JP2008122918A - 位相差フィルム - Google Patents

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剛志 黒田
Runa Nakamura
瑠奈 中村
Hiroki Nakagawa
博喜 中川
Hiroya Inomata
裕哉 猪俣
Masanori Fukuda
政典 福田
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Abstract

【課題】IPS方式の液晶表示装置の視野角補償フィルムとして好適に用いられる位相差フィルムであって、実現可能な光学特性の範囲が広く、かつ、光学特性の調整が容易である位相差フィルムを提供する。
【解決手段】レターデーションの波長依存性が正分散型を示す光学異方性材料を含有する光学異方性層を有し、面内方向における遅相軸方向の屈折率nxと、面内方向における進相軸方向の屈折率nyとの間に、nx>nyの関係が成立する光学異方性フィルムと、上記光学異方性フィルム上に形成され、ホメオトロピック配向を形成した液晶材料を含有し、Nzファクター(Nz)が、−0.5<Nz<0.5の範囲内であり、かつ、面内レターデーション(Re)が50nm<Re<170nmの範囲内である。
【選択図】図1

Description

本発明は、IPS方式の液晶表示装置に好適に用いられる位相差フィルムに関するものである。
液晶表示装置は、その省電力、軽量、薄型等といった特徴を有することから、従来のCRTディスプレイに替わり、近年急速に普及している。一般的な液晶表示装置としては、図6に示すように、入射側の偏光板102Aと、出射側の偏光板102Bと、液晶セル101とを有するものを挙げることができる。偏光板102Aおよび102Bは、所定の振動方向の振動面を有する直線偏光のみを選択的に透過させるように構成されたものであり、それぞれの振動方向が相互に直角の関係になるようにクロスニコル状態で対向して配置されている。また、液晶セル101は画素に対応する多数のセルを含むものであり、偏光板102Aと102Bとの間に配置されている。
このような液晶表示装置は、上記液晶セルに用いられる液晶材料の配列形態により種々の駆動方式を用いたものが知られている。今日、普及している液晶表示装置の主たるものは、TN、STN、MVA、IPS、および、OCB等に分類される。なかでも今日においては、上記MVA、および、IPSの駆動方式を有するものが広く普及するに至っている。
一方、液晶表示装置は、その特有の問題点として、液晶セルや偏光板の屈折率異方性に起因する視野角依存性の問題点がある。この視野角依存性の問題は、液晶表示装置を正面から見た場合と、斜め方向から見た場合とで視認される画像の色味やコントラストが変化してしまう問題である。このような視野角特性の問題は、近年の液晶表示装置の大画面化に伴って、さらにその問題の重大性が増している。
このような視野角依存性の問題を改善するため、現在までに様々な技術が開発されている。その代表的な方法として位相差フィルムを用いる方法がある。この位相差フィルムを用いる方法は、図7に示すように所定の光学特性を有する位相差フィルム103を、液晶セル101と偏光板102Aおよび102Bとの間に配置することにより、視野角依存性の問題を改善する方法である。このような方法は位相差フィルム103を液晶表示装置に組み込むことのみで上記視野角依存性の問題点を改善できることから、簡便に視野角特性に優れた液晶表示装置を得ることが可能な方法として広く用いられるに至っている。
ここで、上記位相差フィルムとしては、例えば、透明基板上に、規則的に配列した液晶材料を含有する位相差層が形成された構成を有するものや、延伸フィルムからなるものが一般的に知られている。
また近年では、図7に例示したような、位相差フィルムと偏光板とを別個に配置する方式ではなく、位相差フィルムを上記偏光板を構成する偏光板保護フィルムとして兼用する方式が主流になってきている。すなわち、図8に例示するように、一般的な液晶表示装置は、液晶セル101の両側に偏光板102A、102Bが配置された構成を有するものであり、上記偏光板102A、102Bは、通常、2枚の偏光板保護フィルム112a、112bによって偏光子111が挟持された構成を有するものである(図8(a))(ここで、説明の便宜上、液晶セル101側に配置されている偏光板保護フィルム112aを「内側の偏光板保護フィルム」と称し、他方の偏光板保護フィルム112bを「外側の偏光板保護フィルム」と称する。)。そして、位相差フィルム103を用いて液晶表示装置の視野角特性を改善する場合、図8(b)に例示するように、上記2枚の偏光板保護フィルム112a、112bのうち、内側の偏光板保護フィルム112aとして位相差フィルム103が用いられた偏光板102A’、102B’を用いることが近年の主流となっている。
ここで、上記偏光板に用いられる偏光板保護フィルムとしては、セルローストリアセテートに代表されるセルロース誘導体からなるものと、ノルボルネン系樹脂に代表されるシクロオレフィン系樹脂からなるものが知られている。上記セルロース誘導体は、透水性に優れるため、偏光板の製造工程において偏光子に含有された水分を、フィルムを通じて揮散させることができるという利点を有している。しかしながら、その一方で、高温高湿雰囲気下において吸湿による寸度変化や、光学特性の変動が比較的大きいという欠点を有する。さらに、セルロース誘導体からなる偏光板保護フィルムは、ガスバリア性に乏しいという面もある。このため、両側にセルロース誘導体からなる偏光板保護フィルムを使用すると、偏光板の光学特性の耐久性が低下してしまうという問題点がある。
一方、上記シクロオレフィン系樹脂は、疎水性の樹脂であるため、高温高湿雰囲気下において吸湿による寸度変化や、光学特性の変動が比較的小さいという利点を有する。しかしながら、その一方で、偏光板の製造工程において偏光子に含有された水分を、フィルムを通じて揮散させることができないという欠点を有する。このため、両側にシクロオレフィン系樹脂からなる偏光板保護フィルムを使用すると、経時で偏光特性が低下してしまうという問題点がある。
このようなことから、上記偏光板としては、内側の偏光板保護フィルムとしてセルロース誘導体からなる偏光板保護フィルムを用い、外側の偏光板保護フィルムとしてシクロオレフィン系樹脂からなる偏光板保護フィルムを用いることにより、両者の利点を併有させ、両者の欠点を相殺させることができるため、耐久性に優れた偏光板を得ることができるという利点を有する(例えば、特許文献1)。
したがって、上記位相差フィルムとしてはセルロース誘導体からなる基板が用いられたものが望ましいとされている。
ところで、上記位相差フィルムが備える位相差性は、視野角特性を改善する対象となる液晶表示装置の駆動方式等に依存するものであるが、なかでも、IPS(In−Plane Switching)方式の液晶表示装置には、正のCプレートとしての性質と、Aプレートとしての性質とを有し、所定の位相差性を備える位相差フィルムを用いることが望ましいとされている。この点、特許文献2〜5には、正のCプレートとしての性質を有するフィルムと、Aプレートとしての性質を有するフィルムと、偏光膜とが積層された偏光板一体型光学補償フィルムであって、上記正のCプレートとしての性質を有するフィルムまたは上記Aプレートとしての性質を有するフィルムのいずれか一方がセルロースプロピオネートからなることを特徴とする偏光板一体型光学補償フィルムが開示されている。このような偏光板一体型光学補償フィルムは、セルロース誘導体からなるフィルムが用いられている点においては望ましいものといえる。しかしながら、上記正のCプレートとしての性質を有するフィルムおよび上記Aプレートとしての性質を有するフィルムの光学特性は、いずれもフィルム中に光学特性発現剤を含有させることによって調整されているため、所定の光学特性を実現すること困難であるという問題点があった。また、フィルム中に含有させることが可能な光学特性発現剤の量にも限界があることから、上記のような構成を有する偏光板一体型光学補償フィルムでは、実現可能な光学特性の範囲が狭くなるという問題点があった。さらに、上記光学特性発現剤は通常、疎水性を示すため、このような光学特性発現剤をフィルム中に含有させると、フィルムをポリビニルアルコール等の親水性樹脂からなる偏光膜と貼り合せた際に密着性が低下するという問題もあった。
このようなことから、従来、IPS方式の液晶表示装置の視野角補償フィルムとして好適に用いること可能で、実現可能な光学特性の範囲が広く、偏光子との密着性に優れ、さらに、光学特性の調整が容易である位相差フィルムを得ることは困難であった。
特許第3132122号公報 特開2006−71963号公報 特開2006−71964号公報 特開2006−71965号公報 特開2006−71966号公報
