しかしながら、従来の同期歌詞配信システム900においては、クライアントが既に音楽ファイルを所有している場合であっても、音楽再生に同期して歌詞を表示するためには、プロバイダから同期歌詞付き音楽ファイルの配信を受けることが必要となる。その結果、同期歌詞付き音楽ファイルに含まれる音楽データについては既に所有している音楽ファイルに含まれる音楽データと重複して著作権管理を受けることとなってしまい、当該音楽データの取得費用が重複して発生することとなるという問題がある。
そこで、本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、クライアントが既に音楽ファイルを所有している場合に音楽データの取得費用が重複して発生してしまうという事態が発生することのない同期歌詞配信システムを提供することを目的とする。
(1)本発明の同期歌詞配信システムは、同期歌詞ファイル配信装置と、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末と、携帯型音楽・同期歌詞再生端末とを備える同期歌詞配信システムであって、前記同期歌詞ファイル配信装置は、暗号化された同期歌詞データ(以下、暗号化同期歌詞データという。)を含む同期歌詞ファイルを記憶する同期歌詞ファイルDBと、前記同期歌詞配信システムに参加する同期歌詞配信会員に関する情報を記憶する同期歌詞配信会員DBと、クライアントから前記同期歌詞ファイルの配信を希望する旨の要求があったとき、前記同期歌詞ファイルDBから前記同期歌詞ファイルを取得して当該クライアントの前記同期歌詞付き音楽ファイル管理端末に対して配信する機能と、クライアントから、前記暗号化同期歌詞データから音楽再生に同期して歌詞を表示するためのライセンスキーの送信を希望する旨の要求があったとき、当該クライアントが現時点で有効な同期歌詞配信会員であるか否かを前記同期歌詞配信会員DBが記憶する情報と照合して、当該クライアントが現時点で有効な同期歌詞配信会員であると確認された場合に、前記ライセンスキーを当該クライアントの前記同期歌詞付き音楽ファイル管理端末に対して送信する機能とを有するウェブサービスサーバとを有し、前記同期歌詞付き音楽ファイル管理端末は、前記同期歌詞ファイルの配信を希望する旨の要求を前記同期歌詞ファイル配信装置に対して送信する機能と、前記ライセンスキーの送信を希望する旨の要求を前記同期歌詞ファイル配信装置に対して送信する機能と、前記同期歌詞ファイル配信装置から配信された前記同期歌詞ファイルを受信する機能と、前記同期歌詞ファイル配信装置から送信された前記ライセンスキーを受信する機能とを有する送受信部と、音楽データを含む音楽ファイルを記憶する音楽ファイル記憶部と、受信した前記ライセンスキーを記憶するライセンスキー記憶部と、受信した前記同期歌詞ファイルから前記暗号化同期歌詞データを抽出し、前記音楽ファイルに当該暗号化同期歌詞データを挿入することにより、前記暗号化同期歌詞データを含む同期歌詞付き音楽ファイルを作成する同期歌詞付き音楽ファイル作成部と、前記同期歌詞付き音楽ファイルを記憶する同期歌詞付き音楽ファイル記憶部と、前記同期歌詞付き音楽ファイルを前記携帯型音楽・同期歌詞再生端末に対して送信する機能と、前記ライセンスキーを前記携帯型音楽・同期歌詞再生端末に対して送信する機能とを有するインタフェース部とを有し、前記携帯型音楽・同期歌詞再生端末は、前記同期歌詞付き音楽ファイル管理端末から前記同期歌詞付き音楽ファイルを受信する機能と、前記同期歌詞付き音楽ファイル管理端末から前記ライセンスキーを受信する機能とを有するインタフェース部と、受信した前記同期歌詞付き音楽ファイルを記憶する同期歌詞付き音楽ファイル記憶部と、受信した前記ライセンスキーを記憶するライセンスキー記憶部と、前記同期歌詞付き音楽ファイルに含まれる前記音楽データから音楽を再生する音楽再生部と、前記ライセンスキーが有効期間内のものである場合にのみ前記同期歌詞付き音楽ファイルに含まれる前記暗号化同期歌詞データから音楽再生に同期して歌詞を表示する同期歌詞表示部とを有することを特徴とする。
このため、上記(1)に記載の同期歌詞配信システムによれば、従来の同期歌詞配信システムの場合とは異なり、同期歌詞付き音楽ファイルではなく同期歌詞ファイルがクライアントに対して配信されることとなるため、当該クライアントには重複して音楽データが配信されることがなくなる。その結果、本発明の同期歌詞配信システムによれば、クライアントが既に音楽ファイルを所有している場合に音楽データの取得費用が重複して発生してしまうという事態が発生することがなくなる。
また、上記(1)に記載の同期歌詞配信システムによれば、従来の同期歌詞配信システムの場合と同様に、クライアントにとってもプロバイダにとっても以下のように大きな利益が得られる。すなわち、クライアントにとっては、本発明の同期歌詞配信システムに参加することで、プロバイダから受信した同期歌詞ファイルから暗号化同期歌詞データを抽出し、自己の所有する音楽ファイルに当該暗号化同期歌詞データを挿入することにより、同期歌詞付き音楽ファイルを作成することが可能となる。このため、同期情報を歌詞データに付加して同期歌詞データを作成するという煩雑な作業をしなくても、音楽再生に同期して自己の端末上に歌詞を表示することが可能となるという利益が得られる。また、プロバイダにとっては、暗号化同期歌詞データを含む同期歌詞ファイルをクライアントに対して配信するとともに、クライアントが現時点で有効な同期歌詞配信会員である場合にのみ、有効期間が定められたライセンスキーを当該クライアントに対して送信することで、爾後の適切な著作権管理が可能となり、所定条件下での確実な課金が可能となるという利益が得られる。
上記(1)に記載の同期歌詞配信システムにおいては、携帯型音楽・同期歌詞再生端末の同期歌詞表示部は、携帯型音楽・同期歌詞再生端末のライセンスキー記憶部が有効期間内のライセンスキーを記憶しているか否かを確認して、その確認がなされた場合にのみ、暗号化同期歌詞データを復号化することができなるように構成されていてもよいし、予め暗号化同期歌詞データを復号化して復号化同期歌詞データを作成しておき、上記確認がなされた場合にのみ、復号化された同期歌詞データから歌詞を表示することができるように構成されていてもよい。
上記(1)に記載の同期歌詞配信システムにおいては、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末は、同期歌詞ファイル配信装置に対して、自己が所有する音楽ファイル以外の音楽ファイルに対応する同期歌詞ファイルについては、配信を希望する旨の要求をすることができないように構成されていてもよいし、配信を希望する旨の要求をすることができるように構成されていてもよい。
上記(1)に記載の同期歌詞配信システムにおいては、暗号化同期歌詞データを音楽ファイルに挿入する方法としては、音楽ファイルにおけるヘッダ領域などの管理領域に暗号化同期歌詞データを書き込む方法や、電子透かし技術により音楽ファイルにおける音楽データ領域に暗号化同期歌詞データを書き込む方法などを好ましく用いることができる。
上記(1)に記載の同期歌詞配信システムにおいては、ライセンスキーの有効期間としては、例えば1カ月間(例えば、月初〜月末。)を好ましく例示することができる。
上記(1)に記載の同期歌詞配信システムにおいては、音楽ファイルとして、MP3、WMA、AAC(ドルビー ラボラトリーズ ライセンシング コーポレーションの登録商標。)などのフォーマット形式の音楽ファイルを好ましく用いることができる。
(2)上記(1)に記載の同期歌詞配信システムにおいては、前記同期歌詞付き音楽ファイル管理端末の前記同期歌詞付き音楽ファイル記憶部及び前記携帯型音楽・同期歌詞再生端末の前記同期歌詞付き音楽ファイル記憶部は、前記ライセンスキーが有効期間内のものでない場合であっても、前記同期歌詞付き音楽ファイルを記憶し続ける機能をさらに有することが好ましい。
このように構成することにより、ライセンスキーの有効期間が経過した後であっても、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末は、既に作成した同期歌詞付き音楽ファイルを記憶し続けることが可能となり、携帯型音楽・同期歌詞再生端末は、既に記憶している同期歌詞付き音楽ファイルを記憶し続けることが可能となるため、例えばクライアントが本発明の同期歌詞配信システムへの参加を取り止めた後、再参加するなどしてライセンスキーを再度取得したような場合であっても、参加を取り止める前に作成しておいた同期歌詞付き音楽ファイルに含まれる暗号化同期歌詞データから音楽再生に同期して歌詞を表示することが可能となる。
(3)上記(2)に記載の同期歌詞配信システムにおいては、前記携帯型音楽・同期歌詞再生端末の前記音楽再生部は、前記ライセンスキーが有効期間内のものでない場合であっても、前記同期歌詞付き音楽ファイルに含まれる前記音楽データから音楽を再生する機能をさらに有することが好ましい。
このように構成することにより、ライセンスキーの有効期間が経過した後であっても、歌詞が表示されないだけで音楽を再生することが可能となるため、例えばクライアントが本発明の同期歌詞配信システムへの参加を取り止めてライセンスキーを失ったとしても、既に作成した同期歌詞付き音楽ファイルが無駄になってしまうということがなくなる。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の同期歌詞配信システムにおいては、前記同期歌詞付き音楽ファイル管理端末は、前記同期歌詞付き音楽ファイルに含まれる前記音楽データから音楽を再生する音楽再生部と、前記ライセンスキーが有効期間内のものである場合にのみ前記同期歌詞付き音楽ファイルに含まれる前記暗号化同期歌詞データから音楽再生に同期して歌詞を表示する同期歌詞表示部とをさらに有することが好ましい。
このように構成することにより、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末を用いることによっても、同期歌詞付き音楽ファイルに含まれる暗号化同期歌詞データから音楽再生に同期して歌詞を表示することが可能となり、クライアントにとっての利便性が高まる。
上記(4)に記載の同期歌詞配信システムにおいては、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末の同期歌詞表示部は、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末のライセンスキー記憶部が有効期間内のライセンスキーを記憶しているか否かを確認して、その確認がなされた場合にのみ、暗号化同期歌詞データを復号化することができるように構成されていてもよいし、予め暗号化同期歌詞データを復号化して復号化同期歌詞データを作成しておき、上記確認がなされた場合にのみ、復号化された同期歌詞データから歌詞を表示することができるように構成されていてもよい。
(5)上記(4)に記載の同期歌詞配信システムにおいては、前記同期歌詞付き音楽ファイル管理端末の前記同期歌詞表示部は、前記ライセンスキーが有効期間内のものでない場合又は前記ライセンスキーそのものを所有していない場合であっても、前記同期歌詞付き音楽ファイルに含まれる前記暗号化同期歌詞データから歌詞の一部を表示することができるように構成されていることが好ましい。
