JP2008117909A - 位置合せデータ算出方法および位置合せデータ算出装置、位置合せ方法および位置合せ装置と、露光方法および露光装置 - Google Patents

位置合せデータ算出方法および位置合せデータ算出装置、位置合せ方法および位置合せ装置と、露光方法および露光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】基板に形成された複数のマークから位置合せデータを算出する位置合せデータ算出方法を提供する。
【解決手段】第1の物体上に形成された複数のマーク位置をそれぞれ検出し、検出された複数のマーク位置データから位置合せデータを算出する。前記複数のマークは、前記第1の物体上の同一面にそれぞれ異なるショットにより形成されたマーク、または前記第1の物体上に積層されている互いに異なるレイヤ上にそれぞれ設けられたマークである。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば論理回路素子、メモリ素子などの半導体素子、液晶表示素子またはプラズマディスプレイ素子のような表示素子、CCD等の撮像素子、薄膜磁気ヘッド等の電子デバイスを製造する際のリソグラフィー工程において行うアライメント処理に関し、特に、基板に形成された複数のマークから位置合せデータを算出することを特徴とする、位置合せデータ算出方法およびその装置と、この位置合せデータ算出方法により算出された位置合せデータを用いる位置合せ方法および位置合せ装置と、露光方法および露光装置に関する。
例えば、論理回路素子、メモリ素子などの半導体素子、液晶表示素子またはプラズマディスプレイ素子のような表示素子、CCD等の撮像素子、薄膜磁気ヘッド等の電子デバイスを製造する際には、露光装置を用いて、マスクやレチクルに形成された微細なパターン像を感光剤が塗布された半導体基板やガラスプレート等の基板(以下、基板と言う)上に投影露光する工程がある。この工程の際、露光装置においては、基板の位置と投影されるパターン像の位置とを高精度に合せる必要がある。近年、電子デバイスの集積度の向上に伴い、パターンが非常に微細になり、非常に高精度な位置合せが要求されている。
露光装置において、位置合せは、基板に形成されたアライメントマーク(以下、単にマークと称する場合もある)をアライメントセンサにより検出することによって、基板の位置を検出し、その位置を制御することにより行う。この位置制御は、露光装置では、一般的に、基板のローディング位置を大まかに合せるプリアライメント、基板のホルダーに対するXY面内での位置ずれや回転量を検出するサーチアライメント、及び最終的に各露光ショットの位置決めを行うためのファインアライメントが段階的に行われる。
サーチアライメントやファインアライメントの際にマークの位置検出方法として、近年、画像処理によりマークの位置を検出するFIA(Field Image Alignment)方式のアライメントセンサが用いられる様になっている。例えば、特許文献1は、マーク付近の基板表面を撮像した信号(パターン信号、n次元信号)を画像処理して、マークの位置情報を検出する方法を開示している。
また生産効率を向上させる観点から、何らかの理由によりアライメントマークの検出の際にマークの検出に失敗した場合であっても、リカバリーが可能なマーク検出技術が開示されている。例えば、特許文献2は、第1のマーク位置と、該第1のマークとは異なる第2のマーク位置を予め設定しておき、第1のマーク検出に失敗した場合に、第2のマークで代用する方法を開示している。この技術によれば、作業者の介入を必要とする調整作業の低減を図ることができる。
特許文献2の露光装置は、図6に示すように、XYZ直交座標系が設定され、XY面が水平面、Z軸が鉛直方向に設置される。露光装置100は、露光部Aと、基板ホルダー制御部Bと、ステージ制御部Cと、TTL方式アライメント光学系Dと、オフアクシス方式アライメント系Eを備える。
露光部Aは、露光光ELをコンデンサレンズ1、レチクルR、投影レンズPLを透過して、基板上に、レチクルRのパターンを投影する。
露光光ELは例えばg線(436nm) であり、i線(365nm)、またはKrFエキシマレーザ(248nm)、ArFエキシマレーザ(193nm)またはF2エキシマレーザ(157nm)から出射される光、またはX線、電子線等の荷電粒子線を用いてもよい。
露光光ELは、レチクルRのパターン領域PAを透過し、テレセントリックな投影レンズPLに入射され、半導体基板(ウエハ)W上の各ショット領域に投影される。投影レンズPLは露光光ELの波長に関して最良に収差補正されており、その波長のもとでレチクルRと半導体基板Wとは互いに共役になっている。また、露光光ELはケラー照明であり、投影レンズPLの瞳EP内の中心に光源像として結像される。
基板ホルダー制御部Bは、ベース3上で、レチクルRを保持するレチクルステージ2を二次元平面内で移動及び微小回転して、投影レンズPLの光軸AXに関して位置決めする。ベース3上に設けた駆動装置4は、レチクルRの周辺位置に形成したレチクルアライメントマークをミラー5、対物レンズ6、マーク検出系7からなるレチクルアライメント系で検出することにより、装置全体の動作を制御する主制御系15によって、レチクルステージ2の位置を制御する。
ステージ制御部Cは、半導体基板ホルダー8を介して半導体基板Wを載置するウエハステージ9と、レーザ干渉計12、ステージコントローラ13、制御系14を備える。
半導体基板ホルダー8上には、ベースライン計測等で使用する基準マーク10が設けられ、ウエハステージ9は、投影レンズPLの光軸AXに垂直な面内で半導体基板Wを二次元的に位置決めするXYステージ、投影レンズPLの光軸AXに平行な方向(Z方向)に半導体基板Wを位置決めするZステージ、半導体基板Wを微小回転させるステージ、Z軸に対する角度を変化させてXY平面に対する半導体基板Wの傾きを調整するステージ等を有する。
ウエハステージ9の上面の一端にはL字型の移動鏡11が取り付けられ、移動鏡11に対向してレーザ干渉計12が配置される。移動鏡11は、実際にはX軸に垂直な反射面を有するX軸平面鏡及びY軸に垂直な反射面を有するY軸平面鏡より構成される。
