JP2008104672A - 注射器 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】 注射器1は、筒状のバレル2と、バレル内を進退動するプランジャ3と、プランジャの先端に連結されたガスケット5と、上記プランジャに対して進退動可能に設けられた係合部材4と、上記バレルの先端に保持された内ハブ7とを備え、上記係合部材の先端と内ハブの後端にはそれぞれ第1係合部と第2係合部が設けられている。
上記係合部材をプランジャに対して後退位置に位置させた状態では、ガスケットを前進端に位置させても上記第1係合部と第2係合部とは相互に係合しないようになっており、上記第1係合部をプランジャに対して前進位置に位置させると、第1係合部と第2係合部とが相互に係合して、上記内ハブごとカヌラをバレルの内側に引き込むことができる。
【効果】 「ゼロ点合わせ」を確実に行うことができ、かつ医療従事者の誤穿刺事故を防止することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は注射器に関し、詳しくは注射器の使用後にカヌラをバレルの内側方向に引き込み可能とした注射器に関する。
従来、筒状のバレルと、該バレルの先端に保持機構により保持された内ハブと、内ハブの先端に固定されたカヌラと、バレル内を進退動するプランジャと、プランジャの先端に連結されたガスケットとを備えた注射器が用いられている。
このような注射器において、使用後のカヌラが医療従事者に刺さってしまう誤穿刺事故を防止するため、上記プランジャ及び内ハブに係合手段及び被係合手段を設け、注射器の使用後にはこれら係合手段と被係合手段とを係合させてプランジャと内ハブとを連結し、上記プランジャを後退させて上記カヌラを内ハブごとバレル内に収納可能としたものが知られている。(特許文献1〜4)
特開2005−65708号公報 特表2005−515847号公報 特開2005−278789号公報 実用新案登録3113450号公報
ここで、注射器によって薬品を吸引したり血液を採取する際、一度上記プランジャを前進端に移動させて「ゼロ点合わせ」を行うことが一般的に行われている。
しかしながら上記特許文献1、2の注射器の場合、プランジャを前進端に移動させて「ゼロ点合わせ」をすると、係合手段と被係合手段とが係合してしまい、プランジャを後退させるとカヌラも後退してしまうので「ゼロ点合わせ」をすることができなかった。
また上記特許文献3、4の注射器の場合も、プランジャを前進端に移動させて「ゼロ点合わせ」をした際、プランジャに過剰な押圧力を作用させてしまうと、係合手段と被係合手段とが係合してしまい、注射器として使用できなくなる恐れがあった。
このような問題に鑑み、本発明は注射器の使用後にカヌラをバレルの内側方向に引き込み可能な注射器であって、さらに確実に「ゼロ点合わせ」の可能な注射器を提供するものである。
すなわち、本発明にかかる注射器は、筒状のバレルと、該バレルの先端に保持機構により保持された内ハブと、内ハブの先端に固定されたカヌラと、バレル内を進退動するプランジャと、プランジャの先端に連結されたガスケットとを備え、
上記内ハブを保持機構より離脱させて、上記カヌラを内ハブごとバレルの内側方向に引き込み可能とした注射器において、
上記プランジャに係合部材を進退動可能に設け、該係合部材の先端部に第1係合部を設けるとともに、上記内ハブの後端に第1係合部に係合する第2係合部を設け、
上記第1係合部をプランジャに対して後退位置に位置させた状態では、該第1係合部は内ハブの後端に設けた第2係合部に係合することがない位置に保持され、
上記第1係合部をプランジャに対して前進位置に位置させて第1係合部と第2係合部とを相互に係合させ、さらに第1係合部と第2係合部とを相互に係合させた状態で係合部材を後退させることにより、上記内ハブごとカヌラをバレルの内側に引き込むことを特徴としている。
上記発明によると、上記第1係合部をプランジャに対して後退位置に位置させておくことで、ガスケットを前進端に位置させて「ゼロ点合わせ」を行うことができる。
またこの状態でプランジャに過剰な押圧力が作用しても、第1係合部はプランジャに対して後退位置に位置しているので、第1係合部と第2係合部とが係合するこはなく、確実に「ゼロ点合わせ」を行うことができる。
一方、注射器の使用後は、上記係合部材を前進させて第1係合部と第2係合部とを相互に係合させ、その状態から上記第1係合部を後退させれば、それに伴って内ハブが後退し、内ハブごとカヌラをバレルの内側方向に収納することができ、誤穿刺事故を防止することができる。
以下図示実施例について説明すると、図1〜図3は第1実施例にかかる注射器1の断面図を示し、以下、図示左方を注射器1の先端側または前方として説明する。
上記注射器1は、血液や薬品などを貯溜する筒状のバレル2と、該バレル2内を進退動するプランジャ3と、該プランジャ3と一体的にバレル2内を進退動する係合部材4と、上記プランジャ3の先端に連結されて上記バレル2を気密を守った状態で進退動するガスケット5と、先端にカヌラ6の固定された内ハブ7と、当該内ハブ7をバレル2に保持すると共にリーク防止機能を有する保持機構としての外ハブ8とから構成されている。
上記係合部材4はプランジャ3に対して進退動可能に設けられるとともに、該係合部材4の先端には第1係合部9が設けられている。また上記内ハブ7の後端には当該第1係合部9と係合する第2係合部10が設けられている。
そして本実施例の注射器1では、図1に示すように係合部材4をプランジャ3に対して後退位置に位置した状態では、上記第1係合部9と第2係合部10とが係合しないようになっている。
また図2に示すように係合部材4をプランジャ3に対して前進位置に位置すると、上記第1係合部9が上記ガスケット5よりも前方に突出して、上記第2係合部10と係合するようになっている。
