JP2008127677A - 真空脱ガス装置用浸漬管 - Google Patents

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Abstract

【課題】定形耐火物の脱落や目地の開きを抑制することができる真空脱ガス装置用浸漬管を提供する。
【解決手段】浸漬管1は、管状の芯金5と、芯金の外周面及び内周面のそれぞれに複数取り付けられたスタッド6と、芯金の外周面を被覆し、芯金の外周面に取付けられたスタッドを介して芯金に支持された第一不定形耐火物層と11と、芯金の内周面を被覆し、芯金の内周面に取付けられたスタッドを介して芯金に支持された第二不定形耐火物層12と、第二不定形耐火物層の内側に設けられ、溶鋼を流通させる流通経路9を有する定形耐火物層13と、定形耐火物層に埋設される基部7a、及び基部から第二不定形耐火物層内に突出する突出部7bを有する複数の基部付きスタッド7とを具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、製鋼プロセスにおいて溶鋼の脱ガス処理を行う真空脱ガス装置に用いられ、溶鋼に浸漬される真空脱ガス装置用浸漬管に関するものである。
真空脱ガス処理は、一次精錬を終えた溶鋼から、更に脱炭、脱水素、脱窒素等を行う処理であり、RH法とDH法とに大別される。RH法の装置は、排気口が設けられた真空槽と、その底部に取付けられた一対の浸漬管から、主に構成される。そして、取鍋に収容された溶鋼に浸漬管を浸漬させ、真空槽を減圧にすると共に、浸漬管の一方に設けられたガス吹き込み口からアルゴンガス等の不活性ガスを吹き込むことにより、その浸漬管を介して溶鋼が吸い上げられ、真空槽内で脱ガスされる。そして、脱ガスされた溶鋼は、自重により他方の浸漬管を介して取鍋内に排出される。このように、取鍋と真空槽との間で溶鋼が還流することにより、溶鋼からの脱ガス処理が進行する。また、DH法の装置は、真空槽と底部に設けられた一本の浸漬管とから主に構成され、浸漬管を溶鋼に浸漬させて真空槽を減圧にすることにより、溶鋼が真空槽内に吸い上げられ、脱ガスが行われる。そして、真空槽の取鍋に対する相対的な上昇及び降下を繰り返すことにより、溶鋼は取鍋と真空槽とを行き来し、溶鋼からの脱ガス処理が進行する。
上記の真空脱ガス装置に用いられる浸漬管は、一般的に、鋼等の金属製の円管状の芯金と、その内側及び外側に被覆された耐火物層とから、主に構成されている。耐火物としては、不定形耐火物及び定形耐火物をそれぞれ単独で、或いは両者を組み合わせて使用することができるが、溶鋼が流通する芯金の内側の耐火物層には、より耐食性に優れる定形耐火物が使用され、芯金の外側の耐火物層には、耐火材料の吹き付けによる補修が行い易い不定形耐火物が使用されることが多い。
このような耐火物層の芯金による支持のために、従来の浸漬管では、以下のような構成が用いられている。例えば、定形耐火物の支持については、芯金の下端に設けられる断面L字形の受け金具、芯金の内周面から突設させた支持金具(例えば、特許文献1)、芯金の下部の外周面を下方に向かって内側に傾斜させた構成(例えば、特許文献2)を例示することができる。また、不定形耐火物の支持の場合は、V型やY型等のスタッドが、芯金に植設されるのが一般的である。
特開2000−282131号公報 特開平6−145768号公報
浸漬管は、1600〜1700℃という極めて高温の溶鋼に浸漬されるため、芯金の下部は特に高温となり、膨張する。ところが、金属製の芯金の熱膨張率は耐火物に比べて極めて大きいため、膨張する芯金に押圧された耐火物に亀裂や剥離が生じ、定形耐火物層を構成する定形煉瓦の目地に開きが生じる。また、高温となって軟化した芯金は、耐火物の荷重や溶鋼から受ける浮力によって、下部で外側に開くように変形し易い。このような芯金の変形も、耐火物層の亀裂、剥離、定形煉瓦の目地開きの原因となる。
しかしながら、芯金の下端の受け金具で定形耐火物層を支持する従来の浸漬管、芯金から突設させた支持金具で定形耐火物層を支持する浸漬管(特許文献1)、下部で外周面を内側に傾斜させた芯金で定形耐火物層を支持する浸漬管(特許文献2)は、何れも膨張や変形を生じ易い芯金の下部付近の構成で定形耐火物層を支持するため、芯金の膨張や変形の影響を大きく受け易く、定形耐火物を充分に支持することができなかった。
また、不定形耐火物層の支持については、従来では、V型やY型のスタッドによる芯金への牽引支持に依存する余り、芯金へのスタッッドの植設が過剰となっている傾向がある。例えば、スタッドの高さ(不定形耐火物に埋設される深さ)は、不定形耐火物層の厚さの60〜70%に設定され、芯金の表面積の約200cm当たりに一本の割合でスタッドが植設されるのが一般的である。しかしながら、スタッドを構成する金属と耐火物とでは、上記のように熱膨張率が大きく相違するため、このように多数のスタッドを不定形耐火物層に深く埋設することは、熱膨張率の差異に起因する内部応力を不定形耐火物層内に蓄積させることとなり、かえって亀裂の発生や耐火物の剥離を助長する結果となっていると考えられる。