レーザ干渉計12は、X軸に沿って移動鏡11にレーザビームを照射する2個のX軸用のレーザ干渉計及びY軸に沿って移動鏡11にレーザビームを照射する1個のY軸用のレーザ干渉計を備える。X軸用の1個のレーザ干渉計及びY軸用のレーザ干渉計により、ウエハステージ9のX座標及びY座標が計測される。X軸用の2個のレーザ干渉計は、その計測値の差により、ウエハステージ9のXY平面内における回転角を計測する。
レーザ干渉計12により計測されたX座標、Y座標及び回転角を示す位置計測信号PDSは、ステージコントローラ13に供給される。ステージコントローラ13は、この位置計測信号PDSに応じて、主制御系15の制御により、駆動系14を介してウエハステージ9の位置を制御する。また、位置計測情報PDSは主制御系15へ出力され、主制御系15は、供給された位置計測信号PDSをモニターしつつ、ウエハステージ9の位置を制御する制御信号をステージコントローラ13へ出力する。
また、レーザ干渉系12から出力された位置計測信号PDSはLSA演算ユニット25と、FIA演算ユニット41へ出力される。
TTL方式のアライメント光学系Dは、レーザ光源16、ビーム整形光学系17、ミラー18、レンズ系19、ミラー20、ビームスプリッタ21、対物レンズ22、ミラー23、受光素子24、LSA演算ユニット25、及び投影レンズPLなどより構成される。
レーザ光源16は、例えばHe−Neレーザ等の光源であり、赤色光(例えば波長632.8nm)であって半導体基板W上に塗布されたフォトレジストに対して非感光性のレーザビームLBを出射する。このレーザビームLBは、ビーム整形光学系17、ミラー18、レンズ系19、ミラー20、ビームスプリッタ21を介して対物レンズ22に入射する。レーザビームLBは、ビーム整形光学系17の働きで、対物レンズ22とミラー23の空間にスポット光SP0を形成する。
更に、レーザビームLBは、レチクルRの下方であってレチクルRのパターン領域PAの周辺よりも外側で、かつ投影レンズPLの視野内に、XY平面に対して斜め方向に設けられたミラー23で反射され、投影レンズPLの視野の周辺に光軸AXと平行に入射され、投影レンズPLの瞳EPの中心を通って半導体基板Wを垂直に照射する。従って、半導体基板W上にパターン領域PAの投影像の外側に、スリット状のスポット光SPが結像される。
上記スポット光SPによって半導体基板W上のマークを検出するため、ウエハステージ9をXY平面内で水平移動させ、スポット光SPがマークを相対走査すると、マークから正反射光、散乱光、回折光等が生じ、マークとスポット光SPの相対位置により光量が変化する。この光情報は、前記光路を逆進し、ビームスプリッタ21により反射されて受光素子24に達する。受光素子24の受光面は投影レンズPLの瞳EPとほぼ共役な瞳像面EP'に配置され、マークからの正反射光に対して不感領域を持ち、散乱光や回折光のみを受光する。
受光素子24により電気信号に変換された各光電信号は、LSA演算ユニット25に入力される。LSA演算ユニット25は、ウエハステージ9のX座標、Y座標及び回転角を示す位置計測信号PDSとともに、マーク位置の情報AP1を作成する。即ち、LSA演算ユニット25は、スポット光SPに対して半導体基板マークを走査した時の受光素子24からの光電信号波形を位置計測信号PDSに基づいてサンプリングして記憶し、その波形を解析することによってマークの中心がスポット光SPの中心と一致した時のウエハステージ9の座標位置をマーク位置の情報AP1として出力する。
オフアクシス方式アライメント光学系Eは投影レンズPLの側方に備えられる。
オフアクシス方式のアライメント光学系は、半導体基板Wを照明するためのハロゲンランプ26、照明光を光ファイバー28の入力端に集光するコンデンサレンズ27、照明光を導波する光ファイバー28、半導体基板W上に塗布されたフォトレジストの感光波長(短波長)域と赤外波長域とをカットするフィルタ29、レンズ系30、ハーフミラー31、ミラー32、対物レンズ33、投影レンズPLの鏡筒下部の周辺に投影レンズPLの視野を遮光しないように固定されたプリズムミラー34を有する。ミラー32は照明光をX軸方向とほぼ平行に反射するものであり、プリズムミラー34は半導体基板Wを垂直に照射するものである。
ハロゲンランプ26は、半導体基板W上面に塗布されたフォトレジストを感光しない波長域(500〜800nm)であり、また波長帯域が広く、半導体基板W表面における反射率の波長特性の影響を軽減するため使用される。
なお、図示しないが、光ファイバー28の出射端から対物レンズ33までの光路中には、適当な照明視野絞りが対物レンズ33に関して半導体基板Wと共役な位置に設けられる。対物レンズ33の光軸は、半導体基板W上では垂直となるように定められ、マーク検出時に光軸の倒れによるマーク位置のずれが生じないようにしている。
半導体基板Wからのマーク像を含む反射光は、プリズム34、対物レンズ33、ミラー32、ハーフミラー31を介して、レンズ系35によって指標板36上に結像される。この指標板36は、対物レンズ33とレンズ系35とによって半導体基板Wと共役に配置され、図7に示すように矩形の透明窓内に、X軸方向とY軸方向のそれぞれに伸びた直線状の指標マーク36a〜36dを有する。図7は、指標板36の断面図を示し、半導体基板Wのマーク像は、指標板36の透明窓36e内に結像され、半導体基板Wのマーク像と指標マーク36a〜36dとは、リレー系37、39及びミラー38を介してイメージセンサー40に結像する。イメージセンサー40は、基板表面のアライメントマーク付近を撮像した信号(n次元信号)を信号処理(画像処理を含む)して、マークの位置情報を検出するFIA(Field Image Alignment)方式のアライメントセンサである。
イメージセンサー40(光電変換手段、光電変換素子)は、例えば二次元CCDが用いられ、撮像面に入射する指標マーク及びマーク像を光電信号(画像信号、画像データ、データ、信号)に変換する。イメージセンサー40の出力信号(n次元信号)は、FIA演算ユニット41に入力される。
