JP2008128964A - バッテリの安定開回路電圧算出方法、バッテリ装置及び電子機器 - Google Patents

バッテリの安定開回路電圧算出方法、バッテリ装置及び電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】実用的な回路定数の精度及び実用的な測定手順にて、安定開回路電圧を正確に測定し、算出する。
【解決手段】充電中のバッテリの電流、充電後のバッテリの開放電圧、放電後のバッテリの電流及び電圧を取得する。開放電圧と放電電圧との中間値を求め、これに充電電流と放電電流の比率を加味して、安定開回路電圧を算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子機器に用いられるバッテリに適用して好適な、バッテリの安定開回路電圧算出方法及びバッテリ装置、並びにそのバッテリを備えた電子機器に関する。より詳細には、バッテリの真の状態を知る、安定開回路電圧を算出する技術に関する。
近年、例えばノートブック型パーソナルコンピュータや携帯電話機等、リチウムイオン二次電池等のバッテリを電源とする電子機器が普及している。
バッテリを電源とする電子機器においては、ユーザは電池の残容量に気をつける必要がある。したがって、バッテリの残容量はできるだけ正確に算出されることが望ましい。
バッテリの残容量を算出する方法としては、例えば、端子電圧と残容量との関係を用いる方法や、満充電容量時における放電容量を”0”と定義したとき満充電容量から放電電流を積算して求めた放電容量を減算する方法といったように、様々なものが提案され、検討されてきている。
特許文献1には、電池の内部インピーダンスと平衡電圧とを用いて残容量を算出する方法としての”電池容量検出方法及び装置並びに電池パック”が開示されている。なお、平衡電圧とは、電池の端子を開放させた状態で長期間放置し、電極及び電解液の内部状態が安定となったときの端子電圧である。この特許文献1には、劣化電池における放電容量と平衡電圧との関係を示す平衡電圧曲線と内部インピーダンスとを測定し、内部インピーダンスによる電圧降下に基づいて残容量を算出する技術が開示されており、残容量のみならず、残電力の正確な算出も試みた旨が記載されている。
しかしながら、平衡電圧の測定は「電池の端子を開放させた状態で長期間放置」する、という、通常の使用状態においてはおよそ非現実的な状態を作らなければならない。つまり、実用的でない。
特開2001−231179号公報 特開2004−163360号公報
特許文献2には、平衡電圧を実用的な範囲で間接的に算出し、「見かけ上の平衡電圧」を得て、これに基づいて電池の残容量を算出する技術が開示されている。充電の途中で一旦放電を行い、その電圧降下の値を用いて、見かけ上の平衡電圧を算出する、というものである。
図11に平衡電圧を算出する仕組みを図示する。これ以降、本明細書内では、従来技術で言及されている平衡電圧を「安定開回路電圧」と呼ぶ。
図11のグラフは、充電から充電を停止した状態に移行したときの、電池の端子間電圧の変化を模式的に示したものである。
充電中は電池の電圧は一定値を維持しているが、充電を停止すると、電圧は急激に下がる。そして漸近的に減少する。このグラフの先が安定開回路電圧となる。このグラフのカーブが平方根のカーブに類似していることから、従来技術では図11に示すように、平方根を用いた算出式を用いていた。
図12は、図11の安定開回路電圧算出方法と、実測の安定開回路電圧とを比較したグラフである。
リチウムイオンバッテリセルに充放電の実験を行った際の電圧及び電流を計測したものである。
この計測は、以下のような実験を行った。
充電対象:リチウムイオンバッテリセル1本
放電回路:4Ω定抵抗放電回路
A/Dコンバータ:1mV精度
充電条件:定電流定電圧(CC/CV)充電
充電電圧:最大4.2V
充電電流:最大1.5A
充電温度:25℃
試験パターンとして、充電(10分)→休止(3時間)のパターンを満充電まで繰り返し、その度毎に充電終了直後の電圧(OCV1)と、その後数秒程経過した後の電圧(OCV2)と、そして休止終了間際の電圧(実測した安定開回路電圧(以下「実測安定開回路電圧」))を計測した結果である。
実験結果より、実測値と算出値との間には最大で50mV程度の誤差を生じることがわかった。
なお、アナログ信号をデジタルデータに変換する変換器(以下A/Dコンバータと称する)の1mV精度は、民生機器ではコストが高くなってしまう。
