JP2008105410A - 液体吐出ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 選択される圧力室のアスペクト比に対応して高吐出効率、低吐出ばらつき及び高信頼性を兼ね備えた液体吐出ヘッドを提供すること。
【解決手段】 圧電体62のうちで下部電極61および上部電極63に挟まれており圧電体62の変位に寄与する活性領域62aの面積が、圧力室52の凹部断面積よりも小さく、圧力室52のアスペクト比(CWy/CWx)が2乃至5である場合に、圧力室52の短手方向における圧電体62の活性領域62aの幅DWxと圧力室52の幅CWxとの比(DWx/CWx)は、0.4乃至0.75であり、且つ、圧力室52の長手方向における圧電体62の活性領域62aの幅DWyと圧力室52の幅CWyとの比(DWy/CWy)は、Lnを自然対数とし、圧力室52のアスペクト比A(=CWy/CWx)を変数xとして、0.133×Ln(x)+0.7312を中心値とした±0.05の範囲内とした。
【選択図】 図3

Description

本発明は、液体吐出口へ連通する圧力室上に少なくとも下部電極、圧電体および上部電極が順に配置されて構成される液体吐出ヘッドおよびその製造方法に関する。
特許文献1には、液室(圧力室)の配列方向における上電極幅をLu、液室の配列方向における圧電体の長さをLp、液室の配列方向における下電極幅をL1とし、これらの関係をLu≦Lp<L1としたものが記載されている。
特許文献2には、圧電変換器の外周は、チャンバ開口部(圧力室)とオーバーラップするサイズおよび位置としたものが記載されている。
特許文献3には、圧力室の短手方向の幅をL、該幅Lと同方向の駆動電極の幅をδとしたときに、0.1mm≦L、かつ、0.29≦(δ/L)≦1の条件、更には0.57≦(δ/L)≦0.77の最適条件、を満たすように構成したものが記載されている。
特許文献4には、個別電極の平面形状を、加圧室(圧力室)となる凹部の開口の平面形状と略相似形に形成し、かつ、個別電極の面積Aと凹部の開口の面積Aとを、A×0.6≦A≦A×0.9の範囲としたものが記載されている。
特許文献5には、圧電活性領域を、圧電膜と平行な面方向において、対応する加圧室よりも小さく形成し、かつ上記面方向において、加圧室の周縁との間に、その全周にわたって間隔を設けて配置したものが記載されている。
特開2002−370353号公報 特開2003−25573号公報 特開2003−165214号公報 特開2004−351878号公報 特開平11−34321号公報
圧力室のアスペクト比(圧力室の長手方向の幅がCWy、短手方向の幅がCWxであるときの比CWy/CWx)を液体吐出ヘッドの要求性能に応じて適宜選択したいとの要求がある。具体的には、例えば、単列でのノズル配置の高密度化を追求する場合には圧力室のアスペクト比は大きいほど好ましいが、圧力室のアスペクト比を大きくしていくと圧力室内の流路抵抗が大きくなってしまうので、高粘度液の高周波吐出を追求する場合には圧力室のアスペクト比は逆に「1」に近いほど好ましい。
その一方で、吐出効率の高い液体吐出ヘッドが求められている。また、ノズル間で吐出力のばらつきが少ない液体吐出ヘッドが求められている。また、経時的な吐出量の変動や故障の少ない信頼性の高い液体吐出ヘッドが求められている。
ところで、図17に示すように、圧力室52の長手方向はインク流れ方向と一致するので、圧電体92を挟む電極91、93が圧力室52のエッジの近傍の位置まで延在している場合、変位プロファイル98が効率の良い滑らかな変位プロファイルとはならずに、圧力室52内に高調波周期の振動モードが生じて、気泡99が溜まり易くなり、ノズル51からのインク吐出力の低下、残留振動発生等の悪影響を与えるといった問題もある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、選択される圧力室のアスペクト比に対応して、高吐出効率、低吐出ばらつき及び高信頼性を兼ね備えた液体吐出ヘッドおよびその製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、液体吐出口へ連通する圧力室上に少なくとも下部電極、圧電体および上部電極が順に配置されて構成され、前記圧力室は、面状の前記圧電体の面方向に沿った凹部断面において短手方向および長手方向を有し、前記圧電体のうちで前記下部電極および前記上部電極に挟まれており前記圧電体の変位に寄与する活性領域の面積が、前記圧力室の凹部断面積よりも小さく、前記圧力室の前記短手方向の幅CWxと前記圧力室の前記長手方向の幅CWyとのアスペクト比(CWy/CWx)が2乃至5である場合に、前記圧力室の前記短手方向における前記圧電体の活性領域の幅DWxと前記圧力室の幅CWxとの比(DWx/CWx)は、0.4乃至0.75であり、且つ、前記圧力室の前記長手方向における前記圧電体の活性領域の幅DWyと前記圧力室の幅CWyとの比(DWy/CWy)は、Lnを自然対数とし、前記圧力室のアスペクト比(CWy/CWx)を変数xとして、0.133×Ln(x)+0.7312を中心値とした±0.05の範囲内であることを特徴とする液体吐出ヘッドを提供する。
