密閉容器及び第2密閉容器と,冷暖房箇所に対する間接型の冷暖房用熱交換器と,前記冷暖房箇所に対する間接型の調湿用熱交換器と,前記第1密閉容器及び第2密閉容器の相互間を接続する蒸気ダクト中に設けた正逆回転可能な蒸気圧縮機とから成り,
前記蒸気圧縮機を前記第1密閉容器から前記第2密閉容器に向かって圧縮する方向に正回転するとき,前記第1密閉容器内における蒸発性液体を前記調湿用熱交換器に供給したのち再び当該第1密閉容器に戻すように循環する一方,地下から汲み上げた地下水を前記第2密閉容器及び前記冷暖房用熱交換器に供給してこれらから排出する構成にし,
前記蒸気圧縮機を前記第2密閉容器から前記第1密閉容器に向かって圧縮する方向に逆回転するとき,前記第1密閉容器内における蒸発性液体を前記調湿用熱交換器と前記冷暖房用熱交換器との両方に供給したのちこれらから再び当該第1密閉容器に戻すように循環する一方,地下から汲み上げた地下水を前記第2密閉容器に供給してこれから排出する構成にした。」
ことを特徴としている。
また,本発明の請求項2は,
「少なくとも,減圧に維持した第1密閉容器及び第2密閉容器と,冷暖房箇所に対する間接型の冷暖房用熱交換器と,前記冷暖房箇所に対する間接型の調湿用熱交換器と,前記第1密閉容器及び第2密閉容器の相互間を接続する蒸気ダクト中に設けた正逆回転可能な蒸気圧縮機と,二つの流体の相互間で間接熱交換を行う地下水用熱交換器とから成り,
前記第2密閉容器内における蒸発性液体を,当該第2密閉容器内と前記地下水用熱交換器における一方側との間を循環する構成にし,
前記蒸気圧縮機を前記第1密閉容器から前記第2密閉容器に向かって圧縮する方向に正回転するとき,前記第1密閉容器内における蒸発性液体を前記調湿用熱交換器に供給したのち再び当該第1密閉容器に戻すように循環する一方,地下から汲み上げた地下水を前記地下水用熱交換器における他方側及び前記冷暖房用熱交換器に供給してこれらから排出する構成にし,
前記蒸気圧縮機を前記第2密閉容器から前記第1密閉容器に向かって圧縮する方向に逆回転するとき,前記第1密閉容器内における蒸発性液体を前記調湿用熱交換器と前記冷暖房用熱交換器との両方に供給したのちこれらから再び当該第1密閉容器に戻すように循環する一方,地下から汲み上げた地下水を前記地下水用熱交換器における他方側に供給してこれから排出する構成にした。」
ことを特徴としている。
本発明の請求項3は,
「前記請求項1又は2の記載において,前記蒸気圧縮機を正回転するとき,前記地下から汲み上げた地下水を,先ず前記第2密閉容器又は地下水用熱交換器における他方側に供給し,次いで前記冷暖房用熱交換器を経て排出する構成にした。」
ことを特徴としている。
本発明の請求項4は,
「前記請求項1〜3のいずれかの記載において,前記冷暖房用熱交換器が,前記冷暖房箇所の内部の空気との間で間接熱交換を行う第1熱交換器と,二つの流体の相互間で間接熱交換を行う第2熱交換器と,熱媒液を前記第1熱交換器と前記第2熱交換器の一方側との間を循環するようにした循環経路とから成り,前記蒸気圧縮機を正回転するとき,地下から汲み上げた地下水を前記第2熱交換器の他方側に供給し,前記蒸気圧縮機を逆回転するとき,前記第1密閉容器から排出される蒸発性液体の一部を前記第2熱交換器における他方側に供給する構成にした。」
ことを特徴としている。
本発明の請求項5は,
「前記請求項4の記載において,前記第1熱交換器が,前記冷暖房箇所における天井面又は壁面に沿って配設した輻射パネルと,この各輻射パネルに設けた流体通路とから成り,前記流体通路内に,前記第2熱交換器の一方側との間を循環する熱媒液を流すようにした構成である。」
ことを特徴としている。
本発明の請求項6は,
「前記請求項1〜5のいずれかの記載において,地下水を汲み上げる二つの井戸が適宜距離を隔てて設けられ,前記蒸気圧縮機を正回転するとき,前記第2密閉容器及び前記冷暖房用熱交換器又は前記第2熱交換器の他方側に供給する地下水を,前記二つの井戸のうち一方の井戸から汲み上げる一方,前記第2密閉容器及び前記冷暖房用熱交換器又は前記第2熱交換器の他方側から排出される地下水を,他方の井戸から地中に戻するように構成し,前記蒸気圧縮機を逆回転するとき,前記第2密閉容器に供給する地下水を前記他方の井戸から汲み上げる一方,前記第2密閉容器から排出される地下水を前記一方の井戸から地中に戻すように構成した。」
ことを特徴としている。
本発明の請求項7は,
