JP2008115890A - 湯水混合弁 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水側弁部22と湯側弁部24とを備えた主弁20と、主弁20の位置を移行させる温調軸36と、感温ばね48と、バイアスばね50とを有する自動温度調節機能付の湯水混合弁において、温調軸36により主弁20を軸方向に相対移動可能に保持させるとともに、感温ばね48及びバイアスばね50を温調軸36に組み付けて保持させ、それら感温ばね48,バイアスばね50,主弁20及び温調軸36にて弁ユニット52を構成して全体を一体に移動可能とする。
【選択図】 図1
Description
この自動温度調節機能付の湯水混合弁として次のようなもの、即ち(a)軸方向に離隔して設けられた水側弁部と湯側弁部とを備えた主弁と、 (b)軸方向移動により水側弁部,湯側弁部の開度を互いに逆の関係で大きく又は小さく変化させる方向に、水側弁部,湯側弁部の位置を移行させる温調軸(温度調節軸)と、(c)水側弁部の開度を大,湯側弁部の開度を小とする方向に付勢力を及ぼし且つ混合水の温度上昇に感応して付勢力を増大させる感温ばねと、(d)感温ばねとは逆向きの付勢力を及ぼすバイアスばねと、を有し、それら感温ばねとバイアスばねの付勢力の釣合い位置の変化に基づいて上記水側弁部,湯側弁部の位置を移動させ、混合水の温度を自動的に調節する形式の湯水混合弁が公知である。
例えば下記特許文献1に、この種形式の自動温度調節機能付の湯水混合弁が開示されている。
図10はその具体例を示している。
弁ケース204には、これら水側弁部208,湯側弁部210の間の位置において、水側弁部208,湯側弁部210に各対応して水側弁座214,湯側弁座216が設けられており、それらに対し水側弁部208,湯側弁部210がそれぞれ当接するようになっている。
一方第1バイアスばね218は、図中左端を水側弁部208即ち主弁206に当接させ、また第1バイアスばね218と直列に配置された第2バイアスばね220は、右端を後述のストッパリング228を介して後述の進退部材223に当接させている。
この湯水混合弁では、水流入通路200を通じて流入した水と、湯流入通路202を通じて流入した湯とが図中左向きに流れて混合室222で混合され、その混合水が吐水部に向けて図中左方向に流出する。
ここで回転操作軸230は、弁ケース204内部において円筒部226を有している
具体的には、湯側弁部210が全閉、水側弁部208が全開状態の下で回転操作軸230を回転(正方向回転)操作すると、第1バイアスばね218,第2バイアスばね220の付勢力が強まって主弁206が図中左方向にシフトさせられる。
そしてそのシフトした状態において第1バイアスばね218,第2バイアスばね220による左向きの付勢力と、感温ばね224による右向きの付勢力とが釣合った状態となり、その状態で水流入通路200及び湯流入通路202から流入する水と湯の混合水温度が変動すると、これに伴って感温ばね224が付勢力を増減させて、主弁206を左右方向に微動させる。これにより混合水温度が設定温度に維持される。
この場合、混合水温度が50℃を超えた高温側では主弁による自動温度調節作用は行われない。
そこでここでは例えば50℃等の上限温度を超えた高温側では主弁による自動温度調節作用を行わせないようにした。
このようにすることで、上限を超えた高温側で感温ばね及びバイアスばねが主弁の自動温度調節の動作により伸びたり縮んだりする変形を繰返すことがなくなり、これにより感温ばね及びバイアスばねの耐久性を向上させることができる。
そこでこの請求項4では、自動温度調節範囲の設定下限より下の低温領域では主弁による自動温度調節作用を行わせないようにした。
このようにすれば、過剰な操作力を良好且つ効果的に吸収することができる。
図1において10は弁ケースで、この弁ケース10を径方向に貫通して水流入口12,湯流入口14が形成されている。
またその内部には混合室16が形成されており、水流入口12及び湯流入口14から流入した水と湯とが、この混合室16で混合され、そして混合水が流出部18から吐水部へと流出するようになっている。