ここで、圧力室のアスペクト比は、液体吐出ヘッドの要求性能に応じて、2乃至5の範囲内で任意に選択される。
本発明によれば、圧力室のアスペクト比を2乃至5の範囲内で任意に選択しても、極大値近傍の高変位体積を得ることができるので、吐出効率がよい。また、電極幅の製造ばらつきに対する変位体積のばらつきが非常に小さくなるので、ノズル間の吐出ばらつきが極めて低くなる。また、変位プロファイルが効率の良い滑らかな変位プロファイルとなり、圧力室内に高調波成分が生じ難く、圧力室内に気泡が生じ難く、液体吐出時の残留振動も残らないので、信頼性が高い。したがって、選択される圧力室のアスペクト比に対応して、高吐出効率、低吐出ばらつき及び高信頼性を兼ね備えた液体吐出ヘッドを提供できる。
なお、圧力室の凹部断面の形状は、長方形形状であっても、平行四辺形形状であってもよく、角にRがついていてもよい。平行四辺形形状や、角にRがついていても、アスペクト比(CWy/CWx)が2以上においては、排除体積はあまり変わらない。
なお、アスペクト比は、長方形形状の場合には、短手方向の幅は長方形の短辺の長さを、長手方向の幅は長方形の長辺の長さを意味し、平行四辺形形状の場合には、短手方向の幅は平行四辺形の高さのうち短い方の高さを意味し、長手方向の幅は平行四辺形の長辺の長さを意味する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記圧電体は単板構造で形成され、前記上部電極の縁から前記圧電体の表面に沿った沿面距離の最短値Lmin[μm]と、前記圧電体の駆動電界E[V]との関係が、E/Lmin≦1を満たすことを特徴とする液体吐出ヘッドを提供する。
この発明によれば、沿面放電による絶縁破壊を防止し、液体吐出ヘッドの信頼性を更に向上させることができる。
請求項3に記載の発明は、液体吐出口へ連通する圧力室上に少なくとも下部電極、圧電体および上部電極を順に形成する液体吐出ヘッドの製造方法において、前記圧力室は、面状の前記圧電体の面方向に平行な凹部断面において短手方向および長手方向を有し、前記圧電体のうちで前記下部電極および前記上部電極に挟まれており前記圧電体の変位に寄与する活性領域の面積を、前記圧力室の凹部断面積よりも小さく形成し、前記圧力室の前記短手方向の幅CWxと前記圧力室の前記長手方向の幅CWyとのアスペクト比(CWy/CWx)が2乃至5である場合に、前記圧力室の前記短手方向における前記圧電体の活性領域の幅DWxと前記圧力室の前記短手方向の幅CWxとの比(DWx/CWx)は、0.4乃至0.75とし、且つ、前記圧力室の前記長手方向における前記圧電体の活性領域の幅DWyと前記圧力室の幅CWyとの比(DWy/CWy)は、Lnを自然対数とし、前記圧力室のアスペクト比(CWy/CWx)を変数xとして、0.133×Ln(x)+0.7312を中心値とした±0.05の範囲内とすることを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法を提供する。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記圧電体を、スパッタリング、AD(エアロゾルデポジション)法、ゾルゲル法、スクリーン印刷、MOCVD(有機金属気相成長)法、レーザアブレーション法、および、水熱合成法の何れかにより、薄膜形成することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法を提供する。
請求項5に記載の発明は、請求項1または2に記載の液体吐出ヘッドを備えた画像形成装置を提供する。
本発明によれば、選択される圧力室のアスペクト比に対応して、高吐出効率、低吐出ばらつき及び高信頼性を兼ね備えるようにできる。
以下、添付図面に従って、本発明の実施形態について、詳細に説明する。
図1は、液体吐出ヘッドの一例の全体構成を示す平面透視図である。
図1に一例として示すヘッド50は、いわゆるフルライン型のヘッドであり、記録媒体16のヘッド50に対する相対移動方向(図中に矢印Sで示す副走査方向)と直交する方向(図中に矢印Mで示す主走査方向)において、記録媒体16の最大記録領域幅Wmに対応する長さにわたり、記録媒体16に向けてインクを打滴する多数のノズル51を2次元的に配列させた構造を有している。
液体吐出ヘッド50は、ノズル51、ノズル51に連通する圧力室52、および、液体供給口53を含んでなる複数の吐出素子54が、主走査方向Mおよび主走査方向Mに対して所定の鋭角θ(0度<θ<90度)をなす斜め方向の2方向に沿って配列されている。なお、図1では、図示の便宜上、一部の吐出素子54のみ描いている。
ノズル51は、具体的には、主走査方向Mに対して所定の鋭角θをなす斜め方向において、一定のピッチdで配列されており、これにより、主走査方向Mに沿った一直線上に「d×cosθ」の間隔で配列されたものと等価に取り扱うことができる。