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、IPS方式の液晶表示装置の視野角補償フィルムとして好適に用いられる位相差フィルムであって、実現可能な光学特性の範囲が広く、偏光子との密着性に優れ、さらに光学特性の調整が容易である位相差フィルムを提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は、セルロース誘導体からなる透明基板、および、上記透明基板上に形成され、上記透明基板を構成するセルロース誘導体、および、レターデーションの波長依存性が正分散型を示す光学異方性材料を含有する光学異方性層を有し、面内方向における遅相軸方向の屈折率nxと、面内方向における進相軸方向の屈折率nyとの間に、nx>nyの関係が成立する光学異方性フィルムと、上記光学異方性フィルム上に形成され、ホメオトロピック配向を形成した液晶材料を含有し、さらに面内方向において互いに直交する任意のx、y方向の屈折率nx、nyと、厚み方向の屈折率nzとの間にnx≦ny<nzの関係が成立する位相差層と、を有する位相差フィルムであって、Nzファクター(Nz)が、−0.5<Nz<0.5の範囲内であり、かつ、面内レターデーション(Re)が50nm<Re<170nmの範囲内であることを特徴とする位相差フィルムを提供する。
本発明によれば、上記光学異方性フィルムがセルロース誘導体からなる透明基板上に、光学異方性材料を含有する光学異方性層が積層された構成を有するものであり、かつ、上記位相差層がホメオトロピック配向を形成した液晶材料を含有するものであることにより、例えば、上記光学異方性層または上記位相差層の厚み等を変化させることにより、位相差フィルム全体としての光学特性を所定の範囲内に調整することが容易になる。また、上記光学異方性層に含有される光学異方性材料、および、上記位相差層に含有される液晶材料は共に優れた屈折率異方性を示すものであることから、本発明によれば幅広い光学特性を実現することが可能である。
また、本発明によれば疎水性の化合物を上記透明基板に含有させることなく、所望の光学特性を発現することが可能であるため、上記透明基板の親水性偏光子に対する接着性が損なわれることがない。このため、本発明によれば偏光子との密着性に優れた位相差フィルムを得ることができる。
さらに、本発明の位相差フィルムはNzファクターおよび面内レターデーションが上記範囲内であることにより、IPS方式の液晶表示装置の視野角補償機能に優れたものになる。
このようなことから、本発明によれば、IPS方式の液晶表示装置の視野角補償フィルムとして好適に用いられる位相差フィルムであって、実現可能な光学特性の範囲が広く、かつ、光学特性の調整が容易である位相差フィルムを得ることができる。
本発明においては、光学異方性フィルムの面内レターデーション(Re)が、50nm<Re<170nmの範囲内であり、かつ、Nzファクター(Nz)が、1.0<Nz<3.0の範囲内であることが好ましい。
また、本発明においては、上記位相差層の厚み方向のレターデーション(Rth)が、−270nm<Rth<−50nmの範囲内であることが好ましい。上記光学異方性フィルムおよび上記位相差層の光学特性がそれぞれ上記範囲内であることにより、本発明の位相差フィルムをよりIPS方式の液晶表示装置の視野角補償機能に優れたものにできるからである。
さらに本発明においては、上記セルロース誘導体が、トリアセチルセルロースであることが好ましい。トリアセチルセルロースは光学的等方性に優れるため、上記セルロース誘導体としてトリアセチルセルロースが用いられていることにより、本発明の位相差フィルムの光学特性の設計が容易になる等の利点があるからである。
また上記本発明の位相差フィルムは、Nzファクター(Nz)が、−0.5<Nz<0.3の範囲内であってもよい。
さらに上記本発明の位相差フィルムは、上記位相差層が、上記光学異方性フィルムの光学異方性層上に形成されていてもよい。
本発明は、IPS方式の液晶表示装置の視野角補償フィルムとして好適に用いられる位相差フィルムであって、実現可能な光学特性の範囲が広く、偏光子との密着性に優れ、光学特性の調整が容易である位相差フィルムを提供できるという効果を奏する。
以下、本発明の位相差フィルムについて詳細に説明する。
本発明の位相差フィルムは、セルロース誘導体からなる透明基板、および、上記透明基板上に形成され、上記透明基板を構成するセルロース誘導体、および、レターデーションの波長依存性が正分散型を示す光学異方性材料を含有する光学異方性層を有し、面内方向における遅相軸方向の屈折率nxと、面内方向における進相軸方向の屈折率nyとの間に、nx>nyの関係が成立する光学異方性フィルムと、上記光学異方性フィルム上に形成され、ホメオトロピック配向を形成した液晶材料を含有し、さらに面内方向において互いに直交する任意のx、y方向の屈折率nx、nyと、厚み方向の屈折率nzとの間にnx≦ny<nzの関係が成立する位相差層と、を有するものであって、Nzファクター(Nz)が、−0.5<Nz<0.5の範囲内であり、かつ、面内レターデーション(Re)が50nm<Re<170nmの範囲内であることを特徴とするものである。
このような本発明の位相差フィルムについて図を参照しながら説明する。図1は本発明の位相差フィルムの一例を示す概略図である。図1に例示するように、本発明の位相差フィルム10は、セルロース誘導体からなる透明基板1aと、上記透明基板1a上に形成された光学異方性層1bとを有する光学異方性フィルム1と、上記光学異方性フィルム1の光学異方性層1b上に形成された位相差層2とを有するものであり、位相差フィルム10全体のNzファクター(Nz)が−0.5<Nz<0.5の範囲内であり、かつ、面内レターデーション(Re)が50nm<Re<170nmの範囲内であることを特徴とするものである。
ここで、上記光学異方性フィルム1は、上記光学異方性層1bに上記透明基板1aを構成するセルロース誘導体、および、レターデーションの波長依存性が正分散型を示す光学異方性材料が含まれており、上記光学異方性フィルム1全体として、面内方向における遅相軸方向の屈折率nxと、面内方向における進相軸方向の屈折率nyとの間に、nx>nyの関係が成立する光学特性を備えるものである。
また、上記位相差層2には、ホメオトロピック配向を形成した液晶材料が含まれており、位相差層2全体として、面内方向において互いに直交する任意のx、y方向の屈折率nx、nyと、厚み方向の屈折率nzとの間にnx≦ny<nzの関係が成立する光学特性を備えるものである。
ここで、上記図1においては、位相差層が上記光学異方性フィルムが備える光学異方性層上に形成された例について説明したが、上記の説明は例示であり、本発明の位相差フィルムの構成は上記図1に例示するものに限られるものではなない。したがって、本発明の位相差フィルムは、上記位相差層が上記光学異方性フィルムの透明基板上に形成されたものであってもよい。
本発明によれば、上記光学異方性フィルムがセルロース誘導体からなる透明基板上に、光学異方性材料を含有する光学異方性層が積層された構成を有するものであり、かつ、上記位相差層がホメオトロピック配向を形成した液晶材料を含有するものであることにより、例えば、上記光学異方性層または上記位相差層の厚み等を変化させることにより、位相差フィルム全体としての光学特性を所定の範囲内に調整することが容易になる。また、上記光学異方性層に含有される光学異方性材料、および、上記位相差層に含有される液晶材料は共に優れた屈折率異方性を示すものであることから、本発明によれば幅広い光学特性を実現することが可能である。
また、本発明によれば疎水性の化合物を上記透明基板に含有させることなく、所望の光学特性を発現することが可能であるため、上記透明基板の親水性偏光子に対する接着性が損なわれることがない。このため、本発明によれば偏光子との密着性に優れた位相差フィルムを得ることができる。
さらに、本発明の位相差フィルムはNzファクターおよび面内レターデーションが上記範囲内であることにより、IPS方式の液晶表示装置の視野角補償機能に優れたものになる。
また、本発明によれば、上記光学異方性フィルムとしてセルロース誘導体からなる透明基板を有するものが用いられていることにより、本発明の位相差フィルムを内側の偏光板保護フィルムとして用いた場合に、外側の偏光板保護フィルムとしてシクロオレフィン系樹脂からなる偏光板保護フィルムを用いることができるため、耐久性に優れた偏光板を得ることができる。
このようなことから、本発明によれば、IPS方式の液晶表示装置の視野角補償フィルムとして好適に用いられる位相差フィルムであって、実現可能な光学特性の範囲が広く、偏光子との接着性に優れ、さらに光学特性の調整が容易である位相差フィルムを得ることができる。
なお、上記Nzファクター(Nz)は、本発明の位相差フィルムが備える屈折率楕円体の形状を示すパラメーターであり、以下の式によって表されるものである。
Nz = {(Rth+Rth)/(Re+Re)}+0.5
ここで、上記RthおよびRthはそれぞれ、本発明に用いられる光学異方性フィルムおよび位相差層の厚み方向のレターデーション(Rth)を表すものである。
また、上記ReおよびReはそれぞれ、本発明に用いられる光学異方性フィルムおよび位相差層の面内レターデーション(Re)を表すものである。
上記式においてRthおよびReは、本発明に用いられる光学異方性フィルムの面内方向における遅相軸方向の屈折率をnx、面内方向における進相軸方向の屈折率をny、厚み方向の屈折率をnz、および、厚みをdとした際に、それぞれ以下の式で表されるものである。
Rth = {((nx+ny)/2)−nz}×d
Re = (nx−ny)×d
また、上記式においてRthおよびReは、本発明に用いられる光学異方性フィルムの面内方向において互いに直交する任意のx、y方向の屈折率をそれぞれnx、ny、厚み方向の屈折率をnz、さらに厚みをdとした場合に、それぞれ以下の式で表されるものである。
Rth = {((nx+ny)/2)−nz}×d
Re = (nx−ny)×d
