JP2008154729A - 保健用殺菌空気清浄機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 (III)価の鉄イオン(Fe3+)と、ソルビン酸,安息香酸及びその化合物の少なくとも1種又は2種以上と、L−アスコルビン酸とを、主成分として含有した第1殺菌液と;次亜塩素酸ナトリウム溶液又は電解水,エタノール,オゾン水のいずれかから選択された1種乃至3種の第2殺菌液とが;霧状,シャワー状若しくは膜状の洗浄液として噴出手段2にて時間差をもって又は同時に噴出される空間であると共に被清浄空気を通過させて殺菌処理する殺菌空間部を有する主装置35を備えている。かつ、被清浄空気の流れ方向における主装置35の下流側に設けられる機能付加部材36として、金属イオンと天然の抗菌剤とを別個に分けて添着した殺菌フィルタ40を備えている。
【選択図】図11
Description
農耕社会への移行は定住を促し、人口が飛躍的に増加し、文明が発達した一方、飛沫と接触による大規模感染症が出現した。シルクロード、大航海、アフリカ横断道路等、交通手段の発展に伴ってペスト、コレラ、梅毒、マラリア等の特徴的な感染症が伝播していった。さらに近年、益々拡大する海外交流により、それ迄は深い熱帯雨林や地方病でしかなかった感染症が世界的規模で発生、流行するようにもなって来た。現時点では有効な治療法のないエボラ出血熱、ラッサ熱、HIV、SARS等はその代表例としてよく知られている。
最近の事例で言えば鳥インフルエンザの脅威であろう。ウイルスの僅かな変異で人から人への感染が現実問題となった場合、それはまたたく間に世界中に拡大するであろう。世界銀行は地球の人口の1%に当たる7千万人が死亡とのシナリオを明かし、最悪の場合2兆ドル規模の経済的損失を与えるだろうと警告した。
此等、目に見えない恐怖の病原体から身を守る手段の一つは地球規模での公衆衛生の向上を企てると共に殺菌消毒の徹底であろう。年々悪化する大気汚染と人々の感染症に対する意識の向上が相まって最近様々なタイプの空気清浄機が家庭、職場で使用されるようになって来た。該機はほこりやダニ、花粉等の除去、分解並びに滅臭には有効との評価がなされている。しかし、除菌や殺菌に関してはその効果を謳ってはいるが残念乍ら、ユーザーを満足せしめているものは殆どないのが現状であり、高性能を誇る機種でも、短時間の稼動では菌やウイルスの死滅率は充分ではなかった。すなわちフィルタの中を何ら影響を受けずにくぐり抜ける菌やウイルスが存在する事を意味している。但し、密室空間に於いては生き残った病原体がフィルタを繰り返し通過するうちに何れ死滅に到るのであるがそれでも或る一定の時間を要する事は歪めなかった。
また、上記殺菌フィルタは、金属イオンとして銀,銅,亜鉛のうちの1種又は2種以上を有する第1フィルタと、カテキン,ヒノキチオール,キトサン,プロポリス,プロタミン,リゾチーム,甘草,ヨモギエキス,シソ等の抗菌性を有する天然物の抗菌エキスを添着した第2フィルタとを、備えている。
また、上記精油は、生理活性があってアロマテラピー効果と殺菌,抗菌性を併有するヒノキチオール,ユーカリ油,ティトリーオイル,ペパーミント,カモミール等と、抗菌性はないが高いアロマテラピー効果を有するラベンダー,ジャスミン,シダーウッド,ローズマリー等の1種又は複数から成る。
図1〜図4に於て、本発明の第1の実施の形態に係る殺菌空気清浄機は、主装置35として、第1殺菌液U及び3種の第2殺菌液V(V1 ,V2 ,V3 )の夫々を溜める複数の液溜め部1…と、第1殺菌液Uと第2殺菌液V…とが霧状,シャワー状若しくは膜状の洗浄液X,Y(Y1 ,Y2 ,Y3 )として噴出手段2にて時間差をもって又は同時に噴出される空間であると共に被清浄空気を通過させて殺菌処理する複数の殺菌空間部3…と、被清浄空気を吸い込んで殺菌空間部3…を通過させて清浄空気として機外へ放出する空気吸込放出手段4と、空気吸込放出手段4の前面側に配設されると共に前後方向に所定間隔をもって平行に配設された複数のフィルタ5…と、を備えている。殺菌空間部3…と噴出手段2と液溜め部1と空気吸込放出手段4とフィルタ5…は、前面側の開口部17と後部上面側の放出口26とを有する1個のケース体16内に納められており、移動式となっている。ケース体16の前面側には、空気取入スリット18を有するフロントカバー19が取り付けられている。
