JP2008162203A - 感光性樹脂組成物およびそれから得られるレーザー彫刻用感光性樹脂原版 - Google Patents
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Abstract
【課題】レーザー彫刻方式において、微細なパターンの印刷を可能にする印刷条件の許容性に優れたレリーフを形成できるレーザー彫刻用感光性樹脂原版を提供することにある。
【解決手段】(1)寸法安定性に優れる基材の上に合成ゴム系感光性樹脂層を設けてなるレーザー彫刻用感光性樹脂版であって、合成ゴム系感光性樹脂層が一種類以上の溶剤を合計0.2質量%〜2.0質量%含有するレーザー彫刻用感光性樹脂原版。(2) 合成ゴム系感光性樹脂層に含有する溶剤一種類が水であり、合成ゴム系感光性樹脂層中に0.1〜2.0質量% 含有するレーザー彫刻用感光性樹脂原版。(3)ゴム系感光性樹脂層が(A)架橋度が35%以上である水分散ラッテクス(B)、エチレン性不飽和結合を有するモノマー及び(C)光重合開始剤を含有するレーザー彫刻用感光性樹脂原版。
【選択図】なし
【解決手段】(1)寸法安定性に優れる基材の上に合成ゴム系感光性樹脂層を設けてなるレーザー彫刻用感光性樹脂版であって、合成ゴム系感光性樹脂層が一種類以上の溶剤を合計0.2質量%〜2.0質量%含有するレーザー彫刻用感光性樹脂原版。(2) 合成ゴム系感光性樹脂層に含有する溶剤一種類が水であり、合成ゴム系感光性樹脂層中に0.1〜2.0質量% 含有するレーザー彫刻用感光性樹脂原版。(3)ゴム系感光性樹脂層が(A)架橋度が35%以上である水分散ラッテクス(B)、エチレン性不飽和結合を有するモノマー及び(C)光重合開始剤を含有するレーザー彫刻用感光性樹脂原版。
【選択図】なし
Description
本発明はレーザー彫刻に用いるフレキソ印刷版用感光性樹脂組成物及びそれから得られる感光性樹脂原版に関するものである。
壁紙、化粧板などの建装材、段ボール、紙器、紙袋、軟包装用フィルムなどの包装材、ラベル印刷などに用いられるフレキソ印刷は各種の印刷方式の中でその比重を高めている。
これに用いる印刷版の作成には、感光性樹脂が用いられることが多く、シート状に成形された固形状樹脂板を用い、フォトマスクを感光性樹脂層上に置き、フォトマスクを通して紫外線を照射し架橋反応を起こさせた後、非架橋分を現像液で現像・除去するというアナログ製版方法が用いられてきた。
アナログ製版では、銀塩材料を用いた原画フィルムを必要とするために、原画フィルム購入や製造時間を要する。さらに、原画フィルムの現像に化学的な処理が必要であり、かつ現像廃液の処理を必要とすることから、環境上の負担を有する。
アナログ製版に伴う課題を解決する手法として、感光性樹脂層上に、ブラックレーヤーというフォトマスク形成可能なレーザー感受性を有するマスク層を設けたフレキソ印刷版原版あるいは樹脂凸版印刷版原版が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。これらの原版の製版方法は、デジタルデバイスで制御された画像データに基づいてレーザー照射を行い、感光性樹脂層上に画像マスクを形成し、その後はアナログ製版と同様に、画像マスクを介して紫外光で露光し、感光性樹脂層及び画像マスクを現像除去する製版方法で、フレキソ版や樹脂凸版の業界では「CTP方式」と称されている。CTP方式は、上述した原画フィルムの製造工程に関わる課題を解決しているが、感光性樹脂層の現像で発生する廃液の処理に関する課題は残っている。さらにフレキソ版の場合、現像にはトリクロロエチレンなどの塩素系溶媒を用いることが多く、作業衛生面でも課題がある。
原画フィルムを必要とせず、現像工程も不要な方法として、レーザーによる直接彫刻製版、いわゆる「レーザー彫刻」が提案されている。レーザー彫刻は、文字通りレーザーで彫刻することにより、レリーフとなる凹凸を形成する方法で、原画フィルムを用いる必要がなく、また塩素系溶剤をもちいた現像工程も不要である。レーザー彫刻方式は極めて簡便で効率的であり環境に優しい方法であるといえる。
一方、感光性樹脂版の分野においても印刷品質の要求が高くなり、レリーフ段階及び印刷段階においてより微細なパターンの再現性が求められている。例えば、ハイライト網点では175線1%である。
感光性樹脂の分野では、その印刷品位はCTP方式やアナログ方式で満足しうる段階となっている。しかし、レーザー彫刻方式では、アナログ方式やCTP方式に比べ細かい画像を形成・印刷する能力が劣っている。例えば、微細な網点を再現する場合、望んだ形状に彫刻することができないことなどの問題点を有し、結果として満足する印刷品位を得られず、レーザー彫刻方式の急速な普及には至っていない。
感光性樹脂の分野では、その印刷品位はCTP方式やアナログ方式で満足しうる段階となっている。しかし、レーザー彫刻方式では、アナログ方式やCTP方式に比べ細かい画像を形成・印刷する能力が劣っている。例えば、微細な網点を再現する場合、望んだ形状に彫刻することができないことなどの問題点を有し、結果として満足する印刷品位を得られず、レーザー彫刻方式の急速な普及には至っていない。
本発明は、上記問題を鑑みてなされたものである。その目的はレーザー彫刻方式において、微細なパターンの印刷を可能にする印刷条件の許容性に優れたレリーフを形成できるレーザー彫刻用感光性樹脂原版を提供することにある。
本発明者は、優れた印刷品質並びに印刷許容性を有するレーザー彫刻版を得るためには、レリーフの凹部の形状及びショルダー部の表面状態が重要であることを見出し、レリーフの凹部の形状及びショルダー部の表面状態に優れたレーザー彫刻用感光性樹脂原版の発明に取り組んだ。
本発明者は、優れた印刷品質並びに印刷許容性を有するレーザー彫刻版を得るためには、レリーフの凹部の形状及びショルダー部の表面状態が重要であることを見出し、レリーフの凹部の形状及びショルダー部の表面状態に優れたレーザー彫刻用感光性樹脂原版の発明に取り組んだ。
上記課題を解決するため、本発明者らは鋭意、研究、検討した結果、遂に本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は下記の通りである。
(1)寸法安定性に優れる基材の上に合成ゴム系感光性樹脂層を設けてなるレーザー彫刻用感光性樹脂版であって、合成ゴム系感光性樹脂層が一種類以上の溶剤を合計0.2質量%〜2.0質量%含有することを特徴とするレーザー彫刻用感光性樹脂原版。
(2) 合成ゴム系感光性樹脂層に含有する溶剤の一種類が水であり、合成ゴム系感光性樹脂層中に0.1〜2.0質量% 含有することを特徴とする請求項1記載のレーザー彫刻用感光性樹脂原版。
(3)ゴム系感光性樹脂層が(A)架橋度が35%以上である水分散ラッテクス(B)エチレン性不飽和結合を有するモノマー及び(C)光重合開始剤を含有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のレーザー彫刻用感光性樹脂原版。
(1)寸法安定性に優れる基材の上に合成ゴム系感光性樹脂層を設けてなるレーザー彫刻用感光性樹脂版であって、合成ゴム系感光性樹脂層が一種類以上の溶剤を合計0.2質量%〜2.0質量%含有することを特徴とするレーザー彫刻用感光性樹脂原版。