そして第1係合部9と第2係合部10とが連結した状態で、上記プランジャ3および係合部材4を一体的に後退させると、図3に示すように上記カヌラ6を内ハブ7ごとバレル2内に収納できるようになっている。
なお図4は図1における注射器1の先端部の拡大図を示し、図5は図2におけるV−V部の拡大断面図を示し、図6は注射器1の後端に位置する押圧フランジについての拡大図であり、図7は図6のVII−VII部の断面図となっている。
上記バレル2は筒状の薬液室2aと、薬液室2aの前方に位置して上記外ハブ8の結合される結合部2bと、上記薬液室2aの後端に設けられたバレル側フランジ2cとから構成されている。
上記薬液室2aの外周面には薬品や血液量を測定するための目盛が印刷され、また薬液室2aの内周面後端には内周に向けて第3突起2dが形成され、上記プランジャ3の脱落を防止するようになっている。
また図4に示すように、上記結合部2bの内周面は上記内ハブ7を収容可能な径で製造されており、結合部2bの外周面は先端に向けて縮径するテーパ形状を有している。
この結合部2bのテーパ形状はISO(国際標準化機構)に準拠した形状となっており、本実施例の注射器1には一般的に用いられるバレル2をそのまま使用することが可能となっている。
上記プランジャ3は、先端に設けられて上記ガスケット5と連結する連結部11と、該連結部11の後方に設けられるとともにバレル2の半径方向に放射状に形成された複数の第1リブ12と、該第1リブ12の後端に設けられた第1押圧フランジ13とから構成されている。
また上記連結部11の中央には前後方向に貫通孔14が形成されるともに、上記第1リブ12の基部には上記貫通孔14に連続して前後方向に中空部15が形成されている。
上記連結部11は上記ガスケット5の後端部に形成された連結部5aと相互に連結可能な形状に形成され、上記連結部11の後端には薬液室2aの内径と略同径に形成された円盤状の押圧部11aが備えられている。
この押圧部11aはプランジャ3を後方に移動させると、図3に示すように上記薬液室2aに形成された第3突起2dに前方から係合して、プランジャ3がバレル2より脱落するのを防止している。
次に、上記第1リブ12は図1のA区間の範囲においては上記中空部15を中心に断面十字型に設けられており、B,C区間における図示上部位置には、第1リブ12に代えて後述する係合部材4のストッパ部材22が位置するようになっている。(図5参照)
またC区間に形成された3枚の第1リブ12は、その半径方向における幅が上記A区間に比べて狭くなっており、B区間ではA区間からC区間にかけて幅が漸減するようになっている。
さらに、各第1リブ12には図1に示すように上記押圧部11aよりも所定距離後方となる位置に切欠き状の第1脆弱部12aが形成されている。
上記貫通孔14および上記中空部15は同一径となっており、前後方向に連続するように形成されている。
このうち上記中空部15は第1リブ12におけるA区間およびB区間の範囲に形成され、C区間には中空部15と同一径で断面半円状の通路16が形成されている。
そしてB区間の中空部15には、図示上方位置に前後方向に向けてスライド溝15aが形成され、図5に示すように該スライド溝15aに沿って係合部材4のストッパ部材22が進退動するようになっている。
係合部材4は、上記プランジャ3の貫通孔14および中空部15内を進退動する棒状部21と、上記棒状部21の後方の外面に設けられたストッパ部材22と、該棒状部21およびストッパ部材22の後端に設けられた第2押圧フランジ23とから構成されている。
上記棒状部21の先端には上記第1係合部9が固定され、第1係合部9の後方には柱状部21aと、該柱状部21aの後方には断面十字型の4枚の第2リブ21bがそれぞれ形成されている。(図5参照)
上記柱状部21aと第2リブ21bとの境界位置には外周側に膨出する環状突起21cが形成され、該環状突起21cの外径は上記貫通孔14および中空部15の内径と略同径に形成され、棒状部21が貫通孔14および中空部15の内部を進退動する際のずれを防止するようになっている。
上記第2リブ21bの所要の位置には切欠き状の第2脆弱部21dが形成されており、この第2脆弱部21dは図2に示すように係合部材4がプランジャ3に対して前進位置に位置すると、上記プランジャ3の第1リブ12に形成された第1脆弱部12aと同じ位置に位置するようになっている。
このため、注射器1の使用後にプランジャ3を第1脆弱部12aの位置で折り曲げると、プランジャ3および係合部材4を第1、第2脆弱部12a、21dの位置で破断することができる。
上記ストッパ部材22は図1におけるC区間に形成され、上記第2リブ21bをそのまま外周側に延長させた形状を有するとともに、その厚さは上記プランジャ3に形成された中空部15のスライド溝15aに沿って進退動可能な厚さとなっている。
図1に示す係合部材4がプランジャ3に対して後退位置に位置している状態から、係合部材4を相対的に前進させると、上記ストッパ部材22は上記スライド溝15aに沿って前進する。
そしてストッパ部材22の先端がA区間の後端に位置する上記スライド溝15aの先端および上記第1リブ12の後端に当接すると、係合部材4のそれ以上の前進が阻止され、係合部材4は図2に示す前進位置に位置することとなる。
次に、図6、図7を用いて上記第1、第2押圧フランジ13、23と、プランジャ3および係合部材4の後端側の形状について説明する。
第1、第2押圧フランジ13、23はそれぞれ半円形を有しており、第1押圧フランジ13の中央には上記通路16が連続して形成されている。
上記第1押圧フランジ13における第2押圧フランジ23との当接面には上記第1リブ12が延長された状態で形成され、当接面状に位置する第1リブ12には、外側に向けて第1仮止め部12bが形成されている。
また図7に示すように、上記第1リブ12には上記第1仮止め部12bよりも所定距離前方に外側に向けて第3仮止め部12cが形成されている。