このように構成することにより、ライセンスキーそのものを所有していないクライアントに対しては、本発明の同期歌詞配信システムの機能の一部を体験させることで、本発明の同期歌詞配信システムの素晴らしさ、楽しさなどを知らしめることができ、本発明の同期歌詞配信システムへの参加を促すことが可能となる。また、ライセンスキーの有効期間が経過したクライアントに対しては、本発明の同期歌詞配信システムの機能の一部を再体験させることで、本発明の同期歌詞配信システムの素晴らしさ、楽しさなどを再認識させることができ、本発明の同期歌詞配信システムへの再参加を促すことが可能となる。
本発明の同期歌詞配信システムにおいては、歌詞の一部として、例えば、曲の頭から45秒間の歌詞を例示することができる。
この場合、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末の同期歌詞表示部は、ライセンスキーが有効期間内のものでない場合又はライセンスキーそのものを所有していない場合には、暗号化同期歌詞データのうち曲の頭から45秒間の部分の暗号化同期歌詞データのみを復号化することができるように構成されていてもよいし、予め1曲分の暗号化同期歌詞データを復号化しておくとともに、上記場合には曲の頭から45秒間の部分のみ歌詞を表示することができるように構成されていてもよい。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の同期歌詞配信システムにおいては、前記携帯型音楽・同期歌詞再生端末として、複数種類の携帯型音楽・同期歌詞再生端末を備え、前記同期歌詞付き音楽ファイル管理端末の前記同期歌詞付き音楽ファイル作成部は、前記複数種類の携帯型音楽・同期歌詞再生端末のそれぞれに対応するように前記同期歌詞付き音楽ファイルを作成する機能を有することが好ましい。
このように構成することにより、携帯型音楽・同期歌詞再生端末は、自己の表示性能に相応しい同期歌詞付き音楽ファイルを取得することが可能となる。例えば、携帯型音楽・同期歌詞再生端末が「白黒、16文字×1行」の表示性能を有する表示装置を備えるものである場合には、これに対応した同期歌詞データを含む同期歌詞付き音楽ファイルを取得することが可能となる。また、携帯型音楽・同期歌詞再生端末が「白黒、16文字×2行」の表示性能を有する表示装置を備えるものである場合には、これに対応した同期歌詞データを含む同期歌詞付き音楽ファイルを取得することが可能となる。また、携帯型音楽・同期歌詞再生端末が「フルカラー、16文字×2行」の表示性能を有する表示装置を備えるものである場合には、これに対応した同期歌詞データを含む同期歌詞付き音楽ファイルを取得することが可能となる。
(7)上記(1)〜(6)のいずれかに記載の同期歌詞配信システムにおいては、前記ウェブサービスサーバは、クライアントから前記同期歌詞ファイルの配信を希望する旨の要求があったとき、当該クライアントが現時点で有効な同期歌詞配信会員であるか否かを前記同期歌詞配信会員DBが記憶する情報と照合して、当該クライアントが現時点で有効な同期歌詞配信会員であると確認された場合に、前記同期歌詞ファイルDBから前記同期歌詞ファイルを取得して当該クライアントの前記同期歌詞付き音楽ファイル管理端末に対して配信することが好ましい。
このように構成することにより、クライアントが現時点で有効な同期歌詞配信会員である場合にのみ、当該クライアントに対して同期歌詞ファイルを送信することで、適切な著作権管理を行うことが可能となる。
なお、本発明の同期歌詞配信システムにおいては、クライアントは自己のコンピュータ(PC、PDAを含む。)を同期歌詞付き音楽ファイル管理端末として機能させるためのマネージャプログラム(同期歌詞付き音楽ファイル管理端末用プログラム)を、予めプロバイダから入手して自己のコンピュータにインストールしておくことが好ましい。クライアントはマネージャプログラムを、CD−ROMなどの記憶媒体を介して入手することもできるし、インターネットを介して入手することもできる。
(8)上記(7)に記載の同期歌詞配信システムにおいては、前記同期歌詞ファイル配信装置は、前記音楽ファイルを記憶する音楽ファイルDBと、前記音楽ファイルDBが記憶する前記音楽ファイルと前記同期歌詞ファイルDBが記憶する前記同期歌詞ファイルとから前記暗号化同期歌詞データを含む同期歌詞付き音楽ファイルを作成する同期歌詞付き音楽ファイル作成部とをさらに備え、前記ウェブサービスサーバは、クライアントから前記同期歌詞付き音楽ファイルの配信を希望する旨の要求があったとき、前記同期歌詞ファイル配信装置の前記同期歌詞付き音楽ファイル作成部から前記同期歌詞付き音楽ファイルを取得して当該クライアントの前記同期歌詞付き音楽ファイル管理端末に対して配信する機能をさらに有することが好ましい。
このように構成することにより、クライアントから同期歌詞付き音楽ファイルの配信を希望する旨の要求があった場合には、要求のあった同期歌詞付き音楽ファイルを当該クライアントの同期歌詞付き音楽ファイル管理端末に対して配信することが可能となる。
なお、クライアントからこのような要求がある場合としては、クライアントが当該音楽ファイルそのものを所有していない場合が考えられる。このような場合には、そもそもクライアントは当該音楽ファイルそのものを所有していないのであるから、音楽データの取得費用が重複して発生してしまうという事態が発生することはない。同期歌詞付き音楽ファイル管理端末は、自らが同期歌詞付き音楽ファイルを作成せずに、同期歌詞ファイル配信装置の同期歌詞付き音楽ファイル作成部が作成した同期歌詞付き音楽ファイルを受信して管理すればよい。
(9)上記(7)に記載の同期歌詞配信システムにおいては、前記同期歌詞ファイル配信装置は、ネットワークを介して音楽ファイルを取得する音楽ファイル取得サーバと、前記音楽ファイル取得サーバが取得した前記音楽ファイルと前記同期歌詞ファイルDBが記憶する前記同期歌詞ファイルとから前記同期歌詞付き音楽ファイルを作成する同期歌詞付き音楽ファイル作成部とをさらに備え、前記ウェブサービスサーバは、クライアントから前記同期歌詞付き音楽ファイルの配信を希望する旨の要求があったとき、前記同期歌詞ファイル配信装置の前記同期歌詞付き音楽ファイル作成部から前記同期歌詞付き音楽ファイルを取得して当該クライアントの前記同期歌詞付き音楽ファイル管理端末に対して配信する機能をさらに有することが好ましい。
このように構成することによっても、クライアントから同期歌詞付き音楽ファイルの配信を希望する旨の要求があった場合には、要求のあった同期歌詞付き音楽ファイルを当該クライアントの同期歌詞付き音楽ファイル管理端末に対して配信することが可能となる。
(10)上記(7)に記載の同期歌詞配信システムにおいては、前記同期歌詞ファイル配信装置は、音楽データ及び暗号化同期歌詞データを含む同期歌詞付き音楽ファイルを記憶する同期歌詞付き音楽ファイルDBをさらに備え、前記ウェブサービスサーバは、クライアントから前記同期歌詞付き音楽ファイルの配信を希望する旨の要求があったとき、前記同期歌詞付き音楽ファイルDBから前記同期歌詞付き音楽ファイルを取得して当該クライアントの前記同期歌詞付き音楽ファイル管理端末に対して配信する機能をさらに有することが好ましい。
このように構成することによっても、クライアントから同期歌詞付き音楽ファイルの配信を希望する旨の要求があった場合には、要求のあった同期歌詞付き音楽ファイルを当該クライアントの同期歌詞付き音楽ファイル管理端末に対して配信することが可能となる。
(11)本発明の同期歌詞ファイル配信装置は、暗号化された同期歌詞データ(以下、暗号化同期歌詞データという。)を含む同期歌詞ファイルを記憶する同期歌詞ファイルDBと、前記同期歌詞ファイルの配信を希望する同期歌詞配信会員が有効か否かを特定するための情報を記憶する同期歌詞配信会員DBと、クライアントから前記同期歌詞ファイルの配信を希望する旨の要求があったとき、前記同期歌詞ファイルDBから前記同期歌詞ファイルを取得して当該クライアントの同期歌詞付き音楽ファイル管理端末に対して配信する機能と、クライアントから、前記暗号化同期歌詞データから音楽再生に同期して歌詞を表示するためのライセンスキーの送信を希望する旨の要求があったとき、当該クライアントが現時点で有効な同期歌詞配信会員であるか否かを前記同期歌詞配信会員DBが記憶する情報と照合して、当該クライアントが現時点で有効な同期歌詞配信会員であると確認された場合に、前記ライセンスキーを当該クライアントの前記同期歌詞付き音楽ファイル管理端末に対して送信する機能とを有するウェブサービスサーバとを有することを特徴とする。
上記(11)に記載の同期歌詞ファイル配信装置は、上記(1)〜(10)のいずれかに記載の同期歌詞配信システムに用いることができる同期歌詞ファイル配信装置となる。
(12)本発明の同期歌詞付き音楽ファイル管理端末は、暗号化された同期歌詞データ(以下、暗号化同期歌詞データという。)を含む同期歌詞ファイルを記憶する同期歌詞ファイル配信装置に対して、前記同期歌詞ファイルの配信を希望する旨の要求を送信する機能と、前記暗号化同期歌詞データから音楽再生に同期して歌詞を表示するためのライセンスキーの送信を希望する旨の要求を前記同期歌詞ファイル配信装置に対して送信する機能と、前記同期歌詞ファイル配信装置から配信された前記同期歌詞ファイルを受信する機能と、前記同期歌詞ファイル配信装置から送信された前記ライセンスキーを受信する機能とを有する送受信部と、音楽データを含む音楽ファイルを記憶する音楽ファイル記憶部と、受信した前記ライセンスキーを記憶するライセンスキー記憶部と、受信した前記同期歌詞ファイルから前記暗号化同期歌詞データを抽出し、前記音楽ファイルに当該暗号化同期歌詞データを挿入することにより、前記暗号化同期歌詞データを含む同期歌詞付き音楽ファイルを作成する同期歌詞付き音楽ファイル作成部と、前記同期歌詞付き音楽ファイルを記憶する同期歌詞付き音楽ファイル記憶部と、前記同期歌詞付き音楽ファイルを携帯型音楽・同期歌詞再生端末に対して送信する機能と、前記ライセンスキーを前記携帯型音楽・同期歌詞再生端末に対して送信する機能とを有するインタフェース部とを有することを特徴とする。
上記(12)に記載の同期歌詞付き音楽ファイル管理端末は、上記(1)〜(10)のいずれかに記載の同期歌詞配信システムに用いることができる同期歌詞付き音楽ファイル管理端末となる。
(13)本発明の携帯型音楽・同期歌詞再生端末は、暗号化された同期歌詞データ(以下、暗号化同期歌詞データという。)を含む同期歌詞ファイルから前記暗号化同期歌詞データを抽出し、音楽ファイルに当該暗号化同期歌詞データを挿入することにより、前記暗号化同期歌詞データを含む同期歌詞付き音楽ファイルを作成する同期歌詞付き音楽ファイル管理端末から、前記同期歌詞付き音楽ファイルを受信する機能と、前記同期歌詞付き音楽ファイル管理端末から、前記暗号化同期歌詞データから音楽再生に同期して歌詞を表示するためのライセンスキーを受信する機能とを有するインタフェース部と、受信した前記同期歌詞付き音楽ファイルを記憶する同期歌詞付き音楽ファイル記憶部と、受信した前記ライセンスキーを記憶するライセンスキー記憶部と、前記同期歌詞付き音楽ファイルに含まれる前記音楽データから音楽を再生する音楽再生部と、前記ライセンスキーが有効期間内のものである場合にのみ前記同期歌詞付き音楽ファイルに含まれる前記暗号化同期歌詞データから音楽再生に同期して歌詞を表示する同期歌詞表示部とを有することを特徴とする。