さらに、本発明においては上記光学異方性層にレターデーション値の波長依存性が正分散型である光学異方性材料が含まれるが、本発明において上記「正分散型」とは、波長450nmにおける面内レターデーション(Re450)と、波長550nmにおける面内レターデーション(Re550)との比(Re450/Re550)(以下、単に「Re比」と称する場合がある。)が1より大きい波長依存性の類型を意味するものとする。
なお、本発明においては上記Re比が1よりも小さい波長依存性の類型を「逆分散型」と称し、上記Re比が1である波長依存性の類型を「フラット型」と称する。
また、本発明における面内レターデーションおよび厚み方向のレターデーションについては、特に波長を指定しない限りは、波長550nmに対する値を意味するものとする。
本発明の位相差フィルムは、少なくとも上記光学異方性フィルムと、位相差層とを有するものである。
以下、本発明の位相差フィルムに用いられる各構成について詳細に説明する。
1.光学異方性フィルム
まず、本発明に用いられる光学異方性フィルムについて説明する。本発明に用いられる光学異方性フィルムは、セルロース誘導体からなる透明基板、および、上記透明基板上に形成され、上記透明基板を構成するセルロース誘導体、および、レターデーションの波長依存性が正分散型を示す光学異方性材料を含有する光学異方性層を有し、面内方向における遅相軸方向の屈折率nxと、面内方向における進相軸方向の屈折率nyとの間に、nx>nyの関係が成立するものである。
以下、このような光学異方性フィルムについて詳細に説明する。
(1)光学異方性層
まず、本発明に用いられる光学異方性層について説明する。本発明に用いられる光学異方性層は、後述する透明基板上に形成され、上記透明基板を構成するセルロース誘導体、および、レターデーションの波長依存性が正分散型を示す光学異方性材料を含有するものである。
a.光学異方性材料
本発明に用いられる光学異方性材料としては、レターデーションの波長依存性が正分散型であるものであれば特に限定されるものではなく、本発明の位相差フィルムの用途等に応じて、本発明の位相差フィルムに所望の位相差性を付与できるものを適宜選択して用いることができる。なかでも本発明に用いられる光学異方性材料は、上記Re比が1〜2の範囲内であるものが好ましい。
ここで、光学異方性材料の上記Re比は、ポリイミドなどの配向膜を形成し、配向処理を施したガラス基板などの等方性基材上に、上記光学異方性材料からなる層を成膜し、波長450nmにおけるRe(Re450)と、波長550nmにおけるRe(Re550)とを測定することにより算出することができる。
本発明に用いられる上記光学異方性材料としては、上記Re比が上記範囲内であるもののなかでも棒状化合物を用いることが好ましい。棒状化合物は規則的に配列させることにより優れた位相差性を発現できるため、このような棒状化合物を用いることにより、上記光学異方性フィルムに所望の位相差性を付与することが容易になるからである。
ここで、本発明における「棒状化合物」とは、分子構造の主骨格が棒状となっている化合物を意味するものとする。
本発明に用いられる棒状化合物としては、分子量が比較的小さい化合物が好ましい。より具体的には、分子量が200〜1200の範囲内である化合物が好ましく、特に400〜1000の範囲内である化合物が好適に用いられる。その理由は次の通りである。すなわち、本発明に用いられる光学異方性層は、上記光学異方性材料と、後述する透明基板を構成するセルロース誘導体とを含有するものであるが、上記棒状化合物として分子量が比較的小さい化合物を用いることにより、上記光学異方性層において上記棒状化合物が上記セルロース誘導体と混合しやすくなり、透明基材と光学異方性層の密着が向上させることができるからである。
なお、上記棒状化合物として重合性官能基を有する材料を用いる場合、上記棒状化合物の分子量は、重合前のモノマーの分子量を示すものとする。
また、本発明に用いられる棒状化合物は、液晶性を示す液晶性材料であることが好ましい。液晶性材料は規則的に配列する特性を備えるため、複屈折Δn(nx−ny)が大きく、所望の位相差性を付与しやすいからである。
上記液晶性材料としては、ネマチック相、コレステリック相、および、スメクチック相等のいずれの液晶相を示す材料であっても好適に用いることができる。なかでも本発明においては、ネマチック相を示す液晶性材料を用いることが好ましい。ネマチック相を示す液晶性材料は、他の液晶相を示す液晶性材料と比較して規則的に配列させることが容易であるからである。
また、上記ネマチック相を示す液晶性材料としてはメソゲン両端にスペーサを有する材料を用いることが好ましい。メソゲン両端にスペーサを有する液晶性材料は柔軟性に優れるため、このような液晶性材料を用いることにより、本発明に用いられる光学異方性フィルムを透明性に優れたものにできるからである。
さらに、本発明に用いられる棒状化合物は、分子内に重合性官能基を有するものが好適に用いられ、なかでも3次元架橋可能な重合性官能基を有するものがより好適に用いられる。上記棒状化合物が重合性官能基を有することにより、上記棒状化合物を重合して固定することが可能になるため、配列安定性に優れ、位相差性の経時変化が生じにくい光学異方性層を得ることができるからである。
また、本発明においては上記重合性官能基を有する棒状化合物と、上記重合性官能基を有さない棒状化合物とを混合して用いてもよい。
なお、上記「3次元架橋」とは、液晶性分子を互いに3次元に重合して、網目(ネットワーク)構造の状態にすることを意味する。
上記重合性官能基としては、例えば、紫外線、電子線等の電離放射線、或いは熱の作用によって重合する重合性官能基を挙げることができる。これら重合性官能基の代表例としては、ラジカル重合性官能基、或いはカチオン重合性官能基等が挙げられる。さらにラジカル重合性官能基の代表例としては、少なくとも一つの付加重合可能なエチレン性不飽和二重結合を持つ官能基が挙げられ、具体例としては、置換基を有するもしくは有さないビニル基、アクリレート基(アクリロイル基、メタクリロイル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基を包含する総称)等が挙げられる。また、上記カチオン重合性官能基の具体例としては、エポキシ基等が挙げられる。その他、重合性官能基としては、例えば、イソシアネート基、不飽和3重結合等が挙げられる。これらの中でもプロセス上の点から、エチレン性不飽和二重結合を持つ官能基が好適に用いられる。
さらにまた、上記棒状化合物は液晶性を示す液晶性材料であって、末端に上記重合性官能基を有するものが特に好ましい。このような液晶材料を用いることにより、例えば、互いに3次元に重合して、網目(ネットワーク)構造の状態にすることができるため、配列安定性を備え、かつ、光学特性の発現性に優れた光学異方性層を形成することができるからである。
なお、本発明においては片末端に重合性官能基を有する液晶性材料を用いた場合であっても、他の分子と架橋して配列安定化することができる。
本発明に用いられる棒状化合物の具体例としては、下記式(1)〜(6)で表される化合物を例示することができる。
Figure 2008122918
ここで、化学式(1)、(2)、(5)および(6)で示される液晶性材料は、D.J.Broerら、Makromol.Chem.190,3201−3215(1989)、またはD.J.Broerら、Makromol.Chem.190,2250(1989)に開示された方法に従い、あるいはそれに類似して調製することができる。また、化学式(3)および(4)で示される液晶性材料の調製は、DE195,04,224に開示されている。
また、末端にアクリレート基を有するネマチック液晶性材料の具体例としては、下記化
学式(7)〜(17)に示すものも挙げられる。
Figure 2008122918
なお、本発明に用いられる液晶性材料は、1種類のみであってもよく、または、2種以上であってもよい。例えば、上記液晶性材料として、両末端に重合性官能基を1つ以上有する液晶性材料と、片末端に重合性官能基を1つ以上有する液晶性材料とを混合して用いると、両者の配合比の調整により重合密度(架橋密度)及び光学特性を任意に調整できる点から好ましい。
b.セルロース誘導体
次に、本発明に用いられる光学異方性層に含有されるセルロース誘導体について説明する。本発明に用いられるセルロース誘導体は、後述する透明基板を構成するセルロース誘導体である。本発明においては、光学異方性層にこのようなセルロース誘導体が含有されることにより、透明基板と光学異方性層との密着性に優れた光学異方性フィルムを得ることができる。
本発明における光学異方性層中に含有されるセルロース誘導体の量としては、本発明に用いられる光学異方性フィルムにおいて、透明基板と光学異方性層との密着性を所望の範囲にすることができる範囲内であれば特に限定されるものではない。なかでも本発明においては、上記セルロース誘導体の含有量が、1質量%〜50質量%の範囲内であることが好ましく、特に5質量%〜30質量%の範囲内であることが好ましい。
なお、上記光学異方性層に含有されるセルロース誘導体については、後述する「(2)透明基板」の項において、透明基板を構成するセルロース誘導体として説明するものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
c.光学異方性層
