JP2008107966A - 計算機システム - Google Patents
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Abstract
【課題】
ユーザのサービス要求を処理するユーザ実行環境を、セキュアかつ効率的に提供する。
【解決手段】
連動動作する複数のプログラム及びゲストOSが起動された状態を保存した実行環境スナップショットイメージの情報および動的・静的な計算機資源情報をストレージ装置に記憶して一元的に管理する。ユーザ要求に応じてサービスを処理するアプリケーションプログラムを有するゲストOSを、ストレージ装置から計算機にロードして、ホストOS上に動的に割り当て、そのゲストOS上でアプリケーションプログラムを実行する実行環境をユーザに提供する。
【選択図】図1
ユーザのサービス要求を処理するユーザ実行環境を、セキュアかつ効率的に提供する。
【解決手段】
連動動作する複数のプログラム及びゲストOSが起動された状態を保存した実行環境スナップショットイメージの情報および動的・静的な計算機資源情報をストレージ装置に記憶して一元的に管理する。ユーザ要求に応じてサービスを処理するアプリケーションプログラムを有するゲストOSを、ストレージ装置から計算機にロードして、ホストOS上に動的に割り当て、そのゲストOS上でアプリケーションプログラムを実行する実行環境をユーザに提供する。
【選択図】図1
Description
本発明は、計算機システムに係り、特にユーザの要求に応じてサービス利用環境をセキュアに保ちながら仮想的な計算機資源を効率的に配分し、かつユーザの実行環境の管理を容易にする計算機システム及び計算機の制御方法に関する。
近年、複数の分散されたホモジニアスな計算機をクラスタ管理ミドルウェアが管理するクラスタリングシステムにアプリケーションプログラムを搭載し、そのアプリケーションプログラムを多数のユーザが利用できるサービスが実用化されて来ている。また、複数の分散されたホモジニアスまたはヘテロニアスな計算機をグリッドミドルウェアが管理することで計算機資源を仮想化し、ユーザが計算機資源を意識することなく、かつセキュアにさまざまなアプリケーションプログラムをサービスとして利用するグリッドコンピューティングシステムと呼ばれるシステムが注目されている。
このシステム環境では、計算機に搭載された1つのOS(Operating System)上に複数のユーザ実行環境が構築される。つまり、異なるユーザのプロセスやデータは同じOS上で管理されることになる。そのため、例えば資本の異なる複数の企業ユーザが同じクラスタリングシステムまたはグリッドコンピューティングシステム上のサービスを利用する場合、相互のプロセスを参照でき、他の企業ユーザからアプリケーションプログラムでの処理内容の一部を知られてしまい、十分なセキュリティを確保することができないという問題が生じる。
また、前提とするOS条件の異なる複数のアプリケーションを1つの計算機で処理することが出来ないため、1つの計算機で処理できるサービスが制限され、計算機資源の利用が非効率になる。
また、前提とするOS条件の異なる複数のアプリケーションを1つの計算機で処理することが出来ないため、1つの計算機で処理できるサービスが制限され、計算機資源の利用が非効率になる。
この問題を解決する1つの方法として、最近、VMWare(R)、VirtualPC(R)、Xen(R)といった仮想化ソフトウェアを用いる方法が提唱されている。仮想化ソフトウェアは、計算機上のOSをホストOSとして、このホストOS上に複数のゲストOSを含む仮想化システムを構築するソフトウェア技術である。この技術により、1つのゲストOS上に1つのユーザ実行環境を構築することが出来るため、1つの計算機にセキュリティを確保した複数のユーザ実行環境を搭載することが可能となり、また、1つの計算機上で前提OS条件の異なる複数のアプリケーションを動作させることが可能となる。
なお、ゲストOSとホストOSの間の通信メカニズムに言及した仮想マシン環境に関する技術として、特開2006−18820公報(特許文献1)が知られている。
なお、ゲストOSとホストOSの間の通信メカニズムに言及した仮想マシン環境に関する技術として、特開2006−18820公報(特許文献1)が知られている。
上記従来技術によれば、複数のゲストOSを1つのホストOS上に共存させているので、アプリケーションプログラムが実行されない時にも、それぞれのゲストOSがプロセッサやメモリ、I/Oインターフェースといったハードウェア資源を一定量占有している。そのため、あるユーザのアプリケーションプログラム実行要求があっても、そのアプリケーションプログラムを処理するユーザ実行環境を含むゲストOSに対して効率的に計算機資源が割り当てられないという問題が生じる。
