JP2008151188A - 鉄道車両用ブレーキライニング及びディスクブレーキ - Google Patents

鉄道車両用ブレーキライニング及びディスクブレーキ Download PDF

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Abstract

【課題】ブレーキ操作中に発生する熱エネルギーを、締結孔を挟んでブレーキディスクの内外周側に均等に分散させる。
【解決手段】摺動面2aに設けた締結孔2b部にて車軸3に取付けたディスク体4または車輪1にボルト締結するブレーキディスク2の摺動面2aに押付ける鉄道車両用ブレーキライニング5である。前記摺動面2aに押付けられる摩擦部材5aと、ブレーキキャリパに取付けられ、摩擦部材5aを支持する裏板5bを備える。摩擦部材5aは、ブレーキディスク2の半径方向に2個以上に分割配置される。これら分割配置されたそれぞれの摩擦部材5aは、締結孔2bの中心を通る同心円上を避けて配置する。摩擦部材5aの前記半径方向における中央線7と、締結孔2bの外形線が、ブレーキ操作中に交わらないように摩擦部材5aを形成する。
【効果】ブレーキディスクの最高温度が低減されるので、ブレーキディスクの熱変形およびき裂の発生を軽減できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、主として鉄道車両用ディスクブレーキにおいて、ブレーキディスクとの摩擦による熱エネルギーを効果的に分散して、両者の耐久性を向上させる鉄道車両用ブレーキライニングと、このブレーキライニングを備えたディスクブレーキに関するものである。
鉄道車両や自動車及び自動二輪車等の陸上輸送機械においては、車両の高速化や大型化に伴い、その制動装置としてディスクブレーキが多用されるようになってきている。
ディスクブレーキとは、ブレーキディスクとブレーキライニングとの摩擦により制動力を得る装置であり、ブレーキディスクの摺動面に、ブレーキライニングを押付けることで制動力を得、車軸または車輪の回転を制動して車両の速度を制御する。
その際、ブレーキライニングとブレーキディスクの接触面は、摩擦熱によって温度が上昇するが、より高速あるいはより車両重量が大きいほどブレーキ負荷が大きくなって接触面での温度は高くなる傾向にある。
ところで、鉄道車両では、前記ブレーキディスクとして、側ディスクと軸マウントディスクがある。このうち側ディスクとは、図3に示すように車輪1の側面に締結されるブレーキディスク2であり、軸マウントディスクとは、図4に示すように車軸3に取付けたディスク体4に締結されるブレーキディスク2である。
以下、本明細書では、側ディスクの場合について説明するが、軸マウントディスクの場合も、同様であることは言うまでもない。
従来型の鉄道車両用ディスクブレーキとして、図5にブレーキライニングおよびブレーキディスクを示す。図5(a)はブレーキライニングを摩擦部材側からみた平面図、図5(b)は(a)図のA−B断面図である。
ブレーキライニング5は、ブレーキディスク2と接触する摩擦部材5aを、図示省略したリベットによって裏板5bに取付けた構成である。このブレーキライニング5は、ブレーキキャリパ(図示省略)に取付けられている。
ブレーキキャリパは、ブレーキライニング5をブレーキディスク2に押付けて制動力を得るための装置であり、油圧式、空圧式などが存在する。ブレーキキャリパからブレーキライニング5に負荷される押付け力は、取付け部の構造上、ブレーキライニング5の全体に作用せず、ある特定の部分に集中して作用する。例えば油圧式キャリパの場合は、図5に示すように押付け荷重の中心位置6が2箇所存在し、空圧式キャリパの場合でもほぼ同じ位置に押付け荷重が負荷される。
上記のように、従来のディスクブレーキでは、その構造のため、ブレーキキャリパからの押付け力がブレーキライニング5の一部分にのみ作用する。このため、ブレーキライニング5とブレーキディスク2の接触面では、接触面圧の高い部分と低い部分の差が大きくなり、ブレーキキャリパからの押付け力が作用する直下では、ブレーキライニング5とブレーキディスク2の接触面圧が高くなる傾向にある。
接触面圧の高い部分では、摩擦による熱エネルギーがより多く発生するため、特に新幹線などの高速車両においては、ブレーキ操作中の温度上昇が過大となる可能性がある。接触面圧が高くなって温度が上昇すると、ブレーキライニング5とブレーキディスク2の摩耗量増加、ブレーキディスク2のき裂発生などの原因となり得る。従って、ブレーキライニング5とブレーキディスク2の耐久性を確保するためには、ブレーキ操作中の両者の摩擦による熱エネルギーを効率良く分散することが重要である。
特に近年、車両の高速化とともにブレーキディスクの形状および構造が多様化しているので、用いられるブレーキライニングの構造によっては、その性能を十分に発揮できない可能性がある。
例えば特許文献1には、摺動部でボルト締結するブレーキディスクが開示されているが、このブレーキディスクには、ブレーキライニングと接触する摺動面に締結孔が設けられている(図3参照)。そのため、ブレーキディスクとブレーキライニングの耐久性を向上させるためには、ボルト締結孔とブレーキライニングの摩擦部材との位置関係を考慮しつつ、摩擦による熱エネルギーを効率良く分散する構造が必要である。
特開2005−321091号公報
本発明が解決しようとする問題点は、従来のディスクブレーキでは、ブレーキキャリパからの押付け力がブレーキライニングの一部分にのみ作用するので、当該押付け力の作用直下でブレーキライニングとブレーキディスクの接触面圧が高くなり、ブレーキ操作中の温度上昇が過大となる可能性があるという点である。
本発明の鉄道車両用ブレーキライニングは、
摺動面に締結孔を備え、当該締結孔部にて車軸に取付けたディスク体または車輪にボルト締結される鉄道車両用ブレーキディスクの摺動面に、ブレーキキャリパによって押付けられる鉄道車両用ブレーキライニングであって、
ブレーキディスクの前記摺動面に押付けられる摩擦部材と、
前記ブレーキキャリパに取付けられ、前記摩擦部材を支持する裏板を備え、
前記摩擦部材は、
前記ブレーキディスクの半径方向に2個以上に分割配置され、
これら分割配置されたそれぞれの摩擦部材は、前記締結孔の中心を通る同心円上を避けて配置されており、かつこれらそれぞれの摩擦部材の前記半径方向における中央線と、前記締結孔の外形線が、ブレーキ操作中に交わらないように前記摩擦部材が形成されていることを最も主要な特徴としている。
本発明の鉄道車両用ブレーキライニングは、締結孔を避けるようにブレーキライニングの摩擦材を配置することにより、ブレーキ操作中の摩擦によって発生する熱エネルギーを、前記締結孔を挟んでブレーキディスクの内周側と外周側に均等に分散させることができる。
本発明の鉄道車両用ブレーキライニングにおいて、前記摩擦部材が、ブレーキディスクの周方向にも2個以上に分割配置されている場合は、摩擦部材の接触面圧が局所的に大きくなるのをさらに効果的に避けることができる。
また、本発明の鉄道車両用ブレーキライニングにおいて、前記中央線と前記締結孔の外形線との最短距離Dが10mm以上であり、かつ前記中央線と前記ブレーキキャリパから作用する押付け荷重の中心位置との距離のうち、内周側の距離をRi、外周側の距離をRoとしたとき、Ri/Roが0.8〜2.2の範囲内にあるようにすれば、半径方向内周側と外周側で押付け荷重がうまく分散され、摩擦による熱エネルギーがより均等に分散される。
本発明の鉄道車両用ディスクブレーキは、
摺動面に締結孔を備え、当該締結孔部にて車軸に取付けたディスク体または車輪にボルト締結されるブレーキディスクと、
ブレーキキャリパに取付けられた前記本発明の鉄道車両用ブレーキライニングを備えたことを最も主要な特徴としている。
本発明の鉄道車両用ディスクブレーキでは、ブレーキ操作中の摩擦によって発生する熱エネルギーを均等に分散させることができるので、ブレーキディスク、ブレーキライニングとも大幅に耐久性を向上させることが可能になる。
本発明により、ブレーキ操作中の摩擦によって発生する熱エネルギーを均等に分散させてブレーキディスクの最高温度が低減されるので、ブレーキディスクの熱変形およびき裂の発生を軽減できる。
さらに、ブレーキライニングとブレーキディスクの接触面圧が低減されるので、ブレーキライニングとブレーキディスクの摩耗を軽減することが可能となる。
これにより、ブレーキライニングとブレーキディスクの耐久性が向上され、鉄道車両の高速化、大型化に対応することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図1を用いて説明する。
図1は本発明のブレーキライニングの一実施形態を示す図で、(a)はブレーキライニングを摩擦部材側からみた平面図、(b)は(a)図のA−B断面図である。
本発明が対象とする、図1に示すような、摺動部でボルト締結するブレーキディスク2の場合、以下の3点に留意することで、ブレーキ操作中の摩擦による熱エネルギーを効果的に分散することができる。
(1) 摺動面2aに設けた締結孔2bの近傍でブレーキディスク2とブレーキライニング5が接触すると、その部分で局所的に接触面圧が高くなって摩擦による熱エネルギーが過大となる。摺動面2aに設けた締結孔2bは、ほぼ半径方向の中央位置にあるので、ブレーキライニング5における摩擦部材5aの配置は、締結孔2bを避けるように、摺動面2aの内周側と外周側に分散させることが重要である。
(2) 摩擦部材5aを摺動面2aの内周側と外周側に分散させた場合、摩擦によって発生する熱エネルギーのうち、ブレーキディスク2に吸収される単位面積当りの熱エネルギーを内外周で均等にする必要がある。そうすることにより、局所的な温度上昇が抑制され、ブレーキディスク2の熱変形が低減されるとともに、ブレーキライニング5の摩耗も低減される。均等な熱エネルギーを実現するためには、ブレーキキャリパからブレーキライニング5に負荷される押付け位置が非常に重要である。
(3) ブレーキ操作中にブレーキディスク2は熱変形するが、そのような状態でも接触面圧を低減するためには、摩擦部材5aがブレーキディスク2の変形に追従して動けるようにすると効果が大きい。そのためには、摩擦部材5aが複数個に分割されており、それぞれが独立して動くような機構を備えているとよい。
本発明の鉄道車両用ブレーキライニングは、以上の考え方に基づいてなされたものである。
すなわち、本発明では、摩擦部材5aを、以下のような配置、大きさ、個数とする。
摩擦部材5aの接触面圧は、その中心部で大きくなる傾向にあるため、摩擦部材5aの中心部がブレーキディスク2の締結孔2bに干渉しないことが最も重要である。また、摩擦部材5aがブレーキディスク2の摺動面2aの全面で均一に接触したと仮定すると、締結孔2bの中心を通る同心円上が局所的に接触面圧の最も高くなる位置となるので、摩擦部材5aが締結孔2bの中心を通る同心円上に存在しないことが重要である。さらに、摩擦部材5aが締結孔2bの中心を通る同心円上を摺動すると、締結孔2bの側面と摩擦部材5aが接触する可能性がある。その際、摩擦部材5aに多大な負荷がかかり、耐久性を確保するのが困難となる。
そこで、本発明では、局所的に接触面圧が大きくなるのを避けるために、締結孔2bの中心を通る同心円上を摩擦部材5aが避けるように配置しており、摩擦部材5aの半径方向における中央線7と、ブレーキディスク2の締結孔2bの外形線との最短距離Dを0mmより大きくしている。
さらに大きな効果を得るためには、前記最短距離Dを10mm以上とすることが好ましい。上記のように、摩擦部材5aの接触面圧はその中心部で大きくなる傾向にあるが、前記最短距離Dを10mm以上とすれば、摩擦部材5aの大きさに依らず、確実に接触面圧の大きくなる領域と締結孔2bとの干渉を避けることができる。前記最短距離Dの上限はブレーキディスク2の大きさに依存するが、摩擦部材5aの半径方向中央線7がブレーキディスク2の内外周端より10mm以上内側にあることが好ましい。
また、摩擦部材5aが小さ過ぎると、ブレーキディスク2との接触領域を十分に確保できないので、摩擦部材5aの半径方向長さL1は20mm以上とすることが好ましい。しかしながら、摩擦部材5aが大き過ぎると、ブレーキディスク2の締結孔2bと干渉する可能性があるので、前記半径方向長さL1はブレーキディスク2の摺動面2aの半径方向長さL2の0.45倍以下とすることが好ましい。
さらに、摩擦部材5aはブレーキディスク2の締結孔2bを挟んで半径方向に2個以上配置する必要があるが、摩擦部材5aの接触面圧が局所的に大きくなるのを避けるためには、周方向にも複数個配置することが好ましい。
図1では、摩擦部材5aの半径方向における分割数を2、周方向における分割数を内周側が5、外周側が7としたものを示している。これら摩擦部材5aの1個の周方向長さは、半径方向長さL1とほぼ等しくなるようにすることが好ましい。
前記の摩擦部材5aがブレーキディスク2の変形に追従して移動するためには、摩擦部材5aと裏板5bの間に接続部品8を挿入するのが良い。接続部品8には、リング状のものやボール状のもの、さらには各種のばね(皿ばねや半径方向にアーチ型の板ばね)が適用できる。
図1では、接続部品8として皿ばねを用いたものを示しているが、このようなばねを用いる場合、摩擦部材5aが十分に動くためには、ばね定数を6〜12kN/mmとするのが好ましい。
ばね定数が6kN/mmより小さい場合は、ばねの耐久性を十分に確保できず、12kN/mmより大きい場合は、摩擦部材5aが十分に移動することができないからである。さらに好ましくは、ばね定数を8〜10kN/mmとするのが良い。
ブレーキキャリパから上記の摩擦部材5aを設置したブレーキライニング5に作用する押付け荷重の中心位置6と、摩擦部材5aの半径方向中央線7との距離を、内周側をRi、外周側をRoとすると、Ri/Roは0.8〜2.2とするのが良い。
このような範囲とすることにより、内周側と外周側で押付け荷重がうまく分散され、摩擦による熱エネルギーが均等に分散される。さらに好ましくは、Ri/Roが1.2〜1.8とするのが良い。また、押付け荷重の中心位置6は、周方向に2箇所以上あるのが好ましく、同じ半径上で均等に位置させるのが好ましい。
本発明のブレーキライニング5の摩擦部材5aには、一般的に使用される焼結系材料、樹脂系材料が適用できる。
また、前記ブレーキディスク2と、ブレーキキャリパに取付けられた本発明のブレーキライニング5を備えた本発明の鉄道車両用ディスクブレーキに適用するブレーキキャリパは、油圧式、空圧式など様々な方式が適用可能である。
以下、ブレーキ操作中のブレーキディスクとブレーキライニングの摩擦による熱エネルギーを評価するため、有限要素解析を行った結果について説明する。解析を行ったブレーキディスクのモデルは、摺動部でボルト締結するタイプであり、鍛鋼製ブレーキディスクを想定した。
有限要素解析では、ブレーキライニングとブレーキディスクを弾性体でモデル化し、ブレーキライニングの背面からブレーキキャリパからの押付け力相当の荷重を与えた。また、有限要素解析では、図1に示した摩擦部材の配置、ブレーキライニングに負荷される押付け位置、摩擦部材を裏板に取付ける部分の構造をそれぞれ変化させた。また、有限要素解析は、比較として従来型のブレーキライニングを対象としたものについても行った。
下記表1に、評価したブレーキライニングをまとめて示す。なお、比較例1は従来型のブレーキライニングである。
すべてのブレーキライニングに共通して、新幹線用ブレーキライニングを対象とし、ブレーキライニングの長手方向長さは400mm、幅方向長さは130mmとした。また、ブレーキライニングを構成する材料は、裏板が鉄鋼材料、摩擦部材が銅焼結合金とした。
ブレーキ条件は、360km/hからの非常ブレーキ相当である。また、押付け力は20kNとした。なお、ブレーキディスクは、内径が439mm、外径が705mmであり、摺動面上の締結孔は、直径が30mmで、その中心がブレーキディスクの中心からみて直径が570mmの円上に位置する。
Figure 2008151188
本発明の目的は、ブレーキディスクとブレーキライニングの耐久性を向上することにある。有限要素解析で求めたブレーキライニングとブレーキディスクの接触面圧分布から平均的なトルクエネルギーを求め、それが摩擦による単位面積当りの平均的な熱エネルギーと仮定し、そのときのブレーキディスクの最高温度を同じく有限要素解析で評価した。
また、ブレーキディスクとブレーキライニングの摩耗は、両者の接触面圧と相関があるので、ブレーキ操作中の最大接触面圧を評価した。ブレーキディスクとブレーキライニングの耐久性は、ブレーキディスクの最高温度が低く、最大接触面圧が小さいほど向上する。
下記表2に、ブレーキディスクの最高温度、最大接触面圧をそれぞれ示す。表2より、発明例はいずれも従来型のブレーキライニングである比較例1と比べて、最高温度、最大接触面圧がそれぞれ大幅に低くなることが分かる。
Figure 2008151188
上記発明例3〜7について、ブレーキディスクの最高温度とRi/Roの関係を、図2に示す。図2より、ブレーキディスクの最高温度は、Ri/Roが0.8〜2.2で低減できること、特に1.2〜1.8でその効果が大きく、1.5で最も低減できることが分かる。
なお、図2はDが25mmの場合の関係を示したもので、Dが5mmの場合の発明例1や、Dが15mmの場合の発明例2は、図2に示した線図上にはないが、これらの場合も、比較例1に比べてブレーキディスクの最高温度や最大接触面圧が大幅に低下することは言うまでもない。特にDが10mm以上で、Ri/Roが0.8〜2.2を満足すればブレーキディスク最高温度が750℃以下となり好ましい。
本発明は上記の例に限らず、各請求項に記載された技術的思想の範疇内であれば、適宜実施の形態を変更しても良いことは言うまでもない。
以上の本発明は、鉄道車両用のブレーキディスクに限らず、自動車や自動二輪車等のブレーキディスクであっても適用できる。
本発明のブレーキライニングの一実施形態を示す図で、(a)はブレーキライニングを摩擦部材側からみた平面図、(b)は(a)図のA−B断面図である。 図1に示した本発明例のブレーキライニングについて、有限要素解析で得られたブレーキディスク最高温度とRi/Roの関係を表した図である。 側ディスクの概略説明図である。 軸マウントディスクの概略説明図である。 従来型の鉄道車両用ディスクブレーキを構成するブレーキライニングおよびブレーキディスクを示した図で、(a)はブレーキライニングを摩擦部材側からみた平面図、(b)は(a)図のA−B断面図である。
符号の説明
1 車輪
2 ブレーキディスク
3 車軸
4 ディスク体
5 ブレーキライニング
5a 摩擦部材
5b 裏板
6 押付け荷重の中心位置
7 摩擦部材の半径方向中央線
8 接続部品

Claims (4)

  1. 摺動面に締結孔を備え、当該締結孔部にて車軸に取付けたディスク体または車輪にボルト締結される鉄道車両用ブレーキディスクの摺動面に、ブレーキキャリパによって押付けられる鉄道車両用ブレーキライニングであって、
    ブレーキディスクの前記摺動面に押付けられる摩擦部材と、
    前記ブレーキキャリパに取付けられ、前記摩擦部材を支持する裏板を備え、
    前記摩擦部材は、
    前記ブレーキディスクの半径方向に2個以上に分割配置され、
    これら分割配置されたそれぞれの摩擦部材は、前記締結孔の中心を通る同心円上を避けて配置されており、かつこれらそれぞれの摩擦部材の前記半径方向における中央線と、前記締結孔の外形線が、ブレーキ操作中に交わらないように前記摩擦部材が形成されていることを特徴とする鉄道車両用ブレーキライニング。
  2. 前記摩擦部材は、
    ブレーキディスクの周方向にも2個以上に分割配置されていることを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両用ブレーキライニング。
  3. 前記中央線と前記締結孔の外形線との最短距離Dが10mm以上であり、
    かつ前記中央線と前記ブレーキキャリパから作用する押付け荷重の中心位置との距離のうち、内周側の距離をRi、外周側の距離をRoとしたとき、Ri/Roが0.8〜2.2の範囲内にあることを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄道車両用ブレーキライニング。
  4. 摺動面に締結孔を備え、当該締結孔部にて車軸に取付けたディスク体または車輪にボルト締結されるブレーキディスクと、
    ブレーキキャリパに取付けられた請求項1〜3のいずれかに記載のブレーキライニングを備えたことを特徴とする鉄道車両用ディスクブレーキ。
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