上記(13)に記載の携帯型音楽・同期歌詞再生端末は、上記(1)〜(10)のいずれかに記載の同期歌詞配信システムに用いることができる携帯型音楽・同期歌詞再生端末となる。
(14)本発明の同期歌詞付き音楽ファイル管理端末用プログラムは、コンピュータを同期歌詞付き音楽ファイル管理端末として機能させるための同期歌詞付き音楽ファイル管理端末用プログラムであって、前記コンピュータに、暗号化された同期歌詞データ(以下、暗号化同期歌詞データという。)を含む同期歌詞ファイルを記憶する同期歌詞ファイル配信装置に対して、前記同期歌詞ファイルの配信を希望する旨の要求を送信する機能と、前記暗号化同期歌詞データから音楽再生に同期して歌詞を表示するためのライセンスキーの送信を希望する旨の要求を前記同期歌詞ファイル配信装置に対して送信する機能と、前記同期歌詞ファイル配信装置から配信された前記同期歌詞ファイルを受信する機能と、前記同期歌詞ファイル配信装置から送信された前記ライセンスキーを受信する機能と、音楽データを含む音楽ファイルを記憶する機能と、受信した前記ライセンスキーを記憶する機能と、受信した前記同期歌詞ファイルから前記暗号化同期歌詞データを抽出し、前記音楽ファイルに当該暗号化同期歌詞データを挿入することにより、前記暗号化同期歌詞データを含む同期歌詞付き音楽ファイルを作成する機能と、前記同期歌詞付き音楽ファイルを記憶する機能と、前記同期歌詞付き音楽ファイルを携帯型音楽・同期歌詞再生端末に対して送信する機能と、前記ライセンスキーを前記携帯型音楽・同期歌詞再生端末に対して送信する機能とを実現させるための同期歌詞付き音楽ファイル管理端末用プログラムである。
上記(14)に記載の同期歌詞付き音楽ファイル管理端末用プログラムによれば、コンピュータを、上記(12)に記載の同期歌詞付き音楽ファイル管理端末として機能させることが可能となる。
(15)本発明の同期歌詞配信システムは、同期歌詞ファイル配信装置と、音楽・同期歌詞再生端末とを備える同期歌詞配信システムであって、前記同期歌詞ファイル配信装置は、暗号化された同期歌詞データ(以下、暗号化同期歌詞データという。)を含む同期歌詞ファイルを記憶する同期歌詞ファイルDBと、前記同期歌詞配信システムに参加する同期歌詞配信会員に関する情報を記憶する同期歌詞配信会員DBと、クライアントから前記同期歌詞ファイルの配信を希望する旨の要求があったとき、前記同期歌詞ファイルDBから前記同期歌詞ファイルを取得して当該クライアントの前記同期歌詞付き音楽ファイル管理端末に対して配信する機能と、クライアントから、前記暗号化同期歌詞データから音楽再生に同期して歌詞を表示するためのライセンスキーの送信を希望する旨の要求があったとき、当該クライアントが現時点で有効な同期歌詞配信会員であるか否かを前記同期歌詞配信会員DBが記憶する情報と照合して、当該クライアントが現時点で有効な同期歌詞配信会員であると確認された場合に、前記ライセンスキーを当該クライアントの前記同期歌詞付き音楽ファイル管理端末に対して送信する機能とを有するウェブサービスサーバとを有し、前記音楽・同期歌詞再生端末は、前記同期歌詞ファイルの配信を希望する旨の要求を前記同期歌詞ファイル配信装置に対して送信する機能と、前記ライセンスキーの送信を希望する旨の要求を前記同期歌詞ファイル配信装置に対して送信する機能と、前記同期歌詞ファイル配信装置から配信された前記同期歌詞ファイルを受信する機能と、前記同期歌詞ファイル配信装置から送信された前記ライセンスキーを受信する機能とを有する送受信部と、受信した前記同期歌詞ファイルに含まれる前記暗号化同期歌詞データを一時的に記憶するバッファメモリと、受信した前記ライセンスキーを記憶するライセンスキー記憶部と、音楽データを含む音楽ファイルを記憶する音楽ファイル記憶部と、前記音楽ファイル記憶部が記憶している前記音楽ファイルに含まれる音楽データから音楽を再生する音楽再生部と、前記ライセンスキーが有効期間内のものである場合にのみ前記バッファメモリに記憶している前記暗号化同期歌詞データから音楽再生に同期して歌詞を表示する同期歌詞表示部と、音楽・同期歌詞再生が終了するときまでに前記バッファメモリにおける前記暗号化同期歌詞データに係る記憶領域を開放する制御手段とを有することを特徴とする。
このため、上記(15)に記載の同期歌詞配信システムによれば、上記(1)に記載の同期歌詞配信システムの場合と同様に、同期歌詞付き音楽ファイルではなく同期歌詞ファイルがクライアントに対して配信されることとなるため、当該クライアントには重複して音楽データが配信されることがなくなる。その結果、本発明の同期歌詞配信システムによれば、クライアントが既に音楽ファイルを所有している場合に音楽データの取得費用が重複して発生してしまうという事態が発生することがなくなる。
また、上記(15)に記載の同期歌詞配信システムによれば、上記(1)に記載の同期歌詞配信システムの場合と同様に、クライアントにとってもプロバイダにとっても以下のように大きな利益が得られる。すなわち、クライアントにとっては、本発明の同期歌詞配信システムに参加することで、プロバイダから受信した同期歌詞ファイルに含まれる暗号化同期歌詞データから音楽再生に同期して歌詞を表示することが可能となる。このため、同期情報を歌詞データに付加して同期歌詞データを作成するという煩雑な作業をしなくても、音楽再生に同期して自己の端末上に歌詞を表示することが可能となるという利益が得られる。また、プロバイダにとっては、暗号化同期歌詞データを含む同期歌詞ファイルをクライアントに対して配信するとともに、クライアントが現時点で有効な同期歌詞配信会員である場合にのみ、有効期間が定められたライセンスキーを当該クライアントに対して送信することで、また、クライアントが音楽・同期歌詞再生が終了するときまでにバッファメモリに記憶している暗号化同期歌詞データに係る記憶領域を開放することで、爾後の適切な著作権管理が可能となり、所定条件下での確実な課金が可能となるという利益が得られる。
上記(15)に記載の同期歌詞配信システムにおいては、音楽・同期歌詞再生端末の同期歌詞表示部は、音楽・同期歌詞再生端末のライセンスキー記憶部が有効期間内のライセンスキーを記憶しているか否かを確認して、その確認がなされた場合にのみ、暗号化同期歌詞データを復号化することができるように構成されていてもよいし、予め暗号化同期歌詞データを復号化して復号化同期歌詞データを作成しておき、上記確認がなされた場合にのみ、復号化された同期歌詞データから歌詞を表示することができるように構成されていてもよい。
上記(15)に記載の同期歌詞配信システムにおいては、暗号化同期歌詞データに係る記憶領域を開放するタイミングとしては、暗号化同期歌詞データを復号化して復号化同期歌詞データを作成するとき、音楽・同期歌詞再生が終了するときなどを例示することができる。この場合、音楽・同期歌詞再生が終了するときには、復号化同期歌詞データに係る記憶領域も開放されることとなる。
上記(15)に記載の同期歌詞配信システムにおいては、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末は、同期歌詞ファイル配信装置に対して、自己が所有する音楽ファイル以外の音楽ファイルに対応する同期歌詞ファイルについては、配信を希望する旨の要求をすることができないように構成されていてもよいし、配信を希望する旨の要求をすることができるように構成されていてもよい。
上記(15)に記載の同期歌詞配信システムにおいては、上記(1)に記載の同期歌詞配信システムの場合と同様に、音楽ファイルとして、MP3、WMA、AACなどのフォーマット形式の音楽ファイルを好ましく用いることができる。
(16)上記(15)に記載の同期歌詞配信システムにおいては、前記同期歌詞表示部は、前記ライセンスキーが有効期間内のものでない場合又は前記ライセンスキーそのものを所有していない場合であっても、前記暗号化同期歌詞データから歌詞の一部を表示することができるように構成されていることが好ましい。
このように構成することにより、ライセンスキーそのものを所有していないクライアントに対しては、本発明の同期歌詞配信システムの機能の一部を体験させることで、本発明の同期歌詞配信システムの素晴らしさ、楽しさなどを知らしめることができ、本発明の同期歌詞配信システムへの参加を促すことが可能となる。また、ライセンスキーの有効期間が経過したクライアントに対しては、本発明の同期歌詞配信システムの機能の一部を再体験させることで、本発明の同期歌詞配信システムの素晴らしさ、楽しさなどを再認識させることができ、本発明の同期歌詞配信システムへの再参加を促すことが可能となる。
上記(16)に記載の同期歌詞配信システムにおいては、歌詞の一部として、例えば、曲の頭から45秒間の歌詞を例示することができる。
この場合、同期歌詞表示部は、ライセンスキーが有効期間内のものでない場合又はライセンスキーそのものを所有していない場合には、暗号化同期歌詞データのうち曲の頭から45秒間の部分の暗号化同期歌詞データのみを復号化することができるように構成されていてもよいし、予め1曲分の暗号化同期歌詞データを復号化しておくとともに、上記場合には曲の頭から45秒間の部分のみ歌詞を表示することができるように構成されていてもよい。
(17)上記(15)又は(16)に記載の同期歌詞配信システムにおいては、前記ウェブサービスサーバは、クライアントから前記同期歌詞ファイルの配信を希望する旨の要求があったとき、当該クライアントが現時点で有効な同期歌詞配信会員であるか否かを前記同期歌詞配信会員DBが記憶する情報と照合して、当該クライアントが現時点で有効な同期歌詞配信会員であると確認された場合に、前記同期歌詞ファイルを当該クライアントの前記音楽・同期歌詞再生端末に対して配信することが好ましい。
このように構成することにより、クライアントが現時点で有効な同期歌詞配信会員である場合にのみ、当該クライアントに対して同期歌詞ファイルを配信することで、適切な著作権管理を行うことが可能となる。
なお、上記(17)に記載の同期歌詞配信システムにおいては、クライアントは自己のコンピュータ(PC、PDAを含む。)を音楽・同期歌詞再生端末として機能させるためのマネージャプログラム(音楽・同期歌詞再生端末用プログラム)を、予めプロバイダから入手して自己のコンピュータにインストールしておくことが好ましい。クライアントはマネージャプログラムを、CD−ROMなどの記憶媒体を介して入手することもできるし、インターネットを介して入手することもできる。