そこで、クラスタリングシステムやグリッドコンピューティングシステムにさまざまなアプリケーションプログラムを搭載し、遠隔地の複数のユーザが、これらアプリケーションプログラムをセキュアに利用でき、かつ、アプリケーションプログラムを処理するユーザ実行環境に対して効率的に計算機資源を割り当てるしくみが求められる。
本発明の目的は、ユーザのサービス要求を処理するユーザ実行環境をセキュアかつ効率的に実現する、仮想化計算機システム及び計算機の制御方法を提供することにある。
本発明に係る計算機システムは、好ましくは、ネットワークを介してユーザの端末からアクセスされる少なくとも1つの計算機を含み、ユーザ要求に応じて仮想的な計算機資源を提供する計算機システムにおいて、ホストOSとユーザ要求に応じてホストOS上で実行可能なゲストOSを搭載することができる計算機と、ゲストOS及びユーザ要求に応じたサービスを実現するアプリケーションプログラムを含む複数の仮想化された実行環境スナップショットイメージを記憶するストレージ装置と、ユーザ要求に応じて、ストレージ装置に記憶された実行環境スナップショットイメージを選択して計算機にロードし、ホストOS上にゲストOSを搭載するための制御を行う制御手段と、を有し、計算機は、ロードされたゲストOS上でアプリケーションを実行する実行環境をユーザに提供することを特徴とする計算機システムとして構成される。
好ましい例では、ユーザ要求を処理した後に、ホストOS上の実行環境スナップショットイメージが占有していた計算機資源を解放する。
また、好ましくは、先に計算機にロードされた実行環境スナップショットイメージを他の実行環境スナップショットイメージに切り替える手段と有し、切替え手段は、ユーザ要求に応じて、複数の計算機から適合するある計算機の資源利用を予約し、資源が開放される時に、ユーザ要求に応じた実行環境スナップショットイメージを前記ストレージ装置から選択して、計算機のホストOS上に配備する。
また、好ましくは、前記ストレージ装置は、既に起動された状態のゲストOSを含む実行環境スナップショットイメージを記憶し、計算機は既に起動された状態のゲストOSをロードして、ゲストOS上でアプリケーションを実行する。
好ましい例では、ユーザ要求を処理した後に、ホストOS上の実行環境スナップショットイメージが占有していた計算機資源を解放する。
また、好ましくは、先に計算機にロードされた実行環境スナップショットイメージを他の実行環境スナップショットイメージに切り替える手段と有し、切替え手段は、ユーザ要求に応じて、複数の計算機から適合するある計算機の資源利用を予約し、資源が開放される時に、ユーザ要求に応じた実行環境スナップショットイメージを前記ストレージ装置から選択して、計算機のホストOS上に配備する。
また、好ましくは、前記ストレージ装置は、既に起動された状態のゲストOSを含む実行環境スナップショットイメージを記憶し、計算機は既に起動された状態のゲストOSをロードして、ゲストOS上でアプリケーションを実行する。
本発明に係る計算機の制御方法は、ホストOS、及びホストOS上で実行可能なゲストOSを搭載し、ユーザ要求に応じて仮想的な計算機資源を提供することができる計算機の制御方法において、既に起動された状態のゲストOS、及びユーザ要求に応じたサービスを実現するアプリケーションプログラムを含む複数の仮想化された実行環境スナップショットイメージを予めストレージ装置に記憶して用意するステップと、ユーザ要求に応じて、ストレージ装置に記憶されたある実行環境スナップショットイメージを選択して計算機にロードして、ホストOS上にゲストOSを搭載するステップと、ロードされたゲストOS上でアプリケーションをする実行環境をユーザに提供するステップと、を有することを特徴とする計算機の制御方法として構成される。
本発明によれば、サービスを処理するアプリケーションプログラムおよびゲストOSを含んだ実行環境スナップショットイメージをホストOS上に動的に割り当て、かつユーザ要求ごとに実行環境スナップショットイメージを動的に切り替えることができる。これにより、ユーザのサービス要求を処理するユーザ実行環境を、セキュアかつ効率的に提供することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の一実施例について説明する。
