JP2008116099A - 物品貯蔵装置 - Google Patents

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寿和 境
Shuhei Sugimoto
修平 杉本
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Abstract

【課題】非共沸混合冷媒を用いて通常の冷凍温度を実現する冷凍用蒸発器とともに、この冷凍用蒸発器とは独立した低温を実現する低温用蒸発器を備えた少なくとも2温度を利用するカスケードサイクルを搭載した冷蔵庫等の物品貯蔵装置において、必要に応じて前記低温の利用を可能にする。
【解決手段】冷凍室とは独立してより低温を実現する低温室を備えるとともに、冷凍室を冷却する冷凍用蒸発器5と、低温室を冷却する低温用蒸発器11と、冷凍用蒸発器5の冷気を低温室に循環する循環風路とを備え、低温を実現する場合は低温用蒸発器11を用いて低温室を冷却し、通常の冷凍温度を実現する場合は低温用蒸発器11を停止するとともに、循環風路を使用して低温室を冷却する。また、その場合、低温用蒸発器11を停止する際にカスケード熱交換器7に低沸点冷媒を貯留するようにしたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、通常の冷凍温度(例えば、−18〜−25℃)を実現する冷凍用蒸発器とは独立してより低温(例えば、−30〜−80℃)を実現する低温用蒸発器を備えた冷蔵庫等の如く物品貯蔵装置に関するものである。
従来、食品の急速凍結、急速製氷、あるいは低温での食品等の長期保存を目的に、通常の冷凍温度よりも低い−30〜−80℃の低温を実現する冷蔵庫が提案されている。
しかしながら、このような低温を実現した場合には冷凍サイクルの冷凍効率が著しく低下することから、消費電力量の増大が懸念される。
そこで、比較的冷凍効率の高い通常の冷凍温度を実現する冷凍用蒸発器とともに、この冷凍用蒸発器とは独立し、前記冷凍温度よりもさらに低い低温を実現する低温用蒸発器を備えた冷蔵庫が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
これによって、より低温を実現する低温用蒸発器の冷凍能力は限定されるが、消費電力量の著しい増大を抑制することができるので、家庭用冷蔵庫等のように省エネ性能を特に要求される冷蔵庫においては望ましい構成である。
以下、図面を参照しながら従来の冷蔵庫について説明する。図4は、従来例を示す冷蔵庫の冷凍サイクル構成図である。
図4に示すように、従来の冷蔵庫は、冷媒として非共沸混合冷媒を使用し、圧縮機1、凝縮器2、気液分離器3、冷凍用膨張機構4、冷凍用蒸発器5、冷蔵用蒸発器6、カスケード熱交換器7を備えている。
カスケード熱交換器7は、気液分離器3の気相側出口に接続された凝縮配管8と、冷蔵用蒸発器6の後段に接続された蒸発配管9を具備している。
また、前記冷蔵庫は、低温用膨張機構10、低温用蒸発器11、内部熱交換器12を備え、内部熱交換器12は、凝縮配管8に接続された過冷却配管13と、低温用蒸発器11の後段に接続された帰還配管14を具備している。
ここで、冷凍用蒸発器5は、通常の冷凍温度を実現する冷凍室(図示せず)を冷却し、冷蔵用蒸発器6は、前記通常の冷凍温度より高い冷蔵温度を実現する冷蔵室(図示せず)を冷却し、低温用蒸発器11は、前記通常の冷凍温度よりさらに低い低温を実現する低温室(図示せず)を冷却するものである。
以上のように構成された従来の冷蔵庫について、その動作を説明する。
圧縮機1から吐出された冷媒は、凝縮器2で冷却されて一部が凝縮した後、気液分離器3で液相と気相に分離される。
高沸点冷媒を主成分とする気液分離器3の液相は、冷凍用膨張機構4で減圧されて、徐々に蒸発温度を上げながら冷凍用蒸発器5と冷蔵用蒸発器6で蒸発する。そして、蒸発配管9を通過しながら気化して圧縮機1に還流する。