FIA演算ユニット41は、入力された画像信号からアライメントマークを検出し、そのアライメントマークの指標マーク36a〜36dに対するマーク像のずれを求める。そして、レーザ干渉計12からのウエハステージ9のX座標、Y座標及び回転角を示す位置計測信号PDSによって、ウエハステージ9の停止位置から、半導体基板Wに形成されたマーク像が指標マーク36a〜36dの中心に正確に位置した時のウエハステージ9のマーク中心検出位置に関する情報AP2を出力する。
図8は、FIA演算ユニット41の内部構成を示すブロック図である。FIA演算ユニット41は、画像信号(パターン信号)記憶部50、テンプレートデータ記憶部52、データ処理部53及び制御部54を有する。
画像信号記憶部50は、イメージセンサー40により取り込まれた画像(パターン信号)であって、検出対象のアライメントマークのサイズに比べて十分に大きいスキャン領域の画像を記憶する。
テンプレートデータ記憶部52は、例えばサーチアライメントの際に行うテンプレートマッチング処理で用いるテンプレートデータを記憶する。テンプレートデータは、半導体基板上のマークを検出するために画像信号記憶部50に記憶されている画像信号(パターン信号)とパターンマッチングを行うための基準のパターンデータである。例えば、図7に示す指標マーク36a〜36dである。
テンプレートデータは、露光装置100とは別の計算機システム等で作成してもよいし、アライメントセンサで撮像された画像情報(パターン信号)を画像処理して作成し、テンプレートデータ記憶部52に記憶されてもよい。
データ処理部53は、画像信号(パターン信号)記憶部50に記憶されている画像信号(パターン信号)に対してテンプレートマッチング及びエッジ検出処理等の所望の画像処理(信号処理)を行い、マークの検出、位置情報の検出及びずれ情報の検出等を行う。即ち、データ処理部53は、画像信号記憶部50に記憶される画像信号(パターン信号)とテンプレートデータ記憶部52に記憶するテンプレートとのマッチングを行い、画像信号(パターン信号)中のマークの有無を検出する。マークが存在していた場合には、視野内のどの位置にあるかを求める。これによって、半導体基板Wに形成されたマークの像が指標マーク36a〜36dの中心に正確に位置した時のウエハステージ9のマーク中心位置に関する情報AP2を得る。
なお、サーチアライメント及びファインアライメントにおいて、画像処理方法はテンプレートマッチング手法でもエッジ計測手法でも、その他の画像処理方法であってもよい。また、サーチアライメント計測時と、ファインアライメント計測時の観察倍率とは、互いに等しくてもよいし、ファインアライメント時の倍率をサーチアライメント時の倍率よりも高倍に設定してもよい。
制御部54は、画像信号記憶部50、テンプレートデータ記憶部52、データ処理部52の記憶および読み出しやデータ処理が各々適切に行われるように、制御する。
このような構成の露光装置100の各部は、主制御系15により各々制御され、協働して動作し、所望のアライメント処理、露光処理等を実行する。
特開2001−210577号公報 特開2005−167002号公報
例えば半導体素子の製造過程におけるリソグラフィーの工程数は、数十工程以上に及ぶのが一般的である。半導体素子の製造工程では、まず第1のリソグラフィー工程において、半導体基板上に第1のパターンレイヤと第1のアライメントマークを併せて形成し、所定の工程を経た後、第2のリソグラフィー工程では、第1のパターンレイヤ上に形成された第1のアライメントマークを検出して位置合せを行い、第2のパターンレイヤと第2のアライメントマークを併せて形成する。更に所定の工程を経た後、第3のリソグラフィー工程では、半導体基板上に形成された第1のアライメントマーク、若しくは第2のアライメントマークの何れか一方を検出して位置合せを行い、第3のパターンレイヤと第3のアライメントマークを併せて形成する。以後、第4、第5、第6、…、のリソグラフィー工程へと続く。
この第3のリソグラフィー工程において、半導体基板上の第1のアライメントマークを検出して位置合せを行った場合、第1のパターンレイヤと第3のパターンレイヤは直接の重ね合せとなる。しかし、第2のパターンレイヤと第3のパターンレイヤとは第1のパターンレイヤを介した間接(2回)合せの重ね合せの関係となる。
ここで仮に、第2のパターンレイヤが第1のパターンレイヤに対し、右方向に10nm位置ずれを起こして形成されたと仮定する。更に第3のパターンレイヤは第1のパターンレイヤに対し、逆に左方向へ10nm位置ずれを起こして形成されたと仮定した場合、第3のパターンレイヤは第2のパターンレイヤに対し、左方向に20nm位置ずれを起こした状態で形成されることになる。
このことを予め考慮して、半導体装置のパターンレイヤのレイアウトは、個々のパターン配置だけでなく、製造工程におけるアライメントずれや形成されたパターンのサイズばらつき等をデザインマージンとして加味している。このデザインマージンの内に含まれるアライメントマージンは、直接合せよりも間接(2回)合せ、また間接合せにおいては2回合せよりも3回合せという風に、重ね合わせの回数が多くなればなるほど多くのマージンが必要となり、すなわちそれはチップサイズを縮小するための妨げとなる。
なお、デザインマージンの算出定義において、単純に各種マージンを加算した場合には膨大なチップサイズとなってしまう。このため半導体装置の製造各社においては、統計的配慮を元にして、各社独自の算出定義を用いてチップサイズの縮小に努めている。またアライメントツリー(各リソグラフィー工程とそのリソグラフィー工程で使用するアライメントマークを表した系統図)もマージン低減のための重要な要素の1つである。更にアライメント精度自体を向上させる方法も有効であるが、微細化に伴うアライメントマージン低減の要求域を超えられないのが現状である。
従って、間接(2回)合せ以降の重ね合わせとなるフォトリソグラフィー工程のパターンレイヤをレイアウトする場合には、重ね合わせを考慮して必要相当のアライメントマージンを確保する必要があった。また半導体基板上のどこかで正規分布に漏れてアライメントずれが発生した場合には、不良チップとなり得るという問題があった。