なお、図1では、フルライン型の液体吐出ヘッドの一例を示したが、本発明の液体吐出ヘッドはこのような例に特に限定されない。例えば、短冊状の複数のヘッドユニットを組み合わせてひとつのフルライン型の液体吐出ヘッドを構成してもよい。また、例えば、主走査方向(記録媒体の搬送方向に直交する方向)において往復走査されるシャトル型(シリアル型)の液体吐出ヘッドであってもよい。
図2(A)は、図1の液体吐出ヘッド50の一部を拡大して示す平面図である。図2(B)は、図2(A)のB−B線に沿った断面図を示す。なお、図2(A)および(B)では、吐出素子54をふたつだけ示しているが、実際には、図1に示すように液体吐出ヘッド50には多数の吐出素子54が2次元配列されている。
図2(B)において、液体吐出ヘッド50は、主として、ノズル51が形成されているノズル板21と、ノズル51に連通するノズル連通流路51aが形成されている連通流路板22と、圧力室52が形成されている圧力室板23と、圧力室52の上壁面を構成している振動板24と、絶縁層25と、圧力室52内に圧力を発生させる手段としての圧電アクチュエータ60と、を含み構成されている。吐出素子54は、主として、ノズル51と、圧力室52と、圧電アクチュエータ60と、圧力室52へ液体を供給するための図示を省略した液体供給口とを含み構成されている。
振動板24は、例えば、SUS(ステンレス材)、Ni、Cr等の金属材料やSi、ZrO、圧電材料からなる。
振動板24の厚みは、例えば、5μmである。
絶縁層25は、例えば、SiO、ZrO等の絶縁性材料からなる。なお、本発明において、絶縁層25の材料は、SiO、ZrOに特に限定されない。
絶縁層25の厚みは、例えば、1μmである。
圧電体62は、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)などの圧電材料からなる。なお、本発明において、圧電体62の材料は、特にPZTに限定されない。
圧電体62の厚みは、例えば、4〜5μmである。
下部電極61および上部電極63は、例えば、Pt、Ir、Au等の導電性材料からなる。なお、本発明において、下部電極61および上部電極63の材料は、特にPt、Ir、Auに限定されない。
下部電極61および上部電極63の厚みは、例えば、0.2μmである。
上部電極63は、複数の圧電アクチュエータ60において共通の電極(共通電極)であり、接地されている。その一方で、下部電極61は、各圧電アクチュエータ60ごとに個別の電極(個別電極)である。下部電極61に所定の駆動信号が個別に与えられると、すなわち両電極61、63間に所定の駆動電圧が各圧電アクチュエータ60で個別に印加されると、これらの両電極61、63間に挟まれている圧電体62が変位(変形)し、振動板24を介して圧力室52内の圧力を変化させ、ノズル51から液体が吐出される。
ところで、図2(A)および(B)は、吐出素子54間で圧電体62が溝64により分離されている溝分離の構造の場合を例に示している。なお、本発明における圧電体は、特に溝分離の構造に限定されず、吐出素子54間で物理的に完全分離された構造であってもよいし、吐出素子54間に溝64がない物理的には非分離の構造であってもよい。
各吐出素子54における圧電体62の面積は、圧力室52の凹部断面積(振動板24に平行な開口断面の面積、「開口断面積」ともいう)よりも大きい。すなわち、圧電体62が振動板24を介して圧力室52上を覆うようにして形成されている。これにより、振動板24と圧力室52の隔壁23aとの境界での振動板24の破損が防止され、信頼性が向上するとともに、圧電体62にかかる応力も低減される。
また、本例では、各吐出素子54において、上部電極63の面積は圧力室52の凹部断面積よりも小さい。一方で、下部電極61の面積は圧力室52の凹部断面積よりも大きい。なお、本発明における下部電極および上部電極は、一方の電極の面積が圧力室の凹部断面積よりも小さい場合に特に限定されない。下部電極61の面積および上部電極63の面積の両方が、圧力室52の凹部断面積よりも小さい場合であってもよい。
図3(A)は、圧電体62の活性領域62aの説明に用いる断面図である。図3(A)に示すように、圧電体62は、下部電極61および上部電極63の間に所定の駆動電圧が印加されたときに圧電体62の変位(変形)に寄与する活性領域62a(「駆動領域」ともいう)と、下部電極61および上部電極63間に駆動電圧が印加されたときに圧電体62の変位(変形)に寄与しない非活性領域62b(「非駆動領域」ともいう)とに分かれている。具体的には、図3(A)において矢印Zで示す垂直方向(振動板24に対して垂直な方向である)から圧電アクチュエータ60を見たとき、上部電極63および圧電体62および下部電極61の全てが重複する領域が活性領域62aであり、それ以外の領域が非活性領域62bである。