一方、低沸点冷媒を主成分とする気液分離器3の気相は、凝縮配管8および過冷却配管13を通過しながらに液化した後、低温用膨張機構10で減圧されて、低温用蒸発器11で蒸発する。そして、帰還配管14を通過しながら気化して圧縮機1に還流する。
このとき、カスケード熱交換器7では、蒸発配管9で蒸発する高沸点冷媒の蒸発潜熱と顕熱を利用して、凝縮配管8で低沸点冷媒が凝縮することで低温用蒸発器11での冷凍能力を確保する。また、内部熱交換器12では、帰還配管14内の還流冷媒の蒸発潜熱と顕熱を利用して、過冷却配管13内の液冷媒が過冷却することで熱回収が行われる。
この結果、冷凍用蒸発器5、冷蔵用蒸発器6、低温用蒸発器11は、略同等の低圧圧力となるが、その冷媒組成の違いにより、冷凍用蒸発器5の蒸発温度を基準にすると、冷蔵用蒸発器6はより高い蒸発温度を、低温用蒸発器11はより低い蒸発温度を実現することができる。
このように、冷媒として非共沸混合冷媒を使用し、気液分離器3とカスケード熱交換器7を用いて、通常の冷凍用蒸発器5の蒸発温度よりも低い蒸発温度を低温用蒸発器11で実現する冷凍サイクルを一般にカスケードサイクルと呼ぶ。このカスケードサイクルによって、より低温を実現する低温用蒸発器11の冷凍能力は、圧縮機1が生み出す冷凍能力の一部に限定されるが、冷凍用蒸発器5と冷蔵用蒸発器6を同時に実現することで消費電力量の著しい増大を抑制することができる。
また、このようなオートカスケードサイクルに利用される非共沸混合冷媒としては、沸点の差が蒸発温度の差と同程度である高沸点冷媒と低沸点冷媒の組み合わせが望ましい(例えば、特許文献2参照)。
特開昭55−23861号公報 特開2003−287293号公報
しかしながら、上記従来の構成では、食品の急速凍結、急速製氷、あるいは低温での食品等の長期保存の要求がない場合でも低温の利用を停止することができず、結果として意味のない消費電力量の増大を招くことが懸念される。
本発明は、従来の課題を解決するもので、非共沸混合冷媒を用いて、例えば通常の冷凍温度を実現する冷凍用蒸発器とともに、この冷凍用蒸発器とは独立し、前記通常の冷凍温度よりもさらに低い低温を実現する低温用蒸発器を備えた少なくとも2温度を利用するカスケードサイクル搭載の冷蔵庫等の物品貯蔵装置において、必要に応じて前記低温の利用を停止することが可能な物品貯蔵装置を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の物品貯蔵装置は、前記通常の冷凍温度に維持される冷凍室とは独立して、前記通常の冷凍温度より一層低い温度に維持される低温室を備えるとともに、前記冷凍室を冷却する冷凍用蒸発器と、前記低温室を冷却する低温用蒸発器と、前記冷凍用蒸発器の冷気を低温室に循環する循環風路を備え、前記低温室において、前記通常の冷凍温度より低温を実現する場合は、前記低温用蒸発器を用いて低温室を冷却し、通常の冷凍温度を実現する場合は、前記低温用蒸発器を停止するとともに、循環風路を使用して低温室を冷却するようにしたものである。
また、本発明の物品貯蔵装置は、前記低温用蒸発器を停止する際に、カスケード熱交換器に低沸点冷媒を貯留するようにしたものである。
本発明の物品貯蔵装置は、通常の冷凍温度を低温室にて実現する場合は、低温用蒸発器を停止し、加えて循環風路を使用して低温室を冷却するもので、これにより、低温室の温度を通常の冷凍温度まで上昇させて冷凍負荷を低減し、消費電力量の増大を抑制することができる。また、カスケード熱交換器に低沸点冷媒を貯留することにより、低温用蒸発器を停止した際に高圧圧力を下げることができ、冷凍効率を向上することができる。
請求項1に記載の発明は、非共沸混合冷媒を用いて少なくとも冷凍温度域にある第一の温度と、前記第一の冷凍温度よりも低い第二の温度を形成するカスケードサイクルを搭載した物品貯蔵装置において、第一の温度で維持される冷凍室と、前記第二の温度で維持される低温室を備え、前記低温室の温度を、前記第一の温度に切替え可能としたものである。
かかる構成とすることにより、必要に応じて前記低温室の温度を、前記冷凍室の温度もしくはそれに近い冷凍温度まで上昇させて冷凍負荷を低減し、消費電力量の増大を抑制することができる。