本発明の実施例は、ネットワーク上に分散された複数のホモジニアスまたはヘテロジニアスな計算機を備え、複数のユーザがネットワークを経由して複数複種類のサービスを利用する計算機システムに適用することができる。
図1は、一実施例による計算機システムの構成を示す。計算機システムは、1台の管理サーバ310、3台の計算機410〜430、及びネットワーク共有型ストレージ装置500が、ネットワーク210〜230を通して接続して構成される。
本発明の実施例は、ネットワーク上に分散された複数のホモジニアスまたはヘテロジニアスな計算機を備え、複数のユーザがネットワークを経由して複数複種類のサービスを利用する計算機システムに適用することができる。
図1は、一実施例による計算機システムの構成を示す。計算機システムは、1台の管理サーバ310、3台の計算機410〜430、及びネットワーク共有型ストレージ装置500が、ネットワーク210〜230を通して接続して構成される。
管理サーバ310は計算機システム全体を管理するサーバであり、ネットワーク210を介して複数のユーザ実行端末110〜120に接続されると共に、ネットワーク210を介して計算機410〜430に接続される。とりわけ、ユーザ端末からのサービス要求に応じて計算機410〜430を制御し、ユーザ端末に対して仮想化計算機システムを提供する。管理サーバ310は、制御プログラム部311と情報管理プログラム部312を有する。
ここで、制御プログラム部311は、ユーザからのサービス要求に応じて最適なゲストOSの実行環境を準備して提供する機能を有する。すなわち、遠隔地の複数のユーザからの要求に応じて、情報管理プログラム部310と連携しユーザの要求を処理するアプリケーションプログラムおよびゲストOSを含んだ実行環境スナップショットイメージと該当実行環境スナップショットイメージの動作に最適な計算機を検出して、その計算機を予約する。そして、その計算機の処理が空いた後に実行環境スナップショットイメージをその計算機のホストOSの仮想化ソフトウェアを用いてストレージ装置500からロードして、実行環境を同期させ、ユーザ要求を実行環境上のアプリケーションプログラムで処理する。処理が終了すると、ユーザに実行結果を通知するとともに実行環境スナップショットイメージが占有していた計算資源を解放する、といった一連の処理を動的に制御する。また、制御プログラム部311は、ゲストOSが起動された状態を保存した実行環境スナップショットイメージを、ユーザまたは計算機システム管理者が複製・削除・変更する機能を備える。
情報管理プログラム312は、計算機410〜430で実行されるジョブのステータスを管理する機能を有する。すなわち、計算機410〜430間で共有されるストレージ装置500に記憶されたユーザ単位・サービス単位に異なる実行環境スナップショットイメージの情報と、どこにどのような計算機が存在するかを明確にする静的な計算機資源情報と、その計算機資源が現在どのように利用・予約されているかを確認する動的な計算機資源情報を一元的に管理する。ここで、静的な計算機資源情報とは、使用されるCPUの数や計算速度、メモリの容量に関する情報をいう。また、動的な計算機資源情報とは、ジョブの実行時間等をいう。
次に、3台の計算機410〜430は、ハードウェア仕様の同じホモジニアスな計算機群、または、ハードウェア仕様が多種多様なヘテロジニアスな計算機群である。計算機410は、ホストOS部411と、ジョブの実行のステータスを監視するモニタプログラム部412と、ロードされたゲストOSを実行させる例えばVMwareのような仮想化ソフトウェア部413、ユーザの要求を処理するアプリケーションプログラムおよびゲストOSを含んだ実行環境スナップショットイメージを搭載するスナップショットイメージ搭載部414を有する。なお、計算機420及び430も同様の構成であり、それぞれホストOS部421,431、モニタプログラム部422,432、仮想化ソフトウェア部423,433、スナップショットイメージ搭載部424,434を有する。
ここで、計算機410のホストOS部411は例えばWindows(登録商標)であり、それに搭載されるゲストOS(スナップショットイメージ510、520中のゲストOS部)はLinuxであったり、他のOSであったりする。また、計算機420、430のホストOS部421,431はLinuxであり、それに搭載されるゲストOSはWindows(登録商標)であったり、他のOSであったりする。勿論、共通型ストレージ装置500からロードされるゲストOSの種類は、ユーザ要求に応じて適宜変わることがある。