一方、第2押圧フランジ23における第1押圧フランジ13との当接面には、上記第1リブ12の形状に合わせて凹部23aが形成されており、該凹部23aには図7に示すように上記第1、第3仮止め部12b、12cと相互に係合する第2仮止め部23bが形成されている。
そして図7の図示右半分に示すように、係合部材4を後退位置に位置させた状態では、上記第1押圧フランジ13と第2押圧フランジ23とは同一の位置に位置し、上記第1仮止め部12bと第2仮止め部23bとが相互に係合するようになっている。
第1仮止め部12bと第2仮止め部23bとが相互に係合するとで、プランジャ3に対する係合部材4の前進が規制され、このため第1、第2押圧フランジ13、23に前進力を付与すれば、係合部材4とプランジャ3とを一体的に前進させることができる。
一方、図7の図示左半分に示すように、第1仮止め部12bと第2仮止め部23bとの係合を解除して第2押圧フランジ23を第1押圧フランジ13よりも前方に移動させると、係合部材4がプランジャ3に対して前進する。
そして上記ストッパ部材22がスライド溝15aの先端に当接して係合部材4が上記前進位置に停止すると、それと同時に上記第3仮止め部12cと第2仮止め部23bとが相互に係合する。
第3仮止め部12cと第2仮止め部23bとが相互に係合することで、係合部材4の後退が規制されるようになり、係合部材4が前進位置に移動した後に係合部材4が後退するのを防止するようになっている。
なお、上記係合部材4に上記第2仮止め部23bの前方に第4仮止め部を設けて、係合部材4が前進位置に位置した際に、上記第3仮止め部と係合して係合部材の後退を阻止するようにしてもよい。
すなわち、本実施例における第2仮止め部23bは、上記第1仮止め部12bと係合して後退位置に位置した係合部材4の前進を規制する機能の他、第3仮止め部12cと係合して前進位置に位置した係合部材4の後退を規制する第4係合部の有する機能を兼ね備えたものとなっている。
図4に示すように、上記第1係合部9はステンレスなどの金属または所定の硬度を有する天然ゴムやエラストマー等の樹脂で製造され、筒状の筒状部9aと、該筒状部9aの先端から内周面に向けて突出する第1突起9bとから構成されている。
上記筒状部9aの外径は上記棒状部21と同径に製造され、また上記第1突起9bは上記筒状部9aの開口部に沿って環状に形成されている。
なお、上記筒状部9aの後端と棒状部21の先端とは、接着の他、カシメ、インサート成形等の手段により相互に固着することも可能であり、また上記第1突起9bを、筒状部9a先端の開口部に沿って等間隔に形成された複数枚の金属片または樹脂片としてもよい。
上記ガスケット5は例えば天然ゴムまたはエラストマー等の弾力性を備えた樹脂からなり、上記バレル2の薬液室2aを気密を保った状態で区画するとともに、上記プランジャ3と一体的に薬液室2a内を進退動するようになっている。
図4に示すように、上記ガスケット5にはプランジャ3の連結部11の連結される連結部5aと、中央に形成されて上記プランジャ3の貫通孔14と連通する空間5bとを備えている。
上記空間5bの先端側の壁面は薄肉部5cとなっており、当該薄肉部5cの厚さは本実施例では約0.1〜1mm程度であり、好ましくは0.5〜0.7mmに設定されている。
この薄肉部5cは、プランジャ3の進退動によってバレル2の内圧等が変動しても破れないような厚さに設定される一方、上記係合部材4を前進させた際に、上記第1係合部9によって突き破れるような厚さに設定されている。
上記内ハブ7は中空の筒状となっており、その先端には上記カヌラ6が接着剤等により固定され、また内ハブ7の後方には上記第2係合部10が設けられている。
上記内ハブ7における先端側の外周面には前方に向けて縮径するテーパ形状7aが形成され、該テーパ形状7aの後方には外周側に向けて第4突起7bが形成されている。
上記第2係合部10は、上記内ハブ7の後端に設けられた2本のステー10aと、該ステー10aの後端に設けられた第2突起10bと、該第2突起10bのさらに後方に設けられて上記ステー10aの後端部を相互に連結する鋭角部10cとから構成されている。
上記ステー10aはカヌラ6を挟んで対向する位置に設けられており、この2本のステー10aの間の空間によって、カヌラ6とバレル2の薬液室2aとが連通するようになっている。
また上記第2突起10bの外径は上記第1係合部9における筒状部9aの内径よりも大径に製造されており、第2突起10bが筒状部9a内に収納されると、第2突起10bは相互に接近して上記ステー10aを内側に弾性変形させるようになっている。
また2つの第2突起10bの係合面は前後に異なる位置に形成されており、図2に示すように内ハブ7が外ハブ8に保持された状態で第1係合部9と内ハブ7とが係合すると、第2突起10bの一方(図示下方側)の係合面だけが上記第1突起9bと係合する。
そして上記第1係合部9と第2係合部10とが係合した状態のまま係合部材4を後退させ、内ハブ7が外ハブ8から離脱してバレル2の内部に収容されると、図3に示すように内ハブ7が傾き、係合していなかった他方の第2突起10bが第1突起9bと係合する。
上記鋭角部10cは上記2本のステー10aの後端部分を相互に連結すると共に、後端に向けて鋭く加工されており、上記ガスケット5の薄肉部5cを第1係合部9によって貫通できない場合、該鋭角部10cによって薄肉部5cを突き破って、第1係合部9が薄肉部5cを貫通できるようにしている。
なお、上記第1係合部9によって確実にガスケット5の薄肉部5cを貫通できる場合には、上記鋭角部10cを設けなくともよい。
図4に示すように、上記外ハブ8は、前方に形成されて上記内ハブ7を保持する内ハブ連結部8aと、後方に形成されて上記バレル2の結合部2bに連結されるバレル連結部8bとから構成されている。
上記内ハブ連結部8aの内周には上記内ハブ7のテーパ形状7aと同形状のテーパ形状8cが形成され、内ハブ7のテーパ形状7aと外ハブ8のテーパ形状8cとを密着させることで、バレル2内の薬液等の漏出を防止している。