(18)本発明の同期歌詞ファイル配信装置は、上記(15)〜(17)のいずれかに記載の同期歌詞配信システムに用いる同期歌詞ファイル配信装置であって、暗号化同期歌詞データを含む同期歌詞ファイルを記憶する同期歌詞ファイルDBと、前記同期歌詞配信システムに参加する同期歌詞配信会員に関する情報を記憶する同期歌詞配信会員DBと、クライアントから前記同期歌詞ファイルの配信を希望する旨の要求があったとき、前記同期歌詞ファイルDBから前記同期歌詞ファイルを取得して当該クライアントの前記同期歌詞付き音楽ファイル管理端末に対して配信する機能と、クライアントから、前記暗号化同期歌詞データから音楽再生に同期して歌詞を表示するためのライセンスキーの送信を希望する旨の要求があったとき、当該クライアントが現時点で有効な同期歌詞配信会員であるか否かを前記同期歌詞配信会員DBが記憶する情報と照合して、当該クライアントが現時点で有効な同期歌詞配信会員であると確認された場合に、前記ライセンスキーを当該クライアントの前記同期歌詞付き音楽ファイル管理端末に対して送信する機能とを有するウェブサービスサーバとを有することを特徴とする。
上記(18)に記載の同期歌詞ファイル配信装置は、上記(15)〜(17)のいずれかに記載の同期歌詞配信システムに用いることができる同期歌詞ファイル配信装置となる。
(19)本発明の音楽・同期歌詞再生端末は、暗号化された同期歌詞データ(以下、暗号化同期歌詞データという。)を含む同期歌詞ファイルを記憶する同期歌詞ファイル配信装置に対して、前記同期歌詞ファイルの配信を希望する旨の要求を送信する機能と、前記暗号化同期歌詞データから音楽再生に同期して歌詞を表示するためのライセンスキーの送信を希望する旨の要求を前記同期歌詞ファイル配信装置に対して送信する機能と、前記同期歌詞ファイル配信装置から配信された前記同期歌詞ファイルを受信する機能と、前記同期歌詞ファイル配信装置から送信された前記ライセンスキーを受信する機能とを有する送受信部と、受信した前記同期歌詞ファイルに含まれる前記暗号化同期歌詞データを一時的に記憶するバッファメモリと、受信した前記ライセンスキーを記憶するライセンスキー記憶部と、音楽データを含む音楽ファイルを記憶する音楽ファイル記憶部と、前記音楽ファイル記憶部が記憶している前記音楽ファイルに含まれる音楽データから音楽を再生する音楽再生部と、前記ライセンスキーが有効期間内のものである場合にのみ前記バッファメモリに記憶している前記暗号化同期歌詞データから音楽再生に同期して歌詞を表示する同期歌詞表示部と、音楽・同期歌詞再生が終了するときまでに前記バッファメモリにおける前記暗号化同期歌詞データに係る記憶領域を開放する制御手段とを有することを特徴とする。
上記(19)に記載の音楽・同期歌詞再生端末は、上記(15)〜(17)のいずれかに記載の同期歌詞配信システムに用いることができる音楽・同期歌詞再生端末となる。
(20)本発明の音楽・同期歌詞再生端末用プログラムは、コンピュータを音楽・同期歌詞再生端末として機能させるための音楽・同期歌詞再生端末用プログラムであって、前記コンピュータに、暗号化された同期歌詞データ(以下、暗号化同期歌詞データという。)を含む同期歌詞ファイルを記憶する同期歌詞ファイル配信装置に対して、前記同期歌詞ファイルの配信を希望する旨の要求を送信する機能と、前記暗号化同期歌詞データから音楽再生に同期して歌詞を表示するためのライセンスキーの送信を希望する旨の要求を前記同期歌詞ファイル配信装置に対して送信する機能と、前記同期歌詞ファイル配信装置から配信された前記同期歌詞ファイルを受信する機能と、前記同期歌詞ファイル配信装置から送信された前記ライセンスキーを受信する機能と、受信した前記同期歌詞ファイルに含まれる前記暗号化同期歌詞データを一時的に記憶する機能と、受信した前記ライセンスキーを記憶する機能と、音楽データを含む音楽ファイルを記憶する機能と、前記音楽ファイル記憶部が記憶している前記音楽ファイルに含まれる音楽データから音楽を再生する機能と、前記ライセンスキーが有効期間内のものである場合にのみ前記バッファメモリに記憶している前記暗号化同期歌詞データから音楽再生に同期して歌詞を表示する機能と、音楽・同期歌詞再生が終了するときまでに前記バッファメモリにおける前記暗号化同期歌詞データに係る記憶領域を開放する機能とを実現させるための音楽・同期歌詞再生端末用プログラムである。
上記(20)に記載の音楽・同期歌詞再生端末用プログラムによれば、コンピュータを、上記(19)に記載の音楽・同期歌詞再生端末として機能させることが可能となる。
以下、本発明の同期歌詞配信システム、同期歌詞ファイル配信装置、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末、携帯型音楽・同期歌詞再生端末、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末用プログラム、音楽・同期歌詞再生端末及び音楽・同期歌詞再生端末用プログラムについて、図に示す実施の形態に基づいて説明する。
〔実施形態1〕
実施形態1は、既に音楽ファイルを所有しているクライアントが、本発明の同期歌詞配信システムを利用して同期歌詞ファイルの配信を受ける場合を想定した実施形態である。また、実施形態1は、プロバイダが所有する同期歌詞ファイルとクライアントが所有する音楽ファイルとから、クライアントにおいて同期歌詞付き音楽ファイルを作成する場合を説明するための実施形態である。なお、クライアントにおいて作成された同期歌詞付き音楽ファイルは、後述する実施形態5の場合とは異なり、音楽・同期歌詞再生後もクライアント側に残る。
まず、実施形態1に係る同期歌詞配信システム100の構成について、図1〜図4を用いて説明する。
図1は、実施形態1に係る同期歌詞配信システム100を説明するために示す図である。図2は、実施形態1に係る同期歌詞配信システム100における同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300の機能ブロック図である。図3は、実施形態1に係る同期歌詞配信システム100における携帯型音楽・同期歌詞再生端末400の機能ブロック図である。図4は、同期歌詞付き音楽ファイル30を説明するために示す図である。
実施形態1に係る同期歌詞配信システム100は、図1に示すように、同期歌詞ファイル配信装置200と、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300と、携帯型音楽・同期歌詞再生端末400とを備える。実施形態1に係る同期歌詞配信システム100においては、プロバイダが同期歌詞ファイル配信装置200を所有しており、クライアントが同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300及び携帯型音楽・同期歌詞再生端末400を所有している。
同期歌詞ファイル配信装置200は、暗号化された同期歌詞データ22(以下、暗号化同期歌詞データという。)を含む同期歌詞ファイル20を記憶する同期歌詞ファイルDB210と、音楽再生に同期して歌詞を表示するための同期情報を含まない、単なるテキストデータからなる歌詞データ(以下、非同期歌詞データという。)を含む非同期歌詞ファイルを記憶する非同期歌詞ファイルDB220と、同期歌詞配信システム100に参加する同期歌詞配信会員に関する情報を記憶する同期歌詞配信会員DB230と、クライアントの同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300との間で各種データの送受信を行うウェブサービスサーバ240とを有する。
ウェブサービスサーバ240は、クライアントから同期歌詞ファイル20の配信を希望する旨の要求があったとき、当該クライアントが現時点で有効な同期歌詞配信会員であるか否かを同期歌詞配信会員DB230が記憶する情報と照合して、当該クライアントが現時点で有効な同期歌詞配信会員であると確認された場合に、同期歌詞ファイルDB210から同期歌詞ファイル20を取得して当該クライアントの同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300に対して配信する。即ち、同期会配信会員DB230は、同期歌詞ファイルの配信を希望する同期歌詞配信会員が有効か否かを特定するための情報を少なくとも記憶している。
また、ウェブサービスサーバ240は、クライアントから、暗号化同期歌詞データ22(図4参照。)から音楽再生に同期して歌詞を表示するためのライセンスキー40の配信を希望する旨の要求があったとき、当該クライアントが現時点で有効な同期歌詞配信会員であるか否かを同期歌詞配信会員DB230が記憶する情報と照合して、当該クライアントが現時点で有効な同期歌詞配信会員であると確認された場合に、ライセンスキー40を当該クライアントの同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300に対して送信する。
同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300は、図2に示すように、同期歌詞ファイル配信装置200との間で各種データの送受信を行う送受信部310と、音楽データ12を含む音楽ファイル10を記憶する音楽ファイル記憶部320と、受信したライセンスキー40を記憶するライセンスキー記憶部350と、受信した同期歌詞ファイル20から暗号化同期歌詞データ22を抽出し、音楽ファイル10に当該暗号化同期歌詞データ22を挿入することにより、暗号化同期歌詞データ22を含む同期歌詞付き音楽ファイル30(図4参照。)を作成する同期歌詞付き音楽ファイル作成部330と、同期歌詞付き音楽ファイル30を記憶する同期歌詞付き音楽ファイル記憶部340と、同期歌詞付き音楽ファイル30に含まれる音楽データ12から音楽を再生する音楽再生部360と、ライセンスキー40が有効期間内のものである場合にのみ同期歌詞付き音楽ファイル30に含まれる暗号化同期歌詞データ22から音楽再生に同期して歌詞を表示する同期歌詞表示部370と、携帯型音楽・同期歌詞再生端末400との間で各種データの送受信を行うインタフェース部380とを有する。
送受信部310は、同期歌詞ファイル20の配信を希望する旨の要求を同期歌詞ファイル配信装置200に対して送信する機能と、ライセンスキー40の送信を希望する旨の要求を同期歌詞ファイル配信装置200に対して送信する機能と、同期歌詞ファイル配信装置200から配信された同期歌詞ファイル20を受信する機能と、同期歌詞ファイル配信装置200から送信されたライセンスキー40を受信する機能とを有する。
同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300(送受信部310)は、同期歌詞ファイル配信装置200に対して、自己が所有する音楽ファイル以外の音楽ファイルに対応する同期歌詞ファイルについては、配信を希望する旨の要求をすることができないように構成されている。
同期歌詞付き音楽ファイル記憶部340は、ライセンスキー40が有効期間内のものでない場合であっても、同期歌詞付き音楽ファイル30を記憶し続ける機能を有する。
音楽再生部360は、音楽ファイル記憶部320が記憶している音楽ファイル10に含まれる音楽データ12から音楽を再生する機能と、同期歌詞付き音楽ファイル記憶部340が記憶している同期歌詞付き音楽ファイル30に含まれる音楽データ12から音楽を再生する機能とを有する。
