JP2008127222A - 酸化物磁性材料およびそれを用いたアンテナ素子およびインピーダンス素子 - Google Patents

酸化物磁性材料およびそれを用いたアンテナ素子およびインピーダンス素子 Download PDF

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Abstract

【課題】損失成分(μ”)が急激に増大する周波数(Fc)が1GHz以上を有する酸化物磁性材料を実現するとともに、その酸化物磁性材料を用いた1GHz以上の周波数帯域での使用が可能なアンテナ素子およびインピーダンス素子を提供することを目的とする。
【解決手段】酸化鉄と酸化コバルトと酸化ゲルマニウムとを主成分とし、GHz帯域で優れた電磁気的性能を有する酸化物磁性材料であり、この酸化物磁性材料を磁芯とすることにより高周波特性に優れた磁性素子を実現することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は各種電子機器に用いられる酸化物磁性材料およびそれを用いたアンテナ素子およびインピーダンス素子に関するものである。
従来、酸化物磁性材料は酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ニッケル、酸化マンガン、酸化マグネシウムを主成分としたスピネル型フェライト、すなわちMn−Znフェライト、Ni−Znフェライト、Mgフェライトを基本に主成分の配合比率や副成分の添加量の調整を行なうことにより低周波回路から200MHz前後までの電子回路に用いられている。これらの電子回路に用いられる磁性素子は磁芯に用いられる酸化物磁性材料の複素透磁率μ=μ’−μ”×i(μ’:透磁率、μ”:損失成分)を利用してさまざまな特性を実現している。
さらに、最近では200MHzを超える周波数帯域の電子回路には酸化鉄、酸化バリウム、酸化ストロンチウムを主成分とした六方晶フェライトが用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−36517号公報
しかしながら、前記従来の酸化物磁性材料は損失成分(μ”)が急激に増大する周波数(Fc)が1GHz未満であることから、従来の酸化物磁性材料を磁芯に用いた磁性素子は1GHzまでの使用が限界である。
一方、これらの磁性素子を用いる電子機器のデジタル化に伴う高周波化技術の進展は著しく進化している。これらの高速大容量の信号を処理するためにはより高周波化(GHz帯域)に対応できる部品の実現が不可欠である。
本発明は前記従来の課題を解決するものであり、損失成分(μ”)が急激に増大する周波数(Fc)が1GHz以上を有する酸化物磁性材料を実現するとともに、その酸化物磁性材料を用いた1GHz以上の周波数での使用が可能な各種磁性素子を提供することを目的とするものである。
前記従来の課題を解決するために、本発明は、酸化鉄と、酸化コバルトと酸化ゲルマニウムとを主成分とする酸化物磁性材料とするものであり、酸化鉄:酸化コバルト:酸化ゲルマニウムの配合比がFe23、CoO、GeO2換算で41:51:8mol%、36:56:8mol%、41:47:12mol%、36:50:14mol%で囲まれる組成範囲内とするものである。
本発明の酸化物磁性材料およびそれを用いたアンテナ素子およびインピーダンス素子は、損失成分(μ”)が急激に増大する周波数(Fc)が1GHz以上の電磁気特性を有する酸化物磁性材料を実現するとともに、その酸化物磁性材料を用いた1GHz以上の周波数帯域における利用可能な磁性素子を実現することができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1における酸化物磁性材料について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施の形態1における酸化物磁性材料の電磁気特性を示す特性図である。
本実施の形態1における酸化物磁性材料の出発原料である市販の酸化鉄粉、酸化ゲルマニウム、および酸化コバルト粉をFe23:GeO2:CoO=38:10:52mol%の組成比となるように秤量配合し、これに純水を適量加えてボールミルを用いて混合した後に120℃で乾燥して出発原料の混合粉を得た。