「前記請求項1〜6のいずれかの記載において,前記蒸気圧縮機が,その回転数を変更可能な構成である。」
ことを特徴としている。
前記請求項1に記載した構成において,蒸気圧縮機を正回転するとき,地中から汲み上げた低い温度の地下水は,冷暖房箇所に対する冷暖房用熱交換器に供給されるので,冷暖房箇所を冷房することができる。
前記蒸気圧縮機の正回転にて第1密閉容器内の減圧が高くなることで,この第1密閉容器内における蒸発性液体が沸騰蒸発し,この沸騰蒸発にて温度が下がった蒸発性液体は調湿用熱交換器に送られる。
一方,前記第1密閉容器内での沸騰蒸発にて発生した蒸気は,蒸気圧縮機にて圧縮されたのち第2密閉容器内に至り,ここで,当該第2密閉容器内に供給される地下水との直接接触にて冷却されて凝縮する。
前記第1密閉容器内における沸騰蒸発により,この第1密閉容器から前記冷暖房箇所に対する調湿用熱交換器に送られる蒸発性液体の温度を,地下水の温度よりも前記蒸気圧縮機における圧縮比に相当する温度だけ大幅に低くすることができ,換言すると,前記調湿用熱交換器における伝熱面の表面温度を,前記冷暖房箇所における温度よりも十分に低くすることができて,その伝熱面の表面には空気中における水分の結露が発生することになるから,この結露した水を除去することで,前記冷暖房箇所を,除湿しながら冷房することができる。
次に,前記蒸気圧縮機を逆回転するとき,これにより,今度は,第2密閉容器内の減圧が高くなることで,当該第2密閉容器内に供給される地下水が沸騰蒸発し,この沸騰蒸発にて発生した蒸気は,前記蒸気圧縮機の逆回転にて圧縮されたのち第1密閉容器内に至り,ここで,当該第1密閉容器内における蒸発性液体との直接接触にて冷却されて凝縮される。
この第1密閉容器内における蒸気の凝縮にて温度が上昇した蒸発性液体は,冷暖房箇所に対する冷暖房用熱交換器に供給されるので,冷暖房箇所を暖房することができる。
前記第1密閉容器内における蒸気の凝縮にて温度が上昇した蒸発性液体は,前記と同時に,前記調湿用熱交換器にも送られ,この調湿用熱交換器における伝熱面の表面温度を高めるから,この伝熱面に対する散水等にて水の蒸発を行うことにより,前記冷暖房箇所を,加湿しながら暖房を行うことができる。
また,請求項2の記載によると,前記蒸気圧縮機を正回転して冷房仕様にしたとき,前記第2密閉容器内に至った蒸気が,地下水用熱交換器において地下水にて冷却される蒸発性液体との直接接触にて冷却されて凝縮するので,前記と同様に,前記冷暖房箇所を除湿しながら冷房することができ,前記蒸気圧縮機を逆回転して暖房仕様にしたとき,前記第2密閉容器内における蒸発性液体は,地下水用熱交換器において地下水からの熱を受けるので,前記と同様に,前記冷暖房箇所を加湿しながら暖房することができる。
従って,本発明によると,地下水を利用して,冷暖房箇所を,除湿しながら冷房することが確実にできるとともに,加湿しながら暖房することが確実にできる。
特に,請求項2に記載した構成によると,大気圧以下に減圧される前記第2密閉容器内に地下水が入ることがない状態のもとで冷暖房を行うことができるから,地下水が前記第2密閉容器内に入ることの弊害,例えば,地下水中に多量に含まれる不性ガスによる減圧度の低下,地下水によるスケール及び腐食の発生を確実に回避できる利点がある。
なお,請求項1のうち「地下から汲み上げた地下水を第2密閉容器及び冷暖房用熱交換器,又は地下水用熱交換器及び冷暖房用熱交換器に供給する。」には,地下水を,前記第2密閉容器及び前記冷暖房用熱交換器,又は前記地下水用熱交換器及び前記冷暖房用熱交換器とに分けて別々に同時に供給する場合,地下水を,先ず前記第2密閉容器に供給しこの第2密閉容器から前記冷暖房用熱交換器に,又は先ず前記地下水用熱交換器に供給しこの地下水用熱交換器から前記冷暖房用熱交換器に供給する場合,地下水を,先ず冷暖房用熱交換器に供給しこの冷暖房用熱交換器から第2密閉容器に,先ず前記冷暖房用熱交換器に供給しこの冷暖房用熱交換器から前記地下水用熱交換器に供給する場合を含む。
ところで,前記したように,冷暖房箇所における冷房を,前記したように,地下から汲み上げた地下水にて行う場合,この地下水の温度は,例えば16℃というように,冷暖房箇所における適正温度(例えば,25〜28℃)よりも可成り低いことにより,前記冷暖房用熱交換器の伝熱面と前記冷暖房箇所との間における温度差が大きいから,前記冷暖房用熱交換器における伝熱面には,結露が発生するおそれが大きい。