本発明はこの様な問題を鑑みてなされたものであって、その目的は、基板に形成された複数のマークから位置合せデータを算出する位置合せデータ算出方法およびその装置と、この位置合せデータ算出方法により算出された位置合せデータを用いる位置合せ方法および位置合せ装置と、露光方法およびその装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る位置合せデータ算出方法は、第1の物体に形成された複数のマークの位置をそれぞれ検出し、検出された複数のマーク位置データにそれぞれ異なる重み付けをして、前記第1の物体に対して第2の物体を所定の関係に位置合せするための位置合せデータを算出するものである。
この位置合せデータ算出方法において、前記マーク位置データのX方向とY方向に異なる重み付けして、位置合せデータを算出するとよい。
また、この位置合せデータ算出方法において、前記位置合せデータは、マーク位置データをアベレージ、メディアンまたは比率配分等の演算処理により算出するとよい。
また、この位置合せデータ算出方法において、前記複数のマークは、前記第1の物体上の同一面に形成されたマークまたは前記第1の物体上に積層されている互いに異なるレイヤ上に形成されたマークであるとよい。
また、この位置合せデータ算出方法において、前記マーク位置データまたは位置合せデータを記憶手段に記憶するとよい。
また、この位置合せデータ算出方法において、前記第1の物体が半導体基板、表示素子基板、撮像素子基板または電子デバイス基板であり、前記第2の物体がマスクであるとよい。
また、本発明は位置合せデータ算出装置であって、上記位置合せデータ算出方法により、位置合せデータを算出する位置合せデータ算出部を備える。
また、本発明は、別の観点によれば、位置合せ方法であって、上記位置合せデータ算出方法により、位置合せデータを算出し、その位置合せデータに基づいて、第1の物体と第2の物体の位置合せを行うものである。
また、本発明は、一実施形態において、素子形成層に形成された第1のマークの位置を検出する第1のマーク検出処理と、前記素子形成層上のゲート電極層に形成された第2のマークの位置を検出する第2のマーク検出処理と、前記第1のマーク検出結果および第2のマーク検出結果から位置合せデータを算出する位置合せデータ算出処理と、前記位置合せデータに基づいて、前記ゲート電極上に形成するコンタクト層を位置合せする位置合せ処理とを有する位置合せ方法である。
また、本発明は、第1の物体上に形成された複数のマークの位置を検出する第1の検出部と、検出された複数のマーク位置データから、前記第1の物体に対して第2の物体を所定の関係に位置合せするための位置合せデータを算出する算出部と、位置合せデータに基づいて前記第1の物体または第2の物体を駆動する駆動部を備えることを特徴とする位置合せ装置である。
更に、本発明は、マスク上のパターンを基板上に露光する露光方法であって、上記位置合せデータ算出方法により、位置合せデータを算出し、その位置合せデータに基づいて、マスクと基板の位置合せを行い、その位置合せされた基板上に前記パターンを露光するものである。
また、本発明は、マスク上のパターンを基板上に露光する露光装置であって、基板上に形成された複数のマークの位置を検出する第1の検出部と、検出された複数のマーク位置データから基板とマスクを位置合せするための位置合せデータを算出する算出部と、位置合せデータに基づいてマスクと基板を位置合せするため基板を駆動する駆動部を備えるものである。
本発明によれば、複数のマークより得た位置データから正確な位置合せデータを算出することができる。従って、総合的に適正なアライメント位置を求めることが可能な位置合せデータ算出方法及び装置を提供することができる。
また、サーチアライメントまたはファインアライメントの際に、既に形成された複数のFIAマークに対して計測ができ、また複数のFIAマークの計測結果を演算処理することによって、総合的に適正なアライメント位置に露光処理を行うことが可能な露光方法及び露光装置を提供することができる。さらに本露光方法及び本露光装置を使用することで、アライメントマージンを低減させチップサイズを縮小することができる。若しくはアライメントマージンは低減させず、位置ずれを正規分布内に収めることができるので、歩留り向上が可能である。
また、フォトリソグラフィー後の位置ずれ計測の際に、既に形成された複数のマークに対して位置合せデータを計測でき、またその異なる複数のマークの計測結果を演算処理することによって、総合的に適正なアライメント位置に露光処理を行うことができたか判断することが可能な位置ずれ計測方法及び位置ずれ計測装置を提供することができる。
本発明の一実施形態について、図1、図2を参照して説明する。この実施形態は、画像処理により半導体基板のパターンを検出するオフアクシス方式のアライメント光学系を有する露光装置、及びこの露光装置におけるサーチアライメント方法等である。
本発明はこの実施形態の外に、第1の物体上に形成された複数のマーク位置をそれぞれ検出し、検出された複数のマーク位置データから位置合せデータを算出するような実施形態、上記位置合せデータを算出し、その位置合せデータに基づいて、第1の物体と第2の物体の位置合せを行うような実施形態にも適用可能である。
本発明に用いられる露光装置およびサーチアライメント方法は、図6〜図8に説明した通りであるので、ここでは説明を省略する。
本発明の一実施形態のアライメント計測方法について、図1、図2を参照して説明する。
本発明に係る露光装置100においては、アライメント計測時に、例えば第1のマークと第2のマークの各々を検出し、検出した第1の結果と第2の結果を演算処理し、それにより得られた位置に対してアライメントを行うことを特徴とする。
以下、その検出方法及びその検出結果のデータ演算処理方法を中心に、本発明に係るアライメント方法について説明する。