次に、この混合粉を900℃で仮焼した後、ディスクミルを用いて最大粒径が100μm以下になるまで粉砕してフェライト仮焼粉を得た。このフェライト仮焼粉に樹脂バインダーとしてアクリル樹脂と溶剤を適量加えて、ボールミルで平均粒子径が0.6μm以下になるまで粉砕・分散してフェライトスラリーを得た。この得られたフェライトスラリーとグリーンシート成形機を用いて、厚みが100μmのフェライトグリーンシートを作製した。その後、このフェライトグリーンシートを所定の枚数を用いて圧着積層し、この圧着積層したフェライトグリーンシートをリング状に打ち抜いた後に1200℃で焼成し、内径:3mm、外形:7mm、厚み:1mmのトロイダルコアを得た(実施例1)。線径:0.6mmφの銅線を用いて巻き線数:10ターンのコイルを作製した。
次に、比較例として600MHzにおける透磁率がほぼ等しい六方晶フェライトを用いて前記と同形状のトロイダルコアを作製した(比較例1)。得られたそれぞれのトロイダルコアの電磁気特性を比較した特性図を図1に示す。
図1に示すように、比較例1では損失成分(μ”)が急激に増大する周波数(Fc)が0.8GHz付近であるのに対して、実施例1では1.8GHz付近の高周波側にシフトしている。さらに、透磁率(μ’)は6GHz付近まで約2.5を維持していることから1GHz以上の帯域で用いる酸化物磁性材料として利用できる電磁気特性を有していることが分かる。ここで、透磁率(μ’)は高い周波数帯域まで高い透磁率を有しているほど小型化および設計上の観点から高周波用磁性材料として有利である。
次に、図2は本発明の実施の形態1における酸化物磁性材料の組成範囲を説明するための組成図である。
これらの組成図に示す酸化物磁性材料は前記と同様の製造プロセスを用いて、酸化鉄、酸化ゲルマニウムおよび酸化コバルトを(表1)に示す主成分の組成比となるようにそれぞれ配合し、それぞれの材料組成を有する前記と同形状のトロイダルコアを複数作製した。このようにして作製して得られた各種トロイダルコアの電磁気特性を比較して(表1)に示す。
Figure 2008127222
(表1)の結果より、実施例1〜実施例6は比較例2〜比較例8に比べて透磁率(μ’)が2以上であるとともに、同時にFcが1GHz以上であることから、図2の斜線で示した組成範囲内において、1GHz以上の帯域で優れた電磁気特性を有する酸化物磁性材料が得られることが分かった。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2における酸化物磁性材料について、図面を参照しながら説明する。
図3は本発明の実施の形態2における酸化物磁性材料の電気特性を示す特性図である。
本実施の形態2における酸化物磁性材料として、市販の酸化鉄粉、酸化ゲルマニウム粉、酸化コバルト粉および酸化銅粉をFe23:GeO2:CoO:CuO=38:10:40:12mol%の組成比となるように秤量配合し、これに純水を適量加えてボールミルを用いて混合した後に120℃で乾燥して混合粉を得た。この混合粉を750℃で仮焼した後、ディスクミルを用いて最大粒径が100μm以下になるまで粉砕してフェライト仮焼粉を得た。このフェライト仮焼粉に樹脂バンインダとしてアクリル樹脂と溶剤を適量加えて、ボールミルで平均粒子径が0.6μm以下になるまで粉砕・分散してフェライトスラリーを得た。得られたフェライトスラリーからフェライトグリーンシートを作製し、リング状に打ち抜いた後に900℃で焼成して、トロイダルコアを得た(実施例7)。得られたトロイダルコアの寸法形状は実施の形態1と同形状とした。
一方、比較のために600MHzにおける透磁率が殆ど等しい六方晶フェライトを用いてトロイダルコアを作製した(比較例1)。得られたそれぞれのトロイダルコアの電気特性を比較したものを図3に示す。図3に示すように、比較例1では損失成分(μ”)が急激に増大する周波数(Fc)が0.8GHz付近であるのに対して、本実施例7では1.3GHz付近の高周波側にシフトしており、また透磁率(μ’)は6GHz付近まで約2.4を維持していることが分かる。
また、この材料組成はCuOを含有していることから、低温焼結が可能としており、例えば融点が900℃前後のAg、Cuなどの導電性に優れた導体材料と同時焼結可能な酸化物磁性材料を実現することができる。
