JP2008089791A - オーディオ信号処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 演算負荷を小さくし、また、回路構成を簡単にした上で、信号経路によって失われた高周波域の信号成分を近似し、原信号に近い自然な再生音を得ることが可能となる技術を提供する。
【解決手段】 間引きブロックは、入力されるデジタルオーディオ信号の連続する複数のサンプリングデータのうち所定数を間引く。フィルタは、間引き後のサンプリングデータを補間して出力する。一方、検出ブロックは、入力されるデジタルオーディオ信号のサンプリングデータの変化パターンが所定のパターンと一致するか否かにより、そのデジタルオーディオ信号が所定の周波数帯域を含むものであるか否か判定し、判定結果を切換え部に出力する。切換え部は、判定結果から、入力されるデジタルオーディオ信号と、フィルタからの出力とを切り換えて出力する。
【選択図】 図1
【解決手段】 間引きブロックは、入力されるデジタルオーディオ信号の連続する複数のサンプリングデータのうち所定数を間引く。フィルタは、間引き後のサンプリングデータを補間して出力する。一方、検出ブロックは、入力されるデジタルオーディオ信号のサンプリングデータの変化パターンが所定のパターンと一致するか否かにより、そのデジタルオーディオ信号が所定の周波数帯域を含むものであるか否か判定し、判定結果を切換え部に出力する。切換え部は、判定結果から、入力されるデジタルオーディオ信号と、フィルタからの出力とを切り換えて出力する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、オーディオ信号をフィルタ処理して出力するオーディオ信号処理装置に関するものである。
PCM(Pulse Code Modulation)方式では、アナログオーディオ信号は、サンプリング周波数(以下、fs)の1/2までが正しくデジタルオーディオ信号に変換される。従って、デジタルオーディオ信号は、(1/2)fsまでの周波数帯域を含むことが可能である。
しかし、デジタルオーディオ信号は、(1/2)fsまでの周波数帯域のうち、全てに信号成分を含まない場合もある。
例えば、古いアナログ音源や、古い録音機材により録音したアナログオーディオ信号には、全帯域分のうち一部の信号成分が含まれていない場合がある。このようなアナログオーディオ信号をソースとしてデジタルオーディオ信号を変換する場合、そのデジタルオーディオ信号には、全帯域分のうち一部の信号成分が含まれない。
また、例えば、デジタルオーディオ信号が、MP3(MPEG Audio Layer-3)や、AAC(Advanced Audio Coding)等の音声信号圧縮技術を利用したデータ保存や再生方式を用いている場合、低音域や高音域等の信号成分が削除されるため、そのデジタルオーディオ信号には、全帯域分のうち一部の信号成分が含まれていない。音声信号圧縮技術では、特に、10kHzを越える高周波域の信号成分を部分的に削除し、サンプリングデータの楽音の変動量を少なくすることで、デジタルオーディオ信号のデータ量を少なくしている。
ここで、図4を参照して、音声信号圧縮技術を利用した場合にデジタルオーディオ信号に含まれる帯域の例を説明する。図4(a)のグラフ401は、音声信号圧縮技術を利用していないPCM方式でのデジタルオーディオ信号に含まれる周波数帯域を示す。グラフ401のように、音声信号圧縮技術を利用していない場合、(1/2)fsまでの周波数帯域が含まれる。図4(b)のグラフ411は、音声信号圧縮技術を利用したPCM方式でのデジタルオーディオ信号に含まれる周波数帯域を示す。グラフ411は、音声信号圧縮技術により、(1/3)fsまでの周波数帯域が含まれる。図4(c)のグラフ421は、音声信号圧縮技術を利用したPCM方式でのデジタルオーディオ信号に含まれる周波数帯域を示す。グラフ411は、音声信号圧縮技術により、(1/4)fsまでの周波数帯域が含まれる。
上述のような、(1/2)fsの全帯域分のうち一部の信号成分が含まれていないデジタルオーディオ信号を再生すると、その再生音は、サンプリング周波数によらず、存在しない信号成分の無い、狭い周波数帯域での再生となる。