上記テーパ形状8cの後方には内周側に向けて第5突起8dが形成され、外ハブ8により内ハブ7を保持すると、第5突起8dの前方に上記内ハブ7の第4突起7bが係合するようになっており、カヌラ6を患者に穿刺した際等に内ハブ7の後退が阻止されるようになっている。
一方、上記第1係合部9と第2係合部10とが係合した状態で第1係合部9を後退させると、第4突起7bが第5突起8dを乗り越え、内ハブ7を外ハブ8から離脱させることができる。
次に、上記バレル連結部8bの内周面は上記バレル2の結合部2bと同形のテーパ形状を有しており、バレル連結部8bに結合部2bを挿入すると、外ハブ8とバレル2とが相互に連結されることとなる。
このように、上記バレル連結部8bの内周面は上記バレル2の結合部2bと同形のテーパ形状に加工されていることから、上記外ハブ8および内ハブ7をISOに準拠した多様なバレル2に装着することができる。
また、注射器1の製造時には、内ハブ7を外ハブ8の後方より挿入して相互に連結し、内ハブ7の先端が上記内ハブ連結部8aの先端から突出させるようになっている。
このためあらかじめ外ハブ8と内ハブ7とを連結してから内ハブ7の保持部7bにカヌラ6を挿入することができ、製造時の事故が防止されるようになっている。
また内ハブ7と外ハブ8とを相互に連結すると、上記内ハブ7の後端に位置する鋭角部10cは上記バレル連結部8bの後端よりも前方に位置するようになっており、上記鋭角部10cが作業者に刺さる製造時の事故を防止するようになっている。
以上の構成を有する注射器1の使用方法について説明する。
使用前の状態としては、バレル2内に薬液等は貯溜されておらず、また上記係合部材4はプランジャ3に対して後退位置に位置し、第1、第2押圧フランジ13、23は一体的となっている。
そして注射器1に薬品を吸引したり血液を採取する際、医療従事者は最初にプランジャ3および係合部材4を一体的に前進させ、ガスケット5を薬液室2aの前進端に位置させて「ゼロ点合わせ」を行う。(図1)
このガスケット5が前進端に位置した状態で、さらに第1、第2押圧フランジ13、23に対して前方に向かう押圧力が作用しても、上記第1仮止め部12bと第2仮止め部23bとの係合により係合部材4の前進が規制されているので、係合部材4だけが前進してしまうことはない。
このようにして「ゼロ点合わせ」を行ったら、カヌラ6をバイアルや患者に穿刺し、続いてプランジャ3および係合部材4を一体的に後退させてバレル2内に薬液や血液を流入させる。
カヌラ6をバイアルや患者等に穿刺する際、カヌラ6及び内ハブ7には後方に向けて力が作用するが、内ハブ7の第4突起7bと外ハブ8の第5突起8dとが係合しているため、内ハブ7が外ハブ8から離脱しないようになっている。
また内ハブ7と外ハブ8に形成されたテーパ形状7a、8cにより、バレル2内の薬液や血液がこれらの間から漏出しないようになっている。
そして、再度プランジャ3および係合部材4を一体的に前進させてバレル2内の薬液を患者に投与したり、採取した血液を必要な容器に移して注射器1の使用が終了したら、カヌラ6が医療従事者に誤穿刺される事故を防止するため、以下のようにしてカヌラ6をバレル2内に収納する。
医療従事者は一度プランジャ3および係合部材4を一体的に前進させてガスケット5を再び前進端に位置させ、その状態からさらに第2押圧フランジ23を前方に押圧する。
すると、プランジャ3および係合部材4における第1仮止め部12bと第2仮止め部23bとの係合が解除され、係合部材4がプランジャ3に対して前進するようになる。
係合部材4が前進すると、係合部材4におけるストッパ部材22がプランジャ3のスライド溝15aに沿って前進し、該スライド溝15aの先端および第1リブ12の後端に当接して係合部材4がプランジャ3に対して前進位置に位置することとなる。
係合部材4がプランジャ3に対して前進位置で停止すると、第2押圧フランジ23の第2仮止め部23bが序変形状部13bに形成された第3仮止め部12cと係合するので、係合部材4がプランジャ3に対して後退するのが規制されるようになる。
一方、係合部材4を前進させると、それに伴って第1係合部9が前進し、第1係合部9の先端によりガスケット5の薄肉部5cが前方に押圧され、最終的に第1係合部9により薄肉部5cが破断され、貫通される。
さらに係合部材4を前進させると、第1係合部9の第1突起9bが内ハブ7に形成された第2突起10bに接触し、第2突起10bがステー10aの弾性変形により相互に接近する。
そしてさらに第1突起9bが第2突起10bを超えて前方に移動すると、ステー10aが弾性変形より復帰して、前方に位置する第2突起10bと第1突起9bとが係合し、第1係合部9と第2係合部10とが相互に係合する。
なお、上記第1係合部9の前進によってガスケット5の薄肉部5cを破断させることができない場合、第1係合部9により薄肉部5cを前方に向けて変形させれば、内ハブ7の後端に形成された鋭角部10cによって薄肉部5cを破断することができ、第1係合部9によって薄肉部5cを貫通することができる。
このようにして第1係合部9と第2係合部10とが相互に係合し、係合部材4と内ハブ7とが連結されたら、医療従事者はプランジャ3および係合部材4を一体的に後退させる。
すると上記内ハブ7の第4突起7bが外ハブ8の第5突起8dを乗り越えて内ハブ7が外ハブ8より離脱して、内ハブ7がカヌラ6ごとバレル2の内側方向に引き込まれる。
この際、上記第2係合部10における上記第2突起10bの係合面の位置が前後に異なっていることから、カヌラ6の先端が薬液室2a内に収納されると、内ハブ7が傾いてカヌラ6の先端がバレル2の薬液室2aの内周面に接触するようになり、係合していなかった後方の第2突起10bと第1突起9bとが相互に係合するようになる。
この結果、その後プランジャ3および係合部材4が前進しても、カヌラ6は薬液室2aと結合部2bとの境界に位置する壁面等によって前進が阻止されるようになり、カヌラ6が外ハブ8より外部に突出して医療従事者に刺さってしまう誤穿刺事故を防止することができる。