本発明に用いられる光学異方性層には、上記光学異方性材料および上記セルロース誘導体以外に他の化合物が含有されていてよい。このような他の化合物としては、例えば、ポリジメチルシロキサン、メチルフェニルシロキサン、有機変性シロキサン等のシリコン形レベリング剤;ポリアルキルアクリレート、ポリアルキルビニルエーテル等の直鎖状重合物;フッ素系界面活性剤、炭化水素系界面活性剤等の界面活性剤;テトラフルオロエチレン等のフッ素系レベリング剤;光重合開始剤等を挙げることができる。
なかでも本発明においては、上記光学異方性材料として、光照射により重合する重合性官能基を有する棒状化合物を用いる場合に、上記他の化合物として光重合開始剤を含むことが好ましい。
本発明に用いられる光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4−ビス(ジメチルアミン)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミン)ベンゾフェノン、α−アミノ・アセトフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、p−tert−ブチルジクロロアセトフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、ベンジルメトキシエチルアセタール、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、アントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、2−アミルアントラキノン、β−クロルアントラキノン、アントロン、ベンズアントロン、ジベンズスベロン、メチレンアントロン、4−アジドベンジルアセトフェノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)シクロヘキサン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、2−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニル−プロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシ−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、ミヒラーケトン、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、ナフタレンスルホニルクロライド、キノリンスルホニルクロライド、n−フェニルチオアクリドン、4,4−アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルジスルフィド、ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェニルホスフィン、カンファーキノン、アデカ社製N1717、四臭化炭素、トリブロモフェニルスルホン、過酸化ベンゾイン、エオシン、メチレンブルー等の光還元性色素とアスコルビン酸やトリエタノールアミンのような還元剤との組み合わせ等を例示できる。
本発明においては、これらの光重合開始剤を1種類のみで用いてもよく、または、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明において上記光重合開始剤を用いる場合には、光重合開始助剤を併用することが好ましい。本発明に用いることができる光重合開始助剤としては、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン等の3級アミン類や、2−ジメチルアミノエチル安息香酸、4−ジメチルアミド安息香酸エチル等の安息香酸誘導体を例示することができるが、これらに限られるものではない。
本発明に用いられる光学異方性層に上記光重合開始剤を含有させる場合、その含有量としては、上記光学異方性材料を所望の時間で重合できる範囲内であれば特に限定されないが、通常、上記棒状化合物100重量部に対して、1重量部〜10重量部の範囲内が好ましく、特に3重量部〜6重量部の範囲内が好ましい。
さらに本発明に用いられる光学異方性層には、本発明の目的を損なわない範囲内で、下記に示すような化合物を添加することができる。添加できる化合物としては、例えば、多価アルコールと1塩基酸または多塩基酸を縮合して得られるポリエステルプレポリマーに、(メタ)アクリル酸を反応させて得られるポリエステル(メタ)アクリレート;ポリオール基と2個のイソシアネート基を持つ化合物を互いに反応させた後、その反応生成物に(メタ)アクリル酸を反応させて得られるポリウレタン(メタ)アクリレート;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリカルボン酸ポリグリシジルエステル、ポリオールポリグリシジルエーテル、脂肪族または脂環式エポキシ樹脂、アミノ基エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジヒドロキシベンゼン型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂と、(メタ)アクリル酸を反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレート等の光重合性化合物;アクリル基やメタクリル基を有する光重合性の液晶性化合物等が挙げられる。このような化合物を含有することにより本発明に用いられる上記光学異方性層の機械強度が向上し、安定性が改善される場合がある。
本発明に用いられる光学異方性層の厚みとしては、上記光学異方性材料や、後述する透明基板の種類に応じて、本発明に用いられる光学異方性フィルムの光学特性を所望の値にできる範囲内であれば特に限定されるものではない。なかでも本発明においては、0.5μm〜20μmの範囲内であることが好ましい。
(2)透明基板
次に、本発明における光学異方性フィルムに用いられる透明基板について説明する。本発明に用いられる透明基板はセルロース誘導体からなるものである。
本発明に用いられる透明基板を構成するセルロース誘導体としては、所望の透水性を備え、本発明の位相差フィルムを偏光板保護フィルムとして用いた場合に、偏光板製造工程において、偏光子に含有される水分を透過し、経時での偏光特性の低下を所望の程度に抑制できるものであれば特に限定されるものではない。なかでも本発明においては、上記セルロース誘導体として、セルロースエステル類を用いることが好ましく、さらに、セルロースエステル類の中では、セルロースアシレート類を用いることが好ましい。セルロースアシレート類は工業的に広く用いられていることから、入手容易性の点において有利だからである。
上記セルロースアシレート類としては、炭素数2〜4の低級脂肪酸エステルが好ましい。低級脂肪酸エステルとしては、例えばセルロースアセテートのように、単一の低級脂肪酸エステルのみを含むものでもよく、また、例えばセルロースアセテートブチレートやセルロースアセテートプロピオネートのような複数の脂肪酸エステルを含むものであってもよい。
また本発明においては、上記低級脂肪酸エステルの中でもセルロースアセテートを特に好適に用いることができる。セルロースアセテートとしては、平均酢化度が57.5〜62.5%(置換度:2.6〜3.0)のトリアセチルセルロースを用いることが最も好ましい。トリアセチルセルロースは、比較的嵩高い側鎖を有する分子構造を有することから、このようなトリアセチルセルロースからなる透明基板を用いることにより、透明基板と上記光学異方性層との密着性をより向上することできるからである。
ここで、酢化度とは、セルロース単位質量当りの結合酢酸量を意味する。酢化度は、ASTM:D−817−91(セルロースアセテート等の試験方法)におけるアセチル化度の測定および計算により求めることができる。なお、トリアセチルセルロースフィルムを構成するトリアセチルセルロースの酢化度は、フィルム中に含まれる可塑剤等の不純物を除去した後、上記の方法により求めることができる。
本発明に用いられる透明基板の透明度は、本発明の位相差フィルムに求める透明性等に応じて任意に決定すればよいが、通常、可視光領域における透過率が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。
ここで、上記透明基板の透過率は、JIS K7361−1(プラスチックー透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
また、本発明に用いられる透明基板の厚みは、本発明の位相差フィルムの用途等に応じて、必要な自己支持性が得られる範囲内であれば特に限定されるものではない。なかでも本発明においては10μm〜188μmの範囲内であることが好ましく、特に20μm〜125μmの範囲内であることが好ましく、さらには30μm〜80μmの範囲内であることが好ましい。透明基板の厚みが上記の範囲よりも薄いと、本発明の位相差フィルムに必要な自己支持性を付与できない場合があるからである。また、厚みが上記の範囲よりも厚いと、例えば、本発明の位相差フィルムを裁断加工する際に、加工屑が増加したり、裁断刃の磨耗が早くなってしまう場合があるからである。
また、本発明に用いられる透明基板の面内レターデーションは、本発明の位相差フィルムに所望の位相差性を付与できる範囲内であれば特に限定されるものではなく、本発明の位相差フィルムの用途や、本発明に用いられる光学異方性フィルムの具体的態様に応じて、任意に調整することができる。なかでも本発明に用いられる透明基板は、波長550nmにおける面内レターデーションが0nm〜50nmの範囲内であることが好ましい。