これに対しては,前記請求項3に記載したように,地下から汲み上げた地下水を,先ず,先ず前記第2密閉容器又は地下水用熱交換器における他方側に供給し,次いで前記冷暖房用熱交換器を経て排出する構成にすることを提案する。
これにより,前記地下水は,前記第2密閉容器内における蒸気の凝縮で温度が高くなった状態で前記冷暖房用熱交換器に送られるか,又は,前記地下水用熱交換器における熱交換で温度が高くなった状態で前記冷暖房用熱交換器に送られることにより,前記冷暖房用熱交換器の伝熱面と前記冷暖房箇所との間における温度差が,前記第2密閉容器内において蒸気の凝縮を行う分だけ小さくなるから,前記冷暖房用熱交換器における伝熱面に結露が発生することを確実に低減できる。
また,冷暖房箇所における冷房を,前記したように,地下から汲み上げた地下水にて行う場合,前記冷暖房用熱交換器に,前記したように結露が発生するおそれが大きいことに加えて,前記地下水による腐食及びスケールが発生するおそれが大きい。
これに対しては,前記請求項4に記載したように,前記冷暖房用熱交換器を,前記冷暖房箇所の内部の空気との間で間接熱交換を行う第1熱交換器と,二つの流体の相互間で間接熱交換をを行う第2熱交換器と,熱媒液を前記第1熱交換器と前記第2熱交換器における一方側との間を循環するようにした循環経路とで構成して,前記蒸気圧縮器を正回転するとき,地下から汲み上げた地下水又は前記第2熱交換器における他方側に供給する一方,前記蒸気圧縮機を逆回転するとき,前記第1密閉容器から排出される蒸発性液体の一部を前記第2熱交換器における他方側に供給するという構成にすることを提案する。
これにより,前記冷暖房用熱交換器を構成する第1熱交換器と前記第2熱交換器との間を循環する熱媒液に,地下水以外の熱媒液を使用できるから,地下水による腐食及びスケールの発生を確実に回避できるのであり,しかも,冷房を行う場合に,第1熱交換器の伝熱面における温度は,第2熱交換器において地下水と熱媒液との間で間接熱交換を行うことに必要な温度差(例えば,2〜5℃程度)の分だけ下がり,冷暖房箇所との間における温度差が小さくなるから,前記第1熱交換器の伝熱面に結露が発生することを確実に低減できる。
特に,この請求項4に記載した構成においては,請求項3に記載したのと同様に,地下から汲み上げた地下水を,先ず前記第2密閉容器に供給し,この第2密閉容器から前記冷暖房用熱交換器における第2熱交換器に供給するか,又は,先ず前記地下水用熱交換器に供給し,この地下水用熱交換器から前記冷暖房用熱交換器における第2熱交換器にし,ここの第2熱交換器から排出するように構成することにより,前記第2熱交換器には,前記第2密閉容器において蒸気の凝縮で暖められた地下水が供給されるから,第1熱交換器の伝熱面における温度を,前記冷暖房箇所における温度を越えない状態において,前記冷暖房箇所における温度に更に近づけることができ,結露の発生より確実に低減できる利点がある。
なお,前記調湿用熱交換器及び第1熱交換器は,前記冷暖房箇所の内部に設置するか,又は前記冷暖房箇所における空気循環経路中に設置するか,或いは前記冷暖房箇所への新規空気の導入経路中に設置するという構成にできる。
また,前記請求項4に記載した構成においては,前記請求項5に記載したように,前記第1熱交換器を,前記冷暖房箇所における天井面又は壁面に沿って配設した輻射パネルと,この各輻射パネルに設けた流体通路とで構成し,前記流体通路内に,前記第2熱交換器との間を循環する熱媒液を流する構成にできる。
この構成により,前記冷暖房箇所との間で間接熱交換を行うための伝熱面の面積を大幅に増大できるから,冷房及び暖房の性能を,腐食,スケール及び結露の発生を抑制した状態のもとで,大幅に向上できる利点がある。
更に,請求項6に記載した構成にすることにより,以下に述べる効果を有する。
すなわち,前記蒸気圧縮機を正回転しての冷房時において,第2密閉容器内で圧縮蒸気を凝縮することで温度が上昇した地下水を,第2の井戸から地中に戻して,この第2の井戸の付近に蓄え,この蓄えた高い温度の地下水を,前記蒸気圧縮機を逆回転しての暖房時において,前記第2の井戸から汲み上げて前記第2密閉容器に供給して,暖房を行う場合の熱源にすることができる。
一方,前記蒸気圧縮機を逆回転しての暖房時において,第2密閉容器内の沸騰蒸発にて温度が下がった地下水を,第1の井戸から地中に戻して,この第1の井戸の付近に蓄え,この蓄えた低い温度の地下水を,前記蒸気圧縮機を正回転しての冷房時において,前記第1の井戸から汲み上げて前記第2密閉容器及び前記冷暖房用熱交換器又は第2熱交換器の他方側に供給して,冷房を行う場合の冷却源にすることができるから,冷房及び暖房の効率を大幅に向上できる。