ネットワーク共有型ストレージ装置500は、計算機410〜430からネットワーク230経由で同時に参照可能なファイルシステムを有するストレージ装置である。共有型ストレージ装置のハードウェア自体は、単体形式でも、分散形式でもどちらでもよい。ネットワーク共有型ストレージ装置500は、ユーザ実行環境スナップショットイメージ510、520を記憶する。
実行環境スナップショットイメージ510、520は、ユーザA及びBからのサービス要求A,Bを処理可能な、アプリケーションプログラムおよびゲストOSを有する実行環境である。図示の例では、ユーザAに対しては、実行環境スナップショットイメージ510を記憶しているが、1つのユーザBに対しては、異なる2つの実行環境スナップショットイメージ520を記憶している。すなわち、実行環境スナップショットイメージ510は、ユーザ#AゲストOS部511、ユーザ#Aアプリケーションプログラム部512を有する。ユーザ#B実行環境スナップショットイメージ520は、ユーザ#Bサービス要求B−1,及びB−2が処理可能な実行環境であり、それぞれゲストOS部5211,5212、アプリケーションプログラム部5221,5222を有する。
次に、計算機システムの制御動作について説明する。
以下の例では、ユーザ#A実行端末110から発行されるサービス要求A、及びユーザ#B実行端末120から発行されるサービス要求Bに対して、管理サーバ310が、ゲストOSの最適な仮想化実行環境を提供する場合について説明する。ここで、サービス要求Aを処理するために、アプリケーションプログラム#A−1部512を1セット実行することとし、また、サービス要求Bを処理するために、アプリケーションプログラム#B−1部5221及びアプリケーションプログラム#B−2部5222を連動させながら実行するものとする。
以下の例では、ユーザ#A実行端末110から発行されるサービス要求A、及びユーザ#B実行端末120から発行されるサービス要求Bに対して、管理サーバ310が、ゲストOSの最適な仮想化実行環境を提供する場合について説明する。ここで、サービス要求Aを処理するために、アプリケーションプログラム#A−1部512を1セット実行することとし、また、サービス要求Bを処理するために、アプリケーションプログラム#B−1部5221及びアプリケーションプログラム#B−2部5222を連動させながら実行するものとする。
また、アプリケーションプログラム#A−1部512を含む実行環境#A−1スナップショットイメージ510は計算機410のスナップショットイメージ搭載部414に搭載することが可能であり、アプリケーションプログラム#B−1部5221を含む実行環境#B−1スナップショットイメージ520は計算機420のスナップショットイメージ搭載部424に搭載することが可能であり、アプリケーションプログラム#B−2部5222を含む実行環境#B−2スナップショットイメージ520は計算機430のスナップショットイメージ搭載部434に搭載することが可能であるとする。
さて、実行端末110からサービス要求Aが発行されると、まず、管理サーバ310の制御プログラム部311は、ネットワーク210を経由してサービス要求Aを受け付け、情報管理プログラム部312にアクセスする。
情報管理プログラム部312は、サービス要求Aを処理可能な実行環境#A−1スナップショットイメージ510の静的な情報、510が搭載可能な計算機410の静的な情報、モニタプログラム部412と422から情報管理プログラム312に提供される各計算機利用の動的なステータス情報を、制御プログラム311に対して提供する。
情報管理プログラム部312は、サービス要求Aを処理可能な実行環境#A−1スナップショットイメージ510の静的な情報、510が搭載可能な計算機410の静的な情報、モニタプログラム部412と422から情報管理プログラム312に提供される各計算機利用の動的なステータス情報を、制御プログラム311に対して提供する。
制御プログラム311は、情報管理プログラム部312より提供される情報を基に、サービス要求Aを処理する最適な計算機として計算機410を選択し、計算機を予約する。計算機システムに対して予約されたキューは、制御プログラム311が一元管理する。計算機の予約の管理は、例えば予約キューをテーブルに順次登録していき、ある計算機の処理が終了した時に、次のサービス要求をその計算機に割り当てて実行するようにする。
例えば、予約の順番がサービス要求Aを処理する順番になると、実行環境#A−1スナップショットイメージ510−1が、仮想化ソフトウェア部413を介して、計算機410のスナップショットイメージ搭載部414にロードされる。この際、モニタプログラム412は、情報管理プログラム部312に対してスナップショットイメージがロード中のステータスであることを報告する。