そして、一旦、定形煉瓦の目地の開きや定形・不定形耐火物層の亀裂や剥離が生じると、溶鋼や溶融スラグとの反応による耐火物層の化学的な侵食や、流通する溶鋼による物理的な侵食も、より進行し易いものとなる。しかも、浸漬管は所要時間20〜60分の処理に、繰返して連続的に使用されるため、過熱と冷却の繰返しによって、耐火物の亀裂等は更に進行する。そして、亀裂や目地間の間隙等を介して溶鋼が浸入することにより、芯金やスタッドが溶損し、更には、耐火物層が落脱してしまうこともある。
そこで、本発明は、上記の実情に鑑み、定形耐火物の脱落や目地の開きを抑制することができる真空脱ガス装置用浸漬管の提供を課題とするものである。また、更には、不定形耐火物層の亀裂や剥離を抑制することが可能な真空脱ガス装置用浸漬管の提供を課題とするものである。
上記の課題を解決するため、本発明にかかる真空脱ガス装置用浸漬管は、「管状の芯金と、該芯金の外周面及び内周面のそれぞれに複数取付けられたスタッドと、前記芯金の外周面を被覆し、前記芯金の外周面に取付けられた前記スタッドを介して前記芯金に支持された第一不定形耐火物層と、前記芯金の内周面を被覆し、前記芯金の内周面に取付けられた前記スタッドを介して前記芯金に支持された第二不定形耐火物層と、該第二不定形耐火物層の内側に設けられ、溶鋼を流通させる流通経路を有する定形耐火物層と、該定形耐火物層を前記第二不定形耐火物層に支持させる定形耐火物層支持手段とを」具備している。
「芯金」は、鋼や合金鋼等の金属で構成される管状の部材であり、一般的な芯金の断面形状は略円形であるが、特にこれに限定されず、楕円形等であっても構わない。また、「スタッド」は、鋼や合金鋼等の金属製の円管状、丸棒状、角棒状、板状の部材を用いて構成させることができる。このスタッドの形状は特に限定されるものではないが、不定形耐火物を効果的に支持するためには、不定形耐火物との間に大きな接触抵抗が生じる形状が望ましく、例えば、V字形、T字形、L字形、Y字形等の屈曲・分岐した形状とすることができる。
「不定形耐火物層」を構成する耐火材料の種類は特に限定されず、例えば、アルミナ質、スピネル質、アルミナ−シリカ質、アルミナ−スピネル質、アルミナ−マグネシア質等の耐火材料を使用することができる。また、「第一不定形耐火物層」及び「第二不定形耐火物層」を構成する耐火材料の種類は、同一であっても異なっていても構わない。
「定形耐火物層」を構成する耐火材料の種類も特に限定されず、例えば、マグネシア−クロム質、マグネシア−カーボン質、アルミナ−クロム質、アルミナ−カーボン質、アルミナ−マグネシア質、アルミナ−マグネシア−カーボン質、アルミナ−スピネル−カーボン質等の耐火材料を使用することができる。また、定形耐火物層は、定形耐火物(以下、「定形煉瓦」とも称する)を並設することによって構成させることができ、定形煉瓦間の接合は、耐火モルタル等の接合材料を使用して行うことができる。或いは、接合材料を使用することなく、から目地施工をすることもできる。
上記の構成により、本発明によれば、芯金の内側にも不定形耐火物層(第二不定形耐火物層)が設けられ、定形耐火物層支持手段を介して、定形耐火物層が第二不定形耐火物層に支持される。更に、第二不定形耐火物層は、芯金に固定されたスタッドによって芯金に牽引支持されているため、第二不定形耐火物層を介して定形耐火物層を芯金に支持させることができる。これにより、定形耐火物層の支持が、高温の溶鋼に浸漬された際に膨張や変形を生じ易い芯金の影響を受け難いものとなり、膨張や変形を特に生じ易い芯金の下部またはその近傍の構成で定形耐火物を支持する従来の浸漬管に比べ、強固かつ安定的に定形耐火物を支持し、定形耐火物の脱落や目地の開きを抑制することができる。
また、スタッドは複数設けられ、芯金の表面に広く分散するように設けることが可能な構成である。従って、定形耐火物層を支持する第二不定形耐火物層を、芯金の広い面積で支持することが可能となり、ひいては、芯金の広い面積で定形耐火物層を支持することができる。なお、第一不定形耐火物層も、第二不定形耐火物層と同様に、複数のスタッドによって芯金に安定的に支持される。
また、本発明にかかる真空脱ガス装置用浸漬管は、「前記定形耐火物層支持手段は、前記定形耐火物層に埋設される基部、及び、該基部から前記第二不定形耐火物層内に突出する突出部を有する複数の基部付きスタッドを具備する」ものとすることができる。