以上より、特許文献2の技術では、安定開回路電圧の算出誤差が大きく、またA/Dコンバータの精度には高いものが要求されるので、実用的でない。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、高精度かつ簡単に安定開回路電圧を測定することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、最初にバッテリの充電を所定時間継続した後、充電電流を取得し、その後充電を停止してバッテリを無負荷状態にする。
次に、所定時間の経過を待って、バッテリの開放電圧を取得する。
その後、バッテリに負荷抵抗を接続し、更に所定時間経過後、バッテリの放電電圧及び放電電流を取得する。
これらが終わったら、充電電流、開放電圧、放電電圧及び放電電流に基づいて、安定開回路電圧を算出するものである。
安定開回路電圧は、充電後の開放電圧と放電中の電圧の中間点に位置するデータである。この中間値に、充電電流と放電電流の比率を掛け合わせることで、簡単な手順で高い精度の安定開回路電圧を取得することができる。
本発明によると、実用的な変換精度のA/Dコンバータを使用して、比較的短時間に、実測値との誤差が小さい、高精度の安定開回路電圧を得ることができる。
以下、本発明の一実施の形態を、図1〜図10を参照して説明する。
図1は、本実施の形態の例である、バッテリ装置のブロック図である。バッテリ装置101は、ノート型パーソナルコンピュータ等の携帯型電子機器に電源を供給するものである。
バッテリ装置101は、バッテリ本体部102と、充放電制御機能及び保護機能を提供する、充放電制御部103よりなる。なお、図1ではバッテリ本体部102の異常状態を検出して端子とバッテリ本体部102との接続を切断する保護機能についての記載は省略している。
バッテリ本体部102は、リチウムイオン型二次電池のセル104を直並列に接続したものよりなる。即ち、2個のセルを並列に接続した第1のセル104aと、2個のセルを並列に接続した第2のセル104bとを直列に接続した構成である。セルの接続構成は一例を示したもので、その他の接続構成としてもよい。
セル104の両端子はマイクロコンピュータ105の電圧検出端子T106、T107及びT108に夫々接続され、セル104の端子間電圧の計測に用いられる。
また、バッテリ本体部102のマイナス極とマイナス端子T109との間には、電流検出抵抗R110が挿入されている。電流検出抵抗R110の両端子も同様にマイクロコンピュータ105の電流検出端子T111及びT112に接続され、電流計測に用いられる。
マイクロコンピュータ105には更に、放電FET113と充電FET114のゲートがそれぞれ接続されている。
放電FET113は、セル104から放電時にオンさせて、セル104からプラス端子T115を介して、図示しない負荷に放電させるための放電路を形成させるスイッチング素子である。放電FET113のオン・オフは、後述する放電制御部209(図2)により制御される。
充電FET114は、セル104への充電時にオンさせて、図示しない充電回路からプラス端子T115に供給される充電電流を、セル104に供給して充電させる充電路を形成させるスイッチング素子である。充電FET114のオン・オフは、後述する充電制御部208(図2)により制御される。
以上の素子は、従来技術においてもあるものである。
内部放電制御FET116と放電電流制限抵抗R117は、充電FET114のソースと放電FET113のソースとの間から、マイナス端子T109の間に接続されている。内部放電制御FET116は、ゲートにソースと同一の電圧、すなわちグランド電位を掛けることにより、導通する。
内部放電制御FET116と放電電流制限抵抗R117は、本実施形態において新たに設けられたものである。
本実施形態における、後述する開回路電圧を算出するために必要な、所定時間の内部放電を行うための素子である。
図2は、マイクロコンピュータ105の内部の機能を示す機能ブロック図である。
第1の切り替えスイッチ202及び第2の切り替えスイッチ203は、第1のセル104aの端子間電圧、第2のセル104bの端子間電圧、そして電流を計測する際に、カウンタ204の制御信号によって順次切り替えられる。
カウンタ204は、図示しないクロック源から発されるクロックを計数し、その係数結果に応じて第1の切り替えスイッチ202及び第2の切り替えスイッチ203を順次切り替える。