弁ケース10には、水側弁座23及び湯側弁座25がそれぞれ形成されており、水側弁部22及び湯側弁部24がこれらに当接することで、水及び湯の流入が遮断される。
ここで中心筒部30には、その中心位置にこれを軸方向に貫通する挿通孔34が形成されている。
ここでスリーブ46は、小径部38の環状溝に弾性的に嵌められた止め輪47によって軸方向位置が規定されている。
尚このスリーブ46を小径部38に一体に形成しておくことも可能である。
そしてその小径部38に、上記主弁20が中心の挿通孔34において軸方向に相対移動可能に遊嵌され組み付けられている。即ち主弁20が、温調軸36により軸方向に移動可能に保持されている。
そしてこれら温調軸36,主弁20,感温ばね48及びバイアスばね50にて、1つの組付体としての弁ユニット52が構成されており、温調軸36の軸方向即ち図中左右方向の移動によって、それら全体が共に移動可能となっている。
この結果主弁20は、通常時は感温ばね48の付勢力と、バイアスばねの付勢力とが釣合う位置に保持される。
この結果、感温ばね48による図中右向きの付勢力と、バイアスばね50による左向きの付勢力とに差が生じ、この結果主弁20は、それら感温ばね48の付勢力とバイアスばね50の付勢力とが釣合う位置まで図中右方向、即ち水側弁部22を開き、湯側弁部24を閉じる方向に移行(シフト)する。
そして混合水温度に感応して付勢力を増減させる感温ばね48によって、主弁20が自動的に図中左右方向に微動して、水側弁部22,湯側弁部24の開度を調節し、混合水温度を温調軸36の移動量に応じて設定された目的とする温度に自動調節する。
尚、感温ばね48とバイアスばね50とは、合計の長さを一定に保持しつつ付勢力の釣合位置を変化させて、主弁20を微動させ、自動温度調節の動作を行わせる。
これら偏心軸部54及び位置決孔56は温調軸36の回転規制部をなすものである。
これら湯側ストッパ60,水側ストッパ64は、主弁20の自動温度調節の動作を一定範囲内に制限するもので、主弁20の中心筒部30には、湯側ストッパ60に対向する被当接部58と水側ストッパ64に対向する被当接部62とが、互いに逆向きに設けられている。
詳しくは、感温ばね48の付勢力とバイアスばね50の付勢力との釣合い位置の変化に応じ、温調軸36の小径部38に沿って図中左右方向に移動し、混合水の自動温度調節の動作を行うことができる。
尚、嵌合軸部72と嵌合孔70との間は弾性シール部材としてのOリング80により水密にシールされている。
この伝達部材82の内周面には雌ねじ84が形成されていて、この雌ねじ84が、温調軸36における大径部42の外周面に形成された雄ねじ86に螺合されている。
温調軸36は、この伝達部材82の回転によりねじ送りで図中左右方向に進退移動させられる。
ここで各ワッシャ96は、内周側の部分が伝達部材82の段付部92a,92bに嵌り込んでおり、また外周側の部分が、弁ケース10の段付部98a及び円筒部68の段付部98bに軸方向に当接状態には嵌り込んでいる。
尚、この緩衝ばね94は、回転操作軸66を回転操作したとき、通常は軸方向に撓むことなく伝達部材82を円筒部68に対し軸方向に固定状態として、回転操作軸66から伝達部材82に伝へられた回転力にて、温調軸36をねじ送りで進退移動させる。
本実施形態では、これら緩衝ばね94,ワッシャ96,弁ケース10の段付部98a,円筒部68の段付部98b及び伝達部材82の段付部92a,92bにて緩衝機構100が構成されている。
尚101は温調軸36と伝達部材82の螺合部のバックラッシ吸収用のコイルばねである。
図1は混合水の温度を例えば40℃程に設定した状態を表しており、このとき水側弁部22,湯側弁部24はそれぞれ対応する水側弁座23,湯側弁座25から離れた開弁状態にあって、水流入通路12,湯流入通路14からの水と湯を共に混合室16へと流入させる。
図3(I)はこのときの状態を表している。
尚、図3(I)に示した状態は例えば混合水温度が45℃に設定されて主弁20が自動温度調節の動作を行うときの位置を表している。