ここで、本発明に用いられる透明基板の面内レターデーションの波長依存性は、逆分散型、正分散型、または、フラット分散型のいずれであってもよい。
また、本発明に用いられる透明基板は、波長550nmにおける厚み方向のレターデーションが、0nm〜100nmの範囲内であることが好ましい。
なお、本発明に用いられる透明基板の構成は、単一の層からなる構成に限られるものではなく、複数の層が積層された構成を有してもよい。
また、複数の層が積層された構成を有する場合は、同一組成の層が積層されてもよく、また、異なった組成を有する複数の層が積層されてもよい。
(3)光学異方性フィルム
本発明に用いられる光学異方性フィルムは、面内方向における遅相軸方向の屈折率nxと、面内方向における進相軸方向の屈折率nyとの間に、nx>nyの関係が成立するものである。したがって、本発明に用いられる光学異方性フィルムは、いわゆるAプレートまたはBプレートとしての性質を有するものになる。
ここで、上記nx>nyの関係が成立する態様としては、nx>ny>nz、nx>nz>ny、nx>ny=nz、および、nz>nx>nyの関係が成立する態様を挙げることができる。本発明に用いられる光学異方性フィルムとしては、これらのいずれの関係が成立するものであっても好適に用いることができる。
本発明に用いられる光学異方性フィルムのReとしては、本発明の位相差フィルムのNzファクターおよび面内レターデーションを本発明で規定する範囲内にできる範囲であれば特に限定されるものではなく、本発明の位相差フィルムの用途等に応じて適宜調整することができる。なかでも本発明おいては、上記光学異方性フィルムのReが50nm<Re<170nmの範囲内であることが好ましく、特に70nm<Re<150nmの範囲内であることが好ましい。Reがこのような範囲内であることにより、本発明の位相差フィルムをよりIPS方式の液晶表示装置の視野角補償機能に優れたものにできるからである。
また、本発明に用いられる光学異方性フィルムのReの波長依存性は、逆分散型、正分散型、または、フラット分散型のいずれであってもよい。
また、本発明に用いられる光学異方性フィルムのNzファクター(Nz)としては、本発明の位相差フィルムのNzファクターを本発明で規定する範囲内にできる範囲であれば特に限定されるものではない。なかでも本発明においては、光学異方性フィルムのNzファクター(Nz)が1.0〜3.0の範囲内であることが好ましく、特に1.0〜2.0の範囲内であることが好ましい。上記Nzファクター(Nz)がこのような範囲内であることにより、本発明の位相差フィルムをよりIPS方式の液晶表示装置の視野角補償機能に優れたものにできるからである。
なお、上記光学異方性フィルムのNzファクター(Nz)は、上述したnx、ny、および、nzを用いて、以下の式で表されるものである。
Nz = (Rth/Re)+0.5
なお、上記Nzファクターは、例えば、王子計測機器株式会社製 KOBRA−WRを用い、平行ニコル回転法によって上述した方法によって求めたRth、Reにより求めることができる。
本発明に用いられる光学異方性フィルムは、上記光学異方性層が上記透明基板上に密着するように形成された構成を有するものとなる。このときの上記光学異方性層と上記透明基板との密着の程度としては、上記透明基板の力学特性により上記光学異方性層の力学特性を制御することが可能な範囲内であれば特に限定されるものではない。なかでも本発明においては上記密着の程度が、クロスカット法での評価結果が20/100〜100/100の範囲内であることが好ましい。
なお、上記「クロスカット法」とは、日本工業規格JISK5600‐5‐6「塗料一般試験方法‐第5部:塗膜の機械的性質‐第6節:付着性(クロスカット法)に準ずる評価法であり、塗工面側に1mm角の切れ目を碁盤目状にいれ、接着テープ(ニチバン社製、セロテープ(登録商標))を貼り付け、その後テープを引き剥がし、1mm角100個中残った個数を数えることにより付着性を評価するものである。
また、上記クロスカット法による評価結果は、100箇所の碁盤目状評価部位のうち残った数を表すものであり、例えば、上記「20/100」は、100箇所の評価部位のうち剥れずに残った箇所が20箇所であること意味するものであり、また、上記「100/100」は、100箇所の評価部位のうち、100箇所すべてが剥れずに残ることを意味するものである。
また、本発明に用いられる光学異方性フィルムにおいて、上記透明基板と、上記光学異方性層とが積層された態様としては、上記透明基板と上記光学異方性層とが独立した層として積層された態様であってもよく、または、上記透明基板と光学異方性層との間に明確な界面がなく、両者の間において上記光学異方性材料の含有量が連続的に変化するように積層された態様であってもよい。
本発明に用いられる光学異方性フィルムにおいて、上記透明基板と上記光学異方性層とが積層された態様について図を参照しながら説明する。図2は本発明に用いられる光学異方性フィルムにおいて、上記透明基板と上記光学異方性層とが積層された態様の一例を示す概略図である。図2に例示するように、本発明に用いられる光学異方性フィルム1、1’は、上記透明基板1aと上記光学異方性層1bとが独立した層として積層された態様であってもよく(図2(a))、または、上記透明基板1aと光学異方性層1b’との間に明確な界面がなく、両者の間において上記光学異方性材料の含有量が連続的に変化するように積層された態様であってもよい(図2(b))。
2.位相差層
次に、本発明に用いられる位相差層について説明する。本発明に用いられる位相差層は、ホメオトロピック配向を形成した液晶材料を含有し、面内方向において互いに直交する任意のx、y方向の屈折率nx、nyと、厚み方向の屈折率nzとの間に、nx≦ny<nzの関係が成立するものである。
以下、本発明に用いられる位相差層について説明する。
(1)液晶材料
まず、本発明に用いられる液晶材料について説明する。本発明に用いられる液晶材料としては、ホメオトロピック配向を形成することができ、かつ、上記nx、ny、および、nzに上記関係が成立する位相差性を付与できるホメオトロピック液晶材料であれば特に限定されるものではない。なかでも本発明に用いられるホメオトロピック液晶材料は、重合性官能基を有するものであることが好ましい。このようなホメオトロピック液晶材料を用いることにより、重合性官能基を介して互いに重合させることができるため、本発明に用いられる位相差層の機械強度を向上することができるからである。また、位相差層中におけるホメオトロピック液晶材料の配向安定性も向上させることができるからである。
上記重合性官能基としては、紫外線、電子線等の電離放射線、或いは熱の作用によって重合する各種重合性官能基を用いることができる。これら重合性官能基の代表例としては、ラジカル重合性官能基、或いはカチオン重合性官能基等が挙げることができる。
上記ラジカル重合性官能基の代表例としては、少なくとも一つの付加重合可能なエチレン性不飽和二重結合を持つ官能基が挙げられ、具体例としては、置換基を有するもしくは有さないビニル基、アクリレート基(アクリロイル基、メタクリロイル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基を包含する総称)等が挙げられる。
また、上記カチオン重合性官能基の具体例としては、エポキシ基等が挙げられる。
本発明に用いることができるその他の重合性官能基としては、例えば、イソシアネート基、不飽和3重結合等が挙げられる。
なかでも発明においては、これらの重合性官能基のなかでもプロセス上の点から、エチレン性不飽和二重結合を持つ官能基が好適に用いられる。
本発明に用いられるホメオトロピック液晶材料は、上記重合性官能基を複数有するものであってもよく、または、1つのみを有するものであってもよい。
本発明に用いることができるホメオトロピック液晶材料としては、垂直配向膜を使用することなく、ホメオトロピック配向を形成できるホメオトロピック配向性を有するもの(第1のホメオトロピック液晶材料)と、単独ではホメオトロピック配向を形成することができないが、垂直配向膜を使用することによりホメオトロピック配向を形成できるもの(第2のホメオトロピック液晶材料)と、を挙げることができる。本発明においては、上記第1のホメオトロピック液晶材料はもちろんのこと、上記第2のホメオトロピック液晶材料であっても好適に用いることができる。
なお、本発明において上記第2のホメオトロピック液晶材料を用いる場合は、位相差層において上記ホメオトロピック液晶材料をホメオトロピック配向させるために、通常、上述した光学異方性フィルムと位相差層との間に液晶材料をホメオトロピック配向させる配向規制力を有する配向層を用いたり、または、位相差層中に上記液晶材料をホメオトロピック配向させる機能を有する配向制御化合物を用いる方法が用いられる。上記配向制御化合物については、例えば、特開平10−319408号公報等に記載されている。
また、ガラス基板等の他の基板上に上記第2のホメオトロピック液晶材料がホメオトロピック配向した位相差層を別途形成した後、これを剥離して上記光学異方性フィルム上に積層する転写法も用いることができる。このような転写法において、上記他の基板上に位相差層を形成する方法については、例えば、特開2003−177242号公報等に開示されている。