第1の切り替えスイッチ202及び第2の切り替えスイッチ203のもう一端は、A/Dコンバータ205に接続されている。
第1の切り替えスイッチ202及び第2の切り替えスイッチ203がカウンタ204によって切り替えられることにより、A/Dコンバータ205はおよそ100msecにてポーリングし、第1のセル104の端子間電圧、第2のセル104の端子間電圧そして電流(電流検出抵抗R110の端子間電圧)をデジタル値に変換し続ける。
そして、A/Dコンバータ205によってデジタル変換された値はRAM206に書き込まれる。
つまり、カウンタ204と第1の切り替えスイッチ202及び第2の切り替えスイッチ203とA/Dコンバータ205は、第1のセル104の端子間電圧、第2のセル104の端子間電圧そして電流(電流検出抵抗R110の端子間電圧)をおよそ100msecにてポーリングして、計測し続け、RAM206に順次記録するのである。
RAM206内に保持されているセル104の端子間電圧及び電流のデータは、直前値と現在値とがそれぞれ記録される。
充放電判定部207は、電流の方向を見て、現在充電中か、放電中か、或は機器等に全く接続されていないかを判定する。
充電制御部208は、充放電判定部207が現在充電中であると判定した制御信号を受けて、稼動する。
放電制御部209は、充放電判定部207が現在放電中であると判定した制御信号を受けて、稼動する。
安定開回路電圧測定部210は、充放電判定部207が現在充電中と判定した制御信号を受けて、クロックを内部で計数し、充電開始から所定時間を経過した時に起動する。充電制御部208と放電制御部209と内部放電制御FET116の制御を行う。
[安定開回路電圧を測定する仕組み]
これより、本実施形態の目的である、安定開回路電圧を測定する仕組みを説明する。
ここで、安定開回路電圧とは、バッテリに所定の負荷を与えた後に負荷を外し、十分な時間が経過した後に計測した開放端子間電圧である。バッテリ内部の化学反応が落ち着き、平衡状態に至った状態の開放電圧である。
図3は、典型的なバッテリの充電、充電停止、放電、充電という動作の流れと、それに伴って変化するバッテリの端子間電圧と、充放電電流の変化を模式的に示す、模式的なグラフである。本例の場合、バッテリ装置101に接続された充電回路では、定電流定電圧充電(CC/CV:Constant Current, Constant Voltage)を行う。
最初に、バッテリに対してCC/CV充電を行っていると、バッテリの端子間電圧と充電電流は巨視的に見て安定した電圧値及び電流値を保っている(t1)。
次に、CC/CV充電を停止すると、電流は勿論ゼロになるが、バッテリの端子間電圧は急激に下がり(t2)、その後徐々に安定なある電圧に収束する。これが充電後の開放電圧OCVである。
その後、適当な負荷をバッテリに接続すると、バッテリの放電が行われる(t4)。この放電も、最初は急激に電圧が下がり、その後一定の電圧に収束する(t5)。これが安定放電電圧CCV@DHGである。なお、このときの放電電流がCUR@DHGである。
その後、再び充電を開始すると(t6)、バッテリの端子間電圧は急上昇する(t7)。
ここで、安定開回路電圧は、OCVとCCV@DHGとのほぼ中点に位置する電圧であることが、これより述べる計測結果より判明している。
図4は、リチウムイオンバッテリセルに充放電の実験を行った際の電圧及び電流を計測したグラフである。
この計測は、以下のような実験を行った。
充電対象:リチウムイオンバッテリセル 1本
放電回路:4Ω定抵抗放電回路
充電条件:定電流定電圧(CC/CV)充電
充電電圧:最大4.2V
充電電流:最大1.5A
充電温度:25℃
試験パターンとして、充電(10分)→放電(5秒)→休止(3時間)のパターンを満充電まで繰り返し、その度毎に充電終了間際の電流(CUR@CHG)と電圧(OCV)、放電終了間際の電流(CUR@DHG)と電圧(CCV@DHG)、そして休止終了間際の電圧(実測した安定開回路電圧(以下「実測安定開回路電圧」))を計測した結果である。
なお、図4には、後述する算出式を用いて算出した、算出安定開回路電圧もプロットしてある。
このグラフは右方向からプロットしている。以下、グラフの右方向から説明する。
バッテリがほぼ空の状態においては、実測安定開回路電圧はOCVとCCV@DHGの中間値よりやや少ない電圧である(t11)。
その後、充電が進むにつれて、実測安定開回路電圧は上昇する。これにつれて、充電電流値CUR@CHGが徐々に減少する(t12〜t13)。