そしてさらにプランジャ3および係合部材4を後退させると、プランジャ3の押圧部11aとバレル2の第3突起2dとが係合し、プランジャ3の後退が阻止される。
この状態で、医療従事者はプランジャ3を第1脆弱部12aを支点に折り曲げる。このとき、係合部材4の第2脆弱部21dも上記第1脆弱部12aと同じ位置に位置しているので、プランジャ3および係合部材4を第1、第2脆弱部12a、21dの位置で破断することができる。
そして破断した第1、第2脆弱部12a、21dよりも後方に位置していたプランジャ3および係合部材4の部分は、一般の廃棄物として処理することができ、医療廃棄物の低減を図ることができる。
以上のように、本実施例の注射器1によれば、ガスケット5をバレル2の前進端に位置させて「ゼロ点合わせ」を行っても、第1係合部9と第2係合部10とが係合することはなく、またプランジャに余計な前進力が作用してもこれらが係合することはないので、上記「ゼロ点合わせ」を確実に行うことができる。
一方、係合部材4をプランジャ3に対して前進位置に位置させ、第1係合部9と第2係合部10とを相互に係合させれば、内ハブ7ごとカヌラ6をバレル2内に収容することができ、注射器1の使用後にカヌラ6が医療従事者に刺さる誤穿刺事故を防止することができる。
次に、図8〜図12に示す本発明にかかる第2実施例の注射器1について説明する。なお以下の説明においては、上記第1実施例と同一の部材、部分については、上記第1実施例で用いた符号に100を加算した符号を用いて説明し、詳細な説明は省略する。
また図8は注射器101の「ゼロ点合わせ」の状態を、図9は係合部材104を前進位置に位置させて第1係合部109と第2係合部110とが相互に係合した状態を、図10はカヌラ106ごと内ハブ107をバレル102内に収納した状態をそれぞれ示している。
また図11は図8のX−X部の断面図を示し、図12は図8のXI−XI部の断面図を示し、図13は図8のXI−XI部の断面図を示している。
本実施例のバレル102における薬液室102aの内周面には、内周面側に膨出する第6突起102eが形成されており、内ハブ107に設けられた後述する第7突起110dと相互に係合するようになっている。
本実施例のプランジャ103は、その先端に上記ガスケット105が連結される連結部111と、上記連結部111の後方に設けられた断面T字型の第1リブ112と、第1リブ112の後端に設けられた第1押圧フランジ13とから構成されている。
上記連結部111の中央には前後方向に貫通孔114が形成され、上記第1リブ112には、上記貫通孔114に連続する位置に上記貫通孔114の内径と略同径に形成された切欠き部112dが形成されている。
また上記第1リブ112の上記切欠き部112の後方には、前後方向に延びる切欠き状のスライド溝112eが形成されており、後述する係合部材104の突起122bと摺動自在に係合するようになっている。
また上記第1リブ112には、上記第1実施例と同様、外周側の所要の位置に切欠き状の第1脆弱部112aが形成されており、当該第1脆弱部112aの位置でプランジャ103を破断することができる。
そして、上記切欠き部112dの所要の位置には後退位置に位置する係合部材104の前進を阻止するための第1仮止め部112bが形成され、また上記貫通孔114の所要の位置には前進位置に位置する係合部材104の後退を阻止するための第3仮止め部114aが形成されている。
上記係合部材104は上記貫通孔114および切欠き部112dの内部を進退動する棒状部121と、棒状部121の後方に設けられた断面T字型の第2リブ122とを備え、本実施例の第1係合部109は上記棒状部121の先端に一体的に形成されている。
上記棒状部121の後端は、係合部材104がプランジャ103に対して後退位置に位置している際に、上記プランジャ103の切欠き部112dの後端の位置に位置するようになっており、係合部材104がこれ以上後退するのを阻止するようになっている。
また上記棒状部121の所要の位置には外周に向けて第2仮止め部121aが形成されており、係合部材104が後退位置に位置している状態では、該第2仮止め部121aは上記第1リブ112に形成された第1仮止め部112bの後方から係合し、係合部材104が前進位置に位置している状態では、上記第3仮止め部114aの前方から係合するようになっている。
係合部材104の第2リブ122の平坦面と、上記プランジャ103の第1リブ112の平坦面とは相互に当接するように設けられており、プランジャ103と係合部材104とを相対移動させることで、第1、第2リブ112、122の平坦面が相互に摺動するようになっている。
上記第2リブ122の先端は係合部材104を後退位置に位置させた状態においては、上記連結部111における押圧部111aよりも所定距離後方に位置している。
そして係合部材104を後退位置から前進させると、図9に示すように第2リブ122が上記押圧部111aに当接し、係合部材104の前進が阻害されて前進位置で停止するようになっている。
また第2リブ122の所要位置には切欠き状の第2脆弱部122aが形成されており、係合部材104を前進位置に位置させると、該第2脆弱部122aが上記プランジャ103の第1脆弱部112aと同一の位置に位置し、これら第1、第2脆弱部112a、122aの位置でプランジャ103および係合部材104を破断できるようになっている。
さらに、第2リブ122の平坦面には上記第1リブ112に形成されたスライド溝112eに係合する突起122bが形成されており、該突起122bは図11に示すように第1図示上方に向けて形成されている第1リブ112を挟持するように形成されている。
そして上記突起122bをスライド溝112eに沿って進退動させることで、プランジャ103と係合部材104とを相互に進退動させても、これらがバレル102内でずれるのを防止することができる。
そして本実施例の第1係合部109は、第1実施例における第1係合部9と異なり、係合部材104の棒状部121に一体的に形成されている。