また,前記冷房及び暖房に際しての負荷は,請求項7に記載したように,前記蒸気圧縮機における回転数を変更することによって,任意に増減するように調節できる。
以下,本発明における第1の実施の形態を,図1〜図3の図面について説明する。
この図において,符号1は,第1密閉容器を,符号2は,第2密閉容器を各々示し,これら両密閉容器1,2のうちいずれか一方又は両方には,当該両密閉容器1,2内を大気圧より低い減圧に維持するための真空ポンプ3等の真空発生装置が接続されている。
また,前記第1密閉容器1の上部と前記第2密閉容器2の上部の間は,蒸気ダクト4を介して互いに接続され,この蒸気ダクト4の途中には,正逆回転可能な蒸気圧縮機としての一つの例であるところのルーツ式圧縮機5が設けられている。
このルーツ式圧縮機5は,電動モータ5a又は内燃機関等にて回転駆動され,その回転数を変更するための変速機構5bを備えている。
前記第1密閉容器1と前記第2密閉容器2の相互間は,その各々における水が互いに往来するように,底部における連通路6を介して接続されており,加えて,前記両密閉容器1,2内の上部には,水散布ノズル7,8が各々設けられている。
次に,符号9は,室内等のように冷房と暖房を行う箇所,つまり冷暖房箇所を,符号10は,前記冷暖房箇所9に対する間接熱交換型の冷暖房用熱交換器を各々示す。
前記冷暖房用熱交換器10は,前記冷暖房箇所9内等に設置することで当該冷暖房箇所9における空気との間で間接的に熱交換するようにした少なくとも一つの第1熱交換器11と,前記冷暖房箇所9の外等の適宜箇所に設置されて二つの流体の相互間で間接的に熱交換を行うようにした第2熱交換器12と,水等の熱媒液を前記第1熱交換器11と前記第2熱交換器12の一方側12aとの間を循環させるようにした循環経路13,14と,この循環経路13,14のうち一方に設けた循環ポンプ15とで構成されている。
本実施の形態の場合,前記少なくとも一つの第1熱交換器11は,二つの熱交換器11a,11bを直列接続したものに構成している。
なお,前記第1熱交換器11は,冷暖房箇所9の内部に設置するか,又は前記冷暖房箇所9における空気循環経路中に設置するか,或いは前記冷暖房箇所9への新規空気の導入ダクト(図示せず)中に設置するという構成にしている。
一方,前記冷暖房箇所9には,新規空気の導入ダクト16を接続して,この導入ダクト16内に,新規空気との間で間接的に熱交換を行うようにした調湿用熱交換器17と,この調湿用熱交換器17の伝熱面に対する水散布ノズル18とが設けられている。
一方,地面19には,二つの井戸20,21が,適宜距離Lを隔てて掘削されており,この両井戸20,21のうち一方の井戸20からポンプ22にて汲み上げた地下水,及び,他方の井戸21からポンプ23にて汲み上げた地下水を,各々開閉弁24,25を備えた管路26,27を介して前記第2密閉容器2における水散布ノズル8に供給して第2密閉容器2内に噴出するように構成している。
前記第2密閉容器2内における地下水を,ポンプ28にて汲み出し,開閉弁29を備えた管路30を介して前記一方の井戸20から地中に戻すように構成するとともに,開閉弁31を備えた管路32を介して前記第2熱交換器12の他方側12bに供給するように構成している。
前記第1密閉容器1内における水等の蒸発性液体を,ポンプ33にて汲み出し,開閉弁34を備えた管路35を介して前記第2熱交換器12の他方側12bに供給するとともに,開閉弁36を備えた管路37を介して前記調湿用熱交換器17に供給するように構成している。
更に,前記調湿用熱交換器17から排出される蒸発性液体を,管路38を介して前記第1密閉容器1における水散布ノズル7に供給して第1密閉容器1内に噴出するように構成しており,加えて,前記第2熱交換器12の他方側12bから排出される地下水を,開閉弁39を備えた管路40を介して前記他方の井戸21から地中に戻すとともに,開閉弁41を備えた管路42を介して前記第1密閉容器1における水散布ノズル7に供給するように構成している。
この構成において,冷房仕様とするときには,図2に示すように操作する。
すなわち,前記ルーツ式圧縮機5を,前記第1密閉容器1から前記第2密閉容器2に向かって圧縮する方向に正回転する一方,前記各種の開閉弁のうち開閉弁24,31,36及び39を開いて,開閉弁25,29,34及び41を閉じ,更に,前記各種のポンプのうちポンプ15,22,28,33を運転し,ポンプ23を運転停止にする。