バッテリの充電容量が1Ahを割り込んだ辺りから、充電電流値CUR@CHGは急激に減少する(t14)。実測安定開回路電圧は上昇し、やがてOCVとCCV@DHGの中間値より高い電圧となる(t15)。
充電末期になると、充電電流値CUR@CHGは限りなくゼロに近くなる。それと共に、実測安定開回路電圧はOCVに極めて近くなる(t16)。
なお、参考のために図5に5℃の雰囲気中にて同様の計測を行った結果のグラフを示す。CCV@DHGが低い値を示していることから、バッテリの性能が発揮し切れていないことが判る。それでも、実測安定開回路電圧の変化は図4とほぼ同等である。
図4及び図5を見て判ることは、実測安定開回路電圧は必ずOCVとCCV@DHGの間の値になること、そして、実測安定開回路電圧は、OCVとCCV@DHGの間の値をCUR@CHGとCUR@DHGの変化に応じて偏っていく傾向が見受けられることである。
この観察に基づいて、以下の式を立てて、図4及び図5において「算出安定開回路電圧」をプロットした。その結果、算出安定開回路電圧と実測安定開回路電圧との差が、従来の測定及び算出方法と比べて極めて小さくなることが判った。
Figure 2008128964
つまり、数式1を実践する計測を充電中に行うことにより、従来技術と比べてより正確に、安定開回路電圧を算出することができるのである。
なお、放電電流は、最大充電電流の半分から最大充電電流までの範囲内にあることが望ましい。放電電流が充電電流と比べてあまりにも多すぎたり少なすぎたりすると、OCVとCCV@DHGの中間の値に適切な比率を与えることができないからである。
図6は、安定開回路電圧測定部210の内部ブロック図である。数式1を実践するべく、充放電を制御し、必要なデータを収集し、演算を行うものである。
RAM602は、図2のRAM206と物理的には同じであるが、アドレスが異なる。つまり、図2のRAM206内に存在する記憶領域とは別のアドレス空間である。このアドレス空間の中に、CUR@CHG格納部603、OCV格納部604、CUR@DHG格納部605そしてCCV@DHG格納部606が、設けられている。これらは図2のRAM206の各記憶領域から値をコピーして保持する。
カウンタ607は図示しないクロック源から発されるクロックを計数する。充放電判定部207から充電中である旨の判定結果によって起動され、充電終了である旨の判定結果によってリセットされる。
カウンタ607は計数の結果、放電制御部209、充電制御部208そして内部放電制御FET116に対し、制御信号を出力する。また、カウンタ204はこれに伴い、RAM602のCUR@CHG格納部603、OCV格納部604、CUR@DHG格納部605そしてCCV@DHG格納部606に対し、値をRAM206からコピーするべく制御する。
安定開回路電圧算出部608は、RAM602のCUR@CHG格納部603、OCV格納部604、CUR@DHG格納部605そしてCCV@DHG格納部606から値を読み出し、数式1を実行して安定開回路電圧を算出し、データとして出力する。
図7は安定開回路電圧測定部210の処理の流れを示すフローチャートである。
処理を開始すると(S701)、先ず充放電判定部207の判定結果を見て、現在充電中であるか否かを確認する(S702)。
充電中であるなら、タイマ1を起動し(S703)、タイマ1が10分を計測したか(S704)、或は充放電判定部207の判定結果を見て、充電が中断されたか否か(S705)を確認し、充電中であれば10分を経過するまでループ処理を続ける。
10分を経過したら、充電が継続して10分行われたので、安定開回路電圧を測定する処理を実行し(S706)、処理を最初から繰り返す(S707)。
図8及び図9は安定開回路電圧を測定する処理の流れを示すフローチャートである。図7のステップS706の中身である。
処理を開始すると(S801)、最初にRAM206の現在の電流値をCUR@CHG格納部603へコピーする(S802)。
次に、充電制御部208を制御して、充電FET114をオフし、充電を停止する(S802)。そして、タイマ2を起動し(S804)、所定時間の経過を待つ(S805)。ここでは1秒としている。
所定時間が経過したら、現在の第1のセル104の電圧値及び現在の第2のセル104の電圧値をRAM206からOCV格納部604にコピーする(S806)。
次に、放電制御部209に対し、低電圧放電を行うべく制御すると共に、内部放電制御FET116をオン制御する(S807)。