本実施例の第1係合部109は棒状部121に連続して形成される筒状部109aと、該等状部の先端から内周側に突出する第1突起109bとから構成されている。
また本実施例のガスケット105の中央には上記第1係合部109および棒状部121が貫通する貫通孔105dが形成されており、該貫通孔105dの内周面には内周側に突出するシール手段としての環状突起105eが形成されている。
一方、上記第1係合部109の外周面には、上記係合部材104が後退位置に位置している状態において、上記環状突起105eと相互に係合するようにシール手段としての環状凹部109cが形成されている。
上記ガスケット105はゴム等の弾性を有する素材であるため、係合部材104が後退位置に位置する状態では、上記環状突起105eと環状凹部109cとは相互に密着して、ガスケット105と第1係合部109との間をシールするようになっている。
一方、係合部材104を前進させると、ガスケット105が弾性変形し、環状突起105eと環状凹部109cとの係合状態が解除され、係合部材104を前進させることができる。
図11に示すように、本実施例の内ハブ107も上記実施例と同様その後部に第2係合部110を備えており、この第2係合部110は上記第1実施例と同様、ステー110a、第2突起110b、鋭角部110cとから構成されている。
また本実施例のステー110aには、上記第2突起110bの前方に外周側に突出する第7突起110dが形成されており、注射器101の使用時においては、当該第7突起110dは上記バレル102の結合部102bに形成された第6突起102eに前方から係合するようになっている。
これら第6、第7突起102e、110dが相互に係合することで、内ハブ107はバレル102の結合部102bに連結され、内ハブ107の後退が阻止されるようになっている。
この第7突起110dは、上記第2突起110bと第1突起109bとが係合する際に、上記ステー110aの弾性変形に伴って相互に接近し、上記第6突起102eとの係合状態が解除されると、内ハブ107をバレル102から離脱させることができる。
以上の構成を有する注射器101の使用方法について説明するが、使用方法自体は上記第1の実施例における注射器1と何ら変わるところはない。
つまり、使用前の状態では上記係合部材104はプランジャ103に対して後退位置に位置しており、この状態からプランジャ103および係合部材104を一体的に前進させて「ゼロ点合わせ」を行うことができる。(図8)
このとき、ガスケット105が前進端に位置しても、係合部材104の第2仮止め部121aとプランジャ103の第1仮止め部112bとが相互に係合しているので、係合部材104だけが前進して第1係合部109と第2係合部110とが係合してしまう誤作動が生じることはない。
また本実施例ではガスケット105の貫通孔114に形成された環状突起105eと、第1係合部109に形成された環状凹部109cとが相互に係合しているため、ガスケット105と第1係合部109とのシールが保たれ、薬液や血液がこれらの間からプランジャ103側に流入することはない。
このようにして注射器101の使用が終了したら、医療従事者への誤穿刺事故を防止するため、以下のようにしてカヌラ6をバレル102内に収納する。
最初に、医療従事者はプランジャ103および係合部材104を一体的に前進させてガスケット105を前進端に位置させ、その状態からさらに第2押圧フランジ123を押圧する。
すると、上記第2仮止め部121aが第1仮止め部112bを乗り越えてこれらの係合が解除され、係合部材104がプランジャ103に対して前進する。
その後上記係合部材104の第2リブ122の先端がプランジャ103の押圧部111aに当接し、係合部材104が前進位置で停止する。
同時に、係合部材104の第2仮止め部121aがプランジャ103の第3仮止め部14aを乗り越え、該第3仮止め部14aの前方から係合し、係合部材104の後退が阻止される。
一方、係合部材104の前進に伴い、ガスケット105に形成された環状突起105eと、第1係合部109に形成された環状凹部109cとの係合状態が解除され、第1係合部109がガスケット105に対して前進するようになる。
そして第1係合部109の第1突起109bと内ハブ107の第2突起110bとが相互に係合し、同時にステー110aが相互に接近して第7突起110dとバレル102の第6突起102eとの係合が解除される。(図9)
このようにして第1係合部109と内ハブ107とが連結されたら、医療従事者はプランジャ103および係合部材104を一体的に後退させ、内ハブ107を外ハブ8より離脱させる。
本実施例においても上記第2係合部10の第2突起110bの係合面の位置は前後方向に異なっているので、カヌラ6が内ハブ107ごとバレル102内に収納されると、内ハブ107が傾いてカヌラ106の先端がバレル102の薬液室102aの内周面に触れるようになる。
その後、医療従事者はプランジャ103および係合部材104を第1、第2脆弱部112a、122aを支点に折り曲げて、プランジャ103および係合部材104を破断し、第1、第2脆弱部112a、122aよりも後方の部分を一般の廃棄物として処理する。(図10)
なお、上記第1実施例および第2実施例の構成については、一方の実施例の構成を他方の実施例の構成とすることも可能である。
第1の例として、上記第1実施例のガスケット5に第2実施例の貫通孔105dを形成し、係合部材4が後退位置に位置した状態で、第1実施例の第1係合部9が当該貫通孔105dの位置に位置するようにして、これらを上記環状突起105eと環状凹部109cでシールすることができ、これと同様、第1実施例の構成を第2実施例の構成に適用することもできる。
