JP2008115658A - 構造体 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易的な形状で適度な嵌め合いやすさを持ち、且つ使用する材料の伸縮を吸収することが可能な組み合わせ形状及びその形状を持った板、パネル部材などの構造体を提供すること。
【解決手段】略矩形平面部材の相対する側面の一方に下面側が切除され外端部に下向きの凸部を有する下向きの凹部が設けられ、もう一方の側面に、前記下向きの凹部と嵌合可能な、表面側が切除され外端部に上向きの凸部を有する上向きの凹部が設けられてなる構造体で、嵌合深さと、嵌合部分の傾斜角度を特定し、また面取りによる欠けや丸みが設けることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】略矩形平面部材の相対する側面の一方に下面側が切除され外端部に下向きの凸部を有する下向きの凹部が設けられ、もう一方の側面に、前記下向きの凹部と嵌合可能な、表面側が切除され外端部に上向きの凸部を有する上向きの凹部が設けられてなる構造体で、嵌合深さと、嵌合部分の傾斜角度を特定し、また面取りによる欠けや丸みが設けることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明の構造体は、床材、組み合わせパネル等の建築表面部材において複数枚のパネル、板を組み合わせて使用し、且つ組み合わせ時に嵌め合い構造により連結組み合わせ可能な部材に関するものである。
嵌め合い形状を持つ板、パネルは存在したが、組み合わせやすい事や組み合わせる部材の伸縮を考慮したものは多くはない。
回転サネは両方をクリアするが形状が複雑で切削加工による場合なら良いが成形加工するのは難しい。隙間にクッション状の緩衝部を設けるのも良いが、組み合わせたときの感触やはずれ易い等の不安がある。
特開2006−077449
本発明はこのような問題点を解決するためになされたものであり、その課題とするところは、簡易的な形状で適度な嵌め合いやすさを持ち、且つ使用する材料の伸縮を吸収することが可能な組み合わせ形状及びその形状を持った板、パネル部材などの構造体を提供することにある。
本発明はこの課題を解決するものであり、すなわちその請求項1記載の発明は略矩形平面部材の相対する側面の一方に下面側が切除され外端部に下向きの凸部を有する下向きの凹部が設けられ、もう一方の側面に、前記下向きの凹部と嵌合可能な、表面側が切除され外端部に上向きの凸部を有する上向きの凹部が設けられてなる構造体であり、前記一方の側面に設けられた凹部の底部から前記外端部の下向きの凸部の先端までの垂直距離をaとし、下向きの凹部の底部から表面まで垂直距離をbとして、略矩形平面部材の垂直方向の厚みがa+2bとなるものであり、前記一方の側面に設けられた下向きの凹部の両側面に、底部から開口部に向かって狭まるように傾斜を有し、前記もう一方の側面に設けられた上向きの凸部の両側面に、根底部から先端部に向かって広がるように傾斜を有し、前記下向きの凹部と上向きの凸部には嵌合隙間αが設けられてなり、前記嵌合隙間αは凸部最大幅から凹部最低幅を引いた物で、前記傾斜の角度をθとしたときに、前記θが20〜50°であり、−(2×a×tanθ)< α <0、となることを特徴とする構造体である。
またその請求項2記載の発明は、前記凹部及び又は凸部の角部に、面取りによる欠けや丸みが設けられてなることを特徴とする請求項1記載の構造体である。
本発明の請求項1記載の発明により、隙間αと傾斜角θの規定により嵌め合い後に必ず2atanθ−αの嵌め合い後隙間が生じ、嵌める時はαの大きさにより嵌合力が発生するので適度な嵌合力と嵌め合い後の隙間が両立される。(パチンとはまってしかも隙間があるので伸縮があっても突き上げや目隙きが起きない)
θが20°以下だと嵌め合いも緩めで嵌め合い後隙間も小さく突き上げ発生の恐れがある。50°以上だと嵌め合いのきつさの割りに嵌め合い後隙間が大きすぎる為、遊びが大きすぎてパチンと嵌めてもはずれ易いものになったり、隙間が大きすぎる為目隙が大きく出てくる可能性がある。
本発明の請求項2記載の発明により、より実用形状として、設置後の見栄えが自然になったり、嵌合時にスムーズにくみ合わせる事が出来るようになり、衝撃による部材の破損や、複数回の使用による磨耗にも耐えうるものとなる