なお、図1及び図3に於て矢印Fで示される方向が前方側とする。
なお、同公報にも記載している如く、上記主成分に(II)価の銅イオン(Cu2+)、(II)価の亜鉛イオン(Zn2+)、あるいは雲母を原料とした各種金属イオンを含有する抽出液、各種のティモール、ショーノウ、クローブ、カモミール、ユーカリ、オレガノ、ミント等の精油、また各種のミネラルを含有した植物抽出液、各種の界面活性剤などを微量添加することによって、なお一層その殺菌力を高めることができる。(以下、このような成分の殺菌液をAKと呼ぶ。AKは、本発明者が命名した『アンソラックスキラー』の略称である。)なお、本発明において、病原微生物とは、ブドウ球菌, 大腸菌等の一般細菌、結核菌等の抗酸菌、芽胞、カビ, 酵母等の真菌、及び、ウイルス等をいう。
また、ソルビン酸とは、ソルビン酸のみならずソルビン酸塩を含むものであって、ソルビン酸塩としては、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸ナトリウム、等を例示することができる。
また、安息香酸とは、安息香酸のみならず安息香酸塩を含むものであって、安息香酸塩としては、安息香酸カリウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸カルシウム、安息香酸アンモニウム、安息香酸亜鉛、等を例示することができる。
上述のソルビン酸、安息香酸の1種又は2種の濃度は、 200〜2000ppm であることが好ましい。
また、L−アスコルビン酸の濃度は、 500〜2000ppm であることが好ましい。L−アスコルビン酸は、安定した殺菌力を保持するために含有される。
第2殺菌液Vには、エタノール(V1 ),オゾン水(V2 ),次亜塩素酸ナトリウム溶液(V3 )が使用される。また、第2殺菌液V3 としては、次亜塩素酸ナトリウム溶液の代わりに電解水を用いるも好ましい。これらは、夫々、従来より殺菌能力が優れて比較的安全なものとして環境中や食品にも使用し得る殺菌液として汎用されている。
なお、電解水とは、塩化ナトリウム水溶液や塩化カリウム水溶液を、隔膜を介して電気分解したもの、又は、希塩酸を隔膜なしで電気分解したものである。
噴出部23は、液溜め部1の第1殺菌液Uや第2殺菌液Vを、霧状,シャワー状若しくは膜状の洗浄液として噴出させる部分であって、細長状に形成されている。ノズル部21…は、噴出部23の長手方向に所定ピッチでもって配設されている。このノズル部21は図示省略の可変機構を有しており、その形状を変化させることによって、洗浄液を霧状,シャワー状若しくは膜状のいずれかに切り換えるように構成されている。
フィルタ5は、ケース体16の開口部17に連設されると共に正面視門型の保持枠部15に嵌め込み状とされ、上下と左右の側面が、この保持枠部15によって保持されている。また、フィルタ5の下端は、液受部20によって保持されている。
正面視門型の保持枠部15の上辺部15a側には、上記噴出部23が配設されている。
第1殺菌空間部31と第2殺菌空間部32a,32b,32cは、上流から下流に向かって、順次配設されている。
また、フィルタ5の下部まで浸透し、フィルタ5の下部に溜まった洗浄液は、液受部20で集められ、回収管24を通って、対応する液溜め部1に戻されるようになっている。