図3(A)の垂直方向Zから透視した圧力室52と圧電体62の活性領域62aとを図3(B)に示す。なお、圧力室52は、図3(A)に示す面状の圧電体62の面方向に平行な凹部断面において、短手方向および長手方向を有する。言い換えると、圧力室52は、下部電極61、圧電体62および上部電極63に平行な凹部断面において、短手方向および長手方向を有する。
図3(B)に示すように、圧電体62の活性領域62aの面積は、圧力室52の凹部断面積よりも、小さい。具体的には、圧力室52の短手方向(以下単に「短手方向」という)において、活性領域62aの幅DWxは圧力室52の幅CWxよりも小さい。また、圧力室52の長手方向(以下単に「長手方向」という)において、活性領域62aの幅DWyは圧力室52の幅CWyよりも小さい。
なお、本例では、下部電極61および圧電体62および上部電極63のうちで上部電極63の面積が一番小さいので、圧電体62の活性領域62aの面積は、上部電極63の面積に等しい。具体的には、短手方向において活性領域62aの幅DWxは上部電極63の短手方向の幅に等しく、また、長手方向において活性領域62aの幅DWyは上部電極63の長手方向の幅に等しい。
図4は、圧力室52のアスペクト比CWy/CWx(圧力室52の短手方向の幅CWxに対する圧力室52の長手方向の幅CWyの比)と発生圧力との関係を示す。
図4において、圧力室52のアスペクト比CWy/CWxが大きいほど、発生圧力が大きくなる。発生圧力が小さいと、高粘度液体の吐出に適さなくなるので、圧力室52のアスペクト比は、「2」以上とする。また、圧力室52のアスペクト比CWy/CWxが大きいほど、ノズル51の高密度配置に適している。その一方で、圧力室52のアスペクト比CWy/CWxが大きいほど、圧力室52内の流路抵抗が大きくなり、高周波吐出に適さなくなるので、圧力室52のアスペクト比は、「5」以下とする。
以下では、圧力室52のアスペクト比が2〜5の範囲内で任意に選択される場合において、圧電体62の活性領域62aの好ましいサイズについて、詳細に説明する。
図5は、圧力室52のアスペクト比CWy/CWxが「4」である場合における、短手方向の上部電極63の幅DWxと、変位体積ΔVおよび主応力との関係を示す。
図5において、横軸は、短手方向の電極幅比DWx/CWx(すなわち短手方向における圧力室52の幅CWxに対する上部電極幅DWxの比)である。左側の縦軸は、変位体積ΔV(単位は[pl])である。右側の縦軸は、圧電体62に発生する主応力(単位は[MPa]である)。
また、図6は、圧力室52のアスペクト比CWy/CWxが「4」である場合における、長手方向の上部電極63の幅DWyと、変位体積ΔVとの関係を示す。
図6において、横軸は、長手方向の電極幅比DWy/CWy(すなわち長手方向における圧力室52の幅CWyに対する上部電極63の幅DWyの比)である。縦軸は、変位体積ΔV(単位は[pl])である。
図6中の各曲線601、602、603、604、605、606、607は、短手方向の電極幅比DWx/CWx(短手方向における圧力室52の幅CWxに対する上部電極63の幅DWxの比)を、それぞれ、「0.4」、「0.43」、「0.6」、「0.65」、「0.7」、「0.73」、「0.75」とし、且つ、DWy/CWyに対する変位体積ΔVをプロットして得た。
DWx/CWx=0.6のとき(すなわち符号603の曲線)では、DWx/CWxが0.4、0.43、0.65、0.7、0.73、0.75の各値であるとき(すなわち符号601、602、604、605、606、607の各曲線)よりも、変位体積ΔVが大きくなる。また、DWx/CWxが異なっても(すなわち曲線601〜607が異なっても)、変位体積ΔVが極大値となるDWy/CWyの値(「DWy/CWyの最適値」という)を中心値として、当該「DWy/CWyの最適値」の近傍では曲線601〜607の形状が略同一となる。
変位体積ΔVの最大値(すなわち曲線603の極大値)を基準(100%)として変位体積ΔVの下限値を10%内に抑えるため、短手方向の電極幅比DWx/CWxは0.4〜0.75の範囲内とし、且つ、長手方向の電極幅比DWy/CWyは、DWy/CWyの最適値(略「0.91」である)を中心値として−0.05〜+0.05の範囲とする。
図5および図6を用いて、圧力室52のアスペクト比が「4」である場合について、好ましい圧電体62の活性領域62aのサイズ(本例では好ましい上部電極63のサイズ)を求めた。以下では、圧力室52のアスペクト比を2〜5の範囲に拡大した場合について説明する。
図7は、圧力室52のアスペクト比CWy/CWxと、長手方向の上部電極63の幅DWyとの関係を示す。
図7において、横軸としてのx軸は、圧力室52のアスペクト比CWy/CWxである。縦軸としてのy軸は、長手方向の電極幅比DWy/CWy(長手方向における圧力室52の幅CWyに対する上部電極63の幅DWyの比)である。
図7の中心値曲線700は、圧力室52のアスペクト比CWy/CWxの各値(「1」、「2」、「3」、「4」、「5」)についてDWy/CWyの最適値(図6の610に相当する)を求め、求めたDWy/CWyの最適値をプロットして得た。得られた中心値曲線700の近似式を求めると、y=0.1334×Ln(x)+0.7312であった。ここで、Lnは自然対数である。xはCWy/CWxである。