(2) 合成ゴム系感光性樹脂層に含有する溶剤の一種類が水であり、合成ゴム系感光性樹脂層中に0.1〜2.0質量% 含有することを特徴とする請求項1記載のレーザー彫刻用感光性樹脂原版。
(3)ゴム系感光性樹脂層が(A)架橋度が35%以上である水分散ラッテクス(B)エチレン性不飽和結合を有するモノマー及び(C)光重合開始剤を含有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のレーザー彫刻用感光性樹脂原版。
本発明は、上記問題を鑑みてなされたものである。その目的はレーザー彫刻方式において、印刷性に優れた凹部形状とショルダー表面状態を形成でき、さらには高い厚み精度と樹脂欠陥のない感光性樹脂原版が得られ、さらにレーザー彫刻により得られた版がロングランの印刷に耐えられるレーザー彫刻用感光性樹脂原版を提供することにある。
本発明は合成ゴム系感光性樹脂層が一種類以上の溶剤を合計0.2質量%〜2.0質量%含有することを特徴とするレーザー彫刻用感光性樹脂原版である。又、本発明の感光性樹脂層に含有する溶剤の一種類が水であり、合成ゴム系感光性樹脂層中に0.1〜2.0質量%の水を含有することが好ましい。又、水以外の溶剤としては、(A)〜(D)を満足するものであることが好ましい。
(A)沸点が60℃以上
(B)分子量が300未満
(C)溶液粘度が10ポイズ未満
(D)エチレン性不飽和結合を有しないこと
溶剤としては上記条件を満たすものである。例えばトルエン、キシレン、シクロヘキサン、ソルベッツ100、ソルベッツ150などの炭化水素系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、sec-ブチルアルコール、iso−ブチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコールなどの水酸基含有溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルブチルケトン、シクロへキサノン、ジアセトンアルコール、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸メトキシブチル、セロソロブアセテート、ブチルセロソルブアセテートなどのカルボニル基含有溶剤、メチルソロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ジオキサン、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、テトラヒドロフランなどのエーテル結合含有溶剤、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどのアミド基含有溶剤などが挙げられるが、その中でも水との親和性の高い有溶剤が好ましい。水との親和性の高い有溶剤としては水酸基含有溶剤やアミド基含有溶剤であり、特にメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、ジメチルホルムアミドなどが好ましい。
(A)沸点が60℃以上
(B)分子量が300未満
(C)溶液粘度が10ポイズ未満
(D)エチレン性不飽和結合を有しないこと
溶剤としては上記条件を満たすものである。例えばトルエン、キシレン、シクロヘキサン、ソルベッツ100、ソルベッツ150などの炭化水素系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、sec-ブチルアルコール、iso−ブチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコールなどの水酸基含有溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルブチルケトン、シクロへキサノン、ジアセトンアルコール、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸メトキシブチル、セロソロブアセテート、ブチルセロソルブアセテートなどのカルボニル基含有溶剤、メチルソロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ジオキサン、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、テトラヒドロフランなどのエーテル結合含有溶剤、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどのアミド基含有溶剤などが挙げられるが、その中でも水との親和性の高い有溶剤が好ましい。水との親和性の高い有溶剤としては水酸基含有溶剤やアミド基含有溶剤であり、特にメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、ジメチルホルムアミドなどが好ましい。
含有する溶剤の最適量は0.2質量%〜2.0質量%であり、さらに好ましくは0.2〜1.5質量%であり、さらに好ましくは0.3〜1.0質量%である。本願発明のレーザー用感光性樹脂原版は、含有溶剤が0.2%未満では、凹部形状とショルダー表面状態が悪く、印刷品位が低下する。含有溶剤が2質量%以上では、微細な網点を形成できない問題があり、好ましくない。
溶剤の沸点は60℃以上であることが必要である。好ましくは80℃以上である。溶剤の沸点が60℃未満では、保管時に溶剤が揮発し、経時的に性能が変化するので好ましくない。
溶剤の分子量は300未満であることが好ましい。さらに好ましくは200未満である。分子量が300以上の溶剤では、溶液粘度が高すぎ加工時に気泡がはいるなどの問題がある。
溶剤の溶液粘度は10ポイズ未満であることが必要である。好ましくは1ポイズ未満である。10ポイズ以上では、彫刻カスの除去に長時間要する。
溶剤はエチレン性不飽和結合を含有しないことが必要である。エチレン性不飽和結合を含有する溶剤では、露光時に架橋反応に参加し樹脂マトリックスにとりこまれる。このため溶剤としての働きがなくなり。そのため凹部形状とショルダー表面状態に優れた印刷版は得られず、又。さらには彫刻カスの除去も容易にできない。
合成ゴム系感光性樹脂層に含有する最適な水の含有率は0.1〜2.0質量%であり、好ましくは0.2〜1.0質量%、さらに好ましくは0.2〜0.6質量%である。水を最適な範囲で含有することで、凹部形状とショルダー表面状態に優れた印刷版が得られ、さらには彫刻カスの除去も容易にできる。
感光性樹脂層に溶剤を含有させる方法としては、溶剤に分散或いは溶解された原料を使う、または原料混合時に所望の溶剤を投入するなどの方法が挙げられる。濃縮工程によりにより溶剤を除去する場合は、濃縮度をコントロールすることや溶解時の溶剤成分比率により所望の残存溶剤量にコントロールすることは可能である。又、濃縮工程を有しない混練方式の場合には、練り込み段階で所望の溶剤含有率になるように溶剤を添加すればよい。