ロードが完了すると、計算機410のスナップショットイメージ搭載部414の実行環境#A−1スナップショットイメージ510に含まれるゲストOS#A−1部511とアプリケーションプログラム#A−1部512がアクティブとなる。計算機410の搭載部414でアクティブとなったゲストOS#A−1部511は、サービス要求Aを処理する実行環境を整えるためにネットワーク220上の汎用的なサーバにアクセスして時刻の同期、IPアドレスやホスト名の動的な設定を行う。
ロードが完了すると、計算機410のスナップショットイメージ搭載部414の実行環境#A−1スナップショットイメージ510に含まれるゲストOS#A−1部511とアプリケーションプログラム#A−1部512がアクティブとなる。計算機410の搭載部414でアクティブとなったゲストOS#A−1部511は、サービス要求Aを処理する実行環境を整えるためにネットワーク220上の汎用的なサーバにアクセスして時刻の同期、IPアドレスやホスト名の動的な設定を行う。
スナップショットイメージ搭載部414のゲストOS#A−1部511の実行環境が整った後、制御プログラム部311は、サービス要求Aをアプリケーションプログラム#A−1で実行可能な形式に翻訳し、計算機410のスナップショットイメージ搭載部414のアプリケーションプログラム#A−1部511でサービス要求Aを処理する。この際、モニタプログラム412は、情報管理プログラム部312に対して、スナップショットイメージがサービス要求処理中のステータスであることを報告する。
サービス要求Aの処理が正常終了または異常終了すると、実行環境#A−1スナップショットイメージ510はサービス要求Aに対する処理結果を制御プログラム311に報告する。制御プログラム部311は仮想化ソフトウェア413に対してスナップショットイメージ搭載部414の実行環境#Aスナップショットイメージ510が占有している計算機資源を解放するよう命令する。
仮想化ソフトウェア413は、高速な実行環境スナップショットイメージの切り替えを実現するため、ゲストOS#A−1部511の終了処理を行わず、強制的に実行環境#Aスナップショットイメージ510が占有している計算機資源を解放する。計算機資源の解放が完了すると、モニタプログラム412は、情報管理プログラム部312に対して、サービス要求受け付け可能なステータスであることを報告する。
制御プログラム311は、サービス要求Aに対する処理結果を受けると、その結果をユーザ#A実行端末110に返してサービス要求Aに対する一連の処理を終了する。
制御プログラム311は、サービス要求Aに対する処理結果を受けると、その結果をユーザ#A実行端末110に返してサービス要求Aに対する一連の処理を終了する。
さらに、ユーザ#Bサービス要求Bに対する制御動作も、実質的には同様である。ユーザ#Bサービス要求Bを処理するためには、アプリケーションプログラム#B−1部5221と、アプリケーションプログラム#B−2部5222を連動させながら実行するものとしているので、この場合、例えば計算機420と430を並列して動作させる必要がある。管理サーバ310は、計算機420,430に、実行環境#B−1スナップショットイメージ520、及び実行環境#B−2スナップショットイメージ520をそれぞれロードして実行させる。計算機20,430の予約や、予約された計算機への実行環境スナップショットイメージ520のロードの動作、及び計算機で実行されるジョブのステータスの管理等は、上述したユーザ#Bサービス要求Aに対する処理と同様である。
このようにして、複数の実行端末からの複数のサービス要求に対して、複数の計算機410〜430を用いて、それぞれ異なるゲストOSの実行環境を提供することができる。すなわち、ゲストOSとサービスを実現するアプリケーションプログラムを有する複数の仮想化された実行環境スナップショットイメージを記憶する共有型ストレージ装置から、ユーザのサービスの要求に適合するホストOS上の仮想化された実行環境スナップショットイメージを、選択された計算機にロードして動作させることで、ユーザのサービス利用環境をセキュアに保ちかつ計算機資源を効率的に管理してユーザの実行環境を実現することができる。