ここで、一般的に、デジタルオーディオ信号をD/A変換(digital/analog converter)する場合、その前段に、サンプリング周波数を4〜16倍にするオーバーサンプリングデジタルフィルタを挿入する。このフィルタは、通常、インターポレータにより実現される。このオーバーサンプリングデジタルフィルタを用いた技術が特許文献1に記載されている。
インターポレーションフィルタの例として、スローロールオフ特性フィルタがある。
スローロールオフ特性フィルタは、(1/2)fsを超える緩やかな減衰特性を持つフィルタである。このフィルタを実現するために、一般的には、FIR(Finite Impulse Response)フィルタの係数を調整してスローロールオフ特性としたものや補間公式が用いられる。補間公式として、例えば、ラグランジュ(Lagrange)補間がある。ラグランジュ補間とは、複数の点を通る多項式を得るものである。ラグランジュ補間公式を数1に示す。
数1の補間公式を用いてオーバーサンプリング時の補間サンプリングデータを生成し、スローロールオフ特性フィルタと同等の演算結果を得ることができる。
図5はスローロールオフ特性フィルタを適用した場合の出力例である。図5(a)において、グラフ501は、スローロールオフ特性フィルタを適用した場合の周波数特性である。図5(b)において、グラフ511は、スローロールオフ特性フィルタを適用した場合のステップ応答波形である。図5(a)のグラフ501に示すように、周波数特性は、(1/2)fsを超える帯域まで緩やかに減衰し、符号502のように、(1/2)fs付近や(3/2)fs付近、(5/2)fs付近に折り返しノイズが残留している。しかしその反面、位相特性は直線性が得られるため、図5(b)のグラフ511に示すように、ステップ応答波形に対するリンギングに伴う高周波成分の重畳は少なく、比較的元波形に近い再生特性が得られる。そのため、オーディオ信号の再生時には広がり感のあるオーディオ信号が得られるが、折り返しノイズによる干渉により音像の定位が不明確になる傾向がある。
特許文献1、特許文献2には、高音域を自然に再生する技術が記載されている。
特許文献1に記載の技術で、上述のような一部帯域の無いソースを再生する場合、その帯域の信号は再生されない。特に、上述のような音声信号圧縮技術を利用したソースの場合、再生音に歪が発生したり、薄く平面的な再生音になったりする。即ち、音声信号圧縮技術では、フィルタ等により急峻に高周波域を削除するので、そのフィルタ特性に起因する位相特性の非直線性により大きなリンギング(歪)が発生する。また、このリンギングに伴う高周波成分がオーディオ信号に重畳されるので、オーディオ信号の振幅変化の激しい部分では音像が明確になるが、オーディオ信号の振幅変化が小さい弱音部のオーディオ信号も強調される。このため、オーディオ信号全体の強弱が小さくなり、ダイナミックレンジの狭いオーディオ信号、即ち、薄く平面的な再生音になる。
また、特許文献2の技術では、入力する信号が(1/2)fsの周波数帯域の信号であることを前提とし、原信号に基づいて高周波数の信号を生成し、原信号に重畳している。上述のように、音声信号圧縮処理を行なった場合、信号成分の上限が(1/3)fs、(1/4)fsとなる。特許文献2に記載の技術は、このような場合でも、(1/2)fs以下の全ての周波数帯域について高周波数の信号生成の演算を行なうため、この演算による制御部への負担が大きい。また、特許文献2に記載の技術は、原信号から(1/2)fsの信号成分を抽出するためのフィルタと、生成した高周波数の信号成分を抽出するためのフィルタとが必要となるため、回路構成が複雑となる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、一部帯域の無いソースを再生する場合でも、演算負荷が小さく、かつ、簡単な回路構成で、歪の無く、立体的な、自然な再生音を出力することの可能な技術を提供することを目的とする。
本発明は上記の目的を達成するためになされたもので、入力されるデジタルオーディオ信号をフィルタリングして出力するオーディオ信号処理装置であって、前記入力されるデジタルオーディオ信号の連続する複数のサンプリングデータのうち所定数を間引く間引手段と、前記間引いたサンプリングデータを補間して出力するフィルタ手段と、前記入力されるデジタルオーディオ信号のサンプリングデータの変化パターンが所定のパターンと一致するか否か判定した結果を示す情報を出力する検出手段と、前記検出手段からの情報に応じて、前記入力されるデジタルオーディオ信号と、前記フィルタからの出力値とのうち一方を出力する切り換え手段とを備えることを特徴とする。