続いて、本発明における感光性樹脂層組成物について説明する。本願発明に用いる感光性樹脂組成物にはゴム系感光性樹脂組成物であれば特に限定されないが、好ましくは、少なくとも(A)ゴム系エラストマー、(B)エチレン性不飽和結合を有するモノマー及び(C)光重合開始剤を含有してなる感光性樹脂組成物である。
感光性樹脂組成物の(A)成分として用いられるゴム系エラストマーのうち水分散ラテックスが好適に用いられる。水分散ラテックスとは重合体粒子を分散質として水中に分散したものである。本発明に用いる水分散ラテックスは架橋度が35%以上であり、50%以上であることが好ましい。水分散ラテックスとは、この水分散ラテックスから水を取り除いて得られる疎水性重合体そのものであり、2種類以上用いられることが好ましい。
具体的に(A)成分としては、以下の少なくとも2種類以上から選ばれるラテックスである。ポリブタジエンラテックス、天然ゴムラテックス、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ラテックス、ポリクロロプレンラテックス、ポリイソプレンラテックス、ポリウレタンラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス、ビニルピリジン重合体ラテックス、ブチル重合体ラテックス、チオコール重合体ラテックス、アクリレート重合体ラテックスなどの水分散ラテックス重合体やこれら重合体にアクリル酸やメタクリル酸などの他の成分を共重合して得られる重合体が挙げられる。この中でも分子鎖中にブタジエン骨格またはイソプレン骨格を含有する水分散ラテックス重合体が、硬度やゴム弾性の点から好ましく用いられる。具体的には、ポリブタジエンラテックス、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス、ポリイソプレンラテックスが好ましい。
感光性樹脂組成物の(B)成分である光重合性化合物は、公知の光重合性化合物の使用が可能であるが、光重合性オリゴマーが好ましい。光重合性オリゴマーとは、共役ジエン系重合体の末端および/または側鎖にエチレン性不飽和基が結合した重合体であって、数平均分子量が1000以上、10000以下のものである。具体的には、分子構造中に次のような構造を有する化合物をいう。
共役ジエン系エチレン性重合体を構成する共役ジエン系重合体は、共役ジエン不飽和化合物の単独重合体または共役ジエン不飽和化合物とモノエチレン性不飽和化合物との共重合体によって構成される。かかる共役ジエン不飽和化合物の単独重合体または共役ジエン不飽和化合物とモノエチレン性不飽和化合物との共重合体としては、ブタジエン重合体、イソプレン重合体、クロロプレン重合体、スチレン−クロロプレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−イソプレン共重合体、メタクリル酸メチル−イソプレン共重合体、アクリロニトリル−イソプレン共重合体、メタクリル酸メチル−イソプレン共重合体、メタクリル酸メチル−クロロプレン共重合体、アクリル酸メチル−ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル−イソプレン共重合体、アクリル酸メチル−クロロプレン共重合体、アクリル酸メチル−クロロプレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−クロロプレン−スチレン共重合体等が挙げられる。これらのうちゴム弾性と光硬化性の点で、ブタジエン重合体、イソプレン重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体が好ましく、特に好ましくはブタジエン重合体、イソプレン重合体である。
共役ジエン系エチレン性重合体におけるエチレン性不飽和基の量は、重合体中に0.005〜2.0m当量/gが好ましく、特に好ましくは0.01〜2.0m当量である。2.0m当量/gより多いと硬度が高くなりすぎて充分な弾性が得難くなる。
これら(B)成分の含有量は(A)成分100質量%に対して1〜200質量%であることが好ましい。1質量%未満では架橋が不十分で印刷可能枚数が少ない。200質量%以上では生版が柔らかくなり過ぎ、ハンドリング性が悪くなるので好ましくない。
(B)成分のうち、前記以外に、炭素数8〜18アルキルメタクリレートを配合することが好ましい。
具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等のシクロアルキル(メタ)アクリレート、クロロエチル(メタ)アクリレート、クロロプロピル(メタ)アクリレート等のハロゲン化アルキル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレートなどのフェノキシアルキル(メタ)アクリレートなどを挙げることができ、特に好ましくはn−ラウリルメタクリレート、アルキル(C12〜13)メタクリレート、トリデシルメタクリレート、アルキル(C12〜15)メタクリレート等が挙げられる。
また、感光性樹脂組成物は(C)成分として光重合開始剤を加えるものである。光重合開始剤としては、光によって重合性の炭素−炭素不飽和基を重合させることができるものであれば全て使用できる。なかでも、光吸収によって、自己分解や水素引き抜きによってラジカルを生成する機能を有するものが好ましく用いられる。例えば、ベンゾインアルキルエーテル類、ベンゾフェノン類、アントラキノン類、ベンジル類、アセトフェノン類、ジアセチル類などである。光重合開始剤の配合量としては、(A)成分100質量%に対して0.1〜50質量%の範囲が好ましい。
また、感光性樹脂組成物には、(D)成分として親水性ポリマーを配合することが好ましい。
親水性ポリマーは、−COOH、−COOM(Mは1価、2価あるいは3価の金属イオンまたは置換または無置換のアンモニウムイオン)、−OH、−NH2、−SO3H、リン酸エステル基などの親水基を有するものが好ましく、具体的には、(メタ)アクリル酸またはその塩類の重合体、(メタ)アクリル酸またはその塩類とアルキル(メタ)アクリレートとの共重合体、(メタ)アクリル酸またはその塩類とスチレンとの共重合体、(メタ)アクリル酸またはその塩類と酢酸ビニルとの共重合体、(メタ)アクリル酸またはその塩類とアクリロニトリルとの共重合体、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミド、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンイミン、−COOM基を有するポリウレタン、−COOM基を有するポリウレアウレタン、−COOM基を有するポリアミド酸およびこれらの塩類または誘導体が挙げられる。これらはそれぞれを単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
親水性ポリマーの含有量は(A)成分100質量%に対して好ましくは0.1〜50質量%、特に0.1〜30質量%であることが好ましい。50質量%を超えると、水に対する膨潤が大きくなり、水性インキ耐性が悪くなるので好ましくない。