この操作により,一方の井戸20からポンプ22にて地中から汲み上げられた地下水は,第2密閉容器2内における水散布ノズル8に管路26を介して送られて噴出し,この第2密閉容器2内からポンプ28及び管路32を介して前記冷暖房用熱交換器10を構成する第2熱交換器12の他方側12bに送られ,この第2熱交換器12の他方側12bから排出され,管路40を介して他方の井戸21に送られ,この他方の井戸21から地中に戻される。
一方,前記第1密閉容器1内における水等の蒸発性液体は,ポンプ33及び管路37を介して前記調湿用熱交換器17に供給され,この調湿用熱交換器17から前記第1密閉容器1内における水散布ノズル7に管路38を介して送られて噴出するという循環を繰り返す。
また,前記冷暖房用熱交換器10における熱媒液は,管路13,14及び循環ポンプ15にて,当該冷暖房用熱交換器10を構成する第1熱交換器11と,第2熱交換器12の一方側12aとの間を循環する。
この状態で,前記ルーツ式圧縮機5が正回転することにより,第1密閉容器1内の減圧が高くなることで,この第1密閉容器1内における水等の蒸発性液体が沸騰蒸発し,この沸騰蒸発にて温度が下がった蒸発性液体は調湿用熱交換器17に送られる。
一方,前記第1密閉容器1内での沸騰蒸発にて発生した蒸気は,ルーツ式圧縮機5にて圧縮されたのち第2密閉容器2内に至り,ここで,当該第2密閉容器2内に供給される地下水との直接接触にて冷却されて凝縮される。
前記第2密閉容器2内において蒸気を凝縮した地下水は,前記冷暖房用熱交換器10を構成する第2熱交換器12の他方側12bに送られ,この第2熱交換器12の一方側12aと第1熱交換器11との間を循環する熱媒液と熱交換して,この熱媒液を冷すから,前記冷暖房箇所9を冷房することができる。
前記第1密閉容器1内における沸騰蒸発により,この第1密閉容器1から前記冷暖房箇所9に対する調湿用熱交換器17に送られる蒸発性液体の温度を,地下水の温度よりも前記ルーツ式圧縮機5における圧縮比に相当する温度だけ低くすることができ,換言すると,前記調湿用熱交換器17における伝熱面の表面温度を,前記冷暖房箇所9における温度よりも十分に低くすることができて,その伝熱面の表面には空気中における水分の結露が発生することになるから,結露を除去することで,前記冷暖房箇所9を,除湿しながら冷房を行うことができる。
また,前記第2密閉容器2内における地下水は,蒸気の凝縮によって,その温度が前記冷暖房箇所9の温度に近づくように上昇したのち,前記第2熱交換器12の他方側12bに送られて,ここで,この第2熱交換器12の一方側12aと第1熱交換器11との間を循環する熱媒液と熱交換する。
この熱交換により,前記熱媒液の温度を,前記冷暖房箇所9の温度を越えることがない状態のもとで,当該冷暖房箇所9の温度に近づけることができるから,前記第1熱交換器11と前記冷暖房箇所9との間の温度差を小さくできて,前記第1熱交換器11における前記冷暖房箇所9側の伝熱面に結露が発生することを回避できる。
次に,暖房の仕様とするときには,図3に示すように操作する。
すなわち,前記ルーツ式圧縮機5を,前記第2密閉容器2から前記第1密閉容器1に向かって圧縮する方向に逆回転する一方,前記各種の開閉弁のうち開閉弁25,29,34,36及び41を開いて,開閉弁24,31及び39を閉じ,更に,前記各種のポンプのうちポンプ15,23,28,33を運転し,ポンプ22を運転停止にする。
この操作により,他方の井戸21からポンプ23にて地中から汲み上げられた地下水は,第2密閉容器2内における水散布ノズル8に管路26を介して送られて噴出し,この第2密閉容器2内からポンプ28及び管路30を介して一方の井戸20に送られ,この一方の井戸20から地中に戻される。
一方,前記第1密閉容器1内における水等の蒸発性液体は,ポンプ33にて汲み出され,管路37を介して前記調湿用熱交換器17に供給されるとともに,管路35を介して前記第2熱交換器12の他方側12bに供給され,これら調湿用熱交換器17及び第2熱交換器12の他方側12bから管路38及び管路42を介して前記第1密閉容器1内における水散布ノズル7に送られて噴出するという循環を繰り返す。
この場合,前記第1密閉容器1からポンプ33にて汲み出された蒸発性液体の前記調湿用熱交換器17及び前記第2熱交換器12に対する供給比率は,開閉弁34,36の開度調節によって任意に設定できる。