本発明の技術によれば、一部帯域の無いソースを再生する場合でも、演算負荷が小さく、かつ、簡単な回路構成で、歪の無く、立体的な再生音を出力することの可能となる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
まず、本実施形態のフィルタ回路の構成例を、図1を参照して説明する。
図1において、フィルタ1には、入力されたデジタルオーディオ信号をフィルタリングして出力する。なお、入力されるデジタルオーディオ信号のサンプリング周波数(fs)は任意でよいが、ここでは、44.1kHzであるものとして説明する。
フィルタ1は、成分検出ブロック11、第1の間引きブロック12、第1の補間ブロック13、第2の間引きブロック14、第2の補間ブロック15、切換え部16等を有する。
成分検出ブロック11は、入力されるデジタルオーディオ信号から高域成分を検出し、その検出結果をフラグとして切換え部16に出力する。本実施形態では、成分検出ブロック11は、10kHz以上の高域の信号成分を、(1/3)fs、(1/4)fsの2段階で検出するものとする。成分検出ブロック11は、この検出結果に基づき、高域信号成分を検出したか、(1/3)fsの高域信号成分を検出したか、(1/4)fsの高域信号成分を検出したかのうち、いずれかを示すフラグを出力する。成分検出ブロック11の構成の詳細は後述する。
第1の間引きブロック12は、入力されるサンプリングデータのうち、連続する2個のうち一方を間引きして第1の補間ブロック13に出力する。第1の補間ブロック13は、入力されたサンプリングデータのうち、間引きされたものを補間して出力する。具体的には、第1の補間ブロック13は、ラグランジュ演算により、前後のサンプリングデータから間引きされたサンプリングデータを補間するデータを算出する。
第2の間引きブロック14は、入力されるサンプリングデータのうち、連続する3個のうち連続する2個を間引きして第2の補間ブロック15に出力する。第2の補間ブロック15は、入力されたサンプリングデータのうち、間引きされたものを補間して出力する。具体的には、第2の補間ブロック15は、ラグランジュ演算により、前後のサンプリングデータから間引きされたサンプリングデータを補間するデータを算出する。
切換え部16には、フィルタ11に入力されるデジタルオーディオ信号そのものと、第1の間引きブロック12および第1の補間ブロック13により間引き・補間されたデジタルオーディオ信号と、第2の間引きブロック14および第2の補間ブロック15により間引き・補間されたデジタルオーディオ信号とが入力され、成分検出ブロック11からの検出結果に従い、このうち何れかを出力する。ここでは、切換え部16は、成分検出ブロック11からの検出結果がいずれの高域信号成分をも検出していないことを示す場合、フィルタ11に入力されるデジタルオーディオ信号そのものを出力する。また、切換え部16は、成分検出ブロック11からの検出結果が(1/4)fs以下の高域信号成分を検出したことを示す場合、第1の間引きブロック12および第1の補間ブロック13により間引き・補間されたデジタルオーディオ信号を出力する。切換え部16は、成分検出ブロック11からの検出結果が(1/3)fs以下の高域信号成分を検出したことを示す場合、第2の間引きブロック14および第2の補間ブロック15により間引き・補間されたデジタルオーディオ信号を出力する。
ここで、フィルタ1に入力されるデジタルオーディオ信号の一例について、図2を参照して説明する。
図2(a)は、周波数帯域が(1/4)fs近傍のデジタルオーディオ信号の一例である。図2(a)において、符号201(a〜h等)は、フィルタ1に入力されるサンプリングデータを示す。音声信号圧縮技術により、元のデジタルオーディオ信号のサンプリングデータが(1/4)fsとなるように、連続する2つのサンプリングデータのうち一方が削除されて記録メディアに記録されている。そのデジタルオーディオ信号の符号化時に、削除されたサンプリングデータの直前のサンプリングデータの値が、そのサンプリングデータの値とされる。従って、図2(a)に一例を示すように、フィルタ1に入力されるサンプリングデータは同じ値が2つ連続する。