このように、900℃前後の焼成温度で焼成することが可能であるとともに、1GHz以上の帯域で用いることができる電磁気特性を有する酸化物磁性材料はAg、Cuなどの内層電極を有する積層デバイスなどに用いることができる。
次に、前記酸化物磁性材料の材料組成について説明する。
前記と同様に、市販の酸化鉄粉、酸化ゲルマニウム粉および酸化コバルト粉をFe23:GeO2:CoO=38:10:52mol%の組成比に対して、CoOをCuOで6,8,10,12,14,16,18mol%の割合で置換した材料組成を有する酸化物磁性材料を用いて前記と同様の寸法形状を有するトロイダルコアを作製した。これらのトロイダルコアの焼成密度と電磁気特性を(表2)に示す。
Figure 2008127222
(表2)の結果より、CuOの置換量が6mol%では十分な焼成密度が得られず、透磁率も2以下であった。また、8mol%以上で十分な焼成密度が得られているが、18mol%では損失成分(μ”)が急激に立ち上がる周波数(Fc)が1GHz以下であり、過剰のCuOの置換が周波数特性を劣化させている。従って、CuOの最適な置換量は、8〜16mol%が望ましい。
また、実施の形態1の組成範囲に対して、同様にCoOをCuOに置換しても同様の結果を得ることができた。
なお、主成分の原料となる酸化物や添加した副成分が価数の異なる酸化物もしくは炭酸物、例えばCoO,Co23,Co34またはCoCO3のいずれであっても同様な効果が得られることを確認している。
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3における磁性素子の一つであるアンテナ素子について、図面を参照しながら説明する。
図4は本発明の実施の形態3における磁性素子の一つであるアンテナ素子に用いるフェライトコアの斜視図であり、図5はそのフェライトコアを用いたアンテナ素子の構造を説明するための一部切り欠き斜視図である。
図4および図5において、13は酸化物磁性材料からなるフェライトコアである。このフェライトコア13の表面には銅もしくは銀などからなる導体コイル14を形成し、この導体コイル14の表面には樹脂などからなる絶縁体層15を形成してアンテナ素子を構成しているものである。以上のように構成されたアンテナ素子について、以下にその製造方法を説明する。
実施の形態1における組成の酸化物磁性材料を棒状のフェライトコアとして成形した後に1200〜1300℃で焼成する。その後、図4に示す形状に切削加工をすることによって直径:8mm、高さ:10〜12mmの形状を有するアンテナ素子のフェライトコア13を得た。
次に、このフェライトコア13の全表面を銅あるいは銀などの低抵抗を有する金属をめっき法などにより形成した後、らせん状にレーザーカットを施して巻き数が2〜3ターンの導体コイル14を形成した。
その後、この導体コイル14を形成したフェライトコア13を樹脂モールド成形して絶縁体層15を形成し、図5に示すアンテナ素子を完成した(実施例12)。
比較のために、アンテナ素子の共振周波数を合わせるために相似形状の樹脂コアを作製し、前記と同様の方法でアンテナ素子(比較例12)を作製した。
さらに、六方晶フェライトを同形状のフェライトコア13として用いたアンテナ素子(比較例13)を作製した。
得られたそれぞれのアンテナ素子の共振周波数と放射特性を測定した。この測定には放射電力を測定する。この放射電力の測定は以下の方法で測定を行った。電波暗室にて、シグナルジェネレータから評価サンプルへ電力を供給し、放射された電波を全方位にわたり規定のアンテナで受信しながらスペクトラムアナライザにて解析を行い、この測定値を標準ダイポールアンテナと比較することによって放射効率を測定した。測定の結果、放射損失は実施例12では−1.7dBであり、2GHz帯で実際に使用できる性能であることが確認できた。
以上の結果より、GHz以上の帯域に共振周波数を有するとともに、放射損失を満足させるためには、比較例12のアンテナ素子のサイズを100としたとき、実施例12を用いたアンテナ素子は体積比で85%のサイズに小型化することができることから、GHz帯域で用いるアンテナ素子の小型化に有効であることが分かった。
また、六方晶フェライトをフェライトコア13としたアンテナ素子は放射損失が大きく、GHz帯域で用いるアンテナ素子のサイズを正確に設計することができなかった。