半導体装置を製造する際には、数十層の層(レイヤ)を積層しながら半導体基板上に所望の素子及び回路を形成するが、そのため、サーチマーク、EGAマーク(ファイン計測用マーク)、FIAマーク等の各種マーク類が、複数のレイヤで焼かれ、本来サーチ対象としているマークの周囲に存在することが多い。図1(a)及び図1(b)はこのことを説明する図である。図1(a)は半導体基板の平面図を示し、半導体基板上に形成されたショット配列の一部を拡大して示す。図1(b)は半導体基板の断面図である。説明の便宜上、半導体基板上にはFIAマークのみを示し、サーチマークやEGAマーク等のアライメントマークは図示を省略している。
図1に示すように、基板上には3つのレイヤ1〜3が積層されており、レイヤ毎にスクライブライン(SL)上にFIAマーク110〜130が、ショット毎に付随して形成される。
2層目のFIAマーク120を形成するためのリソグラフィー工程では、1層目のFIAマーク110を検出して行う一般的な位置合せ方法を用いればよい。この時点での形成済みレイヤは1層目のレイヤ1のみであるため、他に位置合せを要するレイヤが存在しないためである。
次に、3層目のFIAマーク130を形成するためのリソグラフィー工程では、図2のフローチャートに示すように、まず1層目のFIAマーク110を検出して(ステップS1)位置合せデータ1を得る(ステップS2)。その後、ステップS3で全てのマークを検出したか判断し、まだ未検出のマークがある場合は、次のマークを検出するために、2層目のFIAマーク120を検出して(ステップS1)位置合せデータ2を得る(ステップS2)。
ここでのFIAマークの検出、及び位置合せデータの取得は、図2のフローチャートでは、ステップS3で、全マーク検出としているが、予め設定されたマーク種類(または数量)分だけを繰り返し行えばよい。即ち、上記説明は3つの層だけであるが、例えば十数層目のマーク検出の場合は、2つのマークまたは2種類のマークのように、数及び種類を限定してもよい。ここでは、1つの層に1つのFIAマークを示しているが、FIAマークの数は1つ以上いくつでもよい。
このようにして得られた位置合せデータは、例えば、X方向のずれ量、Y方向のずれ量、X方向のウエハスケーリング、Y方向のウエハスケーリング等として出力することができる。このようなデータ処理は、図8に示すデータ処理部53で実施され、データは一時記憶される。
次いで、上記のようにして得られた複数の位置合せデータ、例えば、位置合せデータ1と位置合せデータ2を用いて演算し、所望の位置合せデータを求める(ステップS4)。この演算もデータ処理部53により行われる。データの演算にあたっては、位置合せデータの数、種類により、アベレージ(AVERAGE)、メディアン(MEDIAN,位置合せデータが3つ以上の場合)、またはデータ間の比率配分を適宜選択して所望な演算設定ができるようにする。例えば、全体の位置ずれ量に対し、平均的に位置合せしたい場合はアベレージを用い、統計的観点の中央値に位置合せしたい場合は、メディアンを使用するとよい。
これら演算法の外に、取得した位置合せデータの最大値と最小値から真中の値を演算する方法であってもかまわない。この演算は最も位置ずれを起こしている値に着目して位置合せすることが可能である。
また形成済みの各レイヤに対して任意の位置合せ比率を得られるようにする。
例えば、第1のレイヤが素子形成領域(Active)、第2のレイヤがゲート電極(Gate)、第3のレイヤがコンタクトホールとすると、第3のレイヤであるコンタクトホールは、素子形成領域にもゲート電極にも位置合せが必要となる。ただし、その位置合せに関しては、素子形成領域よりもゲート電極に対しての重み付けが大きい。何故なら、コンタクトホールが素子形成領域から位置ずれを起こしても、該部は素子分離領域に隣接するためにセルフ救済され易い。しかし一方のゲート電極への位置ずれに対しては救済不可のショートになり易いためである。即ち、素子形成領域上に形成したゲート電極からコンタクトホールがはみ出した場合や、ゲート電極に隣接する素子形成領域へのコンタクトホールがゲート電極側へずれた場合等はショートになる。このため第3のレイヤの位置合せは、第1のレイヤよりも第2のレイヤに重み付けを置いて位置合せを行う必要がある。
仮に、1層目のFIAマーク110を検出した結果の位置合せデータ1と、2層目のFIAマーク120を検出した結果の位置合せデータ2が表1のとおりであるとする。
Figure 2008117909
そして、第1のレイヤと第2のレイヤの位置合せの重み付けが3:7の比率配分であるとすると、第3のレイヤのリソグラフィー工程は、表2に示すような位置合せデータにより位置合せするのが望ましい。
ここで、位置合せデータ1のX方向のずれ量をx1、位置合せデータ2のX方向のずれ量をx2、位置合せデータ1のY方向のずれ量をy1、位置合せデータ1のY方向のずれ量をy2、位置合せデータ1のX方向のウエハスケーリング量をs1、位置合せデータ2のX方向のずれ量をs2、位置合せデータ1のY方向のずれ量をt1、位置合せデータ1のY方向のずれ量をt2とする。
そして、第3のレイヤのX方向のずれ量をx、第3のレイヤのY方向のずれ量をy、第3のレイヤのX方向のウエハスケーリングをs、第3のレイヤのY方向のウエハスケーリングをtとする。
この場合、
x=x1+(x2−x1)×7/10=40+(60−40)×7/10=54
y=y1+(y2−y1)×7/10=10+(50−10)×7/10=38
s=s1+(s2−s1)×7/10=3+(13−3)×7/10=10
t=t1+(t2−t1)×7/10=10+(13−3)×7/10=12.1
となる。
Figure 2008117909
さらに本発明に係る露光装置を用いた場合には、2回合せ以降のアライメントマージンを低減させることが可能であり、それはデザインマージンの低減、チップサイズの縮小にも繋がる。アライメントマージンの算出定義は、各社独自であるが、模擬的な簡易計算式上では、従来は下記の式1の通りであるのに対し、本発明では式2の通りである。