「基部付きスタッド」の「基部」及び「突出部」は、上記のスタッドと同様に鋼や合金鋼等の金属製の円管状、丸棒状、角棒状の部材を用いて構成させることができ、「突出部」の形状も、スタッドと同様に設定することができる。なお、「基部」の「定形耐火物層への埋設」は、例えば、定形耐火物に孔部を穿設し、耐火モルタル等の接合材料を用いて、その孔部内に基部を固定することにより行うことができる。また、「基部」及び「突出部」は、別体に形成されて溶接等により一体化されるものであっても、当初から一体的に形成されるものであっても良い。
上記の構成により、基部付きスタッドを介して、定形耐火物層が第二不定形耐火物層に支持される。すなわち、定形耐火物層に固定された複数の基部付きスタッドの突出部が、第二不定形耐火物層に食い込むことにより、定形耐火物層は第二不定形耐火物層によって支持される。そして、基部付きスタッドは、定形耐火物層の表面に、広く分散するように設けることが可能な構成である。従って、定形耐火物層と第二不定形耐火物層との接合を、両層の境界面で全体的に強化することが可能でであり、第二不定形耐火物層によって強固かつ安定的に定形耐火物を支持することができる。
更に、本発明にかかる真空脱ガス装置用浸漬管は、上記構成に加え、「前記スタッド及び前記基部付きスタッドの少なくとも何れか一方は、熱膨張を吸収可能な間隙部を具備する」ものとすることができる。
「間隙部」は、浸漬管の溶鋼への浸漬によって高温となった金属製のスタッドの熱膨張を吸収するための間隙を有する構成であり、例えば、管状のスタッドの側面にスリットを設けることにより形成することができる。或いは、棒状、板状のスタッドに、部分的に切込みや貫通孔を設けることにより形成することができる。また、コイル状の構成とすることによって、複数の間隙部を有するスタッドとすることができる。なお、基部付きスタッドが間隙部を具備する場合、基部が間隙部を備えるものであっても、突出部が間隙部を備えるものであっても、或いは、両者が共に間隙部を備えるものであっても良い。
上記の構成により、本発明によれば、スタッドや基部付きスタッドの突出部に間隙部を設けることにより、浸漬管が高温の溶鋼に浸漬された際、熱膨張率の大きい金属製のスタッドや突出部が、熱膨張率が小さい不定形耐火物層内で膨張することが抑制される。これにより、不定形耐火物層内での内部応力の発生及びその蓄積によって、不定形耐火物層に亀裂が生じる恐れや、不定形耐火物が剥離する恐れを低減することができる。また、基部付きスタッドの基部に間隙部を設けた場合は、金属製の基部の定形耐火物層内での膨張が抑制され、定形耐火物と基部との熱膨張率の差異に起因して定形耐火物層に生じる亀裂や剥離、定形煉瓦の目地の開きを抑制することができる。
また、熱膨張率の差異に起因する不定形耐火物層の亀裂等を有効に低減することができるため、従来のスタッドを用いる場合より、スタッドを設ける数を減らし、スタッドの高さを低く抑えても、不定形耐火物層を強固に支持することができる。
また、本発明にかかる真空脱ガス装置用浸漬管は、「前記スタッド、前記基部、及び前記突出部の少なくとも何れか一つは管状に形成され、その周面に設けられたスリットによって前記間隙部が構成される」ものとすることができる。
「管状」のスタッド・基部・突出部は、断面が略円形、楕円形、四角形等のパイプ材を用いて形成することができる。また、このようなパイプ材を屈曲・湾曲させて用いることもできる。「スリット」の設け方は特に限定されるものではないが、例えば、パイプ材の周面に、軸長方向に沿って設けることができる。或いは、パイプ材の周面に、円弧状や螺旋状に設けることもできる。
上記の構成により、本発明によれば、スタッド・基部・突出部を管状の構成とすることにより、管の内部空間及びスリット状の間隙部の双方によって、スタッドや基部付きスタッドの熱膨張が吸収され、熱膨張率の差異に起因する応力の発生を、より効果的に抑制することができる。また、管状の構成とすることにより、スタッドや基部付きスタッドを軽量化することができ、芯金にかかる荷重を低減することができる。更に、管の内部空間に不定形耐火物が入り込み、より強固に不定形耐火物層を支持することができる。加えて、汎用のパイプ材を利用して、容易にスタッドや基部付きスタッドを製造することができ、パイプ材にスリットを設けるという簡易な手段で、間隙部を設けることができる。
更に、本発明にかかる真空脱ガス装置用浸漬管は、「前記定形耐火物層支持手段は、前記定形耐火物層及び前記第二不定形耐火物層との境界面が下方に向かって内側に傾斜するように形成された傾斜面部を具備する」ものとすることができる。
「傾斜面部」は、定形煉瓦を所定の傾斜を有するように成形し、定形煉瓦によって構成された定形耐火物層の外側に不定形耐火物を充填することにより、両層の境界面に形成させることができる。