同期歌詞表示部370は、ライセンスキー記憶部350が有効期間内のライセンスキー40を記憶しているか否かを確認して、その確認がなされた場合にのみ、暗号化同期歌詞データ22を復号化することができるように構成されていてもよいし、予め暗号化同期歌詞データ22を復号化して復号化同期歌詞データ24を作成しておき、上記確認がなされた場合にのみ、復号化同期歌詞データ24から歌詞を表示することができるように構成されていてもよい。
同期歌詞表示部370は、ライセンスキー40が有効期間内のものでない場合又はライセンスキー40そのものを所有していない場合であっても、同期歌詞付き音楽ファイル30に含まれる暗号化同期歌詞データ22から歌詞の一部(例えば、曲の頭から45秒間の歌詞。)を表示することができるように構成されている。
同期歌詞表示部370は、予め1曲分の暗号化同期歌詞データを復号化しておくとともに、ライセンスキー40が有効期間内のものでない場合又はライセンスキー40そのものを所有していない場合には、曲の頭から45秒間の部分のみ歌詞を表示することができるように構成されている。
インタフェース部380は、同期歌詞付き音楽ファイル30を携帯型音楽・同期歌詞再生端末400に対して送信(転送)する機能と、ライセンスキー40を携帯型音楽・同期歌詞再生端末400に対して送信する機能とを有する。
携帯型音楽・同期歌詞再生端末400は、図3に示すように、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300との間で各種データの送受信を行うインタフェース部410と、受信した同期歌詞付き音楽ファイル30を記憶する同期歌詞付き音楽ファイル記憶部420と、受信したライセンスキー40を記憶するライセンスキー記憶部430と、同期歌詞付き音楽ファイル30に含まれる音楽データ12から音楽を再生する音楽再生部440と、ライセンスキー40が有効期間内のものである場合にのみ同期歌詞付き音楽ファイル30に含まれる暗号化同期歌詞データ22から音楽再生に同期して歌詞を表示する同期歌詞表示部450とを有する。
インタフェース部410は、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300から同期歌詞付き音楽ファイル30を受信する機能と、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300からライセンスキー40を受信する機能とを有する。
同期歌詞付き音楽ファイル記憶部420は、ライセンスキー40が有効期間内のものでない場合であっても、同期歌詞付き音楽ファイル30を記憶し続ける機能を有する。
音楽再生部440は、ライセンスキー40が有効期間内のものでない場合であっても、同期歌詞付き音楽ファイル30に含まれる音楽データ12から音楽を再生する機能をさらに有する。
同期歌詞表示部450は、ライセンスキー記憶部430が有効期間内のライセンスキー40を記憶しているか否かを確認して、その確認がなされた場合には、暗号化同期歌詞データ22を復号化することができるように構成されていてもよいし、予め暗号化同期歌詞データ22を復号化して復号化同期歌詞データ24を作成しておき、上記確認がなされた場合にのみ、復号化同期歌詞データ24から歌詞を表示することができるように構成されていてもよい。
同期歌詞表示部450は、ライセンスキー40が有効期間内のものでない場合又はライセンスキー40そのものを所有していない場合であっても、同期歌詞付き音楽ファイル30に含まれる暗号化同期歌詞データ22から歌詞の一部(例えば、曲の頭から45秒間の歌詞。)を表示することができるように構成されている。
同期歌詞表示部450は、予め1曲分の暗号化同期歌詞データ22を復号化しておくとともに、ライセンスキー40が有効期間内のものでない場合又はライセンスキー40そのものを所有していない場合には、曲の頭から45秒間の部分のみ歌詞を表示することができるように構成されている。
実施形態1に係る同期歌詞配信システム100においては、音楽ファイル10として、WMA形式(Ver.10)の音楽ファイルを用いている。暗号化同期歌詞データ22を音楽ファイル10に挿入して同期歌詞付き音楽ファイル30を作成する方法としては、図4に示すように、音楽ファイル10のヘッダ領域に暗号化同期歌詞データ22を書き込む方法を用いている。
実施形態1に係る同期歌詞配信システム100においては、暗号化同期歌詞データ22を音楽ファイル10に挿入する方法としては、音楽ファイル10におけるヘッダ領域などの管理領域に暗号化同期歌詞データを書き込む方法や、電子透かし技術により音楽ファイル10における音楽データ領域に暗号化同期歌詞データ22を書き込む方法などを好ましく用いることができる。
次に、実施形態1に係る同期歌詞配信システム100の利用方法について、図5〜図15を用いて説明する。
図5、図6及び図15は、実施形態1に係る同期歌詞配信システム100の利用方法を説明するために示すフローチャートである。図6はクライアントが歌詞配信会員になった場合における利用方法を説明するために示すフローチャートであり、図15はクライアントが歌詞配信会員になっていない場合における利用方法を説明するために示すフローチャートである。図7〜図12及び図14は、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300における表示画面の一例を示す図である。図13は、携帯型音楽・同期歌詞再生端末400における表示画面の一例を示す図である。
実施形態1に係る同期歌詞配信システム100を利用しようとするクライアントは、図5に示すように、まず、プロバイダのホームページに接続する。すると、クライアントのコンピュータの表示画面には、プロバイダのトップページが表示される(例えば、図7参照。)。
プロバイダのトップページには、マネージャプログラム(同期歌詞付き音楽ファイル管理端末用プログラム)をダウンロードするための「マネージャプログラムダウンロード」ボタンと、会員登録をするための「会員登録」ボタンと、その他の各種のボタン(例えば、「今月のヒット」ボタン、「今月の新譜情報」ボタンなど。ともに図示せず。)が用意されている。従って、クライアントは、マネージャプログラムをダウンロードすることもできるし(図5の符号A参照。)、会員登録をすることもできるし(図5の符号B参照。)、その他の各種サービスを受けること(例えば、今月のヒット情報を見たり、今月の新譜情報を見たりすること。)もできる(図5の符号C参照。)。
クライアントが「マネージャプログラムダウンロード」ボタンをクリックすると、クライアントのコンピュータにマネージャプログラム50(図1参照。)がダウンロードされる。その後、クライアントがマネージャプログラム50を自己のコンピュータにインストールすることにより、クライアントのコンピュータが実施形態1に係る歌詞配信システム100における同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300となる。
一方、クライアントが「会員登録」ボタンをクリックすると、会員登録のための設定画面が表示され、この設定画面に従って、住所、氏名、ID、パスワード、料金支払の方法などの情報を順次入力することにより、クライアントは、同期歌詞配信会員として会員登録され、以降、同期歌詞配信会員としての各種サービスの提供を受けることができる。
次に、マネージャプログラムのインストールを行ったクライアントがマネージャプログラム50を起動した場合を説明する。クライアントがマネージャプログラム50を起動すると、自己のコンピュータの表示画面には、図8に示すようなマネージャ画面が表示され、クライアントは、以降このマネージャ画面を利用して、実施形態1に係る歌詞配信システム100における各種サービスの提供(以下の(A)〜(C)参照。)を受けることが可能となる。なお、実施形態1に係る歌詞配信システム100においては、マネージャ画面における太い黒線で囲まれた四角い領域には、プロバイダのホームページがそのまま表示されるように設定されている。
(A)同期歌詞ファイル20の受信(図6の符号A参照。)
クライアントが、希望する同期歌詞ファイル20の配信を受けて歌詞付き音楽ファイル30を作成する場合には、図9に示すように、検索入力画面を利用して、アーティスト名として例えば「くじら」を入力して検索すると、検索結果画面には、自己が所有する音楽ファイル10(この場合、「くじら」の「朝焼け」及び「夕焼け」。)及び自己が所有する同期歌詞付き音楽ファイル30(この場合、「くじら」の「春」、「夏」、「秋」及び「冬」。)の関する曲のリストが示される。これらのうち同期歌詞ファイルの配信を希望する曲(この場合、「くじら」の「朝焼け」及び「夕焼け」。)におけるチェックボックスをクリックした後、「配信要求」ボタンをクリックする。
すると、図10に示すように、同期歌詞ファイル配信装置200から、該当する同期歌詞ファイル20(この場合、「くじら」の「朝焼け」及び「夕焼け」。)の配信が行われる。その後、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300の機能により、受信した同期歌詞ファイル20から暗号化同期歌詞データ22が抽出され、音楽ファイル10に当該暗号化同期歌詞データ22が挿入されることにより、暗号化同期歌詞データ22を含む同期歌詞付き音楽ファイル30が自動的に作成される。マネージャ画面上では、図10に示すように、「くじら」の「朝焼け」及び「夕焼け」における「同期歌詞」欄の表示が「無」から「有」に変わる。
(B)歌詞付き音楽ファイル30の転送(図6の符号B参照。)
クライアントが、歌詞付き音楽ファイル30を携帯型音楽・同期歌詞再生端末400に送信(転送)する場合には、まず、歌詞付き音楽ファイル管理端末300に携帯型音楽・同期歌詞再生端末400を接続する。その後、図11に示すように、検索入力画面を利用して、アーティスト名として例えば「くじら」を入力して検索すると、検索結果画面には、自己が所有する(すなわち、歌詞付き音楽ファイル管理端末300が記憶している。)音楽ファイル10(この場合、なし。)及び自己が所有する同期歌詞付き音楽ファイル30(この場合、「くじら」の「朝焼け」、「夕焼け」、「春」、「夏」、「秋」及び「冬」。)の曲のリストが示される。図11の画面においては、「携帯」欄には「無」が表示されており、携帯型音楽・同期歌詞再生端末400がこれらの曲についての同期歌詞付き音楽ファイルを何も記憶していないことを示している。
次に、これらの曲のうち携帯型音楽・同期歌詞再生端末400への送信を希望するもの(この場合、「くじら」の「朝焼け」、「夕焼け」、「春」、「夏」、「秋」及び「冬」。)におけるチェックボックスをクリックした後、「携帯送信」ボタンをクリックする。すると、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300から携帯型音楽・同期歌詞再生端末400に対して、該当する同期歌詞付き音楽ファイル30(この場合、「くじら」の「朝焼け」、「夕焼け」、「春」、「夏」、「秋」及び「冬」。)の送信(転送)が行われる。マネージャ画面上では、図12に示すように、「くじら」の「朝焼け」、「夕焼け」、「春」、「夏」、「秋」及び「冬」における「携帯」欄の表示が「無」から「有」に変わる。