上記第1のホメオトロピック液晶材料としては、垂直配向膜を使用することなくホメオトロピック配向を形成することができ、本発明に用いられる位相差層に所望の位相差性を付与できるものであれば特に限定されるものではない。このような上記第1のホメオトロピック液晶材料としては、例えば、正の屈折率異方性を有する液晶性フラグメント側鎖を含有するモノマーユニットと、非液晶性フラグメント側鎖を含有するモノマーユニットとを含有する側鎖型液晶ポリマーや、上記液晶性フラグメント側鎖を含有するモノマーユニットと脂環族環状構造を有する液晶性フラグメント側鎖を含有するモノマーユニットとを含有する側鎖型液晶ポリマー等の液晶ポリマーを挙げることができる。このような液晶ポリマーとしては、例えば、特開2003−121853号公報、特開2002−174725号公報、および、特開2005−70098号公報に記載されているような化合物を挙げることができる。
一方、上記第2のホメオトロピック液晶材料としては、垂直配向膜等を使用することによりホメオトロピック配向を形成することができ、本発明に用いられる位相差層に所望の位相差性を付与できるものであれば特に限定されるものではない。なかでも、本発明においては、ネマチック相を示すネマチック液晶材料が好適に用いられる。
本発明に用いられる上記第2のホメオトロピック液晶材料の具体例としては、例えば、特表平10−508882号公報、特開2003−287623号公報に記載されているような化合物を挙げることができる。なかでも本発明においては、上記第2のホメオトロピック液晶材料として、上記式(1)〜(17)で表される化合物を好適に用いることができる。
また、本発明に用いられる上記第2のホメオトロピック液晶材料としては、例えば、特開平10−319408号公報に記載されているような化合物を挙げることができる。なかでも本発明においては、以下の化学式で表される化合物を好適に用いることができる。
Figure 2008122918
上記式において、xは1〜12であり、Zは1,4−フェニレン基または1,4−シクロヘキシレン基であり、Rはハロゲンまたはシアノであるか、あるいは炭素原子1〜12個を有するアルキル基またはアルコキシ基であり、そしてLは、H、ハロゲンまたはCNであるか、あるいは炭素原子1〜7個を有するアルキル基、アルコキシ基またはアシル基である。
なお、上記ホメオトロピック液晶材料として重合性官能基を有する化合物を用いた場合、本発明に用いられる位相差層に含有されるホメオトロピック液晶材料は、上記重合性官能基を介して重合された重合物となる。
本発明に用いられるホメオトロピック液晶材料は1種類でもよく、または、2種類以上であってもよい。また、2種類以上の液晶材料を用いる場合、上記第1のホメオトロピック液晶材料と、上記第2のホメオトロピック液晶材料とを混合して用いてもよい。
(2)その他の化合物
本発明に用いられる位相差層には、上記液晶材料以外の他の化合物が含まれていてもよい。このような他の化合物としては、位相差層における上記液晶材料の配列状態や、位相差層の光学特性発現性を損なわないものであれば特に限定されるものではなく、本発明の位相差フィルムの用途等に応じて適宜選択して用いることができる。なかでも、本発明に好適に用いられる上記他の化合物としては、上記液晶材料のホメオトロピック配向形成を補助する配向制御化合物を挙げることができる。このような配向制御化合物を用いることにより、上記第2態様のホメオトロピック液晶材料を用いることが可能になるという利点がある。また、上記第1態様のホメオトロピック液晶材料を用いる場合であっても、このような配向制御化合物を用いることによりホメオトロピック配向の規則性を向上できるという利点がある。
上記配向制御化合物としては、本発明に用いられる位相差層に所望のホメオトロピック配向規制力を付与できるものであれば特に限定されるものではない。なかでも本発明に用いられる配向制御化合物としては、界面活性剤を好適に用いることができる。界面活性剤は位相差層において、空気界面に偏在し、分子の特定の方向を位相差層側に向けて配列することができるため、位相差層に上記ホメオトロピック配向規制力を容易に付与することができるからである。
本発明に用いられる上記界面活性剤としては、例えば、スルホネート界面活性剤を挙げることができ、特に、フッ素化スルホネート界面活性剤が好適に用いられる。
上記フッ化スルホネート界面活性剤の具体例としては、例えば、商品名 FC−4430、FC−4432(いずれも3M Company製)を挙げることができる。
また、本発明に用いられる上記他の化合物としては、例えば、重合開始剤、重合禁止剤、可塑剤、界面活性剤、および、シランカップリング剤等を挙げることができる。
また、本発明に用いられる位相差層には、本発明の目的を損なわない範囲内で、下記に示すような化合物を添加することができる。添加できる化合物としては、例えば、多価アルコールと1塩基酸または多塩基酸を縮合して得られるポリエステルプレポリマーに、(メタ)アクリル酸を反応させて得られるポリエステル(メタ)アクリレート;ポリオール基と2個のイソシアネート基を持つ化合物を互いに反応させた後、その反応生成物に(メタ)アクリル酸を反応させて得られるポリウレタン(メタ)アクリレート;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリカルボン酸ポリグリシジルエステル、ポリオールポリグリシジルエーテル、脂肪族または脂環式エポキシ樹脂、アミノ基エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジヒドロキシベンゼン型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂と、(メタ)アクリル酸を反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレート等の光重合性化合物;アクリル基やメタクリル基を有する光重合性の液晶性化合物等が挙げられる。
(3)位相差層
本発明に用いられる位相差層は、面内方向において互いに直交する任意のx、y方向の屈折率nx、nyと、厚み方向の屈折率nzとの間にnx≦ny<nzの関係が成立するものである。このため、本発明に用いられる位相差層は、いわゆる正のCプレートとしての性質を有するものになる。
本発明に用いられる位相差層の厚み方向のレターデーション(Rth)としては、本発明の位相差フィルムのNzファクターを本発明で規定する範囲内にできる範囲であれば特に限定されるものではない。なかでも本発明においては、上記Rthが−270nm〜−50nmの範囲内であることが好ましい。上記Rthが上記範囲内であることにより、本発明の位相差フィルムをIPS方式の液晶表示装置の視野角補償機能により優れたものにできるからである。
ここで、上記Rthは、例えば、王子計測機器株式会社製 KOBRA−WRを用い、平行ニコル回転法によって測定することができる。
本発明における位相差層の厚みは、上記液晶材料の種類等に応じて、位相差層に所望の光学特性を付与できる範囲内であれば特に限定されないが、0.5μm〜10μmの範囲内であることが好ましく、なかでも0.5μm〜5μmの範囲内であることが好ましく、特に1μm〜3μmの範囲内であることが好ましい。
なお、本発明おける位相差層は、上記光学異方性フィルム上に形成されるものであるが、本発明において、上記位相差層が上記光学異方性フィルム上に形成される態様としては、上記光学異方性フィルムの光学異方性層に形成される態様であってもよく、あるいは、上記光学異方性フィルムの透明基板上に形成される態様であってもよい。
3.位相差フィルム
本発明の位相差フィルムは、Nzファクター(Nz)が、−0.5<Nz<0.5の範囲内であり、かつ、面内レターデーション(Re)が、50nm<Re<170nmの範囲内であることを特徴とするものである。
また、本発明の位相差フィルムは、Nzファクター(Nz)が、−0.5<Nz<0.3の範囲内であってもよい。
本発明の位相差フィルムのNzファクター(Nz)は、上記範囲内であれば特に限定されるものではなく、本発明の位相差フィルムの具体的な用途に応じて、適宜調整すればよい。なかでも本発明においては、上記Nzファクター(Nz)が、0.0〜0.5の範囲内であることが好ましい。Nzファクター(Nz)が上記範囲内であることにより、本発明の位相差フィルムをよりIPS方式の液晶表示装置の視野角補償機能に優れたものにできるからである。
また、本発明の位相差フィルムの面内レターデーション(Re)についても上記範囲内であれば特に限定されるものではなく、本発明の位相差フィルムの具体的な用途に応じて適宜調整すればよい。なかでも本発明においては、上記面内レターデーション(Re)が70nm<Re<150nmの範囲内であることが好ましい。
本発明の位相差フィルムの形態は特に限定されるものではなく、例えば、本発明の位相差フィルムを用いる液晶表示装置の画面サイズに合致したシート状であってもよく、または、長尺状であってもよい。
4.位相差フィルムの用途
本発明の位相差フィルムは、液晶表示装置に用いられる視野角補償フィルム、楕円偏光板、輝度向上フィルム等として用いることができる。なかでも特にIPS方式の液晶表示装置の視野角補償フィルムとして好適に用いることができる。
本発明の位相差フィルムを液晶表示装置の視野角補償フィルムとして用いる場合においては、本発明の位相差フィルムを単体で用いることも可能であり、また、本発明の位相差フィルムと他の光学機能フィルムと積層して用いることも可能である。さらに、本発明の位相差フィルムに用いられる光学異方性フィルムの上記位相差層が形成された側とは反対面上に、他の位相差層を直接積層して用いることも可能である。