例えば、2回合せの場合は、第1のレイヤと第2のレイヤの両者に対して適切な位置に、第3のレイヤをアライメントする。つまり、第2のレイヤを形成した際に生じたアライメントずれを見越して、第1のレイヤの所望位置と第2のレイヤの所望位置の中間位置にアライメントするように演算することが可能である。
このようにアライメントずれを見越して演算することが可能であるため、例えば従来のn回合せ時のアライメントマージンM0は、
M0=1回合せ+(1回合せ × (n−1) × 統計的係数^(n-1)) ・・・式1
となる。しかし本発明のn回合せ時のアライメントマージンMは、
M=1回合せ+(1回合せ ÷ √2 × (n−1) × 統計的係数^(n-1)) ・・・式2
のように、間接(2回)の場合、模擬的に上記マージンMで表されるように、本発明によれば、従来のn回合せ時のアライメントマージンに比べて激減することができる。
上記の比率配分、重み付け等の実際、条件の記載方法、規定方法は任意である。
例えば、FIAアライメント計測において複数のFIAマークを計測する場合、図1(a)に示すようにFIAマーク110〜130は各ショット内の比較的近辺位置に存在するので、同一ショット内の各種FIAマークを順次検出させた後に次ショットのFIAマーク検出を行い、全てのマーク検出を終えた後にFIAマーク毎の位置合せデータ1〜3を求めてもよい。このようにすればマーク検出のためのウエハステージ移動は最小限で済むので、計測のために要する時間を悪戯に増加させることもなくなる。
またFIAマーク毎に検出パラーメータを設定できるようにするのが望ましい。即ち、FIAマークのサイズ、ピッチに応じて、検出範囲、検出精度を適正に設定するとよい。また検出するマークの反射率や膜質のような表面状態に合せて、検出感度を調整するとよい。
また、異種のファインアライメントマーク(例えば、LSA(Laser Step alignment)マーク)との併用検出も行えるようにしておくことが好ましい。異種マークを検出する場合、異なる検出条件を設定するのが望ましい。例えば、マーク形成面の反射率に対応して適正感度を調整したり、マークの材質に対応して可視光またはEB線を設定したり、膜の下にあるマークを検出するため特別な検出方法を設定したりするとよい。
このようにすれば最適な検出方法で、最適な検出マークから、位置合せデータを取得することが可能になる。
またそのFIAアライメント処理(処理内容)の経過(経緯)及び結果をシーケンスログに記憶しておくのも好適である。その際には、必要に応じてマーク波形信号等も同時に記憶しておくのが好ましい。このようにすれば後に処理内容確認が必要となった場合の確認が容易であり、また1枚目の半導体基板の計測結果を用いて2枚目以降に適用することもできるため、処理時間を短縮することも可能になる。
また得られた位置合せデータ1と位置合せデータ2を用いて演算する際に、例えばX方向とY方向とで位置合せの重み付けである比率配分を変更しても良い。より具体的には、X方向の位置合せには位置合せデータ1に重み付けを置いて用い、Y方向の位置合せには位置合せデータ2に重み付けを置いて用いても良い。
図3は半導体素子のレイアウトを示す一例である。半導体素子のレイアウトはチップサイズの増大防止や、回路の動作速度向上や、回路内や回路間の動作タイミングを揃えることを目的として、同一、若しくは近似のレイアウトが多用される。そしてそのレイアウトの向き(配置方向)を規定するケースも存在する。
例えば図3(a)に示すように、素子領域310をY方向(縦長)にレイアウトし、ゲート電極320はX方向(横長)にレイアウトする場合がある。図3(b)は図3(a)のx−x断面図を示し、素子領域310とコンタクトホール330の位置関係を示す。図3(c)は図3(a)のy−y断面図を示し、ゲート電極320とコンタクトホール330の位置関係を示す。
この様な場合、コンタクトホール330のX方向の位置合せには素子領域310によって形成されたマークから得られた位置合せデータ1を用い、Y方向の位置合せには素子領域310とゲート電極320の各々によって形成されたマークから得られた各々の位置合せデータ2を用いて演算を行い、所望する位置を求めるとよい。
以上のようにして求められた、例えば表2に示す位置合せデータを基にして、主制御系15はステージコントローラ13により、制御系14を駆動してステージ9を所定位置に駆動することにより、基板とマスクを位置合せする。その後露光を行い、マスクパターンを基板に焼き付ける。
以上、実施形態は、本発明に係るマーク検出方法及びアライメント方法を露光装置に適用した場合について説明した。しかしながら、露光装置に限られるものではない。本発明は、基板上に形成されたパターンの位置合せ計測装置等の任意の計測装置や検査装置に適用可能である。例えば、第3のリソグラフィー処理を終えた後工程で用いられる、位置合せデータ算出装置について図4、図5を用いて説明する。本発明に係る位置合せデータ算出装置は、マーク計測時に、例えば第1のマークと第2のマークの各々を検出し、検出した第1の結果と第2の結果と、両結果を用いて演算処理を行った結果と、それらの計測結果の出力を行うことを特徴とする。
以下、位置合せデータ算出方法及びその演算処理方法を中心に、本発明に係る位置合せデータ算出方法について説明する。
図4は一般的な位置ずれ測定装置であるオーバーレイ装置における計測マークを示す。図4(a)は半導体基板の平面図を示し、半導体基板上に形成されたショット配列の一部を拡大して示す。図4(b)は半導体基板の断面図を示す。説明の便宜上、半導体基板上に形成されたショット配列の右肩にマークを図示しているが、該マークはスクライブライン(SL)を含み、ショット内の何れの位置に配置されても構わない。
図4(b)に示すように、基板上には3つのレイヤ1〜3が積層されており、各レイヤで形成したパターン間の位置ずれを計測するための計測マーク410〜440が、ショット毎に付随して形成されている。第1の計測マーク410はレイヤ1とレイヤ2の位置ずれを計測するため、それぞれのレイヤに形成されたマークである。第2の計測マーク420はレイヤ2とレイヤ3の位置ずれを計測するためのマークであり、第3の計測マーク430はレイヤ1とレイヤ3の位置ずれを計測するためのマークであり、第4の計測マーク440はレイヤ3と、この後に形成するレイヤとの位置ずれを計測するためのマークである。