第2の例として、第1実施例ではプランジャ3の第1リブ12に第1、第3仮止め部12b、12cを形成して、係合部材4の第2押圧フランジ23に第2仮止め部21aを形成していたが、第1実施例の棒状部21の所要の位置に第2実施例における第2仮止め部121aを形成し、プランジャ3の貫通孔4や中空部15に第2実施例における第1、第3仮止め部112b、121aを形成することも可能である。
さらに第3の例として、上記第1実施例の内ハブ7をそのまま第2実施例の注射器101に使用することが可能であり、また第2実施例の内ハブ107もそのまま第1実施例の注射器1に使用することが可能である。
ここで、第2実施例の内ハブ107を用いる場合であっても、注射器101の使用時には内ハブ107は第4突起107bと外ハブ8の第5突起108dとにより後退が規制されているので、バレル102の第6突起102eを必ずしも設ける必要はない。
さらに、上記第1実施例では、プランジャ3および係合部材4を一体的に後退させてカヌラ6をバレル2内に収納しているが、カヌラ6が長い場合、プランジャ3および係合部材4を一体的に後退させただけでは当該カヌラ6をバレル2内に収容できない場合がある。
その場合、上記プランジャ3および係合部材4を一体的に後退させて押圧部11aと第3突起2dとが係合したら、係合部材4だけを後退させてプランジャ3の中空部15に内ハブ7を収容することができ、長いカヌラ6であってもバレル2の内部に収納することができる。
また、上記第1、第2実施例における第1係合部9、109および第2係合部10、110の構成については、上記実施例とは異なる構成とすることが可能である。
例えば、上記内ハブ7、107の後端に上記第1係合部9、109に形成したのと同様の筒状部9a、109aおよび第1突起9b、109bを設け、第1係合部9、109の先端に上記内ハブ107に形成したのと同様のステー10a、110a及び第2突起10b、110bを設けることが可能である。
第1実施例での「ゼロ点合わせ」時の状態を示す注射器の断面図。 係合部材と内ハブとを連結した状態を示す注射器の断面図。 使用後の状態を示す注射器の断面図。 図1に示す注射器の先端側の拡大断面図。 図2におけるV−V部の拡大断面図。 第1、第2押圧フランジについての拡大図。 図6におけるVII−VII部の断面図 第2実施例での「ゼロ点合わせ」時の状態を示す注射器の断面図。 係合部材と内ハブとを連結した状態を示す注射器の断面図。 使用後の状態を示す注射器の断面図。 図8に示す注射器の先端側の拡大断面図。 図8におけるXII−XII部の拡大断面図。 図8におけるXIII−XIII部の拡大断面図。
符号の説明
1、101 注射器 2、102 バレル
3、103 プランジャ 4、104 係合部材
5、105 ガスケット 7、107 内ハブ
8、108 外ハブ 9、109 第1係合部
9b、109b 第1突起 10、110 第2係合部
10b、110b 第2突起

Claims (20)

  1. 筒状のバレルと、該バレルの先端に保持機構により保持された内ハブと、内ハブの先端に固定されたカヌラと、バレル内を進退動するプランジャと、プランジャの先端に連結されたガスケットとを備え、
    上記内ハブを保持機構より離脱させて、上記カヌラを内ハブごとバレルの内側方向に引き込み可能とした注射器において、
    上記プランジャに係合部材を進退動可能に設け、該係合部材の先端部に第1係合部を設けるとともに、上記内ハブの後端に第1係合部に係合する第2係合部を設け、
    上記第1係合部をプランジャに対して後退位置に位置させた状態では、該第1係合部は内ハブの後端に設けた第2係合部に係合することがない位置に保持され、
    上記第1係合部をプランジャに対して前進位置に位置させて第1係合部と第2係合部とを相互に係合させ、さらに第1係合部と第2係合部とを相互に係合させた状態で係合部材を後退させることにより、上記内ハブごとカヌラをバレルの内側に引き込むことを特徴とする注射器。
  2. 上記第1係合部をプランジャに対して後退位置に位置させた状態では、上記第1係合部はガスケットを貫通することのない後退位置に位置しており、
    係合部材をプランジャに対して前進位置に位置させると、上記第1係合部はガスケットを貫通して該ガスケットより前方に突出することを特徴とする請求項1に記載の注射器
  3. 上記ガスケットにおいて、上記第1係合部が貫通する部分は薄肉部となっていることを特徴とする請求項2に記載の注射器
  4. 上記内ハブの後端に後方に向けて鋭角部を形成してあり、
    上記第1係合部によって上記薄肉部が前方に押圧されると、該薄肉部が鋭角部によって破断され、第1係合部は鋭角部によって破断された薄肉部を貫通して該ガスケットより前方に突出することを特徴とする請求項2又は請求項3のいずれかに記載の注射器。
  5. 上記ガスケットに上記第1係合部が進退動する貫通孔を形成し、上記第1係合部をプランジャに対して後退位置に位置した状態において、上記第1係合部と貫通孔との間をシールするシール手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の注射器。
  6. 上記シール手段は、上記ガスケットに形成した貫通孔の内周面と上記第1係合部の外周面とからなり、上記内周面は上記第1係合部の外周面に密着してその部分をシールすることを特徴とする請求項5に記載の注射器。
  7. 上記第1係合部の外周面に環状凹部を形成すると共に、ガスケットの貫通孔の内周面に環状突起を形成し、
    これら環状凹部と環状突起とは、上記第1係合部をプランジャに対して後退位置に位置させた際に、相互に係合することを特徴とする請求項6に記載の注射器。
  8. 上記プランジャおよび上記係合部材の後端にそれぞれ第1、第2押圧フランジを設け、
    上記係合部材をプランジャに対して後退位置に位置させた際に上記第1、第2押圧フランジとを同一の位置に位置させて、同一位置の第1、第2押圧フランジを押圧することにより上記係合部材とプランジャとを一体的に前進させ、