本発明の位相差フィルムと、他の光学機能フィルムとを積層して用いる例としては、例えば、本発明の位相差フィルム上に、コレステリック配列した液晶分子を含有する液晶層を積層することにより、液晶表示装置用の輝度向上フィルムとして用いる例を挙げることができる。
また、本発明の位相差フィルムは、偏光子と貼り合わせることにより、偏光板としての用途にも用いることができる。すなわち、偏光板は、通常、偏光子とその両表面に形成された偏光板保護フィルムとからなるものであるが、本発明においては、例えば、その一方の偏光板保護フィルムとして本発明の位相差フィルムを用いることにより、液晶表示装置の視野角補償機能を備える偏光板として用いることができる。
5.位相差フィルムの製造方法
次に、本発明の位相差フィルムの製造方法について説明する。本発明の位相差フィルムの製造方法としては、上記構成を有する位相差フィルムを製造できる方法であれば特に限定されるものではない。このような方法としては、例えば、次の3つの方法を例示することができる。
第1の方法は、セルロース誘導体からなる透明基板を用い、光学異方性材料を含有する光学異方性層形成用塗工液を上記透明基板上に塗工することにより光学異方性フィルムを作製する光学異方性フィルム作製工程と、上記光学異方性フィルム作製工程によって作製された光学異方性フィルムを延伸する延伸工程と、上記延伸工程によって延伸された光学異方性フィルムの光学異方性層上に、上記液晶材料を含有する位相差層形成用塗工液を塗工することにより、上記光学異方性層上に位相差層を形成する位相差層形成工程とを有する方法である。
第2の方法は、セルロース誘導体からなる透明基板を用い、上記光学異方性材料を含有する光学異方性層形成用塗工液を上記透明基板上に塗工することにより光学異方性フィルムを作製する光学異方性フィルム作製工程と、上記光学異方性フィルム作製工程によって作製された光学異方性フィルムの光学異方性層上に、上記液晶材料を含有する位相差層形成用塗工液を塗工することにより、上記光学異方性層上に位相差層を形成する位相差層形成工程と、上記光学異方性フィルムおよび上記位相差層の積層体を延伸する延伸工程とを有する方法である。
第3の方法は、セルロース誘導体からなる透明基板を用い、上記光学異方性材料を含有する光学異方性層形成用塗工液を上記透明基板上に塗工することにより光学異方性フィルムを作製する光学異方性フィルム作製工程と、上記光学異方性フィルム作製工程によって作製された光学異方性フィルムを延伸する延伸工程と、垂直配向膜を備える基板上に、上記液晶材料を含有する位相差層を形成した後、上記位相差層のみを上記光学異方性フィルムの光学異方性層上に粘着剤を介して接着させる位相差層形成工程とを有する方法である。
本発明の位相差フィルムは、上記のいずれの方法であっても製造することができるが、なかでも、上記第1の方法によれば、より簡便に上記第1態様の光学異方性フィルムが用いられた位相差フィルムを得ることができる。
ここで、上記の第1の方法から第3の方法の説明においては、位相差層を光学異方性フィルムが備える光学異方性フィルム上に形成する例について説明したが、上記の第1の方法から第3の方法は、光学異方性フィルムの透明基板上に位相差層を形成するものであってもよい。
なお、延伸工程に用いる装置、および、加工方法等にとしては、通常の合成樹脂フィルムの延伸加工に用いられるものと基本的には同様の装置を用い、光学異方性フィルムの構成材料、所望のレターデーション値を勘案して、適宜条件にて延伸すればよい。
延伸は、一軸延伸処理、二軸延伸処理のいずれを行ってもよい。また、二軸延伸処理は、アンバランス二軸延伸処理を実施してもよい。アンバランス二軸延伸では、ポリマーフィルムをある方向に一定倍率延伸し、それと垂直な方向にそれ以上の倍率に延伸する。二方向の延伸処理は、同時に実施してもよい。
また、延伸処理は、特に限定されない。例えばロール延伸法、長間隙沿延伸法、テンター延伸法、チューブラー延伸法等の任意の延伸方法により適宜行うことができる。延伸処理に当たり、高分子フィルムは、例えばガラス転移点温度以上、溶融温度(乃至は融点温度)以下などに加熱されることが好ましい。なかでも本発明においては、PVA等の親水性樹脂からなる偏光部材との貼り合せがRoll to Rollで可能なため、テンター延伸法を用いることが好ましい。
さらに、延伸処理の延伸倍率は、得たいレターデーション値により適宜決定され、特に限定されない。フィルムの面内方向の各点におけるレターデーション値を均一にする点からは、1.03〜2倍の範囲にあることが好ましい。
その他、上記各方法における各工程の具体的な実施方法については、一般的に液晶表示装置用の位相差フィルムを作製する際に用いられる方法を用いることができるため、ここでの詳しい説明は省略する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
次に、実施例を示すことにより本発明についてさらに具体的に説明する。
1.実施例1
(1)光学異方性フィルムの作製
下記式(I)で表される光学異方性材料をシクロヘキサノンに20重量%溶解させ、TACフィルム(富士フィルム株式会社製、商品名:TF80UL)から成る透明基板の表面にバーコーティングにより、乾燥後の塗工量が2.5g/mとなるように塗工した。
次いで、50℃で4分加熱して溶剤を除去した後、塗工面に紫外線を照射することにより、上記光学異方性材料を固定化した。
次に、延伸実験装置により延伸倍率が1.15倍となるように160℃で加熱しながら面内方向に延伸して光学異方性フィルムを作製した。この時、光学異方性フィルムのRe=110nmであり、Nz=1.50であった。
Figure 2008122918
2.位相差フィルムの作製
下記式(A)で表される側鎖型ポリマー50質量%と、下記式(B)で表される重合性液晶50質量%との液晶混合物、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ社製、イルガキュア907、液晶混合物に対して5質量%)を、トルエン溶液に固形分20質量%になるように溶解させ、更にレベリング剤を添加することにより位相差層形成用塗工液を得た。当該位相差層形成用塗工液を上記光学異方性層上に塗工した後、100℃で1分間乾燥し、そのまま室温まで冷却することにより、上記液晶混合物をホメオトロピック配向させ位相差層を得た。さらに100mJ/cmのUVにて硬化させ、位相差フィルムを作製した。この時、位相差層のRth=−155nmとなるように膜厚を調整した。
Figure 2008122918
2.実施例2
位相差層のRth=−145nmとなるように膜厚を調整した以外は実施例1同様の方法で位相差フィルムを作製した。
3.実施例3
位相差層のRth=−135nmとなるように膜厚を調整した以外は実施例1同様の方法で位相差フィルムを作製した。
4.実施例4
光学異方性材料の乾燥後の塗工量を2.8g/mとした以外は実施例1と同様の方法で光学異方性フィルムを作製した。この時、光学異方性フィルムのRe=115nmであり、Nz=1.6であった。また、実施例1同様にホメオトロピック配向させた位相差層を作製した。この時、位相差層のRth=−185nmとなるように膜厚を調整した。
5.実施例5
(1)光学異方性フィルムの作製
下記式(II)および(III)で表される重合性液晶材料を1:1で混合した光学異方性材料をシクロヘキサノンに20質量%溶解させ、TACフィルム(富士フィルム株式会社製、商品名:TF80UL)から成る透明基板の表面にバーコーティングにより、乾燥後の塗工量が3.0g/mとなるように塗工した。次いで、50℃で4分加熱して溶剤を除去した後、塗工面に紫外線を照射することにより、上記光学異方性材料を固定化した。
次に、延伸実験装置により延伸倍率が1.15倍となるように160℃で加熱しながら面内方向に延伸して光学異方性フィルムを作製した。この時、光学異方性フィルムのRe=90nmであり、Nz=2.0であった。
Figure 2008122918
(2)位相差フィルムの作製
下記式(C)、(D)、および、(E)に示される液晶材料を含有する光学異方性材料、光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ社製、イルガキュア907、光学異方性材料に対して5質量%)を、トルエン溶液に固形分20質量%になるように溶解させ、更にレベリング剤を添加することにより位相差層形成用塗工液を得た。次いで、当該位相差層形成用塗工液を、垂直配向膜が形成されたガラス基板上に塗布し、60℃で2分間乾燥し、ホメオトロピック配向させ、100mJ/cmのUVにて硬化させた。この時、位相差層のRth=−195nmとなるように膜厚を調整した。
次いで、上記位相差層をガラス基板から剥離し、粘着剤を介して実施例5に記載の光学異方性フィルムの光学異方性層上に貼り合せることにより位相差フィルムを作製した。
Figure 2008122918
6.実施例6
光学異方性材料の乾燥後の塗工量を3.3g/mとした以外は実施例5と同様の方法で光学異方性フィルムを作製した。この時、光学異方性フィルムのRe=80nmであり、Nz=2.5であった。また、実施例5同様にホメオトロピック配向させた位相差層を作製した。この時、位相差層のRth=−225nmとなるように膜厚を調整した。
7.実施例7
光学異方性材料の乾燥後の塗工量を3.6g/mとした以外は実施例5と同様の方法で光学異方性フィルムを作製した。この時、光学異方性フィルムのRe=75nmであり、Nz=2.9であった。また、実施例5同様にホメオトロピック配向させた位相差層を作製した。この時、位相差層のRth=−245nmとなるように膜厚を調整した。