感光性樹脂組成物の熱安定性を上げる為に、従来公知の重合禁止剤を添加することもできる。好ましい重合禁止剤としては、フェノール類、ハイドロキノン類、カテコール類などが挙げられる。これらの配合量は、全感光性樹脂組成物に対して、0.001〜5質量%の範囲で使用することが一般的である。
また、他の成分として、染料、顔料、粘度調整剤、消泡剤、紫外線吸収剤、香料、凝集防止剤、界面活性剤などを添加することができる。
混練設備としては、2軸押出機、単軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサーなどが挙げられるが特に限定するものではない。
本発明の感光性樹脂版は、基材の上に合成ゴム系感光性樹脂版を設けてなるものであるが、その間に接着層を設けることが好ましい。基材としては寸法安定性に優れるものであれば特に限定されない。例えば、鉄、アルミニウム、ステンレス鋼などの金属板、ゴム、プラスチックなどの重合体からなるフィルム、シート、紙、布などが用いられ、中でもポリエチレンテレフタレートフィルムが好適に用いられる。
接着剤としては、共重合ポリエステル、多官能イソシアネート、合成ゴムからなるものなどを使用できる。
上記感光性樹脂組成物を、接着層を形成した基材に、押出機により溶融押し出しし、必要に応じて粘着防止層を塗布したカバーフィルムを感光性樹脂層上に密着させることで感光性樹脂版材を得ることができる。また、基材とカバーフィルムの間に感光性樹脂組成物を挟み込み、加熱プレスなどで必要な厚さまで押さえ込むことによっても感光性樹脂版を得ることができる。
レーザー彫刻用感光性樹脂版はシート状だけでなく円筒状に成型することもできる。円筒状にする場合は、継ぎ目のないシームレススリーブを形成することもできる。また、一度シート状で成型した樹脂版を、印刷シリンジに巻きつけ端を融着させることで、継ぎ目のないシームレススリーブにすることもできる。
感光性樹脂層の厚みは0.1〜10mmの厚さに形成することが好ましい。層厚を0.1mm以上とすることで、印刷版として用いるのに必要なレリーフ深度が得られ、10mm以下とすることで、感光性樹脂版の質量が抑えられ、取り扱いに実用上の不具合が生じることがない。
本発明は、成形された感光性樹脂組成物を光もしくは電子線の照射により架橋せしめ、レーザー彫刻用印刷版を形成し、その後にレーザー彫刻する。また、架橋の方法としては、成型しながら光もしくは電子線の照射により架橋させることもできる。
その中でも光を使って架橋させる方法は、装置が簡便で厚み精度が高くできるなどの利点を有し好適である。硬化に用いられる光源としては高圧水銀灯、超高圧水銀灯、紫外線蛍光灯、カーボンアーク灯、ケミカルランプ、キセノンランプ等が挙げられ、その他公知の方法で硬化を行うことができる。硬化に用いる光源は、1種類でも構わないが、波長の異なる2種類以上の光源を用いて硬化させることにより、樹脂の硬化性が向上することがあるので、2種類以上の光源を用いることも差し支えない。
その中でも光を使って架橋させる方法は、装置が簡便で厚み精度が高くできるなどの利点を有し好適である。硬化に用いられる光源としては高圧水銀灯、超高圧水銀灯、紫外線蛍光灯、カーボンアーク灯、ケミカルランプ、キセノンランプ等が挙げられ、その他公知の方法で硬化を行うことができる。硬化に用いる光源は、1種類でも構わないが、波長の異なる2種類以上の光源を用いて硬化させることにより、樹脂の硬化性が向上することがあるので、2種類以上の光源を用いることも差し支えない。
レーザー彫刻においては、形成したい画像をデジタル型のデータとしてコンピューターを利用してレーザー装置を操作し、原版上にレリーフ画像を作成する。レーザー彫刻に用いるレーザーは、原版が吸収を有する波長を含むものであればどのようなものを用いてもよいが、彫刻を高速度で行なうためには出力の高いものが望ましく、炭酸ガスレーザーやYAGレーザー、半導体レーザー等の赤外線あるいは赤外線放出固体レーザーが好ましいものの一つである。また、紫外線領域に発振波長を有する紫外線レーザー、例えばエキシマレーザー、第3あるいは第4高調波へ波長変換したYAGレーザー、銅蒸気レーザー等は、有機分子の結合を切断するアブレージョン加工が可能であり、微細加工に適する。
以下、本発明を実施例をもちいて具体的に説明する。
なお、特性値は以下の測定方法によって測定したものである。
なお、特性値は以下の測定方法によって測定したものである。
〔水含有量の測定〕
三菱化学(株)製、微量水分測定装置CA−07型を用いて測定した。水分気化装置にはVA07型を用いた。試料200mgを水分気化装置にいれ120℃に加熱し水分を蒸発させ、微量水分測定装置で定量した。
三菱化学(株)製、微量水分測定装置CA−07型を用いて測定した。水分気化装置にはVA07型を用いた。試料200mgを水分気化装置にいれ120℃に加熱し水分を蒸発させ、微量水分測定装置で定量した。
〔有機溶剤含有量の分析〕
加熱脱着−GCMSを用いて測定した。加熱脱着装置にはGCサイエンス社製TCT CP−4020を用いた。GCMSにはAgilent社製HP6890/HP5973を用いた。カラムにはAgilent社製HP−1MSを用いた。試料30mgをとり100℃で10分乾燥させ、発生ガスをヘリウムパージにてGCMSへ導入した。GCMSで有機溶剤の種類、含有量を定量した。
加熱脱着−GCMSを用いて測定した。加熱脱着装置にはGCサイエンス社製TCT CP−4020を用いた。GCMSにはAgilent社製HP6890/HP5973を用いた。カラムにはAgilent社製HP−1MSを用いた。試料30mgをとり100℃で10分乾燥させ、発生ガスをヘリウムパージにてGCMSへ導入した。GCMSで有機溶剤の種類、含有量を定量した。
表中の含有溶剤の略語及び特性は以下の通りである。
水:沸点100℃、溶液粘度1cP、分子量18
TOL(トルエン):沸点111℃、溶液粘度0.58cP、分子量92
DMF(ジメチルホルムアミド):沸点153、溶液粘度0.8cP、分子量73
水:沸点100℃、溶液粘度1cP、分子量18
TOL(トルエン):沸点111℃、溶液粘度0.58cP、分子量92
DMF(ジメチルホルムアミド):沸点153、溶液粘度0.8cP、分子量73
〔親水性重合体の合成例〕
ヘキサメチレンジイソシアネート21.8%、ジメチロールプロピオン酸15.4%、ポリテトラメチレングリコール(PG−100 日本ポリウテラン工業(株)製)7.6%、およびジラウリン酸ジ−n−ブチルスズ1.0%をテトラヒドロフラン300%に溶解した溶液の撹拌を続けながらフラスコを65℃に加熱し3時間反応を続けた。別の容器で、末端アミノ基含有アクリロニトリル・ブタジエンオリゴマー(Hycar ATBNBNX 1300×16宇部興産(株)製)55.3%をメチルエチルケトン100%に溶解して調整した溶液を室温下で撹拌しながら添加した。得られたポリマー溶液を減圧乾燥してテトラヒドロフラン、メチルエチルケトンを除去し、数平均分子量が21,000のポリマーを得た。次に該ポリマー100%をメチルエチルケトン100%に溶解した溶液に、水酸化リチウム4.8%をメチルアルコール100%に溶解した溶液を室温下で撹拌しながら添加し、さらにテトラヒドロフラン100%を添加して30分間撹拌することによって固形分が25質量%の親水性重合体(1)を得た。