請求項2に記載の発明は、前記冷凍室を冷却する冷凍用蒸発器と、前記低温室を冷却する低温用蒸発器と、前記冷凍用蒸発器の冷気を前記低温室に循環する循環風路を備え、前記低温室において前記第二の温度の維持に前記低温用蒸発器を用い、前記第一の温度維持に前記低温用蒸発器を停止し、前記循環風路を使用して前記冷凍用蒸発器により前記低温室を冷却するものである。
かかる構成とすることにより、前記低温室の温度を、前記冷凍室の温度もしくはそれに近い冷凍温度まで上昇させるに際し、前記冷凍用蒸発器を使用するため、冷凍負荷の低減に伴う冷却が、前記冷凍用蒸発器の高い蒸発温度を用いての冷却となり、その結果、一層の消費電力の抑制を行うことができるものである。
請求項3に記載の発明は、高沸点冷媒の蒸発潜熱を利用して低沸点冷媒を凝縮させるカスケード熱交換器を備え、前記低温室の温度を前記第一の温度に切替える際に、前記カスケード熱交換器に低沸点冷媒を貯留するようにしたものである。
かかる構成とすることにより、前記低温用蒸発器を停止した際に、高圧圧力を下げることが可能となり、冷凍効率を向上することができる。
請求項4に記載の発明は、液相の高沸点冷媒と気相の低沸点冷媒を分離する気液分離器を備え、前記気液分離器よりも下方に前記カスケード熱交換器を設け、前記気液分離器と前記カスケード熱交換器を逆止弁で接続したものである。
かかる構成とすることにより、前記カスケード熱交換器に低沸点冷媒を貯留した際において、前記カスケード熱交換器の周囲温度の上昇に伴い、低沸点冷媒の圧力が異常に上昇した場合でも、低沸点冷媒を気液分離器に開放することで圧力上昇を抑制することができ、安全性を向上することができる。
請求項5に記載の発明は、前記カスケード熱交換器に低沸点冷媒を貯留する際に、前記冷凍用蒸発器の冷気を送風する冷凍用送風ファンを停止するとともに、圧縮機を低能力で運転するようにしたものである。
かかる構成とすることにより、前記冷凍室の冷却を停止して低沸点冷媒の貯留を速やかに行う(完了する)ことができ、低沸点冷媒を貯留中の蒸発圧力の急激な低下を抑制することができる。
請求項6に記載の発明は、前記カスケード熱交換器を、前記冷凍室および低温室を形成する物品貯蔵装置の背面に設けられたウレタン発泡断熱材中に埋設し、その外郭側に真空断熱材を設置したものである。
かかる断熱構成とすることにより、前記カスケード熱交換器に低沸点冷媒を貯留した際に、外気温度の影響を受けてカスケード熱交換器内の低沸点冷媒の圧力が異常に上昇することを抑制することができる。
以下、本発明による冷凍システムの実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、図4に示す従来の構成要件と同一の構成要件については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における物品貯蔵装置を冷蔵庫とした場合の冷媒回路図、図2は、同実施の形態1における冷蔵庫の庫内風路の模式図、図3は同実施の形態1における冷蔵庫のカスケード熱交換器周囲の模式図である。
図1に示すように、冷蔵庫は、冷媒として非共沸混合冷媒を使用し、圧縮機1、凝縮器2、気液分離器3、冷凍用膨張機構4、冷凍用蒸発器5、カスケード熱交換器7を備えている。
カスケード熱交換器7は、開閉弁20を介して気液分離器3の気相側出口に接続された凝縮配管8と、冷凍用蒸発器5の後段に接続された蒸発配管9を具備している。
また、冷媒回路は、低温用膨張弁21、逆止弁24を備え、低温用膨張弁21は、冷媒流量を調整するとともに、全閉機能を有している。さらに、逆止弁24は、気液分離器3の液相側出口と、この液相側より低い位置に配置された凝縮配管8を接続している。低温用蒸発器11の出口配管は、冷凍用蒸発器5の出口配管と合流し、蒸発配管9に接続されている。
また、冷凍用蒸発器5および低温用蒸発器11には、それぞれ熱交換促進とそれぞれの箇所への冷気供給を行う低温用送風ファン22および冷凍用送風ファン23が設けられている。