上記の構成により、本発明によれば、傾斜面部が設けられることにより、溶鋼から受ける浮力の水平方向の分力が、定形耐火物層に対して内向きに作用する。これにより、定形耐火物層が下部で内側に押圧され、目地の開きや外側に開くような変形が抑制されると共に、第二不定形耐火物層によって定形耐火物層が下方から安定的に支持される。また、傾斜面部を有することにより、定形耐火物層と第二不定形耐火物層との境界面の摩擦抵抗が大きなものとなるため、定形耐火物層に働く重力に抗することができ、定形耐火物層の落脱が抑制される。
傾斜面部の傾斜角度は、例えば、1°〜10°とすることができる。ここで、傾斜角度が大きければ、浮力の水平方向の分力が大きくなると共に、下方から定形耐火物層を支持する第二不定形耐火物層が厚くなり、定形耐火物層を支持する作用が大きくなるが、その一方で、定形耐火物層の厚さが下部で薄くなり、化学的・物理的な侵食に対する耐性や強度が低下する。逆に、傾斜角度が小さければ、浮力の水平方向の分力も小さく、下方から定形耐火物層を支持する第二不定形耐火物層が薄くなると共に、傾斜面部で定形耐火物層と第二不定形耐火物層との間に作用する摩擦抵抗も小さくなり、定形耐火物層を支持する作用を充分に得ることができない。そのため、傾斜角度は4°〜9°とすると、より好適である。
次に、本発明にかかる真空脱ガス装置用浸漬管は、「前記定形耐火物層支持手段は、前記定形耐火物層及び前記第二不定形耐火物層との境界面に、部分的に凹状または凸状に形成された凹凸部を具備する」ものとすることができる。
「凹凸部」は、例えば、定形耐火物層の表面に窪みや筋状の溝を形成し、或いは、定形耐火物層の表面に突部を形成し、更に、定形耐火物層の外側に第二不定形耐火物層を充填することにより形成することができる。すなわち、両層の境界面には、定形耐火物層の凹状の部分に対応して凸状の部分が第二不定形耐火物層に形成され、定形耐火物層の凸状の部分に対応して凹状の部分が第二不定形耐火物層に形成され、このような凹状及び凸状の部分によって、凹凸部が構成される。ここで、定形耐火物層の表面の窪みや突部等は、定形耐火物を成形するために用いられる成形型の設定により、形成することができる。或いは、成形後の定形耐火物の表面を穿ち、削り取ることによっても形成することができる。
上記の構成により、本発明によれば、定形耐火物層と第二不定形耐火物層との境界面に凹凸部が設けられることにより、両層の接触面積が増大すると共に、両層間に作用する摩擦抵抗が増大する。これにより、両層の接合が強化され、定形耐火物層を第二不定形耐火物層によって安定的に支持することができる。また、凹凸部は、定形耐火物層と第二不定形耐火物層との境界面の全面に分散するように設けることが可能な構成であるため、定形耐火物層と第二不定形耐火物層との接合を、両層の境界面で全体的に強化することが可能となり、第二不定形耐火物層によって強固かつ安定的に定形耐火物を支持することができる。
以上のように、本発明の効果として、定形耐火物の脱落や目地の開きを抑制することができる真空脱ガス装置用浸漬管を提供することができる。また、不定形耐火物層の亀裂や剥離を抑制することが可能な真空脱ガス装置用浸漬管を提供することができる。
以下、本発明の最良の一実施形態である真空脱ガス装置用浸漬管(以下、単に「浸漬管」という)について、図1乃至図5に基づいて説明する。本実施形態では、RH法による真空脱ガス装置の浸漬管として、本発明を適用した場合を例示する。ここで、図1は本実施形態の浸漬管の概略構成を示す縦断面図であり、図2は図1におけるX−X断面図であり、図3は図1のスタッドの構成を示す(a)正面図、及び(b)右側面図であり、図4は図1の基部付きスタッドの構成を示す(a)左側面図(b)正面図、及び(c)右側面図であり、図5は他の実施形態の浸漬管の概略構成を示す縦断面図である。なお、図1乃至図5は各構成の形状や寸法比等を正確に表示したものではない。特に、図1及び図5では、構成を明確に表示するため、スタッドや基部付きスタッドの大きさや一縦断面に現れる個数を誇張して図示している。
本実施形態の浸漬管1は、図1に示すように、管状の芯金5と、芯金5の外周面及び内周面のそれぞれに複数取付けられたスタッド6と、芯金5の外周面に取付けられたスタッド6及び芯金5の外周面を被覆する第一不定形耐火物層11と、芯金5の内周面に取付けられたスタッド6及び芯金5の内周面を被覆する第二不定形耐火物層12と、第二不定形耐火物層12の内側に設けられ、溶鋼を流通させる流通経路9を有する定形耐火物層13と、定形耐火物層13に埋設される基部7a、及び基部7aから第二不定形耐火物層12内に突出する突出部7bを有する複数の基部付きスタッド7とを具備している。