このとき、同図に示しているように温調軸36に設けた湯側ストッパ60が、主弁20の被当接部58に当接した状態となって、ここにおいて主弁20の自動温度調節の動作が停止状態となる。
即ちこの状態では、混合水温度の上昇によって感温ばね48が付勢力を増大して伸びようとしても、主弁20の図中右向きの移動が湯側ストッパ60にて阻止された状態にあり、主弁20は混合水の温度変化に応じてその温度を自動調節するための動作を行うことができない。
即ち主弁20が、バイアスばね50を介さずに温調軸36により直接湯側を全開とする位置まで押動される。図3(III)はこのときの状態を表している。
詳しくは、伝達部材82が緩衝ばね94を収縮方向に撓ませながら図中右向きにねじ送りで相対的に後退運動し、過剰な操作力をこの緩衝ばね94の収縮撓み及び伝達部材82の図中右方向の後退運動によって吸収する。
この状態では、主弁20は混合水の温度の増減に応じて左右方向に微動し、混合水の温度を設定温度である例えば35℃に自動的に調節する動作を行う。
このとき、温調軸36の水側ストッパ64が、主弁20の被当接部62に当接した状態となって、主弁20の自動温度調節の動作が強制停止させられた状態となる。
そして更に温調軸36を図中右方向に移動させると、水側ストッパ64と主弁20の被当接部62との当接によるストッパ作用によって、主弁20が感温ばね48を介さずに直接右向きに押されて、湯側弁部24が強制的に湯側弁座25に押し付けられ、ここにおいて図4(III)に示すように湯側弁部24が強制全閉、水側弁部22が強制全開状態とされる。
この図4(III)の状態の下では、湯流入通路14からの湯の流入はなくなって、水流入通路12から水だけが内部に流入し、吐水部から吐水される。
また水側弁部22,湯側弁部24を完全閉弁させる際も、バイアスばね50,感温ばね48に影響されずに操作を行なうことができるため、操作が軽い利点を有する。
同図中(A)は緩衝機構100の配設位置を上記と異なった位置に設けた場合の例である。
図示のようにここでは緩衝機構100を主弁20自体に設けている。詳しくは、ここでは主弁20における中心筒部30が内筒30-1と外筒30-2とに分割されていて、それらの間に上記と同様の構成の緩衝機構100が設けられている。
尚ここでは外筒30-2に段付部98a,98bが設けられ、また内筒30-1に段付部92a,92bが設けられている。
(B)はその緩衝機構100の作用を表したもので、その具体的内容は上記と基本的に同様である。
即ち主弁20の水側弁部22が水側弁座23に当接し、完全閉弁状態となった後において更に回転操作軸66に正方向の回転が加えられると、緩衝ばね94を収縮方向に撓ませながら、主弁20の内筒30-1が外筒30-2に対し図中左方向に相対移動して、過剰な操作力を吸収する。
この例は、水流入通路12,湯流入通路14に互いに隣接した位置において弁ケース10の径方向の内面に水側弁座102,湯側弁座104を設け、そこに環状の保持溝を設けて弾性シール部材としてOリング106を嵌込状態に装着するとともに、主弁20の水側弁部22,湯側弁部24を、弁ケース10の径方向の内面に沿って閉弁到達位置及びこれを超える位置まで移動可能となし、そして水側弁部22の径方向の外面を閉弁到達位置で水側弁座102のOリング106に径方向に弾性接触させて、水側弁部22と水側弁座102との間を水密にシールするようになし、また湯側弁部24の外面を閉弁到達位置で湯側弁座104のOリング106に径方向に弾性接触させて、湯側弁部24と湯側弁座104との間を水密にシールするようになしたものである。
そして閉弁到達位置からの更なる移動によって、加えられた過剰な操作力を吸収する。
また過剰な操作が水側弁部22,湯側弁部24の移動によって吸収されるため、その際に操作が特に重くなることがないといった利点が得られる。
この例は、湯水混合弁をパイロット式の弁として構成した例である。
図において108は、水流入通路12上に設けられたダイヤフラム弁(ピストン弁であっても良い)から成る水側弁部で、硬質の本体110と、これにより保持されたゴム製のダイヤフラム膜112とを有している。
ここで本体110及びダイヤフラム膜112はそれぞれ平面形状が円形状をなしており、そしてダイヤフラム膜112の外周端部が、弁ケース10に固定されている。