冷凍用蒸発器5は、通常の冷凍温度を実現する冷凍室30と、より高い冷蔵温度を実現する冷蔵室31と野菜室32を冷却し、低温用蒸発器11は、冷凍用蒸発器5と独立して冷凍温度よりも低温を実現する低温室33を冷却するものである。
ここで、前述の通常の冷凍温度は、家庭用の冷凍冷蔵庫等で用いられる例えば、−18℃〜−25℃の温度範囲を定義するもので、本発明の冷凍温度域にある第一の温度に相当し、低温用蒸発器11による低温は、前記第一の温度よりもさらに低温の例えば、−30℃〜−80℃の温度範囲を定義するもので、本発明の第二の温度に相当する。以下の説明において、この第二の温度を、説明の便宜上冷凍低温度と称して説明する。
図2に示すように、冷凍用送風ファン23は、冷凍用ダクト40を介して冷凍用蒸発器5の冷気を冷凍室30に循環させるとともに、分岐ダクト41と冷蔵用ダンパー42を介して冷凍用蒸発器5の冷気を冷蔵室31に循環させる。
さらに、低温用送風ファン22は、低温用ダクト43を介して低温用蒸発器11の冷気を低温室33に循環させる。また、冷凍用ダクト40は、循環風路A44、循環風路B45、低温用ダンパー46を介して低温室33に接続されている。なお、野菜室32は、冷凍室30と低温室33に挟まれるように位置し、冷凍室30と低温室33からの熱伝導で冷却されるように構成されている。
カスケード熱交換器7は、図3に示すように凝縮配管8を内管、蒸発配管9を外管とする二重管構成であり、冷蔵室31の外郭を断熱するウレタン発泡断熱材50中に埋設されている。また、さらにその外郭側に、ウレタン発泡断熱材50よりも断熱性能の高い真空断熱パネル51が埋設されている。真空断熱パネル51はウレタン発泡断熱材50のおよそ10倍の断熱性能を具備しているものである。
なお、ウレタン発泡断熱材50および真空断熱パネル51は、冷蔵室31および冷凍室30等を形成する内箱52と、冷蔵庫の外殻を形成する外箱53の間に充填されている。
以上のように構成された実施の形態1の冷蔵庫について、その動作を説明する。
まず、低温室33を冷凍低温度に維持する場合、冷凍用送風ファン23と低温用送風ファン22および圧縮機1を駆動し、この動作と一連して開閉弁20を開、低温用ダンパー46を閉とし、低温用膨張弁21を所定の開度に調整する動作が行われる。
圧縮機1から吐出された冷媒は、図1の実線矢印で示すように凝縮器2で冷却されて一部が凝縮した後、気液分離器3で液相と気相に分離される。
ここで、高沸点冷媒を主成分とする気液分離器3内の液相(液成分)は、実線矢印で示す如く冷凍用膨張機構4で減圧されて、徐々に蒸発温度を上げながら冷凍用蒸発器5で蒸発する。そして、蒸発配管9を通過しながら最適な熱負荷バランスの場合であれば完全に気化して圧縮機1に還流する。
一方、低沸点冷媒を主成分とする気液分離器3内の気相(ガス成分)は、破線矢印で示すように、凝縮配管8を通過しながら最適な熱負荷バランスの場合であれば完全に液化した後、低温用膨張弁21で減圧されて、低温用蒸発器11で蒸発する。そして、蒸発配管9を通過しながら最適な熱負荷バランスの場合であれば完全に気化して圧縮機1に還流する。
この結果、冷凍用蒸発器5、低温用蒸発器11は略同等の低圧圧力となるが、その冷媒組成の違いにより冷凍用蒸発器5の蒸発温度を基準にすると、低温用蒸発器11はより低い蒸発温度を実現することができる。
そして、冷凍用蒸発器5の冷気は、図2の実線矢印で示すように冷凍用送風ファン23の駆動により、冷凍用ダクト40および分岐ダクト41を介してそれぞれ冷凍室30および冷蔵室31を循環し、冷凍室30内および冷蔵室31内の冷却を行う。冷蔵室31の温度調節制御は、冷蔵用ダンパー42を断続的に開閉することで行われる。
さらに、低温用蒸発器11の冷気は、図2の破線矢印で示すように低温用送風ファン22の駆動により、低温用ダクト43を介して低温室33を循環し、低温室33内を冷凍低温度で冷却する。
一方、低温室33を冷凍対象物あるいは用途の変更等の都合で冷凍温度の範囲に保つ場合、開閉弁20を開、低温用膨張弁21を全閉とし、冷凍用送風ファン23を停止した状態で所定時間だけ圧縮機1を低速で稼動する。