また,前記冷暖房用熱交換器10における熱媒液は,管路13,14及び循環ポンプ15にて,当該冷暖房用熱交換器10を構成する第1熱交換器11と,第2熱交換器12の一方側12aとの間を循環する。
この状態で,前記ルーツ式圧縮機5が逆回転することにより,今度は,第2密閉容器2内の減圧が高くなることで,この第2密閉容器2内における地下水が沸騰蒸発し,この沸騰蒸発にて温度が下がった地下水は,一方の井戸20から地中に戻される。
一方,前記第2密閉容器2内での沸騰蒸発にて発生した蒸気は,ルーツ式圧縮機5にて圧縮されたのち第1密閉容器1内に至り,ここで,当該第1密閉容器1内における水等の蒸発性液体との直接接触にて冷却されて凝縮される。
前記第1密閉容器1内において蒸気を凝縮することで温度が高くなった蒸発性液体は,前記冷暖房用熱交換器10を構成する第2熱交換器12の他方側12bと,前記調湿用熱交換器17との両方に送られる。
前記第1密閉容器1から第2熱交換器12の他方側12bに送られた蒸発性液体は,この第2熱交換器12の一方側12aと第1熱交換器11との間を循環する熱媒液と熱交換して,この熱媒液を暖めるから,前記冷暖房箇所9を暖房することができる。
また,前記第1密閉容器1から前記調湿用熱交換器17に送られた蒸発性液体は,この調湿用熱交換器17における伝熱面の温度を高くするから,この伝熱面に水散布ノズル18にて散水して,水分の蒸発を行うことにより,前記冷暖房箇所を,加湿しながら暖房を行うことができる。
また,前記実施の形態においては,地中のうち一方の井戸20における付近に,暖房仕様にしたときに前記第2密閉容器2内での沸騰蒸発にて温度が低くなった地下水を戻して蓄え,次いで,冷房仕様にしたときに,前記一方の井戸20における付近に蓄えた温度の低い地下水を汲み上げて,冷房を行う場合の冷却源にしている。
一方,地中のうち他方の井戸21における付近に,冷房仕様にしたときに前記第2密閉容器2内での蒸気の凝縮にて温度が高くなった地下水を戻して蓄え,次いで,暖房にしたときに,前記他方の井戸21における付近に蓄えられている温度の高い地下水を汲み上げて,暖房を行う場合の熱源にしている。
従って,前記二つの井戸20,21間の距離Lは,その各々における地下水が互いに混じり合うことがないように設定することが好ましい。
更にまた,前記実施の形態においては,冷房仕様にした場合において,前記ルーツ式圧縮機5を正回転するときの回転数を加速すると,第1密閉容器1内の減圧度が高くなり沸騰蒸発する蒸発性液体の温度が下がるから,前記冷暖房箇所9における冷房負荷を増大できる一方,暖房仕様にした場合において,前記ルーツ式圧縮機5を逆回転するときの回転数を加速すると,前記第1密閉容器1内の減圧度が下がり,蒸発性液体の温度が上がることになるから,前記冷暖房箇所9における暖房負荷を増大できるというように,前記冷暖房箇所9における冷房負荷及び暖房負荷を,前記ルーツ式圧縮機5を正回転又は逆回転するときの回転数を増減するように制御することで任意に調節できる。
加えて,前記実施の形態においては,前記冷暖房箇所9に対する冷暖房用熱交換器10を,第1熱交換器11と,第2熱交換器12と,その間における熱媒液の循環経路とで構成したことにより,第1熱交換器11と前記第2熱交換器12との間を循環する熱媒液に,地下水以外の熱媒液を使用できるから,地下水による腐食及びスケールの発生を確実に回避できるのであり,しかも,冷房を行う場合に,第1熱交換器11の伝熱面における温度は,第2熱交換器12において地下水と熱媒液との間で間接熱交換を行うことに必要な温度差の分だけ下がるから,冷暖房箇所との間における温度差を小さくできる。
その上,前記実施の形態においては,冷房仕様のとき,一方の井戸20から汲み上げた地下水を,先ず,前記第2密閉容器2に供給し,この第2密閉容器2から前記第2熱交換器12の他方側12bに供給するという構成にしたことにより,前記第2熱交換器12の他方側12bには,前記第2密閉容器2において蒸気の凝縮で暖められた地下水が供給されるから,第1熱交換器11の伝熱面における温度を,前記冷暖房箇所9における温度を越えない状態において,前記冷暖房箇所9における温度に更に近づけることができる。
なお,前記実施の形態は,正逆回転可能で,且つ,回転数変更可能な蒸気圧縮機としてルーツ式圧縮機を使用した場合であったが,本発明はこれに限らず,可動翼式圧縮機又はねじ式圧縮機等のような回転型圧縮機を使用できることはいうまでもない。