上述の第1の間引きブロック12は、同じ値で連続する2つのサンプリングデータのうち一方を間引きする。図2(a)の例の場合、第1の間引きブロック12は、符号201b、符号201d、符号201f、符号201h等のサンプリングデータを削除する。
また、上述の第1の補間ブロック13は、間引きされたサンプリングデータを補間して出力する。図2(a)の例の場合、第1の補間ブロック13は、残された符号201a、符号201c、符号201e、符号201g等から、ラグランジュ演算により、補間データの符号202a、符号202b、符号202c、符号202d等を算出し、サンプリングデータとして、符号201a、符号202a、符号201c、符号202b、符号201e、符号202c、符号201g、符号202d等を出力する。
図2(b)は、周波数帯域が(1/3)fs近傍のデジタルオーディオ信号の一例である。図2(b)において、符号211(a〜h等)は、フィルタ1に入力されるサンプリングデータを示す。音声信号圧縮技術等により、元のデジタルオーディオ信号のサンプリングデータが(1/3)fsとなるように、連続する3つのサンプリングデータのうち連続する2つが削除されて記録メディアに記録されている。そのデジタルオーディオ信号の符号化時に、削除されたサンプリングデータの直前のサンプリングデータの値が、そのサンプリングデータの値とされる。従って、図2(b)に一例を示すように、フィルタ1に入力されるサンプリングデータは同じ値が3つ連続する。
上述の第2の間引きブロック14は、同じ値で連続する3つのサンプリングデータのうち連続する2つを間引きする。図2(b)の例の場合、第2の間引きブロック14は、符号211b、符号211c、符号211e、符号211f、符号211h等を削除する。
また、上述の第2の補間ブロック15は、間引きされたサンプリングデータを補間して出力する。図2(b)の例の場合、第2の補間ブロック15は、残された符号211a、符号211d、符号211g等から、ラグランジュ演算により、補間データの符号212a、符号212b、符号212c、符号212d、符号212e等を算出し、サンプリングデータとして符号211a、符号212a、符号212b、符号211d、符号212c、符号212d、符号211g、符号212e等を出力する。
なお、以下で詳細を説明する成分検出ブロック11は、デジタルオーディオ信号のこのような特性を用いて、10kHz以上の高域の信号成分を、(1/3)fs以下、(1/4)fs以下の2段階で検出するものである。即ち、成分検出ブロック11は、連続して入力されるサンプリングデータが、同じ値のものが2つ連続した後に、その値と異なる値が2つ連続すると判定される場合、(1/4)fs以下の成分を検出したと判定する。また、成分検出ブロック11は、連続して入力されるサンプリングデータが、同じ値のものが3つ連続した後に、その値と異なる値が3つ連続すると判定される場合、(1/3)fs以下の成分を検出したと判定する。
次に、図3を参照し、成分検出ブロック11の構成例を説明する。
成分検出ブロック11は、HPF(High-Pass Filter)301、遅延器302、比較器303、パターン検出部304等を備える。
HPF301は、デジタルオーディオ信号の中低域成分を減衰させる。これにより、以降の処理にて高域成分のみの検出を的確に行なうことが可能となる。
遅延器302は、入力されるサンプリングデータを1サンプルずつシフトする。
比較器303は、連続するサンプリングデータの各々を比較する。具体的には、比較器303は、あるサンプリングデータと、当該サンプリングデータの1サンプル時間前のサンプリングデータとを複数比較し、比較の結果をY1〜Y4として出力するものとする。本実施形態では、比較器303は、複数のサンプリングデータの比較結果を比較器303内の複数の比較器により得るものとする。ここでは、比較器303内に比較器を4つ備えるものとし、比較器303内の各々の比較器に関し説明する際は符号にa〜dを追記して説明する。