より詳細に説明すると、芯金5は断面略円形の管状に形成されている。また、本実施形態では、第一不定形耐火物層11及び第二不定形耐火物層12は、同一の耐火材料を用いて構成されている。更に、第一不定形耐火物層11、第二不定形耐火物層12、及び定形耐火物層13は、何れも芯金5と同心の円筒状に形成されており(図2参照)、定形耐火物層13の内側に形成された円筒状の空間によって、流通経路9が構成されている。
ここで、定形耐火物層13は、並設された複数の定形煉瓦13aによって構成され、下方に向かって外周面が内側に傾斜するように、すなわち、下方ほど円筒形の外径が縮径するように形成されている。そして、これに伴って、定形耐火物層13と接する第二不定形耐火物層12は、下方ほど内径が拡径した円筒形となり、定形耐火物層13と第二不定形耐火物層12との間に傾斜面部8が形成されている。なお、本実施形態の傾斜面部8の傾斜角度は、約7.5°に設定されている。
芯金5の上端には、外側に向けて突出するように、円環状のフランジ31が設けられている。なお、浸漬管1はこのフランジ31を介して、真空脱ガス装置(図示しない)に対して着脱され、浸漬管1の損耗に応じて取り換えられる。また、アルゴンガス等の不活性ガスを吹き込むためのガス吹込み管32を図示しているが、これは、真空脱ガス装置に一対設けられる浸漬管1の一方に設けられる構成である。
スタッド6は、図3に示すように、円管状の金属材料を用いて、内角が約60度のV字形に形成されている。そして、軸長方向に沿ってスリット状の間隙部6sが設けられている。なお、本実施形態のスタッド6は、直径約8〜16mmのパイプ材を使用しており、熱膨張の吸収のための間隙部6sの幅としては、1〜3mm程度で充分である。また、V字形の高さは、第一不定形耐火物層11及び第二不定形耐火物層12を合わせた不定形耐火物層13の厚さ(径方向の長さ)の平均値の約35%とし、従来の一般的な浸漬管における設定である60〜70%と比べ、高さがかなり抑えられた設定としている。
基部付きスタッド7は、図4に示すように、基部7a及び突出部7bから主に構成されている。ここで、突出部7bは、上記のスタッド6と略同様の構成を有している。また、基部7aは円管状の金属材料を用いて構成され、軸長方向に沿ってスリット状の間隙部7sが設けられている。なお、本実施形態の基部7aは、直径約12〜20mmのパイプ材を使用しており、1〜3mmの幅を有する間隙部7sを設けている。また、基部7aと突出部7bとの接合は、溶接等により行うことができる。両者が接合される位置関係は特に限定されないが、突出部7bが断面略C字形の基部7aの径方向に架け渡されるように接合されると、基部7aの剛性が増し、熱膨張を吸収するための変形がし難くなるため、図で例示するように、側面視において基部7aの端部近傍に接合されると好適である。なお、図3ではスタッド6の間隙部6sは側面図に表れ、図4では突出部7bの間隙部7sは正面図に表れる場合を例示しているが、間隙部6s,7sが設けられる向きは特に限定されるものではない。
なお、本実施形態では、縄や紐など、高温に熱せられて焼失する素材の可撓性の線条材(図示しない)を、スタッド6及び突出部7bの先端から約3mm程度延出するように巻回している。
上記の構成の浸漬管1は、例えば、以下に例示するように製造することができる。まず、芯金5にフランジ31及びスタッド6を取付ける。ここで、スタッド6は、芯金5の内周面及び外周面に取付けるが、その際、V字形の谷側の端部を芯金5に溶接する。また、本実施形態では、芯金5の内周面及び外周面のそれぞれで、表面積約450cm当たりに一本の割合でスタッド6を植設する設定とし、従来の一般的な設定(表面積約200cm当たりに一本の割合)に比べて、スタッド6の本数はかなり少なく抑えられている。
一方、複数の定形煉瓦13aを、浸漬管1の使用時に上側となる方を下側にして、作業用の平面上に載置し、円筒形を構成するように並設して定形耐火物層13を構成させる。この定形耐火物層13の外表面には、基部付きスタッド7が取付けられる。この取付けは、例えば、孔部を定形耐火物層13の表面に穿設し、ここに基部7aを埋設することができる。なお、基部付きスタッド7の取付けと、定形煉瓦13aの並設による定形耐火物層13の形成の先後は問わない。また、取付け用の孔部への基部7aの埋設や、隣接する定形煉瓦13a同士の接合には、耐火モルタル等の接合部材を使用することができる。なお、本実施形態では、並設された一段の定形煉瓦13aで定形耐火物層13を構成させているが、これに限定されず、複数段に定形煉瓦を組み上げて定形耐火物層を構成させても良い。