そして水側弁部108は、その開度に応じて水流入通路12を通じて混合室16に流入する水の流入量を変化させる。
この湯側弁部116は、図中右方向の移動により湯側弁座118に当接し閉弁することで湯流入通路14を遮断し、また図中左方向に湯側弁座118から離れて開弁することで、湯流入通路14を開く。
そして湯側弁部116は、湯側弁座118からの離間量、即ちその開度に応じて湯流入通路14からの湯の流入量を変化させる。
この湯側弁部116と水側弁部108とは、軸方向の大部分が円筒形状をなす連結部122にて互いに連結され、それら水側弁部108,湯側弁部116及び連結部122の全体が、一体の主弁124を構成している。
尚湯側弁部116と連結部122とは、径方向に延びるアーム126にて互いに結合されている。
この背圧室128は、水側弁部108に対して内部の圧力を閉弁方向の押圧力として作用させる。
背圧室128は、水側弁部108を貫通して形成された導入小孔130を通じて水流入通路12と連通しており、水流入通路12からの水が、この導入小孔130を通じて背圧室128内部に流入する。
背圧室128は、導入小孔130を通じて水流入通路12の水が流入することで圧力を増大させる。
水側弁部108にはまた、その中心部に背圧室128内の水を混合室16側に抜く水抜通路としてのパイロット通路132が、水側弁部108を貫通して設けられている。
このパイロット弁134は、主弁124の開閉動作を制御するもので、このパイロット弁134が図中右向きに移動すると、背圧室128から混合室16側に抜ける水の量が多くなって、背圧室128の圧力が減少する。
すると背圧室128の圧力に対し、水流入通路12から流入する水の圧力が高くなって、その増大した圧力により水側弁部108、即ち主弁124が図中右方向に移動し、水側弁部108の開度が大、湯側弁部116の開度が小となって、混合水の温度が低下する。
これにより主弁124が図中左向きに、即ちパイロット弁134の図中左向きの移動に追従して同方向に移動する。ここにおいて水側弁部108の開度が小、湯側弁部116の開度が大となって、混合水の温度が上昇する。
そしてパイロット弁134が更に図中左向きに移動すると、主弁124がこれに追従して移動し、混合水温度を更に上昇させる。
このスリーブ136の図中右端側に、上記のパイロット弁134が一体に構成されている。
この温調軸36には、スリーブ136を間にしてその左側に感温ばね48が、また右側にバイアスばね50が外嵌状態に嵌挿され組み付けられている。そして感温ばね48がスリーブ136に対して図中右向きに、即ちパイロット弁134を開弁させる方向に、つまり水側弁部108を開弁させる方向に付勢力を及ぼしている。
スリーブ136は、これら感温ばね48の付勢力とバイアスばね50の付勢力とが釣り合う位置に温調軸36に保持される。
またこの実施形態においても、感温ばね48とバイアスばね50の合計の長さは一定に保持される。
またスリーブ136には、対応する被当接部58,62がそれぞれ設けられている。
尚138は、図2のフランジ44に相当する大径部である。
この引掛部142は次のように働く。即ち温調軸36の水側ストッパ64がスリーブ136の被当接部62に当接した後、更に温調軸36が図中右方向に移動させられると、引掛部142が連結部122を引っ掛けてこれを共に強制的に右方向に移動させる。即ち主弁124を強制的に右方向に移動させ、湯側弁部116を全閉方向に、水側弁部108を全開方向に強制的に移動させる。
即ちこの例では、湯側ストッパ60及び水側ストッパ64が、温調軸36の図中左向き及び右向きの移動時にある位置からスリーブ136を介してパイロット弁134を強制移動させる。
尚、150は温調軸36の小径部38とスリーブ136との間を水密にシールする環状のシール部材である。
また温調軸36が図中右向きに大きく移動したとき、最終的にスリーブ136の引掛部142が主弁124を引っ掛けて湯側弁部116を湯側弁座118に強制的に押し付けた状態となる。