その結果、圧縮機1から吐出された冷媒は、図1の実線矢印で示す如く凝縮器2で冷却されて一部が凝縮した後、気液分離器3で液相と気相に分離される。
前記高沸点冷媒を主成分とする気液分離器3の液相は、冷凍用膨張機構4で減圧されて、冷凍用蒸発器5を通過した後、徐々に蒸発温度を上げながら蒸発配管9で蒸発する。そして、蒸発配管9で最適な熱負荷バランスの場合であれば完全に気化して圧縮機1に還流する。
一方、低沸点冷媒を主成分とする気液分離器3の気相は、凝縮配管8を通過しながら液化して凝縮配管8の経路内に滞留していく。
このとき、冷凍用送風ファン23を停止することで、蒸発配管9に蒸発能力を集中して速やかに低沸点冷媒の凝縮配管8経路への貯留を行うとともに、冷凍負荷の急激な減少による低圧圧力の異常低下を抑制するために、圧縮機1を低速運転(低能力運転)することが望ましい。
そして、所定時間経過後に、開閉弁20を閉、低温用ダンパー46を開とし、低温用膨張弁21を全閉にしたまま、冷凍用送風ファン23と圧縮機1を稼動し、低温用ファン22を停止状態とする。
したがって、圧縮機1から吐出された冷媒は、凝縮器2で冷却されて凝縮した後、高沸点冷媒を主成分とする冷媒が気液分離器3から冷凍用膨張機構4に供給されて減圧される。そして、冷凍用蒸発器5を通過する際に蒸発して徐々に蒸発温度を上げ、さらに蒸発配管9を通過しながら気化して圧縮機1に還流する。
この結果、冷凍用蒸発器5の圧力は、低温室33を低温に維持する場合とほぼ同等の低圧圧力となり、冷凍温度を実現することができるとともに、低沸点冷媒を主成分とする冷媒をカスケード熱交換器7の凝縮配管8に貯留することで、高圧圧力を低下させて圧縮機1の動力を低減し、消費電力を低減することができる。
そして、冷凍用蒸発器5の冷気は、図2の実線矢印で示すように、冷凍用ダクト40および分岐ダクト41を介してそれぞれ冷凍室30および冷蔵室31を循環して各室を冷却し、また冷蔵用ダンパー42を開閉することで冷蔵室31の温度調整が行われる。
さらに、冷凍用蒸発器5の冷気は、図2の点線矢印で示すように、循環風路A44と循環風路B45を介して低温室33を循環する。
このとき、凝縮配管8に滞留した低沸点冷媒は、低温の還流冷媒が通過する蒸発配管9によって冷却運転中常に冷却されて安定に保持されるとともに、外郭側に配置された真空断熱パネル51によって外気温度から遮断され、冷却停止中も低温に保持される。また、長時間冷却運転が停止して凝縮配管8の温度と圧力が上昇した場合は、気液分離器3よりも凝縮配管8の圧力が上昇し、逆止弁24が開いて凝縮配管8の低沸点冷媒を気液分離器3に開放するため、圧力の異常な上昇を回避することができる。
以上のように、本実施の形態1においては、冷凍室30とは独立して冷凍室30の温度よりもより低温の冷凍低温度を実現する低温室33を備えるとともに、冷凍室30を冷却する冷凍用蒸発器5と、低温室33を冷却する低温用蒸発器11と、冷凍用蒸発器5の冷気を低温室11に循環する循環風路A44および循環風路B45を備え、低温室33において、前述の冷凍低温度を実現する場合は、低温用蒸発器11を用いて低温室33を冷却し、冷凍室30で用いる通常の冷凍温度を実現する場合は、カスケード熱交換器7に低沸点冷媒を貯留するとともに、循環風路A44および循環風路B45を使用して低温室33を冷却することにより、低温室30の冷凍負荷である保存温度を通常の冷凍温度まで上昇させて冷凍負荷を低減するため、必要な冷凍能力も低減でき、その結果、消費電力量の増大を抑制することができる。
また、カスケード熱交換器7に低沸点冷媒を貯留することにより、低温用蒸発器11を停止した際に、高圧圧力を下げることができ、その結果、冷凍効率を向上することができる。
なお、本実施の形態1においては、低温室30の温度を通常の冷凍温度まで上昇させたが、低温用ダンパー46を開閉制御することにより、低温室30の温度を、冷凍温度以上に調整することが可能となり、かかる制御によれば、さらに冷凍負荷の軽減となり、必要とする冷凍能力を一層低減して消費電力量の増大をさらに抑制することができる。