そして,図4は,前記冷暖房箇所9に対する冷暖房用熱交換器10を構成する第1熱交換器における一つの具体例を示す。
この具体例の第1熱交換器11′は,前記冷暖房箇所9を構成する天井又は壁面に沿って並べて配設した複数枚の輻射パネル11a′と,この各輻射パネル11a′の各々に設けたパイプ状流体通路11b′とから成り,前記各輻射パネル11a′における流体通路11b″内に,前記第2熱交換器12との間を循環する熱媒液を管路13,14にて流すことにより,前記冷暖房箇所9を冷房又は暖房するように構成したものである。
なお,前記輻射パネル11a′及びこれに設けたパイプ状流体通路11b′は,アルミニウム等のように,軽量で且つ熱伝達に優れた材料製にすることが好ましい。
この構成によると,前記輻射パネル11a′の全体が,これに設けたパイプ状流体通路11b′内を流れる熱媒液にて冷やされるか,暖められることにより,前記冷暖房箇所9に対する伝熱面の面積を大幅に増大できる利点がある。
この図4に示した構造の第1熱交換器11′を,図1に示すように,直列接続の二つの第1熱交換器11a,11bにする場合には,熱媒液の流れに対して上流側に位置する一方の第1熱交換器における流体通路11b′付き輻射パネル11a′の複数枚を,前記冷暖房箇所9を構成する壁面に沿って縦向きに延びるように配設する一方,熱媒液の流れに対して下流側に位置する他方の第1熱交換器における流体通路11b′付き輻射パネル11a′の複数枚を,前記冷暖房箇所9を構成する天井面に沿って延びるように配設するという構成にすることができる。
このように構成することで,壁面に配設した一方の第1熱交換器における輻射パネル11a′の表面には結露が発生し易いが,この結露は,輻射パネル11a′は縦向きであることによりこれに沿って容易に流下させることができる。
そして,図5は,第2の実施の形態を示す。
この第2の実施の形態は,前記第2密閉容器2内に地下から汲み上げた地下水を供給するという構成にすることに代るものである。
すなわち,二つの流体の相互間で間接的に熱交換を行うようにした地下水用熱交換器43を別に設けて,前記第2密閉容器2内に入れた水等の蒸発性液体を当該第2密閉容器2と,前記地下水用熱交換器43における一方側43aとの間を循環ポンプ44にて循環するように構成する一方,両井戸20,21から汲み上げた地下水を,前記地下水用熱交換器43における他方側43bに供給し,この他方側43bから排出するように構成したものであり,その他の構成は,前記第1の実施の形態と同様である。
この構成によると,前記ルーツ圧縮機5等の蒸気圧縮機を正回転して冷房仕様にしたとき,前記第2密閉容器2内に至った蒸気が,地下水用熱交換器43において地下水にて冷却される蒸発性液体との直接接触にて冷却されて凝縮するので,前記と同様に,前記冷暖房箇所9を除湿しながら冷房することができ,前記ルーツ圧縮機5等の蒸気圧縮機を逆回転して暖房仕様にしたとき,前記第2密閉容器2内における蒸発性液体は,地下水用熱交換器43において地下水からの熱を受けるので,前記と同様に,前記冷暖房箇所を加湿しながら暖房することができる。
なお,この第2の実施の形態に対しても,前記第1の実施の形態において説明した各種の変形形態を適用できることはいうまでもない。
本発明における第1の実施の形態を示す図である。 冷房仕様にした場合を示す図である。 暖房仕様にした場合を示す図である。 冷暖房用熱交換器を構成する第1熱交換器の具体例を示す斜視図である。 本発明における第2の実施の形態を示す図である。
符号の説明
1 第1密閉容器
2 第2密閉容器
3 真空ポンプ
4 蒸気ダクト
5 ルーツ式圧縮機(蒸気圧縮機)
6 連通路
9 冷暖房箇所
10 冷暖房用熱交換器
11 冷暖房用熱交換器を構成する第1熱交換器
12 冷暖房用熱交換器を構成する第2熱交換器
12a 第2熱交換器の一方側
12b 第2熱交換器の他方側
13,14 循環管路
15 循環ポンプ
17 調湿用熱交換器
18 水散布ノズル
20 一方の井戸
21 他方の井戸
43 地下水用熱交換器
43a 地下水用熱交換器の一方側
43b 地下水用熱交換器の他方側

Claims (7)

  1. 少なくとも,減圧に維持した第1密閉容器及び第2密閉容器と,冷暖房箇所に対する間接型の冷暖房用熱交換器と,前記冷暖房箇所に対する間接型の調湿用熱交換器と,前記第1密閉容器及び第2密閉容器の相互間を接続する蒸気ダクト中に設けた正逆回転可能な蒸気圧縮機とから成り,