計測マークのパターンは、図4(c)に示す位置ずれ計測マークAのようなサイズの異なるIsland状、図4(d)に示す位置ずれ計測マークBのようなRing状、図4(e)または図4(f)に示す位置ずれ計測マークCまたはDのようなSlit状である。またこのような計測マークA〜Dを組合せてもよく、X方向である左右のパターンが対称、かつY方向である上下のパターンも対称であることが望ましい。
このようにすれば、例えば、図4(c)に示すように、内側のマークと外側のマークのずれ量がX方向ではxmとxpであり、Y方向ではymとypであるとすると、内側のマークと外側のマークのX方向、Y方向のずれ量は、以下の式により求めることができる。
X方向のずれ量 = ( Xp − Xm ) ÷ 2
Y方向のずれ量 = ( Yp − Ym ) ÷ 2
またマーク検出時の検出感度を向上させるには下地レイヤのパターンエッジを後工程で形成するレイヤで被覆しないようにレイアウトするのがよく、下地レイヤからの発塵等を抑制するためには逆に被覆するようにパターンレイアウトするのもよい。
仮に、第3のリソグラフィー工程において、図1で示したFIAマーク110を検出した結果の位置合せデータ1と、FIAマーク120を検出した結果の位置合せデータ2が以下の表3の通りであったとする。
Figure 2008117909
そしてさらに、第1のレイヤと第2のレイヤに対する位置合せの重み付けが3:7の比率配分であるとし、その演算結果が表4の通りであり、第3のレイヤのリソグラフィー工程を表4の位置を元に形成したと仮定する。
Figure 2008117909
この場合、位置ずれ計測マーク410〜430の計測結果からは、各々、以下の表5に示す値が得られる。
この場合、
X410=x1-x2,y410=y1-y2,s410=s1-s2,t410=t1-t2
X420=x-x2,y420=y-y2,s420=s-s2,t420=t-t2
X430=x-x1,y430=y-y1,s430=s-s1,t430=t-t1
となる。
Figure 2008117909
通常1種類の計測マークからの計測結果しか得られないが、本発明に係る計測方法では図5のフローチャートに示すように、まずステップS11では、計測マーク410を検出して、ステップS12では位置ずれデータ1を得、その後、このフローを繰り返して計測マーク420を検出して位置ずれデータ2を得、さらに計測マーク430を検出して位置ずれデータ3を得る。ここでの計測マークの検出、及び位置ずれデータの取得は、予め設定されたマーク種類(数量)分だけを繰り返し行えばよい。また、得られた位置ずれデータ1(レイヤ1とレイヤ2の位置ずれ)と位置ずれデータ2(レイヤ2とレイヤ3の位置ずれ)を用いて演算すれば、計測マーク430の計測を行わなくても位置ずれデータ3(レイヤ1とレイヤ3の位置ずれ)を得ることが可能である。このようにすれば不要なパターンのレイアウトや計測を行わなくてもよい。
上記の比率配分、重み付け等の実際の条件の記載方法、規定方法は任意である。
例えば、位置ずれ計測において複数の計測マークを計測する場合、図4(a)に示すように計測マーク410〜440は各ショット内の比較的近辺位置に存在するので、同一ショット内の各種計測マークを順次検出させた後に次ショットの計測マーク検出を行い、全てのマーク検出を終えた後に計測マーク毎の位置ずれデータ1〜3を求めてもよい。このようにすればマーク検出のためのウエハステージ移動は最小限で済むので、計測のために要する時間を悪戯に増加させることもなくなる。
また計測マーク毎に検出パラーメータを設定できるようにしておくことが好ましい。このようにすれば最適な検出方法で、位置ずれデータを取得することが可能になる。
さらに1度計測した結果は装置に記憶しておくのも好適である。例えば第2のリソグラフィー後に測定した計測結果である位置ずれデータ1を記憶する。その後所望の工程と第3のリソグラフィー工程を終えて位置ずれデータ2を得るための測定を行う際に、位置ずれデータ1を記憶素子から引き出して位置ずれデータ1との演算処理を行えば、処理時間を短縮することも可能になる。
なお、本実施の形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって本発明を何ら限定するものではない。本実施の形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含み、また任意好適な種々の改変が可能である。
本実施形態中では、本発明に係るマーク検出方法及びアライメント方法を露光装置に適用した場合、及び位置ずれ計測装置に適用した場合について説明した。しかしながら、これらに限らず、本発明は任意の計測装置や検査装置にも適用可能である。
また、電子デバイス等を処理対象とした装置に限られるものではなく、任意の物体上の任意のマークの検出を行う装置、方法に適用可能である。
また、露光装置100に適用する場合においても、その構成は前述した実施の形態の構成に限られるものではない。例えば、本実施の形態では、マーク計測を行うアライメント系として、オフアクシス方式のFIA系(結像式のアライメントセンサ)を用いる場合について説明したが、これに限らずいかなる方式のマーク検出系を用いても構わない。すなわち、TTR(Through The Reticle)方式、TTL(Through The Lens)方式、またオフアクシス方式のいずれの方式であっても、さらには検出方式がFIA系等で採用される結像方式(画像処理方式)以外、例えば回折光または散乱光を検出する方式等であっても構わない。例えば、実施例中に記載したLSA系を用いてもよいし、あるいは半導体基板上のアライメントマークにコヒーレントビームをほぼ垂直に照射し、当該マークから発生する同次数の回折光(±1次、±2次、……、±n次回折光)を干渉させて検出するアライメント系でもよい。この場合、次数毎に回折光を独立に検出し、少なくとも1つの次数での検出結果を用いるようにしてもよいし、波長が異なる複数のコヒーレントビームをアライメントマークに照射し、波長毎に各次数の回折光を干渉させて検出してもよい。