これにより、携帯型音楽・同期歌詞再生端末400に同期歌詞付き音楽ファイルが送信(転送)され、これ以降、クライアントは、図13に示すように、携帯型音楽・同期歌詞再生端末400を用いて、同期歌詞付き音楽ファイル30に含まれる暗号化同期歌詞データ22から音楽再生に同期して歌詞を表示することが可能となる。
(C)同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300を利用した音楽・同期歌詞再生(図6の符号C参照。)
クライアントは同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300を用いて同期歌詞付き音楽ファイル30に含まれる暗号化同期歌詞データ22から音楽再生に同期して歌詞を表示(音楽・同期歌詞再生)することもできる。この場合には、図14に示すように、音楽・同期歌詞再生させたい曲(この場合、「くじら」の「朝焼け」。)におけるチェックボックスをクリックした後、マネージャ画面上における「再生」ボタンをクリックする。すると、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300における音楽再生部から音楽が再生され、これに同期して同期歌詞表示部により歌詞が表示される(図14における歌詞表示画面参照。)。
なお、実施形態1に係る同期歌詞配信システム100においては、歌詞表示画面には「非同期歌詞(全文)表示」ボタンが用意されており、この「非同期歌詞(全文)表示」ボタンをクリックすることにより、これに応じてプロバイダから非同期歌詞ファイル(全文)が配信され、マネージャ画面に表示される。その結果、クライアントは、マネージャ画面上で非同期歌詞ファイル(全文)を見ることもできる。
なお、クライアントが歌詞配信会員になっていない場合にも、マネージャプログラムを起動すると、クライアントが歌詞配信会員になっている場合と同じ画面が表示される。
但し、この場合、マネージャプログラム50の機能は制限されており、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300から携帯型音楽・同期歌詞再生端末400には同期歌詞付き音楽ファイル30の送信はできず、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300においては、歌詞の一部(例えば、曲の頭から45秒間の歌詞。)についてしか音楽・同期歌詞再生することはできない。また、携帯型音楽・同期歌詞再生端末400においても、音楽・同期歌詞再生することはできない。しかしながら、クライアントは、図15に示すように、希望する同期歌詞ファイル20の配信を受けて歌詞付き音楽ファイル30を作成することはできるし(図15の符号A参照。)、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300を用いて同期歌詞付き音楽ファイル30に含まれる暗号化同期歌詞データ22から歌詞の一部について音楽再生に同期して歌詞を表示する(図15の符号B参照。)ことができる。
以上のように構成された実施形態1に係る同期歌詞配信システム100によれば、従来の同期歌詞配信システム900の場合とは異なり、同期歌詞付き音楽ファイルではなく同期歌詞ファイル20がクライアントに対して配信されることとなるため、当該クライアントには重複して音楽データが配信されることがなくなる。その結果、実施形態1に係る同期歌詞配信システム100によれば、クライアントが既に音楽ファイル10を所有している場合に音楽データの取得費用が重複して発生してしまうという事態が発生することがなくなる。
また、実施形態1に係る同期歌詞配信システム100によれば、従来の同期歌詞配信システム900の場合と同様に、クライアントにとってもプロバイダにとっても以下のように大きな利益が得られる。すなわち、クライアントにとっては、実施形態1に係る同期歌詞配信システム100に参加することで、プロバイダから受信した同期歌詞ファイル20から暗号化同期歌詞データ22を抽出し、自己の所有する音楽ファイル10に当該暗号化同期歌詞データ22を挿入することにより、同期歌詞付き音楽ファイル30を作成することが可能となる。このため、同期情報を歌詞データに付加して同期歌詞データを作成するという煩雑な作業をしなくても、音楽再生に同期して自己の端末上に歌詞を表示することが可能となるという利益が得られる。また、プロバイダにとっては、暗号化同期歌詞データ22を含む同期歌詞ファイル20をクライアントに対して配信するとともに、クライアントが現時点で有効な同期歌詞配信会員である場合にのみ、有効期間が定められたライセンスキー40を当該クライアントに対して送信することで、爾後の適切な著作権管理が可能となり、所定条件下での確実な課金が可能となるという利益が得られる。
また、実施形態1に係る同期歌詞配信システム100によれば、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300の同期歌詞付き音楽ファイル記憶部340及び携帯型音楽・同期歌詞再生端末400の同期歌詞付き音楽ファイル記憶部420は、ライセンスキー40が有効期間内のものでない場合であっても、同期歌詞付き音楽ファイル30を記憶し続ける機能をさらに有する。これにより、ライセンスキー40の有効期間が経過した後であっても、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300は、既に作成した同期歌詞付き音楽ファイル30を記憶し続けることが可能となり、携帯型音楽・同期歌詞再生端末400は、既に記憶している同期歌詞付き音楽ファイル30を記憶し続けることが可能となるため、例えばクライアントが同期歌詞配信システム100への参加を取り止めた後、再参加するなどしてライセンスキー40を再度取得したような場合であっても、参加を取り止める前に作成しておいた同期歌詞付き音楽ファイル30に含まれる暗号化同期歌詞データ22から音楽再生に同期して歌詞を表示することが可能となる。
また、実施形態1に係る同期歌詞配信システム100によれば、携帯型音楽・同期歌詞再生端末400の音楽再生部440は、ライセンスキー40が有効期間内のものでない場合であっても、同期歌詞付き音楽ファイル30に含まれる音楽データ12から音楽を再生する機能をさらに有する。これにより、ライセンスキー40の有効期間が経過した後であっても、歌詞が表示されないだけで音楽を再生することが可能となるため、例えばクライアントが同期歌詞配信システム100への参加を取り止めてライセンスキー40を失ったとしても、既に作成した同期歌詞付き音楽ファイル30が無駄になってしまうということがなくなる。
また、実施形態1に係る同期歌詞配信システム100によれば、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300は、音楽再生部360と、同期歌詞表示部370とをさらに有するため、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300を用いることによっても、同期歌詞付き音楽ファイル30に含まれる暗号化同期歌詞データ22から音楽再生に同期して歌詞を表示することが可能となり、クライアントにとっての利便性が高まる。
また、実施形態1に係る同期歌詞配信システム100によれば、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300の同期歌詞表示部370は、ライセンスキー40が有効期間内のものでない場合又はライセンスキー40そのものを所有していない場合であっても、同期歌詞付き音楽ファイル30に含まれる暗号化同期歌詞データ22から歌詞の一部(例えば、曲の頭から45秒間の歌詞。)を表示することができるように構成されているため、ライセンスキー40そのものを所有していないクライアントに対しては、同期歌詞配信システム100の機能の一部を体験させることで、同期歌詞配信システム100の素晴らしさ、楽しさなどを知らしめることができ、同期歌詞配信システム100への参加を促すことが可能となる。また、ライセンスキー40の有効期間が経過したクライアントに対しては、同期歌詞配信システム100の機能の一部を再体験させることで、同期歌詞配信システム100の素晴らしさ、楽しさなどを再認識させることができ、同期歌詞配信システム100への再参加を促すことが可能となる。
また、実施形態1に係る同期歌詞配信システム100によれば、ウェブサービスサーバ240は、クライアントから同期歌詞ファイル20の配信を希望する旨の要求があったとき、当該クライアントが現時点で有効な同期歌詞配信会員である場合にのみ、当該クライアントに対して同期歌詞ファイル20を送信することで、適切な著作権管理を行うことが可能となる。
〔変形例1〕
変形例1は、クライアントが複数の携帯型音楽・同期歌詞再生端末を使用することができることを説明するための変形例である。
図16は、実施形態1の変形例1に係る同期歌詞配信システム100aを説明するために示す図である。
実施形態1の変形例1に係る同期歌詞配信システム100aは、基本的には実施形態1に係る同期歌詞配信システム100と良く似た構成を有するが、複数の携帯型音楽・同期歌詞再生端末を備える点で、実施形態1に係る同期歌詞配信システム100とは異なる。また、変形例1に係る同期歌詞配信システム100aにおいては、複数の携帯型音楽・同期歌詞再生端末を備えることに伴い、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末における同期歌詞付き音楽ファイル作成部の機能が、実施形態1に係る同期歌詞配信システム100とは異なる。
すなわち、変形例1に係る同期歌詞配信システム100aにおいては、図16に示すように、携帯型音楽・同期歌詞再生端末として、3種類の携帯型音楽・同期歌詞再生端末400a,400b,400cを備えている。
また、変形例1に係る同期歌詞配信システム100aにおいては、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300aにおける同期歌詞付き音楽ファイル作成部330a(図示せず。)は、実施形態1で説明した同期歌詞付き音楽ファイル作成部330が有する機能に加えて、3種類の携帯型音楽・同期歌詞再生端末400a,400b,400cのそれぞれに対応するように同期歌詞付き音楽ファイル30を作成する機能をさらに有する。
このため、変形例1に係る同期歌詞配信システム100aにおいては、携帯型音楽・同期歌詞再生端末400a,400b,400cは、自己の表示性能に相応しい同期歌詞付き音楽ファイル30を取得することが可能となる。例えば、携帯型音楽・同期歌詞再生端末が「白黒、16文字×1行」の表示性能を有する表示装置を備える携帯型音楽・同期歌詞再生端末400aである場合には、これに対応した同期歌詞データを含む同期歌詞付き音楽ファイル30を取得することが可能となる。また、携帯型音楽・同期歌詞再生端末が「白黒、16文字×2行」の表示性能を有する表示装置を備える携帯型音楽・同期歌詞再生端末400bである場合には、これに対応した同期歌詞データを含む同期歌詞付き音楽ファイル30を取得することが可能となる。また、携帯型音楽・同期歌詞再生端末が「フルカラー、16文字×2行」の表示性能を有する表示装置を備える携帯型音楽・同期歌詞再生端末400cである場合には、これに対応した同期歌詞データを含む同期歌詞付き音楽ファイル30を取得することが可能となる。