また、低温室30の温度を、冷凍温度以上に調整する場合、必要とする冷凍能力(冷凍負荷)が低く、かつ高圧圧力も低いので、冷凍サイクルの効率を上げるために圧縮機1を、冷凍負荷に見合ってより低速(低能力)で運転することが望ましい。
なお、本実施の形態1においては、圧縮機1に還流する還流冷媒の冷排熱を凝縮液冷媒で回収する内部熱交換を省略したが、冷凍用蒸発器5、低温蒸発器11ともに内部熱交換を行う構成としてもよい。
本発明にかかる物品貯蔵装置は、通常の冷凍温度を実現する冷凍用蒸発器とは独立して、より低温を実現する低温用蒸発器を備えた冷蔵庫等の物品貯蔵装置において、低温用蒸発器の稼動を停止して消費電力量の増大を抑制することができるので、同様に省エネルギー化が要求されるショーケースや業務用冷凍冷蔵庫等の冷凍機器にも適用できるものである。
本発明の実施の形態1における冷蔵庫の冷媒回路図 同実施の形態1における冷蔵庫の庫内風路の模式図 同実施の形態1における冷蔵庫のカスケード熱交換器周囲の模式図 従来例を示す冷蔵庫の冷媒回路図
符号の説明
3 気液分離器
5 冷凍用蒸発器
7 カスケード熱交換器
11 低温用蒸発器
20 開閉弁
21 低温用膨張弁
23 冷凍用送風ファン
24 逆止弁
30 冷凍室
31 冷蔵室
33 低温室
40 冷凍用ダクト
43 低温用ダクト
44 循環風路A
45 循環風路B
46 低温用ダンパー
50 ウレタン発泡断熱材
51 真空断熱パネル(真空断熱材)

Claims (6)

  1. 非共沸混合冷媒を用いて少なくとも冷凍温度域にある第一の温度と、前記第一の冷凍温度よりも低い第二の温度を形成するカスケードサイクルを搭載した物品貯蔵装置において、第一の温度で維持される冷凍室と、前記第二の温度で維持される低温室を備え、前記低温室の温度を、前記第一の温度に切替え可能とした物品貯蔵装置。
  2. 前記冷凍室を冷却する冷凍用蒸発器と、前記低温室を冷却する低温用蒸発器と、前記冷凍用蒸発器の冷気を前記低温室に循環する循環風路を備え、前記低温室において前記第二の温度の維持に前記低温用蒸発器を用い、前記第一の温度維持に前記低温用蒸発器を停止し、前記循環風路を使用して前記冷凍用蒸発器により前記低温室を冷却する請求項1に記載の物品貯蔵装置。
  3. 高沸点冷媒の蒸発潜熱を利用して低沸点冷媒を凝縮させるカスケード熱交換器を備え、前記低温室の温度を前記第一の温度に切替える際に、前記カスケード熱交換器に低沸点冷媒を貯留するようにした請求項1または2に記載の物品貯蔵装置。
  4. 液相の高沸点冷媒と気相の低沸点冷媒を分離する気液分離器を備え、前記気液分離器よりも下方に前記カスケード熱交換器を設け、前記気液分離器と前記カスケード熱交換器を逆止弁で接続した請求項3に記載の物品貯蔵装置。
  5. 前記カスケード熱交換器に低沸点冷媒を貯留する際に、前記冷凍用蒸発器の冷気を送風する冷凍用送風ファンを停止するとともに、圧縮機を低能力で運転する請求項3または4に記載の物品貯蔵装置。
  6. 前記カスケード熱交換器を、前記冷凍室および低温室を形成する物品貯蔵装置の背面に設けられたウレタン発泡断熱材中に埋設し、その外郭側に真空断熱材を設置した請求項3から5のいずれか一項に記載の物品貯蔵装置。
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CN114562848A (zh) * 2022-02-08 2022-05-31 珠海格力电器股份有限公司 带湿度调节功能的冰箱制冷***、冰箱以及控制方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012013278A (ja) * 2010-06-30 2012-01-19 Sanyo Electric Co Ltd 空気調和装置
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