そして、タイマ3を起動し(S808)、所定時間の経過を待つ(S809)。ここでは1秒としている。
所定時間が経過したら、現在の第1のセル104の電圧値及び現在の第2のセル104の電圧値をCCV@DHG格納部606へ、そして電流値をRAM206からCUR@DHG格納部605にコピーする(S910)。この時点でようやく演算処理に必要なデータが揃ったこととなる。
内部放電制御FET116をオフ制御し(S911)、安定開回路電圧を算出する(S912)。その後、充電を再開し(S913)、終了する(S914)。なお、ステップS912の安定開回路電圧の算出処理はどの順番であってもよい。
図7から図9までの処理により、バッテリ装置101の充電が継続して行われると、10分毎に安定開回路電圧測定処理が行われることとなる。
図10は本実施形態によって得られた安定開回路電圧値の用途を示すブロック図である。
安定開回路電圧は、バッテリのセル104の異常状態を検出する根拠として利用可能である。
正常状態のセル104の安定開回路電圧は、所定の電圧範囲内にある。この電圧範囲を逸脱する場合は、何らかの異常状態に陥ったと判断できる。
単なるセル104の端子間電圧では、充放電の度毎に電圧が大きく変動するので、異常状態を検出し難い。
一方、安定開回路電圧はセル104自体の残容量状態及び劣化状態にのみ依存するため、端子間電圧の計測と比較すると電圧変動が小さい。つまり、端子間電圧と閾値との比較による異常状態検出よりも、より精緻な異常状態検出が期待できる。
図10では異常状態を判定した結果として、温度ヒューズ溶断用FET1006をオン制御して、温度ヒューズ1007を溶断する。
前述のように、安定開回路電圧はセル104自体の残容量状態及び劣化状態にのみ依存する。このため、電池の残容量をより精緻に計測することが期待できる。
図10ではマイクロコンピュータ105のシリアルポートT1008を通じて、外部電子機器に安定開回路電圧のデータを送信する。
外部電子機器、例えばノート型パーソナルコンピュータでは、このデータを受信し、バッテリの残容量を更新することができる。
更に、バッテリの製造直後の容量のデータをマイクロコンピュータ1005内の図示しない不揮発性メモリに記録しておくことで、バッテリの劣化度を算出することもできる。バッテリの劣化度を知ることで、ユーザはバッテリの交換時期を的確に把握することができる。
本実施形態には、以下のような応用例が考えられる。
(1)安定開回路電圧を算出する式は、前述の数式1に限られない。
以下に示す数式2でも、ほぼ同様の精度にて安定開回路電圧を算出できる。数式2も、充電電流(CUR@CHG)が満充電に近くなるにつれて減少する現象を利用している式である。
Figure 2008128964
本実施形態においては、バッテリの安定開回路電圧を算出する技術を開示した。
安定開回路電圧は、本来なら充電後開放状態で長時間放置して測定しなければならない、通常の使用状態においてはおよそ無理な測定を行わなければならなかった。また、開放電圧の差を利用した従来技術の算出方法では、A/Dコンバータに高い精度を要求し、誤差が大きく、実用的でなかった。
本実施形態で開示した安定開回路電圧算出方法によれば、A/Dコンバータに高い精度を要求せず、比較的短時間に、実測値との誤差が小さい、実用レベルの精度の安定開回路電圧データを得ることができる。
安定開回路電圧データを基に、従来より高い精度でバッテリセルの異常状態を検出できる。
安定開回路電圧データを基に、従来より高い精度でバッテリセルの残容量を算出できる。
以上、本発明の実施形態例について説明したが、本発明は上記実施形態例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、他の変形例、応用例を含むことは言うまでもない。
本発明の一実施の形態による、バッテリ装置のブロック図である。 マイクロコンピュータの内部の機能を示す機能ブロック図である。 典型的なバッテリの充電、充電停止、放電、充電という動作の流れと、それに伴って変化するバッテリの端子間電圧と、充放電電流の変化を模式的に示す、模式的なグラフである。 リチウムイオンバッテリセルに充放電の実験を行った際の電圧及び電流を計測したグラフである。 リチウムイオンバッテリセルに充放電の実験を行った際の電圧及び電流を計測したグラフである。 安定開回路電圧測定部の内部ブロック図である。 安定開回路電圧測定部の処理の流れを示すフローチャートである。 安定開回路電圧を測定する処理の流れを示すフローチャートである。 安定開回路電圧を測定する処理の流れを示すフローチャートである。 本実施形態によって得られた安定開回路電圧値の用途を示すブロック図である。 従来技術による、平衡電圧を算出する仕組みを示す図である。 従来技術による安定開回路電圧算出方法と、実測の安定開回路電圧とを比較したグラフである。