このような状態で回転操作軸66に過剰な操作力が加えられると、上記実施形態と同様にして緩衝機構100の緩衝ばね94が撓むことによって、その過剰な操作力が吸収される。
この実施形態においても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
この例では、主弁20が水側の弁のみならず湯側の弁もまたパイロット式の弁とされている。
詳しくは、水側弁部108のみならず湯側弁部154もまたダイヤフラム弁から成っている。
このダイヤフラム弁から成る湯側弁部154は、平面形状が円形状の硬質の本体110とダイヤフラム膜112とを有しており、そのダイヤフラム膜112の外周端部が弁ケース10に固定されている。
この背圧室156は、その内部の圧力を湯側弁部154に対する閉弁方向の押圧力として作用させる。
湯側弁部154には、これを貫通して湯流入通路14からの湯を背圧室156内に流入させる導入小孔158が設けられており、またその中心部には背圧室156内の湯を混合室16側へと抜くパイロット通路160が湯側弁部154を貫通して設けられている。
尚、この湯側弁部154は湯側弁座162への当接によって閉弁状態となり、またこれから図中左方向に離間することによって開弁状態となる。またその開弁量に応じて湯流入通路14からの湯の流入量を変化させる。
ここで大径のスリーブ166-1は止め輪166にて図中右端の位置が規定されており、また左側のスリーブ166-2は図中左端の位置が止め輪168にて規定されている。
ここでスリーブ136-3は、図中右端の位置が止め輪170にて規定されている。
この湯側パイロット弁174は、湯側弁部154を貫通するパイロット通路160の開度を変化させて、湯側弁部154を湯側パイロット弁174に追従して左右方向に移動させる。
尚この湯側パイロット弁174と水側パイロット弁172とのそれぞれの外周面には環状のシール部材176が装着されている。
尚この実施形態においても、温調軸36における図中右側の大径のスリーブ166-1に湯側ストッパ60が、また図中左側のスリーブ166-2に水側ストッパ64が設けられている。
またスリーブ136-1に湯側ストッパ60に対応した被当接部58が、スリーブ136-3に水側ストッパ64に対応した被当接部62が備えられている。
図8は水側弁部108,湯側弁部154の何れもが開弁した状態を表しており、従ってこのとき水側パイロット弁172,湯側パイロット弁174のそれぞれは水側のパイロット通路132,湯側のパイロット通路160をそれぞれ開いた状態にある。
この状態で混合室に水と湯とが流入すると、感温ばね48が混合水の温度に感応して付勢力を増減させることで水側パイロット弁172,湯側パイロット弁174が図中左右方向に微動し、水側弁部108,湯側弁部154をそれらに追従して図中左右方向に微動させる。即ち主弁20を微動させ、水側弁部108,湯側弁部154の開度を変化させる。これにより混合水の温度を設定温度に自動調節させる。
詳しくは、温調軸36を図中左方向に大きく移動させると、ある位置で湯側ストッパ60がバイアスばね50を介さずに被当接部58に当接して主弁20における自動温度調節の動作を停止させた上で、水側パイロット弁172,湯側パイロット弁174を図中左向きに押し、水側弁部108を強制閉弁させ、また湯側弁部154を強制開弁させる。
従ってこの実施形態においても上記と同様の効果を奏することができる。
例えば本発明においては、操作力の伝達部材を複数設けて何れか隣接する伝達部材間にまたがって緩衝機構を設け、その緩衝機構で過剰な操作力を吸収するようになすことができるなど、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
20 主弁
22,108 水側弁部
23,102,114 水側弁座
24,116,115 湯側弁部
25,104,118,162 湯側弁座
26,106,120 Oリング
36 温調軸
48 感温ばね
50 バイアスばね
52 弁ユニット
60 湯側ストッパ
64 水側ストッパ
94 緩衝ばね
100 緩衝機構
134 パイロット弁
Claims (11)