つまり、第1実施形態では、第1殺菌空間部31及び第2殺菌空間部32a,32b,32cの夫々の下方部位にて洗浄液X,Y1 ,Y2 ,Y3 を回収して対応する液溜め部1に戻すと共に噴出手段2にて第1殺菌空間部31及び第2殺菌空間部32a,32b,32c内へ再び洗浄液X,Y1 ,Y2 ,Y3 を噴出するように循環させるように構成されている。このように循環させるように構成したので、第1殺菌液U及び第2殺菌液V1 ,V2 ,V3 の消費量を低減して、殺菌空気清浄機のランニングコストを抑えることができるようになっている。
吸込放出手段4の前方側には複数のフィルタ5…が配設されており、かつ、そのうち最も前側のものにはフロントカバー19の空気取入スリット18からの被清浄空気が入ってくる( 図3の矢印A方向)。これにより、空気吸込放出手段4を駆動させると、被清浄空気を機外から吸い込んで、図6に示すように、複数のフィルタ5…と第1殺菌空間部31と第2殺菌空間部32a,32b,32cとを通過させることが可能となっている。また、清浄空気を、放出口26を通じて機外へ放出するようになっている(図3の矢印B方向)。
制御手段25は、各センサから入力された信号に応答して、ポンプ6及びモータ部28の駆動制御を行うようになっている。
また、制御手段25は、第1殺菌液Uを噴出させた後に、第2殺菌液V…を噴出させるよう制御するように設定可能である。
殺菌液選択操作部12は、図1及び図5に示すように、フロントカバー19の前面側上部に配設されている。この殺菌液選択操作部12には、各殺菌液の各殺菌空間部への供給状態を切り換える複数の切換ボタン12a,12b,12c,12dが設けられており、これら切換ボタン12a,12b,12c,12dにて、所望の第1殺菌液U,第2殺菌液V…の組み合わせが選択されるようになっている。なお、切換ボタン12a,12b,12c,12dは、夫々、洗浄液X(第1殺菌液U),洗浄液Y1 (第2殺菌液V1 ),洗浄液Y2 (第2殺菌液V2 ),洗浄液Y3 (第2殺菌液V3 )に対応している。
塵埃検知センサ9は、例えば、所定空間内において、空気中に光を照射し、光の乱れ又は光の照射量を読取ることで、空気中に所定量以上の塵埃が浮遊していることを検知するセンサである。
温度・湿度検知センサ10は、例えば、サーミスタ等を備えており、空気中の温度及び相対湿度を検知するセンサである。この温度・湿度検知センサ10によって、雑菌が活動しやすい温度及び湿度を検知することができる。
その1例として、例えばゼオライトに銀イオンを担持した第1フィルタ41と、HEPAフィルタにカテキンとリゾチームを添着コーティングした第2フィルタ42とを積層して一体化した殺菌フィルタ40がある。なお、図示省略するが、殺菌フィルタ40は、2種のフィルタ41,42を一体化して形成したものであってもよい。
上記殺菌フィルタ40として利用し得る代表的な天然物の一覧表を表1に示し、それ等と金属イオンとを組み合わせることによる相乗作用の概念表を表2に示す。
本発明の清浄機に於いては、抗菌作用(防腐作用)があって、しかもストレス解消やリフレッシュ効果を有するもの、例えば、ヒノキチオール,ユーカリ油,ティトリーオイル,オレガノ,グローブ,タイム,サンダルウッド,レモン,ミント,カモミール等が特に推奨される。なお、抗菌作用は無いが、ヒーリング効果や向精神作用を有するもの、また、個人の好みの精油33やエッセンスを使用しても何ら問題はなく、本発明を逸脱するものではない。
殺菌液選択操作部12にて、『AK+エタノール+オゾン水+次亜塩素酸ナトリウム』の4種の殺菌液を使用するケースでは、この順に配置されていることを確認し、夫々の切換ボタン12a,12b,12c,12dを押してONにする。次に、運転スイッチ部13を操作して、殺菌空気清浄機の運転を開始させると、制御手段25は、空気吸込放出手段4のモータ部28を駆動させ、ファン部27を回転させる。モータ部28の回転数は、各センサ7,8,9,10からの情報に基づいて制御される。
このように制御手段25が各ポンプ6を制御することにより、図6及び図7に示すように、第1殺菌空間部31と3個の第2殺菌空間部32a,32b,32c内には、第1殺菌液Uと第2殺菌液V1 ,V2 ,V3 が、順次、洗浄液X,Y1 ,Y2 ,Y3 として噴出されていく。