以下に本発明の化粧板を図面に基づき詳細に説明する。図1に本発明の構造体の一実施例の断面の構造を示す。図2に嵌め合わせた状態を示す。図3に凹部及び又は凸部の角部に、面取りによる欠けや丸みが設けられてなる状態を示す。表面の化粧シート1は接着層2を介して本発明の構造体3に積層される。構造体の嵌合は下向きの凹部4と上向きの凹部5とにより、嵌め合い隙間α6、傾斜角度θ7、嵌め合い後隙間8を有する。
本発明における構造体3に用いる素材としては、望まれる加工適性を有するものであればよく、特には木質系充填剤を配合した熱可塑性樹脂からなる樹脂系基材が好適である。
前記熱可塑性樹脂としてはポリオレフィン系樹脂例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソプレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−αオレフィン共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体やそれらの酸変成物(接着性向上の目的で不飽和カルボン酸またはその無水物を共重合させたもの)、アイオノマー(オレフィン−不飽和カルボン酸共重合体の金属水和物)等から適宜選択が可能である。また、これらの中から選ばれる同種または異種の樹脂を適宜混合して使用してもよい。異種の樹脂を組み合わせる場合には、互いによく相溶するかもしくは互いによく接着する樹脂の組み合わせであることが望ましいが、そうでない場合であっても、両者を相溶及び/または接着させるための相溶化剤及び/または接着剤の添加により混合後の物性が維持できれば使用可能である。
前記木質系充填剤としては、基本的には他の木質系基材から出る木粉を再利用すればよいが、間伐材や廃材等の天然の木材を主原料として製造された粉状、粒状ないし短繊維状の充填剤であっても良い。一般的には、木材をカッターミルなどによって破断し、これをボールミルやインペラーミルなどにより粉砕して微粉状にしたもの(木粉)などが知られている。
前記木質系充填剤の配合割合としては熱可塑性樹脂100重量部に対して5〜50重量部程度が好ましい。5重量部未満では温度変化に対しての寸法変化を押さえる改善が殆どなく、50重量部を超えた場合は嵌合形状の自由度が少なくなり、表面がざらつき嵌合に悪影響が出る。
前記木質系充填剤の平均粒径は一般的には1〜200μm、より好ましくは5〜100μmであることが望ましい。平均粒径が1μm未満であると取り扱いが困難であり、樹脂中への分散状態が悪化して機械強度が低下する。平均粒径が200μmより大きいと成形品の均質性、平面性、機械的強度が低下する原因となりやすい。
また、必要に応じて例えば熱安定剤、酸中和剤、紫外線吸収剤、光安定剤、顔料または染料等の着色剤、木質系以外の有機系または無機系の充填剤、帯電防止剤、滑剤、造核剤、発泡剤、難燃剤、ブロッキング防止剤、半透明化のための光散乱剤、艶調整剤等の添加剤の1種以上を添加することもできる。
前記熱可塑性樹脂と木質系充填材との混練は特に方法を問わないが、バンバリーミキサーによって混練し、ペレタイザーでペレット化する方法や、2軸押出混練機によって混合、ペレット化する方法などが一般的である。また、熱可塑性樹脂の成形と同時に木質系充填材と樹脂を混練してもかまわない。なお、木質系充填材は、含水率が大きいと成形時に水分の蒸発による発泡の原因となるため、混練前にあらかじめ乾燥機やホッパードライヤーで乾燥させ、含水率を8%以下に抑えておくことが望ましい。
これのようにして得た木質系充填剤を配合した熱可塑性樹脂は、適宜の成形法で適宜の形状に成形することで得ることができる。例えば圧縮成形法、押出成形法、異形押出成形法、射出成形法、射出圧縮成形法、トランスファー成形法等の公知の各種の成形方法から、成形物の形状や寸法に合わせて適宜選択すればよい。さらに、各種形に押出したあとに、テノーナーやルーターで加工してもよい。
本発明における凹部及び又は凸部の角部に設ける面取りによる欠けや丸みとしては、図3に示すような約1.5(mm)RのR形状が好適である。2Rよりも大きいと角がだれているように見え、基材同士を並べたときに隙間が目立つので、おおむね0.5〜2R程度が自然と思われるが、特にこれに限定されるものではなく、嵌合構造に不都合なく見栄えの良いようであれば適宜施すことができる。