以上説明したように、本実施例によれば、既に起動された状態のゲストOSをロードすることによりゲストOSの起動にかかる時間を省略することができる。また、実行環境スナップショットイメージが占有していた計算機資源を解放する場合に要求サービス処理完了時のゲストOSおよびアプリケーションプログラムの状態を該当の実行環境スナップショットイメージに反映しないことによりゲストOSの終了にかかる時間を削減することができ、実行環境スナップショットイメージ切り替えの時間を高速化することが可能である。
なお、本発明は上記した実施例に限定されずに、種々変形して実施することができる。例えば、図1の計算機システムでは、複数の計算機410〜430を用いているが、1台の計算機の場合でも本発明の趣旨は変わらない。1台の計算機を用いたシステムの場合、ユーザ要求に対する予約のキューは増加する可能性があるが、複数のユーザ要求にそれぞれ適合する仮想化実行環境スナップショットイメージを共有型ストレージ装置から、順番に計算機にロードしてその実行環境を実現することができる。
また、本発明の他の例によれば、実行環境スナップショットイメージの情報の一元的な管理に関して、複種類のマスタとなる実行環境スナップショットイメージを管理し、異なる複数のユーザが、マスタとなる実行環境スナップショットイメージを複製することにより、ユーザが容易に新しい実行環境を作成することもできる。
110、120:実行端末 111、121:サービス要求 210、220、230:ネットワーク 310:管理サーバ 311:制御プログラム部 312:情報管理プログラム部 410、420、430:計算機 411、421、431:ホストOS部 412、422、432:モニタプログラム部 413、423、433:仮想化ソフトウェア部 414、424、434:スナップショットイメージ搭載部 500:ネットワーク共有型ストレージ装置 414、424、434:スナップショットイメージ搭載部 510、520:実行環境スナップショットイメージ 511、5211,5212:ゲストOS部 512、5221、5222:アプリケーションプログラム部。
Claims (5)
- ネットワークを介してユーザの端末からアクセスされる少なくとも1つの計算機を含み、ユーザ要求に応じて仮想的な計算機資源を提供する計算機システムにおいて、
ホストOSと、ユーザ要求に応じて該ホストOS上で実行可能なゲストOSを搭載することができる該計算機と、
ゲストOS、及びユーザ要求に応じたサービスを実現するアプリケーションプログラムを含む複数の仮想化された実行環境スナップショットイメージを記憶するストレージ装置と、
ユーザ要求に応じて、該ストレージ装置に記憶された実行環境スナップショットイメージを選択して該計算機にロードし、該ホストOS上に該ゲストOSを搭載するための制御を行う制御手段と、を有し、
該計算機は、ロードされた該ゲストOS上で該アプリケーションを実行する実行環境をユーザに提供することを特徴とする計算機システム。 - 該ユーザ要求を処理した後に、該ホストOS上の該実行環境スナップショットイメージが占有していた計算機資源を解放することを特徴とする請求項1記載の計算機システム。
- 先に該計算機にロードされた実行環境スナップショットイメージを他の実行環境スナップショットイメージに切り替える手段と有し、該切替え手段は、ユーザ要求に応じて、複数の計算機から適合するある計算機の資源利用を予約し、該資源が開放される時に、ユーザ要求に応じた実行環境スナップショットイメージを前記ストレージ装置から選択して、該計算機の該ホストOS上に配備することを特徴とする請求項1記載の計算機システム。
- 前記ストレージ装置は、既に起動された状態のゲストOSを含む実行環境スナップショットイメージを記憶し、該計算機は既に起動された状態のゲストOSをロードして、該ゲストOS上でアプリケーションを実行する請求項1乃至3のいずれかの計算機システム。
- ホストOS、及び該ホストOS上で実行可能なゲストOSを搭載し、ユーザ要求に応じて仮想的な計算機資源を提供することができる計算機の制御方法において、
既に起動された状態のゲストOS、及びユーザ要求に応じたサービスを実現するアプリケーションプログラムを含む複数の仮想化された実行環境スナップショットイメージを予めストレージ装置に記憶して用意するステップと、
ユーザ要求に応じて、該ストレージ装置に記憶されたある実行環境スナップショットイメージを選択して該計算機にロードして、該ホストOS上に該ゲストOSを搭載するステップと、
ロードされた該ゲストOS上で該アプリケーションをする実行環境をユーザに提供するステップと、を有することを特徴とする計算機の制御方法。
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