なお、フェライトコアの組成は、実施の形態2の組成範囲においても同様な効果が得られることを確認している。
また、このアンテナ素子の電気回路への接続は、はんだ付け、または、かしめでも良いが、接続部分をネジ形状にすることによって、接続強度を確保することができるので、より好ましい。このネジ形状は切削工法以外にも分割金型を用いた粉体プレス工法でも良い。
また、金属めっきはAg,Cu,Au,Al,Ni,Pt,Pdなどが用いられるが、特に導電率の大きなAg、Cuがより望ましい。
また、導体コイル14の形成方法はワイヤーを巻きつける方法や金属の板金を打ち抜いてコイルにする方法でも良く、同様な効果が得られる。
また、フェライトコア13の表面と導体コイル14の間に薄く非磁性材料の膜が形成されていてもよい。
なお、アンテナ素子は樹脂モールドあるいは樹脂成形品のキャップで覆われていてもよい。
また、透磁率(μ’)による波長短縮の効果を利用していることから、前記ヘリカルタイプのアンテナ素子以外にもパッチアンテナなどのアンテナ素子に対しても同様な効果が得られることはいうまでもない。
以上説明してきたように、フェライトコアと、このコアにらせん状に巻かれた導体コイルと、この導体コイルを覆う絶縁体層とからなるアンテナ素子であり、前記フェライトコアに実施の形態1および実施の形態2で説明してきた酸化物磁性材料を用いたアンテナ素子とすることによって、1〜3GHzに優れた特性を有する小型のアンテナ素子を実現することができる。
(実施の形態4)
以下、本発明の実施の形態4における磁性素子の一つであるインピーダンス素子について、図面を参照しながら説明する。
図6は本発明の実施の形態4における磁性素子の一つであるインピーダンス素子の積層構造図であり、図7はそのインピーダンス素子の斜視図である。
図6および図7において、5は銀もしくは銀合金などの導体であり、この導体5を上下に挟んで酸化物磁性材料のフェライトグリーンシートなどを積層して酸化物磁性材料6を形成している。この酸化物磁性材料6は絶縁体である。この酸化物磁性材料6の両端には内部に形成された導体5の両端と接続される二つの外部電極7を形成してインピーダンス素子を構成している。このようにノイズ対策部品として用いられるインピーダンス素子は信号ラインである導体5を酸化物磁性材料6で覆うことにより実現している。この酸化物磁性材料6の損失成分(μ”)の急激に増大する周波数(Fc)をカットオフ周波数とし、それ以上の周波数でインピーダンス素子のインピーダンス値が選択的に大きくなるため、カットオフ周波数よりも高い周波数成分を持つノイズが除去される。このとき、酸化物磁性材料6の透磁率(μ’)が大きいほどインピーダンス値を大きく設計することができ、優れたインピーダンス素子である。
以上のように構成されたインピーダンス素子について、以下にその製造方法を説明する。
実施の形態2に記載の酸化物磁性材料のフェライト仮焼粉を作製し、このフェライト仮焼粉にブチラール樹脂と酢酸ブチルを適量加えてボールミルを用いて十分に分散させてフェライトスラリーを得た。このフェライトスラリーをドクターブレード法によりフェライトグリーンシートを得た、このフェライトグリーンシートの上にAgペーストを用いて導体5のパターンを印刷形成する。この導体5のパターンを印刷形成したフェライトグリーンシートと導体5を印刷形成していないフェライトグリーンシートを所望の厚みになるように複数枚積層し、その後個片に切断してチップ状の成形品を得た。この成形品を880〜920℃で焼成することにより、導体5を内層に形成した酸化物磁性材料の焼結体を得た。この酸化物磁性材料の焼結体の両端に導体5の両端部と接続する二つの外部電極7を形成することにより図6に示すインピーダンス素子を完成することができる(実施例13)。このインピーダンス素子は長さ:1.60mm、幅:0.80mm、高さ:0.80mmのチップ形状を有するインピーダンス素子としている。
比較のために、六方晶フェライトを用いてインピーダンス素子を作製した(比較例14)。
比較例14でのカットオフ周波数(=インピーダンスが10Ωとなる周波数)が0.8GHzであり、実施例13ではより高周波側にシフトして1.5GHzとなり、GHz帯用のノイズフィルターとして用いることのできるインピーダンス素子であることがわかる。この特性比較の結果を図8に示す。