なお、本実施形態では、スタッド6を芯金5の内周面及び外周面に対して、基部付きスタッド7を定形耐火物層13の外周面に対して、何れも全体的に均一に分布するように取付けている。
次に、円筒形に形成され、基部付きスタッド7が取付けられた定形耐火物層13と同心に、その外側に、スタッド6が取付けられた芯金5をフランジ31を下側にして載置する。更に、その外側に、円管状の成形型(図示しない)を同じく同心に載置する。そして、不定形耐火材料を水及び硬化剤、分散剤等の調整剤と混合した泥しょうを、成形型と定形耐火物層13との間に流し込み、固化、乾燥させる。これにより、定形耐火物層13の外周面の傾斜と逆の傾斜を内周面に有する第二不定形耐火物層12が形成され、両層11,12間に傾斜面部8が形成されると共に、定形耐火物層13と第二不定形耐火物層12とが一体化される。
また、本実施形態では、第一不定形耐火物層11と第二不定形耐火物層12とを、同一の耐火材料で構成させているため、一度の流し込み作業で、第一不定形耐火物層11と第二不定形耐火物層12とが同時に形成される。加えて、本実施形態では、芯金5が浸漬管1の下端まで至らない構成であるため(図1参照)、第一不定形耐火物層11及び第二不定形耐火物層12も芯金5を挟んで一体化される。その後、一日程度の養生を経て成形型を取り外せば、浸漬管1の製造が完了する。
実際に、本実施形態の浸漬管1を取付けた真空脱ガス装置を用いて、溶鋼の処理を行ったところ、従来の浸漬管では使用開始後の初期段階で浸漬管の下部に発生した縦方向の亀裂は、ほとんど発生しなかった。なお、ごく微細な亀裂は生じたが、不定形耐火物の吹き付けによる補修により対応できる程度であり、従来の浸漬管に比べて耐用期間を著しく延長させることができると考えられた。
上記のように、本実施形態の浸漬管1によれば、芯金5の内側に第二不定形耐火物層12が設けられ、その第二不定形耐火物層12に、定形耐火物層13に固定された複数の基部付きスタッド7の突出部7bを食い込ませることにより、定形耐火物層13を第二不定形耐火物層12によって支持させることができる。更に、第二不定形耐火物層12は、芯金5の内周面に固定されたスタッド6によって芯金5に支持されているため、定形耐火物層13は第二不定形耐火物層12を介して芯金5に支持される。これにより、定形耐火物層13の支持が、溶鋼に浸漬されて膨張や変形を生じ易い芯金5の影響を受け難いものとなる。
そして、基部付きスタッド7は定形耐火物層13の外周面に均一に分布するように設けられているため、定形耐火物層13を支持する力が第二不定形耐火物層12との境界面において全体的に作用し、第二不定形耐火物層12によって強固かつ安定的に定形耐火物層13を支持することができる。加えて、スタッド6は芯金5の内周面に均一に分布するように設けられているため、定形耐火物層13を支持する第二不定形耐火物層12は、芯金5の広い面積で安定的に支持され、ひいては、芯金5の広い面積で定形耐火物層13が安定的に支持される。なお、スタッド6は芯金5の外周面にも均一に分布するように設けられているため、第一不定形耐火物層11も、第二不定形耐火物層12と同様に、芯金5の広い面積で安定的に支持される。
また、スタッド6や基部付きスタッド7の突出部7bに間隙部6s,7sが設けられていることにより、高温の溶鋼に浸漬管1が浸漬された際、熱膨張率の大きい金属製のスタッド6や突出部7bの熱膨張が吸収され、熱膨張率の小さい不定形耐火物層13内で膨張することが抑制される。これにより、熱膨張率の差異に起因する内部応力の発生が抑制され、不定形耐火物層13における亀裂や剥離を低減することができる。
更に、基部付きスタッド7の基部7aにも間隙部7sが設けられているため、金属製の基部7aが定形耐火物層13内で膨張することが抑制され、熱膨張率の差異に起因して定形耐火物層13で発生する亀裂等や、定形煉瓦13aの目地の開きを抑制することができる。
加えて、スタッド6、基部7a及び突出部7bを円管状としているため、間隙部6s,7sのみならず、円管の内部空間によっても熱膨張が吸収され、より効果的に熱膨張率の差異に起因する応力の発生を抑制することができる。また、管状の構成とすることにより、スタッド6及び基部付きスタッド7を軽量化することができ、芯金5にかかる荷重を低減することができる。更に、円管の内部空間に不定形耐火物が入り込むため、より強固に不定形耐火物層11,12を支持することができる。加えて、汎用のパイプ材を利用して、スタッド6や基部付きスタッド7を容易に製造することができ、パイプ材にスリットを設けるという簡易な手段で、間隙部6s、7sを設けることができる。
加えて、浸漬管1が溶鋼に浸漬されて高温に熱せられた際に、スタッド6及び突出部7bの先端に巻回された線条材が焼失することにより、その先端の近傍で不定形耐火物層13内に空隙が生じる。これにより、間隙部6s,7sによるスタッド6及び突出部7bの径方向の熱膨張の吸収に加え、長手方向の熱膨張も吸収させることができる。