また、ステップ アンド スキャン方式の露光装置に限らず、ステップ アンド リピート方式、またはプロキシミティ方式の露光装置(X線露光装置等)を始めとする各種方式の露光装置にも全く同様に適用が可能である。
また、半導体素子、液晶表示素子の製造に用いられる露光装置だけでなく、プラズマディスプレイ、薄膜磁気ヘッド及び撮像素子(CCD等)の製造にも用いられる露光装置、及び、レチクルを製造するために、ガラス基板またはシリコン半導体基板等に回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。
本発明の位置合せデータ算出方法を説明するために、ショット毎に付随して設けられるFIAマークの配置関係を示す図である。 FIAアライメント計測の処理の流れを示すフローチャートである。 半導体素子のレイアウトを示す図である。 本発明の位置合せデータ算出方法を説明するために、ショット毎に付随して設けられる位置ずれ計測マークの配置関係を示す図である。 本発明に係る位置ずれ計測の処理の流れを示すフローチャートである。 露光装置の構成図である。 露光装置のオフアクシス方式のアライメント光学系の指標板の断面図である。 露光装置のオフアクシス方式のアライメント光学系に用いられるFIA演算ユニットの構成図である。
符号の説明
100…露光装置
2…レチクルステージ
3…ベース
4…駆動装置
7…マーク検出系
9…ウエハステージ
10…基準マーク
11…移動ミラー
12…レーザ干渉計
13…ステージコントローラ
15…主制御系
16…レーザ光源
24…受光素子
25…LSA演算ユニット
36…指票マーク
40…イメージセンサー
41…FIA演算ユニット
50…画像信号記憶部
52…テンプレートデータ記憶部
53…データ処理部
54…制御部
110,120,130…FIAマーク
410,420,430,440…位置ずれ計測マーク
810…素子領域
AP1…マーク位置の情報
AP2…マーク中心検出位置に関する情報
AX…光軸
EL…露光光
EP…投影レンズの瞳
EP'…投影レンズの瞳とほぼ共役な瞳像面
LB…レーザビーム
PA…パターン領域
PDS…位置計測信号
PL…投影レンズ
R…レチクル
SP…スポット光
SP0…スポット光
W…半導体基板(ウエハ)

Claims (12)

  1. 第1の物体に形成された複数のマークの位置をそれぞれ検出し、検出された複数のマーク位置データにそれぞれ異なる重み付けをして、前記第1の物体に対して第2の物体を所定の関係に位置合せするための位置合せデータを算出することを特徴とする位置合せデータ算出方法。
  2. 前記マーク位置データのX方向とY方向に異なる重み付けして、位置合せデータを算出することを特徴とする請求項1に記載の位置合せ方法。
  3. 前記位置合せデータは、マーク位置データをアベレージ、メディアンまたは比率配分等の演算処理により算出することを特徴とする請求項1に記載の位置合せデータ算出方法。
  4. 前記複数のマークは、前記第1の物体上の同一面に形成されたマークまたは前記第1の物体上に積層されている互いに異なるレイヤ上に形成されたマークであることを特徴とする請求項1に記載の位置合せデータ算出方法。
  5. 前記マーク位置データまたは位置合せデータを記憶手段に記憶することを特徴とする請求項1に記載の位置合せデータ算出方法。
  6. 前記第1の物体が半導体基板、表示素子基板、撮像素子基板または電子デバイス基板であり、前記第2の物体がマスクであることを特徴とする請求項1に記載の位置合せデータ算出方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の位置合せデータ算出方法により、位置合せデータを算出する位置合せデータ算出部を備えることを特徴とする位置合せデータ算出装置。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の位置合せデータ算出方法により、位置合せデータを算出し、その位置合せデータに基づいて、第1の物体と第2の物体を所定の関係に位置合せすることを特徴とする位置合せ方法。
  9. 素子形成層に形成された第1のマークの位置を検出する第1のマーク検出処理と、
    前記素子形成層上のゲート電極層に形成された第2のマークの位置を検出する第2のマーク検出処理と、
    前記第1のマーク検出結果および第2のマーク検出結果から位置合せデータを算出する位置合せデータ算出処理と、
    前記位置合せデータに基づいて、前記ゲート電極上に形成するコンタクト層を位置合せする位置合せ処理と
    を有する位置合せ方法。
  10. 第1の物体上に形成された複数のマークの位置を検出する第1の検出部と、検出された複数のマーク位置データから、前記第1の物体に対して第2の物体を位置合せするための位置合せデータを算出する算出部と、位置合せデータに基づいて前記第1の物体または第2の物体を駆動する駆動部を備えることを特徴とする位置合せ装置。
  11. マスク上のパターンを基板上に露光する露光方法であって、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の位置合せデータ算出方法により、位置合せデータを算出し、その位置合せデータに基づいて、マスクと基板を所定の関係に位置合せを行い、その位置合せされた基板上に前記パターンを露光することを特徴とする露光方法。
  12. マスク上のパターンを基板上に露光する露光装置であって、
    基板上に形成された複数のマークの位置を検出する第1の検出部と、検出された複数のマーク位置データから基板とマスクを位置合せするための位置合せデータを算出する算出部と、位置合せデータに基づいてマスクと基板を所定の関係に位置合せするため基板を駆動する駆動部を備えることを特徴とする露光装置。
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