なお、圧力室52のアスペクト比CWy/CWx(ただし2〜5の範囲内である)がひとつ選択されば、図6に示すように、DWx/CWxが異なっても、変位体積ΔVが極大値となるDWy/CWy(すなわちDWy/CWyの最適値)は略一定であり、また、DWy/CWyの最適値を中心値とした当該DWy/CWyの最適値の近傍の曲線の形状も略一定である。また、DWy/CWyの最適値を中心値として−0.05〜+0.05の範囲内であれば高変位体積が得られ、且つ、極大値を中心とするのでサイズがばらついたとしての変位体積への影響は低く抑えられる。このような関係は圧力室52のアスペクト比を2〜5の範囲内で切り換えても同じなので、図7において、DWy/CWyの最適値からなる中心値曲線700に対してy方向に「−0.05」シフトして構成される下限値曲線701と、中心値曲線700に対してy方向に「+0.05」シフトして構成される上限値曲線702との間の領域を許容範囲とした。
要するに、圧力室52のアスペクト比(CWy/CWx)を2〜5の範囲内で任意に選択し、DWx/CWx(短手方向における圧力室52の幅に対する活性領域62aの幅である)は、0.4〜0.75の範囲内とし、且つ、DWy/CWy(長手方向における圧力室52の幅に対する活性領域62aの幅である)は、Lnを自然対数とし、圧力室52のアスペクト比(CWy/CWx)を変数xとして、0.133×Ln(x)+0.7312を中心値とした±0.05の範囲内とする。このように活性領域62aの幅を圧力室52の幅に対して規定することにより、圧力室52のアスペクト比を2乃至5の範囲内で任意に選択しても、変位体積は極大値(図6の最適値610における変位体積ΔVに相当する)の近傍の高変位体積を得ることができるので、吐出効率がよい。また、上部電極63の幅の製造ばらつきに対する変位体積のばらつきが非常に小さくなるので、ノズル51間の吐出ばらつきが極めて低くなる。
また、本実施形態の液体吐出ヘッド50によれば、圧力室52の長手方向において圧電体62の活性領域62aの幅が圧力室52の幅よりも小さく、且つ、圧力室52の短手方向において圧電体62の活性領域62aの幅が圧力室52の幅よりも小さいので、図8に示すように、変位プロファイル800が効率の良い滑らかな変位プロファイルとなり、圧力室52内には高調波成分が生じ難く、圧力室52内に気泡が生じ難く、また、液体吐出時の残留振動が残らない。
図9(A)は、図2(A)および(B)に示した液体吐出ヘッド50における、上部電極63の縁から圧電体62の表面に沿った沿面距離Lを示す。
なお、図9(A)では、下部電極61が圧電体62によって覆われており下部電極61の縁が非導電性の圧電体62によって遮蔽されているので、沿面距離Lは上部電極63の縁から圧電体62の表面に沿って振動板24(ただし振動板24が導電材の場合である)までの距離である。なお、絶縁層25は非常に薄いのでその厚みを無視できる。
また、図9(B)は、下部電極61が露出している他の例の液体吐出ヘッド500の要部を示す。図9(B)では、沿面距離Lは上部電極63の縁から圧電体62の表面に沿って下部電極61までの距離である。
何れの場合においても、沿面距離Lの最短値(最短沿面距離)Lmin[μm]と、圧電体62の駆動電界E[V]との関係が、E/Lmin≦1を満たすように液体吐出ヘッド50、500を構成する。これにより、沿面放電による圧電アクチュエータ60の絶縁破壊を防止し、液体吐出ヘッド50、500の信頼性を更に向上させることができる。
本実施形態の液体吐出ヘッド50、500は、ノズル51へ連通する圧力室52上に、振動板24、絶縁層25、下部電極61、圧電体62、および、上部電極63を順に形成することにより製造される。
ここで、圧電体62のうちで下部電極61および上部電極63に挟まれており圧電体62の変位に寄与する活性領域62aの面積を、圧力室52の凹部断面積よりも小さく形成し、また、圧力室52の短手方向の幅CWxと圧力室52の長手方向の幅CWyとのアスペクト比(CWy/CWx)が2〜5の範囲内で任意に選択される場合に、圧力室52の短手方向における上部電極63の幅DWx(すなわち短手方向における圧電体62の活性領域62aの幅)と圧力室52の短手方向の幅CWxとの比(DWx/CWx)は、0.4〜0.75の範囲内とし、且つ、圧力室52の長手方向における上部電極63の幅DWy(すなわち長手方向における圧電体62の活性領域62aの幅)と圧力室52の長手方向の幅CWyとの比(DWy/CWy)は、Lnを自然対数とし、圧力室52のアスペクト比(CWy/CWx)を変数xとして、0.133×Ln(x)+0.7312を中心値とした±0.05の範囲内にして製造する。
液体吐出ヘッドの製造プロセスの実施例について、詳細に説明する。
図10、図11および図12は、実施例1の製造プロセスを示す工程図である。