また、本実施形態では、スタッド6及び基部付きスタッド7の突出部7bの形状をV字形とし、屈曲部分が芯金5に取付けられる。これにより、Y字形のスタッドのように、応力が集中し易い鋭角の分岐部分が不定形耐火物層11,12の内部に存在することがないため、より効果的に不定形耐火物層11,12を支持することができる。
更に、定形耐火物層13と第二不定形耐火物層12との境界に傾斜面部8が設けられることにより、溶鋼から受ける浮力の分力が、定形耐火物層13に対して内向きに作用する。これにより、定形耐火物層13が下部で内側に押圧され、定形煉瓦13aの目地の開きや定形耐火物層13が外側に開くような変形を抑制することができると共に、傾斜面部8より下方の第二不定形耐火物層12によって、定形耐火物層13がより安定的に支持される。また、傾斜面部8で定形耐火物層13と第二不定形耐火物層12との間に作用する摩擦抵抗が、重力により定形耐火物層13を落下させる力に抗し、定形耐火物層13の落脱が抑制される。特に、本実施形態では、傾斜角度が、大き過ぎず且つ小さ過ぎない約7.5°に設定されているため、溶鋼から受ける浮力の水平分力を充分に定形耐火物層13に作用させることができると共に、定形耐火物層13の下部の厚さをある程度維持しつつ、傾斜面部8での摩擦抵抗を大きなものとし、定形耐火物層13を第二不定形耐火物層12によって安定的に支持することができる。
また、本実施形態では、従来の浸漬管に比べて、芯金5に植設されるスタッド6の本数を大きく削減し、かつ、埋設されるスタッド6の高さを低く抑えているが、間隙部6sを有し熱膨張し難いスタッド6を用いることにより、不定形耐火物層13の亀裂や剥離を抑制して、不定形耐火物層13を充分に支持することができる。
上記では、定形耐火物層13を第二不定形耐火物層12に支持させる定形耐火物層支持手段として、基部付きスタッド7及び傾斜面部8を備える場合を例示したが、例えば、次に示すような構成の浸漬管2としても、第二不定形耐火物層と定形耐火物層との接合状態を強固なものとし、定形耐火物層を強固かつ安定的に支持することができる。
浸漬管2は、図5に示すように、管状の芯金5と、芯金5の外周面及び内周面に取付けられたスタッド6と、芯金5の外周面に取付けられたスタッド6及び芯金5の外周面を被覆する第一不定形耐火物層11と、芯金5の内周面に取付けられたスタッド6及び芯金5の内周面を被覆する第二不定形耐火物層22と、第二不定形耐火物層22の内側に設けられ、溶鋼を流通させる流通経路9を有する定形耐火物層23と、定形耐火物層23及び第二不定形耐火物層22との境界面が下方に向かって内側に傾斜するように形成された傾斜面部8と、定形耐火物層23及び第二不定形耐火物層22との境界面に、部分的に凹状または凸状に形成された凹凸部27とを具備している。すなわち、定形耐火物層支持手段として、傾斜面部8及び凹凸部27を備える構成である。なお、定形耐火物層23は定形煉瓦23aを並設して構成されている。また、上記の実施形態の浸漬管1と同様の構成については、同一の符号を付すと共に、詳細な説明は省略する。
ここで、本実施形態の凹凸部27は、第二不定形耐火物層22との境界面となる定形耐火物層23の外周面に、部分的に断面円弧状の窪みとして形成された凹部27aと、凹部27aに対応して第二不定形耐火物層22に形成された凸部27bによって構成されている。ここで、凹部27aは定形煉瓦の成形型の設定により形成することができる。なお、凹凸部27の形状はこれに限定されるものではなく、例えば、凹部27aを線状や波線状の溝によって構成させることができる。或いは、定形耐火物層23の外周面から突出させた凸部と、これと対応して第二不定形耐火物層22に形成された凹部によって構成されるものであっても良い。
そして、浸漬管2の製造に際しては、上記の浸漬管1の場合と同様に、定形耐火物層23、芯金5、及び成形型を同心にセットし、不定形耐火材料の泥しょうを流し込む。これにより、定形耐火物層23の外周面の凹部27aに不定形耐火物が充填され、凹部27aと対応する形状の凸部27bを内周面に有する不定形耐火物層22が形成される。
上記の構成により、浸漬管2によれば、定形耐火物層23と第二不定形耐火物層22との境界に形成された凹凸部27により、定形耐火物層23と第二不定形耐火物層22との接触面積が増大し、抵抗が増大する。これにより、傾斜面部8が定形耐火物層23を支持する作用に加えて、定形耐火物層23と第二不定形耐火物層22との接合が更に強化され、定形耐火物層23は第二不定形耐火物層22によって強固かつ安定的に支持されて、ひいては、第二不定形耐火物層22を介して、定形耐火物層23を芯金5によって強固かつ安定的に支持させることができる。