比較器303a〜303dの各A入力にはサンプリングデータが入力され、B入力には遅延器302により遅延された1サンプル時間前のサンプリングデータが入力される。ここで、あるサンプリングデータをSn(nは正の整数)、サンプリングデータSnから1サンプル時間前のサンプリングデータをSn−1とすると、連続するサンプリングデータはSn−4、Sn−3、Sn−2、Sn−1、Snと説明できる。比較器303aのAa入力に入力されるサンプリングデータをSnとすると、Ba入力にはSn−1が入力される。比較器303aは、入力Aaと入力Baとを比較し、入力Aaの値と入力Baの値とが同じか否か、即ち、Sn≧Sn−1であるか否か判定し、結果をY1として出力する。
比較器303bのAb入力には比較器303aのBa入力と同じSn−1が入力され、Bb入力にはSn−2が入力される。比較器303bは、入力Abと入力Bbとを比較し、入力Abの値と入力Bbの値とが同じか否か、即ち、Sn−1≧Sn−2であるか否か判定し、結果をY2として出力する。
比較器303cのAc入力には比較器303bのBb入力と同じSn−2が入力され、Bc入力にはSn−3が入力される。比較器303cは、入力Acと入力Bcとを比較し、入力Acの値と入力Bcの値とが同じか否か、即ち、Sn−2≧Sn−3であるか否か判定し、結果をY3として出力する。
比較器303dのAd入力には比較器303cのBc入力と同じSn−3が入力され、Bd入力にはSn−4が入力される。比較器303dは、入力Adと入力Bdとを比較し、入力Adの値と入力Bdの値とが同じか否か、即ち、Sn−3≧Sn−4であるか否か判定し、結果をY4として出力する。
ここでは、比較器303から出力される比較結果Y1〜Y4はフラグ出力であるものとし、フラグのオン又はオフによりA≧Bであるか否かを出力する。
なお、上述の実施形態では、比較器303内に比較器を4つ備え、比較するサンプル数は5であるものとしたが、比較する数はこれに限られるわけではない。
パターン検出部304は、比較器303から出力されたY1〜Y4から、サンプリングデータの変化パターンを検出する。ここでは、フラグのオン又はオフにより、比較器303a〜303d各々による比較の結果がA≧Bであるか否かを判定するものとする。以下、比較の結果がA≧Bである場合を「YES」、比較の結果がA<Bである場合を「NO」として説明する。
パターン検出部304は、Y1〜Y4の出力パターンが、Y1の出力がYES、Y2の出力がNO、Y3の出力がYES、Y4の出力がNOである場合、そのデジタルオーディオ信号の帯域が(1/4)fs近傍以下であると判定し、(1/4)fs以下の帯域を検出したことを通知するフラグを出力する。なお、ここで、パターン検出部304は、Y1〜Y4の出力パターンが、Y1の出力がNO、Y2の出力がYES、Y3の出力がNO、Y4の出力がYESである場合でも、(1/4)fs以下の帯域を検出したことを通知するフラグを出力してもよい。
また、パターン検出部304は、Y1〜Y4の出力パターンが、Y1の出力がYES、Y2の出力がYES、Y3の出力がNO、Y4の出力がYESである場合、そのデジタルオーディオ信号の帯域が(1/3)fs近傍以下であると判定し、(1/3)fs以下の帯域を検出したことを通知するフラグを出力する。なお、ここで、パターン検出部304は、Y1〜Y4の出力パターンが、Y1の出力がYES、Y2の出力がNO、Y3の出力がYES、Y4の出力がYESである場合、又は、Y1の出力がNO、Y2の出力がYES、Y3の出力がYES、Y4の出力がNOである場合でも、(1/3)fs以下の帯域を検出したことを通知するフラグを出力してもよい。
また、パターン検出部304は、検出した出力パターンが上記何れにも該当しない場合、10kHz以上の高域の信号成分を検出しないと判定し、高域の信号成分を検出しないことを通知するフラグを出力する。
なお、パターン検出部304によるそれぞれの信号成分の検出結果を通知する技術は任意でよい。例えば、異なる信号線等によりそれぞれの信号成分の検出結果を通知してもよく、また、1つの信号線で通知してもよい