まず、図10(A)に示すように、表面に絶縁層25を有するSOI基板20を用意する。このSOI基板20は、Si層23(圧力室板)と、SiO層241およびSi層242(振動板24)と、SiO層25(絶縁層)が積層されて形成されている。
図10(A)に示すSOI基板20に対して、図10(B)に示すように、下部電極61をスパッタリングで成膜する。もちろん、成膜方法は、スパッタリングに限らず、CVD(Chemical Vapor Deposition)、蒸着、スクリーン印刷でもかまわない。また、成膜材料は、Ti、Ir、Pt、Au、Cu又はこれらの積層物、酸化物でよい。
次に、図10(C)に示すように、下部電極61をエッチング加工する。ここでは、フッ素系、塩素系のガスにArを微量添加したガスを用いて、RIE(Reactive Ion Etching)加工する。もちろん加工法は、RIEに限定されず、ウェットエッチング、サンドブラストでもよい。
なお、本実施例では下部電極61を加工する場合を例に記載しているが、下部電極61を加工せず、上部電極のみを個別化する形態でもよい。
次に、図10(D)に示すように、圧電体62(例えばPZT)を薄膜で成膜する。なお、成膜方法は、スパッタリングに限らず、エアロゾルデポジション法、ゾルゲル法、スクリーン印刷、有機金属気相成長法(MOCVD:Metal Organic Chemical Vapor Deposition)、レーザアブレーション法、水熱合成法でもよい。
次に、図11(E)に示すように、上部電極63を形成する。これも、下部電極61を形成する手法、材料と同様でかまわない。
次に、図11(F)に示すように、上部電極63を加工する。フッ素系、塩素系のガスにArを微量添加したガスを用いて、RIE加工する。もちろん、加工法は、RIEに限定されず、ウェットエッチング、サンドブラストでもよい。このときの電極サイズは、後で加工する圧力室のアスペクト比(CWy/CWx)に対して、短手方向幅をDWx、長手方向幅をDWyとしたときに、その寸法の比を所定の範囲とする。ここで、前述のようにDWx/CWxおよびDWy/CWyを所定の範囲内にする。
次に、図11(G)に示すように、圧電体62を加工する。フッ素系や塩素系のガスにArガスを添加し加工するドライエッチングでも、酸を用いたウェットエッチングでもよい。また、サンドブラストなどでもよい。
次に、図12(H)に示すように、SOI基板20の圧力室板に相当するSi層23に圧力室52をエッチングする。RIE、異方性ウェットエッチングの手法が使える。
最後に、図12(I)に示すように、SOI基板20にノズル板21および連通流路板22を接合もしくは接着する。これにより液体吐出ヘッド50が得られる。
なお、上部電極63のエッチングと圧電体62のエッチングとを別にして行う場合を例に説明したが、上部電極63および圧電体62を同時にエッチングするようにしてもよい。
図13および図14は、実施例2の製造プロセス示す工程図である。
まず、図13(A)に示すように、開口済みの基板200を用意する。この基板200は、ノズル51が形成されているノズル板21と、ノズル連通路51aが形成されている連通流路板22と、圧力室52が形成されている圧力室板23と、振動板24と、絶縁層25とを含んで構成されている。圧力室板23、振動板24および絶縁層25はSOI基板20を構成している。
図13(A)に示す基板200に対して、図13(B)に示すように、下部電極61をスパッタリングで成膜する。もちろん、成膜方法は、スパッタリングに限らず、CVD、蒸着、スクリーン印刷でもかまわない。また、成膜材料は、Ti、Ir、Pt、Au、Cu又はこれらの積層物、酸化物でよい。
次に、図13(C)に示すように、下部電極61をエッチング加工する。ここでは、フッ素系、塩素系のガスにArを微量添加したガスを用いて、RIE加工する。もちろん加工法は、RIEに限定されず、ウェットエッチング、サンドブラストでもよい。
なお、本実施例では下部電極61を加工する場合を例に記載しているが、下部電極61を加工せず、上部電極のみを個別化する形態でもよい。
次に、図13(D)に示すように、圧電体62(例えばPZT)を薄膜で成膜する。なお、成膜方法は、スパッタリングに限らず、エアロゾルデポジション法、ゾルゲル法、スクリーン印刷、有機金属気相成長法(MOCVD)、レーザアブレーション法、水熱合成法でもよい。
次に、図14(E)に示すように、上部電極63を形成する。これも、下部電極61を形成する手法、材料と同様でかまわない。
次に、図14(F)に示すように、上部電極63を加工する。フッ素系、塩素系のガスにArを微量添加したガスを用いて、RIE加工する。もちろん、加工法は、RIEに限定されず、ウェットエッチング、サンドブラストでもよい。このときの電極サイズは、形成済みの圧力室52のアスペクト比(CWy/CWx)に対して、短手方向幅をDWx、長手方向幅をDWyとしたときに、その寸法の比を所定の範囲とする。ここで、前述のようにDWx/CWxおよびDWy/CWyを所定の範囲内にする。