ヘキサメチレンジイソシアネート21.8%、ジメチロールプロピオン酸15.4%、ポリテトラメチレングリコール(PG−100 日本ポリウテラン工業(株)製)7.6%、およびジラウリン酸ジ−n−ブチルスズ1.0%をテトラヒドロフラン300%に溶解した溶液の撹拌を続けながらフラスコを65℃に加熱し3時間反応を続けた。別の容器で、末端アミノ基含有アクリロニトリル・ブタジエンオリゴマー(Hycar ATBNBNX 1300×16宇部興産(株)製)55.3%をメチルエチルケトン100%に溶解して調整した溶液を室温下で撹拌しながら添加した。得られたポリマー溶液を減圧乾燥してテトラヒドロフラン、メチルエチルケトンを除去し、数平均分子量が21,000のポリマーを得た。次に該ポリマー100%をメチルエチルケトン100%に溶解した溶液に、水酸化リチウム4.8%をメチルアルコール100%に溶解した溶液を室温下で撹拌しながら添加し、さらにテトラヒドロフラン100%を添加して30分間撹拌することによって固形分が25質量%の親水性重合体(1)を得た。
実施例1
ブタジエンラテックス(ナルスターMR171、ゲル化度75%、平均粒子系0.20μ、不揮発分48%、日本エイアンドエル(株)製)22質量%、アクリロニトリル−ブタジエンラテックス(Nipol SX1503 不揮発分42% 日本ゼオン(株)製)5質量%、親水性重合体(1)5質量%、オリゴブタジエンアクリレート(ABU−2S 共栄社化学(株)製)9質量%、ラウリルメタクリレート(ライトエステルL 共栄社化学(株)製)3質量%、トリメチロールプロパントリメタクリレート(ライトエステルTMP 共栄社化学(株)製)2.5質量%、ジメチルベンジルケタール0.45質量%、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.03質量%の混合物を、400Paの減圧下で、80℃雰囲気下でニーダーで混練りを行い、感光性樹脂組成物の溶剤含有量が水0.7質量%まで濃縮し、感光性樹脂組成物1を得た。
ブタジエンラテックス(ナルスターMR171、ゲル化度75%、平均粒子系0.20μ、不揮発分48%、日本エイアンドエル(株)製)22質量%、アクリロニトリル−ブタジエンラテックス(Nipol SX1503 不揮発分42% 日本ゼオン(株)製)5質量%、親水性重合体(1)5質量%、オリゴブタジエンアクリレート(ABU−2S 共栄社化学(株)製)9質量%、ラウリルメタクリレート(ライトエステルL 共栄社化学(株)製)3質量%、トリメチロールプロパントリメタクリレート(ライトエステルTMP 共栄社化学(株)製)2.5質量%、ジメチルベンジルケタール0.45質量%、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.03質量%の混合物を、400Paの減圧下で、80℃雰囲気下でニーダーで混練りを行い、感光性樹脂組成物の溶剤含有量が水0.7質量%まで濃縮し、感光性樹脂組成物1を得た。
このようにして得られた感光性樹脂組成物1を、125μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに予めポリエステル系接着剤を塗布した基板と、100μのポリエチレンテレフタレートフィルムに予めポリビニルアルコール系ポリマーを塗布したカバーフィルムとの間に挟み、100℃に加熱したプレス機で感光性樹脂層の厚みが1.7mmになるようにプレスし、感光性樹脂版1を得た。
感光性樹脂版1を365nmにおける照度17.5W/m2(Anderson&Vreeland社製ランプFR20T12−BL−9−BP)を用いて、裏表より7分露光を行った。つづいてレーザー彫刻装置の版装着ドラムに両面テープで巻き付け、下記の条件でレーザー彫刻を行った。レーザー彫刻開始と同時に、レーザーガン近傍に設置されている集塵機を作動させ、連続的に彫刻した樹脂カスを装置外に排出させた。レーザー彫刻後、装着ドラムから取り外した版を水現像版専用洗出し機(東洋紡積製CRS600で現像液は1%洗濯石鹸水溶液、水温は40℃)で3分間水洗いして、版表面に付着した少量の樹脂カスを除去し、乾燥して印刷版を得た。
レーザー彫刻装置はLuescher Flexo社製の300W炭酸ガスレーザーを搭載したFlexPose ! directを用いた。本装置の仕様はレーザー波長10.6μm、ビーム直径30μm、版装着ドラム直径は300mm、加工速度は1.5時間/0.5m2であった。レーザー彫刻の条件は、以下のとおりである。なお、(1)〜(3)は装置固有の条件である。(4)〜(7)は任意に条件設定が可能であり、それぞれの条件は本装置の標準条件を採用した。
(1)解像度:2540dpi
(2)レーザーピッチ:10μm
(3)ドラム回転数:982cm/秒
(4)トップパワー:9%
(5)ボトムパワー:100%
(6)ショルダー幅:0.30mm
(7)レリーフ深度:0.60mm
(8)評価画像:150lpi、0〜100%まで1%刻みの網点
(1)解像度:2540dpi
(2)レーザーピッチ:10μm
(3)ドラム回転数:982cm/秒
(4)トップパワー:9%
(5)ボトムパワー:100%
(6)ショルダー幅:0.30mm
(7)レリーフ深度:0.60mm
(8)評価画像:150lpi、0〜100%まで1%刻みの網点
得られた印刷版について以下の評価項目を調査した。評価結果を表1に示す。
・ 網点の形状
100倍の顕微鏡を用いて網点(150IPiで面積率10%)の形状を顕微鏡で観察した。網点の形状は、円錐状のものが印刷適正、印刷耐性に優れる。
(2)網点再現性
150線1〜5%までのハイライト網点の再現性を100倍の顕微鏡を用いて確認し、再現している最小網点%を再現性の値とした。
(2)凹部形状評価(白抜け深度)
凹部の形状評価として、超深度カラー3D形状測定顕微鏡(キーエンス社製VK−9510)を使用して、200μ幅の白抜け深度を測定した。白抜け深度が深いほど、インキ詰まりが発生しにくく、印刷適正が良好である。
(3)樹脂カスの付着具合
10倍の拡大ルーペを使用して、印刷版表面への樹脂カスの付着具合を目視により検査し、以下の4段階で示した。
◎:ほとんど付着なし
○:少し付着あり
△:かなり付着あり
×:付着激しい
(4)ショルダーの表面状態
200μの独立点のショルダーを100倍の顕微鏡を用いて表面状態を顕微鏡で観察した。表面状態は、凹凸がなくフラットものが印刷適正に優れ、3段階で評価した。
○:表面に凹凸がなし
△:表面に凹凸が少しあり
×:凹凸が多数あり
(5)印刷性
フレキソ印刷機で水性インキを用いて印刷した。印刷条件として低印圧(80μ加圧条件)及び高印圧(160μ加圧条件)の条件下でのベタと150線1〜5%ハイライトの印刷の精度を3段階で評価した。印圧条件0μ加圧とは、紙と版が接触するぎりぎりの条件であり、その印圧条件から版材の支持体と版を装着するロールとの間にフィルムと両面粘着シートによって所定の加圧条件の厚みになるように厚みを調整し、印刷評価した。