8.実施例8
位相差層のRth=−125nmとなるように膜厚を調整した以外は実施例1同様の方法で位相差フィルムを作製した。
9.実施例9
位相差層のRth=−115nmとなるように膜厚を調整した以外は実施例1同様の方法で位相差フィルムを作製した。
10.実施例10
実施例1で作製した光学異方性フィルムの光学異方性層が形成されていない側に、実施例1と同様の方法により位相差層を形成し、位相差フィルムを作製した。このとき、位相差層のRth=−130nmとなるように膜厚を調整した。
11.比較例1
位相差層のRth=−260nmとなるように膜厚を調整した以外は実施例7同様の方法で位相差フィルムを作製した。
12.比較例2
位相差層のRth=−270nmとなるように膜厚を調整した以外は実施例7同様の方法で位相差フィルムを作製した。
13.比較例3
光学異方性材料の乾燥後の塗工量を1.5g/mとした以外は実施例5と同様の方法で光学異方性フィルムを作製した。この時、光学異方性フィルムのRe=40nmであり、Nz=2.0であった。また、実施例5同様にホメオトロピック配向させた位相差層を作製した。この時、位相差層のRth=−70nmとなるように膜厚を調整した。
14.比較例4
位相差層のRth=−80nmとなるように膜厚を調整した以外は比較例5同様の方法で位相差フィルムを作製した。
15.比較例5
光学異方性材料の乾燥後の塗工量を4.0g/mとした以外は実施例1と同様の方法で光学異方性フィルムを作製した。この時、光学異方性フィルムのRe=180nmであり、Nz=2.0であった。また、実施例1同様にホメオトロピック配向させた位相差層を作製した。この時、位相差層のRth=−370nmとなるように膜厚を調整した。
16.比較例6
位相差層のRth=−105nmとなるように膜厚を調整した以外は実施例1同様の方法で位相差フィルムを作製した。
17.評価
上記実施例および比較例において作製した光学異方性フィルムの面内位相差ReおよびNz、位相差層の厚み方向位相差Rth、位相差フィルムについてはNzファクターを評価した。上記の各面内位相差、厚み方向位相差およびNzは、自動複屈折測定装置KOBRAを用いて測定した。位相差フィルムのNzファクターは、上述した式により算出した。
また、漏れ光評価については以下の手順で液晶表示装置を作製し、EZコントラスト(エルディム社製)を用いて、作製した液晶表示装置の左斜め60度方向の漏れ光を測定した。
(1)偏光板の作製
図3に示すように、ポリビニルアルコールから成る偏光膜23の一方の面に、ケン化処理したTACフィルム22(富士写真フィルム株式会社製、商品名:TF80UL)を、もう一方の面にケン化処理した位相差フィルム21の位相差層21bとは反対側の面を、偏光膜23の吸収軸に対して、光学異方性フィルム21aの遅相軸が直交するように、TACフィルム22および位相差フィルム21をポリビニルアルコール系粘着剤を用いて貼り合せた。
(2)IPSセルの作製
次に、図4に示すように、一枚のガラス基板上に電極間距離が20μmとなるように電極を設置し、その上にポリイミド配向膜を設け、ラビング処理を行った。別のガラス基板の一方の表面にポリイミド配向膜を設け、同様にラビング処理を行った。二枚のガラス基板を、配向膜同士を対向させて、セルギャップdを3.5μmとし、二枚のガラス基板のラビング方向が平行となるようにして重ねて貼り合せ、次いで、屈折率異方性(Δn)0.0885及び誘電率異方性(Δε)が正の4.5であるネマチック液晶組成物を封入した。液晶層のΔn・dの値は310nmであった。
なお、図4において、31は、液晶素子画素領域、32は画素電極、33は表示電極、34はビング方向、35a、35bは黒表示時の液晶ダイレクター、36a、36bは白表示時の液晶ダイレクターを表す。
(4)液晶表示装置の作製
図5に示すような層構成にて、液晶表示装置を作製した。ここで、図5において、40はIPSセル中液晶の黒表示時遅相軸方向、41はIPSセル、42は光学異方性フィルムの遅相軸、43は位相差フィルム、44は偏光膜の吸収軸、45は偏光膜、37aはTACフィルム、38は偏光膜の吸収軸、39は偏光膜、37bは等方性フィルム(Re≒0nm,Rth<10nm)、46はTACフィルムを表す。
評価結果を表1に示す。表1に示すように実施例1〜10は漏れ光も少なく、視野角特性は良好であったが、比較例1〜6は漏れ光が多く、視野角特性が実施例1〜10と比較して大幅に低下していた。
Figure 2008122918
さらに、作製した液晶表示装置のコントラスト比および暗所及び明所でのカラーシフト視覚を以下の方法によって評価した。
・液晶表示装置のコントラスト比の測定方法
暗室にて液晶表示装置に、白画像及び黒画像を表示させ、ELDIM社製 製品名「EZContrast160」を用いて、極角80°方向における全方位(0°〜360°)の表示画面のXYZ表色系のY値を測定した。そして、白画像におけるY値(Yw)と、黒画像におけるY値(Yb)とから、全方位のコントラスト比「Yw/Yb」を算出し、モノクロの濃淡でコントラスト・コンター(等高)図を描いた。なお、極角80°とは表示画面の正面方向を0°としたときに、角度80°に傾斜した方向を表す。
・暗所及び明所でのカラーシフト視覚評価
暗所及び明所にて液晶表示装置に、黒画像を表示させ、極角60°方向、方位角45°方向から黒画像がどのように見えるのか、視覚評価を行った。ここで、方位角45°とは、観測者側の偏光板吸収軸を0°とし、バックライト側の偏光板吸収軸を90°としたときに、角度45°方向を表す。また、明所とは、一般家庭にて蛍光灯を点灯させた場合の200ルクス程度である。
評価結果を以下の表2に示す。
Figure 2008122918
本発明の位相差フィルムの一例を示す概略図である。 本発明の位相差フィルムの他の例を示す概略図である。 本発明の位相差フィルムを用いた偏光板の一例を示す概略図である。 本発明の位相差フィルムを用いて作製するIPSセルの一例を示す概略図である。 本発明の位相差フィルムを用いて作製する液晶表示装置の一例を示す概略図である。 一般的な液晶表示装置の一部を模式的に例示する概略図である。 位相差フィルムが用いられた液晶表示装置の一部を模式的に例示する概略図である。 位相差フィルムの使用態様の一例を示す概略図である。
符号の説明
1,1’,21 … 光学異方性フィルム
1a,21a … 透明基板
1b,21b … 光学異方性層
2 … 位相差層
10 … 位相差フィルム
31 … 液晶素子画素領域
32 … 画素電極
33 … 表示電極
34 … ラビング方向
35a,35b … 黒表示時の液晶ダイレクター
36a,36b … 白表示時の液晶ダイレクター
37a,46 … TACフィルム
38,44 … 偏光膜の吸収軸
39,45 … 偏光膜
37b … 等方性フィルム
40 … IPSセル中液晶の黒表示時遅相軸方向
41 … IPSセル
42 … 光学異方性フィルムの遅相軸
43 … 位相差フィルム
101 … 液晶セル
102A,102B,102A’,102B’ … 偏光板
103 … 位相差フィルム
111 … 偏光子
112,112a,112b … 偏光板保護フィルム

Claims (6)

  1. セルロース誘導体からなる透明基板、および、前記透明基板上に形成され、前記透明基板を構成するセルロース誘導体、および、レターデーションの波長依存性が正分散型を示す光学異方性材料を含有する光学異方性層を有し、面内方向における遅相軸方向の屈折率nxと、面内方向における進相軸方向の屈折率nyとの間に、nx>nyの関係が成立する光学異方性フィルムと、
    前記光学異方性フィルム上に形成され、ホメオトロピック配向を形成した液晶材料を含有し、さらに面内方向において互いに直交する任意のx、y方向の屈折率nx、nyと、厚み方向の屈折率nzとの間にnx≦ny<nzの関係が成立する位相差層と、を有する位相差フィルムであって、
    Nzファクター(Nz)が、−0.5<Nz<0.5の範囲内であり、かつ、面内レターデーション(Re)が50nm<Re<170nmの範囲内であることを特徴とする、位相差フィルム。
  2. 光学異方性フィルムの面内レターデーション(Re)が、50nm<Re<170nmの範囲内であり、かつ、Nzファクター(Nz)が1.0<Nz<3.0の範囲内であることを特徴とする、請求項1に記載の位相差フィルム。
  3. 前記位相差層の厚み方向のレターデーション(Rth)が、−270nm<Rth<−50nmの範囲内であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の位相差フィルム。
  4. 前記セルロース誘導体が、トリアセチルセルロースであることを特徴とする、請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の位相差フィルム。
  5. Nzファクター(Nz)が、−0.5<Nz<0.3の範囲内であることを特徴とする、請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の位相差フィルム。
  6. 前記位相差層が、前記光学異方性フィルムの光学異方性層上に形成されていることを特徴とする、請求項1から請求項6までのいずれかの請求項に記載の位相差フィルム。
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