ホモポリプロピレン樹脂90重量部、マレイン酸変性ホモポリプロピレン樹脂10重量部、木質系充填剤(木材をカッターミルで破断し、これをボールミルにより粉砕して微粉状にした平均粒径20μmの木粉)30重量部を2軸押出混練機によって混合、ペレット化して、木質樹脂組成物を作製した。この木質樹脂組成物を異形押出成形法にて、図1及び3に示す形状の本発明の構造体を得た。得られた構造体は嵌合が容易で、かつ外れ難いものとなった。
本発明の構造体は、床材、組み合わせパネル等の建築表面部材において複数枚のパネル、板を組み合わせて使用し、且つ組み合わせ時に嵌め合い構造により連結組み合わせ可能な部材に利用可能である。
1…化粧シート
2…接着層
3…構造体
4…下向きの凹部
5…上向きの凹部
6…嵌め合い隙間α
7…傾斜角度θ
8…嵌め合い後隙間
2…接着層
3…構造体
4…下向きの凹部
5…上向きの凹部
6…嵌め合い隙間α
7…傾斜角度θ
8…嵌め合い後隙間
Claims (2)
- 略矩形平面部材の相対する側面の一方に下面側が切除され外端部に下向きの凸部を有する下向きの凹部が設けられ、もう一方の側面に、前記下向きの凹部と嵌合可能な、表面側が切除され外端部に上向きの凸部を有する上向きの凹部が設けられてなる構造体であり、
前記一方の側面に設けられた凹部の底部から前記外端部の下向きの凸部の先端までの垂直距離をaとし、下向きの凹部の底部から表面まで垂直距離をbとして、略矩形平面部材の垂直方向の厚みがa+2bとなるものであり、
前記一方の側面に設けられた下向きの凹部の両側面に、底部から開口部に向かって狭まるように傾斜を有し、
前記もう一方の側面に設けられた上向きの凸部の両側面に、根底部から先端部に向かって広がるように傾斜を有し、
前記下向きの凹部と上向きの凸部には嵌合隙間αが設けられてなり、前記嵌合隙間αは凸部最大幅から凹部最低幅を引いた物で、前記傾斜の角度をθとしたときに、前記θが20〜50°であり、
−(2×a×tanθ)< α <0
となることを特徴とする構造体。 - 前記凹部及び又は凸部の角部に、面取りによる欠けや丸みが設けられてなることを特徴とする請求項1記載の構造体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006302160A JP2008115658A (ja) | 2006-11-07 | 2006-11-07 | 構造体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008115658A true JP2008115658A (ja) | 2008-05-22 |
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ID=39501824
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JP2006302160A Pending JP2008115658A (ja) | 2006-11-07 | 2006-11-07 | 構造体 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008115658A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016156176A (ja) * | 2015-02-24 | 2016-09-01 | 凸版印刷株式会社 | 床用化粧材 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6874292B2 (en) * | 1996-06-11 | 2005-04-05 | Unilin Beheer Bv, Besloten Vennootschap | Floor panels with edge connectors |
JP2006161311A (ja) * | 2004-12-03 | 2006-06-22 | Toppan Printing Co Ltd | 化粧材 |
-
2006
- 2006-11-07 JP JP2006302160A patent/JP2008115658A/ja active Pending
Patent Citations (2)
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