・ :良好
△ :一部にかすれ又は潰れあり
× :かすれ又は潰れあり
・ 網点の形状
100倍の顕微鏡を用いて網点(150IPiで面積率10%)の形状を顕微鏡で観察した。網点の形状は、円錐状のものが印刷適正、印刷耐性に優れる。
(2)網点再現性
150線1〜5%までのハイライト網点の再現性を100倍の顕微鏡を用いて確認し、再現している最小網点%を再現性の値とした。
(2)凹部形状評価(白抜け深度)
凹部の形状評価として、超深度カラー3D形状測定顕微鏡(キーエンス社製VK−9510)を使用して、200μ幅の白抜け深度を測定した。白抜け深度が深いほど、インキ詰まりが発生しにくく、印刷適正が良好である。
(3)樹脂カスの付着具合
10倍の拡大ルーペを使用して、印刷版表面への樹脂カスの付着具合を目視により検査し、以下の4段階で示した。
◎:ほとんど付着なし
○:少し付着あり
△:かなり付着あり
×:付着激しい
(4)ショルダーの表面状態
200μの独立点のショルダーを100倍の顕微鏡を用いて表面状態を顕微鏡で観察した。表面状態は、凹凸がなくフラットものが印刷適正に優れ、3段階で評価した。
○:表面に凹凸がなし
△:表面に凹凸が少しあり
×:凹凸が多数あり
(5)印刷性
フレキソ印刷機で水性インキを用いて印刷した。印刷条件として低印圧(80μ加圧条件)及び高印圧(160μ加圧条件)の条件下でのベタと150線1〜5%ハイライトの印刷の精度を3段階で評価した。印圧条件0μ加圧とは、紙と版が接触するぎりぎりの条件であり、その印圧条件から版材の支持体と版を装着するロールとの間にフィルムと両面粘着シートによって所定の加圧条件の厚みになるように厚みを調整し、印刷評価した。
・ :良好
△ :一部にかすれ又は潰れあり
× :かすれ又は潰れあり
表中の含有溶剤の略語及び特性は以下の通りである。
水:沸点100℃、溶液粘度1cP、分子量18
TOL(トルエン):沸点111℃、溶液粘度0.58cP、分子量92
DMF(ジメチルホルムアミド):沸点153、溶液粘度0.8cP、分子量73
水:沸点100℃、溶液粘度1cP、分子量18
TOL(トルエン):沸点111℃、溶液粘度0.58cP、分子量92
DMF(ジメチルホルムアミド):沸点153、溶液粘度0.8cP、分子量73
実施例2
ブタジエンラテックス(ナルスターMR171、ゲル化度75%、平均粒子系0.20μ、不揮発分48%、日本エイアンドエル(株)製)22質量%、アクリロニトリル−ブタジエンラテックス(Nipol SX1503 不揮発分42% 日本ゼオン(株)製)5質量%、親水性重合体(1)5質量%、オリゴブタジエンアクリレート(ABU−2S 共栄社化学(株)製)9質量%、ラウリルメタクリレート(ライトエステルL 共栄社化学(株)製)3質量%、トリメチロールプロパントリメタクリレート(ライトエステルTMP 共栄社化学(株)製)2.5質量%、ジメチルベンジルケタール0.45質量%、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.03質量%の混合物を、400Paの減圧下で、80℃雰囲気下でニーダーで混練りを行い、感光性樹脂組成物の溶剤含有量が水0.2質量%まで濃縮し、感光性樹脂組成物2を得た。実施例1と同様の方法で感光性樹脂版を作成し、その後レーザー彫刻を行い、性能を評価した。評価結果を表1に示す。
ブタジエンラテックス(ナルスターMR171、ゲル化度75%、平均粒子系0.20μ、不揮発分48%、日本エイアンドエル(株)製)22質量%、アクリロニトリル−ブタジエンラテックス(Nipol SX1503 不揮発分42% 日本ゼオン(株)製)5質量%、親水性重合体(1)5質量%、オリゴブタジエンアクリレート(ABU−2S 共栄社化学(株)製)9質量%、ラウリルメタクリレート(ライトエステルL 共栄社化学(株)製)3質量%、トリメチロールプロパントリメタクリレート(ライトエステルTMP 共栄社化学(株)製)2.5質量%、ジメチルベンジルケタール0.45質量%、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.03質量%の混合物を、400Paの減圧下で、80℃雰囲気下でニーダーで混練りを行い、感光性樹脂組成物の溶剤含有量が水0.2質量%まで濃縮し、感光性樹脂組成物2を得た。実施例1と同様の方法で感光性樹脂版を作成し、その後レーザー彫刻を行い、性能を評価した。評価結果を表1に示す。
実施例3
ブタジエンラテックス(ナルスターMR171、ゲル化度75%、平均粒子系0.20μ、不揮発分48%、日本エイアンドエル(株)製)22質量%、アクリロニトリル−ブタジエンラテックス(Nipol SX1503 不揮発分42% 日本ゼオン(株)製)5質量%、親水性重合体(1)5質量%、オリゴブタジエンアクリレート(ABU−2S 共栄社化学(株)製)9質量%、ラウリルメタクリレート(ライトエステルL 共栄社化学(株)製)3質量%、トリメチロールプロパントリメタクリレート(ライトエステルTMP 共栄社化学(株)製)2.5質量%、ジメチルベンジルケタール0.45質量%、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.03質量%の混合物に、トルエン3質量%を加えて、500Paの減圧下で、80℃雰囲気下でニーダーで混練りを行い、感光性樹脂組成物の溶剤含有量が水1.7質量%、トルエン0.1質量%まで濃縮し、感光性樹脂組成物3を得た。実施例1と同様の方法で感光性樹脂版を作成し、その後レーザー彫刻を行い、性能を評価した。評価結果を表1に示す。
ブタジエンラテックス(ナルスターMR171、ゲル化度75%、平均粒子系0.20μ、不揮発分48%、日本エイアンドエル(株)製)22質量%、アクリロニトリル−ブタジエンラテックス(Nipol SX1503 不揮発分42% 日本ゼオン(株)製)5質量%、親水性重合体(1)5質量%、オリゴブタジエンアクリレート(ABU−2S 共栄社化学(株)製)9質量%、ラウリルメタクリレート(ライトエステルL 共栄社化学(株)製)3質量%、トリメチロールプロパントリメタクリレート(ライトエステルTMP 共栄社化学(株)製)2.5質量%、ジメチルベンジルケタール0.45質量%、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.03質量%の混合物に、トルエン3質量%を加えて、500Paの減圧下で、80℃雰囲気下でニーダーで混練りを行い、感光性樹脂組成物の溶剤含有量が水1.7質量%、トルエン0.1質量%まで濃縮し、感光性樹脂組成物3を得た。実施例1と同様の方法で感光性樹脂版を作成し、その後レーザー彫刻を行い、性能を評価した。評価結果を表1に示す。
実施例4