    他方、第2押圧フランジを第1押圧フランジよりも前方に移動させて、係合部材をプランジャに対して前進位置に移動させることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の注射器。
  9. 上記プランジャは、その先端に上記ガスケットが連結される連結部と、該連結部の中央を前後方向に貫通する貫通孔と、上記連結部の後方に設けられて前後方向に伸びるとともに上記貫通孔に連通する中空部と、この中空部の外面に設けられてバレルの半径方向に放射状に形成された複数のリブとを備え、
    上記係合部材は上記貫通孔内と中空部内とを進退動する棒状部を備え、該棒状部の先端に上記第1係合部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の注射器。
  10. 上記中空部の後部に前後方向に向けてガイド溝を形成すると共に、上記係合部材における棒状部の外面に上記ガイド溝に沿って進退動するストッパ部材を設け、
    係合部材を前進させた際に、上記ストッパ部材の先端がガイド溝の端部に当接して、係合部材が上記前進位置に位置されることを特徴とする請求項9に記載の注射器。
  11. 上記プランジャは、その先端に上記ガスケットが連結される連結部と、該連結部の中央を前後方向に貫通する貫通孔と、上記連結部の後方に設けられた断面T字型のリブと、上記リブに上記貫通孔に連通するように形成された切欠き部とを備え、
    上記係合部材は上記貫通孔内と切欠き部内とを進退動する棒状部と、棒状部の後方に設けられた断面T字型のリブとを備え、
    上記棒状部の先端に上記第1係合部が設けられているとともに、上記プランジャおよび係合部材における上記リブの平坦面が相互に当接するようにし、
    プランジャおよび係合部材を相対移動させると、該リブの平坦面が相互に摺動するようにしたことを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の注射器。
  12. 上記プランジャの平坦面と係合部材の平坦面とのいずれか一方に、前後方向に延びるスライド溝を形成すると共に、他方に上記スライド溝に摺動自在に係合する突起を設け、該突起をスライド溝に沿って摺動させることによりプランジャに対する係合部材の前後方向の移動を案内させることを特徴とする請求項11に記載の注射器。
  13. 上記係合部材を後退位置に位置させた際に、該係合部材に設けたリブの先端と上記プランジャの連結部の後端との間に所定の間隔が形成されており、上記係合部材を前進させた際に、上記係合部材におけるリブの先端が連結部の後端に当接して、係合部材が上記前進位置に位置されることを特徴とする請求項11または請求項12のいずれかに記載の注射器。
  14. 上記プランジャおよび係合部材のそれぞれに脆弱部を設け、
    係合部材をプランジャに対して前進位置に位置した状態において、上記プランジャおよび上記係合部材の脆弱部が同一の位置に位置するようにし、
    該脆弱部を支点にプランジャおよび係合部材を折り曲げることで、プランジャおよび係合部材を破断できるようにしたことを特徴とする請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の注射器。
  15. 上記プランジャおよび係合部材にそれぞれ第1仮止め部と第2仮止め部とを設け、
    係合部材をプランジャに対して後退位置に位置させた状態において、上記第1仮止め部と第2仮止め部とが相互に係合して、係合部材の前進が規制されることを特徴とする請求項1ないし請求項14のいずれかに記載の注射器。
  16. 上記プランジャおよび係合部材にそれぞれ第3仮止め部と第4仮止め部とを設け、
    係合部材をプランジャに対して前進位置に位置させた状態において、上記第3仮止め部と第4仮止め部とが相互に係合して、係合部材の後退が規制されることを特徴とする請求項1ないし請求項15のいずれかに記載の注射器。
  17. 上記係合部材に設けた第1係合部は、係合部材の先端に設けられた筒状の筒状部と、該筒状部の先端より内周側に突出する第1突起とから構成され、
    上記内ハブに設けた第2係合部は、内ハブの後端側に形成されて外周側に突出する第2突起から構成され、
    上記内ハブの後端部が上記筒状部に挿入され、第1突起が上記第2突起よりも相対的に前方に位置すると、該第1突起と第2突起とが相互に係合することを特徴とする請求項1ないし請求項16のいずれかに記載の注射器。
  18. 上記第2突起は、上記内ハブの後方に突出する複数本のステーの後端にそれぞれ形成され、
    上記係合部材が前進して上記第1突起と第2突起とが当接すると、上記ステーが内側に向けて弾性変形し、さらに第1突起が第2突起に対して前方に相対移動すると、ステーが外側に向けて弾性変形して第1突起と第2突起とが相互に係合することを特徴とする請求項17に記載の注射器。
  19. 上記第1突起は前後方向に同一の位置に形成され、上記第2突起は内ハブの中心軸に対して対角上に2ヶ所に形成されるとともに前後方向に異なる位置に形成され、
    上記第1突起と後方に位置する第2突起とが係合した状態で、上記係合部材を後退させて内ハブを後退させると、内ハブがバレル内に収容された際に、内ハブが傾いて前方に位置する第2突起と第1突起とが係合するようにしたことを特徴とする請求項17または請求項18のいずれかに記載の注射器。
  20. 上記保持機構は、上記バレルの保持部の外周に嵌合するバレル連結部および該バレル連結部の先端側に形成された内ハブ連結部とを備え、
    上記保持機構の内ハブ連結部の内周面と、上記内ハブの先端部には、それぞれ前方に向けて縮径する同形状のテーパ形状が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項19のいずれかに記載の注射器。
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