〔実施形態2〜4〕
実施形態2〜4は、自己が所有している音楽ファイル以外の音楽ファイルについて同期歌詞付き音楽ファイルの配信を希望するクライアントが、本発明の同期歌詞配信システムを利用して同期歌詞付き音楽ファイルの配信を受ける場合を想定した実施形態である。実施形態2は、プロバイダが所有する同期歌詞ファイルと音楽ファイルとから、プロバイダにおいて同期歌詞付き音楽ファイルを作成する場合を説明するための実施形態である。実施形態3は、プロバイダが所有する同期歌詞ファイルとネットワークを介して取得した音楽ファイルとから、プロバイダにおいて同期歌詞付き音楽ファイルを作成する場合を説明するための実施形態である。実施形態4は、プロバイダが同期歌詞付き音楽ファイルを所有する場合を説明するための実施形態である。なお、同期歌詞付き音楽ファイルは、実施形態1の場合と同様に、音楽・同期歌詞再生後もクライアント側に残る。
図17は、実施形態2に係る同期歌詞配信システム102を説明するために示す図である。図18は、実施形態3に係る同期歌詞配信システム104を説明するために示す図である。図19は、実施形態4に係る同期歌詞配信システム106を説明するために示す図である。
実施形態2〜4に係る同期歌詞配信システム102,104,106はいずれも、基本的には実施形態1に係る同期歌詞配信システム100と良く似た構成を有するが、同期歌詞ファイル配信装置の構成が、実施形態1に係る同期歌詞配信システム100とは異なる。
すなわち、実施形態2に係る同期歌詞配信システム102においては、図17に示すように、同期歌詞ファイル配信装置202は、同期歌詞ファイルDB210と、非同期歌詞ファイルDB220と、同期歌詞配信会員DB230と、クライアントの同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300との間で各種データの送受信を行うウェブサービスサーバ242と、音楽ファイル10を記憶する音楽ファイルDB250と、音楽ファイルDB250が記憶する音楽ファイル10と同期歌詞ファイルDB210が記憶する同期歌詞ファイル20とから暗号化同期歌詞データ22を含む同期歌詞付き音楽ファイル30を生成する同期歌詞付き音楽ファイル生成部260とを備えている。ウェブサービスサーバ242は、実施形態1で説明したウェブサービスサーバ240が有する機能に加えて、クライアントから同期歌詞付き音楽ファイル30の配信を希望する旨の要求があったとき、同期歌詞付き音楽ファイル作成部260から同期歌詞付き音楽ファイル30を取得して当該クライアントの同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300に対して配信する機能をさらに有する。
また、実施形態3に係る同期歌詞配信システム104においては、図18に示すように、同期歌詞ファイル配信装置204は、同期歌詞ファイルDB210と、非同期歌詞ファイルDB220と、同期歌詞配信会員DB230と、クライアントの同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300との間で各種データの送受信を行うウェブサービスサーバ244と、ネットワークを介して音楽ファイル10を取得する音楽ファイル取得サーバ270と、音楽ファイル取得サーバ270が取得した音楽ファイル10を記憶する音楽ファイルDB252と、音楽ファイルDB252が記憶する音楽ファイル10と同期歌詞ファイルDB210が記憶する同期歌詞ファイル20とから同期歌詞付き音楽ファイル30を作成する同期歌詞付き音楽ファイル作成部262とを備えている。ウェブサービスサーバ244は、実施形態1で説明したウェブサービスサーバ240が有する機能に加えて、クライアントから同期歌詞付き音楽ファイル30の配信を希望する旨の要求があったとき、同期歌詞付き音楽ファイル作成部262から同期歌詞付き音楽ファイル30を取得して当該クライアントの同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300に対して配信する機能をさらに有する。
また、実施形態4に係る同期歌詞配信システム106においては、図19に示すように、同期歌詞ファイル配信装置206は、同期歌詞ファイルDB210と、非同期歌詞ファイルDB220と、同期歌詞配信会員DB230と、クライアントの同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300との間で各種データの送受信を行うウェブサービスサーバ246と、音楽データ12及び暗号化同期歌詞データ22を含む同期歌詞付き音楽ファイル30を記憶する同期歌詞付き音楽ファイルDB280とを備えている。ウェブサービスサーバ246は、実施形態1で説明したウェブサービスサーバ240が有する機能に加えて、クライアントから同期歌詞付き音楽ファイル30の配信を希望する旨の要求があったとき、同期歌詞付き音楽ファイルDB280から同期歌詞付き音楽ファイル30を取得して当該クライアントの同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300に対して配信する機能をさらに有する。
このため、実施形態2〜4に係る同期歌詞配信システム102,104,106によれば、実施形態1に係る同期歌詞配信システム100が有する効果に加えて、以下のような効果を有する。すなわち、自己が所有している音楽ファイル以外の音楽ファイルについて同期歌詞付き音楽ファイルの配信を希望するクライアントにとっては、実施形態2〜4に係る同期歌詞配信システム102,104,106に参加することで、プロバイダから、自己が所有している音楽ファイル以外の音楽ファイルに対応する同期歌詞付き音楽ファイルを入手することが可能となり、そのような場合であっても、歌詞データから同期歌詞データを作成するという煩雑な作業をしなくても、音楽再生に同期して自己の端末上に歌詞を表示することが可能となるという利益が得られる。
なお、この場合、そもそもクライアントは当該音楽ファイルを所有していないのであるから、音楽データの取得費用が重複して発生してしまうという事態が発生することもない。実施形態2〜4に係る同期歌詞配信システム102,104,106においては、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300は、自らが同期歌詞付き音楽ファイル30を作成せずに、同期歌詞ファイル配信装置202,204,206から受信した同期歌詞付き音楽ファイル30をそのまま管理すればよい。
〔実施形態5〕
実施形態5は、既に音楽ファイルを所有しているクライアントが、本発明の同期歌詞配信システムを利用して同期歌詞ファイルの配信を受ける場合を想定した実施形態である。また、実施形態5は、受信した同期歌詞ファイルから抽出した暗号化同期歌詞データをバッファメモリに記憶させ、この暗号化同期歌詞データから音楽再生に同期して歌詞表示する場合を説明するための実施形態である。なお、プロバイダから配信された同期歌詞付き音楽ファイルに含まれていた暗号化同期歌詞データは、実施形態1の場合とは異なり、音楽・同期歌詞再生後にはクライアント側から消滅する。
図20は、実施形態5に係る同期歌詞配信システム108を説明するために示す図である。図21は、実施形態5に係る同期歌詞配信システム108の利用方法を説明するために示すフローチャートである。
実施形態5に係る同期歌詞配信システム108は、図20に示すように、同期歌詞ファイル配信装置208と、音楽・同期歌詞再生端末500とを備える。実施形態5に係る同期歌詞配信システム108においては、プロバイダが同期歌詞ファイル配信装置208を所有しており、クライアントが音楽・同期歌詞再生端末500を所有している。
同期歌詞ファイル配信装置208は、実施形態1に係る同期歌詞配信システム100における同期歌詞ファイル配信装置200と同じものである。このため、同期歌詞ファイル配信装置208についての説明は省略する。
音楽・同期歌詞再生端末500は、図20に示すように、同期歌詞ファイル配信装置208との間で各種データの送受信を行う送受信部510と、受信した同期歌詞ファイル20に含まれる暗号化同期歌詞データ22を一時的に記憶するバッファメモリ540と、受信したライセンスキー40を記憶するライセンスキー記憶部550と、音楽データ12を含む音楽ファイル10を記憶する音楽ファイル記憶部520と、音楽ファイル記憶部520が記憶している音楽ファイル10に含まれる音楽データ12から音楽を再生する音楽再生部560と、ライセンスキー40が有効期間内のものである場合にのみバッファメモリ540に記憶している暗号化同期歌詞データ22から音楽再生に同期して歌詞を表示する同期歌詞表示部570と、音楽再生が終了するときまでにバッファメモリ540における暗号化同期歌詞データ22に係る記憶領域を開放する制御手段とを有する。実施形態5に係る同期歌詞配信システム108においては、CPU530が制御手段の機能を実現する。
送受信部510は、同期歌詞ファイル20の配信を希望する旨の要求を同期歌詞ファイル配信装置208に対して送信する機能と、ライセンスキー40の送信を希望する旨の要求を同期歌詞ファイル配信装置208に対して送信する機能と、同期歌詞ファイル配信装置208から配信された同期歌詞ファイル20を受信する機能と、同期歌詞ファイル配信装置208から送信されたライセンスキー40を受信する機能とを有する。
音楽ファイル10に含まれる音楽データ12は、曲の進行に合わせて、音楽ファイル記憶部520からCPU530、バッファメモリ540、CPU530を経由して順次音楽再生部560に転送される。
送受信部510で受信された同期歌詞ファイル20に含まれる暗号化同期歌詞データ22は、CPU530を経由してバッファメモリ540に転送された後、復号化されて復号化同期歌詞データ24となってバッファメモリ540に記憶される。暗号化同期歌詞データ22に係る記憶領域は、暗号化同期歌詞データ22の復号化が終了したときに開放される。
その後、復号化同期歌詞データ24は、曲の進行に応じて、バッファメモリ540からCPU530を経由して同期歌詞表示部570に転送される。音楽・同期再生が終了したとき、復号化同期歌詞データ24に係る記憶領域も開放される。
同期歌詞表示部570は、ライセンスキー記憶部550が有効期間内のライセンスキー40を記憶しているか否かを確認して、その確認がなされた場合にのみ、復号化同期歌詞データ24から音楽再生に同期して歌詞を表示する。これにより、実施形態5に係る同期歌詞配信システム108においても、暗号化同期歌詞データ22から音楽再生に同期して歌詞を表示することが可能となる。