なお、浸漬管2においても、スタッド6に間隙部6sを設けることができる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
例えば、上記の実施形態では、スタッド及び基部付きスタッドを円管状の部材を用いて構成させ、間隙部を軸長方向に形成したスリット状に形成した場合を例示したが、熱膨張を吸収する間隙部を有するスタッド及び基部付きスタッドの構成はこれに限定されない。例えば、図6(a)に示すように、細長い棒状や板状の部材を螺旋状に巻いて形成させた、コイル状の構成とすることができる。この場合、隣接する螺旋間の空間によって間隙部Sが構成される。或いは、図6(b)乃至(e)に示すように、丸棒状、角棒状、板状の金属部材に、間隙部Sとしての切込み部や孔部を設けた構成とすることもでき、これらの部材を使用して、V字形等の適宜の形状を形成させることもできる。
更に、上記の実施形態では、別体の基部及び突出部によって基部付きスタッドが構成される場合を例示したが、これに限定されず、基部及び突出部が一体的に形成された基部付きスタッドとすることができる。例えば、図6(a)に示したコイル状の構成の一端を定形耐火物層に埋設し、他端側を第二不定形耐火物層側に突出させることにより、基部及び突出部が共に間隙部Sを備える基部付きスタッドとして用いることができる。
加えて、浸漬管1について例示した基部付きスタッド7と、浸漬管2について例示した凹凸部27とを併用することによって、定形耐火物層と第二不定形耐火物層との接合状態を更に強化し、第二不定形耐火物層によって定形耐火物層をより強固かつ安定的に支持することができる。
本実施形態の浸漬管の概略構成を示す縦断面図である。 図1におけるX−X断面図である。 図1のスタッドの構成を示す(a)正面図、及び(b)右側面図である。 図1の基部付きスタッドの構成を示す(a)左側面図(b)正面図、及び(c)右側面図である。 他の実施形態の浸漬管の概略構成を示す縦断面図である。 間隙部の他の実施形態を説明する説明図である。
符号の説明
1,2 浸漬管
5 芯金
6 スタッド
7 基部付きスタッド(定形耐火物層支持手段)
7a 基部
7b 突出部
6s,7s 間隙部
8 傾斜面部(定形耐火物層支持手段)
9 流通経路
11 第一不定形耐火物層
12,22 第二不定形耐火物層
13,23 定形耐火物層
27 凹凸部(定形耐火物層支持手段)

Claims (6)

  1. 管状の芯金と、
    該芯金の外周面及び内周面のそれぞれに複数取付けられたスタッドと、
    前記芯金の外周面を被覆し、前記芯金の外周面に取付けられた前記スタッドを介して前記芯金に支持された第一不定形耐火物層と、
    前記芯金の内周面を被覆し、前記芯金の内周面に取付けられた前記スタッドを介して前記芯金に支持された第二不定形耐火物層と、
    該第二不定形耐火物層の内側に設けられ、溶鋼を流通させる流通経路を有する定形耐火物層と、
    該定形耐火物層を前記第二不定形耐火物層に支持させる定形耐火物層支持手段と
    を具備することを特徴とする真空脱ガス装置用浸漬管。
  2. 前記定形耐火物層支持手段は、前記定形耐火物層に埋設される基部、及び、該基部から前記第二不定形耐火物層内に突出する突出部を有する複数の基部付きスタッドを具備することを特徴とする請求項1に記載の真空脱ガス装置用浸漬管。
  3. 前記スタッド及び前記基部付きスタッドの少なくとも何れか一方は、熱膨張を吸収可能な間隙部を具備することを特徴とする請求項2に記載の真空脱ガス装置用浸漬管。
  4. 前記スタッド、前記基部、及び前記突出部の少なくとも何れか一つは管状に形成され、その周面に設けられたスリットによって前記間隙部が構成されることを特徴とする請求項3に記載の真空脱ガス装置用浸漬管。
  5. 前記定形耐火物層支持手段は、前記定形耐火物層及び前記第二不定形耐火物層との境界面が下方に向かって内側に傾斜するように形成された傾斜面部を具備することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一つに記載の真空脱ガス装置用浸漬管。
  6. 前記定形耐火物層支持手段は、前記定形耐火物層及び前記第二不定形耐火物層との境界面に、部分的に凹状または凸状に形成された凹凸部を具備することを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一つに記載の真空脱ガス装置用浸漬管。
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