なお、内層部に形成する導体コイル5のAgパターンはミアンダ形状以外でもよく、ビアを通じてフェライトグリーンシートを積層することにより、らせん状にコイルを形成してもよい。その場合、らせん状の導体コイル5の端部と外部電極7間の距離が短いとインピーダンス値が低下してしまうので、この間隔を広く取ることが望ましく、この間隔を200μm以上とすることがより好ましい。
また、コモンモードノイズフィルターのようなコイルを2つ内蔵する磁性素子においても、内蔵するコイルのまわりに本発明の酸化物磁性材料を設けることによって、Fc周波数以下で損失を著しく増大させることなくインダクタンス値を大きくすることができることから、磁気結合の向上に有効である。
また、導体コイル5を形成する材料はAgもしくはAg合金でもよいが、導電率を大きくするためにはAgが好ましい。
以上説明してきたように、磁性絶縁体と、この磁性絶縁体の内部に設けられた導体コイルと、この導体コイルに接続される二つの外部電極とからなるインピーダンス素子であり、前記磁性絶縁体に実施の形態2にて説明してきた酸化物磁性材料を用いたインピーダンス素子とすることによって、ローパスフィルターのカットオフ周波数を1GHz帯以上にできるとともに、大きなインピーダンス値を有することからノイズを効率よくカットすることができるGHz帯域で用いることができる小型のインピーダンス素子を実現することができる。
以上のように、本発明にかかる酸化物磁性材料およびそれを用いたアンテナ素子およびインピーダンス素子は、1GHz以上の帯域において用いる電子機器にいる電子部品として有用である。
本発明の実施の形態1における酸化物磁性材料の特性図 同組成範囲を示す組成図 本発明の実施の形態2における酸化物磁性材料の特性図 本発明の実施の形態3におけるフェライトコアの外観図 同アンテナ素子の一部切り欠き斜視図 本発明の実施の形態4におけるインピーダンス素子の積層の構造図 同インピーダンス素子の斜視図 同特性比較図
符号の説明
5 導体
6 酸化物磁性材料
7 外部電極
13 フェライトコア
14 導体コイル
15 絶縁体層

Claims (5)

  1. 酸化鉄と、酸化コバルトと酸化ゲルマニウムとを主成分とする酸化物磁性材料であって、酸化鉄:酸化コバルト:酸化ゲルマニウムの配合比がFe23、CoO、GeO2換算で41:51:8、36:56:8、41:47:12、36:50:14mol%で囲まれる組成範囲内とした酸化物磁性材料。
  2. CoOをCuOで10〜16mol%置換した請求項1に記載の酸化物磁性材料。
  3. フェライトコアと、このコアにらせん状に巻かれた導体コイルと、この導体コイルを覆う絶縁体層とからなるアンテナ素子であり、前記フェライトコアに酸化鉄と、酸化コバルトと酸化ゲルマニウムとを主成分とする酸化物磁性材料であって、酸化鉄:酸化コバルト:酸化ゲルマニウムの配合比がFe23、CoO、GeO2換算で41:51:8mol%、36:56:8mol%、41:47:12mol%、36:50:14mol%で囲まれる組成範囲内とした酸化物磁性材料を用いたアンテナ素子。
  4. CoOをCuOで10〜16mol%置換した請求項3に記載のアンテナ素子。
  5. 磁性絶縁体と、この磁性絶縁体の内部にミアンダ状に設けられた導体コイルと、この導体コイルに接続される二つの外部電極とからなるインピーダンス素子であり、前記磁性絶縁体として、酸化鉄と、酸化コバルトと酸化ゲルマニウムとを主成分とする酸化物磁性材料であって、酸化鉄:酸化コバルト:酸化ゲルマニウムの配合比がFe23、CoO、GeO2換算で41:51:8mol%、36:56:8mol%、41:47:12mol%、36:50:14mol%で囲まれる組成範囲内とし、CoOをCuOで10〜16mol%置換した酸化物磁性材料を用いたインピーダンス素子。
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WO2010018955A3 (ko) * 2008-08-12 2010-07-01 주식회사 이엠따블유 저투자손실을 가지는 니켈 망간 코발트 스피넬 페라이트 제조 방법 및 이에 의해 제조된 니켈 망간 코발트 스피넬 페라이트

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