符号の説明
101…バッテリ装置、102…バッテリ本体部、103…充放電制御部、104…セル、105…マイクロコンピュータ、T106、T107、T108…電圧検出端子、T109…マイナス端子、R110…電流検出抵抗、T111、T112…電流検出端子、113…放電FET、114…充電FET、T115…プラス端子、116…内部放電制御FET、R117…放電電流制限抵抗、202…第1の切り替えスイッチ、203…第2の切り替えスイッチ、204、607…カウンタ、205…A/Dコンバータ、206、602…RAM、207…充放電判定部、208…充電制御部、209…放電制御部、210…安定開回路電圧測定部、603…CUR@CHG格納部、604…OCV格納部、605…CUR@DHG格納部、606…CCV@DHG格納部、608…安定開回路電圧算出部

Claims (4)

  1. バッテリの充電が継続して所定時間行われたか否かを検出する第1のステップと、
    前記第1のステップにおいて、充電電流を取得する第2のステップと、
    前記第1のステップ及び前記第2のステップの後、充電を停止して前記バッテリを無負荷状態にする第3のステップと、
    前記第3のステップの後、所定時間の経過を待って、前記バッテリの開放電圧を取得する第4のステップと、
    前記第4のステップの後、前記バッテリに所定の負荷を接続し、更に所定時間経過後、前記バッテリの放電電圧及び放電電流を取得する第5のステップと、
    前記充電電流、前記開放電圧、前記放電電圧及び前記放電電流に基づいて、前記バッテリの安定開回路電圧を算出する第6のステップと
    よりなることを特徴とする、バッテリの安定開回路電圧算出方法。
  2. 前記第6のステップは、前記開放電圧と前記放電電圧の中間値に、前記充電電流と前記放電電流との比率の要素を加味した値であることを特徴とする、請求項1記載のバッテリの安定開回路電圧算出方法。
  3. バッテリの両端電圧を検出する電圧検出部と、
    前記バッテリの電流を検出する電流検出部と、
    前記電圧検出部及び前記電流検出部から得られた電圧データ及び電流データを逐次記録するメモリと、
    前記メモリに記録されている電流データから、現在前記バッテリが充電状態なのか放電状態なのか無負荷状態なのかを判定する充放電判定部と、
    前記メモリと前記充放電判定部に接続され、前記メモリに保持されている前記電圧データ及び前記電流データを基に、前記バッテリの安定開回路電圧を算出する安定開回路電圧測定部と、
    前記安定開回路電圧測定部によって制御される放電制御スイッチと、
    前記安定開回路電圧測定部から得られた安定開回路電圧データと閾値とを比較して、バッテリの異常状態を検出する異常状態検出部と、
    前記異常状態検出部の出力信号を得て、所定の保護機構をオン操作する保護機構制御スイッチと
    よりなることを特徴とする、バッテリ装置。
  4. バッテリの両端電圧を検出する電圧検出部と、
    前記バッテリの電流を検出する電流検出部と、
    前記電圧検出部及び前記電流検出部から得られた電圧データ及び電流データを逐次記録するメモリと、
    前記メモリに記録されている電流データから、現在前記バッテリが充電状態なのか放電状態なのか無負荷状態なのかを判定する充放電判定部と、
    前記メモリと前記充放電判定部に接続され、前記メモリに保持されている前記電圧データ及び前記電流データを基に、前記バッテリの安定開回路電圧を算出して安定開回路電圧データを出力する安定開回路電圧測定部と、
    前記安定開回路電圧測定部によって制御される放電制御スイッチと
    よりなることを特徴とするバッテリ装置に接続される携帯型電子機器であって、
    前記安定開回路電圧測定部から得られる前記安定開回路電圧データに基づいて、前記バッテリの残容量を再計算する
    ことを特徴とする、電子機器。
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