このように制御手段25が各ポンプ6を制御することにより、第1殺菌空間部31と2個の第2殺菌空間部32b,32c内には、第1殺菌液Uと第2殺菌液V2 ,V3 が、順次洗浄液X,Y2 ,Y3 として噴出されていく。
第2実施形態に係る殺菌空気清浄機は、1個の第1殺菌空間部31と3個の第2殺菌空間部32a,32b,32cとを有していた第1実施形態と異なり、1個の殺菌空間部3のみを設けた場合を例示している。即ち、第2実施形態では、第1殺菌液Uと、エタノール,オゾン水,次亜塩素酸ナトリウム溶液(又は電解水)の3種の第2殺菌液V1 ,V2 ,V3 とが,霧状,シャワー状若しくは膜状の洗浄液X,Y1 ,Y2 ,Y3 として噴出手段2にて時間差をもって噴出される空間であると共に被清浄空気を通過させて殺菌処理する1個の殺菌空間部3を、備えている(なお、第2実施形態では、第1実施形態のように洗浄液X,Y1 ,Y2 ,Y3 が同時に噴出されることはない)。
第2実施形態では、フィルタ5が、前後一対設けられ、この前後に隣り合う一対のフィルタ5,5と、フィルタ5,5が嵌め込まれる正面視門型の保持枠部15と液受部20とで囲まれた空間に殺菌空間部3が形成されている。
そして、これらの噴出部23…から、図12に示すように、洗浄液X,Y1 ,Y2 ,Y3 の夫々が、時間差をもって順に噴出されるよう制御される。
なお、この第2実施形態の機種は閉鎖系の狭い空間での使用に適している。何故ならば、被清浄空気は、何度も装置の中を循環するのであるから、第1実施形態の場合と同様、結局は複数種類の殺菌液に接触するからである。本機種の場合、その構造がシンプルにし得る利点がある。
また、フィルタ5の下部まで浸透し、フィルタ5の下部に溜まった洗浄液X,Y1 ,Y2 ,Y3 は、液受部20で集められ、回収管24を通って、廃液タンク30に溜められる。
その他の構造は、第1実施形態と同様である。
1400mm× 500mm× 600mm(容量0.42m3 )の嫌気性培養槽をテストの場に転用し、28℃に設定し、超音波噴霧装置を使用し生理的食塩水 4.2mlに分散せしめた一定量の被検体を10分間噴霧して30分後に 100mlのシリンジにて内部の空気を吸入し菌数を測定、直後に本発明の清浄機の主装置35のみを作動せしめたものと、主装置35に殺菌フィルタ40のみを装着せしめたもの、並びに、主装置35に殺菌フィルタ40と精油揮散装置34を装着せしめた場合の浮遊生菌数の死滅率を計測しその1部を表4に記載した。
なお、殺菌フィルタ40については、(a)は[銀イオン+カテキン]を、(b)は[銀イオン+(カテキン+リゾチーム)]を、(c)は[銅イオン+(キトサン+プロタミン)]のセットを示す。また、精油33はヒノキチオール,ミント,ティトリーオイルを夫々使用した。
しかし、殺菌フィルタ40を併用したケースでは10分前後で、さらには殺菌効果を有する精油33をも併用した時は5分〜10分の作動で完全死滅に到る事が明らかになった。
上記の結果は他の一般細菌、例えばセラチア菌,緑膿菌,大腸菌等を被検菌とした場合でも同様の傾向を示した。
また、表4は一例としてフィルタ(a)(b)(c)を採用したが、他の組み合わせの場合も類似の成績を残し(表2参照)、他の精油33に於いても、殺菌,抗菌性を有するものであればその成績に大差はなかった。
なお、抗酸菌,芽胞,カビ並びに酵母菌についても同様のテストを実施し、その成績の一部を表5に示す。
また、一般細菌の項で述べたように、殺菌フィルタ40を取り替えた場合も、精油揮散装置34内の精油33を取り替えた場合もその成績は類似の傾向を示すことが確認された。
直後、本発明に係る殺菌空気清浄機を設置し、先ず、最初に主装置35のみを作動せしめ、経時的に 100mlを捕集し、含有される微生物の減少の様子を計測した。次に室を6時間開放し、作動前の環境状態に復した後、機能付加部材36をも装着、作動せしめ比較検討した。その試験成績の一部を、表6に記載する。