ニトリルブタジエンラテックス(サイアテックスNA−11、ゲル化度35%、平均粒子系0.16μ、不揮発分50%、日本エイアンドエル(株)製)22質量%、アクリロニトリル−ブタジエンラテックス(Nipol SX1503 不揮発分42% 日本ゼオン(株)製)5質量%、親水性重合体(1)5質量%、オリゴブタジエンアクリレート(ABU−2S 共栄社化学(株)製)9質量%、ラウリルメタクリレート(ライトエステルL 共栄社化学(株)製)3質量%、トリメチロールプロパントリメタクリレート(ライトエステルTMP 共栄社化学(株)製)2.5質量%、ジメチルベンジルケタール0.45質量%、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.03質量%の混合物にジメチルホルムアミド4質量%を加えて、400Paの減圧下で、80℃雰囲気下でニーダーで、感光性樹脂組成物の溶剤含有量が水0.7質量%、ジメチルホルムアミド0.3質量%まで濃縮し、感光性樹脂組成物4を得た。実施例1と同様の方法で感光性樹脂版を作成し、その後レーザー彫刻を行い、性能を評価した。評価結果を表1に示す。
ニトリルブタジエンラテックス(サイアテックスNA−11、ゲル化度35%、平均粒子系0.16μ、不揮発分50%、日本エイアンドエル(株)製)22質量%、アクリロニトリル−ブタジエンラテックス(Nipol SX1503 不揮発分42% 日本ゼオン(株)製)5質量%、親水性重合体(1)5質量%、オリゴブタジエンアクリレート(ABU−2S 共栄社化学(株)製)9質量%、ラウリルメタクリレート(ライトエステルL 共栄社化学(株)製)3質量%、トリメチロールプロパントリメタクリレート(ライトエステルTMP 共栄社化学(株)製)2.5質量%、ジメチルベンジルケタール0.45質量%、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.03質量%の混合物にジメチルホルムアミド4質量%を加えて、400Paの減圧下で、80℃雰囲気下でニーダーで、感光性樹脂組成物の溶剤含有量が水0.7質量%、ジメチルホルムアミド0.3質量%まで濃縮し、感光性樹脂組成物4を得た。実施例1と同様の方法で感光性樹脂版を作成し、その後レーザー彫刻を行い、性能を評価した。評価結果を表1に示す。
実施例5
ブタジエンラテックス(ナルスターMR171、ゲル化度75%、平均粒子系0.20μ、不揮発分48%、日本エイアンドエル(株)製)22質量%、アクリロニトリル−ブタジエンラテックス(Nipol SX1503 不揮発分42% 日本ゼオン(株)製)5質量%、親水性重合体(1)5質量%、オリゴブタジエンアクリレート(ABU−2S 共栄社化学(株)製)9質量%、ラウリルメタクリレート(ライトエステルL 共栄社化学(株)製)3質量%、トリメチロールプロパントリメタクリレート(ライトエステルTMP 共栄社化学(株)製)2.5質量%、ジメチルベンジルケタール0.45質量%、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.03質量%の混合物にジメチルホルムアミド4質量%を加えて、400Paの減圧下で、80℃雰囲気下でニーダーで、感光性樹脂組成物の溶剤含有量が水0.8質量%、ジメチルホルムアミド0.4質量%まで濃縮し、感光性樹脂組成物5を得た。実施例1と同様の方法で感光性樹脂版を作成し、その後レーザー彫刻を行い、性能を評価した。評価結果を表1に示す。
ブタジエンラテックス(ナルスターMR171、ゲル化度75%、平均粒子系0.20μ、不揮発分48%、日本エイアンドエル(株)製)22質量%、アクリロニトリル−ブタジエンラテックス(Nipol SX1503 不揮発分42% 日本ゼオン(株)製)5質量%、親水性重合体(1)5質量%、オリゴブタジエンアクリレート(ABU−2S 共栄社化学(株)製)9質量%、ラウリルメタクリレート(ライトエステルL 共栄社化学(株)製)3質量%、トリメチロールプロパントリメタクリレート(ライトエステルTMP 共栄社化学(株)製)2.5質量%、ジメチルベンジルケタール0.45質量%、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.03質量%の混合物にジメチルホルムアミド4質量%を加えて、400Paの減圧下で、80℃雰囲気下でニーダーで、感光性樹脂組成物の溶剤含有量が水0.8質量%、ジメチルホルムアミド0.4質量%まで濃縮し、感光性樹脂組成物5を得た。実施例1と同様の方法で感光性樹脂版を作成し、その後レーザー彫刻を行い、性能を評価した。評価結果を表1に示す。
比較例1
ブタジエンラテックス(ナルスターMR171、ゲル化度75%、平均粒子系0.20μ、不揮発分48%、日本エイアンドエル(株)製)22質量%、アクリロニトリル−ブタジエンラテックス(Nipol SX1503 不揮発分42% 日本ゼオン(株)製)5質量%、親水性重合体(1)5質量%、オリゴブタジエンアクリレート(ABU−2S 共栄社化学(株)製)9質量%、ラウリルメタクリレート(ライトエステルL 共栄社化学(株)製)3質量%、トリメチロールプロパントリメタクリレート(ライトエステルTMP 共栄社化学(株)製)2.5質量%、ジメチルベンジルケタール0.45質量%、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.03質量%の混合物を、600Paの減圧下で、70℃雰囲気下でニーダーで混練りを行い、感光性樹脂組成物の溶剤含有量が水2.3質量%まで濃縮し、比較例1の感光性樹脂組成を得た。実施例1と同様の方法で感光性樹脂版を作成し、その後レーザー彫刻を行い性能を評価した。評価結果を表1に示す。
ブタジエンラテックス(ナルスターMR171、ゲル化度75%、平均粒子系0.20μ、不揮発分48%、日本エイアンドエル(株)製)22質量%、アクリロニトリル−ブタジエンラテックス(Nipol SX1503 不揮発分42% 日本ゼオン(株)製)5質量%、親水性重合体(1)5質量%、オリゴブタジエンアクリレート(ABU−2S 共栄社化学(株)製)9質量%、ラウリルメタクリレート(ライトエステルL 共栄社化学(株)製)3質量%、トリメチロールプロパントリメタクリレート(ライトエステルTMP 共栄社化学(株)製)2.5質量%、ジメチルベンジルケタール0.45質量%、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.03質量%の混合物を、600Paの減圧下で、70℃雰囲気下でニーダーで混練りを行い、感光性樹脂組成物の溶剤含有量が水2.3質量%まで濃縮し、比較例1の感光性樹脂組成を得た。実施例1と同様の方法で感光性樹脂版を作成し、その後レーザー彫刻を行い性能を評価した。評価結果を表1に示す。
比較例2
ブタジエンラテックス(ナルスターMR171、ゲル化度75%、平均粒子系0.20μ、不揮発分48%、日本エイアンドエル(株)製)22質量%、アクリロニトリル−ブタジエンラテックス(Nipol SX1503 不揮発分42% 日本ゼオン(株)製)5質量%、親水性重合体(1)5質量%、オリゴブタジエンアクリレート(ABU−2S 共栄社化学(株)製)9質量%、ラウリルメタクリレート(ライトエステルL 共栄社化学(株)製)3質量%、トリメチロールプロパントリメタクリレート(ライトエステルTMP 共栄社化学(株)製)2.5質量%、ジメチルベンジルケタール0.45質量%、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.03質量%の混合物を、200Paの減圧下で、90℃雰囲気下でニーダーで混練りを行い、感光性樹脂組成物の溶剤含有量が水0.05質量%まで濃縮し、比較例2の感光性樹脂組成を得た。実施例1と同様の方法で感光性樹脂版を作成し、その後レーザー彫刻を行い、性能を評価した。評価結果を表1に示す。
ブタジエンラテックス(ナルスターMR171、ゲル化度75%、平均粒子系0.20μ、不揮発分48%、日本エイアンドエル(株)製)22質量%、アクリロニトリル−ブタジエンラテックス(Nipol SX1503 不揮発分42% 日本ゼオン(株)製)5質量%、親水性重合体(1)5質量%、オリゴブタジエンアクリレート(ABU−2S 共栄社化学(株)製)9質量%、ラウリルメタクリレート(ライトエステルL 共栄社化学(株)製)3質量%、トリメチロールプロパントリメタクリレート(ライトエステルTMP 共栄社化学(株)製)2.5質量%、ジメチルベンジルケタール0.45質量%、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.03質量%の混合物を、200Paの減圧下で、90℃雰囲気下でニーダーで混練りを行い、感光性樹脂組成物の溶剤含有量が水0.05質量%まで濃縮し、比較例2の感光性樹脂組成を得た。実施例1と同様の方法で感光性樹脂版を作成し、その後レーザー彫刻を行い、性能を評価した。評価結果を表1に示す。
比較例3
ブタジエンラテックス(ナルスターMR171、ゲル化度75%、平均粒子系0.20μ、不揮発分48%、日本エイアンドエル(株)製)22質量%、アクリロニトリル−ブタジエンラテックス(Nipol SX1503 不揮発分42% 日本ゼオン(株)製)5質量%、親水性重合体(1)5質量%、オリゴブタジエンアクリレート(ABU−2S 共栄社化学(株)製)9質量%、ラウリルメタクリレート(ライトエステルL 共栄社化学(株)製)3質量%、トリメチロールプロパントリメタクリレート(ライトエステルTMP 共栄社化学(株)製)2.5質量%、ジメチルベンジルケタール0.45質量%、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.03質量%の混合物にジメチルホルムアミド20質量%を、200Paの減圧下で、90℃雰囲気下でニーダーで混練りを行い、感光性樹脂組成物の溶剤含有量が水0.05質量%、ジメチルホルムアミド0.7質量%まで濃縮し、比較例3の感光性樹脂組成を得た。実施例1と同様の方法で感光性樹脂版を作成し、その後レーザー彫刻を行い、性能を評価した。評価結果を表1に示す。
ブタジエンラテックス(ナルスターMR171、ゲル化度75%、平均粒子系0.20μ、不揮発分48%、日本エイアンドエル(株)製)22質量%、アクリロニトリル−ブタジエンラテックス(Nipol SX1503 不揮発分42% 日本ゼオン(株)製)5質量%、親水性重合体(1)5質量%、オリゴブタジエンアクリレート(ABU−2S 共栄社化学(株)製)9質量%、ラウリルメタクリレート(ライトエステルL 共栄社化学(株)製)3質量%、トリメチロールプロパントリメタクリレート(ライトエステルTMP 共栄社化学(株)製)2.5質量%、ジメチルベンジルケタール0.45質量%、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.03質量%の混合物にジメチルホルムアミド20質量%を、200Paの減圧下で、90℃雰囲気下でニーダーで混練りを行い、感光性樹脂組成物の溶剤含有量が水0.05質量%、ジメチルホルムアミド0.7質量%まで濃縮し、比較例3の感光性樹脂組成を得た。実施例1と同様の方法で感光性樹脂版を作成し、その後レーザー彫刻を行い、性能を評価した。評価結果を表1に示す。
実施例1〜5に示すように、感光性樹脂に0.2〜2質量%の溶剤を含有させることで、網点を円錐状に形成でき、凹部形状とショルダー表面状態に優れた印刷版が得られ、さらには彫刻カスの除去も容易にでき、理想的な印刷版をレーザー彫刻により得ることがわかる。この印刷版を用いたフレキソ印刷では良好な印刷物が得られる。また、白抜け深度が深いことから印刷時の圧力が変動した場合でも、安定して鮮明な印刷が可能である。これに対して、比較例1に示すように、溶剤量が2質量%以上の場合は、網点を円錐状に形成できないため、印刷品位が悪い。比較例2に示すように、溶剤量が0.2質量%未満では、彫刻カスの除去が困難であり白抜け深度が浅い。このため印刷品位が劣る。比較例3に示すように、溶剤中の水の含有量が0.1%未満では、白抜け深度が浅く、鮮明な印刷ができなかった。
以上、本発明は感光性樹脂中に所定量の溶剤を含有させることで、レーザー彫刻方式において 優れた凹部形状とショルダー表面状態を形成でき、さらには彫刻カスを綺麗に除去できることを発見したものである。このため、本発明の感光性樹脂版をレーザー彫刻した版は印刷条件の影響が小さく、極めて優れた印刷品位を示した。
本発明のレーザー彫刻用感光性樹脂原版は、レーザー彫刻方式において、凹部形状(白抜け深度)とレリーフのショルダー表面状態に優れ、且つ微細な網点を円錐状に形成でき、さらに彫刻カスを綺麗に除去できために理想的なフレキソ印刷版を得ることができる。この印刷版を用いたフレキソ印刷では、印刷条件の許容幅が広いために熟練者ではなくとも高品位な印刷物が得られるので、産業界に寄与すること大である。
Claims (3)
- 寸法安定性に優れる基材の上に合成ゴム系感光性樹脂層を設けてなるレーザー彫刻用感光性樹脂版であって、合成ゴム系感光性樹脂層が一種類以上の溶剤を合計0.2質量%〜2質量%含有することを特徴とするレーザー彫刻用感光性樹脂原版。
- 合成ゴム系感光性樹脂層に含有する溶剤の一種類が水であり、合成ゴム系感光性樹脂層中に0.1〜2.0質量% 含有することを特徴とする請求項1記載のレーザー彫刻用感光性樹脂原版。
- ゴム系感光性樹脂層が(A)架橋度が35%以上である水分散ラッテクス(B)エチレン性不飽和結合を有するモノマー及び(C)光重合開始剤を含有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のレーザー彫刻用感光性樹脂原版。
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WO2010070900A1 (ja) | 2008-12-18 | 2010-06-24 | 株式会社 東芝 | 永久磁石式回転電機 |
WO2014051028A1 (ja) * | 2012-09-27 | 2014-04-03 | 富士フイルム株式会社 | 円筒状印刷原版の製造方法、及び、円筒状印刷版の製版方法 |
-
2006
- 2006-12-29 JP JP2006356689A patent/JP2008162203A/ja not_active Withdrawn
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