次に、図14(G)に示すように、圧電体62を加工する。これにより液体吐出ヘッド50が得られる。フッ素系や塩素系のガスにArガスを添加し加工するドライエッチングでも、酸を用いたウェットエッチングでもよい。また、サンドブラストなどでもよい。
なお、上部電極63のエッチングと圧電体62のエッチングとを別にして行う場合を例に説明したが、上部電極63および圧電体62を同時にエッチングするようにしてもよい。
以上、液体吐出ヘッドおよびその製造方法について、圧力室52の凹部断面(圧電体62の面方向に沿った断面である)の形状が長方形形状である場合を例に説明したが、図15(A)に示すように、圧力室52の凹部断面形状は、平行四辺形形状であってもよい。また、図15(B)に示すように、角にRがついていてもよい。平行四辺形形状や、角にRがついていてる場合であっても、アスペクト比(CWy/CWx)が2以上においては、排除体積はあまり変わらない。
なお、アスペクト比は、長方形形状の場合には、短手方向の幅は長方形の短辺の長さを、長手方向の幅は長方形の長辺の長さを意味し、平行四辺形形状の場合には、短手方向の幅は平行四辺形の高さのうち短い方の高さを意味し、長手方向の幅は平行四辺形の長辺の長さを意味する。
[画像形成装置]
図16は、図1の液体吐出ヘッド50を備えた画像形成装置80の全体構成の概略を示すブロック図である。
図16において、画像形成装置80は、主として、液体吐出ヘッド50、通信インターフェース81、システムコントローラ82、メモリ83a、83b、搬送用モータ84、搬送ドライバ840、プリント制御部85、給液部86、給液制御部860、および、ヘッドドライバ87を含んで構成されている。
本画像形成装置80は、K(黒)、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロ)の各色毎に合計4つの液体吐出ヘッド50を備える。
通信インターフェース81は、ホストコンピュータ89から送信される画像データを受信する画像データ入力手段である。通信インターフェース81には、有線又は無線のインターフェースを適用することができる。この通信インターフェース81によって画像形成装置80に取り込まれた画像データは、この画像データ記憶用の第1のメモリ83aに一旦記憶される。
システムコントローラ82は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従って画像形成装置80の全体を制御する主制御手段である。すなわち、システムコントローラ82は、通信インターフェース81、搬送ドライバ840、プリント制御部85等の各部を制御する。
搬送用モータ84は、紙などの被吐出媒体を搬送するためのローラやベルト等に動力を与える。この搬送用モータ84によって、被吐出媒体と液体吐出ヘッド50とが相対的に移動される。
搬送ドライバ840は、システムコントローラ82からの指示に従って搬送用モータ84を駆動する回路である。
給液部86は、インクを貯蔵するインク貯蔵手段としてのインクタンク(図示を省略)から液体吐出ヘッド50までインクを流動させる管路及びポンプなどによって構成されている。
給液制御部860は、給液部86を用いて、液体吐出ヘッド50に対してインクを供給する制御を行うものである。
プリント制御部85は、画像形成装置80に入力される画像データに基づいて、液体吐出ヘッド50が被吐出媒体に向けて吐出(打滴)を行って被吐出媒体上にドットを形成するために必要なデータ(ドットデータ)を生成する。すなわち、プリント制御部85は、システムコントローラ82の制御に従い、第1のメモリ83a内の画像データから打滴用のドットデータを生成するための各種の加工、補正などの画像処理を行う画像処理手段として機能し、生成したドットデータをヘッドドライバ87に供給する。
プリント制御部85には第2のメモリ83bが付随しており、プリント制御部85における画像処理時にドットデータ等が第2のメモリ83bに一時的に格納される。
なお、図16において第2のメモリ83bはプリント制御部85に付随する態様で示されているが、第1のメモリ83aと兼用することも可能である。また、プリント制御部85とシステムコントローラ82とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
ヘッドドライバ87は、プリント制御部85から与えられるドットデータ(実際には第2のメモリ83bに記憶されたドットデータである)に基づき、液体吐出ヘッド50の圧電アクチュエータ60に対して吐出用駆動信号を出力する。このヘッドドライバ87から出力された吐出用駆動信号が液体吐出ヘッド50の圧電アクチュエータ60に与えられることによって、液体吐出ヘッド50のノズル51から被吐出媒体に向けて液体(液滴)が吐出される。
本発明は、本明細書において説明した例や図面に図示された例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の設計変更や改良を行ってよいのはもちろんである。
