JP2008150301A - 4−ヒドロキシメチルテトラヒドロピラン化合物の製法 - Google Patents

4−ヒドロキシメチルテトラヒドロピラン化合物の製法 Download PDF

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繁栄 西野
Kenji Hirotsu
健二 弘津
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Keiji Iwamoto
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Abstract

【課題】4−ヒドロキシメチルテトラヒドロピラン化合物の製法の提供。
【解決手段】式(1)(Rはアルキル基、Rは水素原子又はシアノ基)で示されるテトラヒドロピラン−4−カルボン酸アルキルエステル化合物と、テトラヒドロピラン−4−カルボン酸アルキルエステル化合物1モルに対して0.70〜1.5モルのテトラヒドロホウ酸ナトリウムとを、40〜80℃で反応させ、式(2)(Rは、前記と同義)で示される4−ヒドロキシメチルテトラヒドロピラン化合物を製造する製法。
Figure 2008150301

Figure 2008150301

【選択図】なし

Description

本発明は、4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピラン化合物の新規な製法に関する。4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピランは、例えば、医薬品等の原料や合成中間体として有用な化合物である(例えば、特許文献1及び2参照)。
国際公開第2006/016174号パンフレット 国際公開第2006/016178号パンフレット
従来、4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピラン化合物を製造する方法としては、例えば、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸メチルエステルを水素化リチウムアルミニウムで還元させる方法が知られている(例えば、特許文献3、非特許文献1参照)。しかしながら、この方法では、粉末状の水素化リチウムアルミニウムを使用するため危険性が高く、後処理において副生するアルミニウム化合物が系を煩雑化するため大量の溶媒を使用しなければならない等の問題を有しており、4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピランの工業的な製法としては不利であった。
又、酸化コバルト、酸化マンガン及び酸化ナトリウムからなる触媒の存在下、水素圧260atm、250℃にて、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸メチルエステルを4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピランに水素還元する方法が開示されている(例えば、特許文献4参照)。しかしながら、この方法では、複雑で調整が困難な触媒を使用しなければならない上に、反応条件が極めて過酷であるという問題があった。
以上、いずれの方法においても、様々な問題点を有しており、4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピランの工業的な製法として最適だとは言えるものではなかった。
国際公開第2006/16178号パンフレット J.Am.Chem.Soc.,115,8401(1993). 欧州特許公開第546396号公報
本発明の課題は、即ち、上記問題点を解決し、温和な条件下、簡便な方法にて、4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピラン化合物を高収率で製造出来る、工業的に好適な4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピラン化合物の製法を提供することにある。
一般式(1)
Figure 2008150301
(式中、Rは、アルキル基を示し、Rは、水素原子又はシアノ基を示す。)
で示されるテトラヒドロピラン-4-カルボン酸アルキルエステル化合物と、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸アルキルエステル化合物1モルに対して0.70〜1.5モルのテトラヒドロホウ酸ナトリウムとを、有機溶媒中にて、40〜80℃で反応させることを特徴とする、一般式(2)
Figure 2008150301
(式中、Rは、前記と同義である。)
で示される4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピラン化合物の製法よって解決される。
本発明の課題により、温和な条件下、簡便な方法にて、4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピランを高収率で製造出来る、工業的に好適な4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピランの製法を提供することが出来る。
本発明の反応において使用するテトラヒドロピラン-4-カルボン酸アルキルエステル化合物は、前記の式(1)で示される。その一般式(1)において、Rは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素原子数1〜4のアルキル基を示し、Rは、水素原子又はシアノ基を示す。
本発明の反応において使用するテトラヒドロホウ酸ナトリウムの量は、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸アルキルエステル化合物1モルに対して、好ましくは0.50〜2.0モル、更に好ましくは0.70〜1.5モルである。
本発明の反応は、溶媒の存在下又は非存在下にて行われる。使用される溶媒としては、反応を阻害しないものならば特に限定されず、例えば、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエタン、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、t-ブチルアルコール等のアルコール類が挙げられる。なお、これらの溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記溶媒の使用量は、反応液の攪拌性や均一性により適宜調節するが、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸アルキルエステル化合物1gに対して、好ましくは0〜10ml、更に好ましくは1〜5mlである。
本発明の反応は、例えば、テトラヒドロホウ酸ナトリウム、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸アルキルエステル化合物1モルに対して0.70〜1.5モルのテトラヒドロホウ酸ナトリウム及び有機溶媒を混合して40〜80℃で攪拌させる等の方法によって行われる。その際の圧力は特に制限されない。更に望ましい態様としては、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸アルキルエステル化合物と、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸アルキルエステル化合物1モルに対して0.70〜1.5モルのテトラヒドロホウ酸ナトリウムとを、有機溶媒中にて、40〜80℃に加熱後、アルコール類を添加して40〜80℃で反応させる方法が挙げられる。
なお、最終生成物である4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピラン化合物は、例えば、反応終了後、中和、抽出、濾過、濃縮、蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の一般的な方法によって単離・精製されるが、蒸留によって単離する場合には、反応液又は反応液を濃縮した液に多価アルコール類(例えば、グリセリン、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール等)を添加して蒸留させることが望ましい。
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
実施例1(4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピランの合成)
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積500mlのガラス製フラスコに、純度99%のテトラヒドロピラン-4-カルボン酸エチルエステル38.7g(242.2mmol)、テトラヒドロフラン116ml、純度95%のテトラヒドロホウ酸ナトリウム10.7g(269.7mmol)を加え、60℃まで昇温させた後、メタノール38.7mlをゆるやかに滴下し、同温度で2時間反応させた。反応終了後、反応液に、メタノール58ml、グリセリン77ml、水15mlの順で連続的に添加した後、減圧下で濃縮した。得られた濃縮液を減圧下で蒸留(100〜110℃、1.33〜2.27kPa)し、無色透明液体として純度99%以上(ガスクロマトグラフィーによる分析値)の4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピラン25.1gを得た(テトラヒドロピラン-4-カルボン酸エチルエステル基準の単離収率;88%)。
なお、4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピランの物性値は以下の通りであった。
CI-MS(m/e);117(M+1)
1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));1.25〜1.39(2H,m)、1.62〜1.81(3H,m)、1.95(1H,brs)、3.36〜3.50(4H,m)、3.96〜4.02(2H,m)
実施例2(4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピランの合成)
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積100mlのガラス製フラスコに、純度99%のテトラヒドロピラン-4-カルボン酸メチルエステル5g(34.3mmol)、テトラヒドロフラン15ml及び純度95%のテトラヒドロホウ酸ナトリウム1.38g(34.7mmol)を加え、60℃まで昇温させた後、メタノール3.5mlをゆるやかに滴下し、同温度で1時間反応させた。反応終了後、反応液をガスクロマトグラフィーで分析(内部標準法)したところ、4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピランが3.99g生成していた(テトラヒドロピラン-4-カルボン酸メチルエステル基準の反応収率;100%)。
実施例3(4-シアノ-4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピランの合成)
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積100mlのガラス製フラスコに、純度99%の4-シアノ-4-カルボメトキシテトラヒドロピラン1000mg(6.26mmol)、テトラヒドロフラン5ml及び純度95%のテトラヒドロホウ酸ナトリウム276mg(6.93mmol)を加え、60℃まで昇温させた後、メタノール1mlをゆるやかに滴下し、同温度で3時間反応させた。反応終了後、反応液に、クロロホルム50ml及び水50mlを加え有機層を分液した。水層をクロロホルム50mlで洗浄した後、先の有機層と合わせて減圧下で濃縮(60℃、6.67kPa)し、茶色油状物質として、純度95.2%(ガスクロマトグラフィーによる分析値)の4-シアノ-4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピラン460mgを得た(4-シアノ-4-カルボメトキシテトラヒドロピラン基準の単離収率;50%)。
なお、4-シアノ-4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピランは、以下の物性値で示される新規な化合物である。
CI-MS(m/e);142(M+1)
1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));1.59〜1.70(2H,m)、1.86〜1.94(2H,m)、1.70〜2.50(1H,brs)、3.64-3.76(4H,m)、3.97〜4.03(2H,m)
本発明は、4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピラン化合物の新規な製法に関する。4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピランは、例えば、医薬品等の原料や合成中間体として有用な化合物である。

Claims (5)

  1. 一般式(1)
    Figure 2008150301
    (式中、Rは、アルキル基を示し、Rは、水素原子又はシアノ基を示す。)
    で示されるテトラヒドロピラン-4-カルボン酸アルキルエステル化合物と、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸アルキルエステル化合物1モルに対して0.70〜1.5モルのテトラヒドロホウ酸ナトリウムとを、有機溶媒中にて、40〜80℃で反応させることを特徴とする、一般式(2)
    Figure 2008150301
    (式中、Rは、前記と同義である。)
    で示される4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピラン化合物の製法。
  2. 一般式(1)
    Figure 2008150301
    (式中、Rは、アルキル基を示し、Rは、水素原子又はシアノ基を示す。)
    で示されるテトラヒドロピラン-4-カルボン酸アルキルエステル化合物と、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸アルキルエステル化合物1モルに対して0.70〜1.5モルのテトラヒドロホウ酸ナトリウムとを、有機溶媒中にて、40〜80℃に加熱後、アルコール類を添加して40〜80℃で反応させ、一般式(2)
    Figure 2008150301
    (式中、Rは、前記と同義である。)
    で示される4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピラン化合物を得る、請求項1記載の4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピラン化合物の製法。
  3. 一般式(1)
    Figure 2008150301
    (式中、Rは、アルキル基を示し、Rは、水素原子又はシアノ基を示す。)
    で示されるテトラヒドロピラン-4-カルボン酸アルキルエステル化合物と、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸アルキルエステル化合物1モルに対して0.70〜1.5モルのテトラヒドロホウ酸ナトリウムとを、有機溶媒中にて、40〜80℃に加熱後、アルコール類を添加して40〜80℃で反応させ、一般式(2)
    Figure 2008150301
    (式中、Rは、前記と同義である。)
    で示される4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピラン化合物を得る、更に、反応液に多価アルコールを加えて蒸留し、4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピラン化合物を取得する、請求項1乃至2記載の4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピラン化合物の製法。
  4. 有機溶媒が、エーテル類、アルコール類、脂肪族炭化水素類及び芳香族炭化水素類からなる群より選ばれる少なくとも1種の有機溶媒である、請求項1乃至3記載の4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピラン化合物の製法。
  5. 一般式(3)
    Figure 2008150301
    で示される4-シアノ-4-ヒドロキシメチルテトラヒドロピラン。
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