上述の構成により、全ての帯域のあるソースを再生する場合には、加工せずそのまま出力し、また、一部帯域の存在しないソースを再生する場合には、その帯域に応じた補間処理を行なうことが可能となる。これにより、演算負荷を小さくし、また、回路構成を簡単にした上で、信号経路によって失われた高周波域の信号成分を近似し、原信号に近い自然な再生音を得ることが可能となる。
上述の構成により、全ての帯域のあるソースを再生する場合には、加工せずそのまま出力し、また、一部帯域の存在しないソースを再生する場合には、その帯域に応じた補間処理を行なうことが可能となる。これにより、演算負荷を小さくし、また、回路構成を簡単にした上で、信号経路によって失われた高周波域の信号成分を近似し、原信号に近い自然な再生音を得ることが可能となる。
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、上述の実施形態では、1/4fsの周波数帯域と、1/3fsの周波数帯域とを検出するものとしたが、これに限られるわけではない。検出する周波数帯域は、他の周波数帯域でもよい。また、何れか1つでもよく、また、他の周波数帯域の検出をさらに組み合わせてもよい。
また、上述の実施形態では、連続するサンプリングデータのうち、最初の1つ以降のサンプリングデータを間引きするものとして説明したが、これに限られるわけではなく、間のサンプリングデータを間引きしてもよい。
また、フィルタは、成分検出ブロックからの判定結果を通知するフラグと、第1の補間ブロックからの出力と、第2の間引きブロックからの出力とのタイミングを合わせるための遅延器等を有していても良いことはいうまでもない。
1:フィルタ、11:成分検出ブロック、12:第1の間引きブロック、13:第1の補間ブロック、14:第2の間引きブロック、15:第2の補間ブロック、16:切換え部、301:HPF、302:遅延器、303:比較器、304:パターン検出部
Claims (3)
- 入力されるデジタルオーディオ信号をフィルタリングして出力するオーディオ信号処理装置であって、
前記入力されるデジタルオーディオ信号の連続する複数のサンプリングデータのうち所定数を間引く間引手段と、
前記間引いたサンプリングデータを補間して出力するフィルタ手段と、
前記入力されるデジタルオーディオ信号のサンプリングデータの変化パターンが所定のパターンと一致するか否か判定した結果を示す情報を出力する検出手段と、
前記検出手段からの情報に応じて、前記入力されるデジタルオーディオ信号と、前記フィルタからの出力値とのうち一方を出力する切り換え手段と
を備えることを特徴とするオーディオ信号処理装置。 - 請求項1記載のオーディオ信号処理装置であって、
前記切換え手段は、前記検出手段から、前記入力されるデジタルオーディオ信号のサンプリングデータの変化パターンが所定のパターンと一致することを示す情報が入力されると、前記フィルタからの出力値を出力すること
を特徴とするオーディオ信号処理装置。 - 入力されるデジタルオーディオ信号をフィルタリングして出力するオーディオ信号処理装置であって、
前記入力されるデジタルオーディオ信号の連続するn1個(n1は正の整数)のサンプリングデータのうち(n1-1)個を間引く第1の間引手段と、
前記第1の間引手段により間引かれたサンプリングデータを補間して出力する第1のフィルタ手段と、
前記入力されるデジタルオーディオ信号の連続するn2個(n2は正の整数)のサンプリングデータのうち(n2-1)個を間引く第2の間引手段と、
前記第2の間引手段により間引かれたサンプリングデータを補間して出力する第2のフィルタ手段と、
前記デジタルオーディオ信号の連続するサンプリングデータの各々に対し直前のサンプリングデータとの値を比較し、同じ値のサンプリングデータがn1個連続した後に、該値とは異なる値のサンプリングデータがn1個連続するか否か、又は、同じ値のサンプリングデータがn2個連続した後に、該値とは異なる値のサンプリングデータがn2個連続するか否か、或いは、このいずれでもないかを判定した結果を示す情報を出力する検出手段と、
前記検出手段からの情報に応じて、前記入力されるデジタルオーディオ信号、前記第1フィルタからの出力値、前記第2フィルタからの出力値のうち何れかを出力する切り換え手段と、
を備えることを特徴とするオーディオ信号処理装置。
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