    前記蒸気圧縮機を前記第1密閉容器から前記第2密閉容器に向かって圧縮する方向に正回転するとき,前記第1密閉容器内における蒸発性液体を前記調湿用熱交換器に供給したのち再び当該第1密閉容器に戻すように循環する一方,地下から汲み上げた地下水を前記第2密閉容器及び前記冷暖房用熱交換器に供給してこれらから排出する構成にし,
    前記蒸気圧縮機を前記第2密閉容器から前記第1密閉容器に向かって圧縮する方向に逆回転するとき,前記第1密閉容器内における蒸発性液体を前記調湿用熱交換器と前記冷暖房用熱交換器との両方に供給したのちこれらから再び当該第1密閉容器に戻すように循環する一方,地下から汲み上げた地下水を前記第2密閉容器に供給してこれから排出する構成にしたことを特徴とする地下水を利用した空調装置。
  2. 少なくとも,減圧に維持した第1密閉容器及び第2密閉容器と,冷暖房箇所に対する間接型の冷暖房用熱交換器と,前記冷暖房箇所に対する間接型の調湿用熱交換器と,前記第1密閉容器及び第2密閉容器の相互間を接続する蒸気ダクト中に設けた正逆回転可能な蒸気圧縮機と,二つの流体の相互間で間接熱交換を行う地下水用熱交換器とから成り,
    前記第2密閉容器内における蒸発性液体を,当該第2密閉容器内と前記地下水用熱交換器における一方側との間を循環する構成にし,
    前記蒸気圧縮機を前記第1密閉容器から前記第2密閉容器に向かって圧縮する方向に正回転するとき,前記第1密閉容器内における蒸発性液体を前記調湿用熱交換器に供給したのち再び当該第1密閉容器に戻すように循環する一方,地下から汲み上げた地下水を前記地下水用熱交換器における他方側及び前記冷暖房用熱交換器に供給してこれらから排出する構成にし,
    前記蒸気圧縮機を前記第2密閉容器から前記第1密閉容器に向かって圧縮する方向に逆回転するとき,前記第1密閉容器内における蒸発性液体を前記調湿用熱交換器と前記冷暖房用熱交換器との両方に供給したのちこれらから再び当該第1密閉容器に戻すように循環する一方,地下から汲み上げた地下水を前記地下水用熱交換器における他方側に供給してこれから排出する構成にしたことを特徴とする地下水を利用した空調装置。
  3. 前記請求項1又は2の記載において,前記蒸気圧縮機を正回転するとき,前記地下から汲み上げた地下水を,先ず前記第2密閉容器又は地下水用熱交換器における他方側に供給し,次いで前記冷暖房用熱交換器を経て排出する構成にしたことを特徴とする地下水を利用した空調装置。
  4. 前記請求項1〜3のいずれかの記載において,前記冷暖房用熱交換器が,前記冷暖房箇所の内部の空気との間で間接熱交換を行う第1熱交換器と,二つの流体の相互間で間接熱交換を行う第2熱交換器と,熱媒液を前記第1熱交換器と前記第2熱交換器の一方側との間を循環するようにした循環経路とから成り,前記蒸気圧縮機を正回転するとき,地下から汲み上げた地下水を前記第2熱交換器の他方側に供給し,前記蒸気圧縮機を逆回転するとき,前記第1密閉容器から排出される蒸発性液体の一部を前記第2熱交換器における他方側に供給する構成にしたことを特徴とする地下水を利用した空調装置。
  5. 前記請求項4の記載において,前記第1熱交換器が,前記冷暖房箇所における天井面又は壁面に沿って配設した輻射パネルと,この各輻射パネルに設けた流体通路とから成り,前記流体通路内に,前記第2熱交換器の一方側との間を循環する熱媒液を流するようにした構成であることを特徴とする地下水を利用した空調装置。
  6. 前記請求項1〜5のいずれかの記載において,地下水を汲み上げる二つの井戸が適宜距離を隔てて設けられ,前記蒸気圧縮機を正回転するとき,前記第2密閉容器及び前記冷暖房用熱交換器又は前記第2熱交換器の他方側に供給する地下水を,前記二つの井戸のうち一方の井戸から汲み上げる一方,前記第2密閉容器及び前記冷暖房用熱交換器又は前記第2熱交換器の他方側から排出される地下水を,他方の井戸から地中に戻すように構成し,前記蒸気圧縮機を逆回転するとき,前記第2密閉容器に供給する地下水を前記他方の井戸から汲み上げる一方,前記第2密閉容器から排出される地下水を前記一方の井戸から地中に戻すように構成したことを特徴とする地下水を利用した空調装置。
  7. 前記請求項1〜6のいずれかの記載において,前記蒸気圧縮機が,その回転数を変更可能な構成であることを特徴とする地下水を利用した空調装置。
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