- (a)軸方向に離隔して設けられた水側弁部と湯側弁部とを備えた主弁と、(b)軸方向移動により該水側弁部,湯側弁部の開度を互いに逆の関係で大きく又は小さく変化させる方向に該水側弁部,湯側弁部の位置を移行させる温調軸と、(c)該水側弁部の開度を大,湯側弁部の開度を小とする方向に付勢力を及ぼし且つ混合水の温度上昇に感応して付勢力を増大させる感温ばねと、(d)該感温ばねとは逆向きの付勢力を及ぼすバイアスばねと、を有する自動温度調節機能付の湯水混合弁において
前記温調軸により、前記主弁又は該主弁における前記水側弁部,湯側弁部の開度を制御するパイロット弁を該温調軸に沿って軸方向に相対移動可能に保持させるとともに、前記感温ばね及びバイアスばねを、該主弁又は該パイロット弁に対し互いに逆向きに付勢力を及ぼす状態に前記温調軸に組み付けて保持させ、それら感温ばね,バイアスばね,主弁又はパイロット弁及び温調軸を含んで弁ユニットを構成し、全体を一体に移動可能となしたことを特徴とする湯水混合弁。 - 請求項1において、前記弁ユニットの温調軸には、前記感温ばねとバイアスばねとの付勢力の釣合い位置の変化に応じ位置移動することで行う前記主弁の自動温度調節の動作範囲を設定範囲に制限するストッパを設けたことを特徴とする湯水混合弁。
- 請求項2において、前記ストッパが、混合水温度を上昇させる方向への前記温調軸の移動時に、前記主弁又はパイロット弁に対して前記バイアスばねを介さずに直接又は間接に当って該主弁の前記自動温度調節の動作を停止状態とした上で前記水側弁部を強制全閉、前記湯側弁部を強制全開とする方向に該主弁を強制移動させる湯側ストッパを有していることを特徴とする湯水混合弁。
- 請求項2,3の何れかにおいて、前記ストッパが、混合水温度を低下させる方向への温調軸の移動時に、前記主弁又はパイロット弁に対して前記感温ばねを介さずに直接又は間接に当って該主弁の前記自動温度調節の動作を停止状態とした上で前記湯側弁部を強制全閉、水側弁部を強制全開とする方向に該主弁を強制移動させる水側ストッパを有していることを特徴とする湯水混合弁。
- 請求項3において、前記水側弁部を対応する水側弁座に押し付けることで該水側弁部を強制全閉するものとなしてあることを特徴とする湯水混合弁。
- 請求項4において、前記湯側弁部を対応する湯側弁座に押し付けることで該湯側弁座を強制全閉するものとなしてあること特徴とする湯水混合弁。
- 請求項5において、操作力の入力部から前記温調軸の前記湯側ストッパ及び前記水側弁部,水側弁座を経て弁ケースに到る操作力の伝達経路上に、該水側弁部を該水側弁座に強制的に押し付けてからの過剰な操作力を吸収する緩衝機構を設けたことを特徴とする湯水混合弁。
- 請求項6において、操作力の入力部から前記温調軸の前記水側ストッパ及び前記湯側弁部,湯側弁座を経て弁ケースに到る操作力の伝達経路上に、該湯側弁部を該湯側弁座に強制的に押し付けてからの過剰な操作力を吸収する緩衝機構が設けてあることを特徴とする湯水混合弁。
- 請求項7,8の何れかにおいて、前記緩衝機構が軸方向に撓んで過剰な操作力を吸収する緩衝ばねを有していることを特徴とする湯水混合弁。
- 請求項3において、前記水側弁部を筒形弁部となして弁ケースの内面に沿って全開位置から全閉到達位置、更に該全開到達位置を超える位置まで軸方向に移動可能となすとともに、該全閉到達位置で及び該全閉到達位置を越えてから、該水側弁部の外面と前記弁ケースの内面との間に介在させた弾性シール部材にてそれら水側弁部の外面と弁ケースの内面とを径方向に水密にシールして、該水側弁部を全閉状態に維持するようになしたことを特徴とする湯水混合弁。
- 請求項4において、前記湯側弁部を筒形弁部となして弁ケースの内面に沿って全開位置から全閉到達位置、更に全閉到達位置を超える位置まで軸方向に移動可能となすとともに、該全閉到達位置で及び該全閉到達位置を超えてから、該湯側弁部の外面と前記弁ケースの内面との間に介在させた弾性シール部材にてそれら湯側弁部と弁ケースとの間を径方向に水密にシールして、該湯側弁部を全閉状態に維持するようになしたことを特徴とする湯水混合弁。
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