音楽・同期歌詞再生端末500は、同期歌詞ファイル配信装置208に対して、自己が所有する音楽ファイル以外の音楽ファイルに対応する同期歌詞ファイルについては、配信を希望する旨の要求をすることができないように構成されている。
同期歌詞表示部570は、ライセンスキー40が有効期間内のものでない場合又はライセンスキー40そのものを所有していない場合には、曲の頭から45秒間の部分のみ歌詞を表示することができるように構成されている。
実施形態5に係る同期歌詞配信システム108においては、音楽ファイル10として、WMA形式(Ver.10)の音楽ファイルを用いている。
次に、実施形態5に係る同期歌詞配信システム108の利用方法について、図5及び図21を用いて説明する。
実施形態5に係る同期歌詞配信システム100を利用しようとするクライアントは、実施形態1に係る同期歌詞配信システム100の場合と同様に、図5に示すように、マネージャプログラム50をダウンロードすることもできるし(図5の符号A参照。)、会員登録をすることもできるし(図5の符号B参照。)、その他の各種サービスを受けること(例えば、今月のヒット情報を見たり、今月の新譜情報を見たりすること。)もできる(図5の符号C参照。)。
マネージャプログラム50のインストールを行ったクライアントがマネージャプログラム50を起動すると、実施形態1に係る同期歌詞配信システム100の場合と同様に、図8に示すような画面が表示され、その画面を利用して、同期歌詞付き音楽ファイル30に含まれる暗号化同期歌詞データ22から音楽再生に同期して歌詞を表示(音楽・同期歌詞再生)することができる(図21参照。)。
また、実施形態5に係る同期歌詞配信システム108においては、実施形態1に係る同期歌詞配信システム100の場合と同様に、歌詞表示画面には「非同期歌詞(全文)表示」ボタンが用意されており、この「非同期歌詞(全文)表示」ボタンをクリックすることにより、これに応じてプロバイダから非同期歌詞ファイル(全文)が配信され、マネージャ画面に表示される。その結果、クライアントは、マネージャ画面上で非同期歌詞ファイル(全文)を見ることもできる。
以上のように構成された、実施形態5に係る同期歌詞配信システムによれば、実施形態1に係る同期歌詞配信システム100の場合と同様に、同期歌詞付き音楽ファイルではなく同期歌詞ファイル20がクライアントに対して配信されることとなるため、当該クライアントには重複して音楽データが配信されることがなくなる。その結果、実施形態5に係る同期歌詞配信システム108によれば、クライアントが既に音楽ファイルを所有している場合に音楽データの取得費用が重複して発生してしまうという事態が発生することがなくなる。
また、実施形態5に係る同期歌詞配信システム108によれば、実施形態1に係る同期歌詞配信システム100の場合と同様に、クライアントにとってもプロバイダにとっても以下のように大きな利益が得られる。すなわち、クライアントにとっては、実施形態5に係る同期歌詞配信システム108に参加することで、プロバイダから受信した同期歌詞ファイル20に含まれる暗号化同期歌詞データ22から音楽再生に同期して歌詞を表示することが可能となる。このため、同期情報を歌詞データに付加して同期歌詞データを作成するという煩雑な作業をしなくても、音楽再生に同期して自己の端末上に歌詞を表示することが可能となるという利益が得られる。また、プロバイダにとっては、暗号化同期歌詞データ22を含む同期歌詞ファイル20をクライアントに対して配信するとともに、クライアントが現時点で有効な同期歌詞配信会員である場合にのみ、有効期間が定められたライセンスキー40を当該クライアントに対して送信することで、また、クライアントが暗号化同期歌詞データ22から歌詞を表示させた後はバッファメモリ540に記憶している暗号化同期歌詞データ22に係る記憶領域を開放することで、爾後の適切な著作権管理が可能となり、所定条件下での確実な課金が可能となるという利益が得られる。
実施形態5に係る同期歌詞配信システム108においては、同期歌詞表示部570は、ライセンスキー40が有効期間内のものでない場合又はライセンスキー40そのものを所有していない場合であっても、暗号化同期歌詞データ22から歌詞の一部(例えば、曲の頭から45秒間の歌詞。)を表示することができるように構成されているため、ライセンスキーそのものを所有していないクライアントに対しては、同期歌詞配信システム108の機能の一部を体験させることで、同期歌詞配信システム108の素晴らしさ、楽しさなどを知らしめることができ、同期歌詞配信システム108への参加を促すことが可能となる。また、ライセンスキー40の有効期間が経過したクライアントに対しては、同期歌詞配信システム108の機能の一部を再体験させることで、同期歌詞配信システム108の素晴らしさ、楽しさなどを再認識させることができ、同期歌詞配信システム108への再参加を促すことが可能となる。
実施形態5に係る同期歌詞配信システム108においては、ウェブサービスサーバ240は、クライアントから同期歌詞ファイル20の配信を希望する旨の要求があったとき、当該クライアントが現時点で有効な同期歌詞配信会員であるか否かを同期歌詞配信会員DB230が記憶する情報と照合して、当該クライアントが現時点で有効な同期歌詞配信会員であると確認された場合に、同期歌詞ファイル20を当該クライアントの音楽・同期歌詞再生端末500に対して配信するため、クライアントが現時点で有効な同期歌詞配信会員である場合にのみ、当該クライアントに対して同期歌詞ファイル20を配信することで、適切な著作権管理を行うことが可能となる。
以上、本発明の同期歌詞配信システム、同期歌詞ファイル配信装置、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末、携帯型音楽・同期歌詞再生端末、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末用プログラム、音楽・同期歌詞再生端末及び音楽・同期歌詞再生端末用プログラムを、上記の各実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
(1)実施形態1又は実施形態5においては、実施形態1に係る同期歌詞配信システム100と、実施形態5に係る同期歌詞配信システム108とを別個の同期歌詞配信システム100,108として説明したが、本発明はこれに限定されるものでない。本発明は、実施形態1に係る同期歌詞配信システム100と、実施形態5に係る同期歌詞配信システム108の両方の構成・機能を備える同期歌詞配信システムを含むものである。
(2)上記した各実施形態においては、予め暗号化同期歌詞データ22を復号化して復号化同期歌詞データ24を作成しておくとともに、同期歌詞表示部370,450,570は、ライセンスキー記憶部350,430,550が有効期間内のライセンスキー40を記憶していない場合には、復号化同期歌詞データ24から歌詞を表示することができないように構成されているが、本発明はこれに限定されるものでない。同期歌詞表示部370,450,570は、ライセンスキー記憶部350,430,550が有効期間内のライセンスキー40を記憶していない場合には、暗号化同期歌詞データを復号化することができないように構成されていてもよい。
(3)上記した各実施形態においては、予め1曲分の暗号化同期歌詞データ22を復号化しておき、ライセンスキー40が有効期間内のものでない場合又はライセンスキー40そのものを所有していない場合には、同期歌詞表示部370,450,570は、曲の頭から45秒間の部分のみ歌詞を表示することができるように構成されているが、本発明はこれに限定されるものでない。同期歌詞表示部370,450,570は、暗号化同期歌詞データ22のうち曲の頭から45秒間の部分の暗号化同期歌詞データ22のみを復号化することができるように構成されていてもよい。
(4)実施形態5においては、暗号化同期歌詞データを復号化して復号化同期歌詞データを作成するときに、暗号化同期歌詞データに係る記憶領域を開放することとしているが、本発明はこれに限定されるものでない。音楽・同期歌詞再生が終了するときに暗号化同期歌詞データに係る記憶領域を開放することとしてもよい。
(5)実施形態1又は実施形態5においては、音楽ファイル10として、WMAフォーマット形式の音楽ファイルを用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、MP3、AACなどのフォーマット形式の音楽ファイルを用いることもできる。
(6)実施形態1においては、音楽ファイル10のヘッダ領域に暗号化同期歌詞データ22を書き込むこととしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、電子透かし技術を用いて、音楽ファイル10の音楽データ領域に暗号化同期歌詞データ22を書き込むこともできる。
(7)実施形態1又は実施形態5においては、同期歌詞付き音楽ファイル管理端末300又は音楽・同期歌詞再生端末500は、同期歌詞ファイル配信装置200に対しては、自己が所有する音楽ファイル以外の音楽ファイルに対応する同期歌詞ファイルについては配信を希望する旨の要求をすることができないように構成されているが、本発明はこれに限定されるものではない。同期歌詞ファイル配信装置200に対しては、自己が所有する音楽ファイル以外の音楽ファイルに対応する同期歌詞ファイルについても配信を希望する旨の要求をすることができるように構成されていてもよい。
10…音楽ファイル、12…音楽データ、20…同期歌詞ファイル、22…暗号化同期歌詞データ、24…復号化同期歌詞データ、30…同期歌詞付き音楽ファイル、40…ライセンスキー、50…マネージャプログラム、100,100a,102,104,106,108,900…同期歌詞配信システム、200,202,204,206,208…同期歌詞ファイル配信装置、210…同期歌詞ファイルDB、220…非同期歌詞ファイルDB、230…同期歌詞配信会員DB、240,242,244,246…ウェブサービスサーバ、250,252…音楽ファイルDB、260,262…同期歌詞付き音楽ファイル作成部、270…音楽ファイル取得サーバ、280…同期歌詞付き音楽ファイルDB、300…同期歌詞付き音楽ファイル管理端末、310…送受信部、320…音楽ファイル記憶部、330,330a…同期歌詞付き音楽ファイル作成部、340…同期歌詞付き音楽ファイル記憶部、350…ライセンスキー記憶部、360…音楽再生部、370…同期歌詞表示部、380…インタフェース部、400,400a,400b、400c…携帯型音楽・同期歌詞再生端末、410…インタフェース部、420…同期歌詞付き音楽ファイル記憶部、430…ライセンスキー記憶部、440…音楽再生部、450…同期歌詞表示部、500…音楽・同期歌詞再生端末、510…送受信部、520…音楽ファイル記憶部、530…CPU、540…バッファメモリ、550…ライセンスキー記憶部、560…音楽再生部、570…歌詞表示部、910…同期歌詞付き音楽ファイル配信装置、920…音楽ファイルDB、930…同期歌詞ファイルDB、940…同期歌詞付き音楽ファイル作成部、950…DRM部、960…ウェブサービスサーバ、970…同期歌詞付き音楽ファイル、980…クライアント端末