液体吐出ヘッドの一例の全体構成を示す平面透視図 (A)は、図1の液体吐出ヘッドの一部を拡大して示す平面図、(B)は図1の液体吐出ヘッドの一部を拡大して示す断面図 (A)は、圧電体の活性領域の説明に用いる説明図、(B)は、圧力室の短手方向の幅CWx、圧力室の長手方向の幅CWy、活性領域の短手方向の幅DWx、および、活性領域の長手方向の幅DWyの説明に用いる説明図 圧力室のアスペクト比と圧力室内の発生圧力との関係を示す図 短手方向の電極幅比と変位体積との関係を示す図 長手方向の電極幅比と変位体積との関係を示す図 圧力室のアスペクト比と長手方向の電極幅比との関係を示す図 気泡発生の防止の説明に用いる説明図 (A)は、図2(A)および(B)に示す液体吐出ヘッドの一例における沿面距離の説明に用いる説明図、(B)は他の例の液体吐出ヘッドにおける沿面距離の説明に用いる説明図 実施例1の製造プロセスを示す工程図 実施例1の製造プロセスを示す工程図 実施例1の製造プロセスを示す工程図 実施例2の製造プロセスを示す工程図 実施例2の製造プロセスを示す工程図 短手方向幅および長手方向幅の説明に用いる説明図 液体吐出ヘッドを備える画像形成装置の一例の全体構成を示すブロック図 従来の液体吐出ヘッドの説明に用いる説明図
符号の説明
21…ノズル板、22…連通流路板、23…圧力室板、24…振動板、25…絶縁層、50…液体吐出ヘッド、51…ノズル、52…圧力室、60…圧電アクチュエータ、61…下部電極、62…圧電体、63…上部電極、CWx…圧力室の短手方向の幅、CWy…圧力室の長手方向の幅、DWx…圧電体の活性領域の短手方向の幅、DWy…圧電体の活性領域の長手方向の幅

Claims (5)

  1. 液体吐出口へ連通する圧力室上に少なくとも下部電極、圧電体および上部電極が順に配置されて構成され、
    前記圧力室は、面状の前記圧電体の面方向に沿った凹部断面において短手方向および長手方向を有し、
    前記圧電体のうちで前記下部電極および前記上部電極に挟まれており前記圧電体の変位に寄与する活性領域の面積が、前記圧力室の凹部断面積よりも小さく、
    前記圧力室の前記短手方向の幅CWxと前記圧力室の前記長手方向の幅CWyとのアスペクト比(CWy/CWx)が2乃至5である場合に、
    前記圧力室の前記短手方向における前記圧電体の活性領域の幅DWxと前記圧力室の幅CWxとの比(DWx/CWx)は、0.4乃至0.75であり、
    且つ、前記圧力室の前記長手方向における前記圧電体の活性領域の幅DWyと前記圧力室の幅CWyとの比(DWy/CWy)は、Lnを自然対数とし、前記圧力室のアスペクト比(CWy/CWx)を変数xとして、0.133×Ln(x)+0.7312を中心値とした±0.05の範囲内であることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記圧電体は単板構造で形成され、
    前記上部電極の縁から前記圧電体の表面に沿った沿面距離の最短値Lmin[μm]と、前記圧電体の駆動電界E[V]との関係が、E/Lmin≦1を満たすことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 液体吐出口へ連通する圧力室上に少なくとも下部電極、圧電体および上部電極を順に形成する液体吐出ヘッドの製造方法において、
    前記圧力室は、面状の前記圧電体の面方向に沿った凹部断面において短手方向および長手方向を有し、
    前記圧電体のうちで前記下部電極および前記上部電極に挟まれており前記圧電体の変位に寄与する活性領域の面積を、前記圧力室の凹部断面積よりも小さく形成し、
    前記圧力室の前記短手方向の幅CWxと前記圧力室の前記長手方向の幅CWyとのアスペクト比(CWy/CWx)が2乃至5である場合に、
    前記圧力室の前記短手方向における前記圧電体の活性領域の幅DWxと前記圧力室の前記短手方向の幅CWxとの比(DWx/CWx)は、0.4乃至0.75とし、
    且つ、前記圧力室の前記長手方向における前記圧電体の活性領域の幅DWyと前記圧力室の幅CWyとの比(DWy/CWy)は、Lnを自然対数とし、前記圧力室のアスペクト比(CWy/CWx)を変数xとして、0.133×Ln(x)+0.7312を中心値とした±0.05の範囲内とすることを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
  4. 前記圧電体を、スパッタリング、AD(エアロゾルデポジション)法、ゾルゲル法、スクリーン印刷、MOCVD(有機金属気相成長)法、レーザアブレーション法、および、水熱合成法の何れかにより、薄膜形成することを特徴とする請求項3に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  5. 請求項1または2に記載の液体吐出ヘッドを備えた画像形成装置。
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