例えば、主装置35の殺菌空間部3の噴霧がAK→オゾン水→次亜塩素酸ナトリウム液→エタノールの順の場合、その主装置35のみで 100%の死滅率に至る時間は、一般細菌で30分、芽胞では 120分、真菌では30分要したが、[銀+(カテキン+リゾチーム)]から成る殺菌フィルタ40を装着した時は、一般細菌で20分、芽胞では60分、真菌では15分に短縮しえたのである。
次に、各種ウイルスに対する効果を調べた結果、ウイルスの種類を問わず、主装置35のみでも有効ではあるが、機能付加部材36をも装着、機能せしめる方がその不活性化に、より貢献しえる事が判明した。特に、精油33とウイルスの不活性化とは密接な関係を有する事が確認された。すなわち、インフルエンザA型ウイルスに対してはパインオイルやユーカリオイルの存在によって不活性化が促進された。この事実は、これ等のオイルが風邪には良いとの民間の伝承を裏付けるものであった。
主装置35のみの作動でウイルスの不活性化に要する時間を 100とした場合と、機能付加部材36をも作動せしめた時の概算値を表7に示す。なお、主装置35の作動は、AK噴霧→オゾン水噴霧→次亜塩素酸ナトリウム液噴霧→エタノール噴霧とした。
上述した様に、本発明の清浄機は優れた殺菌効果を示すが、それのみに止まらず慢性疾患の改善にも有効性を示す事が実証された。より詳しくは肉体的、及び又は、精神的に不快な症状で長年悩んで来た人(各症状別5名ずつ)を対象に4週間、その症状に適合した精油33を揮散せしめたところ、個人差は若干あるものの、全員がその症状が緩和され、中には完全に消失したとの報告にも接した。
外見的所見に於いても、明瞭に改善されたケースも多々あり、殺菌消毒された清浄な空気と相まって高い効果が発現されたものと推察される。
以下、代表的な症状について対象者の平均的な経時的改善効果を図13に示した。
また、第2殺菌液V1 ,V2 ,V3 のうち任意のものを、第2殺菌空間部32a,32b,32cのうち任意の2つに同時に噴射させるも好ましい。
急性疾患対策が、そして慢性疾患への対応が何よりも重要視された時代を経て高齢化社会を迎えて、今や視線は「予防医学」へ注がれ、病気になってから治療するのではなく病気を未然に防ぐ、自分で自分の健康を作り上げていくという考えが主流になりつつある。 感染症対策に於いても、抗生物質の登場により感染症は一時は撲滅したかのように扱われていた。しかし、30数億年前に原始の海に誕生した細菌は地球の大変化にも耐え、生存をかけて培って来た「変身の術」を駆使し、地球の新参者の人間の智恵の結晶たる薬剤に対しても耐性を獲得した。今や人類はなすすべもなく敗北寸前といっても決して過言ではない情況なのである。
従って、多剤耐性の結核菌を出現させた反省から、病原体対策としては個人個人の免疫力をすべからずアップせしめる事と薬剤耐性を獲得する間なく瞬時に殺傷せしめる事が何にも増して肝要なのである。
本発明の殺菌空気清浄機はその両対応策を側面から強力にサポートするものとして大いに期待されるものと自負している。
また、洗浄液X,Y…が霧状,シャワー状若しくは膜状として噴出された空間に被清浄空気を通過させるので、洗浄液X,Y…が抵抗となることなく、スムーズに被清浄空気を通過させることができる。これにより、空気吸込放出手段4の負荷を小さくできる。
なお、第1殺菌液Uは、人体の構成要素である (III)価の鉄イオン(Fe3+)および食品添加物として承認されている化合物を成分としているので、人体に対しては安全性が高く、機外に放出されたとしても人に害を及ぼす虞れがない。
さらに、機能付加部材36として、金属イオンと天然の抗菌剤とを別個に分けて添着した殺菌フィルタ40を備えているので、主装置35の殺菌空間部3をくぐり逃れた病原体を殺菌フィルタ40によって確実に捕捉し、撲滅することができる。よって、清浄機の作動中には、喘息,喉の痛み,アトピー,不眠,胃もたれ等の慢性の不快な症状を緩和、消失でき、しかも、心(精神)を癒し、ストレス解消に多大に貢献することができる。このように、本発明では多くの高い機能を発揮できる。
また、洗浄液X,Y…が霧状,シャワー状若しくは膜状として噴出された空間に被清浄空気を通過させるので、洗浄液X,Y…が抵抗となることなく、スムーズに被清浄空気を通過させることができる。これにより、空気吸込放出手段3の負荷を小さくできる。
また、殺菌性・抗菌性を有する精油33を使用することで、病原体の撲滅を一層確実に促進することができる。
3 殺菌空間部
31 第1殺菌空間部
32,32a,32b,32c 第2殺菌空間部
33 精油
34 精油揮散装置
35 主装置
36 機能付加部材
40 殺菌フィルタ
41 第1フィルタ
42 第2フィルタ
U 第1殺菌液
V,V1 ,V2 ,V3 第2殺菌液
X 洗浄液
Y,Y1 ,Y2 ,Y3 洗浄液
Claims (5)
- (III)価の鉄イオン(Fe3+)と、ソルビン酸,安息香酸及びその化合物の少なくとも1種又は2種以上と、L−アスコルビン酸とを、主成分として含有した第1殺菌液(U)と;次亜塩素酸ナトリウム溶液又は電解水,エタノール,オゾン水のいずれかから選択された1種乃至3種の第2殺菌液(V)とが;霧状,シャワー状若しくは膜状の洗浄液 (X)(Y) として噴出手段(2)にて時間差をもって又は同時に噴出される空間であると共に被清浄空気を通過させて殺菌処理する殺菌空間部(3)を有する主装置(35)を備え、
かつ、被清浄空気の流れ方向における上記主装置(35)の下流側に設けられる機能付加部材(36)として、金属イオンと天然の抗菌剤とを別個に分けて添着した殺菌フィルタ(40)を備えたことを特徴とする保健用殺菌空気清浄機。 - 被清浄空気を通過させて殺菌処理する殺菌空間部(3)を有する主装置(35)を備え、 (III)価の鉄イオン(Fe3+)と、ソルビン酸,安息香酸及びその化合物の少なくとも1種又は2種以上と、L−アスコルビン酸とを、主成分として含有した第1殺菌液(U)が、霧状,シャワー状若しくは膜状の洗浄液(X)として噴出手段(2)にて噴出される空間である第1殺菌空間部(31)と;次亜塩素酸ナトリウム溶液又は電解水,エタノール,オゾン水のいずれかから選択された1種乃至3種の第2殺菌液(V)が、霧状,シャワー状若しくは膜状の洗浄液(Y)として上記噴出手段(2)にて夫々独立状に噴出される空間である1個乃至3個の第2殺菌空間部(32a)(32b)(32c)とを;上記殺菌空間部(3)が有し、
かつ、被清浄空気の流れ方向における上記主装置(35)の下流側に設けられる機能付加部材(36)として、金属イオンと天然の抗菌剤とを別個に分けて添着した殺菌フィルタ(40)を備えたことを特徴とする保健用殺菌空気清浄機。 - 被清浄空気の流れ方向における上記主装置(35)の下流側に設けられる機能付加部材(36)として、さらに精油(33)を揮散させる精油揮散装置(34)を備えた請求項1又は2記載の保健用殺菌空気清浄機。
- 上記殺菌フィルタ(40)は、金属イオンとして銀,銅,亜鉛のうちの1種又は2種以上を有する第1フィルタ(41)と、カテキン,ヒノキチオール,キトサン,プロポリス,プロタミン,リゾチーム,甘草,ヨモギエキス,シソ等の抗菌性を有する天然物の抗菌エキスを添着した第2フィルタ(42)とを、備えている請求項1,2又は3記載の保健用殺菌空気清浄機。
- 上記精油(33)は、生理活性があってアロマテラピー効果と殺菌,抗菌性を併有するヒノキチオール,ユーカリ油,ティトリーオイル,ペパーミント,カモミール等と、抗菌性はないが高いアロマテラピー効果を有するラベンダー,ジャスミン,シダーウッド,ローズマリー等の1種又は複数から成る請求項3又は4記載の保健用殺菌空気清浄機。
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