JP2008148839A - 電動歯ブラシ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】駆動機構6が内蔵された把持部2と、刷毛5が植設された植毛部3と、把持部2と植毛部3との間に架設されて内部に駆動機構6の駆動軸25が挿通された首部4と、を備える電動歯ブラシ1であって、植毛部3が、首部4に固定されているとともに貫通した空隙10aを有する環状の固定部10と、空隙10a内に配設されているとともに駆動軸25を介して駆動機構6から動力が伝達されて可動する可動部11と、を備えた構成からなる。
【選択図】図1
Description
従来の電動歯ブラシとしては、例えば、使用者が把持する把持部(本体)の中にモータが内蔵され、このモータによりヘッド全体を可動させるものがある。なお、ここでいう「ヘッド」とは、植毛部、及び把持部と植毛部との間に架設された首部からなる部位である(例えば、特許文献1参照。)。
また、刷毛部分だけが可動する上記した従来の電動歯ブラシでは、ラックとピニオン等の駆動機構の一部が植毛部に設けられているため、植毛部の厚さ寸法が大きくて口腔内操作性に劣るという問題がある。また、外殻部と植毛基台との間に詰まった屑等が除去し難く不衛生になり易いという問題がある。
また、一部分の刷毛だけが可動する上記した従来の電動歯ブラシでは、ギヤ等の駆動機構の一部が植毛部に設けられているため、植毛部の厚さ寸法が大きくて口腔内操作性に劣るという問題がある。
また、植毛部の刷毛部分が複数に分離されてそれぞれ可動する上記した従来の電動歯ブラシでは、カラー等の駆動機構の一部が植毛部に設けられているため、植毛部の厚さ寸法が大きくて口腔内操作性に劣るという問題がある。
なお、ここでいう「歯ブラシ長軸」とは、電動歯ブラシの長手方向に延在する植毛部の軸線をいう。
また、本発明に係る電動歯ブラシは、前記可動部の平面積が前記空隙の平面積の95%よりも小さいことが好ましい。
また、本発明に係る電動歯ブラシは、前記植毛部のうちの少なくとも一部に、毛先がテーパー状になった刷毛が植設されていることが好ましい。
また、環状の固定部の内側に可動部が島状に配設されているので、可動部の可動による振動が歯茎や頬等に伝わり難くなる。これにより、振動による不快感を解消することができる。
さらに、固定部の貫通した空隙内に可動部が配置されているので、可動部と固定部との隙間が貫通しており、当該隙間に詰まった屑等が容易に洗い流される。これにより、植毛部を衛生に保つことができる。
まず、第1の実施の形態について説明する。
図1(a)、図1(b)は第1の実施の形態における電動歯ブラシ1の外観を表した図である。
図1(a)、図1(b)に示すように、電動歯ブラシ1は、使用者が把持する把持部2と、刷毛5が植設された植毛部3と、把持部2と植毛部3との間に架設された首部4とから構成されている。
図1(a)、図1(b)、図2(a)、図2(b)に示すように、植毛部3は、植毛部3の表面からその反対の裏面まで貫通した孔(空隙10a)を有する環状の固定部10と、空隙10a内に配設されている可動部11とから構成されている。
図3は、駆動機構6を表す把持部2の破断図であり、図4は、駆動機構6の動作を表す図3のB−B間の断面図である。
図3、図4(a)〜図4(d)に示すように、駆動機構6は、モータ20と、モータ20の回転軸20aに軸支された駆動平歯車21と、この駆動平歯車21に噛合された従動平歯車22と、この従動平歯車22に突設された偏心軸23と、駆動軸25の軸線に平行する方向に貫通した溝(長穴24a)を有する揺動部材24と、揺動部材24に固定された駆動軸25とから構成されている。
図1(a)、図1(b)に示すように、把持部2内に内蔵された駆動機構6を作動させ、植毛部3の可動部11を揺動させる。具体的に説明すると、図3、図4(a)〜図4(d)に示すように、駆動機構6のモータ20を駆動させて回転軸20aを回転させる。モータ20の回転軸20aが回転すると、この回転軸20aとともに駆動平歯車21が回転する。駆動平歯車21が回転すると、これに噛合された従動平歯車22が回転する。従動平歯車22が回転すると、従動平歯車22の回転軸22aから偏心した偏心軸23が旋回運動する。偏心軸23が旋回運動すると、揺動部材24の長穴24a内を偏心軸23がスライドするとともに、揺動部材24が駆動軸25を中心に駆動軸25の径方向に揺動する。揺動部材24が揺動すると、基端が揺動部材24に固定された駆動軸25は径方向に揺動する。駆動軸25が揺動すると、植毛部3の内周部分にある可動部11は、駆動軸25の先端に連結固定されているため、図2(b)に示すように歯ブラシ長軸Oを中心に揺動運動する。
一方、図1(a)、図1(b)に示すように、植毛部3の外周部分にある固定部10は首部4の先端に固定されているため、不動である。
上記した構成からなる電動歯ブラシ1によれば、駆動機構6が把持部2に内蔵されており、しかも、植毛部3が、環状の固定部10の空隙10a内に可動部11が配設された構成となっているので、植毛部3の厚さ寸法はマニュアル歯ブラシ並みに小さくなり、植毛部3はコンパクトとなる。このため、一般的な電動歯ブラシと比較して電動歯ブラシ1の口腔内操作性は良好となる。
また、1本の刷毛5の太さDを3〜10milの範囲にすると、高い刷掃実感を得ることができる。
また、1本の刷毛5の太さDを4〜8milの範囲にすると、高い刷掃実感を得ることができるとともに、マッサージ感がよくなり、歯茎への当たり心地が良くなる。
さらに、可動部11に植毛する刷毛5を8mil以下の合成モノフィラメント樹脂製のもの、或いは、任意の太さのエラストマー樹脂製のものを使用すると、歯肉への為害性が少なくして高いマッサージ効果を得ることができる。
次に、第2の実施の形態について説明する。なお、上述した第1の実施の形態と同様の構成については、同様の符号を付してその説明を省略する。
図6に示すように、本実施の形態における植毛部103の可動部111は、固定部10の貫通した空隙10aの中に配設されており、固定部10に対して相対的に歯ブラシ長軸O方向に往復運動可能となっている。すなわち、可動部111は、歯ブラシ長軸O方向に長い空隙10aに沿ってスライド可能に設けられている。この可動部111の歯ブラシ長軸O方向の寸法は、空隙10aの歯ブラシ長軸O方向の寸法よりもストローク分だけ小さくなっている。
図7は、駆動機構106を表した破断図であり、図8は、駆動機構106の動作を表す図である。
図7、図8(a)〜図8(d)に示すように、駆動機構106は、モータ20と、モータ20の回転軸20aに軸支された駆動傘歯歯車121と、この駆動傘歯歯車121に噛合された従動傘歯歯車122と、従動傘歯歯車122に突設された偏心軸123と、駆動軸25の径方向に貫通した溝(長穴124a)を有する往復動部材124と、揺動部材124に固定された駆動軸25とから構成されている。
図7に示す駆動機構106を作動させ、図6に示す植毛部103の可動部111を往復運動させる。具体的に説明すると、図7、図8(a)〜図8(d)に示すように、駆動機構6のモータ20を駆動させて回転軸20aを回転させる。モータ20の回転軸20aが回転すると、この回転軸20aとともに駆動傘歯歯車121が回転する。駆動傘歯歯車121が回転すると、これに噛合された従動傘歯歯車122が回転する。従動傘歯歯車122が回転すると、従動傘歯歯車122の回転軸122aから偏心した偏心軸123が旋回運動する。偏心軸123が旋回運動すると、往復動部材124の長穴124a内を偏心軸123がスライドするとともに、往復動部材124が駆動軸25の軸方向に往復運動する。往復動部材124が往復運動すると、基端が往復動部材124に固定された駆動軸25は軸方向に往復運動する。駆動軸25が往復運動すると、図7に示すように、植毛部103の内周部分にある可動部111は、駆動軸25の先端に連結固定されているため、歯ブラシ長軸O方向に往復運動する。
上記した構成からなる電動歯ブラシ101によれば、環状の固定部10の貫通した空隙10a内に可動部111が島状に配置されているので、上述した第1の実施の形態と同様に、電動歯ブラシ101の口腔内操作性を良好にすることができるとともに不快感を解消することができ、さらに、植毛部103を衛生に保つことができる。
次に、第3の実施の形態について説明する。なお、上述した第1、第2の実施の形態と同様の構成については、同様の符号を付してその説明を省略する。
図9は、駆動機構206を表した破断図であり、図10は、駆動機構206の動作を表す図である。
図9、図10(a)〜図10(d)に示すように、駆動機構206は、モータ20と、モータ20の回転軸20aに軸支された駆動用2段歯車221と、この駆動用2段歯車221にそれぞれ噛合された従動平歯車22及び従動傘歯歯車122と、従動平歯車22に突設された偏心軸(第一偏心軸)23と、従動傘歯歯車122に突設された偏心軸(第二偏心軸)123と、駆動軸25の軸線に平行する方向に貫通した溝(第一長穴224a)及び駆動軸25の径方向に貫通した溝(第二長穴224b)をそれぞれ有する揺往復動部材224と、揺往復動部材224に固定された駆動軸25とから構成されている。
図9に示す駆動機構206を作動させ、図示せぬ植毛部の可動部を揺動運動させながら往復運動させる。具体的に説明すると、図9、図10(a)〜図10(d)に示すように、駆動機構206のモータ20を駆動させて回転軸20aを回転させる。モータ20の回転軸20aが回転すると、この回転軸20aとともに駆動用2段歯車221が回転する。駆動用2段歯車221が回転すると、駆動用2段歯車221の平歯車部221aに噛合された従動平歯車22が回転するとともに、駆動用2段歯車221の傘歯車部221bに噛合された従動傘歯歯車122が回転する。従動平歯車22が回転すると、従動平歯車22の回転軸22aから偏心した偏心軸23が旋回運動し、揺往復動部材224の第一長穴224a内を第一偏心軸23がスライドするとともに、揺往復動部材224が駆動軸25を中心に駆動軸25の径方向に揺動する。また、従動傘歯歯車122が回転すると、従動傘歯歯車122の回転軸122aから偏心した偏心軸123が旋回運動し、揺往復動部材224の第二長穴224b内を偏心軸123がスライドするとともに、揺往復動部材224が駆動軸25の軸方向に往復運動する。このように駆動軸25が揺動運動しながら往復運動すると、駆動軸25の先端に連結固定された図示せぬ可動部は、図2(b)に示す可動部11のように歯ブラシ長軸Oを中心に揺動運動しながら、図6に示す可動部111のように歯ブラシ長軸O方向に往復運動する。
上記した駆動機構206を備える電動歯ブラシによれば、上述した第1、第2の実施の形態と同様に、環状の固定部の貫通した空隙内に可動部が島状に配置されているので、電動歯ブラシの口腔内操作性を良好にすることができるとともに不快感を解消することができ、さらに、植毛部を衛生に保つことができる。
また、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、上記した第1の実施の形態で説明した構成要素は第2、第3の実施の形態でも適宜適用することができる。例えば、第1の実施の形態で示した空隙10aの平面積の最適範囲及び可動部11の平面積の最適範囲は、第2、第3の実施の形態でも同様に適用することができる。また、第1の実施の形態で示した刷毛5の形状(毛先テーパー状)、材質、太さD等については、第2、第3の実施の形態でも同様に適用することができる。
さらに、上記した変形例以外にも、周知の技術を適宜組み合わせることは可能であり、また、上記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
2 把持部
3,103 植毛部
4 首部
5 刷毛
6,106,206 駆動機構
10 固定部
10a 空隙
11,111 可動部
25 駆動軸
O 歯ブラシ長軸
Claims (5)
- 駆動機構が内蔵された把持部と、刷毛が植設された植毛部と、前記把持部と前記植毛部との間に架設されて内部に前記駆動機構の駆動軸が挿通された首部と、を備える電動歯ブラシであって、
前記植毛部が、前記首部に固定されているとともに貫通した空隙を有する環状の固定部と、前記空隙内に配設されているとともに前記駆動軸を介して前記駆動機構から動力が伝達されて可動する可動部と、を備えた構成からなることを特徴とする電動歯ブラシ。 - 請求項1記載の電動歯ブラシにおいて、
前記可動部が、歯ブラシ長軸を中心に揺動運動、および/又は歯ブラシ長軸方向に往復運動することを特徴とする電動歯ブラシ。 - 請求項1または2記載の電動歯ブラシにおいて、
前記空隙の平面積が0.20〜1.50cm2の範囲内であることを特徴とする電動歯ブラシ。 - 請求項1から3のいずれかに記載の電動歯ブラシにおいて、
前記可動部の平面積が前記空隙の平面積の95%よりも小さいことを特徴とする電動歯ブラシ。 - 請求項1から4のいずれかに記載の電動歯ブラシにおいて、
前記植毛部のうちの少なくとも一部に、毛先がテーパー状になった刷毛が植設されていることを